JP4534590B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料極と、酸化剤極と、該燃料極と酸化剤極とで挟持された固体電解質膜とを備えてなる固体電解質型燃料電池に係り、特に、燃料のクロスオーバーを抑制することができる固体電解質型燃料電池に関する。
固体電解質型燃料電池は、例えばパーフルオロスルフォン酸膜等の固体高分子電解質膜を電解質とし、この膜の両面に燃料極及び酸化剤極を接合して構成され、燃料極に水素やメタノールなどの液体有機燃料を、酸化剤極に酸素をそれぞれ供給して電気化学反応により発電する装置である。
このような燃料電池の中で、近年はダイレクトメタノール型燃料電池に代表されるような、液体有機燃料を改質せずに燃料極に直接供給するものが盛んに開発されるようになってきている。液体有機燃料を改質せずに燃料極に直接供給する燃料電池は、液体有機燃料を直接燃料極に供給する構造であるため、改質器のような装置を必要としない。そのため、電池の構成を簡単なものとすると共に、装置全体を小型化することが可能であるという利点を有している。また、水素ガスや炭化水素ガス等の気体燃料と比較して、液体有機燃料は容易かつ安全に運搬可能であるという利点も有している。
一般的に、液体有機燃料を使用する燃料電池においては、電解質として固体高分子イオン交換樹脂からなる固体高分子電解質膜が用いられる。ここで、燃料電池が機能するためには、水素イオンがこの膜中を燃料極から酸化剤極へ移動することが必要であるが、この水素イオンの移動には水の移動が伴うことが知られており、当該電解質膜には一定の水分が含まれていることが必要である。
しかし、水に対して親和性の高いメタノールなどの液体有機燃料を用いる場合、当該液体有機燃料は水分を含んだ固体高分子電解質膜に拡散し、更には、酸化剤極まで到達する、所謂クロスオーバーと呼称される現象が起きる。このクロスオーバーは、本来燃料極において電子を提供すべき液体有機燃料が酸化剤極側に達することで酸化されてしまい、燃料として有効に使用されなくなるため、電圧や出力の低下、燃料効率の低下を引き起こす。
このようなクロスオーバーを回避する対策として従来、種々の方法が報告されている。そのひとつに固体電解質膜の素材として、クロスオーバーし難い物質を用いる例が提案されているが、未だ十分な効果が得られているとは言えなかった。
特開2004−26936号公報
従って、本発明は、燃料のクロスオーバーを抑制することが可能な固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の固体電解質型燃料電池は、燃料極と、酸化剤極と、該燃料極と酸化剤極とで挟持された固体電解質膜とを備えてなる固体電解質型燃料電池において、該燃料極と酸化剤極との間にクロスオーバーした液体有機燃料を捕捉する物質が存在する固体電解質型燃料電池であって、該液体有機燃料を捕捉する物質が該液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物であり、該液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物が該液体有機燃料と包接化合物を形成するフェノール系ホスト化合物であることを特徴とする。
固体電解質型燃料電池に用いる固体電解質膜には、一般に、ナフィオン(登録商標)等に代表される、高い水素イオン伝導性を有する固体電解質膜が使用されている。こうした固体電解質膜における高い水素イオン伝導性は、この固体電解質膜が水分を含むことによって発現するのであるが、一方で、この水分の含有により、前述の如く、メタノールのような液体有機燃料が水に容易に溶解し、固体電解質膜中を移動して酸化剤極まで到達してしまうというクロスオーバーの発現を促すこととなる。
本発明では、燃料極と酸化剤極との間にクロスオーバーした燃料を捕捉する物質を備えることにより、過剰な液体有機燃料が通過することが抑制されるため、燃料のクロスオーバーを低減することが可能となる
と分子化合物を形成する化合物は多孔質物質に担持されていても良い。
本発明において、燃料と分子化合物を形成する化合物は固体電解質膜に含まれていても良い。また、固体電解質膜と酸化剤極との間に燃料と分子化合物を形成する化合物を含む層が設けられていても良い。
本発明の燃料電池は、燃料極、酸化剤極、及び燃料極と酸化剤極とで挟持された固体電解質膜とを備えており、その燃料極に液体有機燃料が直接供給される、所謂ダイレクト型燃料電池である。前述の如く、このダイレクト型燃料電池は電池効率が高い、改質器が不要であるため省スペース化を図ることができる、等の利点が得られる反面、メタノールなどの液体有機燃料のクロスオーバーが問題となる。本発明によれば、こうしたクロスオーバーの問題を解消することができ、固体電解質型燃料電池の高出力化、高燃料効率化を図ることができ、良好な電池効率を長期間にわたって安定的に維持することが可能となる。
以下に本発明の固体電解質型燃料電池の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明の固体電解質型燃料電池の特徴であるクロスオーバーした燃料を捕捉する物質について説明する。
本発明において、クロスオーバーした燃料を捕捉する物質は、この燃料と分子化合物を形成する化合物である。以下、クロスオーバーした燃料を捕捉する物質を「燃料捕捉物質」と称し、燃料と分子化合物を形成する化合物を「捕捉性化合物」と称す場合がある。
なお、本発明でいう分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の2種類以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した包接化合物である。
このような捕捉性化合物は、燃料と接触することにより、燃料を捕捉する。
料と包接化合物を形成するホスト化合物としては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エチレンのようなフェノール系ホスト化合物が経済性、包接能力の面で有利である。
これらのホスト化合物の捕捉性化合物は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、これらのホスト化合物の捕捉性化合物は、多孔質物質に担持させた捕捉性化合物含有複合素材として使用することもできる。この場合、ホスト化合物の捕捉性化合物を担持する多孔質物質としては、シリカ類、ゼオライト類、活性炭類の他に、粘土鉱物類、モンモリロナイト類などの層間化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。このような捕捉性化合物含有複合素材は、前述のホスト化合物の捕捉性化合物を、これを溶解することのできる溶媒に溶解させ、その溶液を多孔質物質中に含浸させ、溶媒を乾燥、減圧乾燥するなどの方法で製造することができる。多孔質物質に対する捕捉性化合物の担持量としては特に制限はないが、通常の場合、多孔質物質に対して10〜80重量%程度である。
以下に図面を参照して、上述のような燃料捕捉物質を、燃料極と酸化剤極との間に備える本発明の固体電解質型燃料電池の構成を説明する。
図1,2は実施の形態に係る固体電解質型燃料電池の構造を模式的に表した断面図である。
図1,2において、電極−電解質接合体1は、燃料極2、酸化剤極3及び固体高分子電解質膜4,4Aから構成される。燃料極2は基体2A及び触媒層2Bから構成される。酸化剤極3は基体3A及び触媒層3Bから構成される。上記複数の電極−電解質接合体1が、燃料極側セパレータ5及び酸化剤極側セパレータ6を介して電気的に接続され、燃料電池10,10Aが構成される。
このように構成された燃料電池10,10Aにおいて、各電極−電解質接合体1の燃料極2には、燃料極側セパレータ5を介して燃料7が供給される。また、各電極−電解質接合体1の酸化剤極3には、酸化剤極側セパレータ6を介して空気あるいは酸素などの酸化剤8が供給される。
固体高分子電解質膜4,4Aは、燃料極2と酸化剤極3とを隔てると共に、両者の間で水素イオンを移動させる役割を有する。このため、固体高分子電解質膜4,4Aは、水素イオンの導電性が高い膜であることが好ましい。また、化学的に安定であって機械的強度が高いことが好ましい。
固体高分子電解質膜4,4Aを構成する材料としては、スルホン基、リン酸基、ホスホン基、ホスフィン基などの強酸基や、カルボキシル基などの弱酸基などの極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、スルフォン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾールなどの芳香族含有高分子;ポリスチレンスルホン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸共重合体、架橋アルキルスルホン酸誘導体、フッ素樹脂骨格及びスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製));カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製));などが例示される。
本発明では、例えば、このような固体高分子電解質膜4,4Aの製造時に、燃料捕捉物質を混在させて、図1に示す如く、燃料捕捉物質を含む固体高分子電解質膜4Aとするか、図2に示す如く、燃料捕捉物質を層状又は膜状にして固体高分子電解質膜4と酸化剤極3との間に燃料捕捉物質層9として存在させることにより、燃料極2と酸化剤極3との間に燃料捕捉物質を存在させる。なお、燃料捕捉物質層9は、燃料極2と固体高分子電解質膜4との間に設けられていても良く、燃料極2と固体高分子電解質膜4との間と、固体高分子電解質膜4と酸化剤極3との間の両方に設けられていても良い。
燃料極2の基体2A及び酸化剤極3の基体3Aとしては、燃料極2、酸化剤極3ともにカーボンペーパー、カーボンの成形体、カーボンの焼結体、焼結金属、発泡金属などの多孔性基体を用いることができる。また、これらの基体の撥水処理にはポリテトラフルオロエチレンなどの撥水剤を用いることができる。
また、燃料極2の触媒としては、白金、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、金、銀、ニッケル、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウムなどが例示され、これらは単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。酸化剤極3の触媒としても、燃料極2の触媒と同様のものが用いることができ、上記例示物質を使用することができる。なお、燃料極2及び酸化剤極3の触媒は同じものを用いても異なるものを用いても良い。
また、触媒を担持する炭素粒子としては、アセチレンブラック(デンカブラック(登録商標、電気化学工業社製)、XC72(Vulcan社製)など)、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどが例示される。炭素粒子の平均粒径は、例えば、0.01〜0.1μm、好ましくは0.02〜0.06μmとする。
また、燃料としては、C−H結合を有する液体有機燃料が好ましく用いられる。例えばメタノール、エタノール、プロパノ−ルなどのアルコール類;ジメチルエーテルなどのエーテル類;シクロヘキサンなどのシクロパラフィン類;水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等の親水基を有するシクロパラフィン類;シクロパラフィンの一置換体又は二置換体;などを用いることができる。ここで、シクロパラフィン類は、シクロパラフィン及びその置換体をいい、芳香族化合物以外のものが用いられる。このような燃料は、通常5〜90重量%程度の水溶液として用いられる。
燃料極2及び酸化剤極3の作製方法は特に制限がないが、例えば以下のようにして作製することができる。まず、燃料極2及び酸化剤極3の触媒の炭素粒子への担持は、一般的に用いられている含浸法によって行うことができる。次に、触媒を担持させた炭素粒子と固体高分子電解質粒子を溶媒に分散させてペースト状とした後、これを基体2A,3Aに塗布、乾燥させることによって燃料極2及び酸化剤極3を得ることができる。
ここで、炭素粒子の平均粒径は、前述の如く例えば0.01〜0.1μmとする。また、触媒粒子の平均粒径は、例えば1〜10nmとする。固体高分子電解質粒子の平均粒径は、例えば0.05〜1μmとする。炭素粒子と固体高分子電解質粒子とは、例えば、重量比で2:1〜40:1の範囲で用いられる。また、ペースト中の水と溶質との重量比は、例えば、1:2〜10:1程度とする。
基体へのペーストの塗布方法については特に制限がないが、例えば、刷毛塗り、スプレー塗布、及びスクリーン印刷等の方法を用いることができる。ペーストは、約1μm〜2mmの厚さで塗布される。ペーストを塗布した後、使用する固体高分子電解質のフッ素樹脂等に応じた加熱温度及び加熱時間で加熱し、燃料極2又は酸化剤極3が作製される。加熱温度及び加熱時間は、用いる材料によって適宜に選択されるが、例えば、加熱温度100〜250℃、加熱時間30秒間〜30分とすることができる。
本発明における固体高分子電解質膜4,4Aは、用いる材料に応じて適宜な方法を採用して作製することができる。例えば固体高分子電解質膜4を有機高分子材料で構成する場合、有機高分子材料を溶媒に溶解ないし分散した液体を、ポリテトラフルオロエチレン等の剥離性シート等の上にキャストして乾燥させることにより得ることができる。この製造の際に、燃料捕捉物質を混在させて同様に製造することで、燃料捕捉物質を存在させた固体高分子電解質膜4Aを製造することができる。この有機高分子材料と燃料捕捉物質の割合は、重量比で100:0.1〜100:10の範囲で用いられる。ここで、燃料捕捉物質の割合が少な過ぎると、燃料の捕捉によるクロスオーバー抑制効果を十分に得ることができず、多過ぎると経済的に不利である。
以上のようにして作製した固体高分子電解質膜4Aを、燃料極2及び酸化剤極3で挟み、ホットプレスして電極−電解質接合体1を得る。このとき、両電極の触媒が設けられた面と固体高分子電解質膜4Aとが接するようにする。
燃料捕捉物質層9を設ける場合は、例えば、別途成形することにより作成した燃料捕捉物質膜を用い、燃料極2、固体高分子電解質膜4、燃料捕捉物質層9及び酸化剤極3の順で積層し、ホットプレスして電極−電解質接合体1を得る。この場合、燃料捕捉物質層9の厚さは、固体高分子電解質膜4の厚さに対して、1〜10%程度であることが好ましい。この燃料捕捉物質層9の厚さが薄過ぎると燃料の捕捉によるクロスオーバー抑制効果を十分に得ることができず、厚過ぎると経済的に不利である。
なお、燃料捕捉物質含有固体高分子電解質膜4Aと燃料捕捉物質層9とを積層して用いても良いことは言うまでもないが、この場合には、上述の燃料捕捉物質含有固体高分子電解質膜4Aの燃料捕捉物質割合よりも若干少なく、また、燃料捕捉物質層9を薄く設けることが好ましい。
ホットプレスの条件は、材料に応じて選択されるが、固体高分子電解質膜4,4Aや電極表面の電解質膜を有機高分子で構成する場合、これらの高分子の軟化温度やガラス転位温度を超える温度とすることができる。具体的には、温度100〜250℃、圧力5〜100kgf/cm(0.49〜9.8MPa)、時間10〜300秒の条件が採用される。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例に係る固体電解質型燃料電池について図3を参照して説明する。
まず燃料極2及び酸化剤極3において触媒となる白金を3重量%含有するジニトロジアミン白金硝酸溶液500gにアセチレンブラック10g(デンカブラック(登録商標);電気化学工業社製)を混合させて撹拌後、還元剤として98%エタノール60mLを添加した。この溶液を約95℃で8時間撹拌混合し、白金微粒子をアセチレンブラック粒子に担持させた。そして、この溶液を濾過、乾燥して白金担持炭素粒子を得た。白金の担持量はアセチレンブラックの重量に対し50重量%程度であった。
次に、白金担持炭素粒子200mgと5%ナフィオン(登録商標)溶液(アルコール溶液、アルドリッチ・ケミカル社製)3.5mLとを混合撹拌し、白金及び炭素粒子表面にナフィオン(登録商標)を吸着させた。こうして得られた分散液を50℃にて3時間超音波分散器で分散することによりペースト状とした。このペーストをカーボンペーパー(東レ製:TGP−H−120)上にスクリーン印刷法で2mg/cm塗布し、120℃で乾燥させて電極を得た。
固体高分子電解質膜4Aとしては、燃料捕捉物質として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを1重量%含んだナフィオン膜(膜厚150μm)を調製して使用した。この燃料捕捉物質含有固体高分子電解質膜4Aに対し、上記で得た電極を燃料極2及び酸化剤極3として固体高分子電解質膜4Aを挟み、120℃で熱圧着した後、温度150℃、圧力10kgf/cm(0.98MPa)、10秒間の条件でホットプレスすることにより電極−電解質接合体1を作製した。
次に、燃料極2に燃料を供給するために、テトラフルオロエチレン樹脂製の燃料用流路21を燃料極2上に設けた。この燃料用流路21には、燃料タンク22及び廃液タンク23を設けた。燃料タンク22にはポンプが備えられており、図中の矢印に示されるように、燃料極2にメタノールを絶えず供給できるような構成となっている。
また、酸化剤極3に酸化剤を供給するために、テトラフルオロエチレン樹脂性の酸化剤用流路24を酸化剤極3上に設けた。この酸化剤用流路24には、酸素コンプレッサー25及び排気口26を設け、図中の矢印に示されるように、酸化剤極3に酸素を絶えず供給できるような構成とした。
燃料タンク22には、10重量%メタノール水溶液を燃料として投入した。この燃料を2mL/minで燃料極2に供給した。また、酸化剤極3に対しては、酸素コンプレッサー25により、1.1気圧(0.11MPa)、25℃の酸素を供給した。
このような条件で運転し、単位セルの電流電圧特性を測定し、結果を表1に示した。
(比較例1)
固体高分子電解質膜として、燃料捕捉物質を含まないナフィオン膜(膜厚150μm)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして固体電解質型燃料電池を組み立て、同様の条件で単位セルの電流電圧特性を測定し、結果を表1に示した。
Figure 0004534590
表1より、実施例1における単位セルは、比較例1の単位セルと比較して、開放電圧、短絡電流、最大電力のいずれについても優れることが明らかである。
本発明の固体電解質型燃料電池の一例の構造を模式的に表した断面図である。 本発明の固体電解質型燃料電池の他の例の構造を模式的に表した断面図である。 実施例における固体電解質型燃料電池の燃料供給系の説明図である。
1 電極−電解質接合体
2 燃料極
2A 基体
2B 触媒層
3 酸化剤極
3A 基体
3B 触媒層
4 固体高分子電解質膜
4A 燃料捕捉物質含有固体高分子電解質膜
5 燃料極側セパレータ
6 酸化剤極側セパレータ
7 燃料
8 酸化剤
9 燃料捕捉物質層
10,10A 燃料電池
21 燃料用流路
22 燃料タンク
23 廃液タンク
24 酸化剤用流路
25 酸素コンプレッサー
26 排気口

Claims (5)

  1. 燃料極と、酸化剤極と、該燃料極と酸化剤極とで挟持された固体電解質膜とを備えてなる固体電解質型燃料電池において、該燃料極と酸化剤極との間にクロスオーバーした液体有機燃料を捕捉する物質が存在する固体電解質型燃料電池であって、該液体有機燃料を捕捉する物質が該液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物であり、該液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物が該液体有機燃料と包接化合物を形成するフェノール系ホスト化合物であることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池において、該フェノール系ホスト化合物が、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、及び1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エチレンから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  3. 請求項1又は2に記載の固体電解質燃料電池において、前記液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物が多孔質物質に担持されていることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の固体電解質型燃料電池において、前記液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物が前記固体電解質膜に含まれていることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の固体電解質型燃料電池において、前記固体電解質膜と酸化剤極との間に前記液体有機燃料と分子化合物を形成する化合物を含む層が設けられていることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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