JP4536135B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
各々が複数のコマを有し各コマに図柄が配列され、一方向に回転するように移動させて図柄の可変表示が可能な特定表示列を含む複数の表示列(R1、R2、R3)と、遊技者が前記複数の表示列(R1、R2、R3)の可変表示の開始を指示するための開始操作手段(12)と、前記複数の表示列(R1、R2、R3)のそれぞれに対応して設けられ、遊技者が前記複数の表示列(R1、R2、R3)のそれぞれの可変表示の停止を指示するための複数の停止操作手段(13a、13b、13c)と、一又は複数の開始賞を含む複数の賞及びハズレを抽選対象としてゲームごとに抽選を実行する抽選手段(101、S103、S104)と、前記抽選手段(101、S103、S104)の抽選結果に応じて抽選で当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の開始賞のいずれかに当選すると、当選したゲームから当選した開始賞に入賞するゲームまで、当選した開始賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の開始賞以外の賞に当選すると、当選したゲームでのみ当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成する当選情報生成手段(101、S105)と、前記複数の表示列(R1、R2、R3)のそれぞれに図柄を停止させる図柄表示位置の組からなる入賞ラインが複数設定され、前記複数の停止操作手段(13a、13b、13c)のそれぞれが操作されたタイミングにおける前記表示列の位置から所定範囲内のコマ数だけ前記表示列を移動させて、前記当選情報が入賞を許可する賞を構成する図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに対応した図柄表示位置に表示するように前記複数の表示列(R1、R2、R3)のそれぞれの可変表示を停止させる停止制御手段(101、S107)とを備え、遊技媒体の受け付けでゲームを開始させ、前記開始操作手段(12)の指示により前記複数の表示列(R1、R2、R3)を可変表示させた後、前記複数の停止操作手段(13a、13b、13c)のそれぞれの指示に基づいて、前記複数の表示列(R1、R2、R3)のそれぞれの可変表示を前記停止制御手段(191、S201〜S207)(101、S107)により停止させて複数の前記入賞ラインのいずれかに対応した図柄表示位置の図柄の組が前記当選情報が入賞を許可する賞に対応する図柄の組となった場合に賞に入賞し、入賞した賞に応じて予め定められた遊技価値を付与して当該ゲームを終了させるスロットマシンにおいて、前記一又は複数の開始賞の一部又は全部は、一又は複数の特定賞であり、前記一又は複数の特定賞の各々に対応する図柄の組は、前記複数の表示列のそれぞれに対応した特定図柄で構成され、前記特定表示列には複数の前記特定図柄が配置され、前記複数の賞のうち、前記複数の開始賞以外の賞は、第1賞を含み、前記特定表示列における図柄表示位置は上段、中段及び下段の3段から構成され、複数の前記入賞ラインは、前記3段の各図柄表示位置をそれぞれ含むように設定され、前記特定表示列には前記第1賞に対応する複数の第1図柄が配置され、前記特定表示列に配置された複数の前記特定図柄のぞれぞれには、特定図柄の上側に2コマ以内の一のコマ及び下側に2コマ以内の一のコマのそれぞれに前記各第1図柄が配置され、前記特定表示列に配置された複数の前記特定図柄は、前記特定表示列に対応する前記停止操作手段が任意のタイミングで操作された場合にいずれか一つの特定図柄のみが前記特定表示列における複数の前記入賞ラインに対応した図柄表示位置に表示できるように配置され、前記停止制御手段は、前記当選情報が前記第1賞の入賞を許可するゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のうち前記特定表示列に対応して設けられた停止操作手段を最初に操作した場合に、前記特定表示列に配置されたいずれか一つの第1図柄といずれか一つの特定図柄とを複数の前記入賞ラインのいずれかに表示するように前記特定表示列を停止制御し、前記当選情報がいずれの賞の入賞を許可しないゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のうち前記特定表示列に対応して設けられた停止操作手段を最初に操作した場合に、前記特定表示列に配置されたいずれか一つの特定図柄を入賞ラインに表示するよう前記特定表示列を停止制御する。
また、前記抽選手段は、前記第1賞に当選する確率が、前記特定賞に当選する確率より高くなるように抽選を実行してもよい。
また、この発明によれば、特定表示列において、第1賞を構成する第1図柄は特定図柄を挟んだ両側に2コマ以内に配置されるから、特定図柄と第1図柄とを図柄表示位置のいずれかに同時に停止させることができる。これにより、内部抽選で第1賞に当選した場合、特定図柄を必ず表示させることができる。さらに、当選情報がいずれの賞の入賞を許可しない場合でも、特定図柄を必ず表示されることが出来る。したがって、特定表示列が最初の停止操作の対象となった場合に、次の停止操作以降においても遊技者にボーナスに当選しているかもしれないという期待感を持続させることができる。
また、上述したスロットマシンは、前記複数の賞のうち、前記開始賞及び前記第1賞以外の賞は、第2賞を含み、前記特定表示列には前記第2賞に対応する第2図柄が配置され、前記抽選手段は、前記第1賞が当選となる確率を前記第2賞が当選となる確率より高くなるように抽選し、前記特定表示列に配置された前記第2図柄は、前記特定図柄から3コマ以上離れて配置され、前記特定表示列に対応する前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合にのみ、前記第2図柄を前記特定表示列における複数の前記入賞ラインに対応した図柄表示位置に表示できるように配置され、前記停止制御手段は、前記当選情報が前記第2賞の入賞を許可するゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のそれぞれが操作されたタイミングによって前記第2図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに表示できないときは、いずれかの特定図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに表示するように前記特定表示列を制御することが好ましい。
すなわち、前記複数の賞のうち、前記複数の開始賞以外の賞は、第1賞と第2賞とを含み、前記抽選手段(101、S103、S104)の抽選において当選となる確率は前記第1賞が前記第2賞より高く、第2賞に対応する特定表示列の図柄を第2図柄としたとき、第2図柄を特定図柄から2コマ以内に配置しなくてもよい。この場合、第2図柄と特定図柄とを同時に図柄表示位置のいずれかに停止させることはできない。したがって、当選情報が第2賞の当選を示す場合に、遊技者が所定のタイミングで停止操作手段を操作すると、第2図柄が図柄表示位置に引き込まれ、特定図柄は図柄表示位置に引き込まれない。しかしながら、第2賞の当選確率は第1賞の当選確率より低い。また、第1賞は、入賞すると遊技媒体の払い出しのある賞の中で最も当選確率が高い賞であることが好ましい。つまり、複数の特定賞以外に複数の賞を設ける場合、必ずしもそれら複数の賞を、第1賞のように特定図柄と同時に図柄表示位置のいずれかに表示させる必要がなく、第1賞と比較して当選確率が低く設定することにより、特定図柄から2コマ以内に配置しなくてもよい。なお、第2賞に当選したゲームで遊技者の停止操作のタイミングで第2図柄が図柄表示位置に表示できない場合には、特定図柄を図柄表示位置に表示するように特定表示列を制御することが好ましい。つまり、当選情報が第2賞の入賞を許可するゲームにおいて、遊技者の特定表示列に対応した停止操作手段のタイミングが、第2図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに表示することができない場合は、いずれかの特定図柄を複数の入賞ラインのいずれかに表示するように特定表示列を制御する。これにより、最初に停止させた特定表示列の表示態様で、次の停止操作以降においても遊技者にボーナスに当選しているかもしれないという期待感を持続させることができる。なお、第2賞に対応する賞は一つでも複数でもよい。
この場合、優先賞は特定賞より優先して引き込み制御がなされるので、優先賞を構成する図柄を入賞ラインに引き込む結果、特定図柄が入賞ラインに引き込まれない場合が起こり得る。このような優先賞としては、例えば、付与される遊技価値として遊技媒体の受け無しでゲームを開始させる再遊技賞が該当する。
図1は、本発明にかかるスロットマシン1の外観を示す斜視図である。スロットマシン1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3とは片側で蝶番により固定され開閉できるようになっている。前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのスタートレバーやストップボタン等のボタン類が配置された操作部、リール上に配置された図柄を視認させるためのリール窓20やゲームを進行するための情報が表示される表示器類が配置されたパネル表示部、ゲームを進行するための情報が表示される液晶表示器やスピーカが配置された演出表示部、及び受皿部から構成されている。
演出表示部には、ゲームの進行状態を画像で表示する液晶表示器30及びゲームの進行に応じて変化させるBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ(図示なし)が設けられている。
受皿部には、メダル払出装置が駆動されてメダル払出口40aから排出された遊技メダルを貯めるメダル受皿40が設けられており、メダル受皿40の左側には灰皿41が設けられている。
図2は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、ゲームの主たる制御を行うメイン制御基板100A、液晶表示器30に対しての表示の制御、及びパネル表示部又は演出表示部のLED類や音の演出の制御を行う表示制御基板100Bを備えている。メイン制御基板100Aは、CPU(central processing unit)101、クロック発生回路a102、クロック発生回路b103、ROM(read-only memory)104、RAM(random-access memory)105、データ送出回路106、入出力ポート107から構成されている。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用することができる。その場合には、外付けのROM104、RAM105は不要となる。以下、メイン制御基板100Aに搭載したCPU101をメインCPUと言う。
表示制御信号121a〜121cは、それぞれパネル表示部に設けられたクレジット数表示器21a、獲得枚数表示器21b、払出数表示器21cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。リール駆動信号131a〜131cは、各リールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。なお、リール駆動信号131a〜131cは複数の巻線相を励磁するための複数本の駆動信号ラインを備え、各駆動信号ラインにパルス信号を所定の位相パターンで供給することによりリールは回転する。また、リール位置検出信号132a〜132cは各リールR1〜R3に対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に送られる。
また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106からのデータ送出のタイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。以下、表示制御基板100Bに搭載したCPU191をサブCPUと言う。
<3−1:遊技メダルの流れ>
本発明の一実施形態にかかるスロットマシン1における遊技メダルの流れを説明する。
(1)投入ベット処理
スロットマシン1でのゲームは、遊技者が遊技メダルをメダル投入口10に投入(投入操作)することで始まる。この投入操作により、遊技メダルの1枚目の投入で1本の入賞ラインL1が選択され、2枚目の投入でさらに2本の入賞ラインL2、L3が選択され、3枚目の投入でさらに2本の入賞ラインL4、L5が選択される。このように、遊技メダルを投入して所定の入賞ラインを選択する操作を「投入ベット操作」という。
(2)投入クレジット処理
遊技者が、入賞ラインを選択するのに必要な規定数を超える遊技メダルをさらに投入すると、クレジットとして遊技メダルを50枚分まで貯留装置に記憶される。貯留装置に記憶されたクレジット数が50枚に到達した後に、遊技者がさらに遊技メダルを投入した場合は、遊技メダルはメダル受皿40に戻される。
(3)貯留ベット処理
ゲームを開始するには、貯留装置に貯留されたクレジットを、遊技者がベットボタン11を操作することでも、入賞ラインが選択される。このように、ベットボタン11を操作して所定の入賞ラインを選択して有効化する操作を「貯留ベット操作」という。この「貯留ベット操作」と「投入ベット操作」を合わせて単に「ベット操作」と言う。
全てのリールR1〜R3が停止されたときに、賞に対応した図柄組み合わせ(役)がネット操作で選択された入賞ラインに揃うと入賞となり、役ごとに定められた遊技価値が付与される。遊技価値として遊技メダルが払い出される場合は、遊技メダルはクレジットとして貯留装置に記憶される。
(5)入賞払出処理
遊技メダルがクレジットとして払い出される過程で、貯留装置に記憶されたクレジット数が50枚に到達した場合は、メダル払出装置の駆動によって未払い出し分の遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。
(6)自動ベット処理
ゲームの結果、再遊技賞の入賞となった場合は当ゲームと同じ遊技メダルの数が次のゲームの開始にあたり自動的にベットされる。
(7)返却払出処理
ベット操作により入賞ラインを選択された後から遊技者がスタートレバー12を操作する前に、遊技者が精算ボタン14を操作した場合、メダル払出装置の駆動によって入賞ラインを選択するのに必要な規定数に対応した枚数の遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。
(8)精算払出処理
貯留装置にクレジット数が記憶されている場合であって、遊技者がスタートレバー12を操作する前に精算ボタン14を操作したとき、メダル払出装置の駆動によってクレジット数に対応した遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。
次に、スロットマシン1の基本動作の詳細を説明する。CPU101は、電源投入後初期化処理を行い、図3に示すフローチャートの処理を実行する。図3は、1ゲームの流れの内容を示すフローチャートである。
ステップS100:CPU101は、メダル投入信号160又はベット操作指示信号111a〜111cに基づいてメダル投入による投入ベット操作、又はベットボタン11の操作による貯留ベット操作が行われたか否かを判定し、いずれかの信号を検出するまで待機する。
ステップS101:CPU101は、いずれかの信号を検知した場合に1ゲームの開始となる。次に開始操作指示信号112に基づいてスタートレバー操作が行われたか否かを判定し、当該信号を検出するまで待機する。
ステップS102:CPU101は、当該信号を検出した場合は、ベット操作を禁止する。具体的には、メダルブロック信号141によりメダルセレクタ装置のソレノイドをOFFにし、メダルセレクタ装置の通過経路を切替えて、遊技メダルがメダル投入口10から投入された場合でもメダル受皿40に排出する。また、ベット操作指示信号111a〜111cも受け付けないようにする。
ステップS104:CPU101は、ゲーム種別情報を参照して、当ゲームの種類に応じた賞抽選テーブルを選択する。
ステップS105:CPU101は、選択した賞抽選テーブルを使用して、取得した乱数値が賞抽選テーブル上の抽選区分ごとに設定されたどの数値の範囲に属するかの判定を行い、その抽選区分に対応した賞の当選情報をセットする。セットされた当選情報は、入賞することを許可されている賞を特定する情報である。
ステップS109:CPU101は、ゲーム終了判定処理を行い、BBゲーム中であればBBゲームの終了条件を充足したかを判定する。
ステップS110:CPU101は、当選情報のクリア処理を行い、入賞を許可されていたことがクリア(入賞が禁止)される。ここでは、そのゲームで当選となった賞が次ゲーム以降も当選の持ち越しできる開始賞(例えば、BB賞)であれば、入賞した場合にだけ当選情報をクリアし、入賞せずに取りこぼした場合には当選情報をクリアせずそのまま(入賞の許可を継続)とする。一方、そのゲームで当選となった賞が当選の持ち越しができない開始賞又は小役賞であれば、入賞又は取りこぼしにかかわらずその当選情報をクリア(入賞が禁止)される。
ステップS111:CPU101は、ステップS102で行ったベット操作の禁止を解除し、遊技メダルの投入又はベットボタン11の入力の受け付けを行えるようにし、次のゲームの開始に備えるためステップS100へ戻る。なお、ステップS100でのベット操作の受付から、ステップS111でのベット操作の禁止解除までをスロットマシン1における1ゲームという。
<4−1:リール帯の図柄配列>
図4は、各リールR1〜R3に対応したリール帯に印刷された図柄の配置を示す説明図である。各リールR1〜R3は、等間隔の21個のコマに区画され、各コマの中央に図柄が配置されて印刷されている。リール帯は環状にリール枠の周面に貼り付けられているので、図柄番号PN=1のコマに対して、上側コマは図柄番号PN=2のコマとなり、下側コマは図柄番号PN=21のコマとなる。同様に、図柄番号PN=21のコマに対して、上側コマは図柄番号PN=1のコマとなり、下側コマは図柄番号PN=20のコマとなる。
図6(A)はスロットマシン1における賞と役及び付与される遊技価値を説明するための図である。スロットマシン1では賞に対応した図柄組み合わせ(役)が、ベット操作で選択された入賞ラインに揃うと入賞となり、付与される遊技価値が遊技メダルの払出しとする小役賞、付与される遊技価値が通常ゲームから他の種類のゲームを開始させる開始賞、及び付与される遊技価値が次ゲームをベット操作なしでゲームを開始させることである再遊技賞がある。
BB1賞はBBゲームを開始する開始賞であり、役として「赤7−赤7−赤7」の図柄の組み合わせ(「BB1役」ともいう)で構成される。BB2賞もBBゲームを開始する開始賞であり、役として「白7−白7−白7」の図柄の組み合わせ(「BB2役」ともいう)で構成される。通常ゲーム中に内部抽選でBB賞に当選することでBB賞の入賞を許可し、入賞ラインにそれぞれの賞に対応した役が成立して入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。BBゲーム中における獲得枚数が規定枚数に到達するか次の小役賞の入賞で規定枚数を超える場合にBBゲームが終了される。なお、通常ゲーム中に内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選しても入賞ラインにそれぞれの賞に対応した役が成立しないと、次ゲーム以降も当該役が成立して入賞するまで、BB1賞又はBB2賞の当選を持ち越したBB持越しゲームとなる。BB持越しゲーム中に入賞ラインに当該役が成立して入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。なお、このBB1賞とBB2賞を合わせて単にBB賞と言う。
小役A賞は10枚の遊技メダルを払い出す小役賞であり、役として「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄の組み合わせ(「スイカ役」ともいう)で構成される。小役B賞は15枚の遊技メダルを払い出す小役賞であり、役として「ベル−ベル−ベル」の図柄の組み合わせ(「ベル役」ともいう)で構成される。小役C賞は2枚の遊技メダルを払い出す小役賞であり、役として「赤チェリー−ANY−ANY」の図柄の組み合わせ(「赤チェリー役」ともいう)で構成される。ANYはいかなる図柄でも良いことを示す。この「赤チェリー役」は、左リールR1の「赤チェリー」図柄のみが入賞ラインに揃うだけで入賞となるもので、「赤チェリー」図柄が左リールR1の中段表示位置(M1)に表示された場合は、入賞ラインL1上でのみ入賞となり2枚の遊技メダルを得ることができる。また、左リールR1の上段表示位置(U1)に表示された場合は、入賞ラインL2とL4の2つの入賞ラインで入賞となる。このよう同時に複数の入賞ラインで役が揃い入賞となることを「重複入賞」といい、重複した役に応じた遊技メダル数として、15枚を上限として合わせた遊技メダル数を得ることができ、この場合4枚の遊技メダルを得ることができる。小役C賞のように単独のリールの図柄と他のリールのいかなる図柄との図柄の組み合わせで役を構成する小役賞を「単独図柄小役賞」という。
(3)再遊技賞
再遊技賞は、次ゲームをベット操作なしでゲームを開始させる遊技価値を付与する賞であり、役として「プラム−プラム−プラム」の図柄の組み合わせ(「プラム役」ともいう)で構成される。
「プラム」図柄及び「ベル」図柄は、図4の図柄の配列に示すように、どのリールにおいても、同一リール上で、ある「プラム」図柄と次の「プラム」図柄までの図柄の間隔、ある「ベル」図柄と次の「ベル」図柄までの図柄の間隔がどちらも4図柄(4コマ)間隔以内に配置されている。このスロットマシン1では、後述するリール停止制御により、賞を構成する図柄を入賞ラインに最大で4コマ(最大引き込みコマ数)で引き込んで停止させることを可能としている。したがって、「プラム」図柄及び「ベル」図柄を、4コマ以内の間隔になるよう図柄を配置することによって、遊技者がどのようなタイミングでストップボタン13a〜13cを操作したとしても、入賞ラインに当該図柄を引き込んで停止させることが可能となる。このような「プラム」図柄及び「ベル」図柄を「100%引き込み可能図柄」又は「100%入賞可能図柄」という。役として全てこの100%引き込み可能図柄で構成される「ベル役」や「プラム役」は、それらの賞のみに当選しているゲームでは、遊技者がどのようなタイミングでストップボタン13a〜13cを操作したとしても必ず入賞する。このような役で構成される賞を100%入賞が可能な賞という。
次に、ステップS104〜S105(図3)で実行する抽選処理を説明する。図7(A)は、ステップS104の賞抽選テーブル決定処理で選択される賞抽選テーブルTBL3を示す図である。CPU101は、内部抽選を実行するにあたって、通常ゲームでは賞抽選テーブルTBL31を選択し、BB持越しゲームでは賞抽選テーブルTBL32を選択し、BBゲームでは賞抽選テーブルTBL33を選択する。そして、選択した賞抽選テーブルに基づいて抽選を実行する。それぞれの賞抽選テーブルTBL31〜TBL33は、複数の抽選区分を備えており、複数の抽選区分のそれぞれには、抽選で選択される当選確率に対応した数値が記憶されている。スロットマシン1では、0000hから3FFFhの範囲で順次インクリメントして巡回するするカウンタ回路を利用して疑似乱数を発生させているので、当選確率を示す分数の分母は「16384」となり、それぞれの抽選区分には、当選確率の分子に相当する数値が記憶されている。
BBゲームで使用する賞抽選テーブルTBL33では、小役賞に対応した抽選区分3〜5のみ当選確率を備える。この例では。小役B賞に対応した抽選区分4が通常ゲーム及びBB持越しゲームで使用する賞抽選テーブルTBL31及びTBL32と比較して当選確率が高くなるように設定されている。つまり、抽選区分4には「16150」と記憶され「16150/16384」の当選確率で抽選されることを示す。
当選情報が示すデータのうち、40hはBB1賞のみに当選していることを示すデータであり、80hはBB2賞のみに当選していることを示すデータである。また、41h、42h、44h及び48hのそれぞれは、小役A賞、小役B賞、小役C賞及び再遊技賞のいずれかとBB1賞とに当選していることを示すデータである。同様に、81h、82h、84h及び88hのそれぞれは、小役A賞、小役B賞、小役C賞及び再遊技賞のいずれかとBB2賞とに当選していることを示すデータである。すなわち、41h〜48h及び81h〜88hを示す当選情報は、BB持越しゲームでセットされるものである。また、40h及び80hを示す当選情報は、通常ゲームでBB1賞又はBB2賞に当選したゲームと、BB持越しゲームで小役A賞〜小役C賞及び再遊技賞のいずれも当選していないBB持越しゲームでセットされるものである。この当選情報を参照することにより入賞を許可されている賞を知ることができる。つまり、当選情報がある賞の入賞を許可するゲームとは、当選情報がある賞の入賞を許可するように示していることを意味し、換言すれば、ある賞が当選しているゲームのことである。
なお、図7(A)に示すカッコ書きは、それぞれの賞抽選テーブルに対応した抽選区分が選択された場合に生成される当選情報を示す。
次に、ステップS107(図3)で実行するリール停止処理を説明する。リール停止処理では、ステップS105でセットされた当選情報から、停止制御で使用する賞ごとに設定された停止リンクテーブルTBL41〜TBL47を選択し、停止操作順序に従って停止位置を特定する停止データテーブル群TBL5(図9参照)の中から適宜停止データテーブルを順次選択しながら停止制御を行う。各停止データテーブルは、各賞及び各リールに対応させ、ストップボタンの操作のタイミングで得られたリール上の図柄位置(図柄番号)から何コマ進めてリールを停止させればよいかを特定する停止データが、図柄番号に対応させて記憶されているものである。停止データテーブルが各賞及び各リールに対応させているとは、各賞及び各リールに区分けされて停止データテーブルが備えられているものに限定されない。例えば、中リールR2と右リールR3の図柄配置が全く同一であった場合には、中リールR2に対応する停止データテーブルと右リールR3に対応する停止データテーブルは共通となる。また、あるリールに配置される複数の図柄Aと同数の図柄Bとが互いに同じように隣接している場合には、図柄Aを停止させる上段表示位置に対応する停止データテーブルと、図柄Bを停止させる中段表示位置に対応する停止データテーブルとは共通になる。同様に、図柄Aを停止させる中段表示位置に対応する停止データテーブルと、図柄Bを停止させる上段表示位置に対応する停止データテーブルとは共通になる。このように共通となる停止データテーブルは賞又はリールの種類に関係なく共用することができる。したがって、各賞及び各リールに関連付けられるように複数の停止データテーブルが記憶されている。
次に、各停止データテーブルが、どのように各賞及び各リールに関連付けられて選択されるかを説明する。図8は、停止リンクテーブルのデータ構造を示す説明図である。停止リンクテーブルは内部抽選の抽選対象となる賞ごとに分類されており、同図(A)は、BB1用の停止リンクテーブルTBL41を示し、同図(B)は小役A賞用の停止リンクテーブルTBL43を示し、同図(C)は小役B賞用の停止リンクテーブルTBL44を示し、同図(D)は再遊技賞用の停止リンクテーブルTBL46を示す。そして、各停止リンクテーブルTBL41〜TBL47は、最初に停止操作されたリールにより、(a)第1停止操作が左リールR1、(b)第1停止操作が中リールR2、(c)第1停止操作が右リールR3、の3つに区分され、更に、賞を構成する図柄を上段・中段・下段の表示位置のいずれに表示するかで区分されている。
小役A賞に当選したゲームでは、小役A賞用の停止リンクテーブルTBL43を用いて、上記と同様に停止データテーブルを順に選択し、遊技者の停止操作タイミングが適正であれば入賞ラインL1〜L5のいずれかにに「スイカ」図柄を表示させる。また、小役賞B賞に当選したゲームでは小役B賞用の停止リンクテーブルTBL44を用い、再遊技賞に当選したゲームでは再遊技賞用の停止リンクテーブルTBL46を用い、それぞれ上記と同様に停止データテーブルを順に選択し、遊技者の停止操作タイミングが適正であれば入賞ラインL1〜L5のいずれかに賞に係る役を構成する図柄を表示させる。
停止データテーブルは、取得した押下図柄番号が示す図柄位置から何コマ先の図柄位置までリールの回転を進めて停止することを指示する「0」〜「4」までの進みコマ数を記憶している。「0」であれば押下図柄番号が示す図柄位置で停止することを意味し、「4」であれば押下図柄番号が示す図柄位置から4コマ図柄先の図柄位置で停止することを意味する。その結果、進みコマ数で指定された図柄位置に対応する図柄を基準位置とした中段表示位置に表示することができる。つまり、停止操作指示信号113a〜113cを検出したタイミングで取得した押下図柄番号に対応づけられた進みコマ数を停止データテーブルから得る。なお、停止データテーブルはどこの図柄位置まで進めてリールを停止するかを指示できればよいので、「0」〜「4」のような進みコマ数ではなく、停止する図柄番号PNを記憶するようにしてもよい。
図10は、左リールR1における上中下段の各表示位置に停止する表示態様を示す説明図である。スロットマシン1では、停止操作指示信号113a〜113cを検出したタイミングで中段表示位置を基準位置として、その基準位置に対応するリール上の図柄位置を示す図柄番号PNを取得して「押下図柄番号」とする。ここで、基準位置に対応するリール上の図柄位置を示す図柄番号PNとは、停止操作指示信号113a〜113cを検出したタイミングで、直ちにリールを停止させた場合に、基準位置とする中段表示位置に表示することが可能な図柄番号を意味する。
左リールR1における図柄の配列では、BB賞に対応した「赤7」図柄又は「白7」図柄(以下、まとめて「7」図柄という)同士が7コマずつ離れて(図柄間のコマ数は6コマ)に配置されている。具体的には、「白7」図柄が図柄番号PN=4に配置され、「赤7」図柄が図柄番号PN=11及び18に配置されており、PN=4の「白7」図柄とPN=11の「赤7」図柄とが7コマ離れ、PN=11の「赤7」図柄とPN=18の「赤7」図柄とが7コマ離れ、PN=18の「赤7」図柄とPN=4の「白7」図柄とが7コマ離れている。このように配置することにより、遊技者の停止操作タイミングで取得した押下図柄番号から4コマ以内の引き込みにより、上中下段のいずれかの表示位置に、「7」図柄を必ず表示することが可能となる。
具体的には、PN=8の「チェリー」図柄に対してPN=4の「白7」図柄は4コマ離れ、PN=11の「赤7」図柄は3コマ離れている。同様に、PN=13の「チェリー」図柄に対してPN=11の「赤7」図柄は4コマ離れ、PN=18の「赤7」図柄は3コマ離れている。したがって、小役C賞が当選したゲームで、遊技者の適正な停止操作により「チェリー」図柄が上中下段のいずれかの表示位置に表示される場合には、「7」図柄はいずれかの表示位置にも表示されない。なお、小役C賞が当選したゲームであっても、遊技者の停止操作により「チェリー」図柄が上中下段のいずれの表示位置にも表示されない場合には、「7」図柄を上中下段のいずれの表示位置に表示するように制御する。また、いずれの賞にも当選していないハズレのゲームでも「7」図柄を上中下段のいずれかの表示位置に表示するように制御する。
次に、ステップS108(図3)で実行する入賞判定処理を説明する。入賞判定処理では、停止操作により各リールR1〜R3が停止されて各表示位置(U1〜D1、U2〜D2、U3〜D3)に所定の図柄が表示された場合に、ベット操作により選択された入賞ラインに役が揃っているか否かを判定する処理のことである。
各リールR1〜R3が回転中の場合は、入賞判定テーブルTBL6には図柄コードPCとして「FFh」が記憶されていて、各リールが停止されるごとに、停止されたリールに対応する入賞判定テーブルTBL6に図柄コードPCが順次記憶されていく。全てのリールR1〜R3が停止されると、入賞判定テーブルTBL6の全てに図柄コードPCが記憶されることになる。ただし、ベット操作で選択されなかった入賞ラインに対応する図柄コードPCとして「FFh」のままとしておく。
(1)役構成個別テーブルTBL21と入賞判定個別テーブルTBL61の比較
(2)役構成個別テーブルTBL21と入賞判定個別テーブルTBL62の比較
(3)役構成個別テーブルTBL21と入賞判定個別テーブルTBL63の比較
(4)役構成個別テーブルTBL21と入賞判定個別テーブルTBL64の比較
(5)役構成個別テーブルTBL21と入賞判定個別テーブルTBL65の比較
のそれぞれを行う。それ以外の各賞に対応した役構成個別テーブルTBL22〜26についても同様に比較を行う。なお、当選した賞に対応した役構成個別テーブルのみ各入賞判定個別テーブルTBL61〜65とそれぞれ比較するようにしてもよい。
<5−1:連続演出の説明>
次に、BB賞の当選を報知する連続演出を説明する。スロットマシン1では、抽選で小役賞に当選したゲームにおいて、当選した旨の報知演出を液晶表示器30にて行う。この報知演出は1ゲーム単位で行われ、スタートレバー12の操作に応じて抽選が行われて当選情報を生成した後に開始する。開始された報知演出は、各リールが停止して1ゲームの結果が表示されたとき、又は次のゲームの開始となるベット操作、若しくはスタートレバー操作で当該報知演出を終了させる。このように1ゲームで完結する報知演出を「個別演出」という。
(1)通常ゲーム毎に偽の連続演出を開始する抽選を行い、当該抽選で当選した場合
(2)通常ゲームで、特定の賞(例えば、小役C賞)に当選又は入賞した場合
(3)通常ゲームで、特定の出目が表示されてRTゲームが開始された場合
などが例示できる。ここで、BB賞に当選したゲームで開始される連続演出を「真の連続演出」といい、BB賞に当選していないゲームで開始される連続演出を「偽の連続演出」
という。真の連続演出と偽の連続演出とは、連続演出が開始された直後のゲームでは互いに演出内容が同一の個別演出が実行され、連続演出の最後のゲームでは互いに演出内容が異なる個別演出が実行される。これにより連続演出が開始された数ゲームの期間はBB賞に当選しているか否かがわからないので、遊技者はBB賞の当選の期待感を持って遊技を進めることができる。
図13は、偽の連続演出を中止する判定概要を説明する図である。停止操作順序として、左リールR1→中リールR2→右リールR3の場合のように、最初の停止操作が左リールR1であった場合に適用される。左リールR1におけるBB賞に対応する「7」図柄(S1図柄)は、前述したように、遊技者のどのような停止操作タイミングであっても、「7」図柄(S1図柄)が上中下段のいずれかの表示位置に表示されるように左リールR1に配置されている。したがって、第1停止操作においては左リールR1に対応した左ストップボタン13aが停止操作されたタイミングに対応した図柄番号を取得して、基準位置に対して4コマの引き込み範囲内で引き込んで、S1図柄を有効な入賞(以下、「有効入賞ライン」という)ライン上に表示可能であるかの第1押下判定は不要である。
また、小役A賞及び小役C賞が当選したゲームを除いては、「7」図柄(S1図柄)が上中下段のいずれかの表示位置に表示(図中で「b2」と記載、以下同様)されるように制御されるので、S1図柄が有効入賞ライン上に表示されなかったか否かの第1停止判定も不要である。なお、第1停止操作が停止してS1図柄が表示されない場合(b1)とは、小役A賞又は小役C賞に当選したゲームで、当選した賞に対応する図柄が有効入賞ライン上に表示されている場合である。後述するが小役A賞又は小役C賞に当選したゲームでは以下の判定を行わない。なお、第1停止操作における有効入賞ラインは、上段表示位置(U1)、中段表示位置(M1)及び下段表示位置(D1)を含む入賞ラインL1〜L5となる。
なお、偽の連続演出が実行中の再遊技賞に当選したゲームでは、遊技者の停止操作のタイミングにかかわらず再遊技賞に入賞するので、そのゲームの結果でBB賞に当選していないと遊技者に察知されることはない。したがって、上記の判定は再遊技賞に当選していないゲームで行われる。BB賞より優先して引き込み制御を行う優先賞(この例では、再遊技賞)がある場合、すなわち、当選情報がBB賞の入賞と優先賞の入賞とを許可する場合、優先賞に対応する図柄をBB賞に対応する図柄よりも優先して入賞ラインに対応した図柄表示位置に表示するように各リールR1〜R3を停止させる場合、当選情報が第1賞の入賞を許可するゲームでは、上述した判定を実行しないか、判定を実行してもその結果を無視して偽の連続演出を継続する。
ステップS202a:サブCPU191は、ストップボタンの停止操作が行われたか否かをメインCPU101より通知を受け、2回目以降のストップボタンの停止操作が行われたと判定する。
ステップS202b:サブCPU191は、メインCPU101が通知した押下図柄番号を取得する。なお、メインCPU101から押下図柄番号の通知を受けることでストップボタンの停止操作が行われたことの通知と兼ねることができる。1回目のストップボタンの停止操作の場合には第1押下図柄番号とし、2回目のストップボタンの停止操作の場合には第2押下図柄番号とし、3回目のストップボタンの停止操作の場合には第3押下図柄番号とする。
ステップS202c:図柄配列テーブルTBL1を参照して、通知を受けた押下図柄番号に基づいて、BB役を構成する図柄が有効入賞ライン上に表示可能かの押下判定を行い、判定結果が否定(NO)の場合はそのゲームの中止条件判定処理を終了させる。一方、判定結果が肯定(YES)の場合は次の判定に進む。
ステップS202e:サブCPU191は、図柄配列テーブルTBL1を参照して、通知を受けた停止図柄番号に基づいて、BB役を構成する図柄を有効入賞ライン上に表示しなかったかの停止判定を行う。
ステップS202f:サブCPU191は、ステップS202eにおける判定結果が肯定(YES)の場合に中止条件を充足させて、そのゲームの中止条件判定処理を終了させる。
ステップS202g:サブCPU191は、全ての停止操作に対して行うまでステップS202a〜S202eまでの処理を繰り返す。
ステップS201:サブCPU191は、偽の連続演出の実行中のゲームで以下の処理を行う。
ステップS202:サブCPU191は、再遊技賞、小役A賞及び小役C賞に当選したゲームでは、以下の処理は行わない。
ステップS203:サブCPU191は、前述したステップS202a〜S202gの中止条件判定処理を行う。
ステップS204〜S205:サブCPU191は、中止条件判定処理の結果で中止条件が充足した場合には、対応するBB賞の中止条件を充足させる
を行う。
ステップS206〜S207:サブCPU191は、BB1賞とBB2賞に対応した中止条件が全て充足した場合には連続演出中止フラグをセットする。
前述したように、最初に停止させるリールが左リールR1となる、順押し停止操作を行った場合には、BB賞以外の賞である小役A賞及び小役C賞が当選したゲームを除いて、BB賞に対応する「7」図柄を上中下段のいずれかの表示位置(有効入賞ライン上の表示位置)に表示するように制御する。しかも、ある賞に当選している場合には、遊技者の停止操作タイミングで当選した賞(第1賞)に対応した図柄(第1図柄)を複数の有効入賞ライン上のいずれかの表示位置に表示させると共に、「7」図柄も複数の有効入賞ラインのうち当該図柄(第1図柄)を表示させた入賞ライン以外の有効入賞ライン上の表示位置に同時に表示させる。このように停止制御することにより、左リールR1(特定表示列)を最初に停止操作を行った表示態様によりBB賞に当選している期待感を持たせることができる。なお、小役A賞及び小役C賞が当選したゲームにおいても当選した賞に対応した図柄を有効入賞ラインに停止させることができない停止操作を行った場合にも、「7」図柄(特定図柄)を複数の有効入賞ライン上のいずれかの表示位置に表示させる。
このように、当選した賞に対応する図柄(第1図柄)と、「7」図柄(特定図柄)を上中下段の何れかの表示位置に同時に表示させるようにするため、当該図柄(第1図柄)を「7」図柄(特定図柄)を挟んで一方を1コマ離れたコマに配置し他方を2コマ離れたコマに配置する。なお、当該図柄(第1図柄)を「7」図柄(特定図柄)を挟んでどちらも1コマ離れたコマに配置するようにしてもよい。また、当該図柄(第1図柄)を「7」図柄(特定図柄)を挟んでどちらも2コマ離れたコマに配置するようにしてもよい。この場合、当該図柄と「7」図柄とが同時に表示される表示位置は上段と下段に限定される。したがって、当選した賞(第1賞)に対応した図柄(第1図柄)が「7」図柄(特定図柄)と同時に表示するようにするためには、「7」図柄を挟んで上側と下側の両側に2コマ以内に当該図柄(第1図柄)を配置すればよい。
つまり、特定賞以外の賞のうち、特定表示列(左リールR1)において、特定図柄(「7」図柄)を挟んで上側と下側の両側に2コマ以内に配置された図柄(第1図柄)を図柄の組に含む賞を第1賞とし、特定表示列(左リールR1)において、特定図柄(「7」図柄)を挟んで上側と下側の両側に2コマを越えて配置された図柄(第2図柄)を図柄の組に含む賞を第2賞としてとき、停止制御手段は、(α)第1賞が当選したゲームでは特定図柄を枠内に表示するように特定表示列を制御し、(β)第2賞が当選したゲームで第2賞を構成する図柄を枠内に表示可能な場合は特定図柄を枠内に表示しないように特定表示列を制御し、(γ)第2賞が当選したゲームで第2賞を構成する図柄を枠内に表示不可能な場合は特定図柄を枠内に表示するように特定表示列を制御し、(δ)いずれの賞も当選していないゲームでは特定図柄を枠内に表示するように特定表示列を制御する。しかも、第2賞が内部抽選で当選する当選確率を第1賞よりも低く設定することで、ほとんどのゲームで特定表示列を最初の停止させた場合に特定図柄を枠内に表示するので、遊技者に遊技者にボーナスに当選しているかもしれないという期待感を待たせることが可能となる。
以上、現時点において、最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うスロットマシンもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。例えば、以下に述べる変形例は、本発明に包含されることは勿論である。
しかし、図16(A)に示すように、あるBB役を構成する一部の図柄が、他のBB役と同一図柄となるように構成されていてもよい。このようにBB役同士の図柄の一部が同一で構成されている場合には、同一の図柄を持つ同士のBB賞に対応する中止条件が、ある1ゲーム中の判定結果で同時に充足する場合がある。
同図(A)は、BB1賞、BB2賞及びBB3賞の3つのBB賞を例示したものである。BB1賞とBB3賞とは左リールR1と中リールR2でともに同一の「赤7」図柄で構成されており、BB2賞とBB3賞とは右リールR3でともに同一の「白7」図柄で構成されている。
例えば、第1停止操作が左リールR1であった場合で、「赤7」図柄に対して第1押下判定及び第1停止判定の両方の結果が肯定判定となるとき、「赤7」図柄を役の構成に含むBB賞に対応した中止条件を充足させる。このとき、「赤7」図柄を役の構成に含むBB賞とはBB1賞とBB3賞であるから、1ゲーム中の判定で、BB1賞とBB3賞に対応した中止条件を同時に充足させることになる。
一方、第1停止操作が右リールR3であった場合で、「白7」図柄に対して第1押下判定及び第1停止判定の両方の結果が肯定判定となるとき、「白7」図柄を役の構成に含むBB賞に対応した中止条件を充足させる。このとき、「白7」図柄を役の構成に含むBB賞とはBB2賞とBB3賞であるから、1ゲーム中の判定で、BB2賞とBB3賞に対応した中止条件を同時に充足させることになる。
(a)あるリール(例えば左リールR1)において、一方のBB賞に対応した図柄(例えば「赤7」図柄)から他方のBB賞に対応した図柄(例えば「白7」図柄)までのコマ数が、2コマ(図柄同士の間は1コマ)以内に配置されている場合で、当該リールを停止させる第1停止操作で、遊技者が「赤7」図柄及び「白7」図柄の両方を有効入賞ライン上に表示可能な適正なタイミングで停止操作したのにもかかわらず、有効入賞ライン上に「赤7」図柄及び「白7」図柄がどちらも表示されなかった場合には、1ゲーム中の1回の停止操作(第1停止操作)における判定でBB1賞とBB2賞に対応した中止条件を同時に充足させる。
しかし、連続演出中止フラグをセットされたタイミングで、当ゲームで実行している連続演出に対応した個別演出を強制的に終了させてもよい。例えば、第1停止操作の段階で連続演出中止フラグをセットされた場合には、その時点で強制的に終了させるようにする。つなわち、偽の連続演出を終了させる契機は、連続演出中止フラグがセットされた次のゲームのベット操作又はスタートレバー操作であってもよいし、連続演出中止フラグがセットされたゲームのストップボタン操作であってもよい。
また、上記切替演出PT−A〜Cを備えないで、偽の連続演出の最後のゲームで実行する個別演出(X5)を次のゲームで実行する個別演出として実行するようにしてもよい。偽の連続演出の最後のゲームで実行される個別演出は、特定賞に当選していないことを遊技者に知らしめる内容の演出であるから、偽の連続演出中に特定賞について中止条件が充足した場合に変更する個別演出として適している。具体的には、例えば2ゲーム目で連続演出中止フラグをセットされた場合に3〜4ゲーム目で実行する個別演出(A3及びA4)を飛ばして、3ゲーム目で個別演出(X5)を実行する。3ゲーム目で個別演出(X5)を実行した後は、4〜5ゲームは個別演出を実行しないで偽の連続演出を終了させる。あるいは、4〜5ゲーム目で実行する個別演出として、3ゲーム目で実行した個別演出(X5)を繰り返して実行するようにしてもよい。
具体的には、連続演出期間のゲーム数を5ゲームとしたとき、1ゲームから3ゲームの間で偽の連続演出中に特定賞について中止条件が充足した場合に、偽の連続演出を中止又は偽の連続演出の内容を変更する。一方、4ゲーム目で偽の連続演出中に特定賞について中止条件が充足した場合には、5ゲーム目の偽の連続演出にかかる個別演出をそのまま実行する。なお、偽の連続演出の最後の個別演出が、どれも特定賞に当選していないことを遊技者に知らしめる内容の演出となっている場合には、連続演出期間のゲーム数をカウントし、偽の連続演出中に特定賞について中止条件が充足したときにゲーム数のカウント値を参照して、偽の連続演出の中止又は変更を決定すればよい。しかし、偽の連続演出の最後の個別演出が、必ずしも特定賞に当選していないことを遊技者に知らしめる内容の演出となっていない場合(真の連続演出にかかる個別演出と偽の連続演出にかかる個別演出が同一)や、偽の連続演出の最後の2ゲームで実行される個別演出が特定賞に当選していないことを遊技者に知らしめる内容の演出を含んでいる場合には、ゲーム数のカウント値のみの判断では偽の連続演出を中止又は変更を決定できない。このような場合には、偽の連続演出を構成する個別演出に対応させてフラグを設け、特定賞に当選していないことを遊技者に知らしめる内容の個別演出にはフラグをセットする。そして、偽の連続演出中に特定賞について中止条件が充足したときに、次のゲームで実行すべき個別演出のフラグを参照し、フラグがセットされていれば当該個別演出をそのまま実行するようにすればよい。
この例の場合、BB1賞とBB2賞とでは、左リールR1(特定表示列)に対応した図柄は互いに同一の「赤7」図柄であり、他の表示列の中リールR2及び右リールR3に対応した図柄は「赤7」図柄と「白7」図柄とで互いに異なる図柄としている。ここで、少なくとも中リールR2又は右リールR3に対応した図柄のどちらか一方が互いに異なっていればよい。また、BB1賞、BB2賞及び小役D賞とでは、左リールR1(特定表示列)に対応した図柄は互いに同一の「赤7」図柄であり、他の表示列の中リールR2及び右リールR3に対応した図柄は「赤7」図柄と「白7」図柄と「ベル」図柄とで互いに異なる図柄としている。ここで、少なくとも中リールR2又は右リールR3に対応した図柄のどちらか一方がそれぞれの賞同士で互いに異なっていればよい。この結果、小役D賞が当選したゲームにおける左リールR1を最初に停止操作を行った場合には、遊技者の停止操作のタイミングのかかわらず入賞ライン上の表示位置に「赤7」図柄を表示するので、遊技者は左リールR1が停止した後でもBB賞当選の期待感を持たせることができる。
この例の場合、BB1賞と小役D賞では、左リールR1(特定表示列)に対応した図柄は互いに同一の「赤7」図柄であり、他の表示列の中リールR2及び右リールR3に対応した図柄は「赤7」図柄と「ベル」図柄とで互いに異なる図柄としている。ここで、少なくとも中リールR2又は右リールR3に対応した図柄のどちらか一方がそれぞれの賞同士で互いに異なっていればよい。この結果、小役D賞が当選したゲームにおける左リールR1を最初に停止操作を行った場合には、遊技者の停止操作のタイミングのかかわらず入賞ライン上の表示位置に「赤7」図柄を表示するので、遊技者は左リールR1が停止した後でもBB賞当選の期待感を持たせることができる。
(a)BB賞と小役賞が同時に入賞することを禁止する。
(b)当選している賞に対応する図柄が引き込めるタイミングで停止操作がされた場合は、その図柄を引き込まなければならない。
この場合、左リールR1(特定表示列)において、「7」図柄と同時に上中下段のいずれかの表示位置に「チェリー」図柄が表示されると、小役C賞に入賞が確定しているため、(a)の規則の制約によってBB賞との同時入賞が禁止される。よって、中リールR2および右リールR3においてBB賞に対応する図柄を引き込めない。仮に、BB賞と小役C賞が同時に当選していると仮定すると、(b)の規則上の制約によって、中リールR2および右リールR3においてもBB賞に対応する図柄を引き込まなければならないが、同時入賞は禁止されているので、この同時に当選していると言う仮定は成り立たない。すると、遊技者は、左リールR1(特定表示列)において「7」図柄と「チェリー」図柄が同時に表示された場合は、BB賞に当選していないことを察知してしまうので、偽の連続演出を中止又は演出内容を変更することが好ましい。
12 スタートレバー
13a、13b、13c リールストップボタン
101 CPU
R1〜R3 左・中・右リール
Claims (4)
- 各々が複数のコマを有し各コマに図柄が配列され、一方向に回転するように移動させて図柄の可変表示が可能な特定表示列を含む複数の表示列と、
遊技者が前記複数の表示列の可変表示の開始を指示するための開始操作手段と、
前記複数の表示列のそれぞれに対応して設けられ、遊技者が前記複数の表示列のそれぞれの可変表示の停止を指示するための複数の停止操作手段と、
一又は複数の開始賞を含む複数の賞及びハズレを抽選対象としてゲームごとに抽選を実行する抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に応じて抽選で当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の開始賞のいずれかに当選すると、当選したゲームから当選した開始賞に入賞するゲームまで、当選した開始賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の開始賞以外の賞に当選すると、当選したゲームでのみ当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成する当選情報生成手段と、
前記複数の表示列のそれぞれに図柄を停止させる図柄表示位置の組からなる入賞ラインが複数設定され、前記複数の停止操作手段のそれぞれが操作されたタイミングにおける前記表示列の位置から所定範囲内のコマ数だけ前記表示列を移動させて、前記当選情報が入賞を許可する賞を構成する図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに対応した図柄表示位置に表示するように前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を停止させる停止制御手段とを備え、
遊技媒体の受け付けでゲームを開始させ、前記開始操作手段の指示により前記複数の表示列を可変表示させた後、前記複数の停止操作手段のそれぞれの指示に基づいて、前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を前記停止制御手段により停止させて複数の前記入賞ラインのいずれかに対応した図柄表示位置の図柄の組が前記当選情報が入賞を許可する賞に対応する図柄の組となった場合に賞に入賞し、入賞した賞に応じて予め定められた遊技価値を付与して当該ゲームを終了させるスロットマシンにおいて、
前記一又は複数の開始賞の一部又は全部は、一又は複数の特定賞であり、
前記一又は複数の特定賞の各々に対応する図柄の組は、前記複数の表示列のそれぞれに対応した特定図柄で構成され、
前記特定表示列には複数の前記特定図柄が配置され、
前記複数の賞のうち、前記一又は複数の開始賞以外の賞は、第1賞を含み、
前記特定表示列における図柄表示位置は上段、中段及び下段の3段から構成され、
複数の前記入賞ラインは、前記3段の各図柄表示位置をそれぞれ含むように設定され、
前記特定表示列には前記第1賞に対応する複数の第1図柄が配置され、
前記特定表示列に配置された複数の前記特定図柄のぞれぞれには、特定図柄の上側に2コマ以内の一のコマ及び下側に2コマ以内の一のコマのそれぞれに前記各第1図柄が配置され、
前記特定表示列に配置された複数の前記特定図柄は、前記特定表示列に対応する前記停止操作手段が任意のタイミングで操作された場合にいずれか一つの特定図柄のみが前記特定表示列における複数の前記入賞ラインに対応した図柄表示位置に表示できるように配置され、
前記停止制御手段は、
前記当選情報が前記第1賞の入賞を許可するゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のうち前記特定表示列に対応して設けられた停止操作手段を最初に操作した場合に、前記特定表示列に配置されたいずれかの一つの第1図柄といずれか一つの特定図柄とを複数の前記入賞ラインのいずれかに表示するように前記特定表示列を停止制御し、
前記当選情報がいずれの賞の入賞を許可しないゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のうち前記特定表示列に対応して設けられた停止操作手段を最初に操作した場合に、前記特定表示列に配置されたいずれか一つの特定図柄を入賞ラインに表示するよう前記特定表示列を停止制御する、
ことを特徴とするスロットマシン。 - 前記抽選手段は、前記第1賞に当選する確率が、前記特定賞に当選する確率より高くなるように抽選を実行することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
- 前記複数の賞のうち、前記開始賞及び前記第1賞以外の賞は、第2賞を含み、
前記特定表示列には前記第2賞に対応する第2図柄が配置され、
前記抽選手段は、前記第1賞が当選となる確率を前記第2賞が当選となる確率より高くなるように抽選し、
前記特定表示列に配置された前記第2図柄は、前記特定図柄から3コマ以上離れて配置され、前記特定表示列に対応する前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合にのみ、前記第2図柄を前記特定表示列における複数の前記入賞ラインに対応した図柄表示位置に表示できるように配置され、
前記停止制御手段は、
前記当選情報が前記第2賞の入賞を許可するゲームにおいて、前記複数の停止操作手段のそれぞれが操作されたタイミングによって前記第2図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに表示できないときは、いずれかの特定図柄を複数の前記入賞ラインのいずれかに表示するように前記特定表示列を制御する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。 - 前記複数の賞は優先賞を含み、
前記停止制御手段は、前記当選情報が前記特定賞の入賞と前記優先賞の入賞とを許可する場合、前記優先賞に対応する図柄を前記特定賞に対応する図柄よりも優先して複数の前記入賞ラインのいずれかに対応した図柄表示位置に表示するように前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を停止させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のスロットマシン。
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