JP4532221B2 - 自動二輪車 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺物を収納することが可能とした自動二輪車に関するものである。
従来、長尺物を収納することを可能とした自動二輪車は知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−210102公報
特許文献1の技術は、前後に乗員のシートを有するタンデム式シートの自動二輪車において、車体カバー内に、前部、後部のシート下方部位からシート前方部位かけて、長い貫通した荷室を前後方向に設け、ゴルフバッグや釣り竿等の長尺物を収納する構成である。
以上の従来技術は、シート下方から前方にかけて前後に長い荷物の収納部を設けるので、実質的にこれらを内蔵する車体カバーは大型化する。
また、従来の長尺物収納部の構造では、車体カバー内のシート下方を含む収納部の底を連続して設け、収納空間を確保するため、底板の位置、形状、に制約がある。
この結果、カバー内の収納部の底との位置と地上高との関係、或いは形状から、シート下方を含む収納部下方に配設されるエンジンの高さや大きさに制約を受け、エンジンの排気量を大きくすることは、エンジンの外形の大型化、動力伝達系の大型化を招くことから難しくなり、制約を受けることとなる。
また、収納部の底との干渉を回避するため、エンジンをさほど大型化しなくても、シリンダを横置きとする水平エンジンを選択する等の必要がある等、搭載するエンジンの形式も制約を受ける。
一方、エンジンを大型化した場合、上記した収納部の底は高い位置となり、この結果、収納部の容積や形状に制約を受ける。
また、シート下方を含んでこれの下方から前方にかけて荷物の収納部を設けるので、必然的にシートは高い位置となり、シート高さを下げることには限界がある。
本発明は、以上の従来技術の課題に鑑みなされたもので、カバー部材の大型化を招くことなく長尺物を収納できるようにし、エンジンの大型化、大容量化、また、必要な荷物の収納空間を確保することができるようにした自動二輪車を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、運転者用シートの前方に前部収納部及び運転者用シートの後方に後部収納部を夫々備える自動二輪車において、前記前部収納部は、後方に向かって開口する後部開口部を備え、前記後部収納部は該前部収納部の後部開口と対向する位置で前方に向かって開口する前部開口部及び後方に向かって開口する後部開口部を備え、前記運転者用シートは上下に可動し、前記運転者用シートが上昇した位置では、前記前部収納部の後部開口部と後部収納部の前部開口部との間で、前記運転者用シートの下方には、前記前部収納部の後部開口部と前記後部収納部の前部開口部とを連通する開放空間を設け、前記前部収納部と前記運転者用シート下方の開放空間と前記後部収納部との間に前記各開口部を貫通して長尺物を収容可能とするとともに、前記運転者用シートが最下位の状態では前記前部収納部と前記後部収納部とを、それぞれ独立して使用可能とし、且つ前記運転者用シートが最下位の状態では運転者用シートの下方に収納部を設けないようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記運転者用シートは上下位置調整、保持機構を備え、該運転者用シートは、複数の上下位置で選択的に調整、保持することにより、前記開放空間を選択的に現出させることができるようにしたことを特徴とする。
請求項3は、請求項2において、前記後部収納部の上側に同乗者用シートを備え、前記運転者用シートが下方位置で保持されたときに、前記同乗者用シート前部には、前記運転者用シートから前記同乗者用シートに連なる斜め後方に立ち上がるバックレスト部分を有し、運転者用シートの上方への移動時に、該運転者用シートの後端部の移動軌跡が前記バックレスト部分に沿うようにしたことを特徴とする。
請求項4は、請求項1において、前部収納部の後部開口に開閉自在な蓋板を設けるとともに、蓋板は、前部収納部の後壁を支点として前部収納部の内方に移動し、前部収納部の後部開口を開放するようにしたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、前部収納部と後部収納部との間に運転者用シートを配設し、該シートの下方に前部収納部と後部収納部とを連通させる開放空間を設け、運転者用シートは上下に可動し、運転者用シートが上昇した位置では、前部収納部、運転者用シート下方の開放空間、後部収納部を通して長尺物を収納することができ、以上の長尺物収納部を一つの長尺な収納空間としてカバー部材に形成する必要が無く、カバー部材が大型化することなく、長尺物収納部を形成することができる。
また、運転者用シートの下方が開放空間なので、運転者用シート下方は従来のように底等で制約されることが無く、従って運転者用シート下方の開放空間が大きく採れ、この下方に配設されるエンジンは外形の大型化が許容されることとなり、排気量の大きいエンジン、これの動力伝達装置を搭載することが可能となる。
更に、カバー部材の大型化が避けられる結果、カバー部材の重量低減やコスト上も有利であり、また、カバー部材の形状等も任意となり、デザインの自由度も向上する。
また、運転者用シートが最下位の状態では前記前部収納部と前記後部収納部とを、それぞれ独立して使用可能としたので、前後の収納部が、前後の物入れとして個々に利用することができる。
更に、運転者用シートが最下位の状態では運転者用シートの下方に収納部を設けないようにしたので、収納部の底板等を設ける必要がなく、エアクリーナー等の吸気系、或いはスロットルボディやインジェクター等の燃料供給系、さらにはエンジン等を可及的に上方に配置させることができ、エンジンの大型化、大容量化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、請求項1において、運転者用シートは上下位置調整、保持機構を備え、該運転者用シートは、複数の上下位置で選択的に調整、保持することにより、開放空間を選択的に現出することができるようにしたので、請求項1の効果に加えるに、運手者用シートの高さを段階的に調整、設定することができ、運手者用シート高さの調整を、走行状況や運転者の嗜好に合わせて好ましいシートポジションに選定することができる。
また、運手者用シートは長尺物を収納しない状況では低い位置に設定して、前後の収納部に個々に荷物を収納することができる。そして、長尺物非収納状態で運転者用シートを通常の低い位置に保持し、長尺物収納時に運転者用シートを高位置に調節、保持すれば良く、便利である。
請求項3に係る発明では、請求項2において、後部収納部の上側に同乗者用シートを備え、運転者用シートが下方位置で保持されたときに、同乗者用シート前部には、運転者用シートから同乗者用シートに連なる斜め後方に立ち上がるバックレスト部分を有し、運転者用シートの上方への移動時に、該シートの後端部の移動軌跡がバックレスト部分に沿うようにしたので、請求項2の効果に加えるに、運転者用シートの低い位置では後部の同乗者用シートがバックレストとして座乗し易くし、運転者用シートの高い位置では運転者用シートと同乗者用シートとが繋がりが良く、外観的に好ましいシートが得られる。
請求項4に係る発明では、前部収納部の後部開口に開閉自在な蓋板を設けるとともに、蓋板は、前部収納部の後壁を支点として前部収納部の内方に移動し、前部収納部の後部開口を開放するようにしたので、前部収納部内に、前後方向に長さを有し、上下方向並びに左右方向に容量を有する周囲から画成され、蓋板で開閉自在な収納空間を形成することができ、また、蓋板を支点から回動させて後部開口を解放させることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、本発明に係る自動二輪車の側面図である。
自動二輪車1は、実施の形態では外観を構成する車体カバー類を中心として示した。車体カバー類で被覆される車体フレームやエンジン等を破線で示す。
車体フレーム2を覆う車体カバー3は、実施の形態では自動二輪車の外観を構成し、フロントフェンダを兼ね、前照灯等の灯機類を組み込んだ前部カバー4、左右のレッグシールド5、左右の低床式フロア6、中間カバー7、後部カバー8等からなる。
前部には、前輪9をフロントフォーク10を介してハンドル11により操行自在に支持されており、後部には後輪13がリヤスイングユニット12を介して車体側に揺動自在に支持されている。
車体フレーム2の中間部、具体的には車体カバー3の中間カバー7の上側には運転者用シート20が配設され、運転者用シート20の後方で後部カバー8の上側には同乗者用シート30が連設されており、同乗者用シート30の前端壁31は前下傾し、運転者用シート20のバックレストを構成し、該シート30の後部には後上傾するバックレスト32が起設されている。
以上の自動二輪車1の車体カバー3で囲まれる前部、具体的には、中間カバー7の前半部には前部収納部40を内装、設置し、後部、具体的には、後部カバー8の内部で、後部の同乗者用シート30の下方から後方にかけて後部収納部50が内装、設置されている。
運転者用シート20の下方には、エンジン等が配置されている。
以下にエンジン等の配置を図1で説明する。
図1において車体フレーム前部に配置された60はラジエータ、61は燃料タンク、62はエンジン、63は燃料噴射弁、64はスロットルボディ、65はエアクリーナケース、66はマフラーであり、エンジン62のシリンダ部62aは、運転者用シート20の下方で前上傾する配置で位置しており、この後方に燃料噴射弁63、スロットルボディ64、はエアクリーナケース65が配置されており、これらは運転者用シート20下方に配置されている。
図2は、長尺物収容状態の説明的一部破断側面図である。
前部収納部40の詳細は、図6、図7に示す通りである。図6は、前部収納部単体の縦断側面図で、閉蓋状態の図、図7は、同前部収納部単体の縦断側面図で、開蓋状態の図である。図2とこれらの図面を参照して説明する。
前部収納部40はボックス状で、縦向きの前壁40a、角度の浅い略V形の底壁40b、高さが低い後壁40c、底壁40bと対向する上壁40d及び左右の側壁40e(図では片側が示されている)からなる。
上壁40dの後半部には後方、且つ上方を向いた開口(後部開口)41が形成され、開口41には開閉自在な蓋板42が設けられ、通常時は閉塞されている。
蓋板42は先端部に凹段部状の係止縁42aを備え、閉蓋状態で開口41に前端縁41aに係止して閉蓋状態を保持し、蓋板42の後端部42bにはボス部43を設け、これを後壁40cの開口部の上端部に設けたピン44に枢着し、ピン44を支点として蓋板42を収納部40に対して回動自在に支持する。ピン44とボス部43との間にトーションばね44aを介在させ、蓋板42を図6のように閉じ方向に弾圧付勢する。
以上により収納部40内に、前後方向に長さを有し、上下方向並びに左右方向に容量を有する周囲から画成され、蓋板42で開閉自在な収納空間45を形成する。
収納部40は、図6のように不使用時は蓋板42が上がって閉蓋状態にあり、蓋板42を上から押圧することでピン44を支点として図の反時計方向に回動し、開口41を解放する。この状態を図7で示した。
ところで、前部収納部40の上壁40dの前半部には上向きの開口部48を設け、これを前部蓋板46で開閉自在に閉塞し、前部蓋板46は、前端部をピン46aで枢支し、前部蓋板46は、後端部下面に設けた係止部46bを上壁40dの前後の開口部48,41間のブリッジ片40eに設けた回動ロック機構47の係止片47aに係合させて閉蓋状態を保持する。回動ロック機構47は、車両のキーを用いて回動するシリンダー部を有し、この回動により、係止片47aが回動して係止部が離脱し、前部蓋板46は開放可能となる。
一方、後部蓋板42は、回動ロック機構47の他の係止片47bに係合させて閉蓋状態を保持し、シリンダー部を押し回すことにより、シリンダーと他の係止片が嵌合して回動し、後部蓋板42を開放可能になるように構成されている。
後部収納部50の詳細は図3に示すとおりで、図3は、後部収納部の縦断側面図である。図2と、この図面を参照して後部収納部を説明する。
図2に詳細に示したように、後部収納部50は前後方向に長さを有し、起立する低い前壁50a,後輪13の上方に位置してこれの外形に倣った底壁50b、前壁50aよりも高位の後壁50c、左右の側壁50d(図では片側が示されている)からなる。
ところで、後部収納部50の上面は上部開口52によって開口され、上部開口52は同乗者用シート30の底板33で上からこれを閉塞し、上部開口52の蓋を構成し、実施の形態では同乗者用シート30を、ロック機構34を施・解錠することで、白抜き矢印のように上下させ、上部開口52を開閉することができる。
後部収納部50の前壁50aの上方部分とシート底板33の前端部との間に前向きに開口する前部開口53を形成し、これを前部蓋板54で開閉自在に閉塞する。
前部蓋板54は裏面の中間上部に左右にボス部54aを設け、ボス部54aを側壁50dの前部開口53周辺部にピン54bを介して枢着し、閉じ方向にトーションばねで弾圧付勢し、ピン54bを支点として回動し、鎖線aで開蓋状態を示した。
尚、実施の形態では、前部開口53の下辺部及び両側辺部に受け辺部50eを設け、一方前部蓋板53の周縁部にシール材53aを貼着し、閉蓋時のシール性を高めた。
後部収納部50の後壁50cの上半部には後部開口55を設け、これを後部蓋板57で開閉自在に閉塞する。
後部蓋板57の後方には後部カバー8の後部開放部を開閉する後部リッド15を開閉自在に備え、該リッド15は車体フレームの後部のシートレール2aの後端部に起設したブラケット2bの後上端ボス部2cにボス部15a、ピン15bで枢着されている。後部リッド15は、ピン15bを支点として図の半時計方向に回動し、鎖線cで示すように後部カバー8の後端部を開放する。
以上の後部リッド15の内面と後部開口55を閉塞する後部蓋板57の外面とを離間した2組のリンク58,59で連結し、後部リッド15を鎖線cのように開放した際、リンク58,59を介して後部蓋板57は矢印dのように回動し、後部リッド15の開放に連動して鎖線eのように開放し、後部開口55を開放する。
ところで、上部開口52、前部開口53、後部開口55として説明したが、実施の形態では、これらの開口は後部収納部50の上部前後にわたり一体に形成されており、上をシート30の底板33で、前部を前部蓋板54で、後部を後部蓋板57で夫々閉塞するようにした。
以上により、周囲から画成された開閉自在な収納空間56を形成する。
運転者用シートは前後の収納部40,50の間に配設され、前後の収納部40,50間には、図2で示したように、運転者用シートと前後、左右の寸法が略々同等の開放空間Sを設ける。
図4及び図5は、運転者用シートの上下調整機構を示す説明的側面図で、図4は該シートの低位置状態、図5は該シートの高位置状態を示す。これらの図と図2を参照して説明する。
図4に示すように、車体フレームの一部である左右のシートレール2aの前半部上に係止山部22eを備える支持部材22を設置する。
支持部材22の係止山部22eには、前部から頂部にかけて実施の形態では低位置から高位置で4段の係止部22a〜22dを備える。段数は任意である。
一方、運転者用シート20の底板21の内側の両側部21aには、リンク24,25の上端部をピン24a,25aで枢着し、リンク24,25の下端部をピン24b,25bで支持部材22に枢着し、リンク24,25で平行リンク機構を構成する。
運転者用シート20側、図示例では底板21の側部21aに回動自在に係止爪23を設け、これの先端部を支持部材22の係止山部22eの係止部22a〜22dの任意のものと係合する。係止爪23は、トーションばね23aを介して係止する方向に付勢されている。
係止爪23はピン23bを中心として回動可能に支持されており、シート20の側部21aに揺動可能に設けた操作杆23cの操作で操作ケーブル23dを介して係止部22a〜22dの係合を解除するように構成されている。
図4は、支持部材22の係止山部22eの最も低い係止部22aに、係止爪部材22が係合している状態を示し、リンク24,25は前上傾状態で平行して運転者用シート20をこの位置で保持する。
図1は、運転者用シート20が最も低い位置に位置し、この状態ではシート下方の開放空間Sは、低位の運転者用シート20の底板21下方の空間となり、空間の高さは小さい。この状態では、実質的には前後の収納部40,50が、前後の物入れとして個々に利用することができる。
図5は、運転者用シート20を最高位状態に保持させた状態を示す。リンク24,25は平行して略々直立状態で、係止爪部材23は、支持部材22の係止山部22eの最も高い係止部22dに係止されていて、最高位状態を保持する。
これにより運転者用シート20の下方には、大きな開放空間Sが形成さることとなり、この運転者用シート20下方の開放空間Sは、前後の収納部40,50の開口部41,53を前後に貫通して連通する状態となる。
以上のように運転者用シート下方に形成される開放空間Sの下方には、図1で理解し得るように機能部品を配置することができる。
実施の形態では、エンジン62のシリンダ部62a、燃料噴射弁63、スロットルボディ64、エアクリーナケース65が配置されている。
ところで、上記した支持部材22の係止山部22eの各係止部22a〜22dであるが、係止爪部材23による係止部分は任意であり、長尺物を搭載しない状態では、運転者の運転ポジション、体格等で係止部b,cを選択することも可能であり、長尺物を搭載しない状態で最高位の係止部22dに係止爪部材23を係止し、シート高さを高くして運転しても良い。
以上の機構で上下位置調整、保持機構を構成する。
ところで、図1に鎖線fで示したように、図5のように運転者用シート20を上方に移動させた際、運転者用シート20の後端面20aが同乗者用シート30の前端縁のバックレスト部分32に、その移動軌跡が沿うように移動し、運転者用シート20の上動時に違和感がなく、運転者用シートの高い位置における運転者用シートと同乗者用シートとが繋がりが良く、外観的に好ましいシートが得られる。
図1は、運転者用シート20が最下位の状態を示し、この状態では前後の収納部40,50は独立して物入れとして使用することができる。本発明では、シート20の下方に収納部を設けていないので、収納部の底板等を設ける必要がなく、エアクリーナー等の吸気系、或いはスロットルボディやインジェクター等の燃料供給系、さらにはエンジン等を可及的に上方に配置させることができ、エンジンの大型化、大容量化を図ることができる。
図2は、運転者用シート20を最高位まで上昇させた状態を示し、図5の状態を示している。
この状態では、運転者用シート20の下方に大きな開放空間Sが形成されることとなり、この開放空間Sは、前記した通り前後の収納部40,50の開口部41,53を前後の貫通して連通する状態可能な空間となる。
後部リッド15を開けることで後部収納部50の後部蓋板57は開き、後部開口55は開放される。
爾後、長尺物70を後部開口55から前方に差し込むように挿入する。長尺物70は、後部収納部50内を通り、前部蓋板54を図3の鎖線aのように回動させて跳ね上げ、開放された前部開口53を通り、運転者用シート20下方の開放空間Sを通り、前方に臨む前部収納部40の蓋板42を押圧して開口部41を開放し、前部収納部40内に長尺物70の前部を収容する。
このように、長尺物70を収容する場合には、運転者用シート20下方の開放空間S、前後の収納部40,50を貫通させて連通させ、収容する。
本発明は、必要に応じて長尺物を収容する自動二輪車に好適である。
本発明に係る自動二輪車の側面図である。 長尺物収容状態の説明的一部破断側面図である。 後部収納部の縦断側面図である。 運転者用シートの上下調整機構を示す説明的側面図で、シートの低位置状態を示す図である。 運転者用シートの上下調整機構を示す説明的側面図で、シートの高位置状態を示す図である。 前部収納部単体の縦断側面図で、閉蓋状態の図である。 前部収納部単体の縦断側面図で、開蓋状態の図である。
符号の説明
1…自動二輪車、 20…運転者用シート、 30…同乗者用シート、 32…同乗者用シートのバックレスト部分、 40…前部収納部、 41…前部収納部の後部開口部、 50…後部収納部、 53…後部収納部の前部開口部、 55…後部収納部の後部開口部、 22〜25…上下位置調整、保持機構、 S…開放空間。

Claims (4)

  1. 運転者用シートの前方に前部収納部及び運転者用シートの後方に後部収納部を夫々備える自動二輪車において、
    前記前部収納部は、後方に向かって開口する後部開口部を備え、前記後部収納部は該前部収納部の後部開口と対向する位置で前方に向かって開口する前部開口部及び後方に向かって開口する後部開口部を備え、
    前記運転者用シートは上下に可動し、前記運転者用シートが上昇した位置では、前記前部収納部の後部開口部と後部収納部の前部開口部との間で、前記運転者用シートの下方には、前記前部収納部の後部開口部と前記後部収納部の前部開口部とを連通する開放空間を設け、
    前記前部収納部と前記運転者用シート下方の開放空間と前記後部収納部との間に前記各開口部を貫通して長尺物を収容可能とするとともに、
    前記運転者用シートが最下位の状態では前記前部収納部と前記後部収納部とを、それぞれ独立して使用可能とし、
    且つ前記運転者用シートが最下位の状態では運転者用シートの下方に収納部を設けないようにした、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  2. 前記運転者用シートは上下位置調整、保持機構を備え、該運転者用シートは、複数の上下位置で選択的に調整、保持することにより、前記開放空間を選択的に出現させることができるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
  3. 前記後部収納部の上側に同乗者用シートを備え、前記運転者用シートが下方位置で保持されたときに、前記同乗者用シート前部には、前記運転者用シートから前記同乗者用シートに連なる斜め後方に立ち上がるバックレスト部分を有し、運転者用シートの上方への移動時に、該運転者用シートの後端部の移動軌跡が前記バックレスト部分に沿うようにしたことを特徴とする請求項2記載の自動二輪車。
  4. 前記前部収納部の後部開口に開閉自在な蓋板を設けるとともに、前記蓋板は、前記前部収納部の後壁を支点として前記前部収納部の内方に移動し、前記前部収納部の後部開口を開放するようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
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