JP4532025B2 - 液体充填機の充填ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、調味液や、洗剤、薬液などの液体を容器に充填する液体充填機の充填ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば合成樹脂、ガラス製等の容器内に調味液や、洗剤、薬液などの液体の商品を所定容量充填する作業を行なう液体充填機では充填液を空の容器に充填する作業を行う充填ノズルが設けられている。
【0003】
図8(A),(B)は従来の充填ノズルaの要部構成を示すものである。この充填ノズルaの内部には充填ノズルaの吐出口bを開閉操作する充填バルブcが組み込まれている。ここで、充填ノズルaの内部には略テーパー面状の弁座部dが形成されている。この弁座部dには充填バルブcの弾性体でできた弁体eが接離可能に接合されるようになっている。
【0004】
そして、図示しないアクチュエータによって図8(A)に示すように充填バルブcの弁体eが充填ノズルaの弁座部dから離れた位置に移動されることにより、充填ノズルaの吐出口bが開操作されるようになっている。さらに、図8(B)に示すように充填ノズルaの弁座部dに充填バルブcの弁体eが当接されることにより、充填ノズルaの吐出口bが閉操作されるようになっている。
【0005】
また、充填機では、通常、充填ノズルaの下方における容器搬送経路と重ならない部分に液受け用の「樋」が設置されている。そして、充填完了後も充填ノズルaに付着している充填液が垂れた場合に垂れた充填液をこの「樋」で受けることにより、液垂れによって充填機を汚さぬよう備えている。
【0006】
また、従来の充填機では、充填ノズルaの吐出口bに図9に示すような金網状のメッシュfを取り付けることにより、充填完了後、充填ノズルaの吐出口bから液垂れしにくくしたノズル先端形状が考案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、充填機による充填完了後、充填ノズルaから垂れた充填液を「樋」で受ける場合には「樋」に垂れた充填液に雑菌などが発生する可能性があるので、洗浄作業が必要となる問題がある。そのため、充填ノズルaからの液垂れを最小限に抑えることができるノズル構造の開発が望まれている。
【0008】
また、充填機で取り扱う液種として食用のソースを取り扱う場合、例えば低粘度液であるウスターソースから高粘度液であるトンカツソースまでの濃度が異なる複数の液種で兼用できるソース充填用のノズル構造の開発が望まれている。ここで、例えば、充填ノズルaの先端に金網状のメッシュfを取り付けないノズル先端形状のノズル構造を採用した場合には充填完了後、充填ノズルaからのウスターソースの液垂れが防止できない問題がある。
【0009】
そこで、充填ノズルaの先端に金網状のメッシュfを取り付けた状態で、ウスターソースのみを対象に充填機で充填テストした場合には実機運転20分後に、メッシュfの詰りが発生し、乱流となり、発泡が多くなる結果となった。そのため、充填ノズルaの先端に金網状のメッシュfを取り付けただけでは低粘度液からごまや、繊維質等の具入り液までの幅広い液種に対しては確実には対応できない問題がある。
【0010】
このように、充填機で取り扱う液種は幅広いので、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応することは難しく、従来の充填機では、充填ノズルaからの液垂れを効果的に抑えることは確実には対応できない問題がある。
【0011】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応して液垂れを抑えることができ、液切れが良く、液垂れを効果的に抑えることができる液体充填機の充填ノズルを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、充填液を流す液体管路の吐出端部に筒状の充填ノズル本体が配設され、前記充填ノズル本体の下方に配置された容器に前記充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液を充填させる液体充填機の充填ノズルにおいて、
前記充填ノズル本体の吐出口に、この吐出口よりも小径な略多角形状の開口部が形成された中央ガイド部と、この中央ガイド部の多角形状の各角部から前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の中央ガイド支持部とを備えたノズル先端ガイド部材を配設したことを特徴とする液体充填機の充填ノズルである。
そして、本請求項1の発明では、充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液をノズル先端ガイド部材における略多角形状の中央ガイド部およびこの中央ガイド部の多角形状の各角部から充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた中央ガイド支持部に沿って流すことにより、ノズル本体の吐出口からの液垂れを素早く落とし、液受け用の樋に落ちる液を出来る限り少なくする。これにより、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応させ、充填完了後、液切れが良く、液垂れを効果的に抑えるようにしたものである。
【0013】
請求項2の発明は、前記ノズル先端ガイド部材は、平板状の金属板を折り曲げて一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズルである。
そして、本請求項2の発明では、平板状の金属板を折り曲げてノズル先端ガイド部材を一体に形成することにより、ノズル先端ガイド部材を安価に製作するようにしたものである。
【0014】
請求項3の発明は、前記ノズル先端ガイド部材は、前記中央ガイド部の多角形状の各角部から突出される前記中央ガイド支持部が折り返された前記金属板の合わせ目を貼り合わせて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズルである。
そして、本請求項3の発明では、折り返された金属板の合わせ目を貼り合わせてノズル先端ガイド部材の中央ガイド支持部を形成することにより、金属板の折り返し部分に形成される狭い流路部分をなくしてソースの滓などが金属板の折り返し部分に付着することを防止するようにしたものである。
【0015】
請求項4の発明は、前記ノズル先端ガイド部材は、略6角形状の前記中央ガイド部と、この中央ガイド部の6角形状の各角部から前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の6つの中央ガイド支持部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズルである。
そして、本請求項4の発明では、充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液をノズル先端ガイド部材における略6角形状の中央ガイド部およびこの中央ガイド部の6角形状の各角部から充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた6つの中央ガイド支持部に沿って流すことにより、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応させ、充填完了後、液切れが良く、液垂れを効果的に抑えるようにしたものである。
【0016】
請求項5の発明は、前記ノズル先端ガイド部材は、前記中央ガイド支持部の外端部が前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に溶接、またはロー付けなどの接合手段によって接合されて一体化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズルである。
そして、本請求項5の発明では、ノズル先端ガイド部材の中央ガイド支持部の外端部を充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に接合させて一体化することにより、中央ガイド支持部の外端部と充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位との接合部を溶接部、またはロー付け部などによって隙間を埋め、ソースの滓などがその隙間部分に付着することを防止するようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1(A),(B)乃至図6(A)〜(C)を参照して説明する。図1(A),(B)は本実施の形態の液体充填機の充填ノズル1の要部の概略構成を示すものである。この充填ノズル1の内部には充填ノズル1の吐出口2を開閉操作する充填バルブ3が組み込まれている。ここで、充填ノズル1の内部には吐出口2側に向かって内径寸法が徐々に小さくなる先細テーパー面状の弁座部4が形成されている。この弁座部4には充填バルブ3の弾性体でできた弁体3aが接離可能に接合されるようになっている。
【0018】
そして、図示しないアクチュエータによって充填バルブ3の弁体3aが鉛直方向に進退駆動されることにより、弁座部4に対して弁体3aが接離操作されるようになっている。このとき、図1(A)に示すように充填バルブ3の弁体3aが充填ノズル1の弁座部4から離れた位置に移動されることにより、充填ノズル1の吐出口2が開操作されるようになっている。さらに、図1(B)に示すように充填ノズル1の弁座部4に充填バルブ3の弁体3aが当接されることにより、充填ノズル3の吐出口2が閉操作されるようになっている。そして、弁体3aが鉛直方向に移動されるバルブストロークに応じて充填ノズル1の吐出口2の開度(開口面積)が変化し、充填ノズル1から外部に吐出される液体流量が変化するようになっている。
【0019】
また、本実施の形態の充填ノズル1のノズル本体1aには吐出口2の周縁部位の外周面に略円筒状のノズルジョイント5が組み付けられている。ここで、図4(A)に示すようにノズル本体1aの吐出口2側の端部には他の部分よりも小径な先端円筒部6が形成されている。さらに、ノズル本体1aにおける先端円筒部6よりも大径な部分7と先端円筒部6との間には先端円筒部6側に向かうにしたがって外径寸法が徐々に小さくなるテーパー面8が形成されている。また、テーパー面8における先端円筒部6との接合部にはリング状溝9が形成されている。そして、このリング状溝9および先端円筒部6の周縁部位にノズルジョイント5の組み付け部が形成されている。
【0020】
また、ノズルジョイント5には図4(B)に示すように大径な第1の円筒部10と、この第1の円筒部10よりも小径な第2の円筒部11とが設けられている。ここで、第1の円筒部10の内周面にはノズル本体1aのリング状溝9の周縁部位に嵌合する大径な第1の嵌合穴部12と、ノズル本体1aの先端円筒部6に嵌合する小径な第2の嵌合穴部13とが形成されている。さらに、第2の嵌合穴部13の内周面にはOリング装着溝14が形成されている。そして、このOリング装着溝14にはノズル本体1aの先端円筒部6と第2の嵌合穴部13の内周面との間をシールするOリング15が嵌着されている。
【0021】
さらに、第2の円筒部11の端部には内方に突設されたリング状の内方突設部16が形成されている。この内方突設部16の中央部位にはノズル本体1aの吐出口2と対応する円孔17が形成されている。
【0022】
また、ノズルジョイント5の内部には内方突設部16の上に図5(A)に示すようにリング状のガイド部材受部18が形成されている。このガイド部材受部18にはリング状の取付け部材19が嵌着されている。この取付け部材19には図5(B)に示すように内面側にOリング装着溝20が形成されている。そして、このOリング装着溝20にはノズル本体1aの吐出口2側の端面と取付け部材19との間をシールするOリング21が嵌着されている。
【0023】
さらに、取付け部材19の外面側にはリング状のガイド部材係合凹部22が形成されている。このガイド部材係合凹部22には充填ノズル本体1aの吐出口2に配設される略星型のノズル先端ガイド部材23が嵌着されている。
【0024】
このノズル先端ガイド部材23には図6(B)に示すように吐出口2よりも小径な略6角形状の開口部24が形成された中央ガイド部25と、この中央ガイド部25の6角形状の各角部から充填ノズル本体1aの吐出口2の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の6つの中央ガイド支持部26とが設けられている。ここで、ノズル先端ガイド部材23は、例えばステンレス鋼板などの平板状の金属板を折り曲げて一体に形成されたものである。
【0025】
また、このノズル先端ガイド部材23の成形時には例えば板厚tが0.3mm程度の1枚の細長い金属板27を図6(A)に示すように略星印状に折り曲げたのち、図6(B)に示すように中央ガイド部25の6角形状の各角部から突出される中央ガイド支持部26が折り返された金属板27の合わせ目28を貼り合わせて形成されている。
【0026】
さらに、取付け部材19のガイド部材係合凹部22にノズル先端ガイド部材23が組み付けられた状態ではノズル先端ガイド部材23の中央ガイド支持部26の外端部は取付け部材19のガイド部材係合凹部22の各周縁部位に溶接、またはロー付けなどの手段で接合させて一体化されている。
【0027】
また、図3(A),(B)に示すようにノズルジョイント5の第1の円筒部10にはノズル本体1aのリング状溝9と対応する部位に略平行な2つの固定ばね挿入穴29が形成されている。そして、充填ノズル本体1aにノズルジョイント5を組み付けた状態で、ノズルジョイント5の2つの固定ばね挿入穴29内に図3(A)に示すように略U字状の固定ばね30を挿入した状態にセットすることにより、この固定ばね30がノズル本体1aのリング状溝9と係合し、ノズルジョイント5がノズル本体1aから抜け落ちることが防止されるようになっている。
【0028】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の液体充填機の通常運転時には図示しない液体タンクから調味液や、洗剤、薬品などの液体の商品を液体供給路を介して液体充填機の充填ノズル1に給液する動作が行われる。
【0029】
また、充填バルブ3の弁体3aは図示しないバルブ駆動部によって図1(B)に示す閉止位置から適宜のバルブストローク移動された状態に切換え操作される。ここで、充填バルブ3の弁体3aが図1(B)に示す閉止位置で保持されている場合には弁体3aが弁座部4に当接され、充填ノズル1の吐出口2が閉塞された状態で保持される。そのため、この状態では充填ノズル1からの液体の吐出は停止された状態で保持される。
【0030】
また、充填バルブ3の弁体3aがバルブ駆動部によって弁座部4から離れる方向に移動されると充填ノズル1の吐出口2が開放され、充填ノズル1からの液体の吐出が開始される。このとき、充填ノズル本体1aの吐出口2から吐出される充填液はノズル先端ガイド部材23における略6角形状の中央ガイド部25およびこの中央ガイド部25の6角形状の各角部から取付け部材19のガイド部材係合凹部22の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた中央ガイド支持部26に沿って流れる。そのため、このノズル先端ガイド部材23の中央ガイド部25および6つの中央ガイド支持部26に沿って流れる充填液の流れを効果的に整流して層流化することができるので、充填ノズル1からこの充填ノズル1の下方にセットされた容器の内部に充填液が充填された際に、容器内の充填液の発泡を抑制することができる。
【0031】
また、容器の内部に設定流量の液体が充填されると、充填バルブ3の弁体3aが図1(B)に示す閉止位置まで移動される。これにより、充填ノズル1からの液体の吐出が停止される。このとき、充填ノズル1の吐出口2に残る充填液はノズル先端ガイド部材23の中央ガイド部25および6つの中央ガイド支持部26に沿って素早く落とすことができ、充填停止後の充填ノズル1の吐出口2からの液垂れを少なくして液切れを良くすることができる。
【0032】
また、充填液の充填後、充填液が充填済みの容器は次の工程に搬送され、充填ノズル1の下には次の空の容器がセットされる。そして、以後、充填ノズル1から吐出される充填液が容器の内部に充填される充填液の充填作業が同様に繰り返される。
【0033】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の液体充填機の充填ノズル1では充填ノズル本体1aの吐出口2に、この吐出口2よりも小径な略6角形状の開口部24が形成された中央ガイド部25と、この中央ガイド部25の6角形状の各角部から充填ノズル本体1aの吐出口2の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の中央ガイド支持部26とを備えたノズル先端ガイド部材23を配設したので、充填ノズル本体1aの吐出口2から吐出される充填液はノズル先端ガイド部材23における略6角形状の中央ガイド部25およびこの中央ガイド部25の6角形状の各角部から取付け部材19のガイド部材係合凹部22の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた中央ガイド支持部26に沿って流れる。そのため、充填ノズル本体1aの吐出口2から吐出される充填液をノズル先端ガイド部材23の中央ガイド部25および6つの中央ガイド支持部26に沿って流れる充填液の流れを効果的に整流して層流化することができるので、充填ノズル1からこの充填ノズル1の下方にセットされた容器の内部に充填液が充填された際に、容器内の充填液の発泡を抑制することができる。
【0034】
また、充填バルブ3の弁体3aが図1(B)に示す閉止位置まで移動され、充填ノズル1からの液体の吐出が停止された際に、充填ノズル1の吐出口2に残る充填液はノズル先端ガイド部材23の中央ガイド部25および6つの中央ガイド支持部26に沿って素早く落とすことができる。そのため、充填停止後の充填ノズル1の吐出口2からの液垂れを少なくして液切れを良くすることができるので、液受け用の樋に落ちる液を出来る限り少なくすることができる。これにより、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応させ、充填完了後、ノズル本体1aの吐出口2からの液切れが良く、液垂れを効果的に抑えることができる。
【0035】
さらに、本実施の形態では平板状の金属板27を折り曲げてノズル先端ガイド部材23を一体に形成したので、ノズル先端ガイド部材23を安価に製作することができる。
【0036】
また、折り返された金属板27の合わせ目28を貼り合わせてノズル先端ガイド部材23の中央ガイド支持部26を形成したので、金属板27の折り返し部分に形成される狭い流路部分をなくしてソースの滓などが金属板27の折り返し部分に付着することを防止することができる。
【0037】
さらに、ノズル先端ガイド部材23の中央ガイド支持部26の外端部を取付け部材19のガイド部材係合凹部22の各周縁部位に溶接、またはロー付けなどによって接合させて一体化したので、中央ガイド支持部26の外端部と取付け部材19のガイド部材係合凹部22の各周縁部位との接合部を溶接、またはロー付けなどによって隙間を埋め、ソースの滓などがその隙間部分に付着することを防止することができる。
【0038】
さらに、本実施の形態の充填ノズル1では充填ノズル本体1aの吐出口2に、星型のノズル先端ガイド部材23を取り付けたので、充填ノズル本体1aの吐出口2における充填液との接触面積を増加させることができる。これにより、充填ノズル本体1aの吐出口2における充填液との接触部の表面張力を増加させ、液垂れを抑えることができる効果がある。
【0039】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図6(A)〜(C)参照)では6角形状の開口部24が形成された中央ガイド部25と、この中央ガイド部25の6角形状の各角部から充填ノズル本体1aの吐出口2の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の6つの中央ガイド支持部26とを設けた略星型のノズル先端ガイド部材23を設けた構成を示したが、図7(A)に示すノズル先端ガイド部材23の第1の変形例のように吐出口2よりも小径な略5角形状の開口部31が形成された中央ガイド部32と、この中央ガイド部32の5角形状の各角部から充填ノズル本体1aの吐出口2の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の5つの中央ガイド支持部33とを設ける構成にしてもよい。
【0040】
さらに、図7(B)に示すノズル先端ガイド部材23の第2の変形例のように吐出口2よりも小径な略3角形状の開口部41が形成された中央ガイド部42と、この中央ガイド部42の3角形状の各角部から充填ノズル本体1aの吐出口2の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の3つの中央ガイド支持部43とを設ける構成にしてもよい。
【0041】
また、ノズル先端ガイド部材23はプラスチック材料で形成しても良く、或いは鋳造或いはダイカストで板厚を薄く成形したものでもよい。
【0042】
さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、充填ノズル本体の吐出口に、この吐出口よりも小径な略多角形状の開口部が形成された中央ガイド部と、この中央ガイド部の多角形状の各角部から充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の中央ガイド支持部とを備えたノズル先端ガイド部材を配設したので、充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液をノズル先端ガイド部材における略多角形状の中央ガイド部およびこの中央ガイド部の多角形状の各角部から充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた中央ガイド支持部に沿って流すことにより、ノズル本体の吐出口からの液垂れを素早く落とし、液受け用の樋に落ちる液を出来る限り少なくする。これにより、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応させ、充填完了後、液切れが良く、液垂れを効果的に抑えることができる。
【0044】
請求項2の発明によれば、平板状の金属板を折り曲げてノズル先端ガイド部材を一体に形成することにより、ノズル先端ガイド部材を安価に製作することができる。
【0045】
請求項3の発明によれば、折り返された金属板の合わせ目を貼り合わせてノズル先端ガイド部材の中央ガイド支持部を形成することにより、金属板の折り返し部分に形成される狭い流路部分をなくしてソースの滓などが金属板の折り返し部分に付着することを防止することができる。
【0046】
請求項4の発明によれば、充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液をノズル先端ガイド部材における略6角形状の中央ガイド部およびこの中央ガイド部の6角形状の各角部から充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて略スポーク形状に延設させた6つの中央ガイド支持部に沿って流すことにより、高粘度液から低粘度液まで濃度が異なる幅広い液種に対応させ、充填完了後、液切れが良く、液垂れを効果的に抑えることができる。
【0047】
請求項5の発明によれば、ノズル先端ガイド部材の中央ガイド支持部の外端部を充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に接合させて一体化することにより、中央ガイド支持部の外端部と充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位との接合部を溶接部、またはロー付け部などによって隙間を埋め、ソースの滓などがその隙間部分に付着することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の流体充填機の充填バルブの動作状態を示すもので、(A)は充填バルブの開状態を示す要部の縦断面図、(B)は充填バルブの閉状態を示す要部の縦断面図。
【図2】第1の実施の形態の流体充填機の充填ノズルにおける吐出口にノズル先端ガイド部材が組み付けられた状態を示す平面図。
【図3】(A)は充填ノズル本体にノズルジョイントを組み付けた状態を示す平面図、(B)は(A)のIIIB−IIIB線断面図
【図4】(A)は第1の実施の形態の流体充填機の充填ノズル本体の側面図、(B)は充填ノズル本体のノズルジョイントに内部組み付け部材を組み付けた状態を示す縦断面図。
【図5】(A)は第1の実施の形態の流体充填機におけるノズルジョイントの内部組み付けリングにノズル先端ガイド部材が組み付けられた状態を示す平面図、(B)は内部組み付けリングの縦断面図。
【図6】第1の実施の形態の流体充填機の充填ノズルにおけるノズル先端ガイド部材の作成状態を説明するもので、(A)はノズル先端ガイド部材の平板素材を星型に折り曲げた中間作成部材を示す平面図、(B)はノズル先端ガイド部材の中央ガイド部および略スポーク形状の中央ガイド支持部の成形状態を示す平面図、(C)はノズル先端ガイド部材の側面図。
【図7】(A)は第1の実施の形態の流体充填機の充填ノズルにおけるノズル先端ガイド部材の第1の変形例を示す平面図、(B)はノズル先端ガイド部材の第2の変形例を示す平面図。
【図8】従来の流体充填機の充填バルブの動作状態を示すもので、(A)は充填バルブの開状態を示す要部の縦断面図、(B)は充填バルブの閉状態を示す要部の縦断面図。
【図9】従来の充填ノズルに装着されたノズル先端メッシュを示す平面図。
【符号の説明】
1 充填ノズル
1a 充填ノズル本体
2 吐出口
23 ノズル先端ガイド部材
24 開口部
25 中央ガイド部
26 中央ガイド支持部
Claims (5)
- 充填液を流す液体管路の吐出端部に筒状の充填ノズル本体が配設され、前記充填ノズル本体の下方に配置された容器に前記充填ノズル本体の吐出口から吐出される充填液を充填させる液体充填機の充填ノズルにおいて、
前記充填ノズル本体の吐出口に、この吐出口よりも小径な略多角形状の開口部が形成された中央ガイド部と、この中央ガイド部の多角形状の各角部から前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の中央ガイド支持部とを備えたノズル先端ガイド部材を配設したことを特徴とする液体充填機の充填ノズル。 - 前記ノズル先端ガイド部材は、平板状の金属板を折り曲げて一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズル。
- 前記ノズル先端ガイド部材は、前記中央ガイド部の多角形状の各角部から突出される前記中央ガイド支持部が折り返された前記金属板の合わせ目を貼り合わせて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズル。
- 前記ノズル先端ガイド部材は、略6角形状の前記中央ガイド部と、この中央ガイド部の6角形状の各角部から前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に向けて延設された略スポーク形状の6つの中央ガイド支持部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズル。
- 前記ノズル先端ガイド部材は、前記中央ガイド支持部の外端部が前記充填ノズル本体の吐出口の各周縁部位に溶接、またはロー付けなどの接合手段によって接合されて一体化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体充填機の充填ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001179105A JP4532025B2 (ja) | 2001-06-13 | 2001-06-13 | 液体充填機の充填ノズル |
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