JP4540248B2 - 分散型発電装置の運転制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン、タービン等の発動機により駆動される発電装置、燃料電池、太陽光発電装置等の分散型発電装置を安全に運転する運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、商業用電源から単相3線式の配電線により電力負荷に電力を送給する場合、図6に示すような回路構成になる。即ち、商業用電源からの配電線2のU相線4と中性線6(O相線)との間に例えば電力負荷8が電気的に接続され、また配電線2のV相線10と中性線6との間に例えば電力負荷12が電気的に接続される。この単相3線式の電気回路構成では、配電線2のU相線4と中性線6との間に例えば100Vの電位差があり、V相線10と中性線6との間に例えば100Vの電位差があり、またU相線4とV相線10との間に例えば200Vの電位差がある。
【0003】
このような電気回路構成では、回路の安全性を確保するために、商業用電源と電力負荷8,12との間に主幹ブレーカ14が配設される。この主幹ブレーカ14は、所謂3P2E型のものが用いられ、V相線4及びV相線10にそれぞれその引きはずし素子(図示せず)が配設される。このような主幹ブレーカ14においては、引きはずし素子がU相線4及びV相線10を流れる電流を検知し、U相線4又はV相線10を流れる電流が定格電流、例えば30Aを超えると、主幹ブレーカ14が配電線2の電気的接続を強制的に遮断し、このように遮断することによって、配電線2を通して過大電流が流れることを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この単相3線式の配電線2の回路構成に、図6に一点鎖線で示すように単相2線式の分散型発電装置としての発電機16を設置した場合、商業用電源からの電力が電力負荷8,12に供給されるとともに、発電機16からの電力もこれら負荷電力8,12に供給され、電力負荷8,12の負荷状態によっては、単相3線式の配電線2の中性線6(O相線)に定格電流、例えば30Aを超える電流が流れることがある。それ故に、従来の回路構成中に設けられていた3P2E型の主幹ブレーカ14では、中性線6を流れる電流を検知することができず、充分な安全性を確保することができない。
【0005】
そこで、上述した不都合を解消するために、3P2E型の主幹ブレーカ14に代えて、中性線6の電流をも検知することができる3P3E型の主幹ブレーカを用いることも考えられるが、3P3E型の主幹ブレーカを用いる場合、従来のブレーカを新しいものに交換しなければならず、そのためのコストが高くなる問題がある。
【0006】
本発明の目的は、商業用電源からの単相3線式の配電線に分散型発電装置からの単相2線式の配電線を接続した場合においても、従来の配電盤に大きな改良を施すことなく安全に運転することができる分散型発電装置の運転制御装置を提供することである。
【0007】
本発明は、発電装置と、前記発電装置からの電力を単相3線式の配電線に連系する系統連系インバータと、前記単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記インバータの出力を制御するためのシステム制御手段と、を具備し、
前記電流検出手段は、前記単相3線式の配電線のU相線及びV相線に配設された第1及び第2の電流検出器から構成され、前記システム制御手段は、前記第1及び第2の電流検出器の検出電流値を利用して前記中性線を流れる電流値を演算し、演算した前記電流値が第1の設定値以上になると前記インバータの出力を低下させ、また演算した前記電流値が前記第1の設定値より大きい第2の設定値以上になると停止信号を生成し、前記停止信号に基づいて前記インバータの出力を停止することを特徴とする分散型発電装置の運転制御装置である。
【0008】
本発明に従えば、商業用電源からの単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段が設けられている。この中性線を流れる電流が第1の設定値(例えば、定格電流)以上になると、システム制御手段はインバータの出力を低下させる。かくインバータの出力が低下すると、中性線を流れる電流が下がり、かくして、中性線に過大電流が流れることを回避することができる。また、この中性線を流れる電流が第2の設定値(定格電流値が例えば50Aであるとき、この第2設定値は例えば60A程度に設定される)以上になると、システム制御手段はインバータの出力を停止するので、発電装置からの電力供給が停止し、これによって中性線に過大電流が流れるのを回避することができる。更に、電流検知手段が単相3線式の配電線のU相線及びV相線に配設された第1及び第2電流検出器から構成され、システム制御手段は第1及び第2電流検出器の検出電流値を利用して中性線に流れる電流値を演算するので、この演算値に基づきインバータの出力低下及びインバータの出力停止の制御を行うことができる。
発電装置からの発電電力を単相3線式の配電線に系統連系するに際し、逆潮流を検知するために、U相線及びV相線に電流検出器を配設し、これら電流検出器の検出電流値によって逆潮流を検知することがある。このような場合、かかる電流検出器を第1及び第2の電流検出器として利用することができ、専用の電流検出器を設けることなく、中性線を流れる電流の値を検出することができる。
【0009】
この発電装置は、分散型の発電装置であればよく、例えばエンジン、タービン等の発動機によって駆動される発電装置、燃料電池、太陽光発電装置等である。尚、単相3線式の配電線には、従来と同様に、3P2E型の主幹ブレーカが配設されるので、U相線及びV相線に過大電流が流れると、主幹ブレーカが電流の供給を遮断する。
【0010】
また、本発明は、発電装置と、前記発電装置からの電力を単相3線式の配電線に連系する系統連系インバータと、前記単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記インバータの出力を制御するためのシステム制御手段と、を具備し、
前記電流検出手段は、前記中性線に配設された電流検出器から構成され、前記システム制御手段は、前記電流検出器の検出電流値が第1の設定値以上になると前記インバータの出力を段階的に低下させ、また前記検出電流値が前記第1の設定値より大きい第2の設定値以上になると停止信号を生成し、前記停止信号に基づいて前記インバータの出力を停止することを特徴とする分散型発電装置の運転制御装置である。
本発明に従えば、商業用電源からの単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段が設けられ、この中性線を流れる電流が第1の設定値(例えば、定格電流)以上になると、システム制御手段はインバータの出力を段階的に低下させる。この電流値が第1の設定値以上になると、インバータの出力が低下され、かく出力を低下させても中性線の電流値が第1の設定値以上であると、インバータの出力が更に低下され、このようにインバータの出力を段階的に下げることによって、単相3線式の配電線の中性線に過大電流が流れることを回避することができる。また、この中性線を流れる電流が第2の設定値以上になると、システム制御手段はインバータの出力を停止するので、この中性線に過大電流が流れるのを回避することができる。更に、電流検知手段が中性線に配設された電流検出器から構成されるので、中性線を流れる電流の値を直接的に検出してインバータの出力低下及びインバータの出力停止の制御を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して、本発明に従う分散型発電装置の運転制御装置の実施形態について説明する。図1は、本発明に従う運転制御装置の第1の実施形態を装備したコージェネレーションシステムの一例を示す簡略図であり、図2は、図1のコージェネレーションシステムの回路構成を簡略的に示すブロック回路図であり、図3は、図1のコージェネレーションシステムの制御系の一部を示すブロック図であり、図4は、図1のコージェネレーションシステムの運転制御装置による運転の流れを示すフローチャートである。
【0016】
図1において、図示のコージェネレーションシステムは、エンジン22により駆動される発電機24を含む発電装置26と、エンジン22の冷却水から排出される熱を温水のかたちで貯留する貯湯装置28とを備え、貯湯装置28は温水を貯える貯湯タンク30を含んでいる。エンジン22はガスエンジン、ディーゼルエンジンなどである。発電機24の出力側には系統連系インバータ32が設けられている。系統連系インバータ32は、発電機24の出力電力を商業用電源34から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数にするとともに、電力負荷38に供給される電力を制御する。商業用電源34は、例えば単相3線式(標準電圧)100V及び200Vであり、配電線36を介して電力負荷38、即ち、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等の各種電気機器に電気的に接続される。この発電装置26は分散型発電装置として設置され、インバータ32は、コージェネ用スイッチ手段40を介して配電線36に電気的に接続され、このスイッチ手段40が閉状態のときに、発電機24にて発生した電力がインバータ32、コージェネ用スイッチ手段40及び配電線36を介して電力負荷38に供給される。
【0017】
この実施形態では、配電線36に逆潮流検出器42が設けられ、逆潮流検出器42は配電線36を流れる電流に逆潮流が生じているか否かを検知し、逆潮流が生じないように発電機24から系統連系インバータ32を介して配電線36に送給される電流が制御される。尚、逆潮流検出器42については後述する。
貯湯装置28は、温水を循環させるための温水循環流路44を備えており、温水循環流路44の一端側が貯湯タンク30の底部に接続され、この温水循環流路44の他端側が貯湯タンク30の上部に接続されている。このように構成されているので、貯湯タンク30内の温水は、温水循環流路44を通して循環される。この温水循環流路44には、更に、温水を循環させるための循環ポンプ54が配設されている。
【0018】
この形態では、温水循環流路44に関連して、熱交換器46が配設されている。熱交換器46は、エンジン22のラジエタ48からの冷却水を循環させるための冷却水循環流路50を流れる冷却水と温水循環流路44を流れる温水との間で熱交換を行うもので、エンジン22からの冷却水によって温水循環流路44を流れる温水を加熱する。尚、冷却水循環流路50には、冷却水を循環させるための循環ポンプ52が配設されている。
【0019】
貯湯タンク30には、水を供給するための水供給流路を構成する給水ライン54が接続されている。給水ライン54の一端側は、貯湯タンク30の底部に接続され、その他端側は、水道管の如き水供給源(図示せず)に接続される。この給水ライン54には減圧逆止弁56が配設され、貯湯タンク30から給水ライン54側に温水が逆流するのを防止する。
【0020】
この貯湯タンク30には、更に、温水を供給するための給湯ライン58が接続されている。給湯ライン58の一端側は貯湯タンク30の上部に接続され、その他端側には、1個又は複数個のカラン(図示せず)が接続され、カランを開栓すると、貯湯タンク30内の温水が給湯ライン58を通して出湯する。
次に主として図2を参照して、このコージェネレーションシステムにおける配電線36及びそれに関連する回路構成について説明すると、図示の実施形態では、商業用電源34からの配電線36は単相3線式であり、U相線62、V相線64及び中性線66(O相線)から構成され、U相線62と中性線66との間に例えば100Vの電位差があり、V相線64と中性線66との間に例えば100Vの電位差があり、またU相線62とV相線64との間に例えば200Vの電位差がある。このような単相3線式の配電線36の回路構成では、電力負荷38の一部38Aについては、U相線62と中性線66との間に接続された構成となり、電力負荷38の残部38Bについては、V相線64と中性線66との間に接続された構成となる。
【0021】
この配電線36には、商業用電源34と電力負荷38との間に主幹ブレーカ68が配設される。この主幹ブレーカ68は、従来の単相3線式の回路構成で一般的に使用される所謂3P2E型のものであり、U相線62及びV相線64にそれぞれその引きはずし素子(図示せず)が配設され、これら引きはずし素子は、U相線62及びV相線64を流れる電流を検知し、U相線62又はV相線64を流れる電流が定格電流、例えば50Aを超えると、主幹ブレーカ68が配電線36の電気的接続を強制的に遮断する。
【0022】
この実施形態では、コージェネレーションシステムの発電機24からの配電線70は単相2線式のものであり、この配電線70のU相線72が上記配電線36のU相線62に連結され、配電線122のV相線74が上記配電線36のV相線64に連結される。
この実施形態では、電流の逆潮流を検知するための逆潮流検出器42は第1及び第2の電流検出器76,78から構成され、第1の電流検出器76はU相線62に配設され、U相線62を流れる電流を検出し、また第2の電流検出器78はV相線64に配設され、V相線64を流れる電流を検出する。この形態では、第1及び第2の電流検出器76,78は中性線66を流れる電流を検出する電流検出手段としても機能する。例えば、配電線36のU相線62を流れる電流の瞬時値をiuとし、配電線70のU相線72を流れる電流の瞬時値をigとし、電力負荷38Aを流れる電流の瞬時値をiLuとすると、これらの間には、iLu=iu+igの関係が成立する。また、中性線66を流れる電流の瞬時値をioとし、電力負荷38Bを流れる電流の瞬時値をiLvとすると、io=iLv−iLuの関係が成立する。更に、配電線36のV相線64を流れる電流の瞬時値をivとする(このとき、配電線70のU相線72を流れる電流の瞬時値がigであるので、そのV相線74を流れる電流の瞬時値もigとなる)と、iLv=iv+igの関係が成立する。これらのことから、io=iv−iuが成立し、U相線62の電流を検出する第1の電流検出器76の検出値とV相線64の電流を検出する第2の電流検出器78の検出値を用いて中性線66を流れる電流の瞬時値を演算し、この瞬時値を所要のとおり積分することによって中性線66を流れる電流の実効値を算出することができる。即ち、電流の実効値Ioは、
【数式1】
Figure 0004540248
【0023】
の式を用いて求めることができる。
図3を参照して、このコージェネレーションシステムは、このシステム全体を作動制御するためのシステム制御手段82と、エンジン22に供給される燃料(例えば燃料用ガス)の流量を制御するための流量制御弁84とを備え、システム制御手段82は発電装置26の運転制御装置の一部を構成している。コージェネレーションシステムにおいては、インバータ32の出力を制御することによって、発電装置26から電力負荷38に供給される電力が制御され、かく出力電力を制御することによって、発電機24を駆動するエンジン22の出力が変動する。
【0024】
システム制御手段82は、例えばマイクロプロセッサから構成され、作動制御手段86、逆潮流判定手段88、瞬時電流算出手段90、実効値電流算出手段92、停止信号生成手段94、メモリ96、比較手段98及びタイマ100を含んでいる。作動制御手段86は、インバータ32及びコージェネ用スイッチ手段40等を作動制御し、逆潮流判定手段88は、第1の電流検出器76の検出電流値に基づいてU相線62に逆潮流が発生しているかを判定するとともに、第2の電流検出器78の検出電流値に基づいてV相線64に逆潮流が発生しているかを判定し、瞬時電流算出手段90は、第1及び第2の電流検出器76,78の瞬時検出電流値を利用して上述した如くして中性線66を流れる電流の瞬時電流値を算出し、また実効値電流算出手段92は瞬時電流算出手段90により算出した瞬時電流値を用いて中性線66を流れる電流の実効値を算出し、更に停止信号生成手段108は、後述する如く停止信号を生成する。この実施形態では、メモリ96には、インバータ32の出力を低下させる基準となる電流の第1の設定値(例えば、定格電流値である例えば50Aに設定される)、インバータ32の出力を停止させる基準となる第2の設定値(例えば、定格電流値よりも大きい例えば60Aに設定される)、インバータ32の出力を低下させる際の出力低下割合値(例えば3%程度に設定される)等が記憶され、比較手段98は、電流の上記第1の設定値及び上記第2の設定値と実効値電流算出手段92により算出した実効電流値とを比較し、またタイマ100は、インバータ32の出力を後述する如く段階的に低下させる設定時間(例えば10秒程度に設定される)を計時する。
【0025】
一般に、ブレーカの特性は、流れる過大電流が大きい程瞬間的に電流の流れを遮断するようになっており、このようにして安全性を確保している。このようなことから、この形態では、インバータ32の出力を低下させる基準となる第1の設定値とインバータ32の出力を停止する第2の設定値とが設定され、第1の設定値より大きい第2の設定値以上になったときには、後述するように、インバータ32の出力が瞬時に停止されるが、第1の設定値以上で第2の設定値より小さいときには、設定時間の間インバータ32出力を低下させる制御を行い、設定時間経過後においても電流値が低下しないときに、インバータ32の出力を停止させている。このように第1及び第2の設定値を設定し、設定値によってインバータ32の出力停止までの時間を所要の通り設定することによって、比較的簡単な制御で充分な安全性を確保することができ、このようにして安全性を確保しながら発電装置2の発電効率を高めている。
【0026】
次いで、主として図2〜図4を参照して、上述した運転制御装置による運転について説明する。コージェネレーションシステムの運転中、第1及び第2の電流検出器76,78は、配電線36のU相線62及びV相線64を流れる電流を検出し(ステップS1)、これら電流検出器76,78空の検出信号はシステム制御手段82に送給される。かくすると、システム制御手段82の瞬時電流算出手段90は第1及び第2の電流検出器76,78の検出瞬時電流値を利用して中性線66(O相線)を流れる電流の瞬時値を算出し(ステップS2)、実効値電流算出手段92は算出した瞬時値を用いて中性線66を流れる電流の実効値を算出する(ステップS3)。尚、逆潮流判定手段88は、第1及び第2の電流検出器76,78の検出電流値によってU相線62及びV相線64において電流の逆潮流が発生しているかを判定する。
【0027】
このようにして中性線66の電流の実効電流値が算出されると、システム制御手段82の比較手段98は、実効値電流算出手段92により算出された電流値とメモリ96に記憶された第1の設定値(例えば50A)とを比較する。そして、算出した実効電流値が上記第1の設定値より小さいときには、コージェネレーションシステムのその運転状態がそのまま維持されるが、この実効電流値が上記第1の設定値以上になると、ステップS4からステップS5に進み、タイマ100が作動して時間の計時を開始しステップS6に進む。ステップ6では、第1及び第2の電流検出器76,78は、再び、配電線36のU相線62及びV相線64を流れる瞬時電流を検出し、この検出信号がシステム制御手段82に送給され、上述したと同様に、瞬時電流算出手段90は中性線66を流れる電流の瞬時値を算出し(ステップS7)、実効値電流算出手段92は中性線66を流れる電流の実効値を算出する(ステップS8)。
【0028】
中性線66の実効電流値が算出されると、比較手段98は、メモリ96に記憶された第2の設定値(例えば60A)と算出された実効電流値とを比較し(ステップS9)、実効電流値が上記第2の設定値以上であると、配電線36の中性線66に過大の電流が流れているとして、停止信号生成手段94が停止信号を生成し、この停止信号に基づいて作動制御手段86はインバータの出力を停止する(ステップ10)。従って、中性線66には比較的大きい過大電流が流れているとして、インバータ32の出力は瞬時的に停止される。このとき、コージェネレーションシステム全体の運転を停止するようにしてもよい。一方、算出された実効電流値が上記第2の設定値より小さいと、ステップS9からステップS11に移り、比較手段98は、次に、メモリ96に記憶された上記第1の設定値(例えば50A)と算出された実効電流値とを比較する。
【0029】
この実効電流値が上記第1の設定値以上であると、配電線36の中性線66に比較的小さい過大の電流が流れているとして、ステップS11からステップS12に進み、作動制御手段86はインバータの出力を低下する(ステップS12)。このようにインバータ32の出力が低下すると、エンジン22に供給される燃料供給量を少なくなり(ステップS14)、これによってエンジン22の出力も下がる。
【0030】
このようにインバータ32の出力を力が低下すると、タイマ100が設定時間、例えば10秒を計時したか否かが判断され、タイマ100が設定時間を計時するまで、ステップS13からステップS6に戻り、中性線66を流れる電流の実効値が上記第1の設定値より小さくなるまでステップS6からステップS13が繰り返し遂行され、インバータ32の出力が段階的に下がり、これによって中性線66を流れる電流も段階的に減少する。尚、上述したインバータ32の出力の低下によって、中性線66を流れる電流の実効値が上記第1の設定値より小さくなると、ステップS11からステップS1に戻り、その状態でのエンジン22の運転が維持される。
【0031】
尚、インバータ32の出力を低下させ、設定時間が経過した時点においても中性線66を流れる電流の実効値が上記第1の設定値以上であると、ステップS13からステップS10に移り、停止信号生成手段94は停止信号を生成し、上述したと同様に、作動制御手段86はこの停止信号に基づいてインバータ32の出力を停止する。
【0032】
上述した運転制御装置では、配電線36の中性線66を流れる電流が大きくなると、インバータ32の出力を低下させてこの中性線66を流れる電流を下げているので、従来の主幹ブレーカ68を備える回路構成であっても充分な安全性を確保することができる。また、従来の主幹ブレーカ68を備えた回路構成におけるU相線62及びV相線64に電流検出器76,78を設けるという比較的簡単な構成でもって対応することができ、またこの電流検出器76,78は逆潮流を検知するためのものを利用することができ、従来の回路構成をできるだけ利用してその設置コストを少なくすることができる。更に、配電線36の中性線66に流れる電流が大きくなっても、主幹ブレーカ68を遮断状態にしないので、電力負荷38の運転を停止させることもない。
【0033】
以上、本発明に従う発電装置の運転制御装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、U相線62及びV相線64に配設された電流検出器76,78の瞬時電流値を利用して中性線66を流れる電流の実効値を算出しているが、これに代えて、例えば図5に示すように構成することもできる。図5において、この変形形態では、中性線66を流れる電流を検出する電流検出手段が専用の電流検出器106から構成され、この電流検出器106が中性線66に配設される。電流検出器106は中性線66を流れる電流の電流値(実効値)を直接的に検出し、この検出信号がシステム制御手段82に送給される。この変形形態のその他の構成は、上述した実施形態と実質上同一である。この電流検出器106の検出電流値を用いて上述したと同様に制御する(実効値電流算出手段92により算出される実効電流値に代えてこの検出電流値を用いる)ことによって、上記実施形態と同様の作用効果が達成される。
【0034】
また、上述した実施形態では、中性線66を流れる電流の値が第2の設定値より小さく且つ第1の設定値以上であるとき、インバータ32の出力を段階的に下げているが、このような制御に代えて、例えば中性線66を流れる電流の値と第1の設定値との電流値差を算出し、この算出した電流値差に基づいて中性線66電流が第1の設定値より小さくなるように、インバータ32の出力を下げるように制御することもできる。
【0035】
また、上述した実施形態では、インバータ32の出力低下させる制御(第1の設定値との比較による制御)と、インバータ32の出力を停止させる制御(第2の設定値との比較による制御)とを同じ制御の流れの中で行っているが、これに代えて、これらの制御を夫々独立の制御フローとして行うこともでき、この場合、インバータ32の出力を停止させる制御の流れは常時行い、インバータ32の出力を低下させる制御の流れは例えば1秒毎に行うようにすることができる。
【0036】
本発明の請求項1の分散型発電装置の運転制御装置によれば、商業用電源からの単相3線式の配電線の中性線を流れる電流値が第1の設定値以上になるとシステム制御手段はインバータの出力を低下するので、インバータの出力低下に伴って中性線を流れる電流が下がり、かくして、配電線の中性線に過大電流が流れることを回避することができる。また、逆潮流を検知するためにU相線及びV相線に配設される電流検出器の検出電流値を利用して中性線に流れる電流値を算出することが可能であるので、専用の電流検出器を設けることなく、中性線を流れる電流の値を検出することができる。更に、中性線を流れる電流の値が第2の設定値以上であると、システム制御手段が停止信号を生成し、この停止信号に基づいてインバータの出力を停止するので、インバータを介しての電力供給が停止し、これによって中性線に過大電流が流れるのを回避することができる。
【0037】
また、本発明の請求項2の分散型発電装置の運転制御装置によれば、商業用電源からの単相3線式の配電線の中性線を流れる電流値が第1の設定値以上になるとシステム制御手段はインバータの出力を段階的に低下するので、配電線の中性線に過大電流が流れることを回避することができる。また、中性線を流れる電流の値が第2の設定値以上であると、システム制御手段が停止信号を生成し、この停止信号に基づいてインバータの出力を停止するので、中性線に過大電流が流れるのを回避することができる。更に、中性線に電流を検出する電流検出器を設けることによって、その電流を直接的に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う運転制御装置の一実施形態を装備したコージェネレーションシステムの一例を示す簡略図である。
【図2】図1のコージェネレーションシステムの回路構成を簡略的に示すブロック回路図である。
【図3】図1のコージェネレーションシステムの制御系の一部を示すブロック図である。
【図4】図1のコージェネレーションシステムの運転制御装置による運転の流れを示すフローチャートである。
【図5】コージェネレーションシステムの回路構成の変形形態を簡略的に示すブロック回路図である。
【図6】従来の単相3線式の配電線の回路構成を簡略的に示すブロック回路図である。
【符号の説明】
22 エンジン
24 発電機
26 発電装置
28 貯湯装置
32 系統連系インバータ
34 商業用電源
36,70 配電線
38,38A,38B 電力負荷
42 逆潮流検出器
76,78 電流検出器
82 システム制御手段
86 作動制御手段
94 停止信号生成手段
68 主幹ブレーカ
106 電流検出器

Claims (2)

  1. 発電装置と、前記発電装置からの電力を単相3線式の配電線に連系する系統連系インバータと、前記単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記インバータの出力を制御するためのシステム制御手段と、を具備し、
    前記電流検出手段は、前記単相3線式の配電線のU相線及びV相線に配設された第1及び第2の電流検出器から構成され、前記システム制御手段は、前記第1及び第2の電流検出器の検出電流値を利用して前記中性線を流れる電流値を演算し、演算した前記電流値が第1の設定値以上になると前記インバータの出力を低下させ、また演算した前記電流値が前記第1の設定値より大きい第2の設定値以上になると停止信号を生成し、前記停止信号に基づいて前記インバータの出力を停止することを特徴とする分散型発電装置の運転制御装置。
  2. 発電装置と、前記発電装置からの電力を単相3線式の配電線に連系する系統連系インバータと、前記単相3線式の配電線の中性線を流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記インバータの出力を制御するためのシステム制御手段と、を具備し、
    前記電流検出手段は、前記中性線に配設された電流検出器から構成され、前記システム制御手段は、前記電流検出器の検出電流値が第1の設定値以上になると前記インバータの出力を段階的に低下させ、また前記検出電流値が前記第1の設定値より大きい第2の設定値以上になると停止信号を生成し、前記停止信号に基づいて前記インバータの出力を停止することを特徴とする分散型発電装置の運転制御装置。
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