JP4532330B2 - ポリウレタンアクリレートとその製造方法 - Google Patents

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本発明は,ポリウレタンアクリレートに関し,詳しくはハイパーブランチ構造を有するポリウレタンアクリレートに関する。
近年,地球温暖化に対する関心が国際的に高まるとともに,二酸化炭素や揮発性有機化合物(VOC)に関する法的・自主的規制は年々厳しくなっており,環境負荷を軽視した従来型の製造プロセスは大きな転機を迎えている。そのような背景のなか,UV硬化技術は,溶媒を用いないこと,熱乾燥過程を含まず高速に処理できることから,環境保全,省エネルギー,高い生産性などの観点から注目されている。UV硬化技術は,印刷・塗膜・塗装・接着・紙・木材・プラスチックスの表面加工,エレクトロニクス材料など多岐にわたる分野で応用され,さらに高性能・高付加価値の製品開発においても注目を集めている。
UV硬化に用いられるラジカル重合型の反応性オリゴマーとしてはアクリル化エポキシ樹脂,ポリウレタンアクリレート,ポリエステルアクリレートが挙げられる。なかでも,ポリウレタンアクリレートは,ヒドロキシル基を有するポリオールにウレタン結合を介してアクリロイル基を導入し光硬化性を付与したものであり,伸び率が高い強靭な硬化物が得られるため,コーティング等の分野を中心に使用されている。
一方,高分子材料の性質は繰り返し単位構造,重合度,集合状態などの様々な因子の影響を受ける。さらに,分岐構造を導入すると,高分子材料の溶解性,熱特性,粘度,結晶性などが大きく変化することが知られている。多分岐構造の高分子であるデンドリック高分子は,その枝分かれ構造に起因して,線状高分子とは異なる物理的及び化学的特性を示す。例えば,デンドリック高分子は,それらと類似の線状高分子と比較して,慣性半径が小さいために低粘度であり,種々の有機溶媒に対し高い溶解性を示す。また,デンドリック高分子は,分子量の増加に伴い,末端官能基数が増加するという特徴を有する。
デンドリック高分子は,上述した理由から,線状高分子にはない優れた特性を引き出せる可能性があり,光機能性材料等の分野で近年注目を集めている。デンドリック高分子は,デンドリマーとハイパーブランチ高分子とに大別される。このうちハイパーブランチ高分子は,一般にワンステップにより合成されるため,工業的生産の観点から有利である。
ポリウレタンのハイパーブランチ高分子として,下記式に示すAB型のハイパーブランチ高分子が報告されている(非特許文献1)。
Figure 0004532330
ここでAB型のハイパーブランチ高分子とは,モノマー1分子中に官能基Aが1つ,官能基Bが2つあり,かつ自己縮合可能なモノマーから得られたものをいう。
また,ハイパーブランチ高分子の別の例として,A型のハイパーブランチ高分子であるポリウレタンアクリレートが提案されている(非特許文献2)。A型のハイパーブランチ高分子とは,2官能性モノマーと3官能性モノマーとにより重合されたものをいう。非特許文献2に記載のポリウレタンアクリレートは,リン原子を有するトリオールと,ジイソシアネート,及びヒドロキシエチルアクリレートとの反応により得たものである。図2は,このポリウレタンアクリレートの模式的説明図である。同図に示すように,分子鎖の末端基がアクリレート構造となっている。
Macromolecules.,J.Frechet.,26,4809(1993) Polym.Degrad.Stab.,W.F.Shi.,75,543(2002)
上述したようにポリウレタンアクリレートは,光硬化性能を備え,かつ機械特性に優れるため様々な分野で応用展開されている。ポリウレタンアクリレートの特性として,従来のものとは異なるものを提供できれば,各種用途に応じて最適な特性を満足するポリウレタンアクリレート材料を選定することが可能となり各種用途における高性能化を期待できる。また,新規用途への応用展開も期待されるところである。
本発明は,上記背景に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ハイパーブランチ構造を有する新規なポリウレタンアクリレート及びその製造方法を提供することである。
本発明の態様に係るポリウレタンアクリレートは,下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するハイパーブランチ構造であって,分子鎖の末端は,少なくとも第1の官能基,及び第2の官能基を備え,前記第1の官能基が(メタ)アクリレート基であり、前記第2の官能基が,ヒドロキシル基,又は/及びカルボキシル基であるものである。
Figure 0004532330
式中,Xは2価の有機基,Yは3価の有機基を示す。
本発明の態様に係るポリウレタンアクリレートの製造方法は,上記態様のハイパーブランチ構造のポリウレタンアクリレートの製造方法であって,ジイソシアネート化合物と,トリオール化合物と,(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物とを反応させることを特徴とするものである。

本発明によれば,ハイパーブランチ構造を有する新規なポリウレタンアクリレート及びその製造方法を提供することができるという優れた効果がある。
以下に,本発明を適用可能な実施の形態の一例について説明する。なお,本発明の趣旨に合致する限り,他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本実施形態に係るポリウレタンアクリレートは,下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するハイパーブランチ高分子であって,分子鎖の末端は,少なくとも第1の官能基,及び第2の官能基を備え,第1の官能基が(メタ)アクリレート基であるものである。
Figure 0004532330
上記式(1)の構造を有するポリウレタンアクリレートにおいて,その繰り返し単位中のX基は,原料として用いるジイソシアネート化合物に由来する。
本実施形態に用いることができるジイソシアネート化合物としては,特に限定されずに公知のものを用いることができる。Xの好ましい例としては,下記式(4)のものを挙げることができる。
Figure 0004532330
式中のAは2価の環状化合物を示し,R及びR10はそれぞれ独立に−CO−,−NHCO,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CF)(CH)−,−C(CH−,及び−C(CF)(CH)−よりなる群から選ばれるものであり,eはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,fはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,gはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し,kはそれぞれ独立に2〜6の整数を示す。また,式中の環状化合物上の水素原子は,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシル基,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,及びニトロ基の中から選ばれる,少なくとも1個の基で置換されていてもよい。
上記式(4)のAの好ましい例としては,下記式(5)のものを挙げることができる。
Figure 0004532330
式中のR11,R12,R13及びR14のそれぞれは,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニレン基,置換基を有していてもよいアリーレン基,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−,−NHCO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CH−,−C(CF)(CH)−,及び直接結合よりなる群から選ばれる。
ジイソシアネート化合物の具体例を挙げれば以下のとおりである。ただし,これらは単なる例示であり,これらに限定されるものではない。2−メチルーメタフェニレンジイソシアネート,トリレン−2,4−ジイソシアネート,1,3−フェニレンジイソシアネート,1,4−フェニレンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート,5−クロロ−2,4−トルレンジイソシアネート,3,3'−ジメトキシ−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート,ジシクロヘキシルメチン−4,4'−ジイソシアネート,4,4'−ジイソシアネート3,3'−ジメチルジフェニルメタン,メタ−キシリレンジイソシアネート,4,4'−メチレン−ビス(フェニルイソシアナート),トリレン−2,5−ジイソシアネート,1,12−ジイソシアネートドデカン,4,4'メチレンビス(2−クロロフェニルイソシアナート),1,5−ナフタレンジイソシアネート,トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート,3,3'−ジクロロジフェニル−4,4'−ジイソシアネート,1,4−シクロヘキサンジイソシアネート,1,5−ジイソシアネート2−メチルペンタン,1,4−ジイソシアネートブタン,1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン,1−クロロメチル−2,4−ジイソシアネートベンゼン,2,2−ビス(4−イソシアナートフェニル)ヘキサフルオロプロパン,メタンジイソシアネート,1,8−ジイソシアネートクタン,オキシビス(4−フェニルイソシアネート)2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート,2,4'−メチレンビス(フェニレンイソシアナート)を挙げることができる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。
また,上記式(1)の構造におけるY基は,原料として用いるトリオール化合物に由来する。上記ジイソシアネート化合物と反応して,ウレタン結合を形成する。本実施形態に適用可能なトリオール化合物としては,公知のものを用いることができるが,Yの好ましい例としては,下記式(2)を挙げることができる。
Figure 0004532330
式中のAは,3価の芳香族基を示し,Rはそれぞれ独立に−CO−,又は−NHCO−を示し,Rはそれぞれ独立に−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−NHCONH−よりなる群から選ばれるものであり,Rは,水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシル基,置換基を有していてもよいアリール基のいずれかを示し,aはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,bはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,cはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し,dはそれぞれ独立に2〜6の整数を示す。また,式中の芳香環上の水素原子は,炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコキシル基,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,及びニトロ基の中から選ばれる,少なくとも1個の基で置換されていてもよい。
上記式(2)中のAの特に好ましい例としては,下記式(3)を挙げることができる。ただし,これらに限定されるものではない。
Figure 0004532330
式中のR,R,及びRのそれぞれは,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニレン基,置換基を有していてもよいアリーレン基,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−,−NHCO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CH−,−C(CF)(CH)−,及び直接結合よりなる群から選ばれる。また,式中のRは,−CH,−C−OH,置換基を有していてもよい−C−C2n+1のいずれかを示す。nは1〜6の整数を示す。
トリオール化合物の好ましい例としては,トリイソプロパノールアミン,トリエタノールアミン,1,2,4−ブタントリオール,1,2,3−ヘプタントリオール,1,2,6−ヘキサントリオール,トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,1,1,1−とリス(ヒドロキシメチル)エタン,2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール,グリセロール,トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン,1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−プロパノールを挙げることができる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。ただし,上記に列挙したトリオール化合物は一例であり,本発明の趣旨に反しない限り公知のものを用いることができる。
第1の官能基として(メタ)アクリレート基を備えることにより,光照射により分子鎖末端の架橋を進行させ,光硬化させることができる。照射光は,一般に紫外線を用いる。光照射に加えて,加熱により硬化を促進させてもよい。また,一般には光重合開始剤を添加する。さらに,必要に応じて,増感剤等を加えてもよい。光硬化により,伸び率が高い強靭な硬化物を得ることができる。
第2の官能基の種類は,特に限定されないが,例えばヒドロキシル基,カルボキシル基を挙げることができる。分子鎖末端の官能基は,第1の官能基と第2の官能基の少なくとも二種類を備えていればよいが,さらに多くの官能基を備えていてもよい。
近年高まる地球環境への関心と火災の危険に対する安全性の面から,希釈剤として水を用いることができるものや,光照射後の現像液に,水またはアルカリ水溶液を用いることができる光硬化性樹脂が注目を集めている。第2の官能基として,例えば,カルボキシル基や,フェノール性水酸基を導入すれば,アルカリ溶解性を向上させ,光硬化性とアルカリ溶解性を兼ね備えたポリウレタンアクリレートを提供することができる。
また,本実施形態に係るハイパーブランチ高分子によれば,枝分かれ構造を備えているので,類似のモノマーからなる線状高分子に比して分子間相互作用を弱くすることができる。これに起因して,フィルム等にした場合のポリマーの配向性を類似のモノマーからなる線状高分子と異ならしめ,線状高分子とは異なる種々の特性を提供することができる。また,ハイパーブランチ高分子の複数の官能基の導入率をコントロールすることにより,フィルムの架橋密度を容易に変更することが可能となり,種々の用途に応じて最適な機械的特性等を有する材料を提供することができる。
次に,本実施形態に係るポリウレタンアクリレートの製造方法について説明する。
本実施形態に係るポリウレタンアクリレートは,2官能性モノマーであるジイソシアネート化合物と3官能性モノマーであるトリオール化合物とを重縮合反応させることにより得られるA型のハイパーブランチ高分子である。末端の少なくとも一部が,(メタ)アクリレート基を備えるように,上記重合開始時,重合進行時,あるいは重合が完了した時点で,(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物を加える。これを加えるタイミングにより得られるハイパーブランチ高分子の分子量、分子量分布が変動するので、目的に応じて適宜選択する。
ジイソシアネート化合物,トリオール化合物の具体的な例は,上述したとおりである。(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物としては,例えば,メタクリロイルオキシエチルイソシアネート,アクリロイルオキシエチルイソシアネート,メタクリロイルオキシフェニルイソシアネートを挙げることができる。本実施形態の製造方法における反応条件は,反応に用いるジイソシアネート化合物及びトリオール化合物の種類により,多少の違いはあるが,以下の各条件で行うことが好ましい。
重縮合反応を行う際のジイソシアネート化合物とトリオール化合物の混合比は,ジイソシアネート化合物1molに対して,トリオール化合物を0.7〜3.0molとすることが好ましい。この範囲にすることにより,ヒドロキシル基を分子差末端に導入することができる。また,メタ(アクリレート)基を備えるモノイソシアネートは,ジイソシアネート化合物1molに対して,0.1〜7.0molとすることが好ましい。この範囲とすることにより,ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基とを分子鎖末端に共存させることができる。
ジイソシアネート化合物とトリオール化合物の重縮合反応は,触媒としてルイス酸触媒を用いることが好ましい。ルイス酸触媒としては,例えば,ジラウリン酸−n−ブチルスズ,三フッ化ホウ素,塩化スズ(IV),Al(SOxHO,MgCl・6HO,AlK(SO・10HO,及び式NX(式中,Nは金属であり,Xはハロゲン原子または無機基であり,そしてpは1〜4の整数である)を有するものを挙げることができる。反応温度は,一般に20〜110℃の範囲で行うことが好ましい。また,不活性気体の存在下で行うことが好ましい。
上記反応には,反応溶媒を用いることができる。反応溶媒としては,トルエン,アニソール,N,N−ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン,クロロベンゼン,オルト−クロロベンゼン,及びジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。ただし,これらに限定されない。また,反応は無溶媒で行うことも可能である。
本実施形態においては,重合禁止剤を添加することが好ましい。これにより,重縮合反応時に,(メタ)アクリロイル誘導体が熱,光等によって架橋することを防止することができる。重合禁止剤としては,例えば,フェノチアジン,ハイドロキノンモノメチルエーテル,パラ−メトキシフェノールを挙げることができるが,これらに限定されず公知のものを用いることができる。
上記合成法により,下記式(6)で表されるような分子鎖末端に(メタ)アクリロイル基とヒドロキシル基を有するポリマーを得ることができる。
Figure 0004532330
本実施形態においては,末端のヒドロキシル基をさらに他の官能基に変換してもよい。例えば,酸無水物を反応させることができる。環状酸無水物を用いることにより,例えば,下記式(7)に表されるように,分子鎖末端のヒドロキシル基をカルボキシル基に変換することができる。
Figure 0004532330
また,酸無水物として,オレフィン性二重結合を有するものを用いれば,末端の(メタ)アクリレート基と相乗的に光硬化反応を進行せしめることが可能となる。
上記酸無水物としては,例えば,無水アクリル酸,無水メタクリル酸,無水ギ酸,無水酢酸,無水プロピオン酸,無水ペンタン酸,無水安息香酸,無水シクロペンタンカルボン酸,無水シクロヘキサンカルボン酸,無水シクロブタンカルボン酸,無水シクロプロパンカルボン酸,無水(2−チオフェン)カルボン酸,無水(3−チオフェン)カルボン酸,cis−1,2,3,6,−テトラヒドロフタル酸無水物,無水コハク酸,無水フタル酸を用いることができる。ただし,これらは一例であって,本発明の趣旨に反しない限り,公知のものを用いることができる。
次に,実施例によりさらに本発明を具体的に説明するが,本発明の範囲は下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1> 分子鎖末端にメタ(アクリレート)基とヒドロキシル基を有するハイパーブランチ高分子の一例について説明する。
本実施例1においては,ジイソシアネート化合物としてジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート,トリオール化合物として,トリメチロールプロパン,(メタ)アクリレート基を有するモノイソシアネート化合物としてメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを用いた。
300mLナスフラスコにジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート15.7g(NCOeq.120mmol),メタクリロイルオキシエチルイソシアネート6.20g(NCOeq.40mmol),触媒としてジラウリン酸−n−ブチルスズを1.01g(イソシアナート基に対して1mol%),重合禁止剤としてフェノチアジンを秤取り,氷冷下,THF90mLに溶解させたトリメチロールプロパン10.7g(OHeq.240mmol)をゆっくり滴下し,窒素置換後,50℃で反応を行い,その経時変化をFT−IRを用いて追跡し,2273cm−1のイソシアネート基に起因する吸収ピークが消失したところを反応終了とした。反応開始から6時間後,反応母液を良溶媒としてTHF,貧溶媒としてn−ヘキサン/2−プロパノール=10/1を用いて再沈精製を行い,減圧乾燥することにより白色ポリマー(以降,「ポリマーI」という)を得た。数平均分子量(Mn),分子量分布(Mw/Mn)は溶出液にDMFを用いてGPC測定を行い,標準ポリスチレン検量線を用いて換算した。構造確認は,IRスペクトル,H−NMRスペクトルにより行った。
得られたポリマーIの測定結果は以下のとおりである。
・収率:92%(収量:31.9g)
・M:2900,M/M:2.03
・IR(film,cm−1):3404(OH)3316(NH)1709(C=O)1636(C=Cmethacryloyl),1233(C−O−C)
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS)δppm:0.78〜1.80(m,47.2H,H,H,H,H,H,H),1.80〜1.92(m,3.0H,H),3.19〜4.25(m,21.2H,H,H,H,H,H),4.25〜4.87(m,2.0H,H),5.62〜6.32(m,2.0H,H),6.82〜7.45(m,4.0H,H,H
上記結果により,得られたポリマーIは,ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネートと,トリメチロールプロパンとの1:1の重縮合反応物である下記式(8)と一致することを確認した。また,メタアクリロイル基とヒドロキシル基の比率をNMR測定により見積もったところ,メタアクリロイル基:ヒドロキシル基=33:67であった。
Figure 0004532330
<実施例2> 次に,メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの仕込み量を変更した以外は,上記実施例1と同様の条件で重縮合反応を行った例について説明する。
実施例2においては,トリメチロールプロパンを上記実施例1と同様に240mmol,ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネートを実施例1と同様に1/2当量とし,メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのみを実施例1の1/6当量から,その2倍の1/3当量に変更して重縮合反応を行った。
得られたポリマー(以降,「ポリマーII」という)の収率,数平均分子量,Mw/Mnは以下のとおりであった。また,IR,NMR測定により上記式(8)と同一の構造が得られていることを確認した。
・収率:90%
・Mn:2,800で,Mw/Mn=2.11
また,メタアクリロイル基とヒドロキシル基の比率をNMR測定により見積もったところ,メタアクリロイル基:ヒドロキシル基=66:34であり,実施例1の当該比率と大きく異なることが判明した。一方,数平均分子量Mn,数平均分子量Mw/Mnに大きな差異は見られなかった。
<実施例3> 次に,分子鎖末端にメタ(アクリレート)基,カルボキシル基,及びカルボキシル基を有するハイパーブランチ高分子の一例について説明する。
本実施例3において用いるジイソシアネート化合物,トリオール化合物,(メタ)アクリレート基を有するモノイソシアネート化合物は,上記実施例1と同様である。
ナスフラスコにポリマーIを21.0g(理論水酸基51.5mmol),cis−1,2,3,6,−テトラヒドロフタル酸無水物を10.2g(67.0mmol),触媒としてTPPを0.669g(5mmol%),重合禁止剤として少量のフェノチアジンを秤とり,1,4−ジオキサン43mLに溶解させ,80℃で8時間反応を行った。反応終了後,大量の水に注ぎ,ポリマーを析出させた。その後減圧乾燥を行い,良溶媒としてTHF,貧溶媒としてエーテルを用いて2回再沈精製を行い減圧乾燥することにより,白色粉末のポリマー(以降「ポリマーIII」という)を得た。得られたポリマーIIIの収量,数平均分子量,分子量分布,IRスペクトル,及びH−NMRスペクトルは,以下のとおりである。
・収率:90%(収量:0.134g)
・IR(film,cm−1):3500〜2500(OH carboxylic acid),3324(NH)1714(C=O),1636(C=C methacryloyl)1243(C−O−C)
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS)δppm:0.78〜1.94(m,65.0H,H,H,H,H,H,H,H),2.10〜2.46(m,7.5H,H),2.80〜3.09(m,3.6H,H),3.19〜4.21(m,10.0H,H,H,H,H),5.42〜6.34(m,6.0H,H,H),6.82〜7.15(m,4.1H,H,H),10.52〜13.20(br,1.8H,H
上記結果により,得られたポリマーIIIは,下記式(9)に示されるものであることを確認した。メタ(アクリレート)基,カルボキシル基,ヒドロキシル基の比率をNMR測定から見積もったところ,メタ(アクリレート)基:カルボキシル基:ヒドロキシル基=33:60:7であった。
Figure 0004532330
<実施例4> 次に,実施例2で得られたポリマーIIについてヒドロキシル基の一部をカルボキシル基に変換する反応を行った。合成条件は,上記実施例3と同様にした。得られたポリマー(以降,「ポリマーIV」という)の収率は以下のとおりであった。
・収率:88%
また,メタ(アクリレート)基,カルボキシル基,ヒドロキシル基の比率をNMR測定から見積もったところ,メタ(アクリレート)基:カルボキシル基:ヒドロキシル基=33:60:7であった。
<比較例1> 次に,上記実施例のトリオール化合物に代えてジオール化合物を用い,線状高分子を合成した例について説明する。
ジイソシアネート化合物として,上記実施例と同様のジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネートを用いた。また,ジオール化合物として,2−2−ジエチル−1,3−プロパンジオール,(メタ)アクリレート基を有するモノイソシアネート化合物としてメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを用いた。
10mLナスフラスコにジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネートを0.695g(5.3mmolNCOeq.),触媒としてジラウリン酸−n−ブチルスズを0.033g(イソシアナート基に対して1mol%)秤取りTHF1mLに溶解させた。次に窒素雰囲気下,THF1.83mLに溶解させた2−2−ジエチル−1,3−プロパンジオール0.397g(6mmolOHeq.)をゆっくり滴下し,50℃で24時間反応を行った。12時間後,メタクリロイルオキシエチルイソシアネート0.543g(3.5mmolNCOeq.),重合禁止剤として少量のフェノチアジンを加えさらに12時間反応させた。その後メタノール3mLを加え,メタノール還流下さらに2時間反応させ,反応終了後,反応母液を良溶媒としてTHF,貧溶媒としてn−ヘキサン/2−プロパノール=10/1を用いて再沈精製を行い,減圧乾燥することにより白色ポリマーを得た。以降,このポリマーを「ポリマーV」という。
得られたポリマーVの収率,Mn,IR測定結果,NMR測定結果は以下のとおりである。
・収率:90%(収量:0.773g)
・M:2800M/M:1.55
・IR(film,cm−1):3316(NH)1709(C=O)1636(C=Cmethacryloyl),1233(C−O−C),H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS)δppm:0.56〜0.94(m,6.0H,H),0.97〜1.90(m,17.0H,H,H,H,H,H,H,H),3.05〜4.38(m,4.8H,H,H),5.63〜6.35(m,0.6H,H),6.92〜7.95(m,2.3H,H,H
上記結果より,得られたポリマーVは,上記ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネートと2−2−ジエチル−1,3−プロパンジオールとの1:1の重縮合反応物である下記式(10)に示されるものであることを確認した。
Figure 0004532330
[機械特性]上記実施例1,実施例2,及び比較例1で得られたポリマーについて,フィルムの引張強度とフィルムの伸び率について検討した。
<実験例1> 実施例1で得られたポリマーIと,光ラジカル重合開始剤であるIrgacure907(登録商標)をTHFに溶解させ,均一になるまでよく混合したサンプルを用意した。光重合開始剤の添加量は,ポリマーIに対して3wt%とした。次いで,このポリマー溶液を,ガラスプレートに塗布して減圧乾燥することによりフィルムを作成し,これに光照射を行うことにより光硬化フィルムを得た。露光量は,1000mJ/cmとした。その後,100℃で30分加熱することにより熱硬化フィルムを得た。機械特性評価の測定サンプルとしては,縦×横が50mm×10mm,膜厚が0.3mmのものを用いた。このフィルムの引張強度と破断時の伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
<実験例2> ポリマーとして実施例2で得られたポリマーIIを用いた以外は上記実験例1と同様にしてフィルムを作成し,上記と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
<比較実験例1> ポリマーとして比較例1で得られたポリマーVを用いた以外は,上記実験例1と同様にしてフィルムを作成し,上記と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0004532330
表1に示すように,実験例2に係るフィルムの引張強度の値は,23.06MPaであり,実験例1に係るフィルムの12.90MPaに比しておよそ2倍の値であった。一方,破断時の伸び率は,実験例2に係るフィルムが5.0%であるのに対し,実験例1に係るフィルムの17.8%であった。つまり,実施例2に係るフィルムの破断時の伸び率は,実施例1に係るフィルムのそれに比して1/3しかなかった。
ハイパーブランチ高分子の分子鎖末端の官能基の導入割合を変更することにより,引張強度の高い硬化フィルムから,伸び率の高い硬化フィルムまで様々な特性を有する硬化フィルムが得られることがわかった。
比較実験例1に係るフィルムの引張強度は,15.98MPaであった。メタ(アクリレート)基の含有率のみから考えると,実験例1に係るフィルムの硬化フィルムの方が比較実験例1に係るフィルムに比して引張強度が高くなるはずである。しかしながら,実際には実験例1に係るフィルムの方が引張強度が低く,逆に破断時の伸び率が高かった。
図1(a)は,ハイパーブランチ高分子の模式的説明図,図1(b)は線状高分子の模式的説明図である。ハイパーブランチ高分子は,図1(a)に示すように,その枝分かれ構造に起因して,ウレタン結合による分子間相互作用が線状高分子に比して小さくなるものと推測される。その結果,線状高分子とは異なる機械特性となったものと考えている。
[複屈折率評価]次に,ハイパーブランチ高分子と線状高分子の複屈折率を測定した一例について説明する。ハイパーブランチ高分子としては,上記実施例1で得られたポリマーI,線状高分子としては,比較例1で得られたポリマーVを用いた。
<実験例3> 実施例1により得られたポリマーIと,光ラジカル重合開始剤であるIrgacure907(登録商標)とをTHFに溶解させ,均一になるまでよく混合したサンプルを用意した。光重合開始剤の添加量は,ポリマーに対して3wt%とした。次いで,このポリマー溶液を,ガラスプレートに塗布して,室温で24時間放置した後,12時間減圧乾燥することによりフィルムを得た。続いて,このフィルムに光照射を行うことにより光硬化反応を行った。露光量は,1000mJ/cmとした。その後,ガラスプレートからフィルムを剥離し,さらに100℃で30分加熱することにより熱硬化した硬化フィルムを得た。その後,室温まで3時間かけてゆっくり冷却した。機械特性評価の測定サンプルとしては,膜厚が0.3〜0.35mmのものを用いた。そして,このフィルムについて複屈折率を測定した。
複屈折率の測定は,以下のようにして行った。サンプルを2枚の直交した偏向板の間に設置し,プローブ光の透過光量を測定することにより複屈折率を測定した。プローブ光には,He−Neレーザーの633nmの光を使用し,フォトダイオードにより測定した。そして,測定した透過率を下記数式(1)に代入することにより複屈折率を算出した。
Figure 0004532330
式中のI/Iはサンプルの透過率,dはフィルムの膜厚,Δnは複屈折率,λは測定波長を示す。表2に,その測定結果を示す。
<実験例4> 上記実験例3に係るフィルムに対して,若干上下に引っ張ることによりフィルムにテンションをかけ,この状態で実施例3と同様の測定を行った。
<比較実験例2> 上記比較例1に係るフィルムを,上記実験例3と同様にして作成した。そして,得られたサンプルについて上記実験例3と同様の測定を行った。表2に求めた複屈折率の値を示す。
<比較実験例3> 上記比較実験例2に係るフィルムを,上記実験例4と同様に若干上下に引っ張ることによりフィルムにテンションをかけ,この状態で上記実施例3と同様に測定を行った。表2に求めた複屈折率の値を示す。
Figure 0004532330
表2の結果により,ハイパーブランチ高分子の場合には,テンションをかけて測定した場合とかけずに測定した場合とで,複屈折率の値に大きな差異は見られなかった。一方,線状高分子については,テンションをかけたか否かによって大きな差異が見られた。すなわち,テンションをかけることにより複屈折率の値が,テンションをかけない場合に比しておよそ4倍大きくなった。これは,線状高分子は,テンションをかけたときに配向しやすいのに対し,ハイパーブランチ高分子はテンションをかけても,枝分かれ構造に起因して配向しにくいためであると推測している。
(a)はハイパーブランチ高分子の模式的説明図,(b)は線状高分子の模式的説明図。 非特許文献2に係るハイパーブランチ高分子の模式的説明図。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するハイパーブランチ構造のポリウレタンアクリレートであって,
    分子鎖の末端は,少なくとも第1の官能基,及び第2の官能基を備え,
    前記第1の官能基が(メタ)アクリレート基であり、
    前記第2の官能基が,ヒドロキシル基,又は/及びカルボキシル基であるポリウレタンアクリレート。
    Figure 0004532330
    (式中,Xは2価の有機基,Yは3価の有機基を示す。)
  2. 前記Yは,下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンアクリレート。
    Figure 0004532330
    (式中,Aは,3価の芳香族基を示し,Rはそれぞれ独立に−CO−,又は−NHCO−を示し,Rはそれぞれ独立に−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−NHCONH−よりなる群から選ばれるものであり,Rは,水素原子,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシル基,置換基を有していてもよいアリール基のいずれかを示し,aはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,bはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,cはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し,dはそれぞれ独立に2〜6の整数を示す。また,式中の芳香環上の水素原子は,炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコキシル基,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,及びニトロ基の中から選ばれる,少なくとも1個の基で置換されていてもよい。)
  3. 前記Aが下記一般式(3)からなる群から選ばれる請求項に記載のポリウレタンアクリレート。
    Figure 0004532330
    (式中R,R,及びRのそれぞれは,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニレン基,置換基を有していてもよいアリーレン基,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−,−NHCO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CH−,−C(CF)(CH)−,及び直接結合よりなる群から選ばれる。また,式中のRは,−CH,−C−OH,置換基を有していてもよい−C−C2n+1のいずれかを示す。nは1〜6の整数を示す。)
  4. 前記Xが下記一般式(4)からなる群から選ばれる請求項1〜のいずれか1項に記載のポリウレタンアクリレート。
    Figure 0004532330
    (式中,Aは2価の環状化合物を示し,R及びR10はそれぞれ独立に−CO−,−NHCO,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CF)(CH)−,−C(CH−,及び−C(CF)(CH)−よりなる群から選ばれるものであり,eはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,fはそれぞれ独立に0〜6の整数を示し,gはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し,kはそれぞれ独立に2〜6の整数を示す。また,式中の環状化合物上の水素原子は,炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコキシル基,ハロゲン原子,トリフルオロメチル基,及びニトロ基の中から選ばれる,少なくとも1個の基で置換されていてもよい。)
  5. 前記Aが下記一般式(5)からなる群から選ばれる請求項に記載のポリウレタンアクリレート。
    Figure 0004532330
    (式中,R11,R12,R13及びR14のそれぞれは,置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニレン基,置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニレン基,置換基を有していてもよいアリーレン基,−S−,−O−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−,−NHCO−,−NHCONH−,−C(CF,−CF−,−C(CH−,−C(CF)(CH)−,及び直接結合よりなる群から選ばれる。)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイパーブランチ構造のポリウレタンアクリレートの製造方法であって,
    ジイソシアネート化合物と,トリオール化合物と,(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物とを反応させることを特徴とするポリウレタンアクリレートの製造方法。
  7. 請求項に記載のポリウレタンアクリレートの製造方法において,
    前記ジイソシアネート化合物と,前記トリオール化合物と,前記(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物とを反応させる際に,ルイス酸触媒を用いることを特徴とするポリウレタンアクリレートの製造方法。
  8. 請求項又はに記載のポリウレタンアクリレートの製造方法において,
    前記ジイソシアネート化合物と,前記トリオール化合物と,前記(メタ)アクリレート基を備えるモノイソシアネート化合物とを反応させて得られた重合物を,酸無水物と反応させることを特徴とするポリウレタンアクリレートの製造方法。
  9. 請求項に記載のポリウレタンアクリレートの製造方法において,
    前記酸無水物は,環状酸無水物であることを特徴とするポリウレタンアクリレートの製造方法。
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