JP4536992B2 - スポット接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金などをスポット的に接合するスポット接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アルミニウム合金などの板材をスポット的に接合する方法としては、抵抗スポット溶接法、またはリベットによる機械的締結法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
抵抗スポット溶接法では接合時に大容量の電源を必要とすること、溶接電極は汚染や損耗が生じ寿命が短いこと、溶接電力以外に、水やエアなどのユーティリティを必要とすることなど、ランニングコスト面および品質管理面での課題が存在する。
【0004】
また、抵抗スポット溶接法では、接合部に圧痕が残るため、自動車用外板などに適用する際にはその外観が問題となる。
【0005】
とくに、アルミニウム合金の抵抗スポット接合時には、電極消耗が激しいため、連続打点性能に乏しく、また通電時に、近接する溶接打点に電流が流れる分流現象が生じるため、溶接打点を近接できないといった問題を有する。このように溶接打点を近接させることができないと、規定された必要な強度が得られないといった問題を有する。
【0006】
また、リベット打ちの場合には、消耗材であるリベット材を多数必要とするといった問題を有する。
【0007】
本発明の目的は、品質管理が容易となり、ランニングコストが向上し、接合部に圧痕などが残らないスポット接合方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端部の中央が盛り上がるように形成されたピンが軸線に沿って突出する接合ツールを有し、
重ねられた被接合物の所定の接合点に、ピンをサーボモータでピンの軸線方向に移動して押圧しながら接合ツールをその軸線まわりにサーボモータまたはインダクションモータによって回転させ、摩擦熱でピン周囲の被接合物を加熱、軟化させてピンを挿入し、回転するピンで接合点付近の被接合物を攪拌し、被接合物を接合点で一体化させてスポット接合するスポット接合方法である。
【0009】
また本発明は、接合ツールは、
短柱状のショルダー部を有し、
このショルダー部の端面からピンが同軸に突出し、
前記端面は、軸線に垂直な平坦な面であることを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、たとえば2枚の被接合物を重ねて配置し、接合ツールを高速で回転させながら、被接合材の重畳部の接合点に先端のピンを押しつける。すると摩擦熱で接合点が加熱、軟化し、ピンが接合点に挿入される。さらに回転させることによって、ピン周囲の母材が塑性流動を起こして攪拌され、2枚の被接合物が接合点で一体化する。その後接合ツールを引き抜くことによって、軟化した被接合物が硬化し、2枚の被接合物は接合点でスポット的に接合される。
【0011】
このようにして、本発明に従えば、接合ツールを回転させて摩擦熱によって接合するので、抵抗スポット溶接に比べて、大幅に小容量の電力でスポット接合することができる。また、電力以外のユーティリティは不用であり、また接合ツールは汚染や損耗が生じないため、メンテナンスフリーで長時間使用可能なので、ランニングコストは低減され管理も容易となる。また、リベット打ちによる機械的締結法と異なり、締結材によるコスト、重量増加も招かない。ピン21の先端部37の中央は、盛り上がるように形成されるので、被接合物に押圧されるとき、接合点の加熱、軟化が容易に可能になり、接合が容易となる。
【0012】
また本発明に従えば、ピン21が短柱状ショルダー部20に同軸に突出しており、これによってショルダー部20の端面22,22aによってもまた、被接合材との摩擦熱を発生し、スポット接合が確実になる。
【0013】
本発明に従えば、ショルダー部20の端面22aは、後述の図2(b)のように、軸線Lに垂直であり、被接合物との摩擦接触を確実にし、接合を確実にし、しかも後述の図4に示されるように接合部分32を大きくして、接合強度を高めることができる。
【0018】
また本発明は、前記端面22aとピン21とが連なる部分26は、垂直であることを特徴とする。
【0020】
また本発明は、ショルダー部20の外周面25と前記端面22,22aとが連なる角部23は、円弧状に滑らかに形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、角部23を円弧状に滑らかに形成し、摩擦熱の発生を容易にするとともに、本件接合ツールの強度の向上を図ることができる。
【0022】
また本発明は、ショルダー部20の基端部は、円錐状に先細となった接合ツール先端部36に連なることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、円錐状に先細となった接合ツール先端部分36に、後述の図2(a)および図2(b)の上端部である基端部が連なり、接合ツール先端部分36からショルダー部20に、できるだけ大きなトルクを伝達することができる。
【0024】
また本発明は、ピン先端にねじが形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、本件接合ツールを回転しながら、ピンを被接合物に挿入しやすくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるスポット接合装置1を示す断面図である。スポット接合装置1は、たとえば2枚のアルミニウム合金板などのワークを重ね継手で接合する場合に用いられ、接合ツール2と、インダクションモータ3と、サーボモータ4と、リニアガイド6と、受け部材7と、フレーム9とを含んで構成される。
【0026】
接合ツール2は、軸受け11によって軸線L1まわりに回転自在に軸支され、この接合ツール2は、インダクションモータ3によって軸線L1まわりに高速で回転駆動する。インダクションモータ3は、リニアガイド6によって、接合ツール2の軸線L1に沿って上下に変位自在にフレーム9に取付けられる。
【0027】
リニアガイド6は、フレーム9に取付けられ、接合ツール2の軸線L1に平行に延びるガイドレール15と、ガイドレール15に変位自在に装着されるガイド部材16とを有し、インダクションモータ3および接合ツール2を軸支する軸受け11が、リニアガイド6のガイド部材16に取付けられる。これによって、接合ツール2は、インダクションモータ3とともに軸線L1に沿って上下に変位することができる。
【0028】
フレーム9にはサーボモータ4およびボールねじ5が取付けられ、サーボモータ4は、ベルト12を介してボールねじ5のねじ軸13を回転駆動する。ねじ軸13は、接合ツール2の軸線L1に平行に配置され、ねじ軸13に螺合するナット14は、ねじ軸13の回転に従って上下に移動する。このナット14は、リニアガイド6のガイド部材16に取付けられる。従って、サーボモータ4でボールねじ5のねじ軸13を回転駆動することによって、接合ツール2を、インダクションモータ3とともに、軸線L1に沿って上下に変位駆動することができる。
【0029】
フレーム9の下部は、L字状に屈曲し、先端部に受け部材7が取付けられる。受け部材7は、接合ツール2に対向して配置される柱状の部材であって、接合ツール2の軸線L1と同軸に配置される。この受け部材7の平坦な上面は、接合ツール2の先端に臨み、スポット接合するとき、被接合物を乗載し、接合ツール2の押圧力を受ける受け面8として機能する。
【0030】
図2は、接合ツール2の先端部の2種類の形状を示す図である。接合ツール2の先端側の部分36は、円錐状に先細となり、その先端に短柱状のショルダー部20が形成され、このショルダー部20の端面である下面22の中央から、すなわち同軸に軸線L1に沿って突出して円柱状ピン21が形成される。
【0031】
ショルダー部20の形状は、図2(a)に示す曲面タイプと(b)に示す平面タイプの2種類ある。図2(a)の曲面タイプは、ショルダー部20の下面22が、中央が上方に、すなわちショルダー部20の軸線方向内方に凹むように逆円錐状に形成され、最も凹んだ中央部からピン21が軸線L1に沿って下方に突出する。また、ショルダー部20の外周面25から下面22にわたる角部23は円弧状に滑らかに連なり、また、下面22とピン21とが連なる部分24も円弧状に滑らかに連なるように形成される。また、ピン21の先端部37は、皿状に中央がわずかに盛り上がるように形成される。
【0032】
図2(b)の平面タイプは、ショルダー部20の下面22aは、軸線L1に垂直な平坦な面となり、この中央からピン21が下方に突出する。また、外周面25から下面22aに連なる角部23は、図2(a)と同様に、円弧状に滑らかに連なるが、下面22aとピン21とが連なる部分26は、垂直に連なる。また、ピン21の先端部37は、図2(a)と同様に、皿状に中央がわずかに盛り上がる。
【0033】
ショルダー部20の外径D1は、たとえば5〜20mmであり、ピン21の外径D2は2〜7mmであり、ピン長さHは、1〜3mmとする。また接合ツール2は、被溶接物であるアルミニウム合金より硬い工具鋼から形成される。
【0034】
図3は、本発明のスポット接合方法を示す図である。本実施形態では、2枚のアルミニウム合金板であるワーク30,31を重ね継手するものとする。
【0035】
まず、2枚のワーク30,31の接合点Pが、受け部材7の受け面8上で、軸線L1に一致するように配置する。そして、インダクションモータ3によって接合ツール2を、たとえば1000〜3000rpm程度の高速で回転駆動させる。
【0036】
次に、サーボモータ4によって接合ツール2を回転させながら軸線L1に沿って接合ツール2を降下させる。接合ツール2のピン21がワーク30に達すると、回転するピン21とワーク30との摩擦によって、ワーク30が加熱されて軟化し、ピン21が挿入される。ピン21が挿入されると、ショルダー部20の下面22,22aもワーク30に接触し、この下面22,22aによる摩擦によって接合点P近傍がさらに加熱される。このようにして、摩擦熱で加熱、軟化したワーク30にピン21が挿入された状態で回転することによって塑性流動が誘起され、回転するピン21によって接合点P近傍が攪拌される。
【0037】
なお、接合ツール2の押圧力は、本実施形態では300kgfとする。また、この押圧力は、受け部材7で受け止められる。
【0038】
このようにして、ピン21の先端がワーク30と31との接合面を超え、ワーク31の裏面の手前まで挿入された状態で、接合ツール2を攪拌させることによって、図3(1)に示すように、接合点P付近に攪拌された塑性流動域が形成され、ワーク30,31が接合点Pで一体となる。
【0039】
所定の接合時間攪拌後、図3(2)に示すように、接合ツール2を引き抜く。攪拌する接合時間は、たとえば1〜10秒程度である。ピン21を引き抜くと、塑性流動していた母材が硬化し、接合点Pでワーク30,31が接合される。
【0040】
図4は、接合後のワーク30,31の接合点の断面を示す図である。この図に示すように、ピン21が挿入された側の表面にはピン21およびショルダー20を挿入した凹所が形成され、この凹所の周囲の接合部分32が塑性流動してワーク30と31とが一体になっている。また、ピン21が挿入されない裏側は平滑な面を保っていることが分かる。なお、図4の例では、曲面タイプのショルダーを用いた。
【0041】
次に、本発明のスポット接合方法の試験結果を図5に示す。この試験では、アルミニウム合金製自動車部材の重ね接合を想定し、図5の試験は、ボンネットのヘム(縁)部の接合の試験結果である。この試験では、0.95mm厚のアルミニウム合金板のアウター材と、0.9mm厚のアルミニウム合金板の下材とを接合し、要求接合強度は0.5kN以上である。
【0042】
この試験では、2.1mmφのピン21を用い、負荷荷重は300kgfで一定とし、回転数は1500rpm,2000rpm,2500rpmの3種類で、曲面タイプおよび平面タイプの接合ツールを、接合時間1.0〜3.5sの範囲で行った。その結果、図5に示すように、全ての試験において、せん断荷重が、要求接合強度を大きく上回り、また、せん断強度のばらつきが少ない良好な結果が得られた。
【0043】
また、スポット接合方法では、前述したように、ツール挿入とは反対側の面には、凹所が形成されず、平滑な面が得られるので、外観を損なうことなくスポット接合することができる。
【0044】
また、被接合物はアルミニウム合金の接合に限らず、たとえばステンレス鋼板の接合にも適用可能であり、また、同種の被接合物の接合に限らず、異種材料同士の接合も可能である。
【0045】
本発明のスポット接合方法は、上述したように、平板で、同種のアルミニウム合金であるワークを重ね合わせて接合する場合が好ましいが、このような場合に限らず、たとえば3枚以上のワークを重ね合わせて接合してもよく、また異種材料を重ね合わせて接合してもよく、さらには、3次元形状に成形された複数の材料を組み合わせ、重ね合わされた面を接合するときに、本発明のスポット接合方法を適用してもよい。
【0046】
また、本実施形態では、接合ツールの回転用モータは、インダクションモータを用いたが、本発明はこれに限らず、サーボモータであってもよい。サーボモータを用いて回転させることによって、接合ツールの回転速度を高精度に制御することが可能である。
【0047】
また、本発明のスポット接合方法では、従来の抵抗スポット溶接法のように、電流を流す必要がないので、被接合物が金属でなくともよく、合成樹脂製の被接合物同士の接合や、また、金属板の外表面に合成樹脂製の化粧シートが貼られた被接合物の接合も可能である。
【0048】
このような本発明のスポット接合装置は、スポット接合ガンとして用い、たとえばバランサによって移動可能に支持し、作業者が、ガンを持ってスポット接合作業を行う。また、たとえば多関節型ロボットの手首にガンを装備し、教示したプログラムに従って、設定した接合点を順次スポット接合するように構成してもよい。
【0049】
また、接合ツールの他の形態として、ピン先端にねじを形成するように構成してもよい。これによって、回転しながらピンを被接合物に挿入しやすくなる。
【0050】
本発明のスポット接合方法は、アルミニウム合金製の自動車用部材の接合だけに限らず、たとえばアルミニウム合金製鉄道車両、またはアルミニウム筐体の接合に用いることができる。
【0051】
本発明は、下記の実施の形態が可能である。
(1)先端部に軸線に沿ってピンが突出する接合ツールを有し、重ねられた被接合物の所定の接合点に、ピンを押圧しながら接合ツールをその軸線まわりに回転させ、摩擦熱でピン周囲の被接合物を加熱、軟化させてピンを挿入し、回転するピンで接合点付近の被接合物を攪拌し、被接合物を接合点で一体化させた後、接合ツールを軸線に沿って引き抜くことによって、被接合物を接合点でスポット接合することを特徴とするスポット接合方法。
【0052】
本発明に従えば、たとえば2枚の被接合物を重ねて配置し、接合ツールを高速で回転させながら、被接合材の重畳部の接合点に先端のピンを押しつける。すると摩擦熱で接合点が加熱、軟化し、ピンが接合点に挿入される。さらに回転させることによって、ピン周囲の母材が塑性流動を起こして攪拌され、2枚の被接合物が接合点で一体化する。その後接合ツールを引き抜くことによって、軟化した被接合物が硬化し、2枚の被接合物は接合点でスポット的に接合される。
【0053】
このようにして、本発明にスポット接合方法は、接合ツールを回転させて摩擦熱によって接合するので、抵抗スポット溶接に比べて、大幅に小容量の電力でスポット接合することができる。また、電力以外のユーティリティは不用であり、また接合ツールは汚染や損耗が生じないため、メンテナンスフリーで長時間使用可能なので、ランニングコストは低減され管理も容易となる。また、リベット打ちによる機械的締結法と異なり、締結材によるコスト、重量増加も招かない。
【0054】
(2)前記接合ツールの先端に対向する位置に、平坦な受け面を有する受け部材を有し、受け面上に被接合物を重ねて配置し、接合ツールを被接合物に押しつけるときの押圧力を、前記受け部材によって受けることを特徴とするスポット接合方法。
【0055】
スポット接合は、受け部材上に、たとえが2枚の被接合物を重ねて配置し、その上から接合ツールを回転させながら押しつけて接合する。被接合物の一表面側は、前記受け部材の平坦な受け部に支持され、その反対側からスポット接合されるので、スポット接合された側は、ピンが挿入された穴が形成されるが、受け部材に支持される側は、平坦な受け面に押しつけられるだけであるので、平滑な面が得られる。これによって、接合後、そのまま外板として適用することが可能となる。
【0056】
(3)先端部に、軸線に沿って突出するピンを有する接合ツールと、接合ツールをその軸線まわりに回転させる回転用モータと、接合ツールをその軸線方向に移動させる移動用モータとを有し、回転用モータで接合ツールを回転させながら、移動用モータで接合ツールをその軸線方向に移動させ、重ねられた被接合物の所定の接合点に、ピンを押しつけ、摩擦熱でピン周囲の被接合物を加熱、軟化させてピンを挿入し、回転するピンで接合点付近の被接合物を攪拌し、被接合物を接合点で一体化させた後、移動用モータで接合ツールを軸線に沿って引き抜くことによって、被接合物を接合点でスポット接合することを特徴とするスポット接合装置。
【0057】
本発明に従えば、回転用モータで接合ツールを回転させながら、移動用モータで接合ツールを軸線に沿って移動させることによって、前述したように、摩擦熱によって塑性流動を起こし、複数の被接合物を接合点でスポット的に接合することができる。
【0058】
(4)前記回転用モータは、インダクションモータもしくはサーボモータであり、前記移動用モータは、サーボモータであることを特徴とするスポット接合装置。
【0059】
本発明に従えば、回転用モータにインダクションモータもしくはサーボモータを用いることによって、接合ツールを高速で回転駆動することができる。また、移動用モータにサーボモータを用いることによって、たとえば接合深さを高精度に制御することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明では、接合ツールを回転させて摩擦熱によって接合するので、従来の抵抗スポット溶接に比べて、大幅に小容量の電力でスポット接合することができる。また、電力以外のユーティリティは不用であり、また接合ツールは汚染や損耗が生じないため、メンテナンスフリーで長時間使用可能なので、ランニングコストは低減され管理も容易となる。また、リベット打ちによる機械的締結法と異なり、締結材によるコスト、重量増加も招かない。
【0061】
また、接合ツールが挿入される側とは反対側の面は、平滑な面が得られ、これによって、接合後、そのまま外板として適用することが可能となる。
【0062】
特に本発明によれば、ピン21の先端部37の中央は、盛り上がるように形成される。さらにこのピン21に、ショルダー部20の端面22,22aが同軸に連なる。
【0063】
ショルダー部20の外周面25と端面22,22aとが連なる角部23は、円弧状に滑らかに形成され、強度の向上が図られる。
【0064】
円錐状先細の接合ツール先端部分36に、ショルダー部20が連なり、したがって大きな回転トルクを、ショルダー部20、したがってピン21に伝達することができる。
【0065】
さらに本発明によれば、ピン先端に、ねじを形成し、回転しながらピンを被接合物に挿入しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスポット接合装置1を示す断面図である。
【図2】接合ツール先端の2種類の形状を示す図である。
【図3】スポット接合方法を示す図である。
【図4】接合後のワーク30,31の断面図である。
【図5】本発明のスポット接合方法の試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 スポット接合装置
2 接合ツール
3 インダクションモータ
4 サーボモータ
7 受け部材
8 受け面
20 ショルダー部
21 ピン
22,22a 端面
24,26 部分
25 外周面
36 接合ツール先端部分
Claims (6)
- 先端部の中央が盛り上がるように形成されたピンが軸線に沿って突出する接合ツールを有し、
重ねられた被接合物の所定の接合点に、ピンをサーボモータでピンの軸線方向に移動して押圧しながら接合ツールをその軸線まわりにサーボモータまたはインダクションモータによって回転させ、摩擦熱でピン周囲の被接合物を加熱、軟化させてピンを挿入し、回転するピンで接合点付近の被接合物を攪拌し、被接合物を接合点で一体化させてスポット接合するスポット接合方法。 - 接合ツールは、
短柱状のショルダー部を有し、
このショルダー部の端面からピンが同軸に突出し、
前記端面は、軸線に垂直な平坦な面であることを特徴とする請求項1記載のスポット接合方法。 - 前記端面とピンとが連なる部分は、垂直であることを特徴とする請求項2記載のスポット接合方法。
- ショルダー部の外周面と前記端面とが連なる角部は、円弧状に滑らかに形成されることを特徴とする請求項2記載のスポット接合方法。
- ショルダー部の基端部は、円錐状に先細となった接合ツール先端部に連なることを特徴とする請求項1〜4のうちの1つに記載のスポット接合方法。
- ピン先端にねじが形成されることを特徴とする請求項1〜5のうちの1つに記載のスポット接合方法。
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