JP3942400B2 - 太陽光発電装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は太陽光発電装置およびその制御方法に関し、詳しくは、太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を系統電源を持つ電力系統と連系させた太陽光発電装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、クリーンな新エネルギー源として利用されつつある太陽光発電装置は、図4に示すように直流電源である太陽電池1及びその太陽電池1からの発電電力を交流変換するインバータ2からなる分散電源20を商用系統電源3を持つ電力系統と連系させた構成を具備する。この種の太陽光発電装置は、地球温暖化などにより環境問題に対する国民的関心が高まり、また、国の補助金制度の充実などもあって一般家庭への普及が進みつつある。
【0003】
同図に示すように一般家庭に引き込まれた電力系統の配電線4に分電盤5が接続され、その分電盤5に家庭内の屋内配線6を通して分散電源20のインバータ2が接続されている。このインバータ2は、太陽電池1における発電電力の交流変換を制御する制御回路7を具備し、この制御回路7により、インバータ2の交流側出力を監視しながら分散電源20と系統電源3とを適正に連系させ得るように分散電源20の発電電力を増減させる指令をインバータ2に送出する。なお、図中、40は系統電源3と分電盤5との間に接続された系統負荷、41は分電盤5から分岐して接続された系統負荷をそれぞれ示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の太陽光発電装置では、太陽電池1における発電電力の交流変換を制御する上で、分散電源20と系統電源3とを適正な状態で連系させるための保護機能として、制御回路7は、インバータ2の交流側出力電圧の上昇を抑制する機能およびインバータ2の単独運転を検出する機能を具備する。
【0005】
この制御回路7が具備する電圧上昇抑制機能とは以下のようなものである。すなわち、太陽電池1の発電によりインバータ2の交流側出力から分電盤5へ逆潮流する電力により、インバータ2の交流側出力電圧が、そのインバータ2の制御回路7で予め設定された規定値を超える場合がある。このように太陽電池1による発電電力が電力系統に逆潮流されると、系統電圧が一定でなくなり大きく変動することになる。
【0006】
このような太陽電池1による電力の逆潮流があると、電力系統の電圧値変動や電圧周波数変動を招来することになり望ましくない。そこで、太陽電池1の発電電力によりインバータ2の交流側出力電圧が規定値を超えた場合、制御回路7からの指令によりそのインバータ2の交流側出力を減少させることにより、その交流側出力電圧の上昇を抑制するようにしている。
【0007】
しかしながら、前述したようにインバータ2の交流側出力電圧が規定値を超えた場合にその交流側出力を減少させていたのでは、太陽電池1の発電電力が充分にあるにもかかわらず、インバータ2の交流側出力でもってその発電電力を絞り込むことになり、分散電源20の発電効率の悪化を招来する可能性がある。
【0008】
次に、制御回路7が具備する単独運転検出機能とは以下のようなものである。すなわち、分散電源20を電力系統と連系させた定常状態において、インバータ2は連系運転を実施しているが、その電力系統における工事のために系統停電が発生した場合、インバータ2が運転状態のままであると、そのインバータ2の単独運転により電力系統の工事区間に分散電源20からの発電電力が印加される逆充電が発生する虞があり、工事作業者が感電する危険性がある。そこで、この感電事故の防止を図るため、逆充電が発生した場合、その系統停電により電力系統に電圧波形の変化が生じるため、その電圧波形の変化を監視することによりインバータ2の単独運転を検出し、その検出信号に基づいてインバータ2を停止させるようにしている。
【0009】
このようなインバータ2の単独運転検出は、単独運転防止対策としての保安面からも最重要項目の一つとして、通称、ガイドラインと称される分散型電源系統連系技術指針で規定されているものであるが、電力系統に電圧波形の変化が生じるのは系統停電以外の原因による場合もある。系統停電以外の何等かの原因により電圧波形の変化が生じた場合においても、その電圧波形の変化を監視していることから、インバータ2が単独運転していないにもかかわらず、単独運転検出機能によりインバータ2を停止させることになる。
【0010】
このように系統停電以外の何等かの原因により、インバータ2が単独運転していないにもかかわらず、インバータ2を停止させていたのでは、太陽電池1による発電電力があるにもかかわらず、インバータ2の停止によりその交流側出力を零にすることになり、分散電源20における発電効率の悪化を招来する可能性がある。
【0011】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、制御回路が具備する電圧上昇抑制機能または単独運転検出機能を発揮させる上で、分散電源による発電効率の悪化を未然に防止し得る太陽光発電装置およびその制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を電力系統と連系させた太陽光発電装置およびその制御方法において、以下の点を特徴とする。
【0013】
(1) 前記インバータの交流側出力電圧の上昇を抑制する機能を持つ制御回路を具備する場合、太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷をインバータの交流側に一体的に付設し、インバータの交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた時、制御回路からの電圧上昇抑制指令により、インバータの交流側出力電圧を負荷に印加可能とし、インバータの交流側と負荷との間に、その負荷の電気容量を制御する通電制御器を介設した点。
【0014】
(2) 前記インバータの単独運転を検出する機能を持つインバータの制御回路を具備する場合、太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷をインバータの交流側に一体的に付設し、電力系統に電圧波形の変化が発生した時、制御回路からの単独運転検出指令により、インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器で負荷を入り切り可能とした点。
【0015】
ここで、太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷としては、電気温水器、あるいは、鉛電池などの二次電池や燃料電池などの可逆発電装置を含む電力貯蔵装置のうちから任意に選択されるいずれか一つが適用可能である。また、インバータの交流側出力電圧の規定値とは、そのインバータの制御回路で予め設定された基準値であり、この規定値を超えた場合、逆潮流による分散電源の発電電力でもって、電力系統の電圧値変動や電圧周波数変動を招来することになる。また、電圧波形の変化とは、電圧値変動、電圧周波数変動、電圧位相変動や高調波成分の増減などを意味する。
【0016】
さらに、この負荷をインバータの交流側に一体的に付設するとは、図2(a)に示すように電力系統の配電線4に接続された分電盤5とインバータ2の交流側出力との間に設けられた分岐回路(屋内配線6)をインバータ2と負荷8で共用することを意味する。
【0017】
ここで、インバータ2と負荷8とを一体化しないとすると、図2(b)に示すように分電盤5とインバータ2の交流側出力との間に設けられた分岐回路(屋内配線6)とは別に、分電盤5と負荷8との間に分岐回路(屋内配線11)を新たに設けなければならない。このように負荷8をインバータ2とは別の分岐回路(屋内配線11)により設置する場合にはその分岐回路に負荷8を接続するための装置(図示せず)が必要となり、以下のような不具合が生じることから、負荷をインバータの交流側に一体的に付設することが有効となる。
【0018】
この負荷を接続するための装置に、インバータが具備する電圧上昇抑制機能を発揮させるための電圧検出部を内蔵させた場合、インバータに内蔵された電圧上昇抑制用の電圧検出部との間で動作タイミングにずれが発生する可能性があり、適正な電圧上昇抑制機能を発揮し得ない可能性がある。また、インバータとは別に、負荷を接続するための装置に電圧検出部を設けることから装置のコストアップを招来することになる。さらに、インバータに内蔵された電圧検出部では、インバータの交流側出力電圧の上昇を正確に検出することができるのに対して、負荷を接続するための装置に設けた電圧検出部では、負荷の端子電圧を監視しているだけでインバータの交流側出力電圧を正確に検出するものではないので、インバータの交流側出力電圧の上昇を確実に抑制することが困難となる。
【0019】
また、負荷を接続するための装置に、インバータの単独運転を検出するための単独運転検出部をインバータとは別に設けた場合、インバータに内蔵された単独運転検出部との間で動作タイミングのずれが発生する可能性があり、適正な単独運転検出機能を発揮し得ない可能性がある。また、インバータとは別に、負荷を接続するための装置に単独運転検出部を設けることから装置のコストアップを招来することになる。
【0020】
本発明では、前述した(1)で記載したようにインバータの交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた時、インバータの制御回路が具備する電圧上昇抑制機能によって制御回路から発せられる電圧上昇抑制指令により、インバータの交流側出力電圧を負荷に印加し、インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器によりその負荷の電気容量を制御する。このインバータの交流側出力電圧の印加により、分散電源による発電電力を負荷に供給することでその発電電力を減少させることはないので、分散電源における発電効率が悪化することはない。
【0021】
また、本発明では、前述した(2)で記載したように電力系統に電圧波形の変化が発生した時、インバータの制御回路が具備する単独運転検出機能によって制御回路から発せられる単独運転検出指令により、インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器で負荷を入り切りする。なお、電力系統の系統電源と分散電源との間には、通常、いくつかの系統負荷が接続されている。
【0022】
まず、電力系統に発生した電圧波形の変化が系統停電による場合、系統電源から切り離された分散電源(負荷を含む)および系統負荷においては、その分散電源の電力(太陽電池の発電電力および負荷の電力)と系統負荷の電力とがバランスした状態にあるが、この状態で前述したように負荷を入り切りすると、負荷を含む分散電源および系統負荷が小さな電力系統であるため、分散電源の電力と系統負荷の電力とのバランスが崩れることになる。その結果、負荷を含む分散電源における電圧波形が確立しなくなり、インバータが内蔵する継電器や保護機能が確実に動作してインバータを停止させる。
【0023】
一方、系統停電以外の何等かの原因により電圧波形の変化が生じた場合においては、電力系統と連系した状態であるため、インバータの制御回路から発せられる単独運転検出指令により負荷を入り切りしても、その系統電源を含めた電力系統が大きいため、系統電源を含む電力系統における電圧波形が確立した状態を維持でき、インバータを停止させないので、インバータの交流側出力を維持できて分散電源における発電効率が悪化することはない。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態で太陽光発電装置の概略構成を示す。この太陽光発電装置は、直流電源である太陽電池1及びその太陽電池1からの直流発電電力を交流変換するインバータ2からなる分散電源30を商用系統電源3を持つ電力系統と連系させた構成を具備する。一般家庭に引き込まれた電力系統の配電線4に分電盤5が接続され、その分電盤5に家庭内の屋内配線6を通して分散電源30のインバータ2が接続されている。なお、図中、40は系統電源3と分電盤5との間に接続された系統負荷、41は分電盤5から分岐して接続された系統負荷をそれぞれ示す。
【0025】
このインバータ2は、太陽電池1における発電電力の交流変換を制御する制御回路7を具備し、この制御回路7により、インバータ2の交流側出力を監視しながら分散電源30と系統電源3とを適正に連系させ得るように分散電源30の発電電力を増減させる指令をインバータ2に送出する。太陽電池1における発電電力の交流変換を制御する上で、分散電源30と系統電源3とを適正な状態で連系させるため、制御回路7は、インバータ2の交流側出力電圧の上昇を抑制する機能およびインバータ2の単独運転を検出する機能を具備する。
【0026】
この制御回路7が具備する電圧上昇抑制機能については、太陽電池1の発電により分散電源30から分電盤5へ逆潮流する電力により、インバータ2の交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた場合、その逆潮流により電力系統の電圧値変動や電圧周波数変動が発生することを防止するため、インバータ2の交流側出力電圧の上昇を抑制する必要がある。
【0027】
また、制御回路7が具備する単独運転検出機能については、電力系統において系統停電が発生した場合、連系運転していたインバータ2が運転状態のままであると、その単独運転により電力系統の工事区間への分散電源30の発電による逆充電で工事作業者が感電する危険性がある。この感電事故の防止を図るため、逆充電の発生時、電圧波形の変化からインバータ2の単独運転を検出し、その検出信号に基づいてインバータ2を停止させる必要がある。
【0028】
ここで、単独運転検出機能には受動方式と能動方式の二つがあるが、この実施形態では、受動方式の単独運転検出機能を具備する必要がある。受動方式の単独運転検出は、電力系統に生じた電圧波形の変化のうち、電圧値変動、電圧周波数変動、電圧位相変動あるいは高調波成分の増減のいずれかを監視することにより実現可能である。
【0029】
なお、能動方式の単独運転検出機能の場合には以下の不具合がある。例えば、インバータ2の交流側と並列に負荷を挿入し、電圧または電流の急変を検出する能動方式(負荷変動方式)の単独運転検出機能では、常時、負荷を入り切りするため、多数台の太陽光発電装置が設置された場合、各太陽光発電装置で負荷の入り切りタイミングが合わず負荷変動が互いに相殺され、単独運転が発生しても電圧または電流の急変に至らず、単独運転による負荷変動を検出できない可能性がある。
【0030】
これに対して、この実施形態で採用する受動方式の単独運転検出機能では、負荷を入り切りするのが常時ではなく、単独運転検出時のみであるため、多数台の太陽光発電装置が設置された場合でも、各太陽光発電装置において負荷の入り切りタイミングが単独運転検出時のみで一致する。その結果、各太陽光発電装置において負荷変動が相殺されず、分散電源30から出力される電力と系統負荷の電力とのバランスを崩すことができ、インバータ2を確実に停止させることができる。
【0031】
この実施形態における太陽光発電装置では、太陽電池1の発電電力を吸収できる程度に太陽電池1と同等の電気容量を有する負荷、例えば電気温水器8をインバータ2の交流側に一体的に付設する。この電気温水器8をインバータ2の交流側に一体的に付設するには、図2(a)に示すように電力系統の配電線4に接続された分電盤5とインバータ2の交流側出力との間に設けられた分岐回路(屋内配線6)をインバータ2と電気温水器8とで共用させる〔図2(b)と比較参照〕。
【0032】
この実施形態において負荷として適用される電気温水器8は、高齢化社会の到来、女性の社会進出など、生活スタイルの変化により安全性、利便性、清潔感に富んだ全電化住宅に普及しつつある。一方、地球温暖化などにより環境問題に対する国民的関心が高まり、また、国の補助金制度の充実などもあって、一般家庭への太陽光発電装置の設置が進んでいるなか、住宅メーカーでは電気温水器8を有する全電化住宅と太陽光発電装置を設置した電気エネルギーを中心とする住宅販売が進められている。
【0033】
この種の電気温水器8は、電気料金体系の面で、夜間(23時〜7時)が安く昼間(7時〜23時)が高い時間帯別料金を選択する場合が多く、電気代が高い昼間に発電する太陽光発電装置を組み合わせて利用することは、高価な昼間の電気料金を低減させ得る点で好適である。また、電気容量面においては、例えば住宅用太陽光発電装置で使用される太陽電池1と電気温水器8の両者の電気容量が、通常、3〜6kW程度とほぼ同等であり、両者を物理的に組み合わせることが容易である。
【0034】
なお、この実施形態では負荷として電気温水器8を例示しているが、本発明はこれに限定されることなく、本発明に適用可能な負荷としては、太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有するものであればよく、例えば鉛電池などの二次電池や燃料電池などの可逆発電装置を含む電力貯蔵装置も適用可能である。
【0035】
この実施形態では、インバータ2の交流側と電気温水器8との間には通電制御器9を介設している(図1参照)。この通電制御器9は、図3に示すように太陽光発電装置が電圧上昇抑制機能を発揮する場合、接点12b〜12dを切り替えることにより、電気温水器8に内蔵された発熱抵抗体10b〜10dのいずれかを選択してその電気温水器8の電気容量を制御し、また、単独運転検出機能を発揮する場合、スイッチ13を開閉して電気温水器8を入り切りするものである。
【0036】
なお、通電制御器9において、例えば昼間などに電気温水器8を使用しない場合にはスイッチ13が開成されていると共に接点12eに切り替えられており、夜間などに電気温水器8を通常使用する場合にはスイッチ13が閉成されていると共に接点12eに切り替えられている。
【0037】
この太陽光発電装置が具備する電圧上昇抑制機能と単独運転検出機能については以下のとおりである。
【0038】
まず、太陽光発電装置の電圧上昇抑制機能においては、太陽電池1の発電により分散電源30から分電盤5へ逆潮流する電力により、インバータ2の交流側出力電圧が上昇し、そのインバータ2の制御回路7で予め設定された規定値を超えた場合、制御回路7からの電圧上昇抑制指令により、インバータ7の交流側出力電圧を電気温水器8に印加する。このインバータ2の交流側出力電圧の印加により、太陽電池1による電力を電気温水器8に流入させる。
【0039】
この電気温水器8への電力流入時、通電制御器9は、その接点12b〜12dを切り替えることにより、インバータ2の交流側出力電圧の上昇分を抑制できる電気容量となる電気温水器8内の発熱抵抗体10b〜10dを選択し、その発熱抵抗体10b〜10dに太陽電池1による発電電力を流入させる。インバータ2の交流側出力電圧の印加による電気温水器8への発電電力の流入でもって、その発電電力を減少させることはないので、分散電源30における発電効率が悪化することはない。
【0040】
次に、太陽光発電装置の単独運転検出機能においては、電力系統に電圧波形の変化が発生した時、インバータ2の制御回路7が具備する単独運転検出機能によってその制御回路7から発せられる単独運転検出指令により、電気温水器8を通電制御器9により入り切りする。この時、通電制御器9は、スイッチ13を開閉制御することにより電気温水器8を入り切りすることになる。この電気温水器8の入り切りにより、インバータ2から出力される発電電力および電気温水器8の電力、つまり分散電源30の電力と、系統負荷40,41の電力とが容易にバランスを崩すように、スイッチ13に接続された電気温水器8の最大定格容量を有する発熱抵抗体10aが選定されている。
【0041】
まず、電力系統に発生した電圧波形の変化が系統停電による場合、系統電源3から切り離された分散電源30(電気温水器8を含む)および系統負荷40,41においては、その分散電源30の電力と系統負荷40,41の電力とがバランスした状態にあるが、この状態で前述したように電気温水器8を入り切りすると、電気温水器8を含む分散電源30および系統負荷40,41が小さな電力系統であるため、分散電源30の電力と系統負荷40,41の電力のバランスが崩れることになる。その結果、分散電源30における電圧波形が確立しなくなり、インバータ2が内蔵する継電器や保護機能が確実に動作してインバータ2を停止させる。
【0042】
一方、系統停電以外の何等かの原因により電圧波形の変化が生じた場合においては、電力系統と連系した状態であるため、インバータ2の制御回路7から発せられる単独運転検出指令により電気温水器8を入り切りしても、その系統電源3を含めた電力系統が大きいため、系統電源3を含む電力系統における電圧波形が確立した状態を維持でき、インバータ2を停止させないので、インバータ2の交流側出力を維持できて分散電源30における発電効率が悪化することはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷をインバータの交流側に一体的に付設し、インバータの交流側出力電圧の上昇を抑制する機能を持つ制御回路を具備する場合、インバータの交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた時、制御回路からの電圧上昇抑制指令により、インバータの交流側出力電圧を負荷に印加可能とし、また、インバータの単独運転を検出する機能を持つ制御回路を具備する場合、電力系統に電圧波形の変化が発生した時、制御回路からの単独運転検出指令により、負荷を入り切り可能としたことにより、いずれの場合も分散電源の発電電力を減少させることがないので、分散電源による発電効率の悪化を未然に防止することができ、電気料金の低減化が図れてその実用的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で太陽光発電装置の概略構成図である。
【図2】(a)は図1の負荷をインバータの交流側に一体的に付設する手段を例示する概略構成図であり、(b)は負荷をインバータの交流側にインバータとは別に接続する手段を例示する概略構成図である。
【図3】インバータの交流側に付設した負荷として電気温水器およびその電気温水器を制御する通電制御器を例示する概略構成図である。
【図4】太陽光発電装置の従来例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 太陽電池
2 インバータ
5 分電盤
7 制御回路
8 負荷(電気温水器)

Claims (6)

  1. 太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を電力系統と連系させ、前記インバータの交流側出力電圧の上昇を抑制する機能を持つ制御回路を具備した太陽光発電装置において、前記太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷を前記インバータの交流側に一体的に付設し、インバータの交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた時、前記制御回路からの電圧上昇抑制指令により、前記インバータの交流側出力電圧を負荷に印加可能とし、前記インバータの交流側と負荷との間に、その負荷の電気容量を制御する通電制御器を介設したことを特徴とする太陽光発電装置。
  2. 太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を電力系統と連系させ、前記インバータの単独運転を検出する機能を持つ制御回路を具備した太陽光発電装置において、前記太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷を前記インバータの交流側に一体的に付設し、電力系統に電圧波形の変化が発生した時、前記制御回路からの単独運転検出指令により、前記インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器で前記負荷を入り切り可能としたことを特徴とする太陽光発電装置。
  3. 前記電力系統に接続された分電盤とインバータの交流側出力との間に設けられた分岐回路をインバータと負荷で共用することにより、負荷をインバータの交流側に一体的に付設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽光発電装置。
  4. 前記負荷は、電気温水器、あるいは、鉛電池などの二次電池や燃料電池などの可逆発電装置を含む電力貯蔵装置のうちから任意に選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽光発電装置。
  5. 太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を電力系統と連系させた太陽光発電装置において、前記インバータの制御回路により、インバータの交流側出力電圧が上昇して規定値を超えた時、その交流側出力電圧の上昇を抑制する制御方法であって、インバータの交流側に一体的に付設され、かつ、前記太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷に、前記インバータの交流側出力電圧を印加すると共に、前記インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器により前記負荷の電気容量を制御することを特徴とする太陽光発電装置の制御方法。
  6. 太陽電池およびその太陽電池の発電電力を交流変換するインバータからなる分散電源を電力系統と連系させた太陽光発電装置において、前記インバータの制御回路により、電力系統に電圧波形の変化が発生した時、インバータの単独運転を検出する制御方法であって、インバータの交流側に一体的に付設され、かつ、前記太陽電池の発電電力を吸収できる程度に太陽電池と同等の電気容量を有する負荷を、前記インバータの交流側と負荷との間に介設された通電制御器により入り切りすることを特徴とする太陽光発電装置の制御方法。
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