JP4530463B2 - 網状部材の製造方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塑性加工により板状素材から網状部材を連続的に且つ高速で製造することを可能とする網状部材の製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塑性加工可能な板材たとえば金属板材から連続的に製造される網状部材が知られている。たとえば、日本工業規格のJIS A 5505に規定されているメタルラス、JIS G 3351に規定されているエキスパンドメタルなどがそれである。このような金属網は、たとえば以下の方法により製造されていた。メタルラスの場合には、たとえば図26に示すように、金属板材110の送り方向に直交する方向の直線状の下切刃112を有する下型114と、図27に詳しく示すようにV字状曲線が連続した上切刃116とを有し、下型114に対して上下方向Aに沿って往復駆動されるとともにその1上下往復駆動毎に上切刃116の半ピッチ分だけ上記直交する方向Bに沿って往動または復動させられる上型120と、その上型120と同様に上下させられて金属板材110を押さえる板押え122とを備えた金属網加工装置が用いられる。これにより、下型114上を間欠的に送られる金属板材110が停止している間に上型120が1上下往復駆動されることにより、金属板材110の直線状の下切刃112上に位置する部分に断続的に連なる複数の局部切断が行われると同時にその局部切断部位の下流側が凹状に塑性変形させられ、続くサイクルでは、金属板材110が所定距離送られた後に、半ピッチ分だけ上記直交する方向にずらされた上型120が上下往復駆動されることにより、上記金属板材110の幅方向において半ピッチずらされた位置に前回のサイクルと同様の複数の局部切断が行われると同時にその局部切断部位の下流側が凹状に塑性変形させられるという動作が繰り返され、メタルラス124が連続的に形成される。
【0003】
また、前記エキスパンドメタルの場合には、たとえばプレス加工により或いは図28に示すロール型130を用いたロール加工により、金属板材132の送り方向或いは幅方向の直線状或いはスリット状の局部切断134を厚み方向に嵌通した状態で金属板材132に多数個互い違いに連続的に形成し、図29に示すように、その局部切断134の方向に直交する方向に金属板材132を順次引き延ばすことによりエキスパンドメタル136が連続的に形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の金属網の製造方法によれば、網目の形状が制限されるとともに、網目の均一性を確保しつつ高速で製造することが困難であった。たとえば、メタルラスの製造方法によれば、上型120の上下方向の1回の往復で編み目の半分が形成され、2回目の往復で菱形に伸ばした網目が得られることから、1個の網目を形成するために上型120が2往復させられる。このとき、その上型120は上下往復毎に金属板材110の幅方向において上切刃116の半ピッチに相当する距離だけ往動或いは復動させられる。このため、上型120を金属板材110の幅方向において往復させられるときの慣性力が発生することから、機構的な理由によって網目の幅寸法が大きくなるほど水平方向の往復ストロークが大きくなって上記慣性力が増加するので、所定以上の高速加工を行うと慣性力による弾性変形が機構部品に発生して上記幅方向の網目のピッチのばらつきが発生して、たとえば0.01mm以下の高精度の製品や、たとえば1mm×0.5mm程度の微細な網目の金属網を製造できず、たとえば200S.P.M.(往復ストローク/分)すなわち100目/分の加工速度しか得られないのが実情である。このような加工速度は、単純なプレス剪断加工で一般的とされる400S.P.M.に対して1/4以下であり、4000S.P.M.が可能な最近の高速プレスに対して1/40の能率しか得られない。また、上記メタルラスの製造方法によれば、2往復毎のそれぞれの加工が同じ上型120を用いて行われることから、その上型120の金属板材110の幅方向における移動量の1/2を中心とした対称形状の網目形状に制限される。
【0005】
また、前記エキスパンドメタルの製造方法によれば、比較的高速剪断が可能であるために優れた生産性が得られるけれども、材料の伸びや変形能に依存した加工方法であるため、菱形などのように桟が直線状となる網目形状に限定される。また、金属板材132を引き延ばすとき、網目を構成する桟の幅、異方性や機械的性質、金属板材132の材質、切刃の切れ味などのばらつきに起因してその金属板材132の端部と中央部とにおける引張力や引張量が均等になり難く、網目の均一性が得られない。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、網目形状の自由度が高い網状部材を、板状素材から連続的に且つ高速で製造することを可能とする網状部材の製造方法および装置を提供することにある。
【0007】
本発明者は、そのような事情を背景として種々検討を重ねた結果、板状素材の送り方向の2位置において、板状素材の幅方向に沿った複数位置において所定長さの局部切断を行う1組の下型および上型と、板状素材の送り方向においてその局部切断が行われた間に位置し且つ板状素材の幅方向においてその局部切断が行われていない部分を中心とする所定長さの局部切断を行う他の1組の下型および上型とをそれぞれ設け、それら2組の下型および上型を同期させて往復動させつつ板状素材を間欠的に送ると、上記下型および上型の1回の往復作動で1つの網目が能率よく形成されるとともに、網目形状のばらつきがなく、しかも網目形状の制限が緩和されるという事実を見いだした。本発明はこのような知見に基づいて為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】
すなわち、本方法発明の要旨とするところは、所定の周期で一方向に間欠的に送られる板状素材に塑性加工を行うことにより網状部材を連続的に製造する網状部材の製造方法であって、(a) 前記板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、その送り方向に交差する方向の複数位置においてその交差する方向の所定長さの第1局部切断を行うとともに、その第1局部切断場所の下流側を凹溝状に塑性変形させる第1局部切断工程と、(b) 前記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、前記板状素材の送り方向の前記第1局部切断が行われた位置の間に位置し且つその板状素材の送り方向に交差する方向の複数位置において前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする上記交差する方向の所定長さの第2局部切断を前記第1局部切断と同時に行うとともに、その第2局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させる第2局部切断工程とを、含むことにある。
【0009】
【第1発明の効果】
このようにすれば、第1局部切断工程により、板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、その送り方向に交差する方向の複数位置においてその交差する方向の所定長さの第1局部切断が行われるとともに、その第1局部切断場所の下流側が凹溝状に塑性変形させられる。次いで、第2局部切断工程により、上記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、板状素材の送り方向の前記第1局部切断が行われた位置の間に位置し且つその板状素材の送り方向に交差する方向の複数位置において前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする上記交差する方向の所定長さの第2局部切断が前記第1局部切断と同時に行われるとともに、その第2局部切断場所の下流側が凹状に塑性変形させられる。従って、本発明によれば、第1局部切断工程に用いられる第1上型および第2局部切断工程に用いられる第2上型を相互に異なる形状とすることができるので、相互に異なる網目形状を有する網状部材を製造することができ、網目の自由度が高められる。また、上記第1上型および第2上型は相互に同期して同じ方向へ往復動される毎に1つの網目が形成されるので、同じ往復サイクルを用いても2倍の加工速度が得られるとともに、汎用の高速プレスを用いることができ、高生産能率で網状部材を板状素材から連続的且つ高速で製造することができる。
【0010】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、前記第1局部切断工程に先立って、前記板状素材のその第1局部切断工程により凹溝状に塑性変形させられる部位にその板状素材の送り方向に連なる凸条を予め形成する前加工工程が設けられる。このようにすれば、板状素材が高炭素鋼、耐熱鋼などの伸びの少ない金属材料から構成されていても、網目の横方向すなわち幅方向寸法に対して縦方向すなわち網状部材の送り方向寸法の割合が大きな開口の網目を容易に加工できる。
【0011】
また、好適には、前記板状素材の表面であってその送り方向の前記第1加工位置および第2加工位置にて局部切断される位置の間の位置に、コイニング加工によって文字等の記号、図形、あるいは模様を予め形成するコイニング加工工程が設けられる。このようにすれば、網目を囲む桟に記号、図形、あるいは模様が付された網状部材が得られる。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記方法発明を好適に実施するための装置発明の要旨とするところは、所定の周期で一方向に間欠的に送られる板状素材に塑性加工を行うことにより網状部材を連続的に製造する網状部材の製造装置であって、(a) 前記板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、その送り方向に交差する方向に連なる第1下切刃を有する第1下型と、(b) その第1下型の第1下切刃に沿った複数位置においてその第1下切刃との間で所定長さの第1局部切断を同時に行うための凹凸曲線状の第1上切刃と、その第1局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させるための複数の凸曲面を有する第1塑性加工面とを有し、その第1下型に対して接近離隔させられる第1上型と、(c) 前記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、前記板状素材の送り方向に交差する方向に沿い且つ前記第1塑性加工面の凹凸に対して反転した凸凹曲線の連なりから成る第2下切刃を有する第2下型と、(d) その第2下型の第2下切刃に沿った複数位置において前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする所定長さの第2局部切断をその第2下切刃との間で行うために前記第1塑性加工面の凹凸面に対して反転した凸凹曲線の連なりから成る第2上切刃と、その第2局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させるためにその凸凹曲線から下流側に続く複数の凸凹面を備えた第2塑性加工面とを有し、その第2下型に対して接近離隔させられる第2上型と、(e) 前記第1上型および第2上型を前記第1下型および第2下型に対して同期して往復駆動する上型駆動装置とを、含むことにある。
【0013】
【第2発明の効果】
このようにすれば、上型駆動装置によって第1上型および第2上型が第1下型および第2下型に対して同期して往復駆動されると、板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、第1下型の第1下切刃と第1上型の第1上切刃とによりその送り方向に交差する方向に沿った複数位置において所定長さの第1局部切断が行われるとともにその第1局部切断場所の下流側が凹状に塑性変形させられ、同時に、上記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、第2下型の第2下切刃と第2上型の第2上切刃とにより板状素材の送り方向の前記第1局部切断が行われた位置の間に位置し且つその板状素材の送り方向に交差する方向に沿った複数位置に対して前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする所定長さの第2局部切断が前記第1局部切断と同時に行われるとともにその第2局部切断場所の下流側が凹状に塑性変形させられる。従って、本発明によれば、第1上型および第2上型を相互に異なる形状とすることができるので、相互に異なる網目形状を有する網状部材を製造することができ、網目の自由度が高められる。また、上記第1上型および第2上型は相互に同期して同じ方向へ往復動される毎に1つの網目が形成されるので、同じ往復サイクルを用いても2倍の加工速度が得られるとともに、汎用の高速プレスを用いることができ、高生産能率で網状部材を板状素材から連続的且つ高速で製造することができる。
【0014】
【第2発明の他の態様】
ここで、好適には、前記第1加工位置に送られる板状素材は、前記第1上型により凹状に塑性変形させられる部位においてその板状素材の送り方向に連なる凸条(凸部)が予め形成されたものである。このようにすれば、板状素材がたとえば高炭素鋼、耐熱鋼などの伸びの少ない金属材料から構成されていても、板状素材の横方向すなわち幅方向に対して縦方向すなわち網状部材の送り方向の割合が大きな開口の網目を容易に加工できる。
【0015】
また、好適には、第1上型および第2上型が前記上型駆動装置によって第1下型および第2下型へ接近させられる期間には前記板状素材の送りを停止させるが、第1上型および第2上型が前記上型駆動装置によって第1下型および第2下型から離隔させられる期間には前記網状部材の網目を囲む桟の幅寸法の2倍に対応する送り量で前記板状素材を送る板材供給装置が設けられる。このようにすれば、第1上型および第2上型の第1下型および第2下型に対する往復駆動に同期して板状素材が間欠的に送られて、連続的に網状部材が形成される。
【0016】
また、好適には、前記第2上型には、第1加工位置において第1上型により凹溝状に塑性変形させられた場所を第2加工位置において下流側へ押圧するためにその凹溝に対応する凸曲面形状の押圧面を有する押圧部材が設けられる。このようにすれば、第2加工位置における第2下型および第2上型による局部切断と同時に、第1加工位置における局部切断部分およびその下流側の凹形状が整えられるので、網状部材の網目の精度が高められる。
【0017】
また、好適には、前記板状素材の前記第1加工位置および第2加工位置の上流側位置を、その第1加工位置および第2加工位置における局部切断時においてそれぞれ押圧して第1下型および第2下型との間で板状素材を固定するための第1押え型および第2押え型が設けられる。このようにすれば、第1加工位置および第2加工位置における局部切断時において板状素材が第1下型および第2下型に密着させられて安定するので、局部切断の位置および剪断方向の精度が高められ、きれいな網目が得られる。
【0018】
また、好適には、前記板状素材の表面であってその送り方向の前記第1加工位置および第2加工位置にて局部切断される位置の間の位置に、コイニング加工によって文字等の記号、図形、あるいは模様を予め形成するコイニング加工装置が設けられる。このようにすれば、網目を囲む桟に記号、図形、あるいは模様が付された網状部材が得られる。
【0019】
また、好適には、前記第1下型は、前記板状素材の送り方向に交差する方向に沿った直線状の第1下切刃を有するものであり、前記第1上型は、前記板状素材の送り方向に垂直な面内の凹凸曲線の連なりから成る第1上切刃を有するものである。このようにすれば、第1下切刃は直線状であるので、第1下型を容易に製作することができる。
【0020】
また、好適には、前記第1下型は、前記第1局部切断場所を前記板状素材の面に平行な面内で凹凸曲線状とするために、その板状素材の面に平行な面内で凹凸曲線状の第1下切刃を有するものであり、前記第1上型は、前記板状素材の面に平行な面内において上記第1下切刃の凹凸曲線と同様の凹凸曲線状の第1上切刃を有するものである。このようにすれば、板状素材の面内で凹凸となる第1局部切断場所が形成されるので、網目の桟の伸びを大きくすることができるので、伸びの少ない板状素材でも大きな網目を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の一実施例の網状部材製造装置である金属網製造装置10の要部を示している。図1において、金属網製造装置10は、長手状の板状素材すなわち金属板材12を供給するための金属板材供給装置14と、その金属板材供給装置14から供給された金属板材12に対して順次プレス加工を施すことにより、金属網16を連続的に製造するためのプレス装置18とを備えている。上記金属板材12は、たとえば鋼、ステンレススチール、アルニミウム合金、マグネシウム合金などの金属製であって、たとえば1/100〜6mm程度の厚みを備えたものである。
【0023】
上記金属板材供給装置14は、金属板材12の両側に互い違いに配置されてその金属板材12に接触する複数本(本実施例では5本)のローラ20とそれらを駆動する図示しない駆動モータとを備え、一定幅の長手状の金属板材12を金属板材コイル22から引出した後、プレス装置18からの信号に従いそのプレス装置18のプレス作動に同期して間欠的にプレス装置18へ送り込む。すなわち、金属板材供給装置14は、後述の第1上型37U および第2上型38U が駆動装置30によって第1下型37D および第2下型38D へ接近させられる期間には金属板材12の送りを停止させるが、第1上型37U および第2上型38U が駆動装置30によって第1下型37D および第2下型38D から離隔させられる期間には予め設定された送り量たとえば金属網16の網目70を囲む桟74の幅寸法sの2倍に対応する送り量(2s)で金属板材12を送る作動を行う。
【0024】
プレス装置18は、基台26と、図示しない支柱を介して基台26上に設けられてラム28を垂直方向に上下駆動する駆動装置30とを備えている。上記基台26の上面には、図示しないガイドロッドおよびガイドブッシュにより相互の接近離隔方向が一定の方向すなわち上記ラム28の移動方向に案内される下板32および上板34を備えたダイセット36が固定されている。そして、そのダイセット36には、第1下型37D および第1上型37U と、第2下型38D および第2上型38U とから成る2対のプレス切断型が設けられており、上記ラム28により上板34が下板32に対して接近離隔させられるに伴って、第1上型37U および第2上型38U が相互に同期して第1下型37D および第2下型38D に対して接近離隔させられるようになっている。本実施例では、上記駆動装置30は、第1上型37U および第2上型38U を第1下型37D および第2下型38D に対して同期して往復駆動する上型駆動装置として機能している。
【0025】
第1下型37D および第1上型37U は、金属板材12の送り方向Fの所定位置に定められた第1加工位置P1 においてその金属板材12の送り方向Fに交差する方向たとえばその送り方向Fに直交する幅方向Wに沿った複数位置において所定長さの第1の局部切断(局部剪断)を行うとともにその第1の局部切断場所K1 の下流側を凹溝状に塑性変形させるためのものであり、ダイセット36の下板32および上板34にそれぞれ固定されている。図2に詳しく示すように、第1下型37D は、金属板材12を載置するための平坦な上面39と、上記第1加工位置P1 において上記金属板材12の送り方向Fに交差する方向たとえばその送り方向Fに直交する幅方向Wに連なる直線状の第1下切刃40とを備えている。第1上型37U は、たとえば図3に示すように、その第1下型37D の第1下切刃40に沿った複数位置においてその第1下切刃40との間で所定長さの第1局部切断を同時に行うために幅方向Wに平行なすなわち送り方向Fに直交する垂直面内において複数の凹曲線および凸曲線の連なりから成る第1上切刃42と、その第1局部切断場所K1 の下流側を凹溝状に塑性変形させるためにその第1上切刃42の凸曲線に続く複数の凸面すなわち第1塑性加工面44とを備えている。これにより、第1上型37U の下降に伴って上記第1上切刃42の凹凸曲線のうちの一部すなわち複数の凸曲線部(凸部)が金属板材12に押し込まれることにより、直線状の第1下切刃40との間で金属板材12の剪断が行われて複数の第1局部切断場所K1 が形成されるとともに、その第1局部切断場所K1 の下流側が第1塑性加工面44の凸面にそれぞれ押し下げられて凹溝状に塑性変形させられるようになっている。上記第1下切刃40は平坦な上面39と第1下型37D の垂直な端面との交線であり、第1上切刃42は上記第1塑性加工面44の凹凸面と第1上型37U の垂直な端面との交線である。
【0026】
また、上記第2下型38D および第2上型38U は、上記第1加工位置P1 の下流側に設けられた第2加工位置P2 において、金属板材12の送り方向Fにおいて第1局部切断が行われた位置の間に位置し且つ第1下切刃40に平行な金属板材12の送り方向Fに交差する方向たとえば送り方向Fに直交する方向に沿った複数位置において第1局部切断により切断されていない位置を中心とする所定長さの第2の局部切断を第1の局部切断と同時に行うとともに、その第2の局部切断場所K2 の下流側を凹状に塑性変形させるためのものであり、第1下型37D および第1上型37U の下流側においてダイセット36の下板32および上板34にそれぞれ固定されている。上記第2下型38D は、第1局部切断場所K1 の下流側が凹溝状に塑性変形させられた金属板材12を載置するためにその金属板材12の送り方向Fに平行な山および谷からなる凹凸形状の上面45と、第1加工位置P1 の下流側に設けられた第2加工位置P2 において金属板材12の送り方向Fに交差する方向すなわち第1下切刃40に平行な幅方向Wに沿った波形状となるように複数の凸曲線および凹曲線が連ねられ、その幅方向Wにおいて第1塑性加工面44の凹凸面に対して位相が同じ曲線すなわち凹凸が反転した凸凹曲線とされた第2下切刃46とを備えている。すなわち、金属板材12の幅方向Wに平行な垂直面換言すれば送り方向Fに直交する面内おいて、第1上切刃42が凸曲線となっている部分すなわち第1塑性加工面44が凸面となっている部分に対応して第2下切刃46は凹曲線とされている。この第2下切刃46は上記凹凸形状の上面45と第2下型38D の垂直な端面との交線である。また、この第2下切刃46は、第1下切刃40から前記金属板材供給装置14の送り量(2s)のn(整数)倍(2ns)にその送り量の半分sを加えた距離(2n+1)sだけ下流側に離隔して位置させられている。
【0027】
第2上型38U は、たとえば図4に示すように、その第2下型38D の第2下切刃46に沿った複数位置においてその第2下切刃46との間で所定長さの第2の局部切断を同時に行うために、幅方向Wに平行な垂直面内において第1上切刃42の凹凸曲線或いは第1塑性加工面44の凹凸面に対して位相が半ピッチ(半周期)ずれた曲線すなわち凹凸が反転した複数の凸曲線および凹曲線の連なりから成る第2上切刃48と、その第2の局部切断場所K2 の下流側を凹状に塑性変形させるためにその第2上切刃48の凸曲線の下流側に続く複数の凹凸曲面から成る第2塑性加工面50と、前記第1加工位置P1 において第1上型37U により凹溝状に塑性変形させられた場所を第2加工位置P2 において再度下流側へ押圧して整形するためにその凹溝に対応する凸曲面形状の押圧面51を有する押圧部材52とを備えている。上記第2上切刃48は、第2塑性加工面50と第2上型38U の垂直な端面との交線である。これにより、第2上型38U の下降に伴って上記第2上切刃48の凹凸曲線のうちの一部すなわち複数の凸曲線部(凸部)が金属板材12に押し込まれることにより、波状の第2下切刃46の凸曲線部との間で金属板材12の剪断が行われて複数の第2局部切断場所K2 が形成されるとともに、その第2局部切断場所K2 の下流側が第2塑性加工面50に押し下げられて凹状に塑性変形させられると同時に、上記押圧部材52の凸曲面形状の押圧面51によって第1加工位置P1 において第1上型37U により凹溝状に塑性変形させられた場所が再度押し下げられて整形されるようになっている。
【0028】
上記第1上型37U および第2上型38U には、前記局部切断時において、金属板材12のうちの第1加工位置P1 および第2加工位置P2 の近傍の上流側位置すなわち第1下切刃40および第2下切刃46の上流側位置をそれぞれ押圧して第1下型37D および第2下型38D との間でその金属板材12を固定するための第1押え型54および第2押え型56が設けられている。これら第1押え型54および第2押え型56は、図2に示すように、第1上型37U および第2上型38U に固定された第1案内部材58および第2案内部材60によってそれら第1上型37U および第2上型38U の往復移動方向への移動が可能にそれぞれ支持されており、押圧力を付与するための第1スプリング62および第2スプリング64によって第1下型37D 側および第2下型38D 側へそれぞれ付勢されている。金属板材12に対して面接触状態で押圧するために、上記第1押え型54の先端面すなわち第1押圧面66は第1下型37D の上面39と同様に平坦面とされ、上記第2押え型56の先端面すなわち第2押圧面68は第2下型38D の上面45の形状に対応して金属板材12の送り方向と平行な山および谷から成る凹凸面とされている。
【0029】
以上のように構成された金属網製造装置10において、金属板材供給装置14により金属板材12がプレス装置18のプレス作動に同期して第1加工位置P1 へ供給され、第1上型37U が第1下型37D へ向かって往動させられると、第1上型37U の第1上切刃42と第1下型37D の第1下切刃40とにより、図2のV-V 断面である図5および図6の斜視図に示すように、金属板材12の第1下切刃40上に位置する部分のうちの第1上切刃42の凸曲線周期に対応する複数の部位が直線状に局部切断されるとともに、その局部切断場所(剪断部位)K1 の下流側が凹溝状に塑性変形させられて延伸させられる(第1局部切断工程)。同時に、上記第1加工位置P1 の下流側に位置する第2加工位置P2 では、第2上型38U が第2下型38D へ向かって往動させられるので、第2上型38U の第2上切刃48と第2下型38D の第2下切刃46とにより、図2のVII-VII 断面である図7および図8の斜視図に示すように、金属板材12の第2下切刃46上に位置する部分のうちの第2上切刃48の凸曲線周期に対応する複数の部位であって金属板材12の送り方向Fにおいて第1局部切断場所K1 が行われた位置の間の位置が直線状に局部切断されるとともに、その局部切断場所(局部剪断部位)K2 の下流側が凹溝状に塑性変形させられる(第2局部切断工程)。
【0030】
これのような作動が繰り返されることにより、多数の網目70を備えた網状部材すなわち金属網16が連続的に得られる。この金属網16に形成された網目70を囲む桟74は、前記金属板材供給装置14による金属板材12の1サイクルの送り量2sの半分の幅寸法sを備えている。
【0031】
上述のように、本実施例によれば、駆動装置30によって第1上型37U および第2上型38U が第1下型37D および第2下型38D に対して同期して往復駆動されると、金属板材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置P1 において、第1下型37D の第1下切刃40と第1上型37U の第1上切刃42とによりその送り方向Fに交差する方向に沿った複数位置において所定長さの第1局部切断が行われるとともにその第1局部切断場所K1 の下流側が凹溝状に塑性変形させられて延伸させられ(第1局部切断工程)、同時に、上記第1加工位置P1 の下流側に設けられた第2加工位置P2 において、第2下型38D の第2下切刃46と第2上型38U の第2上切刃48とにより金属板材12の送り方向Fの第1局部切断場所K1 の間に位置し且つその金属板材12の送り方向Fに交差する方向に沿った複数位置に対して前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする所定長さの第2局部切断が前記第1局部切断と同時に行われるとともにその第2局部切断場所K2 の下流側が凹状に塑性変形させられる(第2局部切断工程)。従って、第1上型37U および第2上型38U を相互に異なる形状とすることができるので、たとえば、超塑性合金などの伸びが大きな金属板材を用いた場合を示す図13、図14、図15に例示するように相互に異なる網目形状を有する金属網16を製造することができ、網目70の形状の自由度が高められる。また、上記第1上型37U および第2上型38U は相互に同期して同じ方向へ往復動される毎に1つの網目が形成されるので、同じ往復サイクルを用いても2倍の加工速度が得られるとともに、汎用の高速プレスを用いることができ、高生産能率で金属網16を金属板材12から連続的且つ高速で製造することができる。また、上下往復作動だけで金属網16を製造することができるので、汎用プレスが用いることができ、たとえば4000S.P.M.が可能な最近の高速プレスを用いることができる。
【0032】
また、本実施例によれば、第1上型37U および第2上型38U が駆動装置30によって第1下型37D および第2下型38D へ接近させられる期間には金属板材12の送りを停止させるが、第1上型37U および第2上型38U が駆動装置30によって第1下型37D および第2下型38D から離隔させられる期間には金属網16の網目70を囲む桟74の幅寸法sの2倍に対応する送り量(2s)で金属板材12を送る板材供給装置14が設けられているので、第1上型37U および第2上型38U の第1下型37D および第2下型38D に対する往復駆動に同期して金属板材12が間欠的に送られて、連続的に金属網16が形成される。
【0033】
また、本実施例によれば、第2上型38U には、第1加工位置P1 において第1上型37U により凹溝状に塑性変形させられた場所を第2加工位置P2 において下流側へ押圧するためにその凹溝に対応する凸曲面形状の押圧面51を有する押圧部材52が設けられているので、第2加工位置P2 における第2下型38D および第2上型38U による局部切断と同時に、第1加工位置P1 における局部切断部分およびその下流側の凹形状が整えられるので、金属網16の網目70の精度が高められる。
【0034】
また、本実施例によれば、金属板材12の第1加工位置P1 および第2加工位置P2 の上流側位置を、その第1加工位置P1 および第2加工位置P2 における局部切断時においてそれぞれ押圧して第1下型37D および第2下型38D との間で金属板材12を固定するための第1押え型54および第2押え型56がそれぞれ設けられていることから、第1加工位置P1 および第2加工位置P2 における局部切断時において金属板材12が第1下型37D および第2下型38D に密着させられて安定するので、局部切断の位置および剪断方向の精度が高められ、ばりやばらつきの少ないきれいな網目70が得られる。
【0035】
次に本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】
図9に示す金属網製造装置80は、図1或いは図2の金属網製造装置10と同様に構成されているが、送り方向Fに連なる山および谷が形成されることにより、第1加工位置P1 における第1局部切断場所K1 およびその下流側の凹溝状に塑性変形加工される場所にその凹溝とは反対向であって送り方向Fに連なる凸条が予め形成された金属板材12が第1加工位置P1 に送られてくるため、第1下型37D の上面39、第1下型37D の第1下切刃40、第1押え型54の押え面66が、上記金属板材12の凹凸形状に対応した凹凸形状に形成されている点、その凹凸形状の上面39と第1下型37D の垂直な端面との交線である第1下切刃40は送り方向Fに直交する垂直面内において凹凸曲線の連なりから成るものである点、および第2上型38U の第2塑性加工面50に金属板材12の厚み分だけ隔てて対向しその第2塑性加工面50に対応する複数の凸凹曲面90と、押圧部材52の押圧面51に金属板材12の厚み分だけ隔てて対向しその押圧面51に対応する凹凸を有する凹凸面92を備えて、第2上型38U との間で挟むことにより編目70の形状を整形する受け型94が設けられている点において相違する。
【0037】
上記金属板材12は、トタン板のような波板形状であって、それには、たとえば第1上型37U および第2上型38U と同期して上下動させられるプレス加工型により金属板材供給装置14から第1加工位置P1 に至る順送過程で第1局部切断工程に先立って幅方向Wの凹凸すなわち第1加工位置P1 で凹溝が形成される場所に送り方向Fへ連なる複数本の凸条(山)が予め曲げ形成により設けられる(前加工工程)。それらの凸条は、図10に示すようにその金属板材12の幅方向Wの中央部から両側に向かって順次増加させられるか、或いは図11に示すように幅方向Wの両側から中央部に向かって順次増加させられる。なお、上記複数本の凸条は、たとえばロール型による圧延或いは曲げ成形、圧縮加工を主体とした鍛造加工などを用いて金属板材12に予め設けられてもよいし、上記金属網製造装置80とは別の場所に設けられた前加工工程において、上記プレス加工型、ロール型などを用いて、送り方向Fに連なり且つ幅方向Wに一定ピッチの凹凸が金属板材12に形成されてもよい。この別の場所で前加工工程が行われる場合には、加工可能形状範囲や使用材料範囲を拡大するために金属板材12にたとえば焼鈍処理を施した後で上記金属網製造装置80へ供給され得る。
【0038】
本実施例によれば、図9のX-X 断面である図12の断面図に示すように、第1加工位置P1 において金属板材12の凸条が第1上型37U により押し下げられた凹溝とされ、底辺を共有した対称形状に塑性変形され、第2加工位置P2 において前述の実施例と同様の加工が行われるので、前述の実施例と同様の効果が得れる。また、上記のように凸条が予め設けられると、第1加工位置P1 における塑性加工における金属板材12の伸びや延性がそれほど求められなくなるので、第1上型37U の加工ストロークを大きくでき、たとえば耐熱鋼や高炭素鋼などの延びの少ない材質でも大きな開口の網目70を連続的に加工できる利点がある。たとえば、図13、図14、図15に例示するように、網目70の横方向すなわち幅方向寸法aに対して縦方向すなわち金属網16の送り方向寸法cの割合c/aが大きな開口の網目70を容易に加工できる。また本実施例によれば、第2加工位置P2 において第2局部切断加工が行われると同時に、第1上型38U と受け型94との間に挟まれて編目70の形状が整形されるので、高精度の金属網16が得られる。
【0039】
上記第1上型37U および第2上型38U と同期して上下動させられる加工型(前加工工程)により金属板材供給装置14から第1加工位置P1 に至る順送過程で第1局部切断工程に先立って幅方向Wの凹凸すなわち第1加工位置P1 で凹溝が形成される場所に送り方向Fへ連なる複数本の凸条が金属板材12に予め形成される場合において、延びの一層少ない材質でも大きな開口の網目70を形成できるように、その凸条の幅方向Wの間隔が順次狭くして凸条の間の谷の深さをさらに深くするようにしてもよい。図16は、第1加工位置P1 と第2加工位置P2 との間においてそのような前加工を施した場合の金属板材12を示している。また、この前加工も金属板材12の幅方向の両側部から中央部へ或いは中央部から両側部へ順次加工されてもよい。これによれば、金属板材12の構成材料固有の伸び以上の大きな開口を有する網目70が得られる利点がある。従来のメタルラス加工では20%の伸びが限界であったが、これによれば、たとえば6角形網目であれば50%程度の伸びまで可能となった。本実施例の伸びとは、図17或いは図18に示すように、網目70の開口の幅寸法をa、網目70を囲む桟74の周長を4bとすると、2b/aである。
【0040】
図19および図20は、前記第1上切刃42の形状および第2上切刃48の形状とそれにより形成される金属網16の網目70の形状との関係の例を示している。第1上切刃42の形状が図19の(a) であり、第2上切刃48の形状が図19の(b) である場合は、図19の(c) に示す網目70の形状が得られる。また、第1上切刃42の形状が図20の(a) であり、第2上切刃48の形状が図20の(b) である場合は、図20の(c) に示す網目70の形状が得られる。
【0041】
次に、前記金属板材12の表面であってその送り方向Fの前記第1加工位置P1 および第2加工位置P2 にて局部切断される位置の間の位置に、コイニング加工或いはプレス加工により文字等の記号、図形、模様や小穴が少なくとも第2加工位置P2 に至る前までに予め形成されていてもよい。図21および図22は、そのような前加工が施された金属板材12を用いて形成された金属網16を示している。上記コイニングは、たとえば第1上型37U が第2下型38D との間に金属網16を挟圧するときに行われても差し支えない。この場合には、第1上型37U および第2下型38D がコイニング加工装置としても機能する。
【0042】
図23は、切刃を用いることにより桟74に再度部分切断加工を施してその桟74の一部を凹状に曲げ、その凹状に曲げられた部分84を金属網16の厚み方向に突き出すようにした例を示している。これによれば、三次元的なメッシュ加工ができる。
【0043】
また、図24は、前記第1加工位置P1 に送られる金属板材12のうちの第1局部切断場所K1 およびその下流側に凹溝状の塑性加工が行われる場所に、図9の凸条に代えて、下向のW字形状凹凸が予め形成された金属板材12を用いて網目70を形成した場合を示している。このようにすれば、伸びの小さな金属板材12を用いても一層大きな開口の網目70を形成することができる。
【0044】
また、図25は、第1加工位置P1 において、第1局部切断場所K1 が金属板材12の面たとえば水平面に平行な面内の凹凸形状とされた例を示している。この場合、第1局部切断場所K1 をその第1下型37D の上面39すなわちその上の金属板材12の面に平行な面内で凹凸曲線状とするために、その上面39に平行な面内で凹凸曲線状の第1下切刃40を有する第1下型37D と、上記上面39すなわちその上の金属板材12の面に平行な面内において第1下切刃40の凹凸曲線と同様の凹凸曲線状の第1上切刃42を有する第1上型37U とが用いられる他は、前述の実施例と同様である。上記第1下切刃40および第1上切刃42は、図25の第1局部切断場所K1 の凹凸形状に対応する形状を備えているのである。本実施例によれば、金属板材12の面内で凹凸となる第1局部切断場所K1 が形成されるので、網目70の桟74の伸びを大きくすることができるので、伸びの少ない材質が用いられても大きな網目70を形成することができる。
【0045】
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施される。
【0046】
例えば、前述の実施例において、第1加工位置P1 において形成された第1局部切断場所K1 から下流側に凹溝が塑性加工されるとき、その第1局部切断場所K1 が半月状に送り方向Fに開くまで凹溝を深く塑性加工してもよい。このようにすれば、金属板材12の伸び量を多くできるので、伸び2b/a或いは網目70の横方向寸法aに対する金属網16の送り方向寸法cの割合c/aを大きく加工できる。
【0047】
また、前述の実施例の第1下切刃40或いは第2下切刃46は、金属板材12の送り方向Fに対して直交する幅方向Wに沿って配置されていたが、必ずしも幅方向Wに沿って配置されなくてもよく、送り方向Fに対して斜めの方向に沿って配置されてもよい。
【0048】
また、前述の実施例の第2上型38U の下端部には押圧部材52が設けられていたが、網目70の形状精度がそれほど要求されない場合などでは、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0049】
また、前述の実施例の第1押え型54および第2押え型56は第1上型37U および第2上型38U にそれぞれ設けられていたが、ダイセット36の上板34 にそれぞれ設けられていてもよい。
【0050】
また、前述の実施例では、第2上型38U による第2局部切断場所K2 は、第1局部切断場所K1 の中間位置であったが、必ずしも中間位置でなくてもよい。
【0051】
また、前述の実施例において、金属板材供給装置14は複数本のローラ20を用いて金属板材12を金属網製造装置10へ供給するものであったが、金属板材12の両側端部を挟み且つ送り方向に往復させられるグリッパを用いて金属板材12を金属網製造装置10へ供給するものであってもよい。
【0052】
また、前述の実施例において、第1押え型54および第2押え型56は第1スプリング62および第2スプリング64によって第1下型37D 側および第2下型38D 側へそれぞれ付勢されていたが、磁気的吸引力或いは反発力で押圧方向へ付勢する磁気式付勢装置、ガススプリング、空圧或いは油圧シリンダなどによって第1下型37D 側および第2下型38D 側へそれぞれ付勢されてもよい。
【0053】
また、前述の実施例では、金属板材12から金属網16を製造する場合について説明されていたが、本発明はその他の材料に対しても適用され得る。すなわち、塑性加工が可能な可塑変形能を備えた材料であればよい。たとえば、熱可塑性樹脂製の軟質の板状素材、グリーンシートなどのセラミックス粉体を含む軟質の板状素材などにも適用され得る。これらの材料によれば、塑性加工後に加熱硬化処理および発泡処理や焼結処理を行うことにより、合成樹脂製の網やセラミックス製の網が得られる。特に、セラミックス製の網は、化学反応塔や排気ガス通過経路内に設けられる触媒の担体として好適に用いられる。
【0054】
また、前述の実施例では加工温度について言及していないが、冷間、温間、熱間のいずれにも、本発明が適用され得る。たとえば、第1下型37D および第2下型38D や第1押え型54および第2押え型56内にヒータを埋設したり、第1加工位置P1 および第2加工位置P2 へ送り込まれる金属板材12を高周波加熱装置や赤外線加熱装置を用いて予め加熱することにより、熱間にて板状素材の塑性変形能を高めた状態で本発明の網加工を行うことができる。このようにすれば、機械的性質を高めるためにフィラーを入れた熱可塑性樹脂製板状素材、炭素Cの含有率が4.5%を越えるために塑性変形能が比較的小さい炭素鋼や耐熱鋼、マグネシウム合金、アルミニウム合金に対しても容易に本発明の網加工を行うことができる。また、鉄系超塑性合金、コバルト合金、クロム合金、チタン合金タングステン合金などの超塑性合金に対しても、上記熱間加工が有効である。さらに、鉄鋳物、アルミニウム鋳物であっても、それらの材質に応じて塑性変形能が高まる温度域および加工速度を選択することにより高精度の網を加工することができる。
【0055】
また、前述の実施例において、材質等に関連して金属網16の精度が得られる場合や、その精度がそれ程要求されない場合などには押圧部材52および受け型94は必ずしも設けられなくてもよい。
【0056】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の金属網製造装置を示す正面図である。
【図2】図1の金属網製造装置の要部を拡大して説明する図である。
【図3】図1或いは図2の第1上型の構成を説明する正面図である。
【図4】図1或いは図2の第2上型の構成を説明する正面図である。
【図5】図2の第1加工位置P1 における局部切断を説明するための図であって、図2のV-V 視断面図である。
【図6】図2の第1加工位置P1 における局部切断を説明するための斜視図である。
【図7】図2の第2加工位置P2 における局部切断を説明するための図であって、図2のVII-VII 視断面図である。
【図8】図2の第2加工位置P2 における局部切断を説明するための斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例の金属網製造装置の構成を説明する図であって、図2に相当する図である。
【図10】第1加工位置P1 への供給に先立って、順次送られる過程で金属板材の中央部から両側部へ順次前加工が行われた金属板材を示す図である。
【図11】第1加工位置P1 への供給に先立って、順次送られる過程で金属板材の両側部から中央部へ順次前加工が行われた金属板材を示す図である。
【図12】図9の実施例において第1加工位置P1 における局部切断を説明するための図であって、図9のX-X 視断面図である。
【図13】比較的伸びの大きい金属板材を用いて図1の金属網製造装置により形成した金属網、或いは比較的伸びの小さい金属板材を用いて図9の金属網製造装置により形成した金属網の例を示す図である。
【図14】比較的伸びの大きい金属板材を用いて図1の金属網製造装置により形成した金属網、或いは比較的伸びの小さい金属板材を用いて図9の金属網製造装置により形成した金属網の例を示す図である。
【図15】比較的伸びの大きい金属板材を用いて図1の金属網製造装置により形成した金属網、或いは比較的伸びの小さい金属板材を用いて図9の金属網製造装置により形成した金属網の例を示す図である。
【図16】予め凹凸が形成された金属板材を、第1加工位置P1 と第2加工位置P2 との間でさらに深い凹凸を形成した例を示す図である。
【図17】4角形状の金属網の網目において伸びの定義である2b/aを説明する図である。
【図18】6角形状の金属網の網目において伸びの定義である2b/aを説明する図である。
【図19】第1上切刃の形状および第2上切刃の形状とそれにより形成される金属網の網目の形状との関係の例を説明する図である。
【図20】第1上切刃の形状および第2上切刃の形状とそれにより形成される金属網の網目の形状との関係の例を説明する図である。
【図21】6角形状の金属網の網目を囲む桟にコイニングによる記号あるいは文字が刻印された例を示す図である。
【図22】4角形状の金属網の網目を囲む桟にコイニングによる記号あるいは文字が刻印された例を示す図である。
【図23】4角形状の金属網の網目を囲む桟に、さらに部分切断加工を施してその桟の一部を凹状に曲げ、その凹状に曲げられた部分を金属網の厚み方向に突き出すようにして三次元的に構成した例を示す図である。
【図24】本発明の他の実施例における図21に相当する図である。
【図25】本発明の他の実施例における図21に相当する図である。
【図26】従来のメタルラス製造装置の構成の要部を説明する図である。
【図27】図26のメタルラス製造装置に用いられる上型を説明する図である。
【図28】従来のエキスパンドメタル製造装置の構成の要部を説明する図である。
【図29】図28のエキスパンドメタル製造装置により加工された金属板材を説明する図である。
【符号の説明】
10:金属網製造装置(網状部材製造装置)
12:金属板材(板状素材)
16:金属網(網状部材)
30:駆動装置(上型駆動装置)
37D :第1下型
37U :第1上型
38D :第2下型
38U :第2上型
40:第1下切刃
42:第1上切刃
46:第2下切刃
48:第2上切刃

Claims (4)

  1. 所定の周期で一方向に間欠的に送られる板状素材に塑性加工を行うことにより網状部材を製造する網状部材の製造方法であって、
    前記板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、該送り方向に交差する方向の複数位置において該交差する方向の所定長さの第1局部切断を行うとともに、該第1局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させる第1局部切断工程と、
    前記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、前記板状素材の送り方向の前記第1局部切断が行われた位置の間に位置し且つ該板状素材の送り方向に交差する方向の複数位置において前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする該交差する方向の所定長さの第2局部切断を前記第1局部切断と同時に行うとともに、該第2局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させる第2局部切断工程と
    を、含むことを特徴とする網状部材の製造方法。
  2. 所定の周期で一方向に間欠的に送られる板状素材に塑性加工を行うことにより網状部材を製造する網状部材の製造装置であって、
    前記板状素材の送り方向の所定位置に定められた第1加工位置において、該送り方向に交差する方向に連なる第1下切刃を有する第1下型と、
    該第1下型の第1下切刃に沿った複数位置において該第1下切刃との間で所定長さの第1局部切断を同時に行うための凹凸曲線状の第1上切刃と、該第1局部切断場所の下流側を凹溝状に塑性変形させるための複数の凸曲面を有する第1塑性加工面とを有し、該第1下型に対して接近離隔させられる第1上型と、
    前記第1加工位置の下流側に設けられた第2加工位置において、前記板状素材の送り方向に交差する方向に沿い且つ前記第1塑性加工面の凹凸に対して反転した凸凹曲線の連なりから成る第2下切刃を有する第2下型と、
    該第2下型の第2下切刃に沿った複数位置において前記第1局部切断により切断されていない位置を中心とする所定長さの第2局部切断を該第2下切刃との間で同時に行うために前記第1塑性加工面の凹凸面に対して反転した凸凹曲線の連なりから成る第2上切刃と、該第2局部切断場所の下流側を凹状に塑性変形させるために該第2下切刃の凸凹曲線から下流側に続く凸凹面を備えた第2塑性加工面とを有し、該第2下型に対して接近離隔させられる第2上型と、
    前記第1上型および第2上型を前記第1下型および第2下型に対して同期して往復駆動する上型駆動装置と
    を、含むことを特徴とする網状部材の製造装置。
  3. 前記第1下型は、前記板状素材の送り方向に交差する方向に沿った直線状の第1下切刃を有するものであり、
    前記第1上型は、前記板状素材の送り方向に垂直な面内の凹凸曲線の連なりから成る第1上切刃を有するものである請求項2の網状部材の製造装置。
  4. 前記第1下型は、前記第1局部切断場所を前記板状素材の面に平行な面内で凹凸曲線状とするために、前記板状素材の面に平行な面内の凹凸曲線状の第1下切刃を有するものであり、
    前記第1上型は、前記板状素材の面に平行な面内において該第1下切刃の凹凸曲線と同様の凹凸曲線状の第1上切刃を有するものである請求項2の網状部材の製造装置。
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