JP4606383B2 - 分散型発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、単相3線式で交流200Vを供給する系統電源と系統連系可能な家庭用熱電併給システム、太陽光発電システム、燃料電池システム等の分散型発電装置に関し、特に、漏電等の外部事故時の安全対策に関する。
近年、CO排出量の削減や省エネルギを志向した分散型エネルギシステムの開発が活発であり実用化も進んでおり、一般家庭、集合住宅、オフィスなどにおいても電力消費地で発電を行う分散型発電装置の利用が今後急速に進展するものと考えられる。特に、熱電併給可能なガスエンジンコージェネレーションシステム等は、電力のみならず、ガスエンジンの発生する熱エネルギを同時に有効利用できるため、全体的なエネルギ効率の高さで注目を集めている。ところで、分散型発電装置では、単独で電力消費地における全ての電力需要を賄うのではなく、電力会社が供給する商用交流電源等の系統電源と系統連系して、電力需要に対する不足電力を系統電源から補給する形態の系統連系発電装置としての使用形態(系統連系型使用形態)が、特に住宅用(家庭用)等で主流となっている。
斯かる系統連系発電装置としては、特に住宅用等で利用可能なものとして、単相3線式交流電力を供給する系統電源と系統連系可能な分散型発電装置がある(例えば、下記特許文献1等を参照)。
図3は、一般的な分散型発電装置50が、分散型発電装置50の設置されている住宅内(屋内)の電力負荷30に電力供給可能に、主幹ブレーカ31、分岐ブレーカ32、及び、連系ブレーカ33を配した分電盤34を介して単相3線式交流電力を供給する系統電源40と系統連系接続している状況を模式的に示している。尚、漏電等の事故によって主幹ブレーカ31が開成して系統停電状態となった場合に、系統停電時に電力供給すべき電力負荷を選択して第2の分電盤から電力供給可能に、当該第2の分電盤を分電盤34と分散型発電装置50の中間に挿入する構成も可能である。
単相3線式交流電力は、変圧器の2次側出力に2本の電圧線を接続し、2本の電圧線間の単相200Vの交流電力を出力する。2次側出力の中間点(巻線比1:1)から中性線を引き出して接地することで、第1の電圧線と中性線の間に単相200Vの交流電力と同相の単相100Vの交流電力が出力し、第2の電圧線と中性線の間に単相200Vの交流電力と逆相の単相100Vの交流電力を出力する。従って、2本の電圧線の対地電圧は何れも実効値で101V(95V〜107V)である。
また、系統連系時の分散型発電装置50は、内蔵のインバータ回路51の出力端子が2本の電圧線と接続しており、2本の電圧線間に系統電源40と同一周波数、同位相及び同電圧の単相200Vの交流電力を出力される構成となっている。
特開2005−210788号公報
ところで、図3に示すように系統電源40と分散型発電装置50が系統連系接続している場合、系統正常時(系統非停電時)には、主幹ブレーカ31より分散型発電装置50側の屋内の中性線は、主幹ブレーカ31より変圧器側の屋外中性線と電気的に導通しているため、第1の電圧線と屋内中性線間の実効電圧と第2の電圧線と屋内中性線間の実効電圧は平衡している。しかし、漏電等の事故によって主幹ブレーカ31が開成して系統停電状態となった場合には、屋内中性線と屋外中性線は主幹ブレーカ31によって遮断される。屋内の実効電圧100Vで作動する電力負荷30は、必ずしも2本の電圧線に対して均等に分散して接続しているとは限らないため、最悪状態では、何れか一方の電圧線と屋内中性線間にのみ接続している可能性がある。また、屋内中性線は、分散型発電装置50からはインバータ回路51の出力端子間の中間電圧となるようには駆動されておらず、分散型発電装置50とは、電圧検知のために電圧検知器と接続しているだけである。
斯かる状況で系統停電により屋内中性線と屋外中性線が遮断されると、2本の電圧線に夫々接続する100V電力負荷のインピーダンスの配分が著しく不均等で、つまり、各電圧線の電力負荷状態に極端なアンバランスが生じていると、分散型発電装置50から出力される単相200Vが、第1の電圧線と屋内中性線間、及び、第2の電圧線と屋内中性線間に均等に分圧されず、何れかの一方の電圧線と屋内中性線間に100Vを大幅に超過した実効電圧が印加される過電圧状態が発生し、実効電圧100Vで作動する電力負荷である電気機器が破損する虞がある。
通常、漏電等の事故によって主幹ブレーカ31が開成して系統停電状態となった場合には、分散型発電装置50の単独運転を防止するために、系統停電による単独運転時に発生する変化を受動的或いは能動的に検知して単独運転状態を判定して分散型発電装置50の動作を停止する制御が行われる。しかしながら、系統停電発生から単独運転状態を検知して分散型発電装置50の動作を停止するまでの短い期間に、上述の過電圧状態の発生する可能性がある。
更に、分散型発電装置50の運転が急激に停止すると、インバータ回路51に出力端子に設けられている低域通過フィルタ回路を構成するインダクタンス素子を通過する電流の急激な変化によって、瞬時ではあるが分散型発電装置50の出力電圧が大きく変動して、過電圧状態の発生する可能性がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、単相3線式交流電力を供給する系統電源と系統連系可能で、2本の電圧線の電力負荷状態に極端なアンバランスが生じていても、系統停電直後に生じる過電圧状態を防止可能な分散型発電装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る分散型発電装置は、単相3線式交流電力を供給する系統電源と系統連系可能な分散型発電装置であって、直流電力を発生する直流電源と、前記直流電源から出力される直流電力をパルス幅変調された正負両極性のパルス出力に変換するブリッジ回路と、前記パルス出力を正弦波交流出力に変換する低域通過フィルタ回路を備え、前記直流電力を前記系統電源の2本の電圧線間の実効電圧と同じ実効電圧の単相交流電力に変換して、系統連系時の前記系統電源の中性線とは接続しない1対の出力端子間に前記交流電力を出力するインバータ回路部と、前記インバータ回路部の動作を制御する制御部と、前記インバータ回路部の2つの出力端子における各出力電圧を、前記中性線を基準として各別に検出する電圧検出器と、を備えてなり、前記制御部が、前記電圧検出器で各別に検出された前記出力電圧の少なくとも何れか一方の絶対値が所定の基準電圧を超過する過電圧状態を検出した場合に、前記各出力電圧の検出電圧に基づいて、前記過電圧状態の発生要因が、負荷状態のアンバランスか、前記アンバランス以外の要因かを判定し、前記ブリッジ回路を構成するスイッチング素子のオンオフ動作を前記過電圧状態の発生要因に応じて制御することによって、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御することを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の分散型発電装置によれば、系統停電直後における分散型発電装置の単独運転時において、2本の電圧線の電力負荷状態に極端なアンバランスが生じていても、当該アンバランスよって生じる何れか一方の電圧線と屋内中性線間の過電圧状態が検出され、当該過電圧状態が抑制されるようにインバータ回路部の動作が制御される。更に、インバータ回路部の動作が過電圧状態の検出時において急停止せずに、動作状態で過電圧状態を抑制するので、インバータ回路部の急激な動作停止に伴うインバータ回路部内のインダクタンス素子によって誘導される2次的な過電圧発生を抑制することができる。更に、スイッチング素子のオンオフ動作によって低域通過フィルタ回路の入力側の電圧パルス波形の極性及びオンオフ期間を細かく制御できるため、当該電圧パルス波形が低域通過フィルタ回路を通過した後の交流出力の電圧値及び電流値の制御が可能となり、結果として、過電圧状態を精度良く抑制できる。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記第1の特徴に加えて、前記所定の基準電圧が、前記2本の電圧線の一方と前記中性線に接続して電力供給される電力負荷の短時間許容過電圧値に基づいて設定されていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の分散型発電装置によれば、過電圧状態を実効値或いはピーク値で判定するのではなく、電力負荷の短時間許容過電圧値を超過する過電圧状態となる変化が生じた時点で瞬時に判断することができ、制御部による過電圧状態を抑制する制御を速やかに開始できる。尚、短時間許容過電圧値が、2本の電圧線の一方と中性線に接続して電力供給される電力負荷(例えば、一般的な100Vの家電製品)が例えば1秒程度の短時間において許容可能な実効電圧(例えば、130Vまたは150V等)であるとした場合には、所定の基準電圧は、その実効電圧に対応するピーク電圧値の絶対値である約184Vまたは約212Vから所定のマージン(例えば、5〜10V程度)を引いた電圧値として与えられる。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記第1または第2の特徴に加えて、前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御した後、前記インバータ回路部の動作を停止させることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の分散型発電装置によれば、系統停電による分散型発電装置の単独運転によって過電圧状態が誘発されている場合には、過電圧状態を抑制した上で2次的な過電圧状態の発生も抑止して分散型発電装置の単独運転を停止できる。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記制御部が、前記過電圧状態を検出する前に前記インバータ回路部の動作を停止する外部指令を受けた場合、前記インバータ回路部の動作停止による前記低域通過フィルタ回路を構成するインダクタンス素子を通過する電流の急激な変化によって前記出力電圧が前記基準電圧を超過しないように、前記ブリッジ回路を構成するスイッチング素子のオンオフ動作を制御した後に、前記インバータ回路部の動作を停止させることを第の特徴とする。
上記第の特徴の分散型発電装置によれば、インバータ回路部の急激な動作停止を回避して、急激な動作停止によりインダクタンス素子によって誘導される2次的な過電圧発生を抑制してインバータ回路部の動作を停止することができる。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記インバータ回路部が、前記直流電力の入力を受け付ける1対の入力端子間にオンオフ制御可能な直流負荷装置を備え、前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記直流負荷装置のオンオフ動作を制御することによって、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御することを第の特徴とする。
上記第の特徴の分散型発電装置によれば、直流負荷装置のオンオフ動作によってインバータ回路部を通して出力される電力と直流負荷装置で消費される電力の配分を制御できるため、過電圧状態の電圧線に供給される電力を減少させることができ、結果として、過電圧状態が抑制される。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記第の特徴に加えて、前記制御部が、前記過電圧状態を検出する前に前記インバータ回路部の動作を停止する外部指令を受けた場合、前記インバータ回路部の動作停止による前記低域通過フィルタ回路を構成するインダクタンス素子を通過する電流の急激な変化によって前記出力電圧が前記基準電圧を超過しないように、前記直流負荷装置のオンオフ動作を制御した後に、前記インバータ回路部の動作を停止させることを第の特徴とする。
上記第の特徴の分散型発電装置によれば、インバータ回路部の急激な動作停止を回避して、急激な動作停止によりインダクタンス素子によって誘導される2次的な過電圧発生を抑制してインバータ回路部の動作を停止することができる。
更に、本発明に係る分散型発電装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記系統電源の2本の電圧線間の実効電圧が200Vであり、前記インバータ回路部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記制御部からの第1制御モードによる制御によって、前記直流電力を実効電圧200Vの単相交流電力に変換して出力し、前記制御部からの第2制御モードによる制御によって、前記直流電力を実効電圧100Vの単相交流電力に変換して出力可能に構成され、前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記インバータ回路部に対する制御モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替えることを第の特徴とする。
尚、一般の商用系統電源から標準的に供給される交流電力における実効電圧値は±5%程度の変動分を有しているため、上記第7の特徴に分散型発電装置で規定される実効電圧値も、同程度の変動分を有しており、記載の電圧値は標準値を示すものである。
上記第の特徴の分散型発電装置によれば、過電圧状態を検出した場合に、インバータ回路部から出力される交流電力の実効電圧値が200Vから100Vに低下するため、2本の電圧線の電力負荷状態に極端なアンバランスが生じていても、当該アンバランスよって生じる何れか一方の電圧線と屋内中性線間の過電圧状態が解消される。
以下、本発明に係る分散型発電装置(以下、適宜「本発明装置」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
図1は、本発明装置1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、直流電力を発生する直流電源2と、直流電源2から出力される直流電力を、実効電圧200Vの単相交流電力に変換して1対の出力端子OUT1,OUT2間から出力し、単相3線式交流電力200V/100Vを供給する系統電源40と系統連系可能なインバータ回路部3と、インバータ回路部3の動作を制御する制御部4と、を備えて構成される。
本発明装置1と系統電源40の間には、主幹ブレーカ31、分岐ブレーカ32、及び、連系ブレーカ33を配した分電盤34が介装されており、系統電源40と主幹ブレーカ31間、主幹ブレーカ31と連系ブレーカ33間、及び、連系ブレーカ33と本発明装置1間が、単相3線式電力線(2本の電圧線U,Vと1本の中性線N)で接続されている。分岐ブレーカ32から延長する単相2線100Vの各電力線には、本発明装置1と系統電源40から電力供給を受ける電力負荷30(電気機器類)が夫々接続している。単相2線100Vの各電力線は、主幹ブレーカ31と連系ブレーカ33間の分岐ブレーカ32を介して第1の電圧線Uと中性線N、または、第2の電圧線Vと中性線Nに接続している。
直流電源2は、直流電力を発生する発電機等の電源であれば特定の電源に限定されるものではなく、例えば、直接直流電圧を出力する燃料電池や太陽電池の他、水力、風力、内燃機関、マイクロガスタービン等によって発生する回転エネルギにより、かご型誘導機、直流励磁同期機、永久磁石同期機等から出力される交流電力をAC/DC変換して直流電力を発生するものも含まれる。また、燃料電池、内燃機関、マイクロガスタービンの場合は、直流電源2は、電力の他に熱も発生する熱電併給システムの一部として機能する。
インバータ回路部3は、直流電源2から出力される直流電力をパルス幅変調された正負両極性のパルス出力に変換するブリッジ回路5と、当該パルス出力を正弦波交流出力に変換する低域通過フィルタ回路を構成するコイル7,8及びコンデンサ9と、連系継電器10を備えて構成される。
ブリッジ回路5は、パワーMOSFETやIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等の電力用スイッチング素子と直流電源2に対して逆方向バイアス接続となるダイオードの並列回路で構成されるゲート回路6を2段直列にした直列回路を2組並列に接続して構成され、2段直列にした2組の直列回路の各中間点5a,5bから上記パルス出力が夫々出力され、コイル7,8を介して、連系継電器10の1次側に夫々接続し、連系継電器10の2次側が夫々出力端子OUT1,OUT2に接続している。図1に示すように、低域通過フィルタ回路から出力される正弦波交流出力は、出力端子OUT1,OUT2から直接、分電盤34側に出力される。つまり、低域通過フィルタ回路と出力端子OUT1,OUT2の間にはトランスが介在しないため、連系ブレーカ33と本発明装置1間を接続する単相3線式電力線の中性線Nは、出力端子OUT1,OUT2の中間電圧となるようには駆動されない。従って、出力端子OUT1,OUT2は、連系ブレーカ33と本発明装置1間を接続する単相3線式電力線の2本の電圧線U,Vと夫々接続するだけである。
更に、インバータ回路部3内のコイル7,8と連系継電器10の1次側の間に、夫々電流トランス等の電流検知器11,12が設けられ、連系継電器10の2次側と出力端子OUT1,OUT2の間に、各出力端子OUT1,OUT2と、連系ブレーカ33と本発明装置1間を接続する単相3線式電力線の中性線Nとの間の各電圧(瞬時値)を検出する電圧検出器13,14が設けられている。
制御部4は、ブリッジ回路5の各ゲート回路6のスイッチング素子のゲート電圧を変化させて各スイッチング素子をオンまたはオフさせるゲート駆動部15と、ゲート駆動部15の駆動タイミングを制御するゲート制御部16と、電圧検出器13,14の電圧検知レベルに基づいて各出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする出力電圧(瞬時値の絶対値)の少なくとも何れか一方が所定の基準電圧を超過する過電圧状態であるか否かを、交流電力の1周器より十分に短い一定のサンプリング期間(例えば、50μ秒)毎に判定する過電圧状態判定部17を備えている。ここで、所定の基準電圧は、2本の電圧線U,Vの一方と中性線Nに接続して電力供給される電力負荷30の短時間許容過電圧値に基づいて設定される。尚、短時間許容過電圧値が、電力負荷30(例えば、一般的な100Vの家電製品)が例えば1秒程度の短時間において許容可能な実効電圧(例えば、130Vまたは150V等)であるとした場合には、所定の基準電圧は、その実効電圧に対応するピーク電圧値の絶対値である約184Vまたは約212Vから所定のマージン(例えば、5〜10V程度)を引いた電圧値として与えられる。尚、本実施形態では、数サンプリング期間(例えば、10回程度)に亘って連続して各出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする出力電圧が所定の基準電圧を超過する場合に、過電圧状態と判定するようにしている。
ゲート制御部16は、低域通過フィルタ回路を通過後の出力電圧及び出力電流波形が正弦波となるようにパルス幅変調(PWM)方式で各ゲート回路6のスイッチング素子のオンオフ動作を制御するとともに、系統正常時には、上記正弦波出力の周波数及び位相が、系統電源40から供給される単相3線式交流電力200V/100Vと周波数及び位相と一致するように位相同期制御を行う。
更に、ゲート制御部16は、過電圧状態判定部17が過電圧状態を検知した場合には、過電圧状態を抑制するように、つまり、過電圧状態となっている出力端子OUT1,OUT2の出力電圧(瞬時値の絶対値)を低減するように、各スイッチング素子のオンオフ動作を制御し、過電圧状態の出力電圧が所定の基準電圧以下に抑制しつつ各スイッチング素子を最終的にオフさせる制御を行う。
尚、本実施形態では、本発明装置1は、過電圧状態判定部17とは別に、制御部4の外部に系統電源40の停電状態を検知する停電判定部18を備える。停電判定部18は、漏電等の外部事故(本発明装置1外部での事故)により分電盤34内の主幹ブレーカ31或いは連系ブレーカ33が開成して本発明装置1と系統電源40間の系統連系状態が遮断された場合に、本発明装置1の単独運転状態を防止するために、系統停電状態を所定の停電判定方式を使用して判定する。停電判定部18は、系統停電状態を検知すると連系継電器10の解列を行うとともに、ゲート制御部16に対してインバータ回路部3の動作停止を指令する停止指令信号を出力する。尚、停電判定方式としては、系統電圧を監視して、系統停電による本発明装置1の単独運転時に現れる変化を検出する受動的方式と、本発明装置1側から出力に特定の変動を与えて単独運転時に現れる変化を検出する能動的方式の2方式がある。受動的方式としては、電圧位相跳躍検出式、3次高調波歪急増検出式、周波数変化率検出式等の方式が、また、能動的方式としては、周波数シフト式、有効電力変動式、無効電力変動式等の方式があるが、停電判定方式自体は、本発明の趣旨と直接関係無いので、停電判定部18では、公知の方式を単独または適宜組み合わせて使用するものとする。
ゲート制御部16は、例えば電力負荷30の負荷状態がバランスしているような状況下において、過電圧状態判定部17が過電圧状態を検知する前に、停電判定部18から停止指令信号(外部指令に相当)を受け取ると、ブリッジ回路5の各スイッチング素子を一旦オフにする制御を行うが、低域通過フィルタ回路を構成するコイル7,8を通過する電流の急激な変化によって出力端子OUT1,OUT2の出力電圧の少なくとも何れか一方が所定の基準電圧を超過して過電圧状態となった場合には、過電圧状態判定部17が即座に当該過電圧状態を検知して、ブリッジ回路5の各スイッチング素子のオンオフ動作を制御して当該過電圧状態を抑制した後に、各スイッチング素子を全てオフにしてブリッジ回路5の動作を停止させる。
本発明装置1の制御部4のゲート制御部16と過電圧状態判定部17、及び、停電判定部18は、マイクロコンピュータ等を用いて構成され、各部の具体的な機能動作はマイクロコンピュータ等でのコンピュータプログラムの実行によって実現される。
また、図1に示す本発明装置1の構成は、制御部4の構成を除いて、一般的な系統連系可能な分散型発電装置と同じである。また、制御部4のゲート駆動部15の構成及びゲート制御部16の正常時における正弦波PWM方式の制御や位相同期制御も、一般的な系統連系可能な分散型発電装置の当該制御部分と同じである。従って、一般的な系統連系可能な分散型発電装置と重複する部分についての詳細な説明は割愛する。
次に、制御部4のゲート制御部16と過電圧状態判定部17の基本的な動作機能とその根拠について説明する。
過電圧状態判定部17は、各出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする出力電圧の少なくとも何れか一方が所定の基準電圧を超過する過電圧状態を判定するが、その目的は以下の2つである。第1の目的は、2本の電圧線U,Vに各別に接続する電力負荷30の負荷状態のアンバランスによって生じる出力端子OUT1,OUT2の何れか一方の過電圧状態を検知して、ゲート制御部16によって当該過電圧状態の持続及び程度の拡大を解消することである。第2の目的は、上記アンバランス以外の原因によって生じる出力端子OUT1,OUT2の少なくとも何れか一方の過電圧状態を検知して、ゲート制御部16によって当該過電圧状態の持続及び程度の拡大を解消することである。
2本の電圧線U,Vに各別に接続する電力負荷30の負荷状態のアンバランスは、漏電等の外部事故により分電盤34内の主幹ブレーカ31或いは連系ブレーカ33が開成して本発明装置1と系統電源40間の系統連系状態が遮断された場合に、停電判定部18によって連系継電器10の解列が行われるまでの本発明装置1の単独運転状態において発生する。これは、主幹ブレーカ31或いは連系ブレーカ33より本発明装置1側の単相3線式電力線の中性線Nには、系統電源40側から2本の電圧線U,Vの中間電圧(接地電位)が供給されず、また、本発明装置1側からも出力端子OUT1,OUT2の各出力電圧の中間電圧(接地電位)に駆動されないことに起因しており、当該中性線Nの電位が接地電位ではなく、第1の電圧線U側に接続している通電中の全電力負荷の合成インピーダンスと、第2の電圧線V側に接続している通電中の全電力負荷の合成インピーダンスの比で、2本の電圧線U,V間に印加される交流電圧(実効電圧200V)が分圧された電位となり、出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする出力電圧の少なくとも何れか一方が上記所定の基準電圧を超過する過電圧状態となる。
また、負荷状態のアンバランス以外の過電圧状態を誘引する要因としては、停電判定部18から停止指令信号等のブリッジ回路5の動作を停止する外部指令を受けてブリッジ回路5の各スイッチング素子をオフにした場合における、低域通過フィルタ回路を構成するコイル7,8を通過する電流の急激な変化が挙げられる。斯かる急激な電流変化によってコイル7,8の両端に当該電流の時間微分値とコイル7,8のインダクタンスの積で規定される誘導電圧が生じて、出力端子OUT1,OUT2の出力電圧の少なくとも何れか一方が過電圧状態となり得る。
本実施形態では、過電圧状態判定部17は、負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態と、上記アンバランス以外の要因の過電圧状態を判別可能に構成されている。具体的には、負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態では、本発明装置1の単独運転状態において出力端子OUT1,OUT2の両端には、正常な単相200V交流電圧が出力されているので、出力端子OUT1,OUT2と中性線N間の各検出電圧より、出力端子OUT1,OUT2間の電圧が分かるため、単に中性線Nの電位が接地電位からシフトしているだけの上記アンバランス起因の過電圧状態であるか否かの判定が可能である。また、上記アンバランス以外の要因の過電圧状態では、出力端子OUT1,OUT2の両端電圧も正常な正弦波電圧から外れるので、出力端子OUT1,OUT2と中性線N間の各検出電圧より出力端子OUT1,OUT2の両端電圧を導出することで、上記アンバランス以外の要因の過電圧状態であるか否かの判定が可能である。
更に、本実施形態では、ゲート制御部16は、過電圧状態が負荷状態のアンバランスに起因して発生していると判定した場合と、上記アンバランス以外の要因で発生していると判定した場合では、各スイッチング素子のオンオフ動作の制御方法を変えている。
具体的には、過電圧状態判定部17が負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態を検出した場合には、ゲート制御部16は、出力端子OUT1,OUT2間に出力する単相200V交流電圧を、単相100V交流電圧に変更する制御を行う。これによって、電力負荷30の負荷状態が完全なアンバランス状態、つまり、2本の電圧線U,Vの一方にのみ通電状態の電力負荷が接続している状態でも、当該電力負荷には単相100Vの交流電力が供給されることになるので、当該電力負荷である電気機器が過電圧によって破壊されるのを防止できる。但し、負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態は、漏電等の外部事故により分電盤34内の主幹ブレーカ31或いは連系ブレーカ33が開成して本発明装置1が単独運転状態になったために生じるため、停電判定部18が過電圧状態の検知後に停止指令信号を出力するので、ゲート制御部16は、単相100V交流電圧に変更する制御を行った後にブリッジ回路5の各スイッチング素子を一旦オフにする制御を行う。その後、各スイッチング素子を一旦オフにしたことによって別の過電圧状態が検知された場合には、以下に示す要領でゲート制御部16が当該過電圧状態を抑制するためのブリッジ回路5の各スイッチング素子のオンオフ動作の制御を行う。
過電圧状態判定部17が上記アンバランス以外の要因の過電圧状態を検出した場合であって、既に停電判定部18から停止指令信号を受け取っている場合には、ゲート制御部16は、一旦オフにする制御を行ったブリッジ回路5の各スイッチング素子に対して、各出力端子OUT1,OUT2の出力電圧の絶対値の所定の基準電圧からの超過分を打ち消す電圧が出力端子OUT1,OUT2間に発生するようにオンオフ動作を制御する。各スイッチング素子のオンオフ動作のタイミングは、例えば、上記超過分の電圧値とその時点での各スイッチング素子のオンオフ状態に基づいて演算処理によって導出する。また、各スイッチング素子のオンオフ動作では、出力端子OUT1,OUT2間に発生する実行電圧が、交流電力の所定周期内に0Vまで減衰するように制御した上で、各スイッチング素子をオフにする。
尚、本実施形態では、過電圧状態判定部17が上記アンバランス以外の要因の過電圧状態を検出した場合であって、停電判定部18から停止指令信号を受け取っていない場合には、当該過電圧状態は、系統電源40側からの一時的な電圧変動によるものと判断して、ゲート制御部16は当該過電圧状態を打ち消すための特段の制御は実行しない。
〈第2実施形態〉
次に、本発明装置1の第2実施形態について説明する。図2は、本発明装置1の第2実施形態における概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、第1実施形態と同様に、本発明装置1は、直流電源2、インバータ回路部3、制御部4、電流検知器11,12、電圧検出器13,14、及び、停電判定部18を備えて構成され、更に、制御部4も、ゲート駆動部15、ゲート制御部16、及び、過電圧状態判定部17を備えて構成される。第1実施形態との相違点は、インバータ回路部3内に、直流電源2から出力される直流電力の入力を受け付ける1対の入力端子間にオンオフ制御可能な直流負荷装置19を備えている点と、直流負荷装置19のオンオフ動作を制御する直流負荷制御部20を制御部4内に設けている点である。以下、第1実施形態と相違する個所について説明し、第1実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、直流負荷装置19は、例えば、電気ヒータ21等の電力負荷とブリッジ回路5のゲート回路6で使用されるのと同様のスイッチング素子22の直列回路で構成され、スイッチング素子22のオンオフ動作が直流負荷制御部20によって制御される。また、直流負荷装置19に電気ヒータ21を使用した場合には、同じ住宅内における給湯需要を賄うための給湯設備の補助熱源として利用可能である。特に、直流電源2が上述のような熱電併給システムの一部である場合は、他の一部である熱供給部の補助熱源として利用できる。
本実施形態では、過電圧状態判定部17が負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態を検知した場合には、ゲート制御部16がブリッジ回路5の各スイッチング素子に対して第1実施形態で説明したような出力端子OUT1,OUT2間に出力する交流電圧(実効値)を200Vから100Vに変更する制御を行わずに、その代わりに、直流負荷制御部20が直流負荷装置19に対して当該過電圧状態を抑制する制御を行う。具体的には、直流負荷制御部20は、当該過電圧状態の検知直後から直流負荷装置19のスイッチング素子22をオンして電気ヒータ21を通電させ、直流電源2から出力される直流電力の一部を電気ヒータ21で強制的に消費させることで、ブリッジ回路5に供給され交流電力に変換される電力を低減して当該過電圧状態を抑制する。但し、負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態は、漏電等の外部事故により分電盤34内の主幹ブレーカ31或いは連系ブレーカ33が開成して本発明装置1が単独運転状態になったために生じるため、停電判定部18が過電圧状態の検知後に停止指令信号を出力するので、ゲート制御部16はブリッジ回路5の各スイッチング素子を一旦オフにする制御を行うので、直流負荷制御部20はそのタイミングでスイッチング素子22をオフする。その後、各スイッチング素子を一旦オフにしたことによって別の過電圧状態が検知された場合には、第1実施形態に示した要領でゲート制御部16が当該過電圧状態を抑制するためのブリッジ回路5の各スイッチング素子のオンオフ動作の制御を行う。
次に、本発明装置の別実施形態について説明する。
〈1〉上記第1実施形態では、ゲート制御部16は、過電圧状態判定部17が過電圧状態を検知する前に、停電判定部18から停止指令信号を受け取ると、ブリッジ回路5の各スイッチング素子を一旦オフにする制御を行う場合を説明したが、直ちにブリッジ回路5の各スイッチング素子をオフさせる制御を行うのではなく、低域通過フィルタ回路を構成するコイル7,8を通過する電流の急激な変化によって出力端子OUT1,OUT2の各出力電圧が所定の基準電圧を超過しないように、ブリッジ回路5の各スイッチング素子のオンオフ動作を制御するのも好ましい。つまり、各スイッチング素子を一旦オフした場合に発生する過電圧状態を予め予測して、当該過電圧状態が発生しないように、つまり、コイル7,8を通過する電流が急激に変化しないように各スイッチング素子のオンオフ動作を制御しながら、最終的に各スイッチング素子を全てオフにしてブリッジ回路5の動作を停止させるようにしてもよい。コイル7,8を通過する電流の急激な変化に起因する過電圧状態は、当該電流の時間微分値に比例するため、当該電流の時間微分値を小さく制限しつつ、連続的或いは段階的に各スイッチング素子のオンオフ動作を制御する。
〈2〉上記第2実施形態において、過電圧状態判定部17が過電圧状態を検知する前に、制御部4が停電判定部18から停止指令信号を受け取った場合に、ゲート制御部16が直ちにブリッジ回路5の各スイッチング素子をオフさせる制御を行うのではなく、低域通過フィルタ回路を構成するコイル7,8を通過する電流の急激な変化によって出力端子OUT1,OUT2の各出力電圧が所定の基準電圧を超過しないように、直流負荷制御部20が、直流負荷装置19のスイッチング素子22をオンして電気ヒータ21を通電させ、直流電源2から出力される直流電力の一部を電気ヒータ21で強制的に消費させることで、ブリッジ回路5に供給され交流電力に変換される電力を低減しつつ、ゲート制御部16が徐々に或いは段階的にブリッジ回路5の各スイッチング素子をオフさせる制御を行うようにしてもよい。
〈3〉上記第2実施形態では、過電圧状態判定部17が上記アンバランス以外の要因の過電圧状態を検出した場合であって、既に停電判定部18から停止指令信号を受け取っている場合には、ゲート制御部16は、一旦オフにする制御を行ったブリッジ回路5の各スイッチング素子に対して、各出力端子OUT1,OUT2の出力電圧の絶対値の所定の基準電圧からの超過分を打ち消す電圧が出力端子OUT1,OUT2間に発生するようにオンオフ動作を制御する場合を説明したが、これに加えて、直流負荷制御部20が、直流負荷装置19のスイッチング素子22をオンして電気ヒータ21を通電させ、直流電源2から出力される直流電力の一部を電気ヒータ21で強制的に消費させることで、ブリッジ回路5に供給され交流電力に変換される電力を低減することで、ゲート制御部16による過電圧状態の抑制制御を補助するのも好ましい。
〈4〉上記各実施形態において、過電圧状態判定部17が上記アンバランス以外の要因の過電圧状態を検出した場合であって、停電判定部18から停止指令信号を受け取っていない場合に、ゲート制御部16が当該過電圧状態を打ち消すための制御を、停電判定部18から停止指令信号を受け取っている場合と同様に実行するようにしてもよい。
〈5〉更に、上記各実施形態において、過電圧状態判定部17が過電圧状態を検出した場合に、それが負荷状態のアンバランス起因の過電圧状態か否かに拘らずに、上述の何れかの過電圧状態の抑制方法により、過電圧状態を抑制するようにしても構わない。
〈6〉上記各実施形態では、過電圧状態判定部17は、出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする各出力電圧と、2本の電圧線U,Vの一方と中性線Nに接続して電力供給される電力負荷30の短時間許容過電圧値に基づいて設定される基準電圧との比較により過電圧状態を検出したが、これに代えて、出力端子OUT1,OUT2の中性線Nを基準とする各出力電圧の一方を、他方を基準電圧として比較し、その差分が所定値以上の場合、或いは、その比が所定値以上の場合に、電力負荷30の負荷状態のアンバランスに起因する過電圧状態を判定するようにしてもよい。また、上記アンバランス以外の要因の過電圧状態の判定においては、出力端子OUT1,OUT2間の瞬時電圧の絶対値が、所定の基準電圧(例えば330V程度)を超過した場合を過電圧状態であると判定するようにしてもよい。
本発明に係る分散型発電装置は、単相3線式で交流200Vを供給する系統電源と系統連系可能な家庭用熱電併給システム、太陽光発電システム、燃料電池システム等の分散型発電装置に利用可能であり、特に、家庭用の分散型発電装置における漏電等の外部事故時の安全対策に有用である。
本発明に係る分散型発電装置の第1実施形態における概略構成と系統電源との接続関係を模式的に示すブロック図 本発明に係る分散型発電装置の第2実施形態における概略構成と系統電源との接続関係を模式的に示すブロック図 従来の分散型発電装置の系統電源との接続関係を模式的に示すブロック図
符号の説明
1: 本発明に係る分散型発電装置
2: 直流電源
3: インバータ回路部
4: 制御部
5: ブリッジ回路
5a,5b: ゲート回路を2段直列にした直列回路の中間点
6: ゲート回路
7,8: コイル
9: コンデンサ
10: 連系継電器
11,12: 電流検知器
13,14: 電圧検出器
15: ゲート駆動部
16: ゲート制御部
17: 過電圧状態判定部
18: 停電判定部
19: 直流負荷装置
20: 直流負荷制御部
21: 電気ヒータ
22: スイッチング素子
30: 電力負荷
31: 主幹ブレーカ
32: 分岐ブレーカ
33: 連系ブレーカ
34: 分電盤
40: 系統電源
50: 従来の分散型発電装置
51: 従来の分散型発電装置のインバータ回路
OUT1,OUT2: インバータ回路部の出力端子
N: 単相3線式電力線の中性線
U: 単相3線式電力線の電圧線
V: 単相3線式電力線の電圧線

Claims (7)

  1. 単相3線式交流電力を供給する系統電源と系統連系可能な分散型発電装置であって、
    直流電力を発生する直流電源と、
    前記直流電源から出力される直流電力をパルス幅変調された正負両極性のパルス出力に変換するブリッジ回路と、前記パルス出力を正弦波交流出力に変換する低域通過フィルタ回路を備え、前記直流電力を前記系統電源の2本の電圧線間の実効電圧と同じ実効電圧の単相交流電力に変換して、系統連系時の前記系統電源の中性線とは接続しない1対の出力端子間に前記交流電力を出力するインバータ回路部と、
    前記インバータ回路部の動作を制御する制御部と、
    前記インバータ回路部の2つの出力端子における各出力電圧を、前記中性線を基準として各別に検出する電圧検出器と、を備えてなり、
    前記制御部が、前記電圧検出器で各別に検出された前記出力電圧の少なくとも何れか一方の絶対値が所定の基準電圧を超過する過電圧状態を検出した場合に、前記各出力電圧の検出電圧に基づいて、前記過電圧状態の発生要因が、負荷状態のアンバランスか、前記アンバランス以外の要因かを判定し、前記ブリッジ回路を構成するスイッチング素子のオンオフ動作を前記過電圧状態の発生要因に応じて制御することによって、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御することを特徴とする分散型発電装置。
  2. 前記所定の基準電圧が、前記2本の電圧線の一方と前記中性線に接続して電力供給される電力負荷の短時間許容過電圧値に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1に記載の分散型発電装置。
  3. 前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御した後、前記インバータ回路部の動作を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の分散型発電装置。
  4. 前記制御部が、前記過電圧状態を検出する前に前記インバータ回路部の動作を停止する外部指令を受けた場合、前記インバータ回路部の動作停止による前記低域通過フィルタ回路を構成するインダクタンス素子を通過する電流の急激な変化によって前記出力電圧が前記基準電圧を超過しないように、前記ブリッジ回路を構成するスイッチング素子のオンオフ動作を制御した後に、前記インバータ回路部の動作を停止させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の分散型発電装置。
  5. 前記インバータ回路部が、前記直流電力の入力を受け付ける1対の入力端子間にオンオフ制御可能な直流負荷装置を備え、
    前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記直流負荷装置のオンオフ動作を制御することによって、前記基準電圧を超過した出力電圧の絶対値が低下するように前記インバータ回路部の動作を制御することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の分散型発電装置。
  6. 前記制御部が、前記過電圧状態を検出する前に前記インバータ回路部の動作を停止する外部指令を受けた場合、前記インバータ回路部の動作停止による前記低域通過フィルタ回路を構成するインダクタンス素子を通過する電流の急激な変化によって前記出力電圧が前記基準電圧を超過しないように、前記直流負荷装置のオンオフ動作を制御した後に、前記インバータ回路部の動作を停止させることを特徴とする請求項に記載の分散型発電装置。
  7. 前記系統電源の2本の電圧線間の実効電圧が200Vであり、
    前記インバータ回路部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記制御部からの第1制御モードによる制御によって、前記直流電力を実効電圧200Vの単相交流電力に変換して出力し、前記制御部からの第2制御モードによる制御によって、前記直流電力を実効電圧100Vの単相交流電力に変換して出力可能に構成され、
    前記制御部が、前記過電圧状態を検出した場合に、前記インバータ回路部に対する制御モードを前記第1制御モードから前記第2制御モードに切り替えることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の分散型発電装置。
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