JP4536441B2 - ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム - Google Patents

ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4536441B2
JP4536441B2 JP2004203314A JP2004203314A JP4536441B2 JP 4536441 B2 JP4536441 B2 JP 4536441B2 JP 2004203314 A JP2004203314 A JP 2004203314A JP 2004203314 A JP2004203314 A JP 2004203314A JP 4536441 B2 JP4536441 B2 JP 4536441B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conversion
file
output destination
electronic document
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004203314A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006024108A (ja
Inventor
真玄 飯塚
昌俊 白崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Skycom Corp
Original Assignee
Skycom Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Skycom Corp filed Critical Skycom Corp
Priority to JP2004203314A priority Critical patent/JP4536441B2/ja
Publication of JP2006024108A publication Critical patent/JP2006024108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4536441B2 publication Critical patent/JP4536441B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、アプリケーションなどで作成された文書データを、PDFなどの電子文書ファイルに変換するファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラムに関する。
オフィスのネットワーク化が進むにつれて、従来の紙の書類や申請書、マニュアル、カタログなどの電子文書化が盛んに行われている。電子文書化を行うことで、ファイル容量が極めて小さくなり、ネットワークを介して手軽に配布でき、またOSやネットワーク環境に依存せずオリジナルのレイアウトなどがそのまま残されるので、利用者は近年拡大してきている。その中で、国際的に最も多くのユーザに利用されている電子文書のファイル形式として、PDF(Portable File Format)がある。
電子文書の作成にあたって、変換ソフトウェアが用いられる。その1つでは、スタンドアロンのコンピュータにそれぞれ電子文書への変換ソフトウェアをインストールし、必要に応じてアプリケーションソフトで作成したデータを、インストールされたプログラムを用いて電子文書に変換していた(たとえば、非特許文献1参照。)。
これに対し、サーバで変換ソフトウェアを共有することにより、クライアント端末に集中する負荷を分散する方法がある。この例として共有フォルダ方式がある。共有フォルダ方式では、サーバに監視フォルダを用意し、クライアントはこの監視フォルダに変換が必要なデータを入れておく。変換ソフトウェアは、この監視フォルダ内を監視する。変換が必要なデータを見つけた場合、変換ソフトウェアは電子文書への変換を行い、出力フォルダに変換後の電子文書を出力する。ユーザはこの出力ファイルを見に行くことにより、変換後の電子文書を取得することができる(たとえば、非特許文献2参照。)。
ここで変換ソフトウェアの、プリンタのしくみとの違いを説明する。プリンタはアプリケーションで作成したデータをプリンタドライバでプリンタに送るべきデータに変換して送信し、プリンタはデータを受信してから解析を行い、印刷処理を行う。プリンタドライバで変換されたデータは、EMF(Enhanced Meta File、拡張メタファイル)形式であったり、PDL(ページ記述言語)で作成されたものであったり、いずれにしても圧縮されていないデータ形式である。プリンタ側に処理負担をかける圧縮形式のデータを送ることは基本的には好まれないからである。
アプリケーションで作成されたデータをプリンタドライバ、そしてプリンタのラスタライザと複数の箇所で変換していくが、基本的に処理の流れに沿って、プリンタで処理しやすい方向に変換されていく。従ってPDFなど電子文書ファイルフォーマットで用いられる、オブジェクトの集合で記述された圧縮データへの変換は、印刷処理のプロセスでは本来は考えられない。
アプリケーションからプリンタまでの間でプリンタサーバをはさむこともあるが、処理の流れそのものは基本的には同じで、プリンタサーバは、ネットワークを介して処理するための、クライアント端末とプリンタとの間の仲介役に過ぎず、原則としては受け取ったデータは受け取ったまま保持しておく。データ変換を行うことはあるが、受け取ったEMFファイルをPDLまたはイメージデータに変換するなど、あくまでプリンタで解釈しやすい方向へと行うものしか従来は存在しなかった。
なおPDFなどの電子文書ファイルは、印刷そのものには必ずしも適したコマンドで記述されてはいない。所定のビュワーなどで見るのに適しかつデータ量を最小にするように、対話的閲覧のためのハイパリンクを含んだり、圧縮などの処理がなされていたりする。従ってプリンタおよびプリンタサーバと、電子文書ファイルへの変換ソフトウェアの機能とは、変換という観点でのみ見れば表面的には同じであるものの、本来まったく異なるものである。
アドビシステムズ株式会社著、「AdobeAcrobat6.0 Standard」添付マニュアル アドビシステムズ株式会社著、「AdobeAcrobatDistillerServer5.0」添付マニュアル
しかし、スタンドアロンで上述の処理を行う場合、電子文書ファイルへの変換は負荷の大きい処理であり、変換処理中は、コンピュータが拘束される。変換処理と並行してコンピュータを使用しても、処理のリソースの大半を変換処理に取られてしまい他の処理を行うのに支障が出ることがあり、他の処理を優先して行おうとすると、変換処理が終わらないという問題があった。
また、フォントや外字などの共通ファイルに追加・変更があった場合、個々に更新することになり、外字などのコードの割り当てがバラバラになるという問題があった。また、PCごとに変換ソフトウェアをインストール・バージョンアップする必要があった。
共有フォルダ方式の場合、電子文書ファイルへの変換処理が終わったかどうか、定期的にフォルダを監視しなくてはいけないので、監視間隔分だけ電子文書ファイルへの変換処理が遅くなっていた。従って処理の開始や終了と同時に次の動作へ移行できなかった。また、排他制御の問題上、フォルダ内にあるファイルを一度に並行処理することができなかった。またフォルダ内のデータの処理であるので、アプリケーション側に情報が伝わらなかった。このため、出力メディアの容量不足などエラーが発生してもフォルダ内を見なければ知ることができず、ジョブ待ち状態などのリアルタイムな処理状況を知ることができなかった。
この方式の問題点は、あくまでスタンドアロン用の変換ソフトウェアを拡張してネットワーク上で用いられるようにしているに過ぎないという点である。通常のネットワークの機能の範囲内でのファイルの受け取りおよび出力にとどまり、ネットワーク上のユーザの用途に適したユーザインターフェースになっていない。
上述のように、電子文書変換ソフトウェアはスタンドアロンで用いることが前提とされていた。電子文書変換ソフトウェアをネットワーク対応としたものはあったが、スタンドアロン用のものをネットワークでも使用できるようにしたに過ぎず、ネットワーク上で利用する電子文書変換ソフトウェアという発想で開発されたものは存在しなかった。スタンドアロン用の電子文書変換ソフトウェアをネットワーク上で用いる場合に、特にユーザインターフェースにおいては、使い勝手が悪いという問題があった。
これらの状況に鑑み、本発明は、ネットワーク上のユーザの用途に適した形での電子文書ファイルへの変換処理を行うファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラムを提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるファイル変換装置では、外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信し、受信した印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換し、変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力する。
この請求項1の発明によれば、ユーザは、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、ファイル変換装置に対して電子文書ファイルへの変換処理を指示することができ、これにより電子文書ファイルを得ることができる。つまり、ファイル変換装置で受け取るのが印刷用データなので、送受信にあたり特別な形式のデータ形式にするための、特別なデータ作成のプログラムを外部端末側で用意する必要がない。
その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。従ってクライアント端末には、改めてファイル変換装置に送るべきデータを作成するためのソフトウェアを組み込む必要がない。そしてファイル変換装置側のみが変換処理のための構成を備えることにより、クライアント端末から変換のためのデータを受け取り、スムーズに変換処理を行うことができる。
また、請求項2の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1の発明において、印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成し、印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成し、オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成する。
この請求項2の発明によれば、通常のプリンタに対して送信される印刷用データを受け取ることにより、オブジェクト情報およびそのオブジェクト情報の構成を記述する構造データを作成することができ、その結果電子文書ファイルを作成することができる。電子文書ファイルのオブジェクト情報だけでなく構造データも作成されるので、作成された電子文書ファイルを取得したあと閲覧するときに、構造データに基づいてオブジェクト情報が電子文書全体の中でレイアウトされる。従って閲覧に適した電子文書ファイルを印刷用データから作成することができる。
以上の処理は、クライアント端末自身で行うか、またはクライアント端末からサーバのディレクトリを操作するなどの特別な操作を要していたが、本発明によれば、外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
また、請求項3の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1または2に記載の発明において、アクセス制限情報を検出し、印刷用データは、このアクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換される。
この請求項3の発明によれば、クライアント端末で通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、アクセス制限された電子文書ファイルを、例えばネットワーク接続された先のファイル変換装置側で得ることができる。電子文書ファイルにアクセス制限することにより、許可されていないユーザは作成された電子文書ファイルを閲覧することができないので、限られたユーザのみが閲覧することのできる機密書類として電子文書ファイルを配布することができる。
また外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
特に外部の端末から送られてきたデータを電子文書ファイルに変換する場合、ファイル変換装置は外部端末を使用していたユーザからは離れているので、電子文書ファイルに対し、不特定多数のユーザがアクセスする恐れがある。これに対し、作成する電子文書ファイルにアクセス制限がされるので、機密を保護することができる。
また請求項4の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定し、変換された電子文書ファイルは、判定された出力先のパスに出力する。
この請求項4の発明によれば、クライアント端末では通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、電子文書ファイルを所望のパスから得ることができる。例えば、出力先のパスとして外部メディアを指定した場合は外部メディアから、ファイル変換装置内やクライアント端末のフォルダのパスを指定した場合は、そのフォルダで電子文書ファイルを取得することができる。
こうした出力先のパスの指定を印刷用データの中で行うことができるので、例えば外部端末においてあらかじめパスの設定をしておいて、デバイスドライバが設定されたパスの情報を含めて印刷用データを作成するようにしておけば、ユーザは出力指示以外の操作を特に必要とすることなく、アプリケーションからの出力指示を行ったら変換処理が済み次第、電子文書ファイルを取得することができる。
また請求項5の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出し、記録容量の不足が検出される場合、外部端末のアプリケーションに通知を行う。
この請求項5の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足を、ユーザ自身でネットワークを介してファイル変換装置内の状態を調べることなく、容量の不足が判明した時点でユーザが知ることができる。
また請求項6の発明にかかるファイル変換装置では、請求項5の発明において、記録容量の不足が検出される場合、変換された電子文書ファイルを一時的に記憶し、外部端末から送られた再保存要求に基づいて、一時的に記憶された電子文書ファイルを、再保存要求で指定された出力先に保存する。
この請求項6の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足に対し、変換結果は一時的に記憶しておくので、再度の保存要求に対してデータを破棄して再び再変換処理を行うという手間をかける必要がなくなる。
また請求項7の発明にかかるファイル変換装置では、請求項6の発明において、電子文書ファイルの再保存を行った場合、一時的に記憶されたデータは消去される。
この請求項7の発明によれば、ユーザの指示を特に必要とせずに、一時的に記憶されていただけの不要なデータを消去し、ファイル変換装置上の記憶領域を確保することができる。
また請求項8の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1〜7のいずれか一つに記載の発明において、出力先のパスを設定し、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項8の発明によれば、電子文書ファイルの変換結果を、例えばフレキシブルディスクやMOディスク、ファイル変換装置内のフォルダや外部端末装置内のフォルダなど、出力先情報の指定により所望の出力先に出力することができる。
また請求項9の発明にかかるファイル変換装置では、請求項8の発明において、出力先情報が電子文書ファイルの出力先を指定しない場合に、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項9の発明によれば、電子文書ファイルの出力先を特に外部端末で指定しておくことなく、ファイル変換装置側で出力先を設定してその設定先に、電子文書ファイルを出力することができる。特に外部端末側の指定に左右されずに、特定の出力先に出力させたい場合に有用である。
また請求項10の発明にかかるファイル変換装置では、請求項1〜9のいずれか一つに記載の発明において、印刷用データを変換処理の順番に記憶し、記憶手段に記憶される順番で前記印刷用データの変換を行う。
この請求項10の発明によれば、複数の印刷用データを受信して記憶しておくことができ、また記憶した印刷用データを変換すべき順序で変換処理することができる。
また請求項11の発明にかかるファイル変換装置では、請求項10の発明において、記憶手段は複数の記憶部により構成され、変換手段は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部により構成され、記憶部と変換部を1つの組とした仮想変換部が、複数で並行動作する。
この請求項11の発明によれば、1つのファイル変換装置内に仮想的に複数の変換部を持つことができ、複数のファイル変換装置を有しているものとして、外部から変換処理を指示することができる。
また請求項12の発明にかかるファイル変換装置では、請求項11の発明において、前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定し、指定された仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる。
この請求項12の発明によれば、ファイル変換装置内に仮想的に備えられた複数の変換部に対し、どの仮想変換部で処理を行うのかを指示することができる。
請求項13の発明にかかるファイル変換方法では、外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信し、受信した印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換し、変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力する。
この請求項13の発明によれば、ユーザは、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、ファイル変換装置に対して電子文書ファイルへの変換処理を指示することができ、これにより電子文書ファイルを得ることができる。つまり、ファイル変換装置で受け取るのが印刷用データなので、送受信にあたり特別な形式のデータ形式にするための、特別なデータ作成のプログラムを外部端末側で用意する必要がない。
その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。従ってクライアント端末には、改めてファイル変換装置に送るべきデータを作成するためのソフトウェアを組み込む必要がない。そしてファイル変換装置側のみが変換処理のための構成を備えることにより、クライアント端末から変換のためのデータを受け取り、スムーズに変換処理を行うことができる。
また、請求項14の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13の発明において、印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成し、印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成し、オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成する。
この請求項14の発明によれば、通常のプリンタに対して送信される印刷用データを受け取ることにより、オブジェクト情報およびそのオブジェクト情報の構成を記述する構造データを作成することができ、その結果電子文書ファイルを作成することができる。電子文書ファイルのオブジェクト情報だけでなく構造データも作成されるので、作成された電子文書ファイルを取得したあと閲覧するときに、構造データに基づいてオブジェクト情報が電子文書全体の中でレイアウトされる。従って閲覧に適した電子文書ファイルを印刷用データから作成することができる。
以上の処理は、クライアント端末自身で行うか、またはクライアント端末からサーバのディレクトリを操作するなどの特別な操作を要していたが、本発明によれば、外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
また、請求項15の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13または14に記載の発明において、アクセス制限情報を検出し、印刷用データは、このアクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換される。
この請求項15の発明によれば、クライアント端末で通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、アクセス制限された電子文書ファイルを、例えばネットワーク接続された先のファイル変換装置側で得ることができる。電子文書ファイルにアクセス制限することにより、許可されていないユーザは作成された電子文書ファイルを閲覧することができないので、限られたユーザのみが閲覧することのできる機密書類として電子文書ファイルを配布することができる。
また外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
特に外部の端末から送られてきたデータを電子文書ファイルに変換する場合、ファイル変換装置は外部端末を使用していたユーザからは離れているので、電子文書ファイルに対し、不特定多数のユーザがアクセスする恐れがある。これに対し、作成する電子文書ファイルにアクセス制限がされるので、機密を保護することができる。
また請求項16の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13〜15のいずれか一つに記載の発明において、受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定し、変換された電子文書ファイルは、判定された出力先のパスに出力する。
この請求項16の発明によれば、クライアント端末では通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、電子文書ファイルを所望のパスから得ることができる。例えば、出力先のパスとして外部メディアを指定した場合は外部メディアから、ファイル変換装置内やクライアント端末のフォルダのパスを指定した場合は、そのフォルダで電子文書ファイルを取得することができる。
こうした出力先のパスの指定を印刷用データの中で行うことができるので、例えば外部端末においてあらかじめパスの設定をしておいて、デバイスドライバが設定されたパスの情報を含めて印刷用データを作成するようにしておけば、ユーザは出力指示以外の操作を特に必要とすることなく、アプリケーションからの出力指示を行ったら変換処理が済み次第、電子文書ファイルを取得することができる。
また請求項17の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13〜16のいずれか一つに記載の発明において、出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出し、記録容量の不足が検出される場合、外部端末のアプリケーションに通知を行う。
この請求項17の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足を、ユーザ自身でネットワークを介してファイル変換装置内の状態を調べることなく、容量の不足が判明した時点でユーザが知ることができる。
また請求項18の発明にかかるファイル変換方法では、請求項17の発明において、記録容量の不足が検出される場合、変換された電子文書ファイルを一時的に記憶し、外部端末から送られた再保存要求に基づいて、一時的に記憶された電子文書ファイルを、再保存要求で指定された出力先に保存する。
この請求項18の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足に対し、変換結果は一時的に記憶しておくので、再度の保存要求に対してデータを破棄して再び再変換処理を行うという手間をかける必要がなくなる。
また請求項19の発明にかかるファイル変換方法では、請求項18の発明において、電子文書ファイルの再保存を行った場合、一時的に記憶されたデータは消去される。
この請求項19の発明によれば、ユーザの指示を特に必要とせずに、一時的に記憶されていただけの不要なデータを消去し、ファイル変換装置上の記憶領域を確保することができる。
また請求項20の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13〜19のいずれか一つに記載の発明において、出力先のパスを設定し、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項20の発明によれば、電子文書ファイルの変換結果を、例えばフレキシブルディスクやMOディスク、ファイル変換装置内のフォルダや外部端末装置内のフォルダなど、出力先情報の指定により所望の出力先に出力することができる。
また請求項21の発明にかかるファイル変換方法では、請求項20の発明において、出力先情報が電子文書ファイルの出力先を指定しない場合に、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項21の発明によれば、電子文書ファイルの出力先を特に外部端末で指定しておくことなく、ファイル変換装置側で出力先を設定してその設定先に、電子文書ファイルを出力することができる。特に外部端末側の指定に左右されずに、特定の出力先に出力させたい場合に有用である。
また請求項22の発明にかかるファイル変換方法では、請求項13〜21のいずれか一つに記載の発明において、印刷用データを変換処理の順番に記憶し、記憶手段に記憶される順番で前記印刷用データの変換を行う。
この請求項22の発明によれば、複数の印刷用データを受信して記憶しておくことができ、また記憶した印刷用データを変換すべき順序で変換処理することができる。
また請求項23の発明にかかるファイル変換方法では、請求項22の発明において、記憶手段は複数の記憶部により構成され、変換手段は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部により構成され、記憶部と変換部を1つの組とした仮想変換部が、複数で並行動作する。
この請求項23の発明によれば、1つのファイル変換装置内に仮想的に複数の変換部を持つことができ、複数のファイル変換装置を有しているものとして、外部から変換処理を指示することができる。
また請求項24の発明にかかるファイル変換方法では、請求項23の発明において、前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定し、指定された仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる。
この請求項24の発明によれば、ファイル変換装置内に仮想的に備えられた複数の変換部に対し、どの仮想変換部で処理を行うのかを指示することができる。
また、請求項25の発明にかかるファイル変換プログラムでは、外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信し、受信した印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換し、変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力する。
この請求項25の発明によれば、ユーザは、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、ファイル変換装置に対して電子文書ファイルへの変換処理を指示することができ、これにより電子文書ファイルを得ることができる。つまり、ファイル変換装置で受け取るのが印刷用データなので、送受信にあたり特別な形式のデータ形式にするための、特別なデータ作成のプログラムを外部端末側で用意する必要がない。
その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。従ってクライアント端末には、改めてファイル変換装置に送るべきデータを作成するためのソフトウェアを組み込む必要がない。そしてファイル変換装置側のみが変換処理のための構成を備えることにより、クライアント端末から変換のためのデータを受け取り、スムーズに変換処理を行うことができる。
また、請求項26の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25の発明において、印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成し、印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成し、オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成する。
この請求項26の発明によれば、通常のプリンタに対して送信される印刷用データを受け取ることにより、オブジェクト情報およびそのオブジェクト情報の構成を記述する構造データを作成することができ、その結果電子文書ファイルを作成することができる。電子文書ファイルのオブジェクト情報だけでなく構造データも作成されるので、作成された電子文書ファイルを取得したあと閲覧するときに、構造データに基づいてオブジェクト情報が電子文書全体の中でレイアウトされる。従って閲覧に適した電子文書ファイルを印刷用データから作成することができる。
以上の処理は、クライアント端末自身で行うか、またはクライアント端末からサーバのディレクトリを操作するなどの特別な操作を要していたが、本発明によれば、外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
また、請求項27の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25または26に記載の発明において、アクセス制限情報を検出し、印刷用データは、このアクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換される。
この請求項27の発明によれば、クライアント端末で通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、アクセス制限された電子文書ファイルを、例えばネットワーク接続された先のファイル変換装置側で得ることができる。電子文書ファイルにアクセス制限することにより、許可されていないユーザは作成された電子文書ファイルを閲覧することができないので、限られたユーザのみが閲覧することのできる機密書類として電子文書ファイルを配布することができる。
また外部端末側では、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、上述の処理がされた電子文書ファイルを得ることができる。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより、上述の処理がされた電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
特に外部の端末から送られてきたデータを電子文書ファイルに変換する場合、ファイル変換装置は外部端末を使用していたユーザからは離れているので、電子文書ファイルに対し、不特定多数のユーザがアクセスする恐れがある。これに対し、作成する電子文書ファイルにアクセス制限がされるので、機密を保護することができる。
また請求項28の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25〜27のいずれか一つに記載の発明において、受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定し、変換された電子文書ファイルは、判定された出力先のパスに出力する。
この請求項28の発明によれば、クライアント端末では通常のプリンタに対して行うのと同様の操作により、電子文書ファイルを所望のパスから得ることができる。例えば、出力先のパスとして外部メディアを指定した場合は外部メディアから、ファイル変換装置内やクライアント端末のフォルダのパスを指定した場合は、そのフォルダで電子文書ファイルを取得することができる。
こうした出力先のパスの指定を印刷用データの中で行うことができるので、例えば外部端末においてあらかじめパスの設定をしておいて、デバイスドライバが設定されたパスの情報を含めて印刷用データを作成するようにしておけば、ユーザは出力指示以外の操作を特に必要とすることなく、アプリケーションからの出力指示を行ったら変換処理が済み次第、電子文書ファイルを取得することができる。
また請求項29の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25〜28のいずれか一つに記載の発明において、出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出し、記録容量の不足が検出される場合、外部端末のアプリケーションに通知を行う。
この請求項29の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足を、ユーザ自身でネットワークを介してファイル変換装置内の状態を調べることなく、容量の不足が判明した時点でユーザが知ることができる。
また請求項30の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項29の発明において、記録容量の不足が検出される場合、変換された電子文書ファイルを一時的に記憶し、外部端末から送られた再保存要求に基づいて、一時的に記憶された電子文書ファイルを、再保存要求で指定された出力先に保存する。
この請求項30の発明によれば、クライアント側の端末からの指示によりファイル変換装置でファイルへの変換処理を行う場合の、出力先の媒体で容量の不足に対し、変換結果は一時的に記憶しておくので、再度の保存要求に対してデータを破棄して再び再変換処理を行うという手間をかける必要がなくなる。
また請求項31の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項30の発明において、電子文書ファイルの再保存を行った場合、一時的に記憶されたデータは消去される。
この請求項31の発明によれば、ユーザの指示を特に必要とせずに、一時的に記憶されていただけの不要なデータを消去し、ファイル変換装置上の記憶領域を確保することができる。
また請求項32の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25〜31のいずれか一つに記載の発明において、出力先のパスを設定し、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項32の発明によれば、電子文書ファイルの変換結果を、例えばフレキシブルディスクやMOディスク、ファイル変換装置内のフォルダや外部端末装置内のフォルダなど、出力先情報の指定により所望の出力先に出力することができる。
また請求項33の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項32の発明において、出力先情報が電子文書ファイルの出力先を指定しない場合に、設定された出力先のパスを、出力先情報が指定する出力先とする。
この請求項33の発明によれば、電子文書ファイルの出力先を特に外部端末で指定しておくことなく、ファイル変換装置側で出力先を設定してその設定先に、電子文書ファイルを出力することができる。特に外部端末側の指定に左右されずに、特定の出力先に出力させたい場合に有用である。
また請求項34の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項25〜33のいずれか一つに記載の発明において、印刷用データを変換処理の順番に記憶し、記憶手段に記憶される順番で前記印刷用データの変換を行う。
この請求項34の発明によれば、複数の印刷用データを受信して記憶しておくことができ、また記憶した印刷用データを変換すべき順序で変換処理することができる。
また請求項35の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項34の発明において、記憶手段は複数の記憶部により構成され、変換手段は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部により構成され、記憶部と変換部を1つの組とした仮想変換部が、複数で並行動作する。
この請求項35の発明によれば、1つのファイル変換装置内に仮想的に複数の変換部を持つことができ、複数のファイル変換装置を有しているものとして、外部から変換処理を指示することができる。
また請求項36の発明にかかるファイル変換プログラムでは、請求項35の発明において、前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定し、指定された仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる。
この請求項36の発明によれば、ファイル変換装置内に仮想的に備えられた複数の変換部に対し、どの仮想変換部で処理を行うのかを指示することができる。
本発明によれば、ユーザは、デバイスドライバで作成できる印刷用データを、ファイル変換装置に送るだけでよく、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で、ファイル変換装置に対して電子文書ファイルへの変換処理を指示することができ、これにより電子文書ファイルを得ることができる。つまり、ファイル変換装置で受け取るのが印刷用データなので、送受信にあたり特別な形式のデータ形式にするための、特別なデータ作成のプログラムを外部端末側で用意する必要がない。その一方でファイル変換装置側では、デバイスドライバにより作成された印刷用のデータを受け取ることにより電子文書ファイルへの変換処理を行うことができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態が適用されるネットワークの構成図である。ネットワーク上でクライアント110およびクライアント120が、ネットワークを介して変換サーバ130に接続されている。クライアント110、120の他にもさらに接続することができる。クライアント110上では、アプリケーション111およびOS(オペレーティングシステム)112が動作している。
文書データはまずアプリケーション111上で作成される。作成された文書データはOS112上で処理され、EMF(Enhanced Meta File、拡張メタファイル)形式により記述されたEMFファイル113として、変換サーバ130に送られる。クライアント120でもクライアント110と同様に、アプリケーション121およびOS122が動作しており、EMFファイル113が、変換サーバ130に送られる。
変換サーバ130は、送られてきたEMFファイル113を受け取り、データスプーラ131でスプーリングする。スプールされたデータは、順番がきたらデータ変換部132に送られ、データ変換部132は、スプールされたデータを電子文書ファイル133に変換して出力する。
図2は、クライアント110のソフトウェア上の構成を示すブロック図である。アプリケーション111には、ワープロ201および表計算202などが含まれる。
ユーザがアプリケーション111で作ったデータは、アプリケーション111上での出力指示を受けてOS112に送られる。出力指示には、ストレージ、ネットワーク、メディアなどの、電子文書ファイルの出力先のパスも含む。ユーザがサーバ上の電子文書ファイルへの変換処理を要求する場合、デバイスドライバ211はGDI関数で表現されたデータを、サーバに送り出せるようにEMFファイル113にする。EMFファイル113は、GDI関数とデータの実体はほぼ同じだが、印刷ジョブとしてサーバに送り出すのに必要なヘッダなどを付加したものである。
アプリケーション111は、特定のプリンタやプロッタに出力を描画するとき、デバイス固有のコマンドを発行せずに、グラフィックデバイスインターフェース(GDI)の高レベル関数を呼び出す。たとえば、ビットマップイメージを印刷するには、ビットマップの座標と転送元と転送先のデバイスコンテキストを識別するハンドルを指定して、BitBlt関数を呼び出す。
OS112は、APIと呼ばれる数多くのソフトウェアにより構成される。例えばMICROSOFT(登録商標)Windows(登録商標)では、レーザープリンタ、インクジェットプリンタ、ファックスなどさまざまなデバイスにアプリケーションで作成された文書が印刷できるようにするための関数のセットが用意されている。この関数の大きな特徴の1つは、デバイスに依存しないことである。MICROSOFT(登録商標) WINDOWS(登録商標)用に作成されたアプリケーションは、さまざまなデバイスに出力を表示したり印刷したりできる。このデバイスに依存しない出力をサポートするソフトウェアは、ダイナミックリンク・ライブラリとして提供される。
デバイスドライバ211は、プリンタドライバと同様のデバイスドライバであり、WINDOWS(登録商標)デバイスドライバ・インターフェース(DDI)をサポートするダイナミックリンク・ライブラリ(DLL)である。デバイスドライバ211は、BitBlt関数を低レベルのデバイスコマンドに変換する。デバイスドライバ211は、グラフィックエンジン214からのDDI関数呼び出しを処理するとき、低レベルのデバイスコマンドを生成する。また、デバイスドライバ211は、元々クライアント110で使用しているものを用いることもできるが、クライアント110と変換サーバ130との接続設定を行うときに、変換サーバ130から自動でアップロードされる構成にすることもできる。
デバイスドライバ211を用いた処理を行うに当たり、特定のデバイスドライバ211をメモリにロードしなければならない。また、デバイスドライバ211がロードされたら、描画操作のためのデバイスの準備(線の色と幅、ブラシのパターンと色、フォントの書体、クリッピング・リージョンなどの選択)を行わなければならない。このような作業は、デバイスコンテキストを作成して管理することによって行う。
ここでデバイスコンテキストについて説明する。デバイスコンテキストとは、グラフィック・オブジェクトとそれに関連する属性、出力に影響するグラフィックモードを定義する構造体である。WINDOWS(登録商標)では、ディスプレイ、プリンタ、メモリ(互換)、情報の4種類のデバイスコンテキストを用意している。ディスプレイは、ビデオディスプレイに対する描画操作をサポートする。プリンタはプリンタやプロッタに対する描画操作をサポートする。メモリはビットマップに対する描画操作をサポートする。情報はデバイスデータの取得をサポートする。
プリンタ・デバイスコンテキストを作成するには、適切な引数(デバイスドライバの名前、プリンタの名前、物理出力メディアのファイル名またはデバイス名などの初期化データ)を指定してCreateDC関数を呼び出す。印刷が終わったら、DeleteDC関数を呼び出してプリンタ・デバイスコンテキストを削除する。
デバイスコンテキストに対する操作には、既存のグラフィック・オブジェクトの列挙、新しいグラフィック・オブジェクトの選択、既存のグラフィック・オブジェクトの削除、現在のグラフィック・オブジェクトとその属性、グラフィックモードの保存、以前に保存した現在のグラフィック・オブジェクトとその属性およびグラフィックモードの復元、がある。さらに、デバイスコンテキストを使って、グラフィック出力の変更方法の判断、(マルチスレッドアプリケーションのスレッドで開始した)時間のかかる描画操作の取り消し、プリンタの特定の状態へのリセットなどを行うことができる。
さらに、グラフィック・オブジェクトについても説明する。グラフィック・オブジェクトには、線描画用のペン塗りつぶし用のブラシ、利用可能な色のセットを定義するブラシ、 画面のコピーやスクロールで使われるビットマップ、クリッピングなどの操作で使われるリージョン、描画操作で使われるパスなどがある。多くのWin32構造体とは異なり、アプリケーション111はデバイスコンテキストを直接アクセスすることはなく、さまざまな関数を呼び出して間接的に構造体を操作する。
デバイスコンテキストに関連付けられているペン、ビットマップ、ブラシ、パレット、リージョン、パスは、デバイスコンテキストのグラフィック・オブジェクトと呼ばれる。アプリケーション111がデバイスコンテキストを作成すると、WINDOWS(登録商標)は、デフォルトのオブジェクトをそのデバイスコンテキストに自動的に作成する。
ディスプレイ・デバイスコンテキストやプリンタ・デバイスコンテキストを作成したら、 対応するデバイスへの描画を開始できる。このとき、デフォルトオブジェクトが選択されている。しかし、デフォルトオブジェクトを置き換えなければならないときがあり、この場合、作成関数を使って新しいオブジェクトに置き換える。
印刷スプーラ212は、印刷処理を管理するWINDOWS(登録商標)実行可能ファイルである。印刷処理には、適切なデバイスドライバ211の位置の取得、デバイスドライバ211のロード、高レベル関数呼び出しからジャーナルレコードへの変換、ジャーナルレコードのディスク上の印刷ジョブとしての格納などがある。印刷スプーラ212は起動時にロードされ、OS112がシャットダウンするまで動作し続ける。
印刷スプーラ212は、プリンタDC(デバイスコンテキスト)を作成する。アプリケーション111がプリンタDCを作成すると、印刷スプーラ212は、必要なデバイスドライバ211の特定やメモリへのロードなど、必要な作業を実行する。また、印刷スプーラ212は、印刷ジョブの記録に使われるデータ型を判断する。サポートされているデータ型には、ジャーナルレコード、ASCIIテキスト、PostScriptがある。
印刷ジョブは、(サポートされているデータ型のいずれかで)内部的に格納される文書で、出力ページを含む。印刷ジョブは、複数のページで構成される場合もある。たとえば、封筒1つとA4用紙3枚で構成される。印刷ジョブは、StartDocとEndDocの2つの関数で囲まれる。
印刷ジョブのデフォルトのデータ型はジャーナルレコードである。ジャーナルレコードとは、テキスト出力コマンドやラスタグラフィックコマンドなどを格納するのに使われる小さなデータ構造体である。アプリケーション111がStartDoc関数を呼び出すと、印刷スプーラ212は、ジャーナルファイルとデータファイルを作成し、ジャーナルファイルにジャーナルレコードを格納し始める。
アプリケーション111がGDI描画関数を1つ呼び出すごとに、新しいジャーナルレコードが1つ以上作成され、ジャーナルファイルに格納される。ジャーナルファイルとデータファイルは、OS112のディレクトリに作成される。印刷スプーラ212は、ジャーナルファイルにジャーナルレコードを格納し、用紙の種類や印刷ジョブのデータ型、出力先プリンタなどをデータファイルに記録する。ジョブが正常に印刷されると、スプーラはこの2つのファイルを削除する。
次に、印刷プロセッサ213について説明する。印刷プロセッサ213は、印刷スプーラ212が現在の印刷ジョブと出力先プリンタを監視して、ジョブを印刷する時期を判断し、ジョブを印刷すべきだと判断したときに呼び出される。なお印刷プロセッサ213は、ジャーナルレコードを読み取ってDDI呼び出しに変換するWINDOWS(登録商標)DLLである。
次に、グラフィックエンジン214について説明する。グラフィックエンジン214は、印刷プロセッサ213の出力を、デバイスドライバ211の関数呼び出しに変換する。デバイスドライバ211は、この呼び出しを処理して、デバイスが処理できる低レベルのデバイスコマンドに変換する。グラフィックエンジン214は、印刷プロセッサ213の出力をデバイスドライバ関数の呼び出しに変換するWINDOWS(登録商標)DLLである。プリンタは、低レベルのデバイスコマンドを処理してイメージを印刷する。デバイスコマンドの構文、個数、種類は、デバイスによって異なる。
次に、モニタ215について説明する。デバイスドライバ211がジャーナルファイル全体を低レベルのデバイスコマンドに変換すると、変換されたコマンドのファイルが印刷スプーラ212に渡される。印刷スプーラ212は、この低レベルのコマンドをモニタ215に送る。モニタ215とは、ネットワークやパラレルポート、シリアルポートなどを通じてデバイスに低レベルのデバイスコマンドを渡すWINDOWS(登録商標)DLLである。
図3は、電子文書ファイルへの変換指示を行うときのユーザインターフェースの画面を示した図である。このユーザインターフェースの画面は、クライアント110、120の画面において表示される。図3で示すように、出力指示は、通常プリンタに対して行うものと同じである。出力先301により、プリンタで印刷を行うのか、または出力先を変換サーバにするのかが特定される。出力先301に出力する場合はOK302をクリックすると出力のための処理が行われ、キャンセル303がクリックされるとキャンセルになる。
電子文書ファイルの出力に関しては、あらかじめ設定しておくことができる。例えば、出力パスをプロパティの画面から指定しておくことができる。出力先のパスは、あらかじめデフォルトで設定されている。たとえば、¥¥kissv03¥PDFoutというフォルダを出力先のパスとして設定しておくことができる。
これに対して、出力先のパスを変更することができる。出力先のパスの変更は、クライアント110、120上で行われる。出力先のパスの変更は次の方法がある。(1)あらかじめ用意されているラジオボタンを選択する。ラジオボタンにより指定される出力先は、サーバ自身、ユーザのコンピュータ、フレキシブルディスクドライブやMOディスクドライブが用意されている。(2)パス名をユーザ自身で入力する。このとき、すべての文字列をユーザ入力で受け付けることができるが、フォルダの参照ダイアログからフォルダを1つ選択するようにすることもできる。
なお、この出力先のパスの設定画面において、電子文書ファイルの保存結果のメッセージを、クライアント端末の画面に表示するか否かを設定することができる。この設定はチェックボックスにより指定することができ、指定されている場合は変換・保存に成功したことが表示され、指定されていない場合は表示されない。またエラーが発生した場合は、どちらが指定されていても表示される。
例えば出力先としてリムーバブルディスクが指定されている場合に、そのリムーバブルディスクの容量が十分でない場合、保存できないので保存できない旨が表示される。なお容量が十分でない場合は、変換サーバ130は、データスプーラ131に保存しておいた上でクライアント端末に保存先を再度指示させる。そして保存先が指示を受け取りその保存先が保存を行ってから、再度クライアント端末に保存が成功したことを通知する。指定の保存先への保存が成功したら、内部の一時フォルダ内に一時記憶していた電子文書ファイルは消去する。
図4は、変換サーバ130の構成を示すブロック図である。変換サーバ130は、変換依頼受信部410と変換データ管理部420、データスプーラ131、パラメータ管理部440、データ変換部132、出力部460を具備して構成される。なお、これらの各部は、実際には、コンピュータ装置を構成するハードウェアおよびソフトウェアにより構成される。データスプーラ131とパラメータ管理部440は、いずれもハードディスク装置等の記憶装置により構成されるが、これらは、物理的には1つの記憶装置で構成され、論理的に別の構成部として利用することが可能である。また、パラメータ管理部440をデータスプーラ131の一部に含めるように構成することもできる。
変換依頼受信部410は、クライアント110または120からの、EMFファイル113を受信する。つまり、EMFファイル113を受信するネットワークのインターフェース部として動作する。
変換データ管理部420は、変換依頼受信部410が受け付けたEMFファイル113をデータスプーラ131に蓄え、変換時のパラメータをパラメータ管理部440に蓄える。変換時のパラメータには、出力先のパスも含む。変換データ管理部420は、受信されたEMFファイル113のヘッダ部を読み、出力先のパスがどこになるのかを判定する。判定された出力先のパスは、変換時のパラメータとして、パラメータ管理部440に蓄えられる。
また変換データ管理部420は、変換されたデータの保存に成功したか否かについての状態の管理も行い、保存に成功した場合、または保存に成功しなかった場合に、その旨をクライアント110、120に通知する。変換データ管理部420は、出力部460での保存に成功しなかった場合、クライアント110、120への通知に応答する再度の保存指示を受けて、出力部460に再度の保存処理を行うように指示する。この再度の保存処理とは、たとえばエラーが発生した場合、そのエラーの要因を除去した後で、再度同じ保存先に保存することができる。一方、別の保存先を指定して保存することもできる。
データスプーラ131は、EMFファイル113を記憶する。データスプーラ131は、EMFファイル113を、受け取った順に変換ジョブとしてキューの形で記憶しておく。先に受け取った変換ジョブが先の順位になり、後に受け取った変換ジョブは後に処理されるように後の順位となる。なおクライアントごと、アプリケーションごとに優先順位を設定しておき、優先順位の高い変換ジョブを先の順位にするように変えるようにすることもできる。
またデータスプーラ131は、データ変換部132で変換された電子文書ファイルの保存も行う。電子文書ファイルが出力部460から出力されたら、データスプーラ131内に保存されていた電子文書ファイルは消去される。ただし上述の、保存に成功しなかった場合でクライアント110、120からの指示を待つ場合、変換された電子文書ファイルは、再度の出力部460からの出力を行うまでデータスプーラ131に保存しておく。
パラメータ管理部440は、変換時のパラメータを蓄える。データスプーラ131に蓄えられるEMFファイル113と、パラメータ管理部440に蓄えられるパラメータは、変換データ管理部420により関連付けられて蓄えられる。
データ変換部132は、データスプーラ131に蓄えられている、処理の順番が回ってきたEMFファイル113を電子文書ファイルに変換するために、パラメータ管理部440に蓄えられているパラメータ等を参照して、電子文書ファイルへと変換を行う。変換された電子文書ファイルは、データスプーラ131に戻す。
出力部460は、データスプーラ131に蓄えられている変換済みのデータ(電子文書ファイル)を指定されたパスに出力する。パスの指定先は、フレキシブルディスクドライブでもよく、またMOドライブ、クライアント110または120内のディレクトリ、もしくは変換サーバ130自身のディレクトリを指定することもできる。出力にあたって出力部460は、生成された電子文書ファイルを、パスで指定された出力先に応じたデータ形式で出力を行う。
図5は、変換サーバ130を複数の仮想変換サーバとした場合を示すブロック図である。変換サーバ130は、仮想変換サーバ510〜530の3つにより構成されるものとして示しているが、2つであっても、4つ以上であってもよい。仮想変換サーバ510〜530の構造は、図4で説明した変換サーバと同じであるので、図4を参照しながら説明する。
仮想変換サーバ510〜530は、仮想的に複数の装置として動作するが、単一の変換サーバ130内で動作するので、共通のハード的ソフト的な資源を利用した、並行処理の形で動作することになる。このように共通の資源を利用するのであるが、外部に対しては複数の変換装置として動作し、クライアント110、120からは別個の装置として変換要求が出される。
例えば仮想変換サーバ510にEMFファイル113が送られた場合、仮想変換サーバ510に対応する、変換依頼受信部410がEMFファイル113を受信し、仮想変換サーバ510に対応する、データスプーラ131に順次EMFファイル113が蓄積されて、変換処理がなされていく。ただし上述のように仮想変換サーバ510は、単独で変換サーバ130の資源を占有するのではなく、仮想変換サーバ520および530と共有する形で、並行処理することにより上記動作を実行する。
なお、変換依頼受信部410は、仮想変換サーバ510〜530にそれぞれ対応付けるのではなく、共通の変換依頼受信部410とすることができる。この場合共通の変換依頼受信部410は、EMFファイル113を受信した場合、仮想変換サーバ510〜530のそれぞれに対応する変換データ管理部420にEMFファイル113を送り、処理を行う構成になる。
図6は、電子文書ファイルの構成を示すブロック図である。電子文書ファイルは以下の4つのブロックにより構成される。第1の構成要素はオブジェクト601であり、オブジェクト601を表現するための基本オブジェクト型の集合である。これらの型は、少数の例外を除き、PostScript言語で使用するデータ型に対応する。第2の構成要素は、ファイル構造602である。ファイル構造602は、電子文書ファイルでオブジェクト601が格納される方法、アクセスされる方法および更新される方法を決定する。この構造は、オブジェクト601のセマンティクスとは独立とする。
第3の構成要素は、文書構造603である。文書構造603は、ページ、注記、ハイパテキストリンク、フォントなどの電子文書の構成要素を表現するために、基本オブジェクト型が使用される方法を規定する。第4の構成要素は、ページ記述604である。電子文書のページ記述604は、電子文書のページオブジェクトの一部だが、他の構成要素とは独立に示すことができる。電子文書のページ記述604は、電子文書の他の部分とは限られた相互作用だけをもつ。
以上の電子文書ファイルについて、さらに詳細に説明を行う。電子文書ファイルでは、最初にファイル情報が指定され、それから図形情報やテキスト情報などの文書データが記述される。図形は、四角なら四角であることを指定する命令と、開始点や終了点などの引数の組み合わせで記述される。テキストの場合、種類やサイズなどのフォントの情報の指定と、実際に出力するテキストにより記述される。
電子文書ファイルのフォーマットとして、PDFが挙げられる。PDFでは、Adobe(登録商標)作画モデルを使って、テキストおよびグラフィックスを表現する。これは、PostScript(登録商標)言語で使用される作画モデルと同じものである。PostScript言語(登録商標)プログラムと同様に、PDFのページ記述は、選択された領域に、ペイント(paint)を配置することによって、ページを描画する。
ペイントされた図は、字の形状、直線および曲線の組合せによって定義された領域、又はデジタル的に取り込まれた写真表現などの取込み画像でもよい。ペイントは、いかなるカラーでもよい。いかなる図も、他の形状にクリップできる。こうすることで、その図の、その形状の内側だけがページ上に現れる。ページ記述が開始する時には、そのページは、完全に空白となる。そのページ記述における様々な演算子が、ページ上にマークを配置する。ページ上に置かれた各々の新しいマークは、そのマークが覆うかもしれないマークを完全に見えなくする。
PDFページマーク付け演算子は、PostScript言語のマーク付け演算子と類似している。PDFマーク付け演算子がPostScript言語と異なる主たる理由は、PDFはプログラミング言語ではなく、手続き処理、変数又は制御構造をもたないことにある。PDFは、柔軟性に劣るが、その代わりに効率性を改善している。典型的なPostScript言語プログラムは、PostScript言語のマーク付け演算子を使って、高水準な演算子の集合を定義する。
PDFは、大部分のページを記述するのに十分な高水準演算子の独自の集合を定義する。これらの演算子は、PostScript言語コードではなく機械語で直接に実装されているので、PDFのページ記述は、よりすばやく描画できる。PDFでは、任意のプログラム要素は許されないので、アプリケーションは、より効率的により信頼性が高く、PDF文書でのテキスト列の配置が可能となる。電子文書ファイルは、バイナリファイルとする。すなわち、文字の8ビット範囲全体を使用する。
電子文書ファイルで用いられる圧縮形式について説明する。電子文書ファイルは、次の圧縮フィルタをサポートする。
(1)カラーおよびグレースケールの画像のJPEG圧縮
(2)モノクローム画像の、CCITTグループ3、CCITTグループ4、LZW(Lempel−Ziv−Welch)およびランレングス圧縮
(3)テキスト、グラフィクスおよびインデクス付き画像データのLZWおよびFlateの圧縮
JPEG圧縮を使うことにより、カラーおよびグレースケールの画像を10倍以上圧縮できる。モノクローム画像の効率的な圧縮は、使用する圧縮フィルタおよび画像の特性に依存するが、通常は、2:1〜8:1に圧縮される。文書のバランスが取られた、テキストおよびグラフィクスのLZW又はFlateの圧縮は、およそ2:1の圧縮率となる。
上述の電子文書の例であるPDFは、PostScript言語と同じ作画モデルをもつ一方で、次の点で異なる。電子文書ファイルは、対話的閲覧にだけ有用なハイパリンクなどのオブジェクトを含む。ページ記述の処理を簡素化したため、PDFはプログラム言語構造を提供しない。PDFは、アプリケーションが文書の部分をランダムにアクセスできる、厳密に定義されたファイル構造を強化している。電子文書ファイルは、フォントメトリクスなどのビューの忠実性を確実にする情報を含む。
図7は、本実施形態のクライアント側の処理を示すフローチャートである。本処理においては、図2を参照しながら説明する。
まず、アプリケーション111において、文書データが作成される。文書データを作成するソフトウェアはワープロ201、表計算202など、さまざまなものが考えられる。文書データを作成したところで、文書データを作成したアプリケーション111上のツールバーから、印刷の欄が指示され、そこでの指定により変換指示される(ステップS701)ことにより、処理が開始される。
次に、アプリケーション111で作成された文書データはOS112に渡されるとともに、変換サーバ130についてのクライアント110上での設定事項の読み込みを行う(ステップS702)。設定事項については、図3の説明に関連して行ったように、出力先のパスが含まれる。また、IPアドレスなどの、変換サーバ130自身についての情報もこの設定事項には含まれる。
次に、OS112上で送信するEMFファイル113を作成する(ステップS703)。EMFファイル113の作成にあたり、OS112上では主としてデバイスドライバ211が処理を行うが、その他の各機能とも連携して処理を行う。詳細は上述した通りである。
EMFファイル113が作成されたら、OS112は、変換サーバ130に対してEMFファイルを送信する(ステップS704)。EMFファイル113に送信することにより、処理は変換サーバ130に渡されるが、その結果無事変換処理を行い、保存を行うことができたか、もしくはエラーが発生したかの通知が行われ、これに対して処理を行うことになる。ステップS705以降は以上の処理を説明している。
次に、変換サーバ130からエラー通知が行われたかどうかが判定される(ステップS705)。エラー通知がない場合は(ステップS705:No)、終了通知がなされたかどうかが判定される(ステップS706)。終了通知がなされた場合は(ステップS706:Yes)、変換が終了し電子文書ファイルが無事保存されたことをディスプレイ上に表示し(ステップS707)、処理を終了する。
エラー通知がなされた場合は(ステップS705:Yes)、再度の保存要求の受付を行い、保存要求が行われたかどうかを判定する(ステップS708)。たとえば保存先のメモリ容量が足りない場合であれば、保存する媒体のデータを消したり、媒体そのものを入れ替えたりすればよい。または出力先のパスを、例えばフレキシブルディスクを指定していたのを、変換サーバ130内のフォルダにしておけば問題は解消する。従ってこうした処理を行ってから保存要求を行えばよい。
保存要求が行われた場合は(ステップS708:Yes)、再度保存を行う旨の要求を変換サーバ130に対して送信し(ステップS709)、変換サーバ130に処理を渡す。そしてステップS705に戻る。
保存要求が行われなかった場合は(ステップS708:No)、保存処理そのものが不要な場合がある。従って処理の終了が指示されたか否かを判定する(ステップS710)。処理の終了が指示された場合は(ステップS710:Yes)、処理を終了する。処理の終了が指示されなかった場合は(ステップS710:No)、ステップS708に戻り、保存要求の受付を行う。
図8は、本発明の変換サーバ側の処理を示すフローチャートである。本処理においては、図4を参照しながら説明する。変換依頼受信部410がEMFファイル113を受信する(ステップS801)ことにより処理が開始する。
EMFファイル113は、変換データ管理部420を介してデータスプーラ131に記憶される(ステップS802)。データスプーラ131は、EMFファイル113を受け取った順に記憶し、受け取った順に出力できるようにするが、優先順位が高く設定されているEMFファイル113は、変換データ管理部420が区別することにより、優先して処理すべき順番として記憶する。
次に、変換データ管理部420は、次の順番のEMFファイル113に対する変換の順番が来たかを判定し(ステップS803)、順番が来るまで待機する。順番が来たと判定された場合(ステップS803:Yes)、データ変換部132は、データスプーラ131に記憶される、次の順番のEMFファイル113の変換処理を実行する(ステップS804)。これにより電子文書ファイルが作成される。
作成された電子文書ファイルは、指定されたパスに出力される(ステップS805)。出力先は上述のように、外部の媒体であっても、変換サーバ130自身であっても、クライアント110であってもよい。次に指定されたパスへの出力が成功したかどうかが判定される(ステップS806)。出力が成功した場合(ステップS806:Yes)、媒体への出力が成功したことを出力結果としてクライアント110に通知し(ステップS807)、処理を終了する。
出力が失敗した場合(ステップS806:No)、出力が失敗した旨をクライアント110に通知する(ステップS808)。そしてクライアント110からの指示を待ち、再出力指示が行われたかどうかを判定する(ステップS809)。再出力指示が行われた場合(ステップS809:Yes)、ステップS805に戻って再度の出力処理を行う。再出力指示がなかった場合は(ステップS809:No)、処理そのものの終了指示が行われたか否かを判定する(ステップS810)。終了指示が行われていた場合は(ステップS810:Yes)処理を終了し、終了指示が行われていない場合は(ステップS810:No)ステップS809に戻ってクライアント110からの指示を待つ。
図9は、本発明の実施形態にかかる変換処理の詳細を示すフローチャートである。図8のステップS804で変換処理の実行を行うときの処理内容をここで説明する。次の処理はフローチャートで示される順に説明するが、処理の順番は入れ替えても同時並行で行ってもよい。処理の順番は、以下の処理を行うことを説明するために、便宜的に順番に並べたものに過ぎない。作成されるデータは図6で示されるものであるので、図6を参照して説明する。
まず、受信したEMFファイル113に基づいて、オブジェクト601を作成する(ステップS901)。オブジェクト601は、文字や図形の実際のデータであるので、EMFファイル113中の該当する箇所を参照しながらこれに基づいてオブジェクト601を作成する。
次に、受信したEMFファイル113に基づいて、ファイル構造602を作成する(ステップS902)。ファイル構造602は、オブジェクト601との関連に基づいて作成される。次に、受信したEMFファイル113に基づいて、文書構造603を作成する(ステップS903)。文書構造603は、オブジェクト601との関連に基づいて作成される。次に、受信したEMFファイル113に基づいて、ページ記述604を作成する(ステップS904)。ページ記述604は、ページオブジェクトの一部ではあるが、他の構成要素とは独立した形で作成される。
次に、オブジェクト601の圧縮を行い、圧縮方法についての記述を作成する(ステップS905)。用いられる圧縮形式については上述の通りである。そしてクライアント110の情報に基づいて、アクセス制限情報を作成する(ステップS906)。アクセス制限情報は、予め設定されたパスワードとすることができ、パスワードの入力によらなければデータへのアクセスができないような構造にすることができる。またアクセス制限情報は、EMFファイル113中に含まれる他のデータに基づいて作成することもできる。
以上のように、ユーザはサーバに対してデバイスドライバで作成できるデータをサーバに送ることで処理することができるので、アプリケーションから直接に、プリンタでの印刷処理を指示するような簡単な操作で電子文書ファイルへの変換処理を指示することができる。
つまり、デバイスドライバにより作成された印刷用データを受け取ることにより、電子文書ファイルへの変換処理を行うことができるので、サーバにデータを送るためのソフトウェアを、改めてクライアント端末に組み込むことなく、サーバ装置にのみソフトウェアを組み込むことにより、クライアント端末から変換のためのデータを受け取り、スムーズに変換のための処理に移行することができる。
また、ファイル変換装置側での電子文書ファイルへの変換処理は、通常のプリンタの印刷処理と同様の手順で行われるので、処理の状況に合わせてユーザに対してリアルタイムな処理状況を知らせることができる。例えば、電子文書ファイルの出力メディアが容量不足であるなどのエラーが発生するような場合でも、エラー発生をクライアント側に知らせることができ、またジョブ待ち状態などを知ることもできる。
この発明は、アプリケーションなどで作成された文書データを、PDFなどの電子文書ファイルに変換するファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラムにおいて有用である。
本発明の実施の形態が適用されるネットワークの構成を示す図である。 クライアントのソフトウェア上の構成を示すブロック図である。 電子文書ファイルへの変換指示を行うときのユーザインターフェースの画面を示す図である。 変換サーバの構成を示すブロック図である。 変換サーバを複数の仮想変換サーバとした場合を示すブロック図である。 電子文書ファイルの構成を示すブロック図である。 本実施形態のクライアント側の処理を示すフローチャートである。 本発明の変換サーバ側の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる変換処理の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
110、120 クライアント
111、121 アプリケーション
113 EMFファイル
130 変換サーバ
131 データスプーラ
132 データ変換部
133 電子文書ファイル
211 デバイスドライバ
212 印刷スプーラ
213 印刷プロセッサ
214 グラフィックエンジン
215 モニタ
410 変換依頼受信部
420 変換データ管理部
430 データスプーラ
440 パラメータ管理部
460 出力部
510〜530 仮想変換サーバ

Claims (36)

  1. 外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信する受信手段と、
    前記印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とするファイル変換装置。
  2. 前記変換手段は、
    前記印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成するオブジェクト作成手段と、
    前記印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成する構造データ作成手段と、
    前記オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成するファイル作成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のファイル変換装置。
  3. 前記電子文書ファイルの閲覧者を制限するためのアクセス制限情報を検出する検出手段をさらに備え、
    前記変換手段は、前記印刷用データを、前記アクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換することを特徴とする請求項1または2に記載のファイル変換装置。
  4. 前記受信手段で受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定する判定手段をさらに備え、
    前記出力手段は、前記変換手段により変換された電子文書ファイルを、前記判定手段で判定された出力先のパスに出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のファイル変換装置。
  5. 前記出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出する容量検出手段と、
    前記容量検出手段が記録容量の不足を検出する場合、前記外部端末のアプリケーションに通知を行う通知手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のファイル変換装置。
  6. 前記容量検出手段が記録容量の不足を検出する場合、前記変換手段で変換された電子文書ファイルを記憶する一時記憶手段と、
    前記通知手段による通知に応答して前記外部端末から送られた再保存要求に基づいて、前記一時記憶手段に記憶された電子文書ファイルを、前記再保存要求で指定された出力先に保存する再保存手段と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のファイル変換装置。
  7. 前記再保存手段が前記電子文書ファイルの保存を行った場合、前記一時記憶手段に記憶されたデータを消去することを特徴とする請求項6に記載のファイル変換装置。
  8. 出力先のパスを設定する設定手段をさらに備え、前記出力手段は、前記設定手段により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のファイル変換装置。
  9. 前記出力手段は、前記出力先情報が前記電子文書ファイルの出力先を指定しない場合、前記設定手段により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先とすることを特徴とする請求項8に記載のファイル変換装置。
  10. 前記印刷用データを変換処理の順番に記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記変換手段は、前記記憶手段に記憶される順番で前記印刷用データの変換を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のファイル変換装置。
  11. 前記記憶手段は複数の記憶部により構成され、
    前記変換手段は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部により構成され、
    前記記憶部と前記変換部を1つの組とした仮想変換部が、複数で並行動作することを特徴とする請求項10に記載のファイル変換装置。
  12. 前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定する指定手段と、
    前記指定手段で指定される仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のファイル変換装置。
  13. 外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信する受信工程と、
    前記印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換する変換工程と、
    前記変換工程により変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力する出力工程と、
    を含むことを特徴とするファイル変換方法。
  14. 前記変換工程は、
    前記印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成するオブジェクト作成工程と、
    前記印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成する構造データ作成工程と、
    前記オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成するファイル作成工程と、
    を含むことを特徴とする請求項13に記載のファイル変換方法。
  15. 前記電子文書ファイルの閲覧者を制限するためのアクセス制限情報を検出する検出工程をさらに含み、
    前記変換工程は、前記印刷用データを、前記アクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換することを特徴とする請求項13または14に記載のファイル変換方法。
  16. 前記受信工程で受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定する判定工程をさらに含み、
    前記出力工程は、前記変換工程により変換された電子文書ファイルを、前記判定工程で判定された出力先のパスに出力することを特徴とする請求項13〜15のいずれか一つに記載のファイル変換方法。
  17. 前記出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出する容量検出工程と、
    前記容量検出工程が記録容量の不足を検出する場合、前記外部端末のアプリケーションに通知を行う通知工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項13〜16のいずれか一つに記載のファイル変換方法。
  18. 前記容量検出工程が記録容量の不足を検出する場合、前記変換工程で変換された電子文書ファイルを記憶する一時記憶工程と、
    前記通知工程による通知に応答して前記外部端末から送られた再保存要求に基づいて、前記一時記憶工程に記憶された電子文書ファイルを、前記再保存要求で指定された出力先に保存する再保存工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17に記載のファイル変換方法。
  19. 前記再保存工程が前記電子文書ファイルの保存を行った場合、前記一時記憶工程に記憶されたデータを消去することを特徴とする請求項18に記載のファイル変換方法。
  20. 出力先のパスを設定する設定工程をさらに含み、前記出力工程は、前記設定工程により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先であることを特徴とする請求項13〜19のいずれか一つに記載のファイル変換方法。
  21. 前記出力工程は、前記出力先情報が前記電子文書ファイルの出力先を指定しない場合に、前記設定工程により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先とすることを特徴とする請求項20に記載のファイル変換方法。
  22. 前記印刷用データを変換処理の順番に記憶する記憶工程をさらに含み、
    前記変換工程は、前記記憶工程に記憶される順番で前記印刷用データの変換を行うことを特徴とする請求項13〜21のいずれか一つに記載のファイル変換方法。
  23. 前記記憶工程は複数の記憶部への記憶を行い、
    前記変換工程は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部への変換を行い、
    前記記憶部と前記変換部を1つの組とした仮想変換部を、複数で並行動作させることを特徴とする請求項22に記載のファイル変換方法。
  24. 前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定する指定工程と、
    前記指定工程で指定される仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる制御工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項23に記載のファイル変換方法。
  25. 外部端末のアプリケーションにより入力された出力指示に応答して、前記外部端末のデバイスドライバにより作成され出力先情報を含む印刷用データを受信させる受信工程と、
    前記印刷用データを、グラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データで記述された電子文書ファイルに変換させる変換工程と、
    前記変換工程により変換された電子文書ファイルを、前記出力先情報により指定される出力先に出力させる出力工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするファイル変換プログラム。
  26. 前記変換工程は、
    前記印刷用データに基づいてグラフィックスおよびテキストのオブジェクトの圧縮データにより構成されるオブジェクト情報を作成させるオブジェクト作成工程と、
    前記印刷用データに基づいて、出力する電子文書ファイルのファイル構造および文章構造を記述する構造データを作成させる構造データ作成工程と、
    前記オブジェクト情報および構造データを含む電子文書ファイルを作成させるファイル作成工程と、
    を含むことを特徴とする請求項25に記載のファイル変換プログラム。
  27. 前記電子文書ファイルの閲覧者を制限するためのアクセス制限情報を検出させる検出工程をさらに含み、
    前記変換工程は、前記印刷用データを、前記アクセス制限情報に基づいてアクセス制限された電子文書ファイルに変換させることを特徴とする請求項25または26に記載のファイル変換プログラム。
  28. 前記受信工程で受信された印刷用データに基づいて出力先のパスを判定させる判定工程をさらに含み、
    前記出力工程は、前記変換工程により変換された電子文書ファイルを、前記判定工程で判定された出力先のパスに出力させることを特徴とする請求項25〜27のいずれか一つに記載のファイル変換プログラム。
  29. 前記出力先情報で指定される出力先媒体の記録容量の不足を検出させる容量検出工程と、
    前記容量検出工程が記録容量の不足を検出させる場合、前記外部端末のアプリケーションに通知させる通知工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項25〜28のいずれか一つに記載のファイル変換プログラム。
  30. 前記容量検出工程が記録容量の不足を検出する場合、前記変換工程で変換された電子文書ファイルを記憶させる一時記憶工程と、
    前記通知工程による通知に応答して前記外部端末から送られた再保存要求に基づいて、前記一時記憶工程に記憶された電子文書ファイルを、前記再保存要求で指定された出力先に保存させる再保存工程と、
    を含むことを特徴とする請求項29に記載のファイル変換プログラム。
  31. 前記再保存工程が前記電子文書ファイルを保存させた場合、前記一時記憶工程に記憶されたデータを消去させることを特徴とする請求項30に記載のファイル変換プログラム。
  32. 出力先のパスを設定させる設定工程をさらに含み、前記出力工程は、前記設定工程により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先であることを特徴とする請求項25〜31のいずれか一つに記載のファイル変換プログラム。
  33. 前記出力工程は、前記出力先情報が前記電子文書ファイルの出力先を指定しない場合に、前記設定工程により設定された出力先のパスを、前記出力先情報が指定する出力先とすることを特徴とする請求項32に記載のファイル変換プログラム。
  34. 前記印刷用データを変換処理の順番に記憶させる記憶工程をさらに含み、
    前記変換工程は、前記記憶工程に記憶される順番で前記印刷用データを変換させることを特徴とする請求項25〜33のいずれか一つに記載のファイル変換プログラム。
  35. 前記記憶工程は複数の記憶部への記憶を行わせ、
    前記変換工程は、前記複数の記憶部のそれぞれに対応した複数の変換部への変換を行わせ、
    前記記憶部と前記変換部を1つの組とした仮想変換部を、複数で並行動作させることを特徴とする請求項34に記載のファイル変換プログラム。
  36. 前記印刷用データに含まれる指定情報に基づいて、前記印刷用データの変換を行う仮想変換部を指定させる指定工程と、
    前記指定工程で指定される仮想変換部に前記印刷用データの変換を行わせる制御工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項35に記載のファイル変換プログラム。



JP2004203314A 2004-07-09 2004-07-09 ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム Active JP4536441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004203314A JP4536441B2 (ja) 2004-07-09 2004-07-09 ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004203314A JP4536441B2 (ja) 2004-07-09 2004-07-09 ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006024108A JP2006024108A (ja) 2006-01-26
JP4536441B2 true JP4536441B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=35797321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004203314A Active JP4536441B2 (ja) 2004-07-09 2004-07-09 ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4536441B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4852404B2 (ja) * 2006-12-05 2012-01-11 株式会社リコー データ出力装置およびデータ出力方法
JP4509173B2 (ja) * 2006-12-26 2010-07-21 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 情報処理装置及びその制御方法、プログラム、並びに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP5304282B2 (ja) 2009-01-30 2013-10-02 富士ゼロックス株式会社 印刷情報変換装置、印刷装置、印刷システム及びプログラム
JP5900013B2 (ja) * 2012-02-24 2016-04-06 株式会社リコー 情報処理装置、ファイル処理方法、プログラム

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000511364A (ja) * 1995-06-07 2000-08-29 アドビ システムズ インコーポレイテッド 表示データ用の格納条件を減少させる方法及び装置
JP2002041360A (ja) * 2000-07-27 2002-02-08 Ricoh Co Ltd 画像処理装置および画像処理方法
JP2002073462A (ja) * 2000-08-31 2002-03-12 Ricoh Co Ltd 情報入出力システムおよびそれに用いる端末
JP2003046580A (ja) * 2002-05-01 2003-02-14 Seiko Epson Corp 出力装置用のセキュリティシステム
JP2003242015A (ja) * 2001-12-12 2003-08-29 Pervasive Security Systems Inc 指定場所を介したファイルアクセス管理
JP2004518223A (ja) * 2001-01-29 2004-06-17 ティンプリント ゲーエムベーハー サーバ・ベースのネットワークにおいて印刷命令を処理する方法、および対応するサーバ・ベースのネットワーク
JP2004178284A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Minolta Co Ltd 画像処理装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07248949A (ja) * 1994-03-10 1995-09-26 Hitachi Ltd 入出力実行方法
JPH07261959A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Fuji Xerox Co Ltd 印刷システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000511364A (ja) * 1995-06-07 2000-08-29 アドビ システムズ インコーポレイテッド 表示データ用の格納条件を減少させる方法及び装置
JP2002041360A (ja) * 2000-07-27 2002-02-08 Ricoh Co Ltd 画像処理装置および画像処理方法
JP2002073462A (ja) * 2000-08-31 2002-03-12 Ricoh Co Ltd 情報入出力システムおよびそれに用いる端末
JP2004518223A (ja) * 2001-01-29 2004-06-17 ティンプリント ゲーエムベーハー サーバ・ベースのネットワークにおいて印刷命令を処理する方法、および対応するサーバ・ベースのネットワーク
JP2003242015A (ja) * 2001-12-12 2003-08-29 Pervasive Security Systems Inc 指定場所を介したファイルアクセス管理
JP2003046580A (ja) * 2002-05-01 2003-02-14 Seiko Epson Corp 出力装置用のセキュリティシステム
JP2004178284A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Minolta Co Ltd 画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006024108A (ja) 2006-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7916342B2 (en) Print control apparatus and method
US7978360B2 (en) Print system
JP5677047B2 (ja) 印刷システム、情報処理装置、印刷方法、及び、プログラム
US9069504B2 (en) Printing apparatus and method for increasing storage area
JP7229680B2 (ja) 情報処理装置、制御方法及びプログラム
JP6454213B2 (ja) 画像出力システム、画像処理装置、画像出力装置、これらにおける方法及びプログラム
JP4914251B2 (ja) 情報処理装置、情報処理プログラム及び記録媒体
JP2008097574A (ja) 情報処理装置、プログラム及びその記録媒体
US20040184072A1 (en) Storing and accessing thumbnail images corresponding to print jobs
JP6292009B2 (ja) システム、及び方法
JP4383941B2 (ja) ジョブ管理装置及び方法、ジョブ管理プログラム及び記憶媒体、並びにジョブ管理システム
US20040036903A1 (en) Printing apparatus
JP4536441B2 (ja) ファイル変換装置、ファイル変換方法およびファイル変換プログラム
JP2018097620A (ja) 画像形成システム、画像形成装置、画像処理装置、及びその制御方法、プログラム
JP2004171517A (ja) データ処理装置
JP6786408B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム
US20120017181A1 (en) Image processing apparatus control method and program
JP2001109599A (ja) 情報処理装置およびデータ処理方法および記憶媒体
JP2015225535A (ja) 情報処理装置、及びこれを用いる認証プリントシステム
JP2007256991A (ja) データ処理装置、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP6248594B2 (ja) 画像処理システム、画像処理装置、処理方法、および制御プログラム
JP2008027217A (ja) 情報処理装置および印刷装置を備える印刷システム
JP7271208B2 (ja) プログラム、および情報処理装置
JP4561580B2 (ja) 画像処理プログラム
EP1846813B1 (en) Print control device, information processing device, method of print control device, method of information processing device and computer program

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100616

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4536441

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250