JP4535752B2 - アクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法、電子情報機器 - Google Patents

アクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法、電子情報機器 Download PDF

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Description

本発明は、複数の走査配線と複数の信号配線との各交叉部毎に画素部が配設され、この交叉部近傍の走査配線がスイッチング素子の制御端子に接続され、この交叉部近傍の信号配線がスイッチング素子を介して画素部に接続された表示部と、この表示部に、電源電圧を所定の電圧に昇電圧して表示駆動用電圧として出力するチャージポンプ回路とを有したアクティブマトリクス型液晶表示装置などのアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法、これらを各種表示画面部に用いた例えば携帯電話装置、液晶テレビジョンおよびパーソナルコンピュータなどの電子情報機器に関する。
従来、この種の液晶表示装置として、TFT(Thin Film Transister;薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置)が知られている。
図11は、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の要部構成例を示すブロック図である。
図11に示すように、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置10は、複数の画素部がマトリクス状に配列された表示画面部を構成する液晶パネル1と、これを表示制御する制御信号として初期化信号INIおよび外部制御信号SCKを出力する制御信号出力回路2とを有している。
液晶パネル1は、各画素部毎に、スイッチング素子(TFT)および画素電極VDが設けたれたアクティブマトリクス基板(TFT基板)と、このアクティブマトリクス基板に対向して配設され、対向電極VCOMを備えた対向基板(図示せず)とを有し、両基板の間に表示媒体として液晶材料が挟持されたアクティブマトリクス型の液晶表示部11が中央部に設けられ、その周辺部に、データドライバ12と、ゲートドライバ13と、チャージポンプ回路14とが設けられている。
液晶表示部11は、複数のデータライン(信号線)111と複数のゲートライン(走査線)112とが、互いに交叉(または直交)するように配設されており、この交叉部毎に画素部Cxy(C11、C12、m・・・、Cx1、・・・、Cy1、・・・、Cxy、以下、画素部Cという)が設けられている。データライン111は、液晶パネル1内で各TFTを介して画素電極VDから液晶層に表示電圧を与えるための信号ラインであり、ゲートライン112は、液晶パネル1内で画素電極VDに接続されたTFTをON/OFFするための走査信号ラインである。
各画素部Cは、画素電極VDと対向電極VCOMとの間に液晶材料が挟持されて画素容量が構成されており、マトリクス状に複数配置されている。この画素部Cの画素電極VDは、液晶駆動用TFTxy(以下、TFTという)を介して、データライン111とゲートライン112とに接続されている。すなわち、TFTのゲート領域(ゲート電極)は交叉部近傍のゲートライン112に接続され、そのソース領域(ソース電極)は交叉部近傍のデータライン111に接続され、そのドレイン領域(ドレイン電極)は画素電極VDに接続されている。
さらに、画素部Cには、画素容量の他に、TFT側が補助容量Csxy(以下、補助容量Csと言う)の一方電極とも接続されており、補助容量CsはTFTと反対側が電圧GVDDが印加される他方電極と接続されている。
データドライバ12は、表示信号を選択的に出力することにより各データライン111を順次駆動する。
ゲートドライバ13は、走査信号を選択的に出力することにより各ゲートライン112を順次駆動する。
チャージポンプ回路14では、入力される電源電圧VDDが、制御信号出力部2からの外部制御信号SCKのタイミングで昇電圧され、出力電圧GVDDが生成されて出力される。この出力電圧GVDDは、補助容量Cs以外に、ゲートドライバ13にも入力されており、出力電圧GVDDがTFTをONするためのスイッチング電圧(走査電圧)としても用いられている。
以上の液晶パネル1においては、低温プロセスにより作製されたポリシリコンを用いて、図11に示すような回路構成を各々1枚のガラス基板上に構成したアクティブマトリクス基板(TFT基板)および対向基板とすることが可能である。この場合に、制御信号出力回路2についても、液晶パネル1内に設けることができる。
なお、補助容量Csの他方電極を、電圧GVDDなどの高い電圧供給部に接続する従来技術として、例えば特許文献1には、補助容量Csを最大容量値付近で用いるために、一番電圧が高い電圧GVDDを補助容量Csの他方電極に接続することが記載されている。また、上記図11に示す回路構成のように、液晶表示部11と同一ガラス基板(TFT基板)上にチャージポンプ回路14を形成する従来技術として、例えば特許文献2には、ガラス基板上の薄膜トランジスタと外付け容量素子とによってDC/DCコンバータを構成することが記載されている。
上記構成により、以下に、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置10の動作について説明する。
図12は、図11の制御信号出力回路2から液晶パネル1に出力される各制御信号電圧、電源電圧、チャージポンプ回路14の出力電圧の信号波形図である。図12では、入力電源電圧VDD、初期化信号INI、外部制御信号SCKおよびチャージポンプ回路14からの出力電圧GVDDについて、電源投入時に入力電源電圧VDDがGNDレベルより所定の電源電圧まで上昇し、実際に液晶表示が開始されるまでの期間を示している。
図12に示すように、入力電源電圧VDDがGNDレベルから所定の電源電圧レベルまで上昇する際に、まず、制御信号出力回路2からゲートドライバ13への初期化信号INIが立ち上げられる。この初期化信号INIは、ゲートドライバ13の初期化などに利用される。この初期化信号INIが“H”レベルである期間を初期化期間aという。この初期化期間aでは、データドライバ12およびゲートドライバ13は動作されないため、液晶表示部11は動作されておらず、液晶表示は行われない。
次に、初期化期間aの途中から、制御信号出力回路2からチャージポンプ回路14に外部制御信号SCKが入力されることにより、チャージポンプ回路14の駆動が開始され、チャージポンプ回路14からの出力電圧GVDDが所定時間後に安定した電圧レベルに達する。
その後、初期化信号INIが立ち下げられて初期化期間aが終わった後、各種の液晶駆動用信号(図示せず)が液晶パネル1内のデータドライバ12およびゲートドライバ13などに入力され、液晶表示部11に所望の表示が開始される。この期間を表示期間bという。
なお、上記初期化期間aと外部制御信号SCKの開始タイミングについては、外部制御信号SCKの開始タイミングからチャージポンプ回路14の出力電圧GVDDが安定するまでが初期化期間aであればよく、チャージポンプ回路14の特性によって、任意に設定することが可能である。また、初期化期間aの開始後、すぐに外部制御信号SCKを開始させることも可能であるが、本発明とは特に関係がなく、説明を簡略化するために、ここではその説明を省略している。さらに、表示期間bでのデータドライバ12およびゲートドライバ13の駆動方法や、チャージポンプ回路14の詳細動作などについても、本発明とは直接関係がなく、その説明を簡略化するために、ここではその説明を省略している。
特開平3−149520号公報 特開2001−183702号公報
上記従来の液晶表示装置において、液晶は自発光素子ではないため、液晶表示部11が透過型である場合には、バックライト(図示せず)が液晶パネル1の背面に搭載され、その光を液晶層にて遮光するか、遮光しないか(透過させるか)によって、画像が表示されるようになっている。この場合には、バックライトが点灯されていないと、液晶表示部11は黒表示状態のままである。このため、透過型液晶パネルでは、電源電圧VDDの投入以降、表示期間bになって液晶表示が行われるまでは、バックライトが点灯されずに黒表示とされ、液晶表示部2において安定表示が開始されてからバックライトが点灯されるようになっている。
しかしながら、反射型や微反射型、または半透過型と言われる反射型表示モードを有する液晶パネルでは、バックライトを用いなくても、外光のみによって液晶表示を行うことが可能である。したがって、反射型表示モードを有する液晶パネルの場合、透過型と同様にバックライトによる制御を行っても、バックライトが点灯される前に液晶パネルの表示を目視にて確認することができる。この場合に生じる問題について、以下に説明する。
図13は、図11の画素部の基本構成例を示す回路図であり、図14は、初期化期間aにおける従来の液晶パネルの動作を説明するための各部の電圧レベルを示す図である。
図13に示すように、データライン111にソース電極が接続されているTFTのドレイン電極側には、画素電極VDとこれに液晶材料を介して対向する対向電極VCOMとの間の表示電圧によって発生する電荷Q1と、補助容量Csの一方電極の電圧と他方電極の電圧GVDDとによって発生する電荷Q2とが存在する。
ここで、初期化期間aの状態について考えると、TFTはOFF状態であり、対向電極VCOMの電位はGNDレベルである。このため、電荷Q1は「0」であるが、電荷Q2は電圧GVDDによって発生している。このとき、TFTがOFF状態であり、補助容量Csから液晶容量Clcに至る直列接続が形成されていると考えることが可能であるため、電荷量Q(Q1=Q2)は、液晶容量(画素容量)Cxyの容量値をClc、補助容量Csの容量値をCcsとすると、
Figure 0004535752
によって表すことができる。また、その際の液晶印加電圧Vは、
Figure 0004535752
となる。
図14において、この場合の各画素部の液晶印加電圧Vを実線で表わし、その変動範囲を点線で表わしている。
例えば液晶容量値Clcと補助容量値Ccsとが同じ値(Q1=Q2)である場合には、画素部Cxyの液晶容量値Clcには電圧GVDDの1/2の電圧が印加されることになる。ここで、例えばTN液晶を用いた場合には、画素部Cxyに電圧を印加することによって黒表示が行われる。このため、電圧GVDDの値が大きいほど、補助容量値Ccsが液晶容量値Clcよりも大きいほど、画素部Cxyに大きな電圧が印加され、液晶表示部11の液晶表示が黒くなる傾向にある。このため、初期化期間aであるにも関わらず、液晶表示部11では何らかの表示が行われることになる。
なお、液晶容量値Clcと補助容量値Ccsとは、製造プロセスのばらつきや表示面内のばらつきなどによって、一様の値になっている訳ではなく、実際には画素部単位でばらついている。このため、図14に電圧Vの点線で示すように、各画素部Cxyの液晶に印加される電圧Vは、全て同じではなく、結果的に表示面内にて明暗が発生するなど、表示ばらつきが確認されることがある。
また、実際のTFTは、完璧なスイッチング素子ではなく、OFF状態であっても電流が流れている。特に、低温プロセスで作製されるポリシリコンを用いたTFTなどでは、その傾向が顕著である。このため、液晶容量Clcと補助容量CsからTFTを介してデータライン111に電流が流れ、電荷が抜けていくという現象が発生する。このため、実際に安定化される電圧レベルは、上記式2に示す値とは若干ずれることになる。
このTFTのOFF状態の抵抗値についてもばらつきがあるため、電荷の抜け方に差が発生し、画素部Cxyに印加される電圧Vもばらついて、表示面内の輝度ばらつきが発生する。また、OPEN状態であるはずのデータライン111に対して電荷が供給されていることになるため、そのデータライン111を介して電荷がやり取りされることによって、データライン単位ですじのような表示が見えることがある。さらに、実際の液晶パネル1では、その他に様々な寄生容量や寄生抵抗があるため、これらのばらつきや電流経路によって、様々な表示状態になると考えられる。
上記特許文献1には、電圧GVDDの開始タイミングに関する記述はなく、特許文献2には、DC/DCコンバータの動作開始タイミングに関する記述は見られない。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、電源投入時に表示媒体に不要な電圧が印加されることによる表示ムラやスジなどの表示不具合を抑制できるアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法、これを表示画面部に用いた電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明のアクティブマトリクス型表示装置は、複数の走査線と複数の信号線との各交叉部毎に画素部が配設され、該交叉部近傍の走査線がスイッチング素子の制御端子に接続され、該交叉部近傍の信号線が該スイッチング素子を介して該画素部に接続された表示部と、該表示部に、外部制御信号により電源電圧を所定の電圧に昇電圧して表示駆動用電圧として出力するチャージポンプ回路とを有し、該画素部は、該スイッチング素子に対して画素容量部および補助容量部が並列接続されており、該表示部の表示期間、該補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されるアクティブマトリクス型表示装置において、該チャージポンプ回路に該外部制御信号を出力可能とする制御信号出力手段を有し、表示期間前に、該補助容量部のスイッチング素子とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されて、該補助容量部に電荷が発生することによる表示不具合を防ぐように、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路から昇電圧出力が出力開始される構成とし、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における制御信号出力手段は、前記初期化期間後の表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路に前記外部制御信号を出力開始可能とし、該チャージポンプ回路は該外部制御信号に基づいて昇電圧出力を行う。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における制御信号出力手段は、該チャージポンプ回路に駆動開始制御信号を出力可能とし、該チャージポンプ回路は、前記初期化期間後の前記表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該駆動開始制御信号に基づいて昇電圧出力を行う。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における制御信号出力手段は、前記表示開始タイミングまで、前記チャージポンプ回路に出力される外部制御信号を出力停止制御する出力制御部を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置におけるチャージポンプ回路は、前記駆動開始制御信号に基づいて前記表示開始タイミングまで昇電圧動作を停止制御する入力制御部を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置におけるチャージポンプ回路は、前記駆動開始制御信号に基づいて前記表示開始タイミングまで昇電圧出力を停止制御する出力制御部を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置におけるチャージポンプ回路は、前記入力制御部が、入力される前記駆動開始制御信号の所定レベルにより、入力される前記外部制御信号を内部信号として出力し、
該内部信号により昇電圧動作を開始して昇電圧出力を行うチャージポンプ部を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置におけるチャージポンプ回路は、前記外部制御信号により昇電圧動作を開始して昇電圧出力を行うチャージポンプ部を有し、前記出力制御部は、前記駆動開始制御信号および該昇電圧出力が入力されて該駆動開始制御信号の所定レベルに応じて該昇電圧の出力制御を行う。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における入力制御部は、前記駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときに前記チャージポンプ部が非アクティブとなる信号を前記内部信号として該チャージポンプ部に出力し、該駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときに前記外部制御信号をそのまま該内部信号として該チャージポンプ部に出力する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における出力制御部は、前記駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときにグランドレベルの電圧を出力し、該駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときに前記チャージポンプ部からの昇電圧出力をそのまま出力する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における入力制御部は、前記駆動開始制御信号が入力されるインバータと、該インバータからの出力および前記外部制御信号がそれぞれ入力されるアンドゲートとを有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における入力制御部は、前記駆動開始制御信号および外部制御信号が入力されるアンドゲートを有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における入力制御部は、前記駆動開始制御信号により入力を切り換えるスイッチング手段を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における出力制御部は、前記駆動開始制御信号により入力を切り換えるスイッチング手段を有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における出力制御部は、前記駆動開始制御信号および前記チャージポンプ回路からの昇電圧出力が入力されて該昇電圧出力の停止制御を行うアンドゲートを有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における画素部は、前記スイッチング素子に対して画素容量部および補助容量部が並列接続されており、前記表示部の表示期間、該補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、前記チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されている。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における表示部の初期化期間から該表示部の表示期間開始タイミングまで、前記補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、前記画素容量部のスイッチング素子側とは反対側の対向電極に印加される対向電圧レベルと同じレベルの電圧が印加されている。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置において、複数の走査線を選択的に順次駆動する走査ドライバと、前記複数の信号線を選択的に順次駆動する信号ドライバとを有する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置において、初期化信号により前記走査ドライバの初期化動作を行う前記表示部の初期化期間直後または、該初期化期間後の非表示期間直後に前記表示期間を開始する。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置におけるチャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧は、前記走査ドライバから前記スイッチング素子への走査電圧としても用いられている。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における外部制御信号として、前記信号ドライバ用のクロック信号が用いられている。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における表示部、走査ドライバ、信号ドライバおよびチャージポンプ回路のうちの少なくともいずれかは、低温プロセスで作製されたポリシリコンを用いて基板上に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明のアクティブマトリクス型表示装置における表示部の表示モードとして反射型表示モードを有する。
本発明のアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法は、請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法であって、駆動開始制御信号により昇電圧動作または昇電圧出力の開始制御をして、該初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて表示駆動用に昇電圧出力を行うステップを有し、該ステップは、前記表示部の表示期間、前記補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、前記チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加され、表示期間前に、該補助容量部のスイッチング素子とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されて、該補助容量部に電荷が発生することによる表示不具合を防ぐように、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路から昇電圧出力が出力開始されるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の電子情報機器は、請求項1〜22のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置を表示画面部に用いて画面表示可能とするものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、TFTのON電圧(走査電圧)などに用いられる昇圧出力電圧GVDDを生成するための昇電圧回路としてチャージポンプ回路を備えた表示装置において、昇圧出力電圧GVDDの出力開始タイミングを表示部の表示開始タイミングに合わせて制御した駆動開始制御信号GENをチャージポンプ回路に供給して、表示期間b前の初期化期間aや非表示期間cにチャージポンプ回路を動作させないように制御する。または、その駆動開始制御信号GENをチャージポンプ回路に供給して、表示期間b前の初期化期間aや非表示期間cにチャージポンプ回路から電圧GVDDを出力させないように制御する。 さらに、制御信号出力手段内において、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、チャージポンプ回路に外部制御信号を出力開始するようにしてもよい。
これにより、表示期間前に補助容量Csに電圧GVDDが印加されないようにすることができるため、電源投入時に液晶層などの表示媒体に不必要な電圧が印加されることを防いで、表示部の表示ムラやスジなどの表示不具合を抑制することが可能となる。
以上により、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、チャージポンプ回路から昇電圧出力が出力開始されれば、電源投入時に、表示期間前に補助容量Csを介して液晶容量Clcに不必要な電圧がかからないようにすることができるため、表示媒体に不要な電圧が印加されることによる表示ムラやスジなど、不具合な画面表示を回避することができる。
以下に、本発明のアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法の実施形態1,2を、アクティブマトリクス型液晶表示装置およびその駆動方法に適用した場合について説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形態1における要部構成例を示すブロック図であり、図2は、図1のチャージポンプ回路14Aの内部構成例を示すブロック図である。なお、図1において、図11の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図1に示すように、アクティブマトリクス型液晶表示装置10Aは、表示画面部を構成する液晶パネル1Aと、これを表示制御する制御信号として、初期化信号INI、駆動開始制御信号GENおよび外部制御信号SCK(クロック信号)を出力する制御信号出力手段としての制御信号出力回路2Aとを有している。
本実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表示装置10Aが従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置10と異なる点は、駆動開始制御信号GENによって、液晶表示部11の表示期間bの開始タイミングまでチャージポンプ動作(昇電圧動作)を停止制御するチャージポンプ回路14Aを設けた点である。
チャージポンプ回路14Aは、図2に示すように、入力制御信号として外部制御信号SCKおよび駆動開始制御信号GENが入力されて内部信号Cinを出力する入力制御部141と、この内部信号Cinに基づいて電源電圧VDDを昇電圧するチャージポンプ動作を開始するチャージポンプ部142とを有している。
入力制御部141は、例えば駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときに、チャージポンプ部142が非アクティブとなるように、内部信号Cinとして“L”レベルが出力されるように構成されている。また、入力制御部141は、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときには、外部制御信号SCKがそのままチャージポンプ部142に出力されるように構成されている。
図3は、図2の入力制御部141の内部構成例を示す回路図である。
図3に示すように、入力制御部141はアンドゲート141aを有している。
アンドゲート141aにおいて、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときには、外部制御信号SCKが“L”レベルであるときには“L”レベルの内部信号Cinが出力され、外部制御信号SCKが“H”レベルであるときには“H”レベルの内部信号Cinが出力される。また、駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときには、外部制御信号SCKが“L”レベルであっても“H”レベルであっても、“L”レベルの内部信号Cinしか出力されない。
上記構成により、本実施形態1のアクティブマトリクス型液晶表示装置10Aの動作について説明する。
図4は、図1の制御信号出力部2Aから液晶パネル1Aに出力される各信号電圧、電源電圧、図2のチャージポンプ回路14Aの内部信号Cinおよび出力電圧GVDDの信号波形図である。図4では、入力電源電圧VDD、初期化信号INI、外部制御信号SCK、駆動開始制御信号GEN、内部信号Cinおよび出力電圧GVDDについて、電源投入時に、入力電源電圧VDDがGNDレベル(接地電圧)より所定の電源電圧まで上昇し、実際に液晶表示が開始されるまでの期間の各信号波形を示している。
図4に示すように、入力電源電圧VDDがGNDレベル(接地レベル)から所定の電圧値まで上昇する際に、まず、初期化信号INIが立ち上げられて制御信号出力回路2Aからゲートドライバ13に出力される。
所定時間後、外部制御信号SCKが立ち上げられて制御信号出力回路2Aからチャージポンプ回路14Aの入力制御部141に入力される。初期化信号INIが立ち下げられて初期化期間aが終了してから所定の非表示期間cが経過後、表示期間bの開始タイミングに合わせて、駆動開始制御信号GENが立ち上げられて制御信号出力回路2Aからチャージポンプ回路14Aの入力制御部141に出力される。
入力制御部141では、例えば駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときに、チャージポンプ部142が非アクティブとなるように、内部信号Cinとして“L”レベルが出力される。したがって、駆動開始制御信号GENが“L”レベルである期間は、外部制御信号SCKが入力されても、チャージポンプ部142に出力される内部信号Cinは“L”レベルであって、チャージポンプ部142は動作しない。
また、入力制御部141では、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときに、外部制御信号SCKがそのまま内部信号Cinとして出力される。よって、チャージポンプ部142は、駆動開始制御信号GENの立ち上がり(表示期間bの開始タイミング)時に動作を開始し、出力電圧GVDDが立ち上げられて出力される。
これにより、初期化期間aおよび非表示期間cでは、チャージポンプ回路14Aからの出力電圧GVDDはGNDレベルであり、補助容量Csを介して画素部(液晶容量)Cxyに不要な電圧が印加されることはない。また、表示期間bでは、データドライバ12やゲートドライバ13が駆動されており、画素部(液晶容量)CxyにTFTを介して所望の表示電圧が印加されるため、チャージポンプ回路14Aからの出力電圧GVDDが所定の電圧となって、補助容量CsのTFT側とは反対側の電極に印加されても何ら問題は生じない。従来技術のように初期化期間aおよび非表示期間cに画素部(液晶容量)Cxyに不必要な電圧(表示電圧以外の電圧)が印加されることがないため、従来のような表示ムラやスジなどが表示画面上に現れることはなく、良好な表示状態とすることができる。
(実施形態2)
図5は、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形態2における要部構成例を示すブロック図であり、図6は、図5のチャージポンプ回路14Bの内部構成例を示すブロック図である。なお、図5において、図11の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、アクティブマトリクス型液晶表示装置10Bは、複数の画素部がマトリクス状に配置された表示画面部を構成する液晶パネル1Bと、これを表示制御する制御信号として、初期化信号INI、駆動開始制御信号GENおよび外部制御信号SCKを出力する制御信号出力手段としての制御信号出力部2Bとを有している。
本実施形態2のアクティブマトリクス型液晶表示装置10Bが従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置10と異なる点は、駆動開始制御信号GENによって、液晶表示部11の表示期間bの開始タイミングまで昇電圧出力を停止制御するチャージポンプ回路14Bを設けた点である。
チャージポンプ回路14Bは、図6に示すように、入力された外部制御信号SCKに基づいて、電源電圧VDDを所定の電源電圧に昇電圧するチャージポンプ動作を開始して電圧Coutを出力するチャージポンプ部142と、駆動開始制御信号GENおよびチャージポンプ部142からの出力電圧Coutが入力されて、駆動開始制御信号GENの所定レベルに応じて電圧Coutを出力電圧GVDDとして出力制御する出力制御部143とを有している。
出力制御部143は、例えば駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときにGNDレベル(接地レベル;0V)が出力されるように構成されている。また、出力制御部143は、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときに、電圧Coutが出力電圧GVDD(昇電圧された所定の電源電圧)として出力されるように構成されている。
図7は、図6の出力制御部143の内部構成例を示す回路図である。
図7に示すように、出力制御部143はスイッチング手段(制御スイッチ)143aを有している。
このスイッチング手段143aは、駆動開始制御信号GENによって切り換えられ、駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときにはGNDレベルに接点が接続し、電圧GVDDとしてGNDレベルが出力される。また、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときには、スイッチング手段143aが切り換えられて電圧Coutの接点に接続され、電圧Coutが電圧GVDDとして出力される。
上記構成により、本実施形態2のアクティブマトリクス型液晶表示装置10Bの動作について説明する。
図8は、図5の制御信号出力部2Bから液晶パネル1Bに入力される各信号電圧、電源電圧、図6のチャージポンプ回路14Bの電圧Coutおよび出力電圧GVDDの信号波形図である。図8では、入力電源電圧VDD、初期化信号INI、外部制御信号SCK、駆動開始制御信号GEN、電圧Coutおよび出力電圧GVDDについて、電源投入時に、入力電源電圧VDDがGNDレベル(接地電圧)より所定の電源電圧まで上昇し、実際に液晶表示が開始されるまでの期間の各信号波形を示している。
図8に示すように、入力電源電圧VDDがGNDレベル(接地レベル)から所定の電圧値まで上昇する際に、まず、初期化信号INIが立ち上げられて制御信号出力回路2Bからゲートドライバ13に出力される。
所定時間後、外部制御信号SCKが立ち上げられて制御信号出力回路2Bからチャージポンプ回路14Bのチャージポンプ部142に出力され、チャージポンプ部142から出力電圧Coutが出力制御部143に入力される。初期化信号INIが立ち下げられて初期化期間aが終了してから所定の非表示期間cが経過後、表示期間bの開始タイミングに合わせて、駆動開始制御信号GENが立ち上げられて制御信号出力回路2Bからチャージポンプ回路14Bの出力制御部143に出力される。
出力制御部143では、例えば駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときに、GNDレベル(接地レベル;0V)が出力される。したがって、駆動開始制御信号GENが“L”レベルである期間は、外部制御信号SCKがチャージポンプ回路14Bに入力されていても、チャージポンプ部142からの昇電圧出力は停止制御されている。
また、出力制御部143では、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときに、電圧Coutが出力電圧GVDD(昇電圧された所定の電源電圧)として選択出力される。よって、チャージポンプ回路14Bでは、駆動開始制御信号GENの立ち上がり(表示期間bの開始タイミング)までは出力電圧GVDDが出力停止された状態で、駆動開始制御信号GENの立ち上がり時に出力電圧GVDDが出力開始される。
これにより、初期化期間aおよび非表示期間cでは、チャージポンプ回路14Bからの出力電圧GVDDはGNDレベルであり、補助容量Csを介して画素部(液晶容量)Cxyに電圧が印加されることはない。また、表示期間bでは、データドライバ12やゲートドライバ13が駆動されており、画素部(液晶容量)CxyにTFTを介して所望の表示電圧が印加されるため、チャージポンプ回路14Bからの出力電圧GVDDが所定の電圧となって、補助容量CsのTFT側とは反対側の電極に印加されても何ら問題は生じない。従来技術のように初期化期間aおよび非表示期間cに画素部(液晶容量)Cxyに不必要な電圧(表示電圧以外の電圧)が印加されることがないため、従来のような表示ムラやスジなどが表示画面上に現れることはなく、良好な表示状態とすることができる。
なお、上記実施形態1,2において、表示期間b開始までの初期化期間aや非表示期間cで、対向電極VCOMの対向電圧と、補助容量部のTFT側とは反対側の電極電圧GVDDとに電位差が発生することが不具合の原因であることから、対向電極VCOMの電圧と、補助容量部のTFT側とは反対側の電極電圧GVDDとは同電位とする必要があり、例えば対向電極VCOMの対向電圧がGNDレベル(接地レベル;0V)であれば、補助容量部のTFT側とは反対側の電極電圧GVDDもGNDレベル(接地レベル;0V)とすることが必要である。
また、初期化期間aの終了後、必ずしも非表示期間cを設ける必要はなく、例えば図9に示すように、初期化期間aと表示期間bとの間に非表示期間cを設けず、初期化期間aの終了と共に例えば外部制御信号SCKを入力し始め、表示期間bにて電圧GVDDが立ち上がるようにしてもよい。この場合、初期化期間aでは電圧GVDDはGNDレベルであり、補助容量Csを介して画素部(液晶容量)Cxyに電圧が印加されることはない。また、表示期間bでは、データドライバ12やゲートドライバ13が駆動されており、画素部(液晶容量)CxyにTFTを介して所望の電圧が印加されるため、電圧GVDDが所定の電圧となって、補助容量CsのTFT側とは反対側の電極に印加されても何ら問題は生じない。従来技術のように初期化期間aおよび非表示期間cに画素部Cxyに不必要な電圧(表示電圧以外の電圧)が印加されることがないため、従来のような表示ムラやスジなどが表示画面上に現れることはなく、良好な表示状態とすることができる。なお、外部制御信号SCKおよび駆動開始制御信号GENは、制御信号出力回路2A,2Bにて出力制御することができる。
また、上記実施形態1,2では、チャージポンプ回路14Aおよび14Bを動作させる外部制御信号として、データドライバ13のクロック用として入力されている信号SCKを用いているが、これは一例であり、その他のチャージポンプ回路以外に用いられている信号を兼用してもよく、また、チャージポンプ回路の制御用に専用の制御信号を用意することも可能である。
また、上記実施形態1,2では、低温プロセスで作製されたポリシリコンを用いて、1枚のガラス基板上に全ての機能を作り込んだ場合を示しているが、例えば、データドライバ12、ゲートドライバ13およびチャージポンプ回路14Aまたは14Bは、同一のガラス基板上に作製されたものでなくてもよく、外部ICなどを利用してもよい。
さらに、液晶表示部11の液晶表示モードが反射型表示モードを有する場合に対して不具合が発生しやすいと説明してきたが、これに限定されず、反射型表示モードを有していない、透過型表示装置においても、本発明を適用することは可能である。
なお、上記実施形態1,2では、制御信号出力回路2Aまたは2Bは、チャージポンプ回路14Aまたは14Bに駆動開始制御信号GENを出力し、チャージポンプ回路14Aまたは14Bは、初期化期間a後の表示期間bの開始タイミングに合わせて、駆動開始制御信号GENに基づいて昇電圧出力を行うように構成したが、これに限らず、制御信号出力回路内に出力制御部を設けてチャージポンプ回路14への外部制御信号SCKを出力制御するようにしてもよい。この場合、制御信号出力手段としての制御信号出力回路は、初期化期間a後の表示期間bの開始タイミングに合わせて、チャージポンプ回路14に外部制御信号SCKを出力開始可能とし、チャージポンプ回路14は外部制御信号SCKに基づいて昇電圧出力を行う。要は、初期化期間a後の表示期間bの開始タイミングに合わせて、チャージポンプ回路14から昇電圧出力が出力開始されればよい。
なお、上記実施形態1では、図3に示すように入力制御部141はアンドゲート141aのみで構成するようにしたが、これに限らず、例えば図10に示すように入力制御部141として、アンドゲート141aとインバータ141bにより構成することもできる。
インバータ141bは、駆動開始制御信号GENが“L”レベルであるときに反転して“H”レベルが出力される。これにより、アンドゲート141aでは、外部制御信号SCKが“L”レベルであるときには“L”レベルの内部信号Cinが出力され、外部制御信号SCKが“H”レベルであるときには“H”レベルの内部信号Cinが出力される。また、インバータ141bは、駆動開始制御信号GENが“H”レベルであるときに反転して“L”レベルが出力される。これにより、アンドゲート141aでは、外部制御信号SCKが“L”レベルであっても“H”レベルであっても、“L”レベルの内部信号Cinが出力される。
また、入力制御部141として、アンドゲート141aのみの図3の構成に代えて、駆動開始制御信号GENにより入力を切り換えるスイッチング手段(例えば図7)を有するようにしてもよい。要するに、入力制御部141は、駆動開始制御信号GENが”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときにチャージポンプ部142が非アクティブとなる信号を内部信号Cinとしてチャージポンプ部142に出力し、駆動開始制御信号GENが”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときに外部制御信号SCKをそのまま内部信号Cinとしてチャージポンプ部142に出力すればよい。
また、出力制御部143として、図7に示すスイッチング手段(制御スイッチ)143aに代えて、駆動開始制御信号GENおよびチャージポンプ部142からの昇電圧出力Coutがそれぞれ入力されるアンドゲートを有するようにしてもよい。要するに、出力制御部143は、駆動開始制御信号GENが”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときにグランドレベルの電圧を出力し、駆動開始制御信号GENが”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときにチャージポンプ部142からの昇電圧出力Coutをそのまま出力すればよい。
なお、上記実施形態1,2で説明したアクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造方法などの表示装置を、例えば携帯電話器、液晶テレビジョン装置およびパーソナルコンピュータなどの電子情報機器の表示画面部に適用することができて、電源投入時に液晶に不必要な電圧が印加されることを防いで、表示不具合を抑制して高品位のっ画像を得ることができるという本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1,2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1,2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1,2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、複数の走査線と複数の信号線との各交叉部毎に画素部が配設され、この交叉部近傍の走査線がスイッチング素子の制御端子に接続され、この交叉部近傍の信号線がスイッチング素子を介して画素部に接続された表示部と、この表示部に、外部制御信号により電源電圧を所定の電圧に昇電圧して表示駆動用電圧として出力するチャージポンプ回路とを有する例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置などの表示装置およびその駆動方法、これを表示画面部に用いた例えば携帯電話器、液晶テレビジョン装置およびパーソナルコンピュータなどの電子情報機器の分野において、電源投入時に液晶層に不必要な電圧が印加されることを防いで、電源投入時の表示不具合を抑制することができる。特に、反射型や微反射型、あるいは半透過型など、外光を利用して表示が行われる反射型表示モードを有する表示装置に有効であり、携帯型電子機器などの電子情報機器の表示装置として広く利用することができる。
本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形態1における要部構成例を示すブロック図である。 図1のチャージポンプ回路の内部構成例を示すブロック図である。 図2の入力制御部の内部構成例を示す回路図である。 図1の制御信号出力部から液晶パネルに入力される各信号電圧、電源電圧、チャージポンプ回路の内部制御信号および出力電圧の信号波形図である。 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形態2における要部構成を示すブロック図である。 図5のチャージポンプ回路の内部構成を示すブロック図である。 図6の出力制御部の内部構成例を示す回路図である。 図5の制御信号出力部から液晶パネルに入力される各信号電圧、電源電圧、チャージポンプ回路の内部制御信号および出力電圧の信号波形図である。 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の実施形態1および2とは別の実施形態における制御信号出力部から液晶パネルに入力される各信号電圧、電源電圧、チャージポンプ回路の内部信号およびその出力電圧の信号波形図である。 図2の入力制御部の他の内部構成例を示す回路図である。 従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の要部構成例を示すブロック図である。 図11の制御信号出力部から液晶パネルに入力される各信号電圧、電源電圧およびチャージポンプ回路の出力電圧の信号波形図である。 図11の画素部の基本構成例を示す回路図である。 初期化期間における従来の液晶パネルの動作を説明するための各部の電圧レベルを示す図である。
符号の説明
1、1A、1B 液晶パネル
2、2A、2B 制御信号出力部
10、10A、10B アクティブマトリクス型液晶表示装置
11 液晶表示部
12 データドライバ(信号ドライバ)
13 ゲートドライバ(走査ドライバ)
14、14A、14B チャージポンプ回路
111 データライン(信号線)
112 ゲートライン(走査線)
141 入力制御部
141a アンドゲート
141b インバータ
142 チャージポンプ部
143 出力制御部
143a スイッチング手段

Claims (24)

  1. 複数の走査線と複数の信号線との各交叉部毎に画素部が配設され、該交叉部近傍の走査線がスイッチング素子の制御端子に接続され、該交叉部近傍の信号線が該スイッチング素子を介して該画素部に接続された表示部と、該表示部に、外部制御信号により電源電圧を所定の電圧に昇電圧して表示駆動用電圧として出力するチャージポンプ回路とを有し、
    該画素部は、該スイッチング素子に対して画素容量部および補助容量部が並列接続されており、該表示部の表示期間、該補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されるアクティブマトリクス型表示装置において、
    該チャージポンプ回路に該外部制御信号を出力可能とする制御信号出力手段を有し、
    表示期間前に、該補助容量部のスイッチング素子とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されて、該補助容量部に電荷が発生することによる表示不具合を防ぐように、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路から昇電圧出力が出力開始される構成としたアクティブマトリクス型表示装置。
  2. 前記制御信号出力手段は、前記初期化期間後の表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路に前記外部制御信号を出力開始可能とし、
    該チャージポンプ回路は該外部制御信号に基づいて昇電圧出力を行う請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  3. 前記制御信号出力手段は、該チャージポンプ回路に駆動開始制御信号を出力可能とし、
    該チャージポンプ回路は、前記初期化期間後の表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該駆動開始制御信号に基づいて昇電圧出力を行う請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  4. 前記制御信号出力手段は、前記表示開始タイミングまで、前記チャージポンプ回路に出力される外部制御信号を出力停止制御する出力制御部を有する請求項2に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  5. 前記チャージポンプ回路は、前記駆動開始制御信号に基づいて前記表示開始タイミングまで昇電圧動作を停止制御する入力制御部を有する請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  6. 前記チャージポンプ回路は、前記駆動開始制御信号に基づいて前記表示開始タイミングまで昇電圧出力を停止制御する出力制御部を有する請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  7. 前記チャージポンプ回路は、
    前記入力制御部が、入力される前記駆動開始制御信号の所定レベルにより、入力される前記外部制御信号を内部信号として出力し、
    該内部信号により昇電圧動作を開始して昇電圧出力を行うチャージポンプ部を有する請求項5に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  8. 前記チャージポンプ回路は、
    前記外部制御信号により昇電圧動作を開始して昇電圧出力を行うチャージポンプ部を有し、
    前記出力制御部は、前記駆動開始制御信号および該昇電圧出力が入力されて該駆動開始制御信号の所定レベルに応じて該昇電圧の出力制御を行う請求項6に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  9. 前記入力制御部は、前記駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときに前記チャージポンプ部が非アクティブとなる信号を前記内部信号として該チャージポンプ部に出力し、該駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときに前記外部制御信号をそのまま該内部信号として該チャージポンプ部に出力する請求項7に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  10. 前記出力制御部は、前記駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの一方のときにグランドレベルの電圧を出力し、該駆動開始制御信号が”L”レベルおよび”H”レベルの他方のときに前記チャージポンプ部からの昇電圧出力をそのまま出力する請求項8に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  11. 前記入力制御部は、前記駆動開始制御信号が入力されるインバータと、該インバータからの出力および前記外部制御信号がそれぞれ入力されるアンドゲートとを有する請求項5、7および9のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  12. 前記入力制御部は、前記駆動開始制御信号および外部制御信号が入力されるアンドゲートを有する請求項5、7および9のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  13. 前記入力制御部は、前記駆動開始制御信号により入力を切り換えるスイッチング手段を有する請求項5、7および9のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  14. 前記出力制御部は、前記駆動開始制御信号により入力を切り換えるスイッチング手段を有する請求項6、8および10のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  15. 前記出力制御部は、前記駆動開始制御信号および前記チャージポンプ回路からの昇電圧出力が入力されて該昇電圧出力の停止制御を行うアンドゲートを有する請求項6、8および10のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  16. 前記表示部の初期化期間から該表示部の表示期間開始タイミングまで、前記補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、前記画素容量部のスイッチング素子側とは反対側の対向電極に印加される対向電圧レベルと同じレベルの電圧が印加されている請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  17. 前記複数の走査線を選択的に順次駆動する走査ドライバと、
    前記複数の信号線を選択的に順次駆動する信号ドライバとを有する請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  18. 初期化信号により前記走査ドライバの初期化動作を行う前記表示部の初期化期間直後または、該初期化期間後の非表示期間直後に前記表示期間を開始する請求項17に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  19. 前記チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧は、前記走査ドライバから前記スイッチング素子への走査電圧としても用いられている請求項17に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  20. 前記外部制御信号として、前記信号ドライバ用のクロック信号が用いられている請求項17に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  21. 前記表示部、走査ドライバ、信号ドライバおよびチャージポンプ回路のうちの少なくともいずれかは、低温プロセスで作製されたポリシリコンを用いて基板上に形成されている請求項17に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  22. 前記表示部の表示モードとして反射型表示モードを有する請求項1または21に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  23. 請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法であって
    駆動開始制御信号により昇電圧動作または昇電圧出力の開始制御をして、該初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて表示駆動用に昇電圧出力を行うステップを有し、
    該ステップは、
    前記表示部の表示期間、前記補助容量部のスイッチング素子側とは反対側の電極に、前記チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加され、
    表示期間前に、該補助容量部のスイッチング素子とは反対側の電極に、該チャージポンプ回路で昇電圧された出力電圧が印加されて、該補助容量部に電荷が発生することによる表示不具合を防ぐように、初期化期間後の該表示部の表示期間開始タイミングに合わせて、該チャージポンプ回路から昇電圧出力が出力開始されるアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法。
  24. 請求項1〜22のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置を表示画面部に用いて画面表示可能とする電子情報機器。
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