以下、図面を参照して、この発明にかかる画像表示装置および画像表示プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では、この発明にかかる画像表示装置の一例として、カプセル型内視鏡システムに用いられる画像表示装置を例示するが、このことはこの発明を限定するものではない。また、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係またはそれぞれの部分の厚みの比率等は現実のものと異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係または比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である画像表示装置を用いたカプセル型内視鏡システムの一構成例を模式的に例示する模式図である。図1に示すように、このカプセル型内視鏡システムは、被検体1内の通過経路に沿って移動するとともに被検体1内の画像を撮像するカプセル型内視鏡2と、カプセル型内視鏡2から送信された画像データを受信する受信装置3と、カプセル型内視鏡2が時系列に沿って撮像した被検体1内の画像を表示する画像表示装置4と、受信装置3と画像表示装置4との間の情報の受け渡しを行うための携帯型記録媒体5とを備える。
カプセル型内視鏡2は、被検体内を撮像し得る撮像機能と被検体内を撮像して得られた画像データを外部に送信する無線通信機能とを有する。カプセル型内視鏡2は、被検体1に飲込まれることによって被検体1内の食道を通過し、消化管腔の蠕動によって体腔内を進行する。これと同時に、カプセル型内視鏡2は、被検体1の体腔内の画像を逐次撮像する。すなわち、カプセル型内視鏡2は、被検体1に飲込まれてから自然排出されるまでの期間、被検体1内をその蠕動運動に従って移動するとともに、所定間隔たとえば0.5秒間隔で被検体1の体腔内を撮像する。この場合、カプセル型内視鏡2は、得られた被検体1内の画像データを外部に逐次送信する。
受信装置3は、カプセル型内視鏡2と受信アンテナ6a〜6hとの間で送受信される所定の電波を介し、カプセル型内視鏡2による画像データを受信する無線通信機能を有する。受信アンテナ6a〜6hは、たとえばループアンテナを用いて実現され、カプセル型内視鏡2から送信された無線信号を受信する。受信アンテナ6a〜6hは、図1に示すように、被検体1の所定の体表たとえばカプセル型内視鏡2の被検体1内での通過経路に対応する位置に配置される。また、受信アンテナ6a〜6hは、受信装置3とそれぞれ電気的に接続され、カプセル型内視鏡2から受信した無線信号を受信装置3に送信する。受信装置3は、この無線信号を逐次受信することによって、カプセル型内視鏡2から受信アンテナ6a〜6hを介して被検体1内の画像データを逐次受信できる。
また、受信装置3は、画像データ等を記憶するメモリ機能を有し、カプセル型内視鏡2から受信した画像データを逐次記憶する。この場合、受信装置3は、受信した画像データ毎に画像データの撮像日時をそれぞれ決定し、決定した撮像日時を示す各撮像日時情報と各画像データとをそれぞれ対応付ける。さらに、受信装置3は、これらの各撮像日時情報および各画像データに対応付ける患者情報および検査特定情報が予め書き込まれている。
なお、受信アンテナ6a〜6hは、被検体1に着用させるジャケットの所定位置に配置されてもよい。この場合、受信アンテナ6a〜6hは、被検体1がこのジャケットを着用することによって、被検体1の所定位置に配置される。また、被検体1には複数の受信アンテナが配置されればよく、その配置数は特に8つに限定されない。被検体1に複数の受信アンテナが配置されることによって、受信装置3は、被検体1内でのカプセル型内視鏡2の位置に応じ、無線信号の受信に適した位置の受信アンテナを介してカプセル型内視鏡2から画像データを受信できる。
また、受信装置3は、カプセル型内視鏡2から受信した画像データを格納するための記録媒体として、携帯型記録媒体5を着脱可能に装着できる。携帯型記録媒体5は、受信装置3および画像表示装置4に対して着脱可能であって、受信装置3に装着された場合に受信装置3に対する情報の出力および記録が可能な構造を有する。具体的には、受信装置3は、カプセル型内視鏡2が被検体1の体腔内を移動している間、携帯型記録媒体5が装着され、カプセル型内視鏡2から逐次受信した被検体1内の画像データを携帯型記録媒体5に逐次格納する。この場合、受信装置3は、上述したように、各撮像日時情報と各画像データとをそれぞれ対応付ける。また、受信装置3は、これらの各撮像日時情報および各画像データとともに、患者情報および検査特定情報を携帯型記録媒体5に格納する。
さらに、カプセル型内視鏡2が被検体1から排出された後、携帯型記録媒体5は、受信装置3から取り出されて画像表示装置4に装着される。携帯型記録媒体5は、上述したように、画像表示装置4に着脱可能に装着でき、画像表示装置4に装着された場合に画像表示装置4に対する情報の出力および記録が可能な構造を有する。したがって、画像表示装置4は、携帯型記録媒体5が装着された場合、受信装置3が携帯型記録媒体5に格納した被検体1内の画像データ等の各種データを取り込むことができる。
一方、受信装置3および画像表示装置4には、両者間の情報通信を行うための外部通信インターフェースがそれぞれ設けられる。受信装置3と画像表示装置4とが両者の外部通信インターフェースを介して電気的に接続された場合、画像表示装置4は、受信装置3に装着された携帯型記録媒体5から上述した被検体1内の画像データ等の各種データを取り込むことができる。
なお、携帯型記憶媒体5として、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリスティック、マルチメディアカード、またはSDメモリカード等の各種記録メディアが用いられる。このような携帯型記録媒体5を用いて受信装置3と画像表示装置4とのデータの受け渡しを行うことによって、受信装置3と画像表示装置4とが通信ケーブル等によって有線接続された場合と異なり、被検体1は、カプセル型内視鏡2が被検体1内を移動中であっても、受信装置3を携帯した状態で自由に行動できる。
画像表示装置4は、医者または看護士がカプセル型内視鏡2によって撮像された被検体内の臓器等の画像に基づいて診断を行うための処理機能を有するワークステーション等を用いて実現される。たとえば、画像表示装置4は、受信装置3または携帯型記録媒体5から得られる各種データに基づき、カプセル型内視鏡2が被検体1に飲込まれてから自然排出されるまでの期間に所定間隔たとえば0.5秒間隔で時系列に沿って撮像した被検体1内の一連の画像を順次表示できる。医者または看護士は、画像表示装置4に順次表示された被検体1内の画像を観察(検査)することによって、出血箇所または病変等の異常画像あるいは臓器の特徴部位画像等を表示画像から選択できる。画像表示装置4は、異常画像または特徴部位画像等の関心のある画像として医師または看護士が選択した画像を選択画像として保持管理できる。
図2は、画像表示装置4の一構成例を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、画像表示装置4は、被検体1内の観察(検査)に必要な情報等を入力する入力部10と、カプセル型内視鏡2によって撮像された被検体1内の画像等を画面表示する表示部11と、携帯型記録媒体5から被検体1内の画像データ等の各種データを取り込むためのリーダライタ12とを有する。また、画像表示装置4は、受信装置3との情報通信を行うための外部通信インターフェース(I/F)13と、受信装置3または携帯型記録媒体5から取り込んだ各種データ等を記憶する記憶部14と、画像表示装置4の各構成部の駆動制御と各構成部に入出力される情報に対する入出力制御および情報処理とを行う制御部15とを有する。
入力部10は、キーボード、タッチパネル、マウス、またはトラックボール等を用いてまたはこれらの組合せによって実現され、医者または看護士等の操作者による入力操作に応じた情報を制御部15に入力する。たとえば、入力部10は、操作者の入力操作に応じ、被検体である患者の名前、性別、年齢、または患者ID等の患者情報を制御部15に入力する。また、入力部10は、操作者の入力操作に応じ、被検体に対する検査を特定する検査IDまたは検査日等の検査特定情報を制御部15に入力する。なお、この患者情報または検査特定情報は、被検体に対する検査を行う上で必要な情報として入力される。また、入力部10は、操作者の入力操作に応じ、画像表示装置4の各構成部の駆動制御を行うための指示情報を制御部15に入力する。たとえば、入力部10は、受信装置3または携帯型記録媒体5から画像データ等を取り込むための指示情報、カプセル型内視鏡2による画像を表示部11に表示させるための指示情報、あるいは表示部11に表示された画像から異常画像または特徴部位画像等の関心のある所望画像を選択するための指示情報を制御部15に入力する。
表示部11は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはプラズマディスプレイ等の各種ディスプレイを用いて実現され、制御部15によって表示制御される各種情報を表示する。たとえば、表示部11は、制御部15の制御のもと、上述した患者情報または検査特定情報等の入力部10から入力された情報を表示する。また、表示部11は、制御部15の制御のもと、受信装置3または携帯型記録媒体5から取り込んだ画像データに基づく画像(たとえば被検体1内の画像)を時系列に沿って順次表示する。さらに、表示部11は、制御部15の制御のもと、受信装置3と画像表示装置4との間で行われる処理の進行状態を示す情報、受信装置3の状態を示す情報、または発生したエラーに関する情報等を表示する。
リーダライタ12は、上述した携帯型記録媒体5を着脱可能に装着できる。リーダライタ12は、携帯型記録媒体5が装着された場合、制御部15の制御のもと、受信装置3によって格納された情報たとえばカプセル型内視鏡2による画像データ等をこの携帯型記録媒体5から読み取るとともに、得られた画像データ等を制御部15に転送する。この場合、リーダライタ12は、カプセル型内視鏡2による画像データとともに、この画像データに対応付けられた撮像日時情報と患者情報と検査特定情報とをこの携帯型記録媒体5から読み取り、得られた撮像日時情報と患者情報と検査特定情報とを制御部15に転送する。なお、リーダライタ12から制御部15に転送される各画像データは、それぞれの撮像日時情報と対応付けられている。また、リーダライタ12は、装着された携帯型記録媒体5に対し、制御部15の制御のもと、制御部15から入力された情報を記録する機能とフォーマット処理を行う機能とを有する。
外部通信I/F13は、受信装置3との情報通信を行うための通信インターフェースである。制御部15は、外部通信I/F13が受信装置3と電気的に接続された場合、外部通信I/F13を介した受信装置3との情報通信を行うことができる。たとえば、制御部15は、受信装置3または受信装置3に装着された携帯型記録媒体5からカプセル型内視鏡2による各画像データと各撮像日時情報とをそれぞれ対応付けられた状態で取り込むことができる。さらに、制御部15は、受信装置3または受信装置3に装着された携帯型記録媒体5から患者情報および検査特定情報を取り込むことができる。
記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electronic Erasable Read Only Memory)、またはフラッシュメモリ等の各種ICメモリあるいはハードディスクと、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)またはDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスク、あるいは光磁気ディスクに対してデータの読み取りまたは書き込みが可能なドライブとを用いて実現される。記憶部14は、制御部15の制御のもと、制御部15から入力された情報を記憶する機能と装着された各種ディスクに書き込む機能とを有する。たとえば、記憶部14は、制御部15の制御のもと、患者情報、検査特定情報、またはカプセル型内視鏡2による画像データとその撮像日時情報とを記憶しあるいは装着された各種ディスクに書き込む。また、記憶部14は、制御部15の制御のもと、記憶済みの情報を読み出すとともに制御部15に転送するように機能する。
制御部15は、各種処理プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、各種処理プログラム等が予め記憶されたROMと、各処理の演算パラメータ等を記憶するRAMとを用いて実現される。制御部15は、上述したように、画像表示装置4の各構成部の駆動制御と各構成部に入出力される情報に対する入出力制御および情報処理とを行うように機能する。たとえば、制御部15は、受信装置3または携帯型記録媒体5から画像データ等を取り込む駆動制御を行い、あるいは取得した画像データに基づく画像を表示部11に表示させる駆動制御を行う。また、制御部15は、受信装置3または携帯型記録媒体5から取り込んだ画像データと撮像日時情報とを患者情報毎および検査特定情報毎にまとめた検査データファイルを作成し、作成した検査データファイルを記憶部14に記憶し保持管理する。さらに、制御部15は、操作者が入力部10を用いて表示画像から選択した所望画像を選択画像として保持管理する。また、制御部15は、外部通信I/F13を介して受信装置3の状態を検出し、検出した受信装置3の状態に応じ、受信装置3に患者情報および検査特定情報を記憶させて受信装置3を初期状態にする初期化処理を行う。
つぎに、表示部11に表示される表示画面を具体的に例示し、制御部15の動作について詳細に説明する。図3は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図である。すなわち、操作者が、入力部10を用い、所定のログインパスワード等を入力するログイン操作を行った場合、制御部15は、このログイン操作によって入力部10から入力された情報に基づく所定のログイン処理を行って、図3に例示する表示画面を表示部11に表示させる。
図3において、表示部11の表示画面上には、医者または看護士等が観察(検査)するための画像(主画像)を表示する主画像表示領域100と、上述した検査データファイルを一覧表示するデータ一覧表示領域110と、主画像表示領域100に表示された主画像から選択された所望画像に対応するサムネイル画像を表示する副画像表示領域120とが形成される。また、表示部11の表示画面上には、主画像表示領域100の近傍に、主画像の各種再生操作を行うための複数のアイコンからなる再生操作アイコン群130と、観察対象の検査データファイルの画像データに基づく一連の画像の撮像期間を示す時間スケールが付されたタイムバー140とが表示される。
さらに、表示部11の表示画面上には、主画像表示領域100に同時に表示する主画像の枚数を切り換えるための表示枚数アイコン群150と、データ一覧表示領域110に表示される検査データファイルの階層構造のルートを検査日に切り換えるための検査日アイコン160と、データ一覧表示領域110に表示される検査データファイルの階層構造のルートを患者名に切り換えるための患者名アイコン161と、データ一覧表示領域110を検査データファイルの検索画面に切り換えるためのサーチアイコン162とが表示される。
その他、表示部11の表示画面上には、受信装置3に対する初期化処理を行うための初期化アイコン163と、受信装置3または携帯型記録媒体5から画像データ等の情報を取り込むためのダウンロードアイコン164と、主画像表示領域に患者情報を表示するための患者情報アイコン165と、検査データファイルを光ディスクまたは光磁気ディスクに書き込む操作を行うためのオプションアイコン166と、主画像毎に所見または診断結果等を作成するためのレポートアイコン167と、実行中の操作を停止するまたは直前の表示画面に戻る操作を行うためのExitアイコン168と、ログオフ操作を行うためのログオフアイコン169とが表示される。また、表示部11の表示画面上には、図3に示すように、現在の年月日を示すDate20(たとえば年/月/日)と現在の時刻を示すTime20(たとえば時/分/秒)とがリアルタイムに表示される。
たとえば、操作者は、入力部10を用いて所定のログイン操作を行い、図3に例示する表示画面を表示部11に表示させる。その後、操作者は、入力部10を用い、データ一覧表示領域110の検査データファイルから観察(検査)する画像データが含まれる検査データファイルを選択する。この場合、操作者は、入力部10のキー操作によって所望の検査データファイルを選択しあるいはマウスポインタを所望の検査データファイルの表示位置に移動させてクリックするクリック操作を行うことによって、観察(検査)対象の検査データファイルを選択できる。制御部15は、この検査データファイルの選択操作によって入力部10から入力された指示情報に基づき、選択された検査データファイルを記憶部14から読み出し、この検査データファイルに含まれる画像データに基づく画像を上述した主画像として主画像表示領域100に表示(再生)できる状態になる。
つぎに、操作者が入力部10を用いて再生操作アイコン群130のいずれかを選択した場合、制御部15は、入力部10から入力された指示情報に応じ、この検査データファイルの画像データに基づく主画像を主画像表示領域100に表示させる制御を表示部11に対して行う。たとえば、この再生操作アイコン群130としては、図3に示すように、時系列の順方向に沿って主画像を順次再生する操作を行うための再生アイコン131、コマ再生アイコン132、および高速再生アイコン133と、時系列の逆方向に沿って主画像を順次再生する操作を行うための逆再生アイコン134、コマ逆再生アイコン135、および高速逆再生アイコン136とが表示される。操作者が入力部10を用いて再生アイコン131を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく主画像を時系列の順方向に沿って主画像表示領域100に順次表示する。
また、操作者が入力部10を用いてコマ再生アイコン132を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、この主画像の時系列の順方向に沿ったつぎの主画像を主画像表示領域100に表示する。すなわち、表示部11は、操作者によってコマ再生アイコン132が選択される毎に、制御部15の制御のもと、この主画像の時系列の順方向に沿ったつぎの主画像を表示する動作を繰り返す。さらに、操作者が入力部10を用いて高速再生アイコン133を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、上述した再生アイコン131が選択された場合よりも速い再生速度(主画像切換速度)でこの主画像を時系列の順方向に沿って主画像表示領域100に順次表示する。
一方、操作者が入力部10を用いて逆再生アイコン134を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく主画像を時系列の逆方向に沿って主画像表示領域100に順次表示する。また、操作者が入力部10を用いてコマ逆再生アイコン135を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、この主画像の時系列の逆方向に沿ったつぎの(すなわち順方向で一つ手前の)主画像を主画像表示領域100に表示する。すなわち、表示部11は、操作者によってコマ逆再生アイコン135が選択される毎に、制御部15の制御のもと、この主画像の時系列の逆方向に沿ったつぎの(すなわち順方向で一つ手前の)主画像を表示する動作を繰り返す。さらに、操作者が入力部10を用いて高速再生アイコン136を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、上述した逆再生アイコン134が選択された場合よりも速い再生速度(主画像切換速度)でこの主画像を時系列の逆方向に沿って主画像表示領域100に順次表示する。
なお、表示部11の表示画面上には、図3に示すように、再生操作アイコン群130として「Fast」アイコン、「Slow」アイコン、「Auto」アイコン、および「mark」アイコンがさらに表示される。この「Fast」アイコンは、主画像表示領域100に表示される主画像の再生速度を上げる操作を行うためのアイコンである。この「Slow」アイコンは、主画像表示領域100に表示される主画像の再生速度を下げる操作を行うためのアイコンである。制御部15は、操作者が入力部10を用いてこの「Fast」アイコンを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、主画像表示領域100に表示される主画像の再生速度を上げて表示するように表示部11を制御し、操作者が入力部10を用いてこの「Slow」アイコンを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、主画像表示領域100に表示される主画像の再生速度を下げて表示するように表示部11を制御する。
また、この「Auto」アイコンは、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく全主画像から出血部位の画像を自動的に抽出する操作を行うためのアイコンである。制御部15は、操作者が入力部10を用いてこの「Auto」アイコンを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく全主画像または主画像表示領域100に表示された主画像から出血部位の画像を自動的に抽出する。制御部15は、出血部位の画像を抽出した場合、出血部位の画像であることを示すフラグ等の所定のマークを出血部位として自動的に抽出した主画像毎に付与する。なお、操作者は、主画像表示領域100に表示された主画像から出血部位の画像を発見した場合、入力部10を操作することによって、自動的に抽出した場合と同様に、出血部位の画像であることを示すフラグ等の所定のマークを出血部位としてマニュアル抽出された主画像毎に付与できる。
さらに、この「mark」アイコンは、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく全主画像から抽出された出血部位の画像のみを主画像表示領域100に表示する操作を行うためのアイコンである。制御部15は、操作者が入力部10を用いてこの「mark」アイコンを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく全主画像から、上述したように自動的またはマニュアルで抽出された出血部位の画像のみを主画像表示領域100に表示するように表示部11を制御する。これによって、操作者は、これらの全主画像の中から、出血部位の画像のみを効率的に観察(検査)することができる。
ここで、操作者(すなわち医者または看護士)は、上述したように主画像表示領域100に時系列の順方向または逆方向に沿って表示された主画像を観察(検査)することによって、全主画像の中から出血箇所または病変等の疾患部位が撮像された異常画像または臓器の特徴的な部位が撮像された特徴部位画像を探すことができる。操作者は、異常画像または特徴部位画像を発見した場合、入力部10を用い、異常画像または特徴部位画像と他の主画像とを区別するための操作を行う。具体的には、操作者は、入力部10を用い、主画像表示領域100に表示された異常画像または特徴部位画像を選択するキー操作またはクリック操作を行う。制御部15は、操作者によって選択された所望の主画像(たとえば異常画像または特徴部位画像)を選択画像として他の主画像とは別に保持管理するとともに、表示部11に対し、この選択画像に対応するサムネイル画像を副画像表示領域120に追加表示する制御を行う。また、制御部15は、操作者が入力部10を用いて副画像表示領域120のサムネイル画像を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、この操作によって入力部10から入力された指示情報に基づき、この選択されたサムネイル画像によって特定される選択画像を現在の主画像に代えて主画像表示領域100に表示するように表示部11を制御する。
たとえば、制御部15は、操作者が入力部10を用いて所望数(たとえば5枚)の主画像を選択する操作を繰り返した場合、選択された各主画像を各選択画像として保持管理するとともに、表示部11に対し、これらの各選択画像をそれぞれ示すサムネイル画像SP1〜SP5を副画像表示領域120に追加表示する制御を行う。副画像表示領域120には、表示領域上の制約があるため、予め決められた枚数まで(たとえば5枚まで)のサムネイル画像が表示できる。制御部15は、操作者による入力部10を用いたスクロール121の操作に応じ、この表示領域上の制約を超えるサムネイル画像を副画像表示領域120に切り換えて表示するように表示部11を制御する。また、制御部15は、操作者が入力部10を用いてたとえばサムネイル画像SP1〜SP5を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、この操作によって入力部10から入力された指示情報に基づき、この選択されたサムネイル画像SP1〜SP5によって特定される選択画像を現在の主画像に代えて主画像表示領域100に表示するように表示部11を制御する。
また、制御部15は、入力部10から入力された情報に基づき、副画像表示領域120のサムネイル画像毎に所望のコメントを付することができる。たとえば、制御部15は、入力部10から入力された情報に基づき、図3に示すように、サムネイル画像SP1〜SP5に「P1」、「P2」、「P3」、「P4」、および「P5」の各コメントをそれぞれ付することができる。これによって、操作者は、副画像表示領域120のサムネイル画像毎に、撮像された臓器名(たとえば十二指腸(duodenum)、空腸(jejunum)、または小腸(small intestine)等)またはサムネイル画像を特定する所望のコメント(たとえば出血部位または病変等)を付することができる。
一方、表示部11の表示画面上には、上述したように、観察対象の検査データファイルの画像データに基づく一連の画像の撮像期間を示す時間スケールが付されたタイムバー140が表示される。たとえば、タイムバー140には、この一連の画像の撮像期間を示す時間スケールとして、図3に示すように、操作者によって選択された検査データファイルの画像データに基づく一連の画像の撮像開始日時からの経過時間を示す時間スケールが付される。すなわち、制御部15は、患者情報毎および検査特定情報毎に取得した各画像データにそれぞれ対応付けられた各撮像日時情報をもとに、この経過時間を示す時間スケールをタイムバー140近傍に表示するように表示部11を制御する。なお、この撮像開始日時は、観察対象の検査データファイルにおいて、カプセル型内視鏡2が画像の撮像を開始した日時である。
また、タイムバー140には、この経過時間を示す時間スケールに基づく時間軸方向に移動可能なスライダ141が表示される。スライダ141は、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像開始日時からの経過時間を示す指標として表示される。すなわち、制御部15は、上述した操作者による再生操作アイコン群130の操作に応じ、タイムバー140の左端(開始位置)または右端(終了位置)に向けてスライダ141が移動するように表示部11の表示制御を行いまたはスライダ141を停止させるように表示部11の表示制御を行う。この場合、制御部15は、スライダ141の移動と主画像表示領域100に表示される主画像の切り換えとを同期連動するとともに、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像日時とスライダ141が指し示す経過時間とが対応するように、表示部11の表示制御を行う。たとえば、制御部15は、撮像年月日がDate10であり撮像時刻がTime10である撮像日時の主画像101を現在の主画像表示領域100に表示するように表示部11を制御した場合、主画像101と同一検査データファイル内の最も過去の画像データの撮像日時(すなわち撮像開始日時)からの経過時間を示すタイムバー140の時間スケールの位置にスライダ141を表示するように表示部11を制御する。
したがって、操作者(すなわち医者または看護士)は、タイムバー140の時間スケールのスライダ141が指し示す位置を視認することによって、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像開始日時からの経過時間を容易に把握できる。さらに、操作者(すなわち医者または看護士)は、この把握した経過時間とカプセル型内視鏡2の被検体1内での移動速度等とをもとに、この現在の主画像の撮像位置すなわちこの現在の主画像が被検体1内のどの部位(臓器)の画像であるかを容易に推定できる。
また、制御部15は、スライダ141の移動に追随し、タイムバー140の時間スケール上のスライダ141が順次指し示す各位置すなわち各経過時間に対応する各撮像日時の主画像を主画像表示領域100に順次表示するように表示部11を制御する。したがって、操作者は、入力部10を用いてスライダ141を所望位置に移動表示させるキー操作またはドラッグ操作等を行うことによって、所望の撮像位置の主画像を主画像表示領域100に表示させることができる。
なお、表示部11の表示画面上には、上述したように、表示枚数アイコン150が表示される。制御部15は、操作者が入力部10を用いて表示枚数アイコン150のいずれかを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、選択された表示枚数アイコン150に応じ、主画像表示領域100に表示される主画像の表示枚数を切り換えるように表示部11を制御する。たとえば、制御部15は、操作者によって表示枚数アイコン150から表示枚数2枚を指定するアイコンが選択された場合、主画像表示領域100に連続する2枚の主画像を順次表示できるように表示部11を制御し、操作者によって表示枚数アイコン150から表示枚数4枚を指定するアイコンが選択された場合、主画像表示領域100に連続する4枚の主画像を順次表示できるように表示部11を制御する。また、制御部15は、操作者によって表示枚数アイコン150から表示枚数1枚を指定するアイコンが選択された場合、主画像表示領域100に1枚の主画像を順次表示できるように表示部11を制御する。
また、表示部11の表示画面上には、上述したように、患者情報アイコン165が表示される。制御部15は、操作者が入力部10を用いて患者情報アイコン165を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、主画像表示領域100に表示される現在の主画像に対応する患者情報を表示切換するように表示部11を制御する。この場合、表示部11は、この患者情報として、予め設定された文字数以内の文字による患者名、予め設定された文字数以内の英数字または記号等による患者ID、男(Male(M))または女(Female(F))を示す患者性別、予め設定された桁数以内の数字による患者年齢、およびこの主画像を最初に観察(検査)した年月日を示す検査日を表示できる。たとえば、上述した主画像101が主画像表示領域100に表示されている状態で患者情報アイコン165が選択された場合、表示部11は、図3に示すように、主画像101に対応する患者情報たとえば患者名を示す「患者A」、患者IDを示す「ID12345」、患者性別を示す「M」、患者年齢を示す「35」、および検査日を示す「Date2」を表示する。ただし、このDate2は、この主画像の検査日である年月日を示している。
なお、制御部15は、主画像表示領域100に患者情報が表示された状態で患者情報アイコン165が選択された場合、この患者情報の表示を消去するように表示部11を制御する。また、制御部15は、この患者情報と同様に、現在の主画像の撮像日時(たとえば撮像年月日を示すDate10と撮像時刻を示すTime10)を表示するように表示部11を制御してもよいし、主画像の表示制御に同期して主画像毎にその撮像日時の表示を切り換えるように表示部11を制御してもよい。
また、表示部11の表示画面上には、上述したように、レポートアイコン167が表示される。制御部15は、操作者が入力部10を用いてレポートアイコン167を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、表示部11に対し、主画像表示領域100に表示される現在の主画像または副画像表示領域120から選択されたサムネイル画像に添付する所見または診断結果等のレポートを作成可能にするレポート作成画面(図示せず)を表示する制御を行う。操作者は、入力部10を用いてこのレポート作成画面に所望内容のレポートを作成できる。その後、制御部15は、操作者によって作成されたレポートをこの現在の主画像または選択されたサムネイル画像に対応付けて保持管理する。
これと同時に、制御部15は、このレポートが作成(添付)されたことを示す所定のマークをこの現在の主画像または選択されたサムネイル画像に付与する表示制御を行う。たとえば、制御部15は、図3に示すように、サムネイル画像SP1〜SP5に各レポートがそれぞれ添付されたことを示すレポートマークRM1〜RM5をサムネイル画像SP1〜SP5の各近傍にそれぞれ表示するように表示部11を制御する。操作者は、入力部10を用い、レポートマークRM1〜RM5を選択するキー操作またはクリック操作あるいはマウスポインタを選択対象のレポートマークRM1〜RM5に移動させる操作を行うことによって、選択したレポートマークRM1〜RM5に対応するレポート内容を画面表示させることができる。
ここで、上述した選択画像に対応するサムネイル画像が副画像表示領域120に追加表示された場合、制御部15は、このサムネイル画像によって特定される選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標として、このサムネイル画像とこの時間スケール上の位置とを関連付ける線を表示するように表示部11を制御する。図4は、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標を表示制御するための処理手順を例示するフローチャートである。図4において、操作者が上述したように入力部10を用いて所望の主画像を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、この選択された所望の主画像を指定する画像選択情報が入力部10から制御部15に入力される。この場合、制御部15は、この画像選択情報を検知し(ステップS101,Yes)、検知した画像選択情報によって選択指定された主画像を選択画像として保持管理する。
つぎに、制御部15は、この選択画像の画像データが含まれる検査データファイルからこの画像データに対応付けられた撮像日時情報をこの選択画像の撮像日時情報として取得する(ステップS102)。さらに、制御部15は、この検査データファイルに含まれる最も過去の画像データの撮像日時情報をこの検査データファイルでの撮像開始日時を示す情報(撮像開始日時情報)として取得する。制御部15は、この撮像日時情報とこの撮像開始日時情報とをもとに、この撮像開始日時からこの選択画像が撮像されるまでの経過時間を算出する(ステップS103)。
その後、制御部15は、ステップS103の処理手順によって得られた経過時間を示すタイムバー140の時間スケール上の位置を抽出し、この抽出した時間スケール上の位置をこの選択画像の撮像日時に対応する位置として決定する。この場合、制御部15は、この抽出した時間スケール上の位置をこの選択画像に対応付ける時間スケール上の位置として記憶し管理する。なお、制御部15は、ここに至るまでの間に、表示部11に対し、この選択画像に対応するサムネイル画像を副画像表示領域120に追加表示する表示制御を行っている。したがって、制御部15は、この選択画像に対応付ける時間スケール上の位置を決定した場合、表示部11に対し、この選択画像に対応付けるタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標の表示制御を行う(ステップS104)。この場合、表示部11は、制御部15の制御のもと、この選択画像を特定するサムネイル画像とこの時間スケール上の位置とを関連付ける線をこの指標として表示する。たとえば図3に示したように、制御部15は、この指標として、サムネイル画像SP1〜SP5によってそれぞれ特定される各選択画像に対応付けた時間スケール上の各位置とサムネイル画像SP1〜SP5とをそれぞれ関連付ける線L1〜L5を表示するように表示部11を制御する。
その後、制御部15は、上述したステップS101以降の処理手順を繰り返す。なお、制御部15は、操作者が入力部10を用いて所望の主画像を選択するキー操作またはクリック操作を行わなければ、上述した画像選択情報を検知せず(ステップS101,No)、このステップS101の処理手順を繰り返す。すなわち、制御部15は、入力部10から上述した画像選択情報が入力されたか否かを常時監視する。
操作者(すなわち医者または看護士)は、図3の線L1〜L5に例示される指標を視認することによって、副画像表示領域120のサムネイル画像(たとえばサムネイル画像SP1〜SP5)がタイムバー140の時間スケール上のどの位置に関連付けられているかを容易に知ることができる。これによって、操作者(すなわち医者または看護士)は、このサムネイル画像に特定される選択画像がタイムバー140の時間スケール上のどの位置に対応付けられているかを容易に把握でき、この把握した時間スケール上の位置に示される経過時間とカプセル型内視鏡2の被検体1内での移動速度等とをもとに、この選択画像の撮像位置すなわちこの選択画像が被検体1内のどの部位(臓器)の画像であるかを容易に推定できる。さらに、操作者(すなわち医者または看護士)は、出血箇所または病変等の異常画像を選択画像として選択指定していれば、図3の線L1〜L5に例示される指標を視認することによって、被検体1のどの部位(臓器)に出血箇所または病変等の疾患部位が存在または集中しているかを容易に推定できる。このことは、医者または看護士が被検体である患者を診断する上で有用である。
一方、タイムバー140には、図3に示したように、カプセル型内視鏡2によって被検体1外の画像(体外画像)が撮像された期間(体外撮像期間)を示す体外画像バー142が表示される。図5は、タイムバー140に体外撮像期間を示すマークを表示制御するための処理手順を例示するフローチャートである。制御部15は、カプセル型内視鏡2によって体外画像が撮像された体外撮像期間を検出し、表示部11に対し、この検出した体外撮像期間を示す所定色のマークをタイムバー140上に表示する制御を行う。すなわち、図5において、操作者が、入力部10を用い、データ一覧表示領域110の検査データファイルから所望の検査データファイルを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、この選択された所望の検査データファイルを特定するためのファイル特定情報が入力部10から制御部15に入力される。この場合、制御部15は、このファイル特定情報を検知し(ステップS201,Yes)、検知したファイル特定情報によって特定される検査データファイルから最も過去に撮像された画像データ(すなわち撮像開始日時の画像データ)を読み出す(ステップS202)。
つぎに、制御部15は、読み出した画像データを用い、この画像データに基づく画像の色分布を測定し(ステップS203)、この色分布の測定結果をもとに、この画像データに基づく画像が体外画像であるか否かを判定する(ステップS204)。制御部15は、この画像データに基づく画像を体外画像と判定した場合(ステップS205,Yes)、上述したステップS201において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイルから、このステップS203において体外画像と判定した画像の画像データに対応付けられた撮像日時情報を体外画像の撮像日時情報として取得する(ステップS206)。さらに、制御部15は、この検査データファイルに含まれる最も過去の画像データの撮像日時情報をこの検査データファイルでの撮像開始日時情報として取得する。制御部15は、この撮像日時情報とこの撮像開始日時情報とをもとに、この撮像開始日時からこの体外画像が撮像されるまでの経過時間を算出する(ステップS207)。
その後、制御部15は、ステップS207の処理手順によって得られた経過時間を示すタイムバー140の時間スケール上の位置を抽出し、この抽出した時間スケール上の位置をこの体外画像の撮像日時に対応する位置として決定する。この場合、制御部15は、この抽出した時間スケール上の位置をこの体外画像に対応付ける時間スケール上の位置として記憶し管理する。制御部15は、この体外画像に対応付ける時間スケール上の位置を決定した場合、表示部11に対し、この体外画像に対応付ける時間スケール上の位置に体外撮像期間を示す所定色のマークの表示制御を行う(ステップS208)。
つぎに、制御部15は、上述したステップS201において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイルから時系列の順方向に沿ったつぎの画像データを読み出し(ステップS209)、上述したステップS203以降の処理手順を繰り返す。制御部15は、上述したステップS204において、判定対象の画像を体外画像ではないと判定した場合、この判定対象の画像を被検体1内が撮像された画像(体内画像)と判定し(ステップS205,No)、処理手順を終了する。すなわち、制御部15は、上述したステップS201〜S209の処理手順を行うことによって、観察対象の検査データファイルに含まれる体外画像毎に、その撮像日時に対応するタイムバー140上の各位置に所定色のマークを表示制御でき、これによって、観察対象の検査データファイルの体外撮像期間を示す所定色の連続的なマークをタイムバー140上に表示制御できる。たとえば、制御部15は、この観察対象の検査データファイルの体外撮像期間を示す所定色の連続的なマークとして、所定色の体外画像バー142を図3に例示するタイムバー140の位置に表示するように表示部11を制御する。
なお、制御部15は、操作者が入力部10を用いて所望の検査データファイルを選択するキー操作またはクリック操作を行わなければ、上述したファイル特定情報を検知せず(ステップS201,No)、このステップS201の処理手順を繰り返す。すなわち、制御部15は、入力部10から上述したファイル特定情報が入力されたか否かを常時監視する。
他方、タイムバー140には、図3に示したように、制御部15によって同一と判断された画像(同一画像)が連続する期間を示す同一画像バー143,144が同一画像群毎に色分けされて表示される。図6は、タイムバー140に同一画像が連続する期間を示すマークを同一画像群毎に色分けして表示制御するための処理手順を例示するフローチャートである。制御部15は、操作者によって選択された検査データファイルにおいて、同一画像が連続する期間を同一画像群毎に検出し、表示部11に対し、この検出した期間を示すマークを同一画像群毎に色分けしてタイムバー140上に表示する制御を行う。すなわち、図6において、操作者が、入力部10を用い、データ一覧表示領域110の検査データファイルから所望の検査データファイルを選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、この選択された所望の検査データファイルを特定するためのファイル特定情報が入力部10から制御部15に入力される。この場合、制御部15は、このファイル特定情報を検知し(ステップS301,Yes)、検知したファイル特定情報によって特定される検査データファイルから時系列の順方向に連続する2つの画像データを読み出す(ステップS302)。なお、制御部15は、このステップS302において2つの画像データを読み出す場合、上述した体外画像の画像データを除く最も過去の画像データから連続する画像データを読み出すことが望ましい。
つぎに、制御部15は、読み出した連続する2つの画像データを用い、これら2つの画像データに基づく各画像間の動きベクトルを検出し(ステップS303)、この検出した動きベクトルをもとに、これら2つの画像データに基づく各画像が同一画像であるか否かを判定する(ステップS304)。制御部15は、これら2つの画像データに基づく各画像を同一画像と判定した場合(ステップS305,Yes)、上述したステップS301において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイルから、このステップS303において同一画像と判定した2つの画像の各画像データにそれぞれ対応付けられた各撮像日時情報を取得する(ステップS306)。さらに、制御部15は、この検査データファイルに含まれる最も過去の画像データの撮像日時情報をこの検査データファイルでの撮像開始日時情報として取得する。制御部15は、取得した各撮像日時情報とこの撮像開始日時情報とをもとに、この撮像開始日時からこれら2つの画像がそれぞれ撮像されるまでの各経過時間を算出する(ステップS307)。
その後、制御部15は、ステップS307の処理手順によって得られた各経過時間をそれぞれ示すタイムバー140の時間スケール上の各位置を抽出し、抽出した時間スケール上の各位置をこれら2つの画像すなわち同一画像に対応付ける位置として決定する。この場合、制御部15は、この抽出した時間スケール上の各位置を同一画像の各撮像日時に対応する時間スケール上の各位置として記憶し管理する。制御部15は、同一画像に対応付ける時間スケール上の各位置を決定した場合、表示部11に対し、決定した時間スケール上の各位置に対応するタイムバー140上の各位置の間に同一画像が連続する期間を示す所定色のマークの表示制御を行う(ステップS308)。
つぎに、制御部15は、上述したステップS303の処理手順で動きベクトルを検出するための画像データとして、上述したステップS301において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイルから時系列の順方向に沿った最後の画像データ(すなわち撮像日時が最新の画像データ)を読み出したか否かを判断する。制御部15は、最後の画像データを読み出していないと判断した場合(ステップS309,No)、上述したステップS301において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイルから時系列の順方向に沿ったつぎの連続する2つの画像データを読み出し(ステップS310)、上述したステップS303以降の処理手順を繰り返す。
また、制御部15は、上述したステップS304において判定対象の2つの画像を同一画像ではないと判定した場合、これら2つの画像を別の画像と判定し(ステップS305,No)、上述したステップS309以降の処理手順を繰り返す。この場合、制御部15は、別の画像と判定された2つの画像の直前の画像と同一の複数の画像を一つの同一画像群として保持管理し、この同一画像群の連続する期間を示すマークを所定の色でタイムバー140上に表示するように表示部11を制御する。そして、制御部15は、上述したステップS309において、動きベクトルを検出するための画像データとして上述した最後の画像データを読み出したと判断した場合(ステップS309,Yes)、処理手順を終了する。すなわち、制御部15は、上述したステップS301において検知したファイル特定情報に特定される検査データファイル内のほぼ全ての画像データについて、上述したステップS303以降の処理手順を行うことができる。
したがって、制御部15は、上述したステップS301〜S310の処理手順を行うことによって、観察対象の検査データファイルの同一画像が連続する各撮像期間に対応するタイムバー140上の各位置に、これらの各撮像期間を示す各マークを同一画像群毎に色分けして表示制御できる。たとえば、制御部15は、同一画像が連続する各撮像期間を示し同一画像毎に色分けされたマークとして、それぞれ異なる色の同一画像バー143,144を図3に例示するタイムバー140上の各位置に表示するように表示部11を制御する。ただし、制御部15は、このような同一画像群の各撮像期間を示すマークを同一画像群毎に色分けして表示制御する場合、上述した体外撮像期間を示すマーク(たとえば体外画像バー142)と異なる色を用いることが望ましい。これによって、制御部15は、表示部11に対し、同一画像群の各撮像期間を示す各マーク間および同一画像群の撮像期間を示すマークと体外撮像期間を示すマークとの間で色分けする表示制御を行うことができる。
なお、制御部15は、操作者が入力部10を用いて所望の検査データファイルを選択するキー操作またはクリック操作を行わなければ、上述したファイル特定情報を検知せず(ステップS301,No)、このステップS301の処理手順を繰り返す。すなわち、制御部15は、入力部10から上述したファイル特定情報が入力されたか否かを常時監視する。
操作者(すなわち医者または看護士)は、図3の体外画像バー142に例示されるマークを視認することによって、タイムバー140の時間スケールに示される撮像期間の中のどの期間に体外画像が連続しているかを容易に把握できる。また、医者または看護士は、図3の同一画像バー143,144に例示されるマークを視認することによって、タイムバー140の時間スケールに示される撮像期間の中のどの期間に同一画像が連続しているかを容易に把握できる。これによって、医者または看護士は、主画像表示領域100に観察(検査)する主画像を効率的に表示させることができ、出血箇所または病変等が撮像された異常画像あるいは上述した特徴部位画像を早く探し出せるようになるとともに、被検体である患者に対する診断等の医療行為を効率的に行うことができる。
つぎに、データ一覧表示領域110に関する表示制御について詳細に説明する。図7は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、データ一覧表示領域110内の検索データファイルの一表示例を具体的に説明する模式図である。制御部15は、上述したように、カプセル型内視鏡2による画像データと撮像日時情報とを患者情報毎および検査特定情報毎にまとめた検査データファイルを作成し保持管理する。したがって、制御部15は、患者情報(たとえば患者名または患者ID)と検査特定情報(たとえば検査日または検査ID)とを決定すれば、検査データファイルを特定できる。この場合、制御部15は、患者情報と検査特定情報とを用いて検査データファイルの階層構造(ツリー構造)を構築し、構築したツリー構造に基づく検査データファイルの一覧をデータ一覧表示領域110に表示するように表示部11を制御する。
たとえば、操作者が入力部10を用いて検査日アイコン160を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、制御部15は、図7に示すように、検査日(たとえばDate1〜Date5)をルートとし、ルートすなわち検査日の下層に患者名(たとえば患者A〜患者C)が続くツリー構造の検査データファイルを一覧表示するように表示部11を制御する。操作者は、入力部10を用いて検査日の下層に続く患者名を選択するキー操作またはクリック操作を行うことによって、所望の検査データファイルの検査日(すなわち検査特定情報)と患者名(すなわち患者情報)とを指定できる。この場合、制御部15は、操作者によって指定された検査日および患者名を示す情報を上述したファイル特定情報として入力部10から受信する。
なお、このツリー構造に用いられる検査日は、操作者(すなわち医者または看護士)が主画像表示領域100の主画像を表示させて観察(検査)した年月日である。操作者は、入力部10を操作することによって、この検査日を任意に指定できる。制御部15は、操作者によって指定された検査日を検査データファイルに対応付ける。あるいは、制御部15は、主画像表示領域100に主画像が表示された年月日をこの主画像の検査データファイルの検査日として自動的に設定してもよい。また、図7に例示するDate1〜Date5は、各検査データファイルの検査日を年月日(たとえば年/月/日)で示している。
また、制御部15は、検査データファイル毎に、主画像表示領域100に表示された主画像の枚数を検出し、検出した枚数に応じた検査進捗状況を示す表示制御を行う。たとえば、制御部15は、検査データファイルの画像データに基づく全主画像の内、主画像表示領域100に表示済みである主画像の枚数を検出した場合、この検査進捗状況を示す表示として、検査データファイルの全主画像に対する表示済みの主画像の枚数をパーセント表示するように表示部11を制御する。この場合、データ一覧表示領域110には、たとえば図7の「患者B」表示の近傍の「(80%)」表示または「患者C」表示の近傍の「(45%)」表示に例示されるように、検査データファイルの全主画像に対する表示済みの主画像の枚数を示すパーセント表示が表示される。
さらに、制御部15は、検査データファイルの画像データに基づく全主画像が主画像表示領域100に表示済みであることを検出した場合、この検査データファイルを観察(検査)完了済みファイルとするとともに、データ一覧表示領域110にこの検査データファイルが観察(検査)完了済みであることを示す表示制御を行う。この観察(検査)完了済みを示す表示として、制御部15は、たとえば図7の検査日(Date1)と患者名(患者A)とによって特定される検査データファイルのように表示態様を切り換える表示制御を行ってもよいし、観察(検査)完了済みの検査データファイルを示すファイル名近傍に所定のマークを表示制御してもよい。あるいは、制御部15は、検査データファイルの全主画像に対する表示済みの主画像の枚数を示すパーセント表示(すなわち100%)を表示制御してもよい。
また、制御部15は、出血部位または病変等が撮像された異常画像の画像データが存在するか否かを検査データファイル毎に確認し、異常画像の画像データが含まれる検査データファイルについて、異常画像が含まれる(発見された)旨を示す表示制御を行う。たとえば、制御部15は、図7に示す検査日(Date2)と患者名(患者A)とによって特定される検査データファイルに異常画像の画像データが含まれる旨を検出した場合、異常画像が含まれる旨を示すマークとして、この検査データファイルのファイル名近傍(たとえば「患者A」表示の近傍)に、図7の「!」(エクスクラメーションマーク)表示に例示されるマークを表示するように表示部11を制御する。
なお、制御部15は、異常画像が含まれる旨を示すマークとして、図7に例示する「!」表示に限らず、フラグまたはアスタリスク等の所望のマークを表示制御してもよい。また、制御部15は、異常画像が含まれる旨を示す表示として、異常画像の画像データが含まれる旨が検出された検査データファイルのファイル名(たとえば検査日または患者名等)の表示色または表示字体等の表示態様を他と区別可能に切り換えるように表示制御してもよい。
また、操作者が、入力部10を用い、データ一覧表示領域110の患者名表示(たとえば「患者A」表示)の位置にマウスポインタMPを移動させかつマウスポインタMPを所定時間以上(たとえば1秒以上)この患者名表示の位置から離さない操作を行えば、制御部15は、図7に示すように、この患者名表示(たとえば「患者A」表示)の近傍にこの患者名の患者ID(たとえば患者Aの患者ID「ID12345」)を表示するように表示部11を制御する。あるいは、操作者が、入力部10を用い、データ一覧表示領域110の検査データファイルのファイル名表示(たとえば「患者A」表示)の位置にマウスポインタMPを移動させかつマウスポインタMPを所定時間以上(たとえば1秒以上)このファイル名表示の位置から離さない操作を行えば、制御部15は、主画像表示領域100にこの検査データファイルの画像データに基づく主画像を表示するように表示部11を制御する。
図8は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、データ一覧表示領域110内の検索データファイルの別の一表示例を具体的に説明する模式図である。操作者が入力部10を用いて患者名アイコン161を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、制御部15は、図8に示すように、患者名(たとえば患者A〜患者C)をルートとし、ルートすなわち患者名の下層に検査日(たとえばDate1およびDate2)が続くツリー構造の検査データファイルを一覧表示するように表示部11を制御する。操作者は、入力部10を用いて患者名の下層に続く検査日を選択するキー操作またはクリック操作を行うことによって、上述した検査日の下層に続く患者名を選択する操作の場合と同様に、所望の検査データファイルの患者名(すなわち患者情報)と検査日(すなわち検査特定情報)とを指定できる。
なお、図8に示すように、制御部15は、患者名をルートとしてその下層に検査日が続くツリー構造に基づく検査データファイルの一覧表示を表示制御した場合、上述したツリー構造(すなわち検査日をルートとしてその下層に患者名が続くツリー構造)に基づく検査データファイルの一覧表示を表示制御した場合と同様に、主画像の表示済み枚数に応じた検査データファイル毎の検査進捗状況を示す表示制御と、出血部位または病変等が撮像された異常画像の画像データが含まれる旨を検査データファイル毎に示す表示制御と、マウスポインタMPによって所定時間以上指示された患者名の患者IDを示す表示制御とを表示部11に対して行う。また、制御部15は、患者名をルートとしてその下層に検査日が続くツリー構造に基づく検査データファイルの一覧表示を表示制御した場合、マウスポインタMPによって所定時間以上指示されたファイル名表示(たとえば検査日)の検査データファイルについて、主画像表示領域100にその画像データに基づく主画像を表示するように表示部11を制御する。
図9は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、データ一覧表示領域110に表示される検査データファイルの検索画面の一表示例を具体的に説明する模式図である。操作者が入力部10を用いてサーチアイコン162を選択するキー操作またはクリック操作を行った場合、制御部15は、表示部11に対し、データ一覧表示領域110に検索データファイルの検索画面を表示する制御を行う。この場合、制御部15は、この検索画面として、図9に示すように検索条件入力欄111と検索スタートアイコン112とを表示するように表示部11を制御する。
操作者は、入力部10を用い、所望の検査データファイルを検索するための検索条件たとえば患者情報(患者名、患者ID、患者年齢、または患者性別等)または検査特定情報(検査日または検査ID等)を検索条件入力欄111に入力する操作を行う。つぎに、操作者は、入力部10を用い、検索スタートアイコン112を選択するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、制御部15は、検索条件入力欄111に入力された患者情報と検査特定情報とをもとに、入力された患者情報と検査情報とを全て満足するすなわち入力された患者情報と検査情報とによるAND条件を満足する検査データファイルを検索する。その後、制御部15は、データ一覧表示領域110に、検索した検査データファイルすなわち検索条件入力欄111に入力された患者情報と検査特定情報とによるAND条件を満足する検査データファイルの一覧を表示するように表示部11を制御する。
つぎに、記憶部14に装着されたフロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、または光磁気ディスク等の記録メディアに検査データファイルを書き込む駆動制御にともなう表示画面の表示制御について詳細に説明する。図10は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、記憶部14に装着された記録メディアに検査データファイルを書き込む駆動制御にともない表示部11に表示される表示画面の一例を具体的に説明する模式図である。操作者は、記憶部14に所望の記録メディアを着脱可能に装着した状態において、入力部10を用いてオプションアイコン166を選択するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、制御部15は、記憶部14に装着された記録メディアに所望の検査データファイル(たとえば操作者によって選択された検査データファイルまたは記憶部14に現在格納される全ての検査データファイル)を書き込む駆動制御を行う。なお、制御部15は、この記録メディアに検査データファイルを書き込む場合、この検査データファイルの画像データ群に所定の動画圧縮処理を行い、この検査データファイルを動画ファイルに変換してもよい。
これと同時に、制御部15は、図10に示すように、ステータス表示領域170を表示するように表示部11を制御し、ステータス表示領域170内に、この記録メディアに対する検査データファイルの書込処理の進捗状況を示す処理進捗マークをこの書込処理の進捗状況に応じて順次表示するように表示部11を制御する。さらに、制御部15は、ステータス表示領域170の近傍に、この書込処理の進捗状況を示す進捗メッセージ(たとえば「書込み中」または「実行中」等)とこの書込処理が完了するまでの残り時間を示す残時間メッセージ(たとえば「残り時間:10秒」等)とを表示するように表示部11を制御する。その後、制御部15は、この書込処理を完了した場合、ステータス表示領域170の近傍に、上述した進捗メッセージおよび残時間メッセージに代えてこの書込処理が完了した旨を示す完了メッセージ(たとえば「書込み完了」等)を表示するように表示部11を制御する。
制御部15が表示部11に対してかかる表示制御を行うことによって、操作者は、書込処理の処理進捗マークまたは書込処理の進捗状況に関する各メッセージがポップアップで別途表示された場合にこのポップアップされた表示内容を閉じるキー操作またはクリック操作を省略でき、入力部10を用いた操作を簡略化できるようになる。
つぎに、外部通信I/F13を介して電気的に接続された受信装置3から上述した画像データを含む各種データを取り込む駆動制御にともなう表示画面の表示制御について詳細に説明する。図11は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、外部通信I/F13を介して受信装置3から上述した画像データを含む各種データを取り込む駆動制御にともない表示部11に表示される表示画面の一例を具体的に説明する模式図である。操作者は、外部通信I/F13を介して受信装置3と画像表示装置4とを電気的に接続した状態において、入力部10を用いてダウンロードアイコン164を選択するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、制御部15は、外部通信I/F13を介して電気的に接続された受信装置3が正規の処理手順によって画像データ等を順次記録していれば、外部通信I/F13を介し、この受信装置3またはこの受信装置3に装着された携帯型記録媒体5から上述した画像データを含む各種データを取り込む駆動制御を行う。
これと同時に、制御部15は、図11に示すように、ステータス表示領域170を表示するように表示部11を制御し、ステータス表示領域170内に、この受信装置3から上述した画像データを含む各種データを取り込む処理(ダウンロード処理)の進捗状況を示す処理進捗マークをこのダウンロード処理の進捗状況に応じて順次表示するように表示部11を制御する。さらに、制御部15は、図11に示すように、ステータス表示領域170の近傍に、このダウンロード処理の進捗状況を示す進捗メッセージ(たとえば「ダウンロード中」または「実行中」等)を表示するように表示部11を制御する。制御部15は、このダウンロード処理を完了した場合、ステータス表示領域170の近傍に、このダウンロード処理の進捗メッセージに代えてこのダウンロード処理が完了した旨を示す完了メッセージ(たとえば「ダウンロード完了」等)を表示するように表示部11を制御する。このダウンロード処理の完了後、制御部15は、この受信装置3に対し、この受信装置3に格納されている全ての画像データを消去する駆動制御を行う。
また、制御部15は、このダウンロード処理を実行中にハードディスクの故障等の記憶部14の故障を検知した場合、表示部11に対し、ステータス表示領域170内またはその近傍にこの検知した記憶部14の故障を示すエラーメッセージを表示する制御を行う。さらに、制御部15は、このダウンロード処理を実行中に記憶部14内のデータベースが壊れた旨を検知した場合、表示部11に対し、ステータス表示領域170内またはその近傍にこの検知したエラー内容を示すエラーメッセージを表示する制御を行う。また、制御部15は、操作者が入力部10を用いてステータス表示領域170の位置にマウスポインタを移動させる操作を行った場合、表示部11に対し、このステータス表示領域170内またはその近傍に、ダウンロード処理中に表示された過去のエラーメッセージ一覧を時系列順に示すエラーメッセージ表示履歴を表示する制御を行う。
つぎに、外部通信I/F13を介して電気的に接続された受信装置3を初期状態にする(初期化する)駆動制御にともなう表示画面の表示制御について詳細に説明する。図12は、表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図であって、外部通信I/F13を介して受信装置3を初期化状態にする駆動制御にともない表示部11に表示される表示画面の一例を具体的に説明する模式図である。操作者は、外部通信I/F13を介して受信装置3と画像表示装置4とを電気的に接続した状態において、入力部10を用いて初期化アイコン163を選択するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、制御部15は、外部通信I/F13を介して電気的に接続された受信装置3の状態を検出し、検出した受信装置3の状態に応じ、検出した受信装置3の状態を示す状態メッセージを表示制御しあるいはこの受信装置3に対する初期化処理を行う。
たとえば、制御部15は、外部通信I/F13を介して電気的に接続された受信装置3の状態を検出し、検出した受信装置3の状態に問題がないと判断した場合、外部通信I/F13を介し、患者情報(たとえば患者名、患者ID、患者性別、および患者年齢)と検査特定情報(たとえば検査ID)とをこの受信装置3に書き込む(上書きする)ことによってこの受信装置3を初期状態にする駆動制御を行う。これによって、制御部15は、この受信装置3に対する初期化処理を行う。
これと同時に、制御部15は、図12に示すように、ステータス表示領域170を表示するように表示部11を制御し、ステータス表示領域170内に、この受信装置3に対する初期化処理の進捗状況を示す処理進捗マークをこの初期化処理の進捗状況に応じて順次表示するように表示部11を制御する。さらに、制御部15は、図12に示すように、ステータス表示領域170の近傍に、この初期化処理の進捗状況を示す進捗メッセージ(たとえば「初期化中」または「実行中」等)と、この初期化処理が完了するまでの残り時間を示す残時間メッセージ(たとえば「残り時間:1分20秒」等)とを表示するように表示部11を制御する。その後、制御部15は、この初期化処理を完了した場合、ステータス表示領域170の近傍に、この初期化処理の進捗メッセージおよび残時間メッセージに代えてこの初期化処理が完了した旨を示す完了メッセージ(たとえば「初期化完了」等)を表示するように表示部11を制御する。
一方、制御部15は、この検出した受信装置3の状態に問題があると判断した場合、この受信装置3に対する初期化処理を行わずに、この検出した受信装置3の状態を示す状態メッセージを表示するように表示部11を制御する。この場合、制御部15は、この状態メッセージとして、たとえば、受信装置3の電池劣化(すなわちバッテリー不足)を示す状態メッセージ、受信装置3に画像データが残っている旨を示す状態メッセージ、あるいは受信装置3の記憶部または受信装置3に装着された携帯型記録媒体5が寿命である(すなわち画像データの格納に支障を来たす程度に劣化している)旨を示す状態メッセージを表示するように表示部11を制御する。
また、制御部15は、操作者が入力部10を用いてステータス表示領域170の位置にマウスポインタを移動させる操作を行った場合、このステータス表示領域170内またはその近傍に、過去に表示された状態メッセージ一覧を時系列順に示す状態メッセージ表示履歴を表示するように表示部11を制御する。
つぎに、操作者によるログオフ操作が行われた場合の制御部15の動作について詳細に説明する。図13は、操作者によるログオフ操作が行われた場合の制御部15の動作を説明するための表示部11の表示画面の一具体例を示す模式図である。操作者は、上述した図3に例示されるログイン操作後の表示部11の表示画面をログイン操作前の表示画面に戻すためのログオフ操作を行う場合、入力部10を用い、ログオフアイコン169を選択するキー操作またはクリック操作を行う。
制御部15は、このログオフ操作によって入力部10から入力された情報に基づく所定のログオフ処理を行い、表示部11に対し、上述したログイン操作後の表示画面から抜けてログイン操作前の表示画面を表示する制御を行う。この場合、制御部15は、操作者によるログオフ操作が行われた時点で表示部11に表示された表示画面の全表示内容を記憶部14に記憶し、操作者を特定する情報毎たとえばログインパスワード毎にこの表示画像の全表示内容を管理する。その後、操作者が入力部10を用いてログイン操作を再度行った場合、制御部15は、このログイン操作に基づくログイン処理を再度行うとともに、この操作者による直前のログオフ操作が行われた時点での表示部11の全表示内容を記憶部14から読み出し、表示部11に対し、この読み出した全表示内容を再現する表示制御を行う。
また、制御部15は、操作者によるログオフ操作が行われた場合、このログオフ操作が行われた時点でのタイムバー140上のスライダ141が示す経過時間を記憶部14に記憶し、操作者を特定する情報毎たとえばログインパスワード毎にこの経過時間を管理する。その後、操作者が入力部10を用いてログイン操作を再度行った場合、制御部15は、このログイン操作に基づくログイン処理を再度行うとともに、この操作者による直前のログオフ操作が行われた時点でスライダ141が示す経過時間を記憶部14から読み出し、表示部11に対し、この読み出した経過時間に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置にしおりマーク180を表示する制御を行う。これによって、制御部15は、図13に例示するように、ログオフ操作時点での全表示内容を表示部11に再現させることができる。
なお、しおりマーク180がタイムバー140に表示される場合、制御部15は、この操作者による直前のログオフ操作が行われた時点で観察対象の検査データファイルの画像データのうち、最も過去の画像データすなわち時系列の順方向について先頭の画像データに基づく主画像を主画像表示領域100に表示させてもよい。操作者は、このしおりマーク180が示す経過時間を視認することによって、この操作者による直前のログオフ操作が行われた時点においてどの主画像まで観察(検査)したかを容易に把握できる。また、操作者は、入力部10を用い、しおりマーク180が示すタイムバー140の時間スケール上の位置にスライダ141を移動する操作を行うことによって、しおりマーク180が示す経過時間に対応する主画像(すなわちこの直前のログオフ操作時点で表示された主画像)を主画像表示領域100に再現させることができる。
なお、この発明の実施の形態1では、副画像表示領域120に表示している全てのサムネイル画像について、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、操作者によって選択されたサムネイル画像についてのみ、この指標を表示してもよい。図14は、操作者によって選択されたサムネイル画像についてのみ、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標が表示された場合の表示部11の表示画面を例示する模式図である。
操作者は、入力部10を用い、副画像表示領域120に表示されているサムネイル画像の中から所望のサムネイル画像を選択するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、操作者は、図14に示すように、たとえばサムネイル画像SP4にマウスポインタMPを移動させることによって、このサムネイル画像SP4を選択できる。制御部15は、図14に示すように、操作者によって選択されたサムネイル画像SP4についてのみ、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標である線L4を表示制御してもよい。
また、この発明の実施の形態1では、順次表示される主画像から選択された全ての選択画像について、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、操作者によってこの指標の表示指定が行われた選択画像についてのみ、この指標を表示してもよい。図15は、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標の表示指定が行われた選択画像のサムネイル画像のみにこの指標を表示する場合の表示部11の表示画面を例示する模式図である。
操作者は、入力部10を用い、この指標を表示させる所望の選択画像を指定するキー操作またはクリック操作を行う。この場合、制御部15は、図15に示すように、操作者によってこの指標の表示指定が行われた選択画像のサムネイル画像(たとえばサムネイル画像SP1〜SP5)を副画像表示領域120に表示させ、この指標の表示指定が行われていない1以上の選択画像を示す副画像マークQ1〜Q4を副画像表示領域120に表示させる。この場合、制御部15は、表示部11に対し、この指標の表示指定が行われた選択画像のサムネイル画像SP1〜SP5についてこの指標である線L1〜L5をそれぞれ表示する制御を行う。また、制御部15は、操作者が入力部10を用いて副画像マークQ1〜Q4のいずれかを選択するキー操作またはクリック操作を順次行った場合、操作者によって選択された副画像マークと対応付けられた選択画像を主画像表示領域100に順次表示させることができる。
さらに、この発明の実施の形態1では、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標として、選択画像を特定するサムネイル画像とタイムバー140の時間スケール上の位置とを関連付ける線を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、この指標として、選択画像を特定するサムネイル画像近傍とタイムバー140の時間スケール上の位置とに同一態様のマークをそれぞれ表示してもよい。図16は、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標としてサムネイル画像毎に同一態様のマークを表示した場合の表示部11の表示画面を例示する模式図である。
操作者が、入力部10を用い、順次表示される主画像から所望の選択画像を選択指定する操作を行った場合、制御部15は、上述したステップS101〜ステップS104とほぼ同様の処理手順を行い、各サムネイル画像とタイムバー140の時間スケールの各位置とをそれぞれ関連付ける各線に代えて、サムネイル画像毎に同一態様の各マークを各サムネイル画像近傍とタイムバー140の時間スケール上の各位置とにそれぞれ表示するように表示部11を制御する。たとえば、制御部15は、図16に示すように、上述した線L1〜L5に代えて、サムネイル画像SP1〜SP5の各近傍にマーク200a〜204aを表示するように表示部11を制御し、各選択画像の撮像日時にそれぞれ対応するタイムバー140の時間スケール上の各位置にマーク200b〜204bをそれぞれ表示するように表示部11を制御する。このマーク200a〜204aは、このマーク200b〜204bとそれぞれ同一態様である。したがって、操作者は、サムネイル画像SP1〜SP5の各近傍に表示されたマーク200a〜204aとこの時間スケール上の各位置に表示されたマーク200b〜204bとをそれぞれ視認することによって、上述した線L1〜L5の場合と同様に、各選択画像がタイムバー140の時間スケール上のどの位置に対応付けられているかを容易に把握できる。
また、この発明の実施の形態1では、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標として、選択画像を特定するサムネイル画像とタイムバー140の時間スケール上の位置とを関連付ける線を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、この指標として、選択画像を特定するサムネイル画像の縮小画像をタイムバー140の時間スケール上の位置に表示してもよい。図17は、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標としてサムネイル画像の縮小画像を表示した場合の表示部11の表示画面を例示する模式図である。
操作者が、入力部10を用い、順次表示される主画像から所望の選択画像を選択指定する操作を行った場合、制御部15は、上述したステップS101〜ステップS104とほぼ同様の処理手順を行い、各サムネイル画像とタイムバー140の時間スケール上の各位置とをそれぞれ関連付ける各線に代えて各サムネイル画像の縮小画像をタイムバー140の時間スケール上の各位置にそれぞれ表示するように表示部11を制御する。たとえば、制御部15は、図17に示すように、上述した線L1〜L5に代えてサムネイル画像SP1〜SP5の各縮小画像SP1a〜SP5aをタイムバー140の時間スケール上の選択画像に対応付けられた各位置にそれぞれ表示するように表示部11を制御する。この場合、制御部15は、操作者が入力部10を用いて縮小画像SP1a〜SP5aのいずれかを選択する操作を順次行った場合、操作者によって選択された縮小画像に対応するサムネイル画像に特定される選択画像を主画像表示領域100に順次表示させてもよい。
また、制御部15は、操作者が入力部10を用いて所望のサムネイル画像を選択する操作を行った場合、表示部11に対し、操作者によって選択されたサムネイル画像の縮小画像を強調表示する制御を行う。たとえば、操作者が入力部10を用いてマウスポインタMPをサムネイル画像SP4の位置に移動させる操作を行った場合、制御部15は、図17に示すように、選択されたサムネイル画像SP4の縮小画像SP4aを強調表示する制御を表示部11に対して行う。したがって、操作者は、選択したサムネイル画像SP1〜SP5と強調表示された縮小画像SP1a〜SP5aとをそれぞれ視認することによって、上述した線L1〜L5の場合と同様に、各選択画像がタイムバー140上の時間スケールのどの位置と対応付けられているかを容易に把握できる。
さらに、この発明の実施の形態1では、操作者によって選択された各選択画像にそれぞれ対応する各サムネイル画像を副画像表示領域120に追加表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、各選択画像にそれぞれ対応する各副画像を副画像表示領域120に追加表示すればよい。たとえば、各選択画像からそれぞれ部分的に切り取った各部分画像を副画像表示領域120に追加表示してもよいし、各選択画像をそれぞれ模式的に示すイメージ画像または模式図等を副画像表示領域120に追加表示してもよい。
また、この発明の実施の形態1では、操作者によって選択された検査データファイルについての撮像開始日時からの経過時間を示す時間スケールをタイムバー140に付していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、操作者によって選択された検査データファイルについての各画像の撮像日時または撮像時刻を示す時間スケールをタイムバー140に付してもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、画像データの撮像日時を示す撮像日時情報をこの画像データと対応付けて取り込むようにしていたが、この発明はこれに限定されるものではなく、画像データの撮像時刻に対応する時間情報をこの画像データと対応付けて取り込めばよく、画像データの撮像開始からの経過時間を示す経過時間情報をこの画像データと対応付けて取り込むようにしてもよいし、画像データの撮像時刻を示す時間情報をこの画像データと対応付けて取り込むようにしてもよい。
また、この発明の実施の形態1では、患者名と検査日とを用いて構築したツリー構造に基づく検査データファイルの一覧を表示した場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、患者IDまたは患者名と検査IDまたは検査日とを組み合わせて構築したツリー構造に基づく検査データファイルの一覧を表示してもよい。患者IDを用いたツリー構造に基づく検査データファイルの一覧を表示した場合、このツリー構造の患者IDにマウスポインタを所定時間以上位置させれば、この患者IDに対応する患者名をその近傍に表示させてもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、この発明にかかる画像表示装置の一例として、カプセル型内視鏡システムに用いられる画像表示装置を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、外部の撮像装置が時系列に沿って撮像した一連の画像を画面表示できる画像表示装置であればよい。
以上、説明したように、この発明の実施の形態1では、時系列に沿って撮像された一連の主画像の撮像期間を示す時間スケールを画面表示し、観察対象の主画像から所望の主画像が選択された場合、この選択された主画像に対応する副画像を追加表示し、さらに、この選択された主画像の撮像日時に対応するこの時間スケール上の位置を示す指標として、この副画像とこの時間スケール上の位置とを関連付ける指標を表示するように構成した。このため、各副画像とこの時間スケール上の各位置とを関連付ける各指標を視認することによって、選択された各主画像がこの撮像期間のどの期間にどの程度存在するかを容易に把握でき、これに基づき、選択された各主画像の各撮像位置とその分布とを容易に推定することができる。
この発明にかかる画像表示装置を用いることによって、操作者(すなわち医者または看護士)は、選択した各主画像が被検体内のどの部位(臓器)の画像であるかを容易に推定でき、特に、出血箇所または病変等の疾患部位が撮像された画像を順次表示される主画像から選択した場合、被検体のどの部位(臓器)に出血箇所または病変等の疾患部位が存在または集中しているかを容易に推定できる。このことは、医者または看護士が被検体である患者を診断する上で有用である。
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標として、この選択画像に対応するサムネイル画像等の副画像とこの時間スケール上の位置とを関連付ける指標を表示していたが、この実施の形態2では、カプセル型内視鏡2の被検体1内での通過経路を模式的に表現した体内模式画像を表示し、この副画像とこの時間スケール上の位置とを関連付ける指標に代えてこの副画像とこの体内模式画像上の位置とを関連付ける指標を表示するようにしている。
図18は、この発明の実施の形態2である画像表示装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。この画像表示装置21は、実施の形態1の画像表示装置4の制御部15に代えて制御部22が設けられる。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
制御部22は、上述した制御部15とほぼ同様に機能し、さらに、上述した体内模式画像に関する表示制御と、選択画像に対応する副画像(たとえばサムネイル画像)とこの体内模式画像上の位置とを関連付けるための表示制御とを行う。図19は、体内模式画像が表示された場合の表示部11の表示画面を具体的に例示する模式図である。図19に示すように、この体内模式画像210は、カプセル型内視鏡2の被検体1内での通過経路(たとえば食道、胃、小腸、および大腸)を模式的に表現している。したがって、体内模式画像210は、カプセル型内視鏡2によって撮像された被検体1内の一連の画像の撮像経路を示す経路画像として表示される。
体内模式画像210に示される撮像経路の開始位置(上端)から終了位置(下端)に至る範囲内には、この撮像経路に沿って移動可能なスライダ211が表示される。スライダ211は、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像位置を推定する指標として表示される。この場合、制御部22は、この検査データファイルの撮像開始日時からこの現在の主画像の撮像日時までの経過時間とカプセル型内視鏡2の被検体1内での移動速度とをもとに、この現在の主画像の撮像位置を推定し、推定した撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置にスライダ211を表示するように表示部11を制御する。
また、制御部22は、上述した操作者による再生操作アイコン群130の操作に応じ、この撮像経路の開始位置(上端)または終了位置(下端)に向けてスライダ211が移動するように表示部11の表示制御を行いまたはスライダ211を停止させるように表示部11の表示制御を行う。この場合、制御部22は、上述したスライダ141の表示制御とほぼ同様に、スライダ211の移動と主画像表示領域100に表示される主画像の切り換えとを同期連動するとともに、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像日時に基づき推定されるこの現在の主画像の撮像位置をスライダ211が体内模式画像210上で示すように、表示部11の表示制御を行う。
たとえば、制御部22は、主画像表示領域100に表示された現在の主画像の撮像位置を小腸の入り口近傍であると推定した場合、図19に示すように、体内模式画像210に示される撮像経路上の小腸の入り口近傍に該当する位置にスライダ211を表示するように表示部11を制御する。
操作者(すなわち医者または看護士)は、体内模式画像21に示される撮像経路上のスライダ211が示す位置を視認することによって、主画像表示領域100に表示される現在の主画像の撮像位置を容易に推定でき、この現在の主画像が被検体1内のどの部位(臓器)の画像であるかを容易に推定できる。
なお、操作者が入力部10を用いてスライダ211をこの撮像経路上の所望位置に移動表示させるキー操作またはドラッグ操作等を行った場合、制御部22は、上述したスライダ141の場合と同様に、操作者によるスライダ211の移動に追随し、スライダ211が順次指し示す撮像経路上の各位置に対応する主画像を主画像表示領域100に順次表示するように表示部11を制御してもよい。この場合、タイムバー140およびスライダ141は、表示部11の表示画面に表示されなくてもよい。
また、制御部22は、上述したステップS101〜S104とほぼ同様の処理手順を行い、上述した選択画像の撮像日時に対応するタイムバー140の時間スケール上の位置を示す指標に代えて、選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標を表示するように表示部11を制御する。この場合、制御部22は、この選択画像を含む一連の画像の撮像開始日時からこの選択画像の撮像日時までの経過時間に基づき、この選択画像の撮像位置を推定する。さらに、制御部22は、この選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標として、この選択画像に対応するサムネイル画像と体内模式画像210に示される撮像経路上の位置とを関連付ける指標を表示するように表示部11を制御する。
たとえば、制御部22は、表示部11に対し、この選択画像に対応するサムネイル画像と体内模式画像210に示される撮像経路上の位置とを関連付ける指標として、図19に示すように、サムネイル画像SP1の近傍にマーク200aを表示制御し、体内模式画像210の移動経路上のサムネイル画像SP1と関連付ける位置に同一態様のマーク200bを表示制御する。これと同様に、制御部22は、サムネイル画像SP2の近傍とこの撮像経路上のサムネイル画像SP2に関連付ける位置とに同一態様のマーク201a,201bをそれぞれ表示制御し、サムネイル画像SP3の近傍とこの撮像経路上のサムネイル画像SP3に関連付ける位置とに同一態様のマーク202a,202bをそれぞれ表示制御する。さらに、制御部22は、サムネイル画像SP4の近傍とこの撮像経路上のサムネイル画像SP4に関連付ける位置とに同一態様のマーク203a,203bをそれぞれ表示制御し、サムネイル画像SP5の近傍とこの撮像経路上のサムネイル画像SP5に関連付ける位置とに同一態様のマーク204a,204bをそれぞれ表示制御する。
ここで、制御部22は、体内模式画像210上において、サムネイル画像SP1〜SP5によって特定される各選択画像の撮像位置にそれぞれ対応する撮像経路上の各位置にマーク200b〜204bをそれぞれ表示するように表示部11を制御する。したがって、操作者(すなわち医者または看護士)は、サムネイル画像SP1〜SP5にそれぞれ関連付けられたマーク200a〜204aと、体内模式画像210に示される撮像経路上の各位置に表示されたマーク200b〜204bとを合わせて視認することによって、サムネイル画像SP1〜SP5がこの撮像経路上のどの位置に関連付けられているかを容易に知ることができる。これによって、操作者(すなわち医者または看護士)は、副画像表示領域120のサムネイル画像毎(たとえばサムネイル画像SP1〜SP5)に特定される各選択画像が体内模式画像210に示される撮像経路上のどの位置に対応付けられているかを容易に把握でき、各選択画像の撮像位置すなわち各選択画像が被検体1内のそれぞれどの部位(臓器)の画像であるかを極めて容易に推定できる。
なお、この発明の実施の形態2では、副画像表示領域120に表示している全てのサムネイル画像について、選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合とほぼ同様に、操作者によって選択されたサムネイル画像についてのみ、この指標を表示してもよい。
また、この発明の実施の形態2では、全ての選択画像について、選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標を表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合とほぼ同様に、操作者によってこの指標の表示指定が行われた選択画像についてのみ、この指標を表示してもよい。
さらに、この発明の実施の形態2では、選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標として、選択画像を特定するサムネイル画像近傍とこの体内模式画像210上の位置とに同一態様のマークをそれぞれ表示していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合と同様に、この指標として、選択画像を特定するサムネイル画像と体内模式画像210上の位置とを関連付ける線を表示してもよいし、選択画像に対応するサムネイル画像の縮小画像をこの体内模式画像210上の位置に表示してもよい。
また、この発明の実施の形態2では、一連の画像の撮像開始日時から主画像の撮像日時までの経過時間に基づき、この主画像の撮像位置を推定していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した受信装置3からカプセル型内視鏡2による画像の撮像位置を主画像の撮像位置として取得してもよい。この場合、制御部22は、受信装置3から取得した撮像位置に基づいて選択画像の撮像位置を抽出でき、上述した実施の形態2と同様に、この選択画像の撮像位置に対応する体内模式画像210上の位置を示す指標を表示するように表示部11を制御できる。
以上、説明したように、この発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1とほぼ同様の構成を備え、時系列に沿って撮像された一連の主画像の撮像経路を示す経路画像を画面表示し、観察対象の主画像から所望の主画像が選択された場合、この選択された主画像に対応する副画像を追加表示し、さらに、この選択された主画像の撮像位置に対応するこの経路画像上の位置を示す指標として、この副画像とこの経路画像上の位置とを関連付ける指標を表示するように構成したので、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、各副画像とこの経路画像上の各位置とを関連付ける各指標を視認することによって、選択された各主画像の各撮像位置とその分布とを極めて容易に推定することができる。