JP5375170B2 - 自在継手用ヨーク及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、同一直線上に存在しない1対の回転軸の端部同士を連結して、これら両回転軸同士の間で回転力の伝達を可能とする自在継手を構成するヨークのうち、金属板をプレス加工する事により造られる自在継手用ヨーク及びその製造方法の改良に関する。具体的には、大きなトルクを伝達する自在継手を構成すべく、上記金属板の厚さ寸法を大きくした場合でも、上記回転軸の端部を結合固定すべき基部の形状を良好にできる製造方法の実現を図り、併せて、回転軸の端部との結合が容易な構造を実現するものである。
本発明の対象となるヨークを含んで構成した自在継手を組み込む装置として、図5に示す様な自動車用操舵装置が広く知られている。この自動車用操舵装置は、ステアリングホイール1の動きをステアリングギヤユニット2に伝達するもので、このステアリングホイール1の動きを、ステアリングシャフト3と、自在継手4aと、中間シャフト5と、自在継手4bとを介して、上記ステアリングギヤユニット2の入力軸6に伝達する様にしている。上記ステアリングホイール1の操作に伴ってこの入力軸6が回転すると、上記ステアリングギヤユニット2が、左右1対のタイロッド7、7を押し引きして、操舵輪に所望の舵角を付与する。尚、図5に示した例では、電動モータ8により上記ステアリングシャフト3に、運転者が上記ステアリングホイール1に加えた力に応じた補助力を付与する、電動式パワーステアリング装置を組み込んでいる。
この様な自動車用操舵装置に組み込む自在継手4a、4bは、周知の様に、それぞれ1対のヨークを十字軸を介して、トルクの伝達及び揺動変位を自在に組み合わせて成る。この様な自在継手を構成するヨークとして、鋼板等の金属板にプレス加工を施して成るヨークが、製造コストを低く抑えられる事から、例えば特許文献1〜5に記載される等により、従来から広く知られている。図6は、この様な従来から広く知られているプレス型のヨーク9の1例を示している。このヨーク9は、基部10と、この基部10の軸方向一端縁から延出した1対の腕部11、11とから成る。
このうちの基部10は、上記ヨーク9を固定すべき回転軸の端部を挿入する為、円周方向1箇所を不連続とした欠円筒状に形成しており、不連続部には、互いに対向する1対のフランジ12、12を設けている。そして、一方のフランジ12に、ボルト(図示せず)の杆部を挿通する為の通孔13を、他方のフランジ12に、上記ボルトの杆部を螺合させる為、上記通孔13と同心のねじ孔(図示せず)を、それぞれ形成している。尚、図6に記載したヨーク9の場合には、金属板を180度折り返して2枚重ねとしたフランジ12、12を設けている。これに対して、金属板を1枚のみで構成したフランジを備えたヨークも、従来から知られている。又、1枚の金属板の厚さを肉寄せにより増大させたフランジを備えたヨークも、従来から知られている。何れの構造のヨークも、本発明の製造方法の対象となり得る。
一方、上記各腕部11、11は、上記基部10の軸方向一端縁で直径方向反対側位置から上記基部10の径方向外方に少し折れ曲がった後、この基部10の軸方向に延出している。又、上記各腕部11、11は、互いに対向する面を円筒状の凹面としている。又、これら各腕部11、11の先端部には、互いに同心の円孔14、14を形成している。上記ヨーク9と十字軸(図示せず)とを組み合わせて自在継手を構成する場合には、上記各円孔14、14内に軸受カップ(図示せず)を圧入する。これら各軸受カップは、ラジアルニードル軸受の外輪として機能し、上記ヨーク9に対して上記十字軸を、揺動変位自在に結合支持する。
又、上述の様なプレス型のヨークの製造方法に就いても、例えば特許文献2〜4に示す様に、従来から広く知られている。図7は、これら特許文献2〜4に記載される等により従来から広く知られている製造方法を、工程順に示している。
先ず、鋼板等、十分な剛性を有する金属板をプレス加工で打ち抜く事により、図7の(A)に示す様な平坦な素板15を得る。この素板15は、略矩形の基板部16と、この基板部16の一端縁から兎の耳状に突出した、1対の舌状部17、17とを備える。この様な素板15は、上記基板部16の両端部を、それぞれ幅狭部18、18部分で180度折り返す事により、同図の(B)に示す様な第一中間素材19とする。次いで、この第一中間素材19を1対の押型同士の間で押圧して塑性変形させる事により、同図の(C)に示す様な第二中間素材20とする。この第二中間素材20は、1対の腕部11、11(図6参照)となるべき、上記両舌状部17、17部分が部分円筒状に湾曲すると共に、これら両舌状部17、17の基端寄り部分が略クランク状に折れ曲がって、これら両舌状部17、17の中間部乃至先端寄り部分が、上記基板部16に対しオフセットしている。次いで、この様な第二中間素材20は、上記基板部16の中央部分を少し(90度を超えて180度未満、例えば130〜150度程度)湾曲させて、同図の(D)に示す様な第三中間素材21とする。次に、この第三中間素材21の基板部16を更に(平板の状態から180度迄)湾曲させて、同図の(E)に示す様な第四中間素材22とする。この状態で、完成後のヨークに備えられる、基部10と1対の腕部11、11とが形成される。そこで最後に、このうちの基部10に通孔13及びねじ孔を、これら両腕部11、11に円孔14、14(図6参照)を、それぞれ形成して、図6に示す様なヨーク9として完成する。
図7に示す様な工程で図6に示す様なヨーク9を造れば、このヨーク9の加工コストを低く抑えられるが、伝達可能なトルクを大きくすべく、上記素板15の厚さ寸法を大きくすると、そのままでは高精度のヨーク9を得る事が難しくなる。特に、前述の図5に示す様な、自在継手4a、4bよりもステアリングホイール側に電動モータ8を設ける、所謂コラムタイプの電動式パワーステアリング装置の場合には、上記両自在継手4a、4bにより大きなトルクを伝達する必要がある。この為、これら両自在継手4a、4bを構成するヨークを高剛性化する必要があり、上記図6に示した様なヨークを構成する鋼板の厚さ寸法を大きくする必要がある。例えば、従来の(コラムタイプの電動式パワーステアリング装置でない)場合に6.5mm程度であった厚さ寸法を、8mm程度に増大させる必要がある。この様に厚さ寸法の大きな鋼板を180度折り返す場合に、従来方法のままでは、精度良く折り返す事が難しい。この理由に就いて、図8を参照しつつ説明する。尚、この図8では、左半部に加工開始直前の状態を、右半部に加工終了の状態を、それぞれ表している。
上記鋼板を180度折り返す工程では、前述の図7の(C)→(D)→(E)に示す様に、平坦な基板部16を、所望の曲率半径で順次折り返す。この様な折り返し作業は、図8に示す様に、受型23と押型24との間で上記基板部16の中間部を折り返す事により行う。この為に、この基板部16の中間部で1対の舌状部17、17(図7参照)の間部分25の中央部分の片面(下面)を、上記受型23の先端面に突き当てる。この受型23の先端部でこの基板部16の片面に対向する部分は、部分円筒状凸面である、加工面29としている。この様な受型23にこの基板部16の片面を突き当てた状態で、上記間部分25の両側でこの基板部16の他面(上面)に、二股の上記押型24の先端部を押し付ける。そして、上記間部分25をU字形に折り返して、上記基板部16を、図6及び図7の(E)に示した基部10とする。尚、図8には、図7の(C)→(D)の工程を示したが、図7の(D)→(E)の工程に就いても、図8とは形状が多少異なる受型及び押型を使用して、同様にして行う。
この様な方法により、上記基板部16の間部分25を180度折り返す作業を行う場合で、この基板部16(を構成する金属板)の厚さ寸法が大きいと、この基板部16の変形が不十分になり、完成後の基部10の形状が不正になり易くなる。具体的には、図8の左半部に示した状態から右半部に示した状態への成形工程の進行に伴って、上記基板部16の片面(下面)が上記受型23の加工面29から浮き上がり(これら基板部16の片面と受型23の加工面29との間に隙間が発生し)、この加工面29の形状がこの基板部16に転写されなくなる可能性を生じる。この様な浮き上りが発生する理由は、成形の進行と共に上記受型23の加工面29と上記基板部16の片面との接触位置が両外側へ移動すると共に、この基板部16の他面と上記押型24との接触位置が、上記加工面29と上記片面との接触位置よりも下方に移動し、これらの移動に伴って、上記基板部16の中央部を上方に突上げる方向に力が発生する為と考えられる。この結果、上述の様に上記基板部16の片面が上記受型23の加工面29から浮き上がり、この加工面29の形状がこの基板部16に転写されなくなって、加工完了後に於ける前記基部10の形状が不正になり易い。この様な原因で形状の不正が発生する頻度は、成形(上記基板部16の折り返し)に要する力が大きくなる程高くなる。この為、大きなトルクを伝達可能な自在継手を構成する為に、前記ヨーク9を構成する金属材料として、高強度材や厚さ寸法の大きなものを使用する場合には、上述の様な原因で生じる形状の不正を防止する為の対策が必要になる。
特開昭58−193935号公報 特開2000−320564号公報 特開2004−223616号公報 特公平7−88859号公報 実用新案登録第2508575号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、大きなトルクを伝達する自在継手を構成すべく、金属板の厚さ寸法を大きくしたり、或いは高強度材を使用した場合でも、回転軸の端部を結合固定すべき基部の形状を良好にできる、自在継手用ヨークの製造方法を実現し、併せて、回転軸の端部との結合が容易な構造を実現すべく発明したものである。
本発明の製造方法の対象となる自在継手用ヨークは、回転軸の端部を結合固定する為の基部と、この基部の軸方向一端縁で直径方向反対側位置からこの基部の軸方向に延出した1対の腕部とを備える。
又、本発明の自在継手用ヨークの製造方法は、上述の様な自在継手用ヨークを造る為に、前述した従来方法と同様に、先ず、金属板を打ち抜き成形する事により、略矩形の基板部と、この基板部の一端縁の互いに離隔した2箇所位置から突出した1対の舌状部とを備えた、平坦な素板を形成する。
その後、上記基板部のうち、上記両舌状部の間部分の中央部分でこの基板部の片面に、この片面に対向する部分を部分円筒状凸面である加工面とした受型を突き当てた状態で、上記間部分の両側で上記基板部の他面に、二股の押型を押し付ける。そして、この間部分をU字形に折り返して、この基板部を上記基部とする。
特に、本発明の自在継手用ヨークの製造方法に於いては、上記基板部の他面のうちの上記間部分を、抑え型により上記受型に向け、この間部分がこの受型から浮き上がらない以上で、且つ、上記基板部の他面が上記抑え型の先端面の形状に合わせて、この基板部の厚さ寸法が小さくなる方向に塑性変形する大きさの力で押圧した状態で、上記押型により上記他面のうちの上記間部分の両側部分を押圧し、この間部分の厚さを上記素板の厚さよりも小さくする。
上述の様な本発明の自在継手用ヨークの製造方法を実施する場合に、例えば請求項2、3に記載した発明の様に、ガススプリング或いは金属ばねにより上記抑え型を上記基板部の他面に押し付けた状態で、上記押型によりこの基板部の他面のうちの間部分の両側部分を押圧する。
更に、請求項4に記載した本発明の自在継手用ヨークは、1対のフランジ及びこれら両フランジ同士の間に存在する折り返し部を有する、回転軸の端部を結合固定する為の欠円筒状の基部と、この基部の軸方向一端縁で直径方向反対側位置からこの基部の軸方向に延出した1対の腕部とを備え、この基部のうちで上記折り返し部の外周面の中央部に平坦面を有し、この基部のうちでこの平坦面部分の厚さが、この平坦面から外れた部分の厚さよりも小さい
上述の様に構成する本発明の自在継手用ヨークの製造方法によれば、基板部をその中間部で折り返して基部とする過程で、この基板部の片面が受型から浮き上がる事を防止できる。この為、この受型の加工面の形状をこの基板部に対し正確に転写できて、精度の良い基部を備えたヨークを安定して造る事ができる。
又、本発明の自在継手用ヨークによれば、ボルトの締め付けに伴う基部の縮径を軽い力で行える様にできて、回転軸の端部との結合が容易になる。
本発明の実施の形態の1例を、工程順に示す平面図及び端面図。 本例の製造方法により造られるヨークの斜視図。 基板部に対し抑え型を押し付ける為にガススプリングを使用した場合に就いて、左半部に加工開始直前の状態を、右半部に加工終了の状態を、それぞれ表した断面図。 同じく外部から加える力により基板部に対し抑え型を押し付ける場合に就いて示した、図3と同様の図。 自在継手を組み込んだ自動車用操舵装置の1例を示す部分切断側面図。 自在継手用ヨークの1例を示す斜視図。 従来の製造方法の1例を、工程順に示す平面図及び端面図。 従来方法で、受型と押型との間で基板部を折り返す状態を示す、図3と同様の図。
図1〜4により、本発明の実施の形態に就いて説明する。本発明の製造方法は、図1の(A)→(B)→(C)→(D)→(E)の工程で、図2に示す様なヨーク9aを造る。本例の製造工程により造られるヨーク9aの基本的構成は、前述の図6に示した、従来から知られているヨーク9と同様である。但し、本例の製造工程により造られるヨーク9aの場合には、基部10aの折り返し部26の外周面部分に、平坦面27が形成されている。又、本発明の製造方法のうち、図1の(A)→(B)→(C)に示す工程は、前述の図7に示した従来の製造方法のうちの(A)→(B)→(C)の工程と同じである。本例の製造方法の特徴は、図1の(C)→(D)→(E)の工程部分にある。就いては、以下、この図1の(C)→(D)→(E)の工程部分に就いて説明する。
この図1の(C)→(D)→(E)に示した、鋼板を180度折り返して、上記基部10aに上記折り返し部26を形成する工程では、上記図7の(C)に示した、両端の重ね合わせ部28、28を除いて平坦な基板部16を、所望の曲率半径で順次折り返す。この様な折り返し作業は、図3又は図4に示す様に、受型23と押型24aとの間で上記基板部16の中間部を折り返す事により行う。この為に、この基板部16の中間部で1対の舌状部17、17(図1参照)の間部分25の中央部分の片面(下面)を、上記受型23の先端部に突き当てる。この受型23の先端部でこの基板部16の片面に対向する部分は、部分円筒状凸面である、加工面29としている。この様な受型23に上記基板部16の片面を突き当てた状態で、上記間部分25の両側でこの基板部16の他面(上面)に、二股の上記押型24aの先端部を押し付ける。そして、上記間部分25をU字形に折り返して、上記基板部16を、図1の(E)及び図2に示した基部10aとする。
以上に説明した、上記図1の(C)→(D)→(E)の工程は、前述の図7で説明した従来の製造方法に於ける(C)→(D)→(E)の工程と同じである。特に、本例の製造方法の場合には、上記図1の(C)→(D)の工程、及び、この図1の(D)→(E)の工程を、抑え型30a、30bにより、上記基板部16の他面(上面)のうちの上記間部分25を、上記受型23の加工面29に押し付けた状態で行う。この為に図3に示した第1例の場合には、上記抑え型30aを上記押型24aの中央部に設けた保持孔32内に、ガススプリング31(又は皿板ばね等の大きな弾力を有する金属ばね)を介して、若干の昇降を可能に、弾性的に(大きな力が加わった場合に、この押型24aに対して上昇する様に)支持している。これに対して図4に示した第2例の場合には、上記抑え型30bを、上記押型24aをセットしたプレス加工機(プレス加工機に内蔵したクッション装置)により、下方への押圧を可能に設けている。何れの場合でも、上記抑え型30a、30bは上記基板部16を上記受型23に対し、上記図1の(C)→(D)の工程の間中、及び、この図1の(D)→(E)の工程の間中、浮き上がらない程度に大きな力で押圧する。何れの場合でも、この力の大きさとして具体的には、自動車用操舵装置を構成する自在継手のヨーク9aを、厚さが8mm程度の軟鋼板で造る場合で、39.2kN(4Tf)程度とする。
本例の製造方法の場合には、上記抑え型30a、30bにより上記基板部16を上記受型23に対し押し付けつつ、上記押型24aによりこの基板部16の両側を下方に押圧する為、この基板部16の間部分25が上記受型23から浮き上がらない。この為、この受型23の加工面29の形状が上記間部分25に、正確に転写される。尚、上記図3、4には、図1の(C)→(D)の工程を示したが、図1の(D)→(E)の工程に就いても、図3、4とは形状が多少異なる受型及び押型を使用して、同様にして行う。即ち、図1の(D)→(E)の工程は、受型の加工面の形状が半円筒状凸面で、押型が基板部16をより下方に迄押し下げられる形状の金型装置を使用して行う。
上述の様に本例の自在継手用ヨークの製造方法によれば、受型23の加工面29の形状を基板部16の片面に正確に転写できる。この為、図2に示す様な、精度の良い基部10aを備えたヨーク9aを安定して造る事ができる。
又、上記基部10aを造る為に上記基板部16を曲げ成形する過程で、上記抑え型30a、30bによりこの基板部16の片面中央部を上記受型23に向け、39.2kN程度の大きな力で押圧する。上記抑え型30a、30bの先端面33は平坦面である為、得られる基板部16の折り返し部26の外周面側中央部には平坦面27が形成され、この中央部の厚さがその分だけ小さくなる。上記条件の場合、この平坦面27の幅W27{図1の(E)参照}が6mm程度になり、この平坦面27の中央部の厚さT27{図1の(E)参照}は、この平坦面27から円周方向に外れた両側部分の厚さに比べて0.8mm程度小さく(7.2mm程度に)なる。
この様に、上記折り返し部26の中央部の厚さが小さくなる事は、次の様な理由により、上記基部10aと図示しない回転軸の端部とを結合固定する面から有利に働く。即ち、これら基部10aと回転軸の端部とを結合固定するには、この回転軸の端部をこの基部10aの内側に差し込んだ状態で、この基部10aを構成する1対のフランジ12、12のうちの一方に形成した通孔13に挿通したボルトを、他方に形成したねじ孔に螺合し、更に締め付ける。本例の製造方法により造られるヨーク9aの場合、上記平坦面27の存在により上記折り返し部26の厚さ寸法が小さくなっている分、上記ボルトの締め付けに伴って上記基部10aの内径が縮まり易い。この結果、この基部10aの内周面により上記回転軸の端部外周面を抑え付けるべく、上記ボルトを締め付ける為に要する力が小さくて済む。即ち、大きなトルク伝達を可能にすべく、上記ヨーク9aを構成する金属板を単に厚さを大きくしただけにすると、上記基部10aの剛性が高くなり過ぎて、上記基部10aと回転軸の端部とを結合固定する為に要する力(ボルトの軸力)が過大になる。これに対して、上記平坦面27により上記折り返し部26の中央部の厚さを小さくする分、上記ボルトの軸力を低く抑えられる。言い換えれば、小さな力で、上記基部10aと回転軸の端部とを確実に結合固定できる。
又、上記平坦面27は、上記折り返し部26の外周面中央部の所定位置に形成される為、この平坦面27を基準面として、その後の加工を行える。即ち、図1の(C)→(D)→(E)の工程を経て造られた第四中間素材22a{図1の(E)}には、その後、切削加工により、通孔13、ねじ孔、円筒14、14を形成する。上記平坦面27は、これら各孔13、14を切削加工する際の基準面として利用できる為、これら各孔13、14の加工精度確保の容易化を図る面から有利である。又、上記平坦面27が存在する、上記折り返し部26の外周面中央部は、視認性の良い部位である為、この平坦面27を、上記ヨーク9aに関するデータ(製造刻印)の打刻位置とすれば、このヨーク9aを管理する面からも有利になる。
以上の説明は、本発明を、電動式パワーステアリング装置を組み込んだ自動車用操舵装置に組み込む自在継手のヨークを造る場合に就いて説明した。これに対して、本発明は、この様な用途に使用する自在継手のヨークを造る場合に限らず、従来に比較して、厚肉の、或いは、材質的に剛性の高い金属板にプレス加工を施してヨークを造る場合に適用できる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 ステアリングシャフト
4a、4b 自在継手
5 中間シャフト
6 入力軸
7 タイロッド
8 電動モータ
9、9a ヨーク
10、10a 基部
11 腕部
12 フランジ
13 通孔
14 円孔
15 素板
16 基板部
17 舌状部
18 幅狭部
19 第一中間素材
20 第二中間素材
21 第三中間素材
22、22a 第四中間素材
23 受型
24、24a 押型
25 間部分
26 折り返し部
27 平坦面
28 重ね合わせ部
29 加工面
30a、30b 抑え型
31 ガススプリング
32 保持孔
33 先端面

Claims (4)

  1. 回転軸の端部を結合固定する為の基部と、この基部の軸方向一端縁で直径方向反対側位置からこの基部の軸方向に延出した1対の腕部とを備えた自在継手用ヨークを造る為に、金属板を打ち抜き成形する事により、略矩形の基板部と、この基板部の一端縁の互いに離隔した2箇所位置から突出した1対の舌状部とを備えた、平坦な素板を形成した後、上記基板部のうち、これら両舌状部の間部分の中央部分でこの基板部の片面に、この片面に対向する部分を部分円筒状凸面である加工面とした受型を突き当てた状態で、上記間部分の両側で上記基板部の他面に二股の押型を押し付ける事により、この間部分をU字形に折り返して、この基板部を上記基部とする自在継手用ヨークの製造方法に於いて、この基板部の他面のうちの上記間部分を、抑え型により上記受型に向け、この間部分がこの受型から浮き上がらない以上で、且つ、上記基板部の他面が上記抑え型の先端面の形状に合わせて、この基板部の厚さ寸法が小さくなる方向に塑性変形する大きさの力で押圧した状態で、上記押型により上記他面のうちの上記間部分の両側部分を押圧し、この間部分の厚さを上記素板の厚さよりも小さくする事を特徴とする自在継手用ヨークの製造方法。
  2. ガススプリングにより抑え型を基板部の他面に押し付けた状態で、押型によりこの基板部の他面のうちの間部分の両側部分を押圧する、請求項1に記載した自在継手用ヨークの製造方法。
  3. 金属ばねにより抑え型を基板部の他面に押し付けた状態で、押型によりこの基板部の他面のうちの間部分の両側部分を押圧する、請求項1に記載した自在継手用ヨークの製造方法。
  4. 1対のフランジ及びこれら両フランジ同士の間に存在する折り返し部を有する、回転軸の端部を結合固定する為の欠円筒状の基部と、この基部の軸方向一端縁で直径方向反対側位置からこの基部の軸方向に延出した1対の腕部とを備えた自在継手用ヨークに於いて、この基部のうちで上記折り返し部の外周面の中央部に平坦面を有し、この基部のうちでこの平坦面部分の厚さが、この平坦面から外れた部分の厚さよりも小さい事を特徴とする自在継手用ヨーク。
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