JP4531419B2 - 塗装ブースのミスト捕捉機構及び塗装ブース - Google Patents

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本発明は、塗装ブースに係り、特に、通気性を有する底壁部下方に配設され、略中央に排出部が設けられてなる一対のフロープレートを有し、該フロープレート上を流れる洗浄水により、前記底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストを捕捉可能に構成された塗装ブースのミスト捕捉機構に関するものである。
自動車ボディ等のワークを塗装するための塗装ブースは、一般に、両端に入口と出口とを有するとともに、天井部、底壁部及び側壁部を備えたいわばトンネル形に構成されている。図6に示すように、底壁部61においては、自動車ボディ62を1台ずつ移送するためのコンベア63が設けられている。そして、当該コンベア63で移送させる過程において、図示しない塗装機によって自動車ボディ62の表面に塗料が吹き付けられることで、塗装が施される。
上述の塗装ブース60においては、一般に、空気が天井部から下方へ向けて流れる構成となっている。これによって、塗装エリアに漂っている塗料ミスト等が、下方へと移動させられる。塗料ミストが発生するのは、塗装機による塗料の吹き付け時における飛散等によるものである。そして、一般には、底壁部61の下方にミスト捕捉機構を設け、塗装ブース60の塗料ミストを適切に処理することが行われる。
具体的には、スノコ状の底壁部61の下方には、下流ほど低くなっている一対のフロープレート64,65が設置され、その略中央に排出部66が設けられている。また、塗装ブース60の両側壁67,68に沿って樋71,72が設けられ、当該樋71,72に洗浄水が供給される。そして、樋71,72をオーバーフローする洗浄水は、フロープレート64,65上を中央に向かって膜状に流れる。
また、底壁部61の下方には、排気ダクト73を含む排気機構が設置されている。そして図示しない排気装置により、塗装ブース60内の気体が前記排出部66から排気ダクト73を介して排出される。このとき、気体中の塗料ミストが上記膜状の洗浄水によって捕捉され、排水路を介して図示しない処理槽に溜められる(例えば、特許文献1,2等)。なお、排気機構には、フィルタ74が設けられており、これにより、依然として気体中に残存する塗料ミストが捕捉、除去される。
特開平7−185420号公報 特開平10−272395号公報
上記のように、洗浄水が樋71,72をオーバーフローすることで、水膜の均等化が図られている。しかしながら、上記構成では、図7(a)に示すように、樋71,72内に塗料滓成分(スラッジ)が沈降・固着し、かかるスラッジが成長することで、水膜の均等化が阻害されてしまうおそれがあった。また、場合によっては、樋71,72から突出するスラッジにより、水流が妨げられてしまう所謂「水切れ」現象が発生し、ひいては図7(b)に示すように、フロープレート64(,65)上にもスラッジが堆積するという悪循環を招くおそれもあった。さらに、この場合、メンテナンス作業にも悪影響を招くおそれがあった。
なお、樋71,72の代わりに配管を設置し、配管から多数の分岐パイプを分岐させ、該分岐パイプから洗浄水を放出することも考えられるが、オーバーフロー方式に比べてより均等な水膜を形成しにくく、分岐パイプの本数もより多く設ける必要性が生じ、コスト高となるおそれがある。
そこで、本発明では、スラッジ堆積による不具合防止を図るとともに、より均等な水膜を形成することでより効率的に塗料ミストを捕捉でき、ひいてはコストの著しい低減を図ることの可能なミスト捕捉機構及び当該捕捉機構を具備する塗装ブースを提供することを技術的課題としている。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.塗装ブースの通気性を有する底壁部下方に配設され、略中央に排出部が設けられてなる一対のフロープレートと、前記塗装ブースの長手方向両側縁に沿って延び、洗浄水が流れる配管と、前記配管に対し所定間隔毎に設置され、前記フロープレートの側縁部に対し洗浄水を送水する複数の分岐パイプとを備え、前記分岐パイプから送水され、前記フロープレート上を前記側縁部から中央部側に向けて膜状に流れ、略中央の排出部から排出される洗浄水により、前記底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストを捕捉可能に構成された塗装ブースのミスト捕捉機構であって、前記分岐パイプからの洗浄水が前記塗装ブースの各側壁部に向かって送水されるよう構成するとともに、前記分岐パイプの少なくとも先端部位を、前記塗装ブースの各側壁部に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設したことを特徴とする塗装ブースのミスト捕捉機構。
上記手段1によれば、塗装ブースの長手方向両側縁に沿って延びる配管に対し所定間隔毎に設置された複数の分岐パイプから、一対のフロープレートの側縁部に対し洗浄水が送水される。すると、洗浄水は、フロープレート上を側縁部から中央部側に向けて膜状に流れ、略中央の排出部から排出される洗浄水により、底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストが捕捉される。このように、手段1では、樋をオーバーフローさせて洗浄水を流す従来技術とは異なり、分岐パイプから送水する構成を採用しているため、塗料滓成分(スラッジ)が沈降・固着し、かかるスラッジが成長することに起因して水膜の均等化が阻害されてしまうといった事態を防止できる。また、手段1では、分岐パイプからの洗浄水が前記塗装ブースの各側壁部に向かって送水される。つまり、分岐パイプからの洗浄水は、中央部側に向けてではなく、一旦外方へ送水された後、いわば反転して中央部側に向けて膜状に流れる。そのため、かかる反転過程において水膜の厚さ斑が解消され、より広範な領域において水膜の均等化を図ることができる。さらに、分岐パイプの少なくとも先端部位が、塗装ブースの各側壁部に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設されている。このため、塗装ブースの各側壁部に対し直交方向に交わる場合に比べて、全体の水膜の均等化が図られる。また、フロープレート上を流れる洗浄水の水流には、斜め方向成分も含まれることとなる。そのため、万が一フロープレート上にスラッジが存在したとしても、そのスラッジの下流側部位においても水流が形成されることとなるため、水膜切れの領域が比較的少なくて済む。結果として、ミストの捕捉に重大な影響を及ぼすといった事態を回避することができる。そして、上記のように水膜の均等化が図られることから、捕捉に必要最低限の膜厚を確保するための洗浄水の流量(ひいては、例えば配管に給水するポンプの出力)を最小限に抑えることができ、もってコストの低減を図ることができる。さらに、分岐パイプの設置間隔を比較的長くしたとしても均等な水膜を確保できることから、設置する分岐パイプの本数を少なくでき、かかる意味からも設備の複雑化防止及びコストの低減を図ることができる。
手段2.塗装ブースのスノコ状の底壁部下方に配設され、略中央に排出部が設けられてなる一対のフロープレートと、前記塗装ブースの長手方向両側縁に沿って延び、洗浄水が流れる配管と、前記配管に対し所定間隔毎に設置され、前記フロープレートの側縁部に対し洗浄水を送水する複数の分岐パイプと、前記排出部を介して前記塗装ブース内の気体を排気する排気手段とを備え、前記分岐パイプから送水され、前記フロープレート上を前記側縁部から中央部側に向けて膜状に流れ、略中央の排出部から排出される洗浄水により、前記排気手段によって前記底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストを捕捉可能に構成された塗装ブースのミスト捕捉機構であって、前記分岐パイプからの洗浄水が前記塗装ブースの各側壁部に向かって送水されるよう構成するとともに、前記分岐パイプの少なくとも先端部位を、前記塗装ブースの各側壁部に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設したことを特徴とする塗装ブースのミスト捕捉機構。
手段2によっても、基本的には上記手段1と同様の作用効果が奏される。また特に、手段2では、排出部を介して塗装ブース内の気体を排気する排気手段が設けられており、これにより、底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストがより効率的に捕捉される。
手段3.前記各配管に設置される各分岐パイプの先端部位は、互いに略平行に延びていることを特徴とする手段1又は2に記載の塗装ブースのミスト捕捉機構。
手段3によれば、各配管に設置される各分岐パイプの先端部位は、互いに略平行に延びているため、各分岐パイプからの洗浄水により形成される水膜(水流)の形成パターンにばらつきが生じにくく、より一層の水膜の均等化が図られる。
手段4.前記分岐パイプの先端部位が前記塗装ブースの各側壁部に対し水平方向から見て交わる角度を、45度以上75度以下にしたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の塗装ブースのミスト捕捉機構。
手段4のように、分岐パイプの先端部位が塗装ブースの各側壁部に対し水平方向から見て交わる角度を、45度以上75度以下とすることで、上述した作用効果(水膜の均等化)がより確実に奏される。なお、前記角度が45度未満の場合には、部位毎の水膜の斑が大きくなるおそれがある。また、前記角度が75度を超える場合にも、部位毎の水膜の斑が大きくなるおそれがある。さらに、「45度以上75度以下」とあるのを「55度以上65度以下」としてもよく、さらにまた「略60度又はその近傍角度」としてもよい。
手段5.手段1乃至4のいずれかに記載の塗装ブースのミスト捕捉機構を具備してなる塗装ブース。
このような塗装ブースとすることで、ブース全体としてのコスト低減、メンテナンス作業に際しての作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における塗装ブース11を示す断面概略図である。塗装ブース11は、両端に入口と出口とを有するとともに、底壁部12、側壁部13,14及び図示しない天井部を備えたいわばトンネル形に構成されている。底壁部12においては、塗装対象たる自動車ボディ15を1台ずつ移送するためのコンベア16が設けられている。そして、当該コンベア16で移送させる過程において、図示しない塗装装置によって自動車ボディ15の表面に塗料が吹き付けられることで、塗装が施される。
本実施形態における塗装ブース11においては、塗装エリアに漂っている塗料ミスト等を下方へと移動させ捕捉するための機構が設けられている。具体的には、スノコ状の(通気性を有する)底壁部12の下方には、下方ほど低くなっている一対のフロープレート21,22が設置され、その略中央に排出部23が設けられている。排出部23の下方には貯留部24が設けられている。
また、各フロープレート21,22上方には、両側壁部13,14に沿って塗装ブース11の長手方向に延びる配管31,32が設けられており、図示しないポンプによって当該配管31,32に洗浄水が供給される。各配管31,32には、所定間隔毎(例えば1m毎)に略L字状をなす分岐パイプ33,34が設けられている。すなわち、本実施形態における分岐パイプ33,34は、一旦下方に延び、屈曲した上で水平に延びており、それぞれ外方(側壁部13,14)に向けて開口している。
さらに、底壁部12の下方には、排気ダクト35を含む排気機構が設置されている。そして図示しない排気装置により、塗装ブース11内の気体が前記排出部23から排気ダクト35を介して排出される。排気ダクト35近傍には、フィルタ36が設けられており、当該フィルタ36により、気体中に残存する塗料ミストが捕捉、除去されるようになっている。
そして、かかる構成下、各配管31,32に供給された洗浄水は、分岐パイプ33,34を介してフロープレート21,22の側壁部13,14側、つまり外方に向けて流下させられ、フロープレート21,22上を中央に向かって膜状に流れ、排出部23から貯留部24へと導出される。このとき、洗浄水とともに下方へと流下する気体中の塗料ミストが、上記膜状の洗浄水によって捕捉され、洗浄水とともに上記貯留部24に溜められる。
さて、分岐パイプ33,34が外方に向けて開口している点については上述したとおりである。これに加えて、本実施形態では、図2,図3に示すように、分岐パイプ33(,34)の先端部位が、前記塗装ブース11の各側壁部13,14に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設されている。より詳しくは、各分岐パイプ33(,34)同士は、互いに平行に延びているとともに、各分岐パイプ33(,34)の先端部位と塗装ブース11の各側壁部13,14とのなす角度が、60度となるように設定されている。
次に、上記のように構成されてなる本実施形態の作用効果について説明する。
上述のとおり、本実施形態によれば、樋をオーバーフローさせて洗浄水を流す従来技術とは異なり、分岐パイプ33,34から送水する構成を採用しているため、塗料滓成分(スラッジ)が沈降・固着し、かかるスラッジが成長することに起因して水膜の均等化が阻害されてしまうといった事態を防止できる。
また、本実施形態では、分岐パイプ33,34の先端が塗装ブース11の各側壁部13,14に向けて開口させられている。つまり、分岐パイプ33,34から送水される洗浄水は、中央部側に向けてではなく、一旦外方へ送水された後、いわば反転して中央部側に向けて膜状に流れる。そのため、かかる反転過程において水膜の厚さ斑が解消され、より広範な領域において水膜の均等化を図ることができる。
しかも、本実施形態では、分岐パイプ33,34の先端部位が、各側壁部13,14に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設されている。このため、塗装ブースの各側壁部に対し直交方向に交わる場合に比べて、全体の水膜の均等化が図られる。すなわち、1本の分岐パイプ33(,34)に着目してみると、膜厚の分布は図3(a)に示すようになるのであるが、複数本の分岐パイプ33(,34)を並べることで、図3(b)に示すように、互いの流量不足分を補い合い、より均等な膜厚を確保することができる。
そして、上記のように水膜の均等化が図られることから、ミストの捕捉に必要最低限の膜厚を確保するための洗浄水の流量(ひいては、例えば配管31,32に給水するポンプの出力)を最小限に抑えることができ、もってコストの低減を図ることができる。さらに、分岐パイプ33,34の設置間隔を比較的長くしたとしても均等な水膜を確保できることから、設置する分岐パイプ33,34の本数を少なくでき、かかる意味からも設備の複雑化防止及びコストの低減を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、フロープレート21,22上を流れる洗浄水の水流には、斜め方向成分も含まれることとなる。そのため、図4に示すように、万が一フロープレート21(,22)上にスラッジが存在したとしても、水流が交差し合い、そのスラッジの下流側部位においても水流が形成されることとなるため、水膜切れの領域が比較的少なくて済む。結果として、ミストの捕捉に重大な影響を及ぼすといった事態を回避することができる。
なお、上記作用効果を確認するべく種々の条件下における実験を行った。以下にその代表的な事例について説明する。まず、比較例1として、側壁部に対し直交する方向に延びる分岐パイプを所定間隔(1m)毎に配設し、洗浄液を外方に向けて放水させた。また、実施例1として、複数の分岐パイプを比較例1と同じ所定間隔毎に配設し、かつ、側壁部に対する交わり角度を、60゜に設定した上で洗浄液を外方に向けて放水させた。さらに、実施例2,3として、複数の分岐パイプを所定間隔毎に配設し、かつ、側壁部に対する交わり角度を、それぞれ45゜,30゜に設定した上で洗浄液を外方に向けて放水させた。そして、各測定ポイント(特定の分岐パイプ先端に相当する部位から所定距離だけ中心部側(下流側)の位置(ここでは2m下流側の位置)を原点としてそこから側壁方向に沿って0.5m、1m、1.5m、2m、2.5m、3m離れた位置)における水膜の厚さを測定した。但し、このとき、各測定ポイントでの最低水膜がほぼ4mmとなるよう流水量(ポンプ出力)を調整した。
そのときの測定結果を図5に示す。同図に示すように、比較例1では、水膜の斑が著しく大きく、ポンプ出力を抑えた場合には、水膜切れ発生のおそれがあることがわかる。これに対し、実施例1〜3(特に実施例1)では、各位置ごとの水膜斑が少なく、均等化が図られていることがわかる。なお、図からは明らかではないが、比較例1では、最低膜厚4mmを確保するために、実施例1〜3に比べて、30%〜20%以上も多くのポンプ出力を必要とすることが判った。換言すれば、実施例1〜3によれば、比較例1に比べて20%以上ものポンプ出力を抑制でき、省エネルギー化に貢献できるといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、分岐パイプ33,34の先端部分が略水平方向に延びるようにしているが、所定角度上方を向くように構成してもよい。
(b)上記実施形態では特に言及していないが、分岐パイプ33,34から送水される洗浄水が、直接側壁部13,14に当たるよう分岐パイプ33,34を側壁部13,14の近接位置にまで延設してもよいし、直接側壁部13,14には当たらないよう(一旦フロープレート21,22に当たるよう)分岐パイプ33,34と側壁部13,14との間とを所定距離離間させることとしてもよい。後者の場合には、分岐パイプ33,34からの洗浄水が直接側壁部13,14に当たらないため、水流がばらけず、安定した水膜を形成しやすいというメリットがある。
(c)フロープレート21,22は必ずしも中心側ほど低くなっている必要はなく、例えば一部の領域において略水平面を具備していてもよい。
(d)上記実施形態では、塗装対象となるワークとして、自動車ボディ15に具体化しているが、他のワークの塗装を行う塗装ブースに適用してもよい。
一実施形態における塗装ブースを模式的に示す断面図である。 塗装ブースのうち、一方のフロープレートの一部を上方から見た模式的な平断面図である。 (a)は1本の分岐パイプによる水膜形成パターンを示す模式図及び1点鎖線部における膜厚分布図であり、(b)は複数本の分岐パイプによる水膜形成パターンを示す模式図及び1点鎖線部における膜厚分布図である。 実施形態の効果を説明する水膜形成パターンを示す模式図。 実施形態の効果を説明する図であって、各位置ごとの水膜の厚さの関係を示す比較例及び実施例のグラフである。 従来技術における塗装ブースを模式的に示す断面図である。 (a)はスラッジが堆積した状態を示す断面模式図であり、(b)はスラッジが堆積した場合も一方のフロープレートの一部を上方から見た模式的な平断面図である。
符号の説明
11…塗装ブース、12…底壁部、13,14…側壁部、15…被塗装物としての自動車ボディ、21,22…フロープレート、23…排出部、31,32…配管、33,34…分岐パイプ、35…排気ダクト。

Claims (5)

  1. 塗装ブースの通気性を有する底壁部下方に配設され、略中央に排出部が設けられてなる一対のフロープレートと、
    前記塗装ブースの長手方向両側縁に沿って延び、洗浄水が流れる配管と、
    前記配管に対し所定間隔毎に設置され、前記フロープレートの側縁部に対し洗浄水を送水する複数の分岐パイプと
    を備え、前記分岐パイプから送水され、前記フロープレート上を前記側縁部から中央部側に向けて膜状に流れ、略中央の排出部から排出される洗浄水により、前記底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストを捕捉可能に構成された塗装ブースのミスト捕捉機構であって、
    前記分岐パイプからの洗浄水が前記塗装ブースの各側壁部に向かって送水されるよう構成するとともに、前記分岐パイプの少なくとも先端部位を、前記塗装ブースの各側壁部に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設したことを特徴とする塗装ブースのミスト捕捉機構。
  2. 塗装ブースのスノコ状の底壁部下方に配設され、略中央に排出部が設けられてなる一対のフロープレートと、
    前記塗装ブースの長手方向両側縁に沿って延び、洗浄水が流れる配管と、
    前記配管に対し所定間隔毎に設置され、前記フロープレートの側縁部に対し洗浄水を送水する複数の分岐パイプと、
    前記排出部を介して前記塗装ブース内の気体を排気する排気手段と
    を備え、前記分岐パイプから送水され、前記フロープレート上を前記側縁部から中央部側に向けて膜状に流れ、略中央の排出部から排出される洗浄水により、前記排気手段によって前記底壁部から通過する通過気体中の塗料ミストを捕捉可能に構成された塗装ブースのミスト捕捉機構であって、
    前記分岐パイプからの洗浄水が前記塗装ブースの各側壁部に向かって送水されるよう構成するとともに、前記分岐パイプの少なくとも先端部位を、前記塗装ブースの各側壁部に対し、水平方向から見て斜めに交わるように配設したことを特徴とする塗装ブースのミスト捕捉機構。
  3. 前記各配管に設置される各分岐パイプの先端部位は、互いに略平行に延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装ブースのミスト捕捉機構。
  4. 前記分岐パイプの先端部位が前記塗装ブースの各側壁部に対し水平方向から見て交わる角度を、45度以上75度以下にしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塗装ブースのミスト捕捉機構。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の塗装ブースのミスト捕捉機構を具備してなる塗装ブース。
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