JP4529918B2 - タイマ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、設定されたタイマ時間を計測し、その計測時間に関する計測時間情報を表示するタイマ装置に関する。
サッカーの試合などでは、審判員が試合の経過時間を計測する必要がある。この場合、予め設定された試合時間を計測する他、ロスタイムも計測して試合終了時間を調整する必要がある。
このようなロスタイムの計測も可能な審判用のタイマ装置として、試合開始時のスタート操作からの累積時間を減算(カウントダウン)で計時する第1の計時手段と、スタート操作からの累積時間を減算(カウントダウン)で計時し、かつ、ロスタイム時の停止・再開操作で計時を停止する第2の計時手段と、第1計時時間と第2計時時間の差をロスタイムとして算出する時間差算出手段と、各時間を表示する表示手段と、を備えたロスタイム計測装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−344568号公報
しかしながら、特許文献1のロスタイム計測装置では、計時時間をカウントダウンで表示しているため、審判員が試合の経過時間を認識しづらいという問題があった。
また、ロスタイムの表示処理のみであり、ロスタイム分を加算した経過時間の計時を自動的に行いたいという要望に必ずしも応えることができないという問題があった。
本発明の目的は、経過時間を認識しやすく、かつ、ロスタイム分を加算した経過時間の計時も自動的に行うことができるタイマ装置を提供することにある。
本発明のタイマ装置は、予め設定された設定時間にアラームによる告知を行うタイマ装置であって、前記タイマ装置は、計時開始操作によりカウントアップで計時を開始し、計時の停止が指示されるまで中断することなく計時動作を行う第一タイマと、前記第一タイマとは独立して動作し、前記第一タイマの計時動作期間中のロスタイムを計測するタイマであって、開始操作によりカウントアップで計測を開始し、停止操作により前記計測を停止し、その後に再度の前記開始操作が行われたときは、前記停止操作までの計測時間に加算して計測動作を行う第二タイマと、前記第一タイマの計時時間と前記ロスタイムの計測時間とをそれぞれ個別にカウントアップで表示する表示手段と、前記設定時間と前記第一タイマの計時時間とに基づいて、アラームによる告知を行う告知手段と、を備え、前記タイマ装置は、前記第一タイマの計時時間が前記設定時間になったとき、前記ロスタイムの計測が行われていた場合は、第一のアラームによる告知を行い前記表示手段に前記計時時間をカウントアップで表示する動作を継続させると共に前記設定時間から前記ロスタイムとして計測される時間だけ経過したときに第二のアラームによる告知を行う、一方、前記第一タイマの計時時間が前記設定時間になったとき、前記ロスタイムの計測が行われていなかった場合は、第二のアラームによる告知を行う。
本発明では、第一タイマおよび第二タイマは、それぞれカウントアップつまり時間を加算して計時しているので、設定時間(例えば45分)から時間を減算して0分になるまで計時するカウントダウン式の計時に比べて、計時を開始した後の経過時間を容易に認識することができる。このため、例えば、サッカーの審判員が本発明のタイマ装置を利用すれば、試合時間経過を容易に把握でき、使い勝手のよいタイマ装置にすることができる。
また、サッカーなどにおいては、試合中にアクシデントがあると、その時間をロスタイムとして計時しておき、予め設定された試合時間が経過した後、ロスタイム分を延長して試合時間を調整することが行われる。
本発明では、第一タイマとは別に第二タイマを設けたので、第一タイマによる試合時間の計時とは別に、第二タイマによってロスタイムを独立して計時することができる。そして、告知手段は、第二タイマによってロスタイム(例えば6分)が計時されている場合には、第一タイマが予め設定された設定時間(例えば45分)を経過した時点で第1のアラームで告知し、さらに予め設定された設定時間に前記第二タイマで計時された時間、例えば、設定時間45分にロスタイム6分を加算した時間51分に、第一タイマによる計時時間が達した時点で第二のアラームで告知している。このため、例えば、サッカーの審判員は、第1のアラームで予め設定された試合時間が終了し、延長時間に突入したことを認識でき、さらに、第二のアラームで、ロスタイム分を加算した延長時間も終了したことを認識できる。このように、ロスタイム分を自動的に加算した時間分が経過したことを自動的に計時できるので、例えば、審判員が自分でロスタイム分を加算して試合時間を調整する場合に比べて、審判員の負担を大幅に軽減でき、利便性の高いタイマ装置にすることができる。
さらに、ロスタイムが無かった場合も、設定試合時間経過時に第二のアラームで告知しているので、ロスタイムがあった場合と同様に、試合時間が終了したことを容易に認識できる。
本発明においては、利用者によって操作される入力手段と、前記表示手段と、前記告知手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第一タイマおよび第二タイマを備える計測手段と、前記入力手段の入力を検出する入力制御手段と、前記入力制御手段からの入力に応じて前記第一タイマおよび第二タイマの駆動を制御する計測制御手段と、前記表示手段の駆動を制御する表示制御手段と、前記告知手段の駆動を制御する告知制御手段と、入力手段によって入力設定された前記設定時間を少なくとも記憶する記憶手段と、を備え、前記告知制御手段は、前記第二タイマによる計時が行われ、かつ、前記第一タイマの計時時間が予め設定された設定時間に達した場合には、前記告知手段の駆動を制御して第一のアラームを出力させ、前記第二タイマによる計時が行われず、かつ、前記第一タイマの計時時間が予め設定された設定時間に達した場合と、前記第二タイマによる計時が行われ、かつ、前記第一タイマの計時時間が、予め設定された設定時間に前記第二タイマで計時した時間だけ経過した場合とには、前記告知手段の駆動を制御して第二のアラームを出力させることが好ましい。
ここで、前記第一タイマは、予め設定された前半試合時間および後半試合時間を計時可能に構成され、前半試合時間は0分0秒から計時を開始し、後半試合時間は予め設定された前半試合時間から計時を開始することが好ましい。
すなわち、第一タイマおよび第二タイマの駆動を制御する計測制御手段が設けられている場合、計測制御手段は、後半試合時間の計時が指示されると、第一タイマを予め設定されている前半試合時間にセットし、この前半試合時間経過時からカウントアップで計時を開始するように制御する。
サッカーの試合の場合、例えば、前半試合時間45分、後半試合時間45分に設定される。この場合、第一タイマは、前半試合時間は、0分0秒からカウントアップで計時し、後半試合時間は、前半試合時間である45分0秒からカウントアップで計時するように設定すればよい。この際、仮に、前半ロスタイムがあって試合時間が延長され、第一タイマによる計時を例えば51分まで延長した場合も、後半試合時間を計時する場合には、第一タイマを一旦前半試合時間である45分0秒に初期化し、その時間からカウントアップで計時すればよい。
前後半の試合を第一タイマで計時する場合、後半の試合も0分0秒からカウントアップで計時することもできる。但し、後半の試合開始を、設定されている前半試合時間、例えば45分0秒から計時すれば、前後半を通しての試合経過時間を容易に把握できる。
このため、例えばハーフ45分の試合において、後半25分に反則を犯した場合、第一タイマが後半を0分0秒から計時している場合には、反則の時間も後半の25分と、前半であるか後半であるかを明示するか、審判員が前半の時間45分に加算して70分と記録する必要がある。これに対し、本発明では、第一タイマの計時時間は70分と表示されているので、審判員は70分に反則を犯したと記録するだけでよく、利便性が高い。
ここで、前記告知手段は、アラーム出力を、ブザー出力または振動出力から選択可能に構成されていることが好ましい。
すなわち、告知手段を駆動制御する告知制御手段が設けられている場合には、例えば、告知手段にブザーと、振動モータとを設けておき、告知制御手段によって、ブザーまたは振動モータの一方を選択して駆動すればよい。
このような本実施形態によれば、ブザー出力により音でアラームを知らせることができるので、利用者はタイマ装置を視認する必要がなく、アラームを容易に確認できる。
また、振動モータにより振動でアラームを知らせることもできるので、例えば、歓声などでブザーが聞き取りにくい場合でも、利用者はアラームを容易に確認できる。
ここで、前記告知手段は、第一タイマによる計時が、前記設定時間に対して所定時間前に達した際にアラームを出力することが好ましい。
すなわち、告知手段を駆動制御する告知制御手段が設けられている場合には、告知制御手段は、第一タイマによる計時が、前記設定時間に対して予め指定された所定時間前に達した際に、前記告知手段を駆動すればよい。
例えば、サッカーの試合では、前半や後半の試合終了前に、ロスタイムによる延長時間を第4の審判等に通知することがある。そこで、試合終了前、例えば3分前や5分前等になったことをアラームで告知すれば、審判員は前記延長時間の通知を忘れることなく確実に行うことができる。
ここで、タイマ装置は、音声を入力する音声入力手段と、入力された音声を認識する音声認識手段とを備え、入力された音声に基づいて前記各タイマの計時開始や計時終了を行うことが好ましい。
このような構成を備えていれば、音声によって計時操作を行うことができるので、ボタンなどの入力操作を行う必要が無く、操作性を向上することができる。
また、タイマ装置は、音声を入力する音声入力手段と、入力された音声を認識する音声認識手段とを備え、チーム名、選手の背番号、反則の種類が音声入力された場合には、その音声が入力された際に第一タイマで計時した時刻とともに音声入力された情報を記憶することが好ましい。
このような構成を備えていれば、音声によって計時操作を行うことができるので、ボタンなどの入力操作を行う必要が無く、操作性を向上することができる。また、サッカーであればイエローカードやレッドカードなどの反則の種類や、対象者などを音声で記録でき、審判員が試合中にメモを取る必要がないため、審判員の負担を軽減できる。
ここで、タイマ装置は、ICカードを読み取るカード読取手段を備え、所定のカードを読み取った場合には、そのカードを読み取った際に第一タイマで計時した時刻と、カード情報とを記憶することが好ましい。
このような構成を備えていれば、例えば、イエローカードやレッドカードなどをICカード化し、反則時にカードをカード読取手段で読み取るだけで記録できるので、審判員が試合中にメモを取る必要がないため、審判員の負担を軽減できる。
以上説明したように、本発明のタイマ装置によれば、経過時間を認識しやすく、かつ、ロスタイム分を加算した経過時間の計時も自動的に行うことができる。
[第1実施形態]
〔タイマ装置の構成〕
図1は、本発明に係るタイマ装置1を正面から見た図である。
タイマ装置1は、タイマ装置本体10と、バンド11とを備えて構成され、サッカーの審判員等が腕に装着して使用できるように腕時計タイプとされている。
タイマ装置本体10は、平面視略円形状に形成され、利用者が片手で把持可能なサイズで構成されている。タイマ装置本体10は、利用者により設定入力された試合時間(タイマ時間)とロスタイムとを計測し、表示するものである。
このためタイマ装置本体10は、図2に示すように、入力手段2と、表示手段3と、制御手段4と、告知手段5とを含んで構成される。
入力手段2は、タイマ時間の設定、計測の開始・停止等の操作を入力するためのボタンで構成され、利用者である審判員による操作を認識して制御手段4に操作信号を出力するものである。
本実施形態では、入力手段2は、図1に示すように、第1ボタン(Aキー)21、第2ボタン(Bキー)22、第3ボタン(Cキー)23、第4ボタン(Dキー)24を備えて構成されている。
Aキー21、Bキー22、Cキー23は、図1に示すように、タイマ装置本体10の上部側に並んで配置され、Dキー24はタイマ装置本体10の下部側に配置されている。なお、これらの各キーの配置位置は、図1のものに限定されず、タイマ装置本体10の形状などに応じて利用者が操作可能な位置に設けられていればよい。
なお、各キー21〜24を押した際の動作は、タイマ装置本体10の動作状態によって異なるため、後述する。
表示手段3は、図1に示すように、タイマ装置1の正面部分に位置し、制御手段4による制御の下、利用者により設定入力された情報、および、制御手段4の後述する計測手段による計測時の計測時間等を表示する。
本実施形態では、表示手段3は、液晶ディスプレイで構成されている。この表示手段3は、図3に示すように、液晶ディスプレイの上段左側領域に設けられて曜日などを表示する第1表示部31と、上段右側領域に設けられて時刻などを表示する第2表示部32と、中段部分に設けられて計測時間などを表示する第3表示部33と、下段に設けられて各種状態を表示する第4表示部34とを備えている。
なお、各表示部31〜34の表示は、タイマ装置本体10の動作状態によって異なるため、後述する。
第1表示部31は、アルファベットや数字を表示するドットマトリクスで構成された表示領域を備えている。
第2表示部32および第3表示部33は、数字表示を行う7セグメントディスプレイなどで構成された表示領域を備えている。
第4表示部34は、各種状態を表示するアイコンで構成されている。具体的には、第4表示部34は、電池アイコン34A、振動アイコン34B、ブザーアイコン34C、サイレントアイコン34D、ワンタイムアラームアイコン34E、STOPアイコン34F、午前午後を表すアイコン34Gを備えている。
〔タイマ装置の制御手段〕
次に、タイマ装置1の制御手段4について説明する。
図2は、タイマ装置1(タイマ装置本体10)の制御構造を模式的に示すブロック図である。
制御手段4は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、入力手段2から出力される操作信号を入力し、入力した操作信号に基づいてメモリ46に記憶された所定の制御プログラムを実行する。この制御手段4は、図2に示すように、計測手段41と、入力制御手段42と、計測制御手段43と、表示制御手段44と、告知制御手段45と、記憶手段としてのメモリ46とを備える。
計測手段41は、計測制御手段43による制御の下、例えば図示しないクロック発生回路から出力されるクロック信号に応じて時間を計測する。この計測手段41は、図2に示すように、計測制御手段43により制御される2つのタイマ41A,41Bを備える。
第一タイマ41Aは、利用者が設定したタイマ時間をカウントアップつまり0秒から順次加算して計測するものである。例えば、タイマ装置1をサッカーの試合で利用する場合には、利用者が設定した試合時間を計測する。具体的には、ハーフ45分つまり前後半で計90分の試合時間を設定した場合、タイマ時間も90分に設定され、ハーフ40分つまり前後半で計80分の試合時間を設定した場合、タイマ時間も80分に設定される。
第二タイマ41Bは、利用者の計測開始操作と計測停止操作間の時間をカウントアップで計測する。例えば、タイマ装置1をサッカーの試合で利用する場合、試合中のロスタイムを計測する。なお、前半試合中に複数のロスタイム計測があった場合、第二タイマ41Bは、各ロスタイム計測中の計時時間を順次加算して計測する。一方、前半が終了して第一タイマ41Aで後半試合時間計測を開始する際には、第二タイマ41Bも同時に初期化され、後半試合中のロスタイムのみを加算して計測するようにされている。
そして、これらタイマ41A,41Bは、計測した時間に応じた信号を、計測制御手段43、表示制御手段44、および告知制御手段45に出力する。
入力制御手段42は、各キー21〜24を押した際に入力手段2から出力される操作信号を入力し、入力した操作信号に応じて各種モードを切り替えたり、所定の信号を計測制御手段43、表示制御手段44、および告知制御手段45に出力する。
計測制御手段43は、入力制御手段42から出力される信号、メモリ46に記憶された各種情報および制御プログラム、ならびに、タイマ41A,41Bから出力される信号に基づいて、計測手段41を駆動制御する。
表示制御手段44は、入力制御手段42から出力される信号、メモリ46に記憶された各種情報および制御プログラム、ならびに、タイマ41A,41Bから出力される信号に基づいて、表示手段3を駆動制御する。
告知制御手段45は、入力制御手段42から出力される信号、メモリ46に記憶された各種情報および制御プログラム、ならびに、タイマ41A,41Bから出力される信号に基づいて、告知手段5を駆動制御する。
なお、制御手段4による詳細な制御動作については、後述する。
メモリ46は、第一タイマ41Aで計測する計測時間、第二タイマ41Bで計測する計測時間、各種モードに応じた制御プログラム等を予め記憶する。また、メモリ46は、入力制御手段42による制御の下、入力手段2で設定入力された各種情報を記憶する。
例えば、各種情報としては、入力手段2で入力された第一タイマ41Aのタイマ時間に関するタイマ時間情報、ブザー51および振動モータ52の選択状態を示す選択情報等がある。
告知手段5は、告知制御手段45による制御の下、計測時の計測時間が設定時間に達した旨などを利用者に対して音または振動にて報知する。この告知手段5は、図2に示すように、ブザー51および振動モータ52で構成される。なお、ブザー51および振動モータ52の構成は、周知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
〔タイマ装置の制御動作〕
次に、上述した制御手段4の制御動作について説明する。
図4は、タイマ装置1における操作・表示モードの移行を説明するための図である。なお、以下の説明において、キーを押し続けるとは(図では押続と表記)、キーを所定時間、例えば2秒以上押し続けることを意味する。
〔時計表示モード〕
時計表示モードでは、第1表示部31には曜日を表す略語、例えば「MON、TUE、…」などが表示される。また、第2表示部32には、月日、例えば「6月20日」であれば「6−20」と表示される。
第3表示部33には、時、分、秒が表示され、第4表示部34には午前・午後を表す記号(午前であれば「AM」、午後であれば「PM」が表示される。
この時計表示モードにおいて、Aキー21を押すと「ワンタイムアラームモード」に移行する。また、Aキー21を所定時間以上(例えば2秒以上)を押し続けた場合には「時刻修正モード」に移行する。
Bキー22を押すと「アラーム変更」が行われる。アラーム変更はBキー22を押す毎に、振動モータ52による振動→ブザー51によるブザー→サイレント→振動→ブザー→サイレントの順で変更される。
Dキー24を押すと「ライト点灯」が行われる。本実施形態では、バックライトとしてELが用いられており、Dキー24を押すとELが点灯する。
なお、時計表示モードでは、Cキー23には機能が設定されておらず、Cキー23を押しても無効となっている。
〔ワンタイムアラームモード〕
時計表示モードにおいてAキー21を押して移行するワンタイムアラームモードでは、第1表示部31には、ワンタイムアラームモードであることを示す記号「1−AL」が表示される。
第2表示部32には、特に表示される情報はない。
第3表示部33には、時、分、秒が表示され、第4表示部34には午前・午後を表す記号(午前であれば「AM」、午後であれば「PM」が表示される。
この時計表示モードにおいて、Aキー21を押すと「サッカーモード」に移行する。
Bキー22を押すと「アラーム時刻−修正」が行われる。すなわち、アラーム時刻を戻す修正が行われる。また、Bキー22を押し続けた場合には、アラーム時刻の早戻し修正が行われる。
Cキー23を押すと「アラーム時刻+修正」が行われる。すなわち、アラーム時刻を進める修正が行われる。また、Cキー23を押し続けた場合には、アラーム時刻の早送り修正が行われる。
Dキー24を押すと「ライト点灯(EL点灯)」が行われる。
〔サッカーモード(時間計測モード)〕
ワンタイムアラームモードにおいてAキー21を押して移行するサッカーモードでは、各表示部31〜34には入力操作などに応じて後述するように各種情報が表示される。
このサッカーモードにおいて、Aキー21を押すと「時計表示モード」に移行する。また、Aキー21を押し続けると後述する「リマインダセット」が行われる。
Bキー22を押すと「試合時間の選択」が行われる。本実施形態では、Bキー22を押す毎に、「5分→10分→15分→20分→25分→30分→35分→40分→45分→5分」と5分毎に増加し、45分の次は再度5分になって順次繰り返される。なお、ワンタイムアラームモードからAキー21を押してサッカーモードに移行した時点では、前回選択した時間を最初に表示するように設定されている。
Cキー23を押すと「タイマースタート(試合開始)」が行われる。同時に、振動パターンAでアラーム告知が行われる。
Dキー24を押すと「ライト点灯(EL点灯)」が行われる。
なお、本実施形態では、アラームとして「振動」が選択されており、振動アイコン34Bが点灯している。そして、各キー操作を行った際に、所定の振動パターンでアラーム告知をしている場合には、振動パターンA〜Dと表記して説明する。
〔サッカーモードにおける動作〕
次に、サッカーモードにおける動作を説明する。なお、例示として、「前半ロスタイムなし」、「後半ロスタイムなし」、「ロスタイム計測」の3パターンで順次説明する。
〔前半ロスタイムなしの動作〕
前半ロスタイムが無かった場合で、試合時間が前半45分に設定され、かつ、リマインダが5分に設定されている場合の動作を説明する。
〔前半開始待ち〕
サッカーモードに移行すると、前半開始待ちの状態になる。具体的には、図5(A)に示すように、表示手段3の第1表示部31には、試合の前半を示す「1ST」が表示される。また、第2表示部32には、現時刻が表示される。第3表示部33には、前回選択した設定時間が表示される。
また、前半開始待ちの状態で各キー21〜24を押すと、図5(A)に示すように、各動作が行われる。すなわち、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Bキー22を押すと試合時間の選択が行われる。また、Cキー23を押すとタイマースタートが行われ、同時に振動パターンAでアラーム告知がなされ、Cキー23が押されたことを利用者に告知している。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔前半開始:タイマースタート〕
前半開始待ちの状態からCキー23を押すと、図5(B)に示すように、「前半開始:タイマースタート」の状態になる。具体的には、第一タイマ41Aによる計測が開始され、第3表示部33において第一タイマ41Aで計測された時間が表示される。第一タイマ41Aはカウントアップで時間を計測するため、第3表示部33には「00:00:00」から順次時間が加算されて表示される。
第2表示部32には、第二タイマ41Bによる計測時間が表示されるが、ロスタイム無しの場合には第二タイマ41Bによる計測は行われていないので、「00:00」が表示されたままとなる。
この際、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、後半開始待ち状態に移行する。また、Bキー22を押しても無効であるが、Bキー22を押し続けるとタイマーストップが指示され、第一タイマ41Aが停止される。
Cキー23を押すとロスタイム計測スタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔タイマーストップ〕
前半開始:タイマースタート状態になって時間計測が行われている状態でBキー22を押し続けると、図5(C)に示すように、「タイマーストップ」の状態になる。具体的には、第一タイマ41Aによる計測が停止され、第3表示部33には計測が停止された時間が表示される。
また、タイマーストップ中は第4表示部34には「STOP」が表示される、
このタイマーストップ状態において、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、後半開始待ち状態に移行する。Bキー22を押しても無効である。
Cキー23を押すとタイマーリスタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔リマインダ アラーム〕
また、図6(A)に示すように、後述するリマインダ設定が行われている場合、タイマ計測中に設定された時間、例えば設定時間が5分の場合、前半終了5分前に予告アラームが実行される。予告アラームは、振動パターンBで実行される。
〔前半終了〕
さらに、図6(B)に示すように、第一タイマ41Aにおいて設定時間が計測されて前半が終了した時点で前半終了を知らせるアラームが実行される。終了アラームは、所定の振動パターンCで実行される。ただし、Bキー22を押してタイマーストップを指示するまで、第一タイマ41Aによる時間計測は継続する。
〔タイマーストップ〕
そして、第一タイマ41Aによる時間計測中にBキー22を押し続けると、第一タイマ41Aが停止し、図6(C)に示すように、タイマーストップ状態になる。すなわち、第3表示部33には計測が停止された時間が表示される。また、タイマーストップ中は第4表示部34には「STOP」が表示される、
なお、本実施形態では、第一タイマ41Aおよび第3表示部33は、最大199分59秒99までカウントして表示できるように構成されている。
なお、図6に示す各状態においては、図5(B)のタイマースタート状態と同様に、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、後半開始待ち状態に移行する。また、Bキー22を押しても無効であるが、Bキー22を押し続けるとタイマーストップが指示され、第一タイマ41Aが停止される。
Cキー23を押すとロスタイム計測スタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔後半ロスタイムなしの動作〕
続いて、後半ロスタイムが無かった場合の動作を説明する。なお、試合時間がハーフ45分に設定され、かつ、リマインダが5分に設定されている点は前半ロスタイム無しの場合と同じである。
〔後半開始待ち〕
図5,6の状態でAキー21を押し続けることで後半開始待ちの状態になると、図7(A)に示すように、表示手段3の第1表示部31には、試合の後半を示す「2ND」が表示される。また、第2表示部32には、現時刻が表示される。第3表示部33には、設定した試合時間を前後半分加算した時間(ハーフ45分を選択した場合、90分)が表示される。
また、後半開始待ちの状態で各キー21〜24を押すと、図7(A)に示すように、各動作が行われる。すなわち、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると前半開始待ち状態に移行する。Bキー22は押しても無効とされ、Cキー23を押すとタイマースタート(後半開始)が行われ、同時に振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔後半開始:タイマースタート〕
後半開始待ちの状態からCキー23を押すと、図7(B)に示すように、「後半開始:タイマースタート」の状態になる。具体的には、第一タイマ41Aによる計測が開始され、第3表示部33において第一タイマ41Aで計測された時間が表示される。第一タイマ41Aは、後半開始は45分からカウントアップで時間計測を開始する。このため、第3表示部33には「45:00:00」から順次時間が加算されて表示される。
第2表示部32には、第二タイマ41Bによる計測時間が表示されるが、ロスタイム無しの場合には第二タイマ41Bによる計測は行われていないので、「00:00」が表示されたままとなる。
ここで、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、前半開始待ち状態に移行する。また、Bキー22を押しても無効であるが、Bキー22を押し続けるとタイマーストップが指示され、第一タイマ41Aが停止される。
Cキー23を押すとロスタイム計測スタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔タイマーストップ〕
後半が開始して時間計測が行われている状態でBキー22を押し続けると、図7(C)に示すように、「タイマーストップ」の状態になる。具体的には、第一タイマ41Aによる計測が停止され、第3表示部33には計測が停止された時間が表示される。
また、タイマーストップ中は第4表示部34には「STOP」が表示される、
このタイマーストップ状態において、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、前半開始待ち状態に移行する。Bキー22を押しても無効である。
Cキー23を押すとタイマーリスタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔リマインダ アラーム〕
また、図8(A)に示すように、後述するリマインダ設定が行われている場合、タイマ計測中に設定された時間、例えば設定時間が5分の場合、後半終了5分前(第一タイマ41Aが85分になった時)に予告アラームが実行される。予告アラームは、振動パターンBで実行される。
〔後半終了〕
さらに、図8(B)に示すように、第一タイマ41Aにおいて設定時間(本実施形態では90分)が計測されて後半が終了した時点で後半終了を知らせるアラームが実行される。終了アラームは、所定の振動パターンCで実行される。ただし、Bキー22を押してタイマーストップを指示するまで、第一タイマ41Aによる時間計測は継続する。
〔タイマーストップ〕
そして、第一タイマ41Aによる時間計測中にBキー22を押し続けると、第一タイマ41Aが停止し、図8(C)に示すように、タイマーストップ状態になる。すなわち、第3表示部33には計測が停止された時間が表示される。また、タイマーストップ中は第4表示部34には「STOP」が表示される、
なお、図8に示す各状態においては、図7(B)のタイマースタート状態と同様に、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、前半開始待ち状態に移行する。また、Bキー22を押しても無効であるが、Bキー22を押し続けるとタイマーストップが指示され、第一タイマ41Aが停止される。
Cキー23を押すとロスタイム計測スタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔ロスタイム計測〕
次に、サッカーモードにおいて、ロスタイムがあった場合の動作を説明する。
図9(A)に示すように、タイマ動作中にCキー23を押すと、ロスタイム計測がスタートする。
ロスタイム計測がスタートすると、図9(B)に示すように、表示手段3の第1表示部31には、ロスタイム計測中であることを示す「LOS」が点滅表示される。また、第二タイマ41Bによるカウントアップの時間計測が開始され、第2表示部32には、第二タイマ41Bで計測された時間が表示される。
また、第一タイマ41Aの計測は続行され、第3表示部33には、第一タイマ41Aの計測時間がそのまま継続して表示される。
また、ロスタイム計測中は、ロスタイム計測のストップ操作の押し忘れを防止するため、30秒毎にアラームで告知するように設定できる。この設定がある場合には、30秒毎に振動パターンDで告知が行われる。
ただし、ロスタイム計測スタートから5分を超えたら30秒ごとの告知はなしとされている。ロスタイムが5分以上継続することはまれだからである。
ここで、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると前半や後半の開始待ちになる。また、Bキー22を押しても無効だが、押し続けると第二タイマ41Bによるロスタイム計測および第一タイマ41Aによるタイマ計測がともにストップする。
さらに、Cキー23を押すと第二タイマ41Bによるロスタイム計測がストップし、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
なお、ロスタイム計測は前半後半それぞれで99分59秒までできるようになっている。
〔ロスタイム計測ストップ〕
ロスタイム計測中にCキー23を押すと、図9(C)に示すように、「ロスタイム計測ストップ」の状態になる。具体的には、第二タイマ41Bによるロスタイム計測が停止し、第2表示部32には計測したロスタイムが表示される。
そして、第一タイマ41Aによる試合計測は継続され、第3表示部33には計測時間がカウントアップで表示される。
〔ロスタイム突入〕
その後、図10(A)に示すように、第一タイマ41Aによる計測時間が設定試合時間(例えば45分)をすぎると、ロスタイムに突入する。この際、振動パターンBで利用者にロスタイム突入を通知する。
〔ロスタイム時間経過〕
そして、ロスタイム突入後、第二タイマ41Bで計測したロスタイム時間が経過すると、振動パターンCで利用者にロスタイム時間が経過したことを通知する。例えば、計測したロスタイムが「9分21秒」であった場合、試合時間45分を経過した時点から9分21秒後の54分21秒になるとロスタイム時間を経過するため、振動パターンCで利用者に告知する。
〔タイマーストップ〕
そして、Bキー22を押し続けると、第一タイマ41Aが停止し、タイマーストップ状態に移行する。
なお、ロスタイムに突入して第一タイマ41Aによる時間計測中は、図10に示すように、Aキー21を押すと時計表示モードに移行し、Aキー21を押し続けると、前半または後半開始待ち状態に移行する。また、Bキー22を押しても無効であるが、Bキー22を押し続けるとタイマーストップが指示され、第一タイマ41Aが停止される。
Cキー23を押すとロスタイム計測スタートが行われ、振動パターンAでアラーム告知がなされる。Dキー24を押すとELが点灯される。
〔リマインダ設定〕
サッカーモードに移行した際に、Aキー21を押し続けることで、リマインダ設定(リマインダセット)モードに移行する。
リマインダ設定とは、前後半の各ハーフ試合中に予め設定された時間前に、審判員に対して試合終了予告を行うためのものである。主審はリマインダ機能によって試合終了間近であることを知ると、ロスタイム時間などを他の審判に手で知らせたりする。
具体的には、図11に示すように、リマインダ設定モードに移行すると、第1表示部31には「SET」の文字が表示され、第3表示部33には現在の設定値が表示される。初期設定(デフォルト)では、リマインダ設定は無しに設定されているため、数字表示用の表示部33を利用して「oFF」と表示される。
そして、Bキー22を押すと、リマインダ設定なし→7分→5分→3分→なしと順次設定が変更し、同時に第3表示部33の表示も変更する。
また、Cキー23を押すと、リマインダ設定なし→3分→5分→7分→なしと順次設定が変更し、同時に第3表示部33の表示も変更する。
従って、希望する時間が表示された状態で、Aキー21を押してサッカーモードに戻れば、その表示された時間でリマインダが設置される。
なお、Dキー24を押すとEL点灯が行われる点は他の操作時と同じである。
〔時刻修正〕
時計表示モードにおいて、Aキー21を押し続けることで、表示時刻を修正する時刻修正モードに移行する。
時刻修正モードでは、最初に秒を修正するモードとなる。さらに、Aキー21を押すと、図12に示すように、分→時→年→月→日→12/24H時制切替→コントラスト調整→時計表示に、Aキー21を押す毎に順次移行する。
秒分時年月日を修正するモードでは、図12(A)に示すように、第1表示部31に年、第2表示部32に月日、第3表示部33に時、分、秒が表示され、選択された修正対象部分は点滅表示される。
そして、Bキー22を押すと、各数値が減少する「−修正(戻し修正)」が行われ、Bキー22を押し続けると「早戻し修正」が行われる。
また、Cキー23を押すと、各数値が増加する「+修正(送り修正)」が行われ、Cキー23を押し続けると「早送り修正」が行われる。
図12(B)に示す12/24H時制切替モードでは、Bキー22およびCキー23のいずれを押しても12H(12時間制表示モード)、24H(24時間制表示モード)がサイクリックで切り替えられる。この際、第1表示部31には、各キー22,23によって選択されたものが分かるように、「12H」または「24H」が交互に表示される。
図12(C)に示すコントラスト調整モードでは、第1表示部31に「CNT」と表示され、第3表示部33にコントラストを表す数字が表示される。そして、Bキー22を押すとコントラストが「−調整」されて減少し、Cキー23を押すと「+調整」されて増大する。
なお、いずれの修正モードにおいても、Dキー24を押すと、EL点灯が行われる。
〔ワンタイムアラーム〕
時刻表示モードからAキー21を押して移行する「ワンタイムアラームモード」では、図13に示すように、第1表示部31にはワンタイムアラームモードであることを示す記号「1−AL」が表示される。また、第2表示部32にはアラームを鳴らす設定時刻が表示される。この設定時刻は、Bキー22およびCキー23を押すことで変更される。
すなわち、Bキー22を押すとアラーム時刻が「−調整」つまり時刻が戻る方向に1分単位で調整され、Cキー23を押すとアラーム時刻が「+調整」つまり時刻が進む方向に1分単位で調整される。また、Bキー22を押し続けると、15分単位で早戻しされ、Cキー23を押し続けると、15分単位で早送りされる。
そして、原則として、設定値(設定時刻)が現在時刻と異なる時は、アラームが設定(オン)され、ワンタイムアラームアイコン34Eが点灯する。
一方、設定値(設定時刻)が現在時刻と一致している時や、Bキー22およびCキー23を同時に押した場合には、アラームが解除(オフ)され、アラームアイコン34Eも消灯する。
また、Aキー21を押すと、ワンタイムアラームモードが解除されてサッカーモードに戻ることになる。
〔アラームモード〕
時計表示モードにおいて、Bキー22を押すと、アラームを振動→ブザー→サイレント→振動…の順序で順次変更される。
アラームは、次の表1に示すように設定されている。
Figure 0004529918
表1に記載したように、サイレントモードの場合には、どの操作を行っても、振動やブザーは鳴ることはない。
一方、アラームに振動が選択されると、第4表示部34の振動アイコン34Bが点灯し、振動アラームが選択されていることが表示される。
そして、アラームで振動が選択されている場合、キー操作時には特に振動は生じない。一方、アラームでブザーが選択されている場合、キー操作時には「Pi」というブザー音が出力される。このブザー音は、例えば、パルス幅31.25msecのパルス音である。
キー入力(計時スタート、ロスタイムのスタート・ストップ)時にはパターンAの振動やブザーが出力される。
パターンAのブザーは、「Pi」というブザー音が出力され、このブザー音は、例えば、パルス幅31.25msecのパルス音である。
パターンAの振動は、「Bu」という振動であり、この振動は、例えば、250msec間継続する。
リマインダ通知時やロスタイムありの時のタイムアップ時つまりハーフ45分に設定されている場合には第一タイマ41Aで45分(前半のタイムアップ時)や90分(後半のタイムアップ時)にはパターンBの振動やブザーが出力される。
パターンBのブザーは、「Pi−」というブザー音が出力され、このブザーを鳴らすブザーパルス幅は、例えば、2秒間である。
パターンBの振動は、「Bu−」という振動であり、この振動は、例えば、3秒間継続する。
タイムアップ時(ハーフ45分経過後、さらにロスタイム時間分経過時)や、ロスタイム無し時のタイムアップ時(45分経過時)、つまり前後半の各終了時には、パターンCの振動やブザーが出力される。
パターンCのブザーは、「Pi、Pi、Pi、Pi−(2秒)」というブザー音が出力される。つまり、タイムアップ時の3秒前、2秒前、1秒前は、パルス幅125msecの1ショットブザーパルスが出力され、0秒時(タイムアップ時)には2秒間のブザーパルスが出力される。
パターンCの振動は、「Bu、Bu、Bu、Bu−(3秒)」という振動である。つまり、タイムアップ時の3秒前、2秒前、1秒前は、振動時間375msecの振動が出力され、0秒時(タイムアップ時)には3秒間継続する振動が出力される。
ロスタイム中には30秒毎にパターンDの振動やブザーが出力される。
パターンDのブザーは、表2のパターンを1回出力する。パターンDの振動は、表3のパターンを1回出力する。なお、1/8秒は125msecを意味する。
Figure 0004529918
Figure 0004529918
このような第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)第一タイマ41Aではカウントアップで経過時間を計測しているので、利用者はタイマのスタート時からの経過時間を容易に把握できる。また、第一タイマ41Aとは別の第二タイマ41Bを設けたので、ロスタイム時間を独立してかつ試合時間の計測と同時にカウントできる。
このため、サッカーなどの競技において、審判員が試合時間やロスタイムの管理を効率よくかつ確実に行うことができ、審判員の負担も軽減できる。
(2)さらに、第一タイマ41Aおよび第二タイマ41Bで試合経過時間およびロスタイム時間を同時にかつ別々に計測できるので、予め設定された試合時間、例えばハーフ45分に第二タイマ41Bで計測されたロスタイム時間を加算した時間(例えばロスタイム時間が9分21秒であれば加算時間は54分21秒)に第一タイマ41Aによる計測時間が達した時点でロスタイム時間を含めたタイムアップ時を自動的に通知できる。このため、審判員が設定された試合時間にロスタイム時間を加算して時間管理を行う必要が無く、審判員の負担を軽減でき、かつ、タイムアップ時を確実にかつ効率的に告知できる。
(3)第二タイマ41Bによるロスタイム時間の計測は、第一タイマ41Aによる試合時間の計測中に、Cキー23を押してロスタイム計測を開始し、再度Cキー23を押してロスタイム計測を終了させるという簡単な操作を行うだけでよいので、ロスタイム計測作業も非常に簡単に行うことができる。さらに、ロスタイム計測用の第二タイマ41Bが独立しているので、試合中に複数回のロスタイムが合った場合でも、その都度、Cキー23を押すだけで、通算のロスタイム時間を簡単に計測できる。
(4)ロスタイム計測中には、30秒ごとにアラーム告知を行っているので、審判員がロスタイム計測のストップ操作を忘れてしまうことを防止でき、正しいロスタイム計測を行うことができる。
(5)アラーム告知を振動およびブザーから選択できるので、各審判員が利用しやすいアラームを選択できる。特に、観客の歓声などでブザー音が聞き取りにくい場合もあるが、振動によるアラームも選択できるので、審判員に対して確実にアラームを通知できる。
(6)アラームパターンをA〜Dの4種類設定し、各動作時に異なるパターンのアラームを通知しているので、審判員はアラームの種類によって現在どの状況になっているかをタイマ装置1を視認せずに容易に把握できる。このため、審判員は常に試合状況を監視することができ、審判員の負担を軽減できる。
(7)電池アイコン34Aが設けられているので、試合前に電池電圧状態を容易に確認できる。このため、試合中に電池切れが発生してしまうことを容易に防止できる。
(8)試合時間はサッカーモード時にBキー22を押すことで、5分ごとに切り替えて選択して設定できるので、試合時間の設定操作を容易に行うことができる。
(9)Aキー21を押し続けることで、後半開始待ちや前半開始待ちの状態に容易に切り替えることができる。このため、例えば、審判員の操作の負担も軽減できる。
(10)また、第一タイマ41Aおよび第二タイマ41Bの各測定開始操作は、同じCキー23で行い、第一タイマ41Aが動作していない場合には第一タイマ41Aを作動し、第一タイマ41Aが動作中は第二タイマ41Bを動作させているので、審判員は計時開始は常にCキー23を押すことで行えるので、操作性を向上できる。
一方、前半や後半が終了するまで停止する必要のない第一タイマ41Aの停止操作はBキー22を押し続けるという審判員が意識的に行わなければならない操作を採用しているので、試合中に誤って第一タイマ41Aを停止してしまう可能性が低く、試合経過時間を確実に計測できる。
また、第二タイマ41Bの停止操作は再度Cキー23を押すことで容易に操作できる。つまり、試合中は審判員はCキー23を押すだけでよいので、誤って他のキーを押すことを防止でき、この点でも操作性を向上できる。
(11)前半や後半の開始待ち状態では、第2表示部32に現時刻が表示されているので、予め決められた時刻に試合を開始する場合も、現時刻を見ながら容易にコントロールすることができる。
(12)リマインダ設定において、リマインダ時間を3分、5分、7分から選択できるため、各審判員が使いやすい時間を選択でき、利便性を向上できる。
[第2実施形態]
次に、図14を参照し、第2実施形態のタイマ装置1について説明する。
なお、以下の実施形態において、前述する各実施形態と同一または同様の構成要素には同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
第2実施形態のタイマ装置1は、音声情報を入力するためのマイクからなる音声入力手段6と、この音声入力手段6から入力された音声情報を認識し、対応するキー操作に変換する音声認識手段47とを備えている。
音声認識手段47は、例えば、試合スタート、試合ストップ、ロスタイム開始、ロスタイム終了などの予め決められた言葉を音声入力手段6に対して入力すると、試合開始を行うCキー23、試合ストップを行うBキー22の押し続け、ロスタイム開始や終了を行うCキー23などの対応する各操作が行われた場合の信号を入力制御手段42に入力し、キー操作時と同じ動作を制御手段4に行わせるものである。
さらに、例えば、チーム名、ゼッケン番号、反則の内容(イエローカードやレッドカードなど)を音声入力することで、反則を犯した選手を記録できるように構成してもよい。
第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる上、審判員はキー操作を行わずに声で動作を指示することができるので、操作性をより一層向上できる。
さらに、反則の記録を音声で入力できるようにすれば、従来のようにメモを取る必要が無く、審判員の負担を軽減できる。
[第3実施形態]
次に、図15を参照し、第3実施形態のタイマ装置1について説明する。
第3実施形態のタイマ装置1は、ICカード等を読み取るためのカードリーダからなるカード読取手段7と、このカード読取手段7から入力された情報を認識し、対応するキー操作に変換処理するICカード処理手段48とを備えている。
例えば、イエローカードやレッドカードなどをICカードで作成し、カード読取手段7にカードをかざすと、ICカード処理手段48はそのカードを自動的に識別して、カード識別時の試合経過時間とともに記録する。同時に、反則を犯した選手を特定する情報(チーム名およびゼッケン番号)を、キー操作、音声入力、画像入力(タイマ装置1にカメラ機能を持たせて撮影する)などで入力すればよい。
第3実施形態によれば、前記第1,2実施形態と同じ作用効果を奏することができる上、審判員はカードをかざすだけで反則情報を記録できるので、操作性を向上できる。
なお、第2実施形態や第3実施形態において、記録したデータは、表示手段3に表示すればよい。具体的には、反則を犯した時間、チーム、ゼッケン番号、内容(イエローカードやレッドカード等)が分かるような情報を表示すればよい。
さらに、これらの情報は文字列で表示してもよいし、コード化、例えば、QRコード(登録商標)などの2次元コードなどで表示してもよい。コード化して表示した場合には、他の装置(例えば携帯電話やパソコン)などでコードを読み取ってデータ化し、表示すればよい。
また、タイマ装置1から赤外線や無線、あるいは有線のコードを介してパソコンなどにデータを送り、プリンタ等で印刷したりできるようにしてもよい。
なお、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、後半開始時には、前半の試合時間(例えば45分)を基準に開始していたが、後半を0分0秒の表示から開始するようにしてもよい。前記実施形態のように前半の試合経過時から後半の計時を開始すれば、試合後半においても試合の開始時(前半開始時)からの経過時間で把握できる。一方、後半も0分0秒から開始すれば、後半における経過時間で把握できる。これらを選択可能にしておけば、タイマ装置1を利用する各審判員が使いやすい表記を選択することができ、利便性をより高めることができる。
また、後半開始を前半の試合経過時からスタートする場合、前半のロスタイム時と後半の試合開始後に同じ経過時間が表示されることになる。例えば、前半にロスタイムがあった場合、ロスタイム分の試合延長で5分経過すると、第3表示部33には、「50分」と表示される。また、後半が45分から開始した場合、後半で5分経過した場合も、第3表示部33には「50分」と表示される。審判員は、現在が前半であるか後半であるかは認識しているため、同じ経過時間が表示されても通常は問題はないが、例えば、ロスタイムによる延長時間は、「+」記号を付けるようにしてもよい。すなわち、「50+」と表示されていれば、前半の延長時間中であることが認識でき、「50」と表示されていれば後半の試合中であることが容易に認識できる。
タイマ装置1は、標準電波などの時刻情報を含む電波を受信し、現時刻を修正可能な電波時計機能を備えていても良い。このような機能を備えていれば、現時刻を正しく表示でき、試合開始時刻が定まっている場合も、時間に遅れることなく、試合を開始することができ、テレビ中継などに合わせて試合を開始することができる。
また、アラームは、振動またはブザーの一方を選択するように構成したが、振動およびブザーを共に行うモードを設定してもよい。さらに、光の点滅やパターン等で表示するモードを追加しても良い。
さらに、前記第2実施形態の音声入力手段6および音声認識手段47と、第3実施形態のカード読取手段7およびICカード処理手段48とを共に備えるタイマ装置1を採用してもよい。
制御手段4の各手段は、CPU(中央処理装置)、メモリ(記憶装置)等を備えたコンピュータをタイマ装置1内に設け、このコンピュータに所定のプログラムを組み込んで各手段を実現させるように構成したものに限らず、各種論理素子等のハードウェアで構成されたものでもよい。
但し、タイマ装置1内にCPUやメモリを配置してコンピュータとして機能できるように構成し、このメモリに所定の制御プログラムやデータをインターネット等の通信手段や、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体を介してインストールし、このインストールされたプログラムでCPU等を動作させて、制御手段4の各手段を実現させた場合、プログラムの変更のみで様々な機能を実現できるため、工場出荷時あるいは利用者が希望する制御プログラムを選択して組み込むこともできる。この場合、プログラムの変更のみで制御形式の異なる各種のタイマ装置1を製造できるため、部品の共通化等が図れ、バリエーション展開時の製造コストを大幅に低減できる。
なお、タイマ装置1に所定のプログラム等をインストールするには、そのタイマ装置1にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込んで行ってもよいし、これらの記憶媒体を読み取る機器を外付けでタイマ装置1に接続してもよい。さらには、LANケーブル、電話線等をタイマ装置1に接続して通信によってプログラム等を供給しインストールしてもよいし、アンテナを設けて無線によってプログラムを供給してインストールしてもよい。
本発明の第1実施形態におけるタイマ装置を示す正面図。 第1実施形態のタイマ装置の構成を示すブロック図。 第1実施形態のタイマ装置の表示手段を示す正面図。 各モードの移行操作を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態における時間計測の例を示す図。 第1実施形態におけるリマインダ時間の設定例を示す図。 第1実施形態における時刻修正の操作例を示す図。 第1実施形態におけるワンタイムアラームの設定例を示す図。 第2実施形態のタイマ装置の構成を示すブロック図。 第3実施形態のタイマ装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1…タイマ装置、2…入力手段、3…表示手段、4…制御手段、5…告知手段、6…音声入力手段、7…カード読取手段、10…タイマ装置本体、41…計測手段、41A…第一タイマ、41B…第二タイマ、42…入力制御手段、43…計測制御手段、44…表示制御手段、45…告知制御手段、46…メモリ、47…音声認識手段、48…ICカード処理手段、51…ブザー、52…振動モータ。

Claims (8)

  1. 予め設定された設定時間にアラームによる告知を行うタイマ装置であって、
    前記タイマ装置は、
    計時開始操作によりカウントアップで計時を開始し、計時の停止が指示されるまで中断することなく計時動作を行う第一タイマと、
    前記第一タイマとは独立して動作し、前記第一タイマの計時動作期間中のロスタイムを計測するタイマであって、開始操作によりカウントアップで計測を開始し、停止操作により前記計測を停止し、その後に再度の前記開始操作が行われたときは、前記停止操作までの計測時間に加算して計測動作を行う第二タイマと、
    前記第一タイマの計時時間と前記ロスタイムの計測時間とをそれぞれ個別にカウントアップで表示する表示手段と、
    前記設定時間と前記第一タイマの計時時間とに基づいて、アラームによる告知を行う告知手段と、を備え、
    前記タイマ装置は、
    前記第一タイマの計時時間が前記設定時間になったとき、前記ロスタイムの計測が行われていた場合は、第一のアラームによる告知を行い前記表示手段に前記計時時間をカウントアップで表示する動作を継続させると共に前記設定時間から前記ロスタイムとして計測される時間だけ経過したときに第二のアラームによる告知を行う、
    一方、前記第一タイマの計時時間が前記設定時間になったとき、前記ロスタイムの計測が行われていなかった場合は、第二のアラームによる告知を行う
    ことを特徴とするタイマ装置。
  2. 請求項1に記載のタイマ装置において、
    利用者によって操作される入力手段と、前記表示手段と、前記告知手段と、制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記第一タイマおよび第二タイマを備える計測手段と、
    前記入力手段の入力を検出する入力制御手段と、
    前記入力制御手段からの入力に応じて前記第一タイマおよび第二タイマの駆動を制御する計測制御手段と、
    前記表示手段の駆動を制御する表示制御手段と、
    前記告知手段の駆動を制御する告知制御手段と、
    入力手段によって入力設定された前記設定時間を少なくとも記憶する記憶手段と、を備え、
    前記告知制御手段は、
    前記第二タイマによる計時が行われ、かつ、前記第一タイマの計時時間が予め設定された設定時間に達した場合には、前記告知手段の駆動を制御して第一のアラームを出力させ、
    前記第二タイマによる計時が行われず、かつ、前記第一タイマの計時時間が予め設定された設定時間に達した場合と、前記第二タイマによる計時が行われ、かつ、前記第一タイマの計時時間が、予め設定された設定時間に前記第二タイマで計時した時間だけ経過した場合とには、前記告知手段の駆動を制御して第二のアラームを出力させることを特徴とするタイマ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタイマ装置において、
    前記第一タイマは、予め設定された前半試合時間および後半試合時間を計時可能に構成され、前半試合時間は0分0秒から計時を開始し、後半試合時間は予め設定された前半試合時間から計時を開始することを特徴とするタイマ装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のタイマ装置において、
    前記告知手段は、アラーム出力を、ブザー出力または振動出力から選択可能に構成されていることを特徴とするタイマ装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のタイマ装置において、
    前記告知手段は、第一タイマによる計時が、前記設定時間に対して所定時間前に達した際にアラームを出力することを特徴とするタイマ装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載のタイマ装置において、
    音声を入力する音声入力手段と、
    入力された音声を認識する音声認識手段とを備え、
    入力された音声に基づいて前記各タイマの計時開始や計時終了を行うことを特徴とするタイマ装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載のタイマ装置において、
    音声を入力する音声入力手段と、
    入力された音声を認識する音声認識手段とを備え、
    チーム名、選手の背番号、反則の種類が音声入力された場合には、その音声が入力された際に第一タイマで計時した時刻とともに音声入力された情報を記憶することを特徴とするタイマ装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載のタイマ装置において、
    ICカードを読み取るカード読取手段を備え、
    所定のカードを読み取った場合には、そのカードを読み取った際に第一タイマで計時した時刻と、カード情報とを記憶することを特徴とするタイマ装置。
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