JP4526433B2 - ターボ復号器 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ符号により誤り訂正符号化されたデータ信号を復号するターボ復号器に関する。
ターボ符号の復号で用いられる軟出力復号アルゴリズムとしては、最大事後確率復号法であるMAP(Maximum A posterior Probability)復号方式が現在のところ最良であると言われている。そして、回路実現の際には、MAP方式を対数計算で近似したMAX−LOG−MAP方式が使用されることがある。
MAP復号でのターボ復号では、それほど大きくない遷移関係(トレリス格子)に従って入力データの開始端から終端に向かって逐次的に計算される確率(前方確率)と、同様の遷移関係に従って入力データの終端から開始端に向かって逐次的に計算される確率(後方確率)と、入力データに基づいて計算される前記遷移関係の遷移発生確率とから、元のデータの尤度を推定し、出力データとする。この出力データを入力データの1つとして同様の処理を用いて尤度を計算することで、高い復号特性を得ることが可能となる。
ところで、ターボ符号をMAP復号やMAX−LOG−MAP方式によって復号する場合、ある時点nでの尤度(復号処理での演算結果)を導出するには、そのデータの開始位置である時点0から時点n−1までの受信データから求まるトレリス格子の各遷移状態に対応する前方確率と、そのデータの終端位置である時点Nから時点n+1までの受信データから求まるトレリス格子の各遷移状態に対応する後方確率とが必要となる。つまり、時点nでの尤度を求めるためには、開始端から終端までのデータを用いた数値計算を行う必要がある。
そこで、従来では、復号処理演算回数の短縮を目的として、時点0から時点Nに向けて計算される前方確率と、時点Nから時点0に向けて計算される後方確率との一方をメモリに確保する方法が用いられている。
3GPP TS25.212
しかしながら、上記従来の方法では、トレリス格子の各遷移状態に対応する確率を全て記憶する必要があるため、尤度の計算範囲(上記の例ではN)が大きいほど、または、トレリス格子の状態数が多いほど、大きな容量のメモリが必要になる。メモリの容量が大きくなることは、回路面積の増大を招くことを意味する。また、メモリに蓄えるべきデータ数が多いことは、メモリへのアクセス回数が多いことでもあり、メモリへの読み書きアクセスの際に要する消費電力や、アクセスの際に発生するアクセス遅延量が増大する要因でもある。
また、MAX−LOG−MAP方法での尤度計算時に必要となる前方確率と後方確率とは、尤度値を最大とする前方確率と後方確率との2値であることから、記憶する確率数を制限することでメモリ容量を制限する方法もあるが、メモリへの書込み時に必要とされる確率値を正確に推定することは困難であり、尤度計算が正確に行われず特性の劣化が生じるという問題もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ターボ符号をMAP復号やMAX−LOG−MAP方式によって復号する場合に、内部演算に用いられるメモリ容量を減じることを可能にするターボ復号器を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明に係るターボ復号器は、ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段とを具備し、前記後方確率再現手段は、尤度計算時に、前記後方確率計算手段が計算しなかった後方確率の一部を再現して前記尤度計算手段に与える構成を採る。
この構成によれば、通常のMAP方式の計算内容記憶手段に必要とされるメモリ容量を大幅に抑えることが可能である。尤度計算時に用いる後方確率を適切に選択するならば、復号特性の劣化も少なくすることができる。尤度計算時に用いる後方確率の数は復号特性に影響を与えるが、計算内容記憶手段に蓄えられた後方確率の計算時に発生する情報を利用してある時点での後方確率からより後方の確率値を再現することで、メモリ容量を抑えたままで尤度計算時の後方確率数を多くすることが可能である。
また、本発明に係るターボ復号器は、ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段とを具備し、前記尤度計算手段は、前記後方確率再現手段で再現できず、かつ前記計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率を、他の後方確率と同値の値で補完して尤度計算を行う構成を採る。
この構成によれば、後方確率再現手段で再現できず、かつ計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率があるために発生する復号特性の劣化を極力抑えることができる。
また、本発明に係るターボ復号器は、ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段とを具備し、前記尤度計算手段は、前記後方確率再現手段で再現できず、かつ前記計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率を、他の後方確率よりも確率尤度の低い値で補完して尤度計算を行う構成を採る。
この構成によれば、後方確率再現手段で再現できず、かつ計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率として、他の後方確率よりも確率尤度の低いものが選択されるように予め調整することで、尤度計算時に本来の値が分からない後方確率の値が他の後方確率群の中で最も確率尤度の低い値以下であるようにし、補完される値をより本来の値に近づけて復号特性の劣化をさらに抑えることができる。
また、本発明に係るターボ復号器は、上記の発明において、後方確率計算時に再現できない後方確率を特定する再現状態推定手段と、再現できない前記後方確率の大きさを比較して再現できない後方確率を特定し、その再現できない後方確率のより大きいものから特定数を前記計算結果記憶手段に格納する後方確率比較手段とを具備する構成を採る。
この構成によれば、予め尤度計算時に用いる後方確率の状態を考慮して計算結果記憶手段に記憶する内容を選別することができ、上記発明を効率よく運用することができる。
本発明によれば、ターボ符号をMAP復号やMAX−LOG−MAP方式によって復号する場合に、内部演算に用いられるメモリ容量を減じることが可能になる。
本発明の骨子は、ターボ符号により誤り訂正符号化されたデータ信号をMAP復号やMAX−LOG−MAP方式によって復号する場合に、前方または後方から遷移確率に基づいて演算されて求まる各状態の確率をメモリに記憶する際に選別し、メモリに記憶されなかった確率は、一部は後方または前方から再計算して再現することで、確率の全てをメモリに蓄えることなく復号を実現することである。その際に、再現しきれない確率値は他の確率値を流用することで、特性の劣化を抑えるようにしている。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るターボ復号器が備える要素復号器の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態1に係るターボ復号器が備える要素復号器100は、ターボ符号化されたデータをMAP復号によって復号する誤り訂正復号器の要素復号器であり、入力データ用メモリ101、遷移確率計算部102、後方確率計算部103、後方確率計算結果記憶用メモリ104、計算内容記憶用メモリ105、後方確率再現部106、前方確率計算部107、尤度計算部108、及び出力データ用メモリ109を備えている。
次に、動作について説明する。まず、本発明の理解を容易にするため、従来のターボ復号器について概略を説明する。従来のターボ復号器としては、尤度計算を、遷移確率計算部102と前方確率計算部107と後方確率計算結果記憶用メモリ104とから得られる3種類のデータを用いて実行するものが知られている。図2は、従来のMAP復号方式を採用するターボ復号器の対数尤度計算時の概念図である。図2では、対数尤度LLRの導出を8個のLLR値から最大値を求める場合が示されている。これは、非特許文献1に記載されている状態数8のターボ符号を例としている。この場合には、後方確率βは、8状態分を記憶しなければならない。そのため、従来のターボ復号器では、後方確率計算結果記憶用メモリ104の容量増大が問題であった。そして、この後方確率計算結果記憶用メモリの容量を抑えるために記憶する後方確率数を制限すると、制限する数に従い特性の劣化が大きくなるので、メモリ容量を抑えるほど劣化が激しくなった。
これに対して本実施の形態1に係るターボ復号器の要素復号器100は、図2にて説明した従来のターボ復号器において、計算内容記憶用メモリ105と後方確率再現部106とを追加して設け、尤度計算を、遷移確率計算部102と前方確率計算部107と後方確率計算結果記憶用メモリ104と後方確率再現部106とから得られる4種類のデータを用いて行うようにし、後方確率計算結果記憶用メモリ104の容量増大が抑制できるようにしている。
即ち、遷移確率計算部102は、入力データ用メモリ101に記憶されているターボ符号化されたデータから遷移関係(トレリス格子:図3参照)に従う各遷移の発生確率を計算し、その計算した遷移確率を後方確率計算部103と後方確率再現部106と前方確率計算部107と尤度計算部108とにそれぞれ与える。
前方確率計算部107は、遷移確率計算部102からの遷移確率と前段で求めた前方確率とを用いて入力データの始端から終端に向けて前方確率を逐次的に計算し、その計算した前方確率を尤度計算部108に与える。
後方確率計算部103は、遷移確率計算部102からの遷移確率と前段で求めた後方確率とを用いて入力データの終端から始端に向けて後方確率を逐次的に算出し、算出した各後方確率を後方確率計算結果記憶用メモリ104に格納する。その際に、後方確率計算部103は、各後方確率を算出する際に発生する情報を計算内容記憶用メモリ105に格納する。
なお、ここでの計算内容記憶用メモリ105に格納される情報とは、後方確率再現部106において後方確率を再現するために用いる情報であり、必要であるならば、後方確率計算部103で用いられた数値を示す情報以外にも、正規化処理やビット削除によって発生する状態確率値の変動を補正する情報も含まれる。
この場合、後方確率計算部103では、算出した後方確率の一部のみを後方確率計算結果記憶用メモリ104に格納する。格納する後方確率としては、後方確率再現部106が例えば時点n−1において、計算内容記憶用メモリ105に記憶された情報から時点nでの後方確率が逆算できる場合は、後方確率計算結果記憶用メモリ104には、その逆算できない後方確率の何れかを格納する。
尤度計算部108は、尤度を計算し、尤度及びデータを出力データ用メモリ109に出力する。尤度計算部108は、その尤度計算時に後方確率計算結果記憶用メモリ104から後方確率を読み出すが、時点nにおいて後方確率計算部103が後方確率計算結果記憶用メモリ104に格納しなかった時点nでの後方確率の一部は、後方確率再現部106が、計算内容記憶メモリ105の情報と遷移確率計算部103から得られる遷移確率と後方確率計算結果記憶用メモリ104から得られる時点n−1での後方確率とを用いて算出し、尤度計算部108に与えるようになっている。
図3は、図1に示すターボ復号器(要素復号器)でのトレリス格子の部分図である。後方確率再現部106が再現する前段の後方確率について図3を参照して説明する。後方確率は逐次計算によって求められるが、例えばMAX−LOG−MAP方式では、次段の状態を求める場合は、前段の2つの状態を用いた計算結果のどちらかを選択する。
具体的に説明する。次段の状態aにおける後方確率をβn−1(a)とし、この次段の後方確率βn−1(a)を求めるために必要となる2つの前段の後方確率が状態b、cの後方確率β(b)、β(c)であるとし、前段の後方確率を用いた計算式がfであるとすると、次段の後方確率βn−1(a)は次の式(1)から求められる。
βn−1(a)=f(β(b))又はβn−1(a)=f(β(c)) …(1)
ここで、計算式fの結果から引数を求めることができるならば、前段の後方確率β(b)、β(c)の一方は、次段の後方確率βn−1(a)から逆算することができる。例えば、MAX−LOG−MAP方式では、後方確率の更新式は、前段の状態bから次段の状態aに移行するパスの遷移確率であるγabを用いて、次の式(2)で表される。
f(β(b))=β(b)+γab …(2)
そのため、後方確率計算部103では、上記のように逆算できる前段の後方確率β(b)を後方確率計算結果記憶用メモリ104に格納しない。そして、後方確率再現部106では、計算式fの逆算を行って次段の後方確率βn−1(a)から前段の後方確率β(b)を導出し尤度計算部108に与える。
ここで、計算式fの逆算が可能であるならば、後方確率の更新式が式(2)で表される以外のものであっても、次段の後方確率βn−1(a)から前段の後方確率β(b)を再現することは可能であり、MAX−LOG−MAP方式に限定されるものではない。
図4は、図1に示すターボ復号器の対数尤度計算時(記憶されない後方確率の状態の幾つかを再現する場合)の概念図である。図4に示すように、再現計算はこの場合4状態以上を実行できるので、不明となる状態数は4以下である。ここでは、記憶する状態数を再現できない2状態とすることで、対数尤度計算時に6状態の後方確率を用いた演算処理が実行できることが解る。
以上のように、実施の形態1によれば、後方確率計算時に計算結果の多くをメモリに蓄えない場合においても、逐次計算によって順次計算される後方確率の関係を利用し、次段の後方確率から前段の後方確率を再現するようにしたので、後方確率計算結果記憶用メモリの容量を低く維持したまま、復号特性の劣化を抑えることができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係るターボ復号器の対数尤度計算時(再現できない後方確率の状態を他の状態で補完する場合)の概念図である。本実施の形態2に係るターボ復号器では、図1(実施の形態1)に示した構成において、尤度計算部108は、対数尤度計算時に不明となる後方確率、即ち後方確率再現部106が再現できず、かつ後方確率計算結果記憶用メモリ104に記憶されていない後方確率を、図5に示すように、他の後方確率と同値の値である後方確率の何れかで補完して尤度計算を行うようにしている。
なお、対数尤度計算時に不明となる後方確率としては、後方確率群の内で確率尤度の低いものが望ましい。また、補完に用いる後方確率値は、前記の後方確率に最も近い確率尤度を持つもの、つまり、本来の値が確定する後方確率群の中で最も確率尤度の低い確率値が望ましい。
この実施の形態2によれば、後方確率再現部が再現できず、かつ後方確率計算結果記憶用メモリに記憶されていない後方確率があるために発生する復号特性の劣化を極力抑えることができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係るターボ復号器の対数尤度計算時(再現できない後方確率の状態を他の状態値+アルファで補完する場合)の概念図である。図7は、トレリス格子に従う後方確率計算時の入出力の関係を表す後方確率ペアの関係図である。ペアA〜Hの其々1つは、対応する計算される確率から再現できるので、後方確率計算結果記憶用メモリに記憶される後方確率は、多くとも、これらのペアから其々1つずつを選ぶことが望ましい。
本実施の形態3に係るターボ復号器では、図1(実施の形態1)に示した構成において、尤度計算部108は、対数尤度計算時に不明となる後方確率、即ち、後方確率再現部106が再現できず、かつ後方確率計算結果記憶用メモリ104に記憶されていない後方確率を、図6、図7に示すように、他の後方確率よりも確率尤度の低い値で補完して尤度計算を行うようにしている。
なお、不明とする後方確率は、後方確率群の中で確率尤度の最も低い値を持つ後方確率であることが望ましい。また、不明とする後方確率の代用として用いる後方確率としては値の明らかである後方確率群の中で確率尤度の最も低い値を持つ後方確率であることが望ましい。
この実施の形態3によれば、後方確率再現部が再現できず、かつ後方確率計算結果記憶用メモリに記憶されていない後方確率として、他の後方確率よりも確率尤度の低いものが選択されるように予め調整することで、尤度計算時に本来の値が分からない後方確率の値が他の後方確率群の中で最も確率尤度の低い値以下であるようにし、補完される値をより本来の値に近づけて、復号特性の劣化をさらに抑えることができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4に係るターボ復号器が備える要素復号器の構成を示すブロック図である。なお、図8では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないし同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
図8に示すように、本発明の実施の形態4に係るターボ復号器が備える要素復号器800は、図1(実施の形態1)に示した構成において、後方確率計算部103と後方確率計算結果記憶用メモリ104との間に、再現状態推定部801と後方確率比較部802とが追加されている。
再現状態推定部801では、後方確率計算部103で計算される後方確率群から、後方確率再現部106で再現できない後方確率を推定し、後方確率記憶候補とする。後方確率比較部802では、再現状態推定部801の推定結果を受けて、再現できない後方確率の中から確率尤度の高い後方確率を比較選択し、後方確率計算結果記憶用メモリ104に格納する。
図9−1〜図9−9は、非特許文献1に記載のターボ符号を復号する場合に、後方確率再現部で再現できない後方確率を推定し、後方確率記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャートである。後方確率記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理は、β(0,t−1)の計算(図9−1)、β(1,t−1)の計算(図9−2)、β(2,t−1)の計算(図9−3)、β(3,t−1)の計算(図9−4)、β(4,t−1)の計算(図9−5)、β(5,t−1)の計算(図9−6)、β(6,t−1)の計算(図9−7)、β(7,t−1)の計算(図9−8)、記憶候補の選定(図9−9)に分けられる。
図9−1〜図9−4は、後方確率βの計算から後方確率再現部で再現できない後方確率を推定するフローチャートである。図9−5〜図9−8は、後方確率βの計算と図9−1〜図9−4の処理で推定された後方確率再現部で再現できない後方確率とから、後方確率再現部で再現できない後方確率を確定するフローチャートである。図9−9は、確定された最大4個の後方確率再現部で再現できない後方確率から実際にメモリに格納する後方確率を選定するフローチャートである。
図9−1と図9−5、図9−2と図9−6、図9−3と図9−7、図9−4と図9−8は、図7で示した計算に用いられる確率ペアに対応しており、後方確率が再現できないかどうかを判断する為にはこのペアとなるフローチャートを実行する必要がある。
図9−1と図9−5のペアを例にして動作を説明する。例えば、β(0,t−1)の計算においてβ(0,t)が選択された時は、β(0,t)は再現可能となり、β(1,t)はβ(0,t−1)からは再現できない(図9−1)。ここでβ(4,t−1)の計算においてもβ(0,t)が選択されたときは、β(1,t)はβ(4,t−1)からも再現できないことが確定される(図9−5)。
しかし、β(4,t−1)の計算においてβ(0,t)が選択されないときは、β(1,t)はβ(4,t−1)から再現できるため、β(0,t)とβ(1,t)は双方とも再現できない後方確率として確定されない。
この関係は、他の3つのペアに対しても同様に成り立つ為、図9−1〜図9−8の全てを処理の実行後には、再現できない後方確率として確定された状態数は、0〜4個となる。
後方確率を全て再現する為には、最大4個の後方確率を格納するメモリが必要となるが、メモリ容量の削減を目的としてメモリに格納する後方確率数を最大2に制限するときは、再現できない後方確率として確定された状態数から確率尤度の高い2つを選択する(図9−9)。
この場合、再現されず、記憶もされない後方確率は、最も確率尤度の低いものとなり、尤度計算部108において選択される確率も低くなるので、特性の劣化を抑えることが可能となる。
なお、上記説明では、図9−5〜図9−8の処理を行うことで再現できない後方確率数が4以下にするようにしているが、再現できない後方確率数を4に固定とすることで図9−5から図9−8の処理を省くことも可能である。この場合、後方確率計算結果記憶用メモリに実際に格納される後方確率数は固定となるが、後方確率計算内容記憶用メモリへは半分の4状態(図9−1〜図9−4)に対してのみ行えばよい。
実際には、上記推定、比較選択を状態毎に実行して記憶する状態を選択すればよい。後方確率再現部106での処理のために計算内容記憶用メモリ105には、後方確率計算部103で選択された後方確率を判別できる情報が記憶され、同時に尤度計算時に不明となる状態を示す情報も記憶される。
この実施の形態4によれば、予め尤度計算時に用いる後方確率の状態を考慮して後方確率計算結果記憶用メモリに記憶する内容を選別することができるので、ターボ復号器内のメモリを効率よく運用することができる。
なお、以上に示した各実施の形態では、尤度計算を、遷移確率計算部と前方確率計算部と後方確率計算結果記憶用メモリとから得られる3種類のデータを用いるターボ復号器への適用例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、尤度計算を、例えば、遷移確率計算部と後方確率計算部と前方確率計算結果記憶用メモリとから得られる3種類のデータを用いるターボ復号器に対しても同様に適用することができる。また、前方確率と後方確率とを状況に応じて計算し、メモリに格納するターボ復号器にも同様に適用できることは言うまでもない。
本発明に係るターボ復号器は、ターボ符号をMAP方式やMAX−LOG−MAP方式によって復号する場合に、復号能力の低下を抑えたまま内部演算に用いられるメモリ容量を減じるのに有用である。
本発明の実施の形態1に係るターボ復号器が備える要素復号器の構成を示すブロック図 従来のMAP復号方式を採用するターボ復号器の対数尤度計算時の概念図 図1に示すターボ復号器でのトレリス格子の部分図 図1に示すターボ復号器での対数尤度計算時(記憶されない後方確率の状態の幾つかを再現する場合)の概念図 本発明の実施の形態2に係るターボ復号器の対数尤度計算時(再現できない後方確率の状態を他の状態で補完する場合)の概念図 本発明の実施の形態3に係るターボ復号器の対数尤度計算時(再現できない後方確率の状態を他の状態値+アルファで補完する場合)の概念図 本発明の実施の形態3に係るターボ復号器でのトレリス格子に従う後方確率計算時の入出力の関係を表す後方確率ペアの関係図 本発明の実施の形態4に係るターボ復号器が備える要素復号器の構成を示すブロック図 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その1) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その2) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その3) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その4) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その5) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その6) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その7) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その8) 図8に示す後方確率計算結果記憶用メモリに格納する後方確率を決定する処理手順を説明するフローチャート(その9)
符号の説明
100、800 要素復号器(ターボ復号器)
101 入力データ用メモリ
102 遷移確率計算部
103 後方確率計算部
104 後方確率計算結果記憶用メモリ
105 計算内容記憶用メモリ
106 後方確率再現部
107 前方確率計算部
108 尤度計算部
109 出力データ用メモリ
801 再現状態推定部
802 後方確率比較部

Claims (4)

  1. ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段と、を具備し、前記後方確率再現手段は、尤度計算時に、前記後方確率計算手段が計算しなかった後方確率の一部を再現して前記尤度計算手段に与える、ことを特徴とするターボ復号器。
  2. ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段と、を具備し、前記尤度計算手段は、前記後方確率再現手段で再現できず、かつ前記計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率を、他の後方確率と同値の値で補完して尤度計算を行う、ことを特徴とするターボ復号器。
  3. ターボ符号化されたデータをMAP方式によって復号する際に、後方確率計算手段が逐次計算で算出した後方確率を尤度計算手段がアクセスする計算結果記憶手段に格納するターボ復号器において、前記後方確率計算手段が尤度の計算に必要な後方確率を逐次計算で算出する過程で発生する情報を格納する計算内容記憶手段と、尤度計算時に用いる前段の後方確率を前記計算内容記憶手段に記憶される情報と状態の遷移確率とを用いて次段の後方確率から再現する後方確率再現手段と、を具備し、前記尤度計算手段は、前記後方確率再現手段で再現できず、かつ前記計算結果記憶手段に記憶されていない後方確率を、他の後方確率よりも確率尤度の低い値で補完して尤度計算を行う、ことを特徴とするターボ復号器。
  4. 後方確率計算時に再現できない後方確率を特定する再現状態推定手段と、再現できない前記後方確率の大きさを比較して再現できない後方確率を特定し、その再現出来ない後方確率のより大きいものから特定数を前記計算結果記憶手段に格納する後方確率比較手段と、を具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のターボ復号器。
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