JP4541683B2 - 基板の表面から被覆膜を部分的に剥ぎ取る方法、それに関連する物品及び組成 - Google Patents

基板の表面から被覆膜を部分的に剥ぎ取る方法、それに関連する物品及び組成 Download PDF

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Description

本発明は一般に基板から被覆材料を除去する電気化学的方法に関する。特に、本発明は、被覆膜の他の部分を維持しつつ、基板から被覆膜の一部を除去する方法に関する。
高性能機器で使用される金属構造は過酷な動作条件にさらされる場合が多い。例えば、様々なタービンエンジン部品は著しく極端な高低差のある温度や、酸化及び腐食条件による劣化にさらされている。従って、業界においては拡散被覆膜及びオーバレイ被覆膜などの特殊化被覆膜によってそのような部品を保護するのが一般的である。それらの被覆膜は場合によってはセラミック被覆膜、例えば、イットリア安定化ジルコニア系の被覆膜と組み合わせて使用される。
具体的には、拡散アルミナイド被覆膜はタービンエンジン部品の環境抵抗を向上させるために使用される場合が非常に多い。拡散アルミナイド被覆膜は、一般に、ニッケル−アルミナイド、プラチナ−アルミナイド又はニッケル−プラチナ−アルミナイドなどのアルミナイド形合金から形成されている。例えば、特許文献1に記載されているように、この被覆膜は当該技術では良く知られている。拡散アルミナイド被覆膜はパック膠着プロセス、パック上蒸着プロセス、気相成長プロセス、化学気相成長(CVD)プロセス及びスラリ被覆プロセスなどの多様なプロセスにより塗布できる。拡散アルミナイド被覆膜は通常は2つの領域、すなわち、母材の上に位置する付加部分層と、付加部分層の下方にあり、母材の上部領域に組み込まれている拡散部分層という2つの「部分層」を含む。
拡散アルミナイド被覆膜が時によってさらされる高温で、過酷な動作条件を考慮すると、拡散アルミナイド被覆膜は最終的には修理又は交換されなければならない。場合に応じて様々な被覆膜修理方法が使用される。例えば、いくつかの技法により被覆膜を若返らせることができる。一例として、被覆膜表面を洗浄し、その後、先に挙げた蒸着プロセスのうちの1つにより既存の被覆膜の上に追加の被覆膜材料を塗布することが可能である。そのような技法は部品の壁厚を維持するのに有効であるので、有利である。しかし、若返りが完了した後、被覆膜は寸法仕様で許容されている寸法より厚くなってしまうことがある。
様々に異なる状況の下で拡散被覆膜の除去と交換が必要になると考えられる。例えば、摩耗又は損傷した被覆膜を若返らせることは場合によっては不可能であるか、又は有益ではないであろう。更に、被覆膜の下方に位置する基板を検査し、可能であれば修理するために、被覆膜を除去しなければならない場合もあるだろう。
通常、被覆膜の除去は部品を剥離溶液に浸漬することにより実行される。現在、様々に異なる種類の被覆膜を金属基板から除去するために多様な剥離技法を利用することができる。それらの技法は通常は相当に高い程度の選択性を示さなければならない。言い換えれば、物品の所望の構造をほぼ維持しつつ、所期の材料のみを除去する技法でなければならないのである。
化学エッチングは一般に行われている剥離技法である。そのような方法においては、物品を水性化学エッチング液、例えば、塩酸、硫酸などの1つ以上の強い鉱物酸系のエッチング液の中に沈める。エッチング液との反応の結果、物品表面上の金属被覆膜は溶解する。
化学エッチングはいくつかの状況では有効であるが、いくつかの欠点もある。例えば、化学エッチングは相対的に選択性の低いプロセスである場合が多い。従って、拡散アルミナイド被覆膜の場合、化学エッチングは付加部分層と、その下方に位置する拡散部分層の双方を除去しがちである。それらの層の剥ぎ取りと、再塗布を繰り返していると、必然的に拡散部分層は繰り返し除去されることになる。これにより、タービンエーロフォイルのような基板の厚さが減少するという望ましくない事態が引き起こされる可能性がある。更に、化学エッチングは物品内部の流路からも被覆膜を剥ぎ取ってしまい、多くの場合、それは望ましくない。
電気化学剥離プロセスは化学エッチングなどの従来の技法に付随していた欠点のいくつかを克服する。例えば、特許文献2は非常に有用な電気化学剥離プロセスを説明している。概して、このプロセスはタービン部品などの金属製物品の外側部分から金属被覆膜を選択的に除去する。
特開2000−234182号公報 特開2001−172799号公報
それにも関わらず、付加的な剥離プロセスは当該技術において歓迎されるであろう。それらの方法は、下方に位置する被覆膜又は母材をほぼ侵食せずに、所定の被覆膜の全て又は被覆膜の選択された領域をほぼ除去することができなければならない。また、方法は母材の構造上及び寸法上の保全性、並びに物品(例えば、タービン部品)の母材内部に配置されていると思われる内部流路及び冷却穴を維持しなければならない。
剥離プロセスにより、作業現場に許容し得ないほどの量の有毒ガスが発生されてはならず、また、容易に処理できない廃液が生成されてはならない。更に、新たなプロセスは向上されたプロセスウィンドウ、例えば、選択された被覆膜層の所望の除去から他の層又は基板への重大な損傷が発生するまでの期間を含んでいなければならない。それらのプロセスウィンドウは大規模処理設備において融通性と効率を提供するであろう。
本発明の一実施例は、基板の表面から少なくとも1つの被覆膜を選択的に除去する(剥ぎ取る)電気化学的方法に関する。基板(タービンエンジン部品である場合が多い)は電流が流れる組成物に浸漬される。組成物は塩化ナトリウム、塩化アンモニウム及び塩化カリウムなどのハロゲン化物塩を含む。好ましい実施例では、電流は直流(DC)である。
この方法は拡散アルミナイド被覆膜の一部を選択的に除去するのに特に有用である。先に述べたように、ニッケル−アルミナイド及びプラチナ−アルミナイドなどの被覆膜系は、通常、付加層と、その下方に位置する拡散層(以下、共に「部分層」という)とを含む。本発明の方法によれば、拡散部分層を大きくは除去せず、基板に大きな損傷を与えずに、付加部分層を効率良く除去することができる。
別の実施例は、基板上に塗布された摩耗又は損傷した拡散アルミナイド被覆膜を交換する方法に関する。まず最初に先に簡単に説明した方法を使用して、摩耗した被覆膜を基板から効率良く剥ぎ取る。次に、以下に説明するように、新たな被覆膜(例えば、同じ種類の被覆膜、又は異なる種類の被覆膜)を基板上に塗布する。
更に別の実施例は、基板から拡散アルミナイド被覆膜を選択的に除去するための電気化学的剥離組成物を指向している。組成物は以下に説明するように少なくとも1つのハロゲン化物塩を含む。ハロゲン化物塩は約0.1Mから約5Mの範囲の濃度で組成物中に存在している。
更に別の実施例は装置の形である。装置は様々な基板、例えば、超合金物品から被覆膜を電気化学的に除去するときに使用される。この装置は本明細書において説明され且つ例示されている。簡単に言えば、装置は、
(a)少なくとも1つのハロゲン化物塩を含む電解質と、
(b)被覆された基板及び電極に接続されることが可能である直流(DC)電源と、
(c)電源が電解質を介して被覆された基板に電流を印加することができる少なくとも1つの電極とを具備する。
本発明の方法は数多くの様々な種類の基板を処理するために使用できる。それらの基板は通常は金属製である。金属材料の例としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、クロム、チタン及びこれらの元素のうちのいずれかを含む混合物(例えば、ステンレス鋼)より成る群から選択された少なくとも1つの元素を含む材料が挙げられるが、それには限定されない。金属材料は超合金である場合が非常に多い。そのような材料は通常はニッケル系、コバルト系又は鉄系である。ニッケル系超合金の例は少なくとも約40重量%のNiと、コバルト、クロム、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタン及び鉄より成る群から選択された少なくとも1つの成分とを含む。コバルト系超合金の例は少なくとも約30重量%のCoと、ニッケル、クロム、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタン及び鉄より成る群から選択された少なくとも1つの成分とを含む。
本発明には様々な電気化学剥離システムを使用できるであろう。本発明に適する装置の1つは、特開2001−172799号公報に記載されている。図1は、電解質浴容器2を含むそのようなシステム1を概略的に示す。浴には電解質3が入っており、更に以下に説明する他の添加剤が入っていても良い。
本発明で使用される電解質は少なくとも1つのハロゲン化物塩を含む。ハロゲン化物塩の例としては塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、重フッ化アンモニウム及びその様々な組み合わせなどがあるが、これらには限定されない。多くの場合、塩化ナトリウム又は塩化カリウム、あるいはその混合物が好ましい。塩化ナトリウムは多くの実施例で特に好ましい。塩の前駆物質を採用しても良い。ここで使用する用語「前駆物質」は、組み合わされて先に挙げたハロゲン化物塩のうちの1つ以上を形成することができる化合物又は化合物群を表す。従って、例えば、反応容器内でその場で塩を形成することが可能である。
ハロゲン化物塩は通常は約0.1Mから約5Mの範囲のレベルで組成物中に存在している。更に好ましい実施例では、塩のレベルは約0.5Mから約3.5Mの範囲である場合が多い。化学量論的パラメータを考慮し、且つ基板からの所望の被覆膜の除去に特定の組成が及ぼす影響を観測することにより、塩の量の調整を容易に行うことができる。
剥離組成物は多様な機能を果たす他の様々な添加剤を含んでいても良い。その例としては抑制剤、拡散剤、界面活性剤、湿潤剤、安定剤、沈降防止剤及びpH緩衝剤などがあるが、これらには限定されない。当業者は特定の種類のそのような添加剤及びそれらを使用する際の有効なレベルを周知している。
電解質浴容器2(ここでは単に「容器」ということもある)は、浴の成分と反応しない何らかの適切な材料から形成されている。容器2の形状及び容量は、容器が電極、電解質3及び剥ぎ取りを行うべき被覆された物品を十分に収容できる大きさである限り、用途に応じて異なっていて良い。本発明の電気化学剥離システムは少なくとも1つの電極を含む。図1には2つの電極が示されている。電極の数は、処理されるべき物品の大きさ及び形状などの様々な要因によって異なる。
各々の電極4及び5は、被覆された物品6の表面に向かって電界を誘導するように構成された適切な幾何学的配列をもって形成されている。特開2001−172799号公報に記載されているように、電極に適する幾何学的構成は平面構成、円筒形構成及びその組み合わせを含むが、それらには限定されない。各電極は複雑な幾何学的形状を有することができる。例えば、剥ぎ取るべき物品6の幾何学的形状に対してほぼ相補形の形状を有する(例として図2を参照)。電極4及び5(図1)は一般に消耗品ではなく、電気化学的剥離工程の間を通して不変のままである。
電気化学剥離システム1により剥ぎ取られるべき物品6は容器2の中に配置される。物品は少なくとも部分的に先に1つ以上の被覆膜で被覆されている。物品6は電極4及び5の間に配置され、電極と物品の選択された被覆面との間に電界を発生できるように位置決めされる。電解質3は物品6の一部と、電極4及び5が十分に沈むような量で供給される。物品の一部7、例えば、タービン部品のダブテール部分を剥ぎ取る必要がない場合、この部分を電解質3の液面より上に保持しておいても良い。あるいは、電界を遮蔽するように、この部分7を物理的に覆い隠しておくことも可能である。更に別の方法は、例えば、電極の位置を変更することにより、部品表面のこの部分に対する電界を最小限に抑える。電気化学的に剥ぎ取られるべき物品6の各部分は電解質3の中に沈んでいるべきである。
電解質3は何らかの適切な手段により容器2の中へ送り出すことができる。例えば、電解質を容器2内に注入しても良いが、この方法は本発明を限定するものではない。あるいは、図4に示すように、ポンプ装置により電解質3を容器2の中へ送り出すことも可能である。この図においては、ポンプ装置15は導管16を介して容器2に接続されている。導管16は、物品6と一方の電極4又は5との間に形成されている間隙8まで延出している。ポンプ装置15は、容器2内で電解質3を攪拌し、かき混ぜる低圧ポンプであっても良い。例えば、電解質3をポンプ装置15のノズル17から噴出させることにより、容器2内で電解質3の攪拌及びかき混ぜを起こすことが可能である。
あるいは、矢印9(図4)により示すように、適切な支持体11により物品6を往復運動させるか、あるいは物品6自体の軸又はそれとは位置の異なる軸に関して物品6を回転させることもできる。電解質3内の、機械的装置及び磁気装置のうちの少なくとも1つのような適切な動力装置18により、物品6を運動させることができる。電解質3の運動によってジュール熱消散が加速され、それは電気化学的剥離プロセスの間に電解質の均質な組成を維持するのに有用である。過剰な熱又は電解質の化学的性質の局所変化は剥離反応を変化させてしまうおそれがある。例えば、反応速度が遅くなったり、親合金の腐食の程度が増すことが考えられるであろう。
電源10は電気化学剥離システム1において電界を発生させる(図1を参照)。電源は直流(DC)電源である。電源は定電位モードで動作される場合が多い。本発明の発明者は、特許請求されている電解質を使用した場合、連続する直流はパルスモードを使用したときに得られる結果と比較してより良い剥離特性を提供することを発見した。
図1を参照すると、電源10は接続線12、13及び14を介して電極4及び5へ電流を搬送する。電極4及び5は電源10の負端子に接続されている。物品6からの被覆膜の剥離は、電解質が被覆膜と反応することから成る。電解質は物品6へ電荷を搬送し、電流の作用の下で、被覆膜は物品から剥ぎ取られる。電流を取り除くと、電気化学的剥離プロセスは停止する。
様々なパラメータが本発明の剥離特性を定義する。それらのパラメータは材料の除去速度、従って、剥離プロセスの効率に影響を及ぼす。パラメータの例としては電極の幾何学的配列、電源電圧又は電流(制御されるべきパラメータによって決まる)、電解質の濃度、溶媒の組成、攪拌の使用(及びその程度)、処理時間、物品と電極との距離及び電解質の温度などがあるが、これらには限定されない。電気化学的加工技法を熟知している人であれば、本発明に関連する剥離パラメータの多くを良く知っているであろう。
剥離パラメータは動作範囲にわたって変化すると考えられる。例えば、DC電源電圧は微量電圧(「微量」という用語は低いが、測定可能な値、例えば、0.1Vを意味している)から約10Vまで変化するであろう。物品6と電極との距離は、通常、約0.1インチ(0.25cm)から約10インチ(25.4cm)の範囲で変化する。
部分剥離に最も適する電圧(電池電位)の範囲は先に説明した要因の多くに応じて決まる。拡散アルミナイドタイプの被覆膜の場合の例として、電圧は付加部分層を除去するほどには高くなければならない一方で、拡散部分層を著しく大きく除去することを避けるように十分に低くなければならない。多くの場合、選択される電圧は、約5インチ(13cm)の物品−電極間距離に基づいて、約0.5Vから約5Vの範囲である。(距離、すなわち、「間隙」がこれより広い場合には、より高い電圧が使用される。)一般に、距離は(ここで説明するその他のパラメータと同様に)様々に異なる剥離条件に関する実験結果に基づいて当業者により容易に調整可能である。
剥離組成物は広い範囲のpH値に対して有効である。一例として、pHは通常は約1から約8の範囲である。いくつかの好ましい実施例では、組成物は約5未満のpHに維持され、これは処理が完了した後により滑らかな表面をもたらす結果となることもある。
先に述べた通り、本発明の重要な特徴は相対的に高い程度の選択性を提供できることである。言い換えれば、所望の被覆膜を除去するために要求される時間は、その下方に位置する被覆膜又は基板材料を除去してしまうという望ましくない事態が起こる以前に経過する時間よりはるかに短いということである。好ましい実施例では、選択性(被覆膜除去と、基板材料又は下方に位置する材料の除去との比)は約4:1より大きく、好ましくは約6:1より大きい。選択性の向上は、以下に実施例の中で説明するように、拡散アルミナイド被覆膜の場合に特に有用である(それのみに有用であるわけではない)。
溶液中の電解質の温度を約100℃まで維持することができる。好ましい実施例では、温度は約50℃未満に維持される。特に好ましいいくつかの実施例においては、温度範囲は約5℃から約30℃である。処理されるべき部品の内面上における化学反応を最小限に抑えるために、この範囲内でより低い温度が好ましい場合もある。また、先に述べたように、剥離組成物が相対的に低いpHで使用されている場合には、より低い温度が好ましい場合もある。
剥離時間(すなわち、電力を印加しつつ、水性組成物の中に浸漬している時間)はかなり異なると考えられる。適切な時間の選択に影響を及ぼす要因は除去されるべき被覆膜の組成、並びにその微細構造、密度及び厚さなどである。(拡散アルミナイド被覆膜は通常は約5μから約125μの厚さを有する。)電気化学的剥離時間は被覆膜の密度及び厚さが増すにつれて長くなるであろう。通常、時間は約1分から約36時間の範囲であり、約5分から約8時間の範囲であるのが好ましい。場合によっては、特に好ましい浸漬時間は約10分から約3時間の範囲である。当業者は承知しているが、水性組成物における電流特性により剥離時間を監視することも可能である。
図2(先に述べた)及び図3は、本発明により具現化された電極の幾何学的配列の2つの例を示す。これらの電極配列はタービン部品などの様々な物品から金属被覆膜を剥ぎ取るために適用可能である。しかし、これらは本発明の範囲内の幾何学的配列の単なる例であり、本発明を限定しようとするものではない。
図2の電極配列の場合、物品20は一方の側面21がほぼまっすぐであり、他方の側面22が凸面である形状(ガスタービンエンジンの部品のいくつかに共通する形状)を有する。電極23は、側面21に対向する側面24を含む。同様に、電極25は物品、例えば、タービン部品の側面22に対してほぼ相補形である側面26を有する。従って、いくつかの好ましい実施例では、電極23及び25は少なくとも部分的に物品を取り囲んでいる。
各電極23及び25は電源の一方の端子に接続可能である。物品20は他方の端子に接続される。本発明により具現化されるように、電極23及び25と物品20との間に電流が流れると、物品の表面は電気化学的に剥ぎ取られる。
図3の電極構成は物品30と、複数の電極35とを含む。あるいは、本発明により具現化されるように、被覆膜を剥ぎ取るべき複数の部品を剥離システム内に提示することもできる。物品30は一例としてタービン部品の形状を有する。物品は凸面31と、凹面32を含む。ほぼ一様な電界を発生させるために、電極35は物品の周囲に配置されている。各電極35は電源の一方の端子に接続され(図示せず)、物品30は他方の端子に接続されている。電極35と部品30の間に電流(選択された電池電位)が流れると、物品の表面は電気化学的に剥ぎ取られる。
図5は、本発明で使用できる別の電気化学剥離システムの概略図である。剥離システムは、通常は直流(DC)である電源50を含む。反応タンク52は電解質及び電極を保持している。陰極54は複数の孔を含んでいても良い。例えば、陰極54は溶液の流通を改善できるようにスクリーンの形態であっても良い。あるいは、陰極は、処理されるべき被覆された物品56の表面の形状に従った形状又はそれに従わない形状のいずれであっても良い固体導体であることも可能である。制御弁58は一定の流量で絶えずタンクを排水している。サンプタンク60は電解質溶液を蓄積しており、ポンプ62は電解質をタンクに補充する。液面センサ64は反応タンクにおける電解質の一貫した高さを維持するためにポンプをオン/オフする。
図5の電気化学剥離システムは、本発明のいくつかの実施例に非常に有利である特徴を含む。例えば、制御弁58を介して電解質がタンクから排出されているため、反応タンク52内では相対的にゆっくりした、制御された流体運動が起こっている。この流体運動は、陽極と陰極の境界層における反応物と生成物の交換を強制する上で有用なわずかな量の攪拌を引き起こす。(しかし、過剰な攪拌は通常は望ましくない。)更に、この種の流体再循環アセンブリは反応タンク内における電解質のほぼ均質な状態を確保する。また、再循環システムは反応タンクからサンプタンクへ沈殿物を除去し、サンプタンクから沈殿物を濾過、排出することができる。
先に述べた通り、本発明は部分剥離作業、例えば、アルミニウム系拡散被覆膜の個別の部分被覆膜層を除去する作業に特に有用である。拡散被覆膜は、通常、当該技術では良く知られているアルミナイド形材料から形成されている。そのような材料は場合によってはプラチナ又はパラジウムなどの貴金属によって改質されている。その例としてアルミナイド、プラチナ−アルミナイド、ニッケル−アルミナイド、プラチナ−ニッケル−アルミナイド及びその混合物などがあるが、これらには限定されない。図6は、超合金基板上に塗布されたプラチナアルミナイド拡散被覆膜の顕微鏡写真である。この図において、領域70は基板であり、領域72は概してプラチナアルミナイド拡散被覆膜の拡散部分層を表す。領域74は拡散被覆膜の付加部分層である。基板に拡散被覆膜を塗布する場合、付加部分層は基板(例えば、タービン壁)の厚みを増す。拡散部分層は壁材料の厚さの一部を費やす。
従来の「完全剥離」プロセスは、通常、付加部分層74と拡散部分層72の双方を除去する。しかし、本発明は、付加部分層74のみが除去される「部分剥離」プロセスである。拡散部分層に大きな影響を与えないこのようなプロセスは状況によっては特に有利である。いくつかのタービンエンジンエーロフォイルの壁部分は先に述べたようにその一例である。タービンエンジンエーロフォイルの壁の大部分が除去されてしまうことは、要求されている厚さ仕様の観点から許容されない場合もある。従って、本発明の部分剥離の実施例は、剥離プロセスの間に壁の厚さを維持しておかなければならない事例においては極めて有用である。
以下の実施例が実証しているように、制御された条件の下で電気化学的剥離プロセスでハロゲン化物塩を使用することにより、拡散部分層をほぼ影響なく維持しつつ、付加部分層を首尾良く除去できる。基板(すなわち、母材)もほぼ影響を受けない。更に、このプロセスでは、付加部分層の除去から拡散部分層の除去(又は拡散部分層への損傷)までの処理露出時間が延長される。この時間の延長は商業規模における処理の融通性を考える上で重要な特徴である。
本発明に従って剥離浴中で物品を処理することにより、除去されるべき被覆膜の保全性は極めて大きく劣化する。劣化した被覆膜をここでは「スマット」又は「被覆膜残滓」という。被覆膜残滓(例えば、被覆膜全体又は被覆膜の最上部の部分層の残滓)は、多くの場合、下方の基板(又は部分層)に弱い力で接着し続けている。そのため、この処理の後に、「スマット除去」作業と呼ばれることが多い剥離後処理工程を実行するのが普通である。(本明細書で使用される意味での所望の被覆膜の「除去」という用語は、後にルーチンのこのスマット除去技法によって基板から一掃することができるように、被覆膜が著しく大きく劣化することを表していることは当業者には理解されている。)
スマット除去工程は当該技術では知られており、様々な参考文献の中で説明されている。これは、基板又は下方に位置する部分層に対する損傷を最小にする研摩工程の形態をとっていても良い。一例として、酸化アルミニウム粒子を含有する加圧空気の流れを表面に向けることにより、グリットブラストを実行することができる。空気の圧力は通常は約100psi未満である。グリッドブラストは劣化した被覆膜を除去するのに十分な長さの時間にわたり実行される。この実施例におけるグリッドブラストの持続時間は、スマット層の厚さ及び特定の組成、グリット媒体の大きさ及び種類などの様々な要因によって決まる。処理工程は通常は約30秒から約3分の長さにわたり実行される。場合によっては低圧グリットブラスト(例えば、約30psi以下、「グリットダスティング」と呼ばれることもある)が好ましい。
グリットブラストの代わりに、表面を研摩するために他の周知の技法を使用しても良い。それらの技法の多くは、本明細書に参考として取り入れられている特開2001−3184号公報に記載されている。例えば、繊維パッド、例えば、ポリマー繊維、金属繊維又はセラミック繊維を含むパッドによって表面を手作業でこすることができる。あるいは、アルミナ粒子又は炭化珪素粒子が埋め込まれている可撓性のホイール又はベルトによって表面を研摩することもできる。粒子を埋め込む代わりに、ホイール又はベルト上で液体研磨材を使用しても良い。これらの代替技法は、先に述べたグリットブラスト技法で使用される力を超えない接触力を表面に対して維持するように制御されるであろう。
劣化した材料を除去するために、研摩の代わりに他の技法(又は技法の組み合わせ)を採用することも可能であろう。その例には水ジェットクリーニング、物品のタンブリング(例えば、研摩ビーズを伴う又は伴わない水タンブリング)、又は表面のレーザーアブレーションなどがある。あるいは、表面から劣化した材料をかき取っても良い。更に別の代替技法として、表面に向かって音波(例えば、超音波)を誘導することにより振動を起こし、その結果、劣化した材料を震動させ、剥離させることができるであろう。これらの代替技法の各々に関して、維持すべき基板又は被覆膜部分層に対する損傷を最小限に抑えるように、(研摩技法の場合と同様に)物品の表面に加えられる関連力を制御するために行われる動作調整は当業者には良く知られているであろう。場合によっては、この工程の後に、水又は水と湿潤剤の組み合わせを使用して物品のすすぎが行われる。
先に述べた通り、本発明の別の実施例は、基板上に塗布された、摩耗又は損傷した保護被覆膜を交換する方法に関する。ここで使用される用語「摩耗した」は、所望のレベルの酸化保護を行えなくなった被覆膜を説明するための表現である。この実施例の第1の工程は、先に説明した方法による被覆膜の電気化学的除去である。言い換えれば、基板を電流が流れる水性組成物の中に浸漬する工程であり、水性組成物は少なくとも1つのハロゲン化物塩を含む。電気化学的処理に続いて、通常、先に説明したようなスマット除去工程及びすすぎ工程が実行される。
その後、基板に代わりの被覆膜を塗布することができる。塗布されるべき被覆膜の例には拡散アルミナイド被覆膜及びオーバレイ被覆膜がある。オーバレイ被覆膜の例は、Ni、Co、Fe及びその組み合わせより成る群から選択された元素をMとし、Y、Ta、Si、Hf、Ti、Zr、B、C及びその組み合わせより成る群から選択された元素をXとするとき、化学式MCrAl(X)の組成を有する被覆膜であるが、これには限定されない。オーバレイ被覆膜は、高速オキシ燃料(HVOF)、プラズマスプレー(例えば、エアプラズマスプレー)、物理蒸着法などの従来の技法により表面に塗布される。(先に説明したように拡散アルミナイド被覆膜を塗布することができる。)被覆処理工程の他の面、例えば、洗浄及び/又は粗面化工程は当業者により適宜認識される。
この交換プロセスは拡散アルミナイド被覆膜の場合に特に有用である。先に説明したように、そのような被覆膜を繰り返し剥ぎ取り、再塗布していると、基板、例えば、タービンエーロフォイルの厚さが望ましくないほど減ってしまうことがある。しかし、本発明に従って部分剥離プロセスを実行すると、そのような被覆膜の付加部分層を下方に位置する拡散部分層に大きな影響を及ぼさずに繰り返し除去、交換することができる。従って、エーロフォイルの指定壁厚を長い使用期間にわたり維持することが可能である。この利点は、部品交換又は部品修理が時間とコストのかかる大問題になりかねない商業用設備においては重要な特徴である。
以下の実施例は単なる例であり、特許請求されている発明の範囲をどのような意味でも限定すると解釈されるべきではない。被覆膜除去の各々の事例において、剥ぎ取り工程の後に先に説明したようにスマット除去工程が実行された。通常、スマット除去は表面のグリットブラスト及びその後の空気吹き付けから構成されていた。
実施例1
この実施例ではニッケル系超合金から形成されたクーポンを使用した。超合金の表面に約1〜2μの厚さを有するプラチナ層を電気めっきした。次に、被覆面を約50μの深さまで拡散アルミナイドした。その後、予め選択された時間にわたり処理の効果を判定するために、被覆されたクーポンを本発明の一実施例に従って処理した。
クーポンの処理は図1に示す電気化学剥離システムに類似するシステムを使用することにより実行された。剥離装置における陰極から陽極までの距離は約1インチ(2.54cm)であった。電解質として水に10(重量)%のNaClを溶解させた溶液を使用した。剥離浴を室温に維持した。電気化学電池に約1.2VのDC(直流)電圧(電池電位)を印加した。
図7、図8、図9及び図10は合わせて一連の顕微鏡写真を表す。これらの写真は指示されている時間周期(0分、30分、60分及び120分)におけるクーポンの断面を示す。図7を参照すると、領域80は基板であり、領域82はプラチナアルミナイド拡散被覆膜の拡散部分層である。部分層84は付加部分層である。徐々に進行して行く顕微鏡写真は、約60分後に付加部分層がほぼ完全に除去され、拡散部分層はごくわずかしか除去されていないことを示す。120分後には、拡散部分層のごく一部が除去されており、基板はほぼ変化のないままであるが、相対的に小さな穴が1つだけ形成されている。従って、本発明は拡散部分層を除去するための実質的なプロセス「ウィンドウ」を提供する。そのようなウィンドウは大規模処理設備における融通性と効率の良さを提供する。その後の実験により、拡散部分層の除去に関わる更に大きなプロセスウィンドウが実証された。
以上の教示に照らして本発明の数多くの変更及び変形が可能であることは明白である。なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
電気化学剥離システムの概略図。 電気化学剥離システムにおける陰極及び陽極の配列に関する幾何学的構成の一例の概略図。 電気化学剥離システムにおける陰極及び陽極の配列のための幾何学的構成の別の例の概略図。 別の電気化学剥離システムの概略図。 本発明に適する別の電気化学剥離システムの概略図。 金属基板上に塗布されたプラチナアルミナイド拡散被覆膜の横断面の顕微鏡写真。 本発明の部分剥離工程により処理された後の図6の被覆膜系に類似する被覆膜系の横断面の時間経過に伴った一連の顕微鏡写真。 本発明の部分剥離工程により処理された後の図6の被覆膜系に類似する被覆膜系の横断面の時間経過に伴った一連の顕微鏡写真。 本発明の部分剥離工程により処理された後の図6の被覆膜系に類似する被覆膜系の横断面の時間経過に伴った一連の顕微鏡写真。 本発明の部分剥離工程により処理された後の図6の被覆膜系に類似する被覆膜系の横断面の時間経過に伴った一連の顕微鏡写真。
符号の説明
1…電気化学剥離システム、2…電解質浴容器、3…電解質、4、5…電極、6…物品、10…電源、15…ポンプ装置、20…物品、23、25…電極、30…物品、35…電極、70…基板、72…拡散部分層、74…付加部分層

Claims (9)

  1. 基板(70)の表面から少なくとも1つの拡散アルミナイド被覆膜(74)を選択的に除去する電気化学的方法において、前記基板を、電圧10V以下の電流が流れる少なくとも1種のハロゲン化物塩又はその前駆物質を含む水性組成物(3)の中に浸漬する工程から成り、前記被覆膜(74)が、付加部分とその下方の拡散部分層とを含んでおり、前記被覆膜を前記組成物(3)と反応させて前記付加部分層を除去させるが、前記付加部分層の除去に際して前記拡散部分層は除去されない、方法。
  2. 前記ハロゲン化物塩が0.1M〜5Mの範囲内のレベルで存在している請求項1記載の方法。
  3. 前記電流が直流(DC)である請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 前記ハロゲン化物塩が塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、フッ化ナトリウム、重フッ化アンモニウム及びそれらの組み合わせより成る群から選択される請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記拡散被覆膜(74)が、アルミナイド、貴金属−アルミナイド、ニッケル−アルミナイド、貴金属−ニッケル−アルミナイド及びそれらの混合物より成る群から選択されるアルミナイド材料から成る請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記基板(70)が金属材料から成る請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記基板(70)が1分〜36時間の範囲の時間にわたり水性の組成物(3)の中に浸漬される請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記基板(70)を前記組成物(3)に浸漬した後に被覆膜残滓を除去する工程を更に含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の方法。
  9. 基板(70)上に塗布された摩耗又は損傷した拡散アルミナイド被覆膜(74)を交換する方法において、
    (i)前記基板(70)を、電圧10V以下の直流電流が流れ、少なくとも1種のハロゲン化物塩又はその前駆物質を含む水性組成物(3)に浸漬することにより、摩耗又は損傷した被覆膜(74)を電気化学的に除去する工程と、
    (ii)次に、前記基板(70)上に新たな被覆膜を塗布する工程から成り、
    前記拡散アルミナイド被覆膜(72、74)が前記基板(70)上に位置する拡散部分層(72)と、前記拡散部分層(72)の上に位置する付加部分層(74)とを含んでおり、拡散部分層(72)に影響を与えずに付加部分層(74)が除去される、方法。
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