JP4525403B2 - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置に関し、より詳しくは、レジストレーションコントロールを実施する画像形成装置に関する。
今日、プリンタや複写機等の画像形成装置において、カラーの画像を形成する装置が広く普及している。この種の一般的な画像形成装置として、例えばブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色ごとに設けられた画像形成部が転写対象(中間転写体である転写ベルトや記録材である用紙等)に対向して並べて配置された、いわゆるタンデム型の画像形成装置が存在している。このタンデム型の画像形成装置では、各々の画像形成部で形成される色の異なる画像が、走行する転写対象に順次転写されて多重化され、カラー画像が形成される。
このタンデム型の画像形成装置では、色ごとに形成された画像を重ねてカラー画像を形成するため、画像形成部の各取り付け位置の誤差、各画像形成部の周速誤差、感光体に対する露光位置の違い、転写対象の線速の変化等により、形成された画像において色ずれが発生する場合がある。すなわち、色ごとに設けられる画像形成部のアライメントや機械的誤差等がそのまま記録媒体(用紙等)上での色ずれとなる。したがって、この種の画像形成装置では、これらの色ずれ量を測定し、色ずれの発生を抑制するための色ずれ制御(レジストレーションコントロール)を行うことが不可欠となる。この色ずれ制御の一般的な方法として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のマーク(パターン)を転写対象に描き、その位置をセンサで読み取り、その読み取り結果から色ずれを算出してフィードバックし、画像形成部を制御する方法がある。なお、タンデム型の画像形成装置の他に、例えば像担持体を複数回転させてカラー画像を形成するサイクル方式や、いわゆるインクジェット方式などの画像形成装置においても、色ずれ等に対して同様な問題がある。また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色間における相対的位置ずれの問題以外にも、用紙に対する絶対的な画像形成位置(アライメント)のずれや画像形状変化の問題がある。これは、カラー画像形成装置だけでなく、白黒プリンタや複写機での単色出力画像にも存在する問題である。
ところで、レジストレーションコントロールの対象となる画像のずれの一種として、主走査方向(印字源の走査方向)の倍率に基づくずれ(以下、主走査倍率ずれ)がある。主走査倍率ずれは、各色におけるROS(Raster Output Scanner)と感光体との間の光学的距離の誤差のために、画像形成部の感光体上での主走査方向の幅が各色で異なることによって発生する位置ずれである。この主走査倍率ずれを補正する方法として、各色独立にビデオクロック周波数を可変とすることにより主走査倍率ずれの補正を行う従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、画像データに対して画素の挿入または削除(間引き)を適宜行うことにより、電子的に主走査倍率ずれを補正する従来技術がある(例えば、特許文献2参照)。さらに、画像データに対して画素を挿入または削除する従来技術では、スクリーン処理により画像に施されるスクリーンの特性に応じて画素を挿入または削除する位置を決定するものもある(例えば、特許文献3参照)。
また、近年、複数の光源からの複数のレーザビームを回転多面鏡により一括走査する、いわゆるマルチビーム走査光学系を用いた画像形成装置が提案されている。そして、このマルチビーム走査光学系を用いて、同じ画像データを複数回、感光体面上に重ねて描画する、いわゆる多重露光を行う画像形成装置が存在する(例えば、特許文献4参照)。
特公平6−57040号公報 特開2001−5245号公報 特開2003−274143号公報 特開2004−109680号公報
上述したように、複数の異なる色の画像を重畳してカラー画像を形成する画像形成装置では、色ずれが発生する場合がある。そのようなずれの一つに主走査倍率ずれがあり、この主走査倍率ずれに対する補正(以下、主走査倍率補正)を行うための従来技術が提案されている。
しかし、各色独立にビデオクロック周波数を可変とすることにより主走査倍率補正を行う従来技術の場合、露光器に、補正のための専用のハードウェア、すなわち画像信号用の画像クロック発生装置を設ける必要があった。そのため、装置規模が大きくなり、コストも増大するという問題があった。
また、画像データに対して画素の挿入または削除(間引き)を適宜行う従来技術の場合、画素の挿入または削除のしかた(位置やパターン)によっては、画像にディフェクトが発生してしまう場合があった。
図13(a)、(b)は、主走査倍率補正により画像データに画素を挿入する様子を示す図である。図13(a)、(b)に示す例では、主走査方向の1走査線あたり3画素が挿入される。図13(a)には画素の挿入位置が示されており、図13(b)には図13(a)に示された位置の右隣に画素が挿入された様子が示されている。
図示の例では、画像データの主走査方向の画素数が57画素であるので、図示のように、適当な間隔を開けて画素を挿入(または削除)することにより、画像に大きな影響を与えずに主走査倍率の補正を行うことができる。
しかし、図13(a)、(b)に示すように、各走査線の同一箇所に画素を挿入すると、挿入された画素が副走査方向に一直線に並んでしまうために、画像上で巨視的に無視できない構造となり、視覚的に認められるほどの顕著な筋状の画質ディフェクト(以下、単にディフェクトと称す)が生じる場合があった。そこで、主走査ライン毎に画素の挿入位置をオフセットさせて設定したり、画素の挿入間隔を不規則にしたりすることにより、挿入される画素が一直線に並ばないようにして、ディフェクトの視認性を低減することが行われていた。
図14(a)、(b)は、主走査ラインごとに画素の挿入位置をオフセットさせた場合の、画素の挿入位置(図14(a))および画素が挿入された様子(図14(b))を示す図である。
図14(a)、(b)に示す例では、7走査線分の幅(すなわち7画素分の長さ)をパターン周期として、1走査線ごとに画素の挿入位置が1画素分ずつずれていくパターンが繰り返されている。これにより、挿入画素の並びが一定の長さ以上の直線とならないようにしている。
ところが、画素の挿入位置をオフセットさせる場合であっても、画像に対してスクリーン処理が施されていると、そのスクリーンパターンの特性(周期および角度)と画素挿入位置とが同期することにより、画像にディフェクトが生じてしまう場合があった。画素の挿入間隔を不規則にする場合であっても、不規則であるが故に、ディフェクトの視認性が必ずしも低減するとは限らないという問題があった。
図15は、スクリーンパターンの特性と画素挿入位置とが同期している様子を示す図である。図15において、スクリーンパターンであるドットパターンを構成するドットの並ぶ方向(主走査方向に対する角度)と画素挿入位置の並ぶ方向(主走査方向に対する角度)とは一致している。また、各ドットの副走査方向における繰り返しの周期と画素挿入位置の並びの副走査方向における繰り返しの周期とが一致している。このような場合には、画素の挿入位置をオフセットさせていても、スクリーンパターンと挿入画素とが干渉してしまい、画像に筋状のディフェクトが生じてしまう。
スクリーン処理により画像に施されるスクリーンの特性に応じて画素を挿入または削除する位置を決定する従来技術では、スクリーン処理が施された場合でも確実にディフェクトの視認性を低減させることができる。しかしながら、この従来技術では、スクリーンの画像特性を検出する検出手段や、挿入される画素が検出された画像特性と同期しないように画素挿入位置を決定するためのパラメータを作成する手段を画像形成装置に備えることが必要となるため、システム構成が複雑となり、コストも増大するという問題があった。
なお、以上の説明では、主走査倍率補正として画素が挿入される場合について説明したが、画素を削除する(間引く)補正が行われる場合も同様の問題がある。また、主走査倍率補正以外にも、画像データの全体または部分的に画素を挿入または削除することにより画像を所望の形状や大きさに変形する補正(例えば、副走査方向の倍率補正や台形補正等)が行われる場合も同様の問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、画素を挿入または削除して画像を変形することにより色ずれ補正や、アライメント補正、画像形状補正を行う画像形成装置において、画素の挿入または削除によって画像に生じるディフェクトを抑制し、画質の向上に寄与することにある。
かかる目的を達成するために、本発明は、次のような画像形成装置として実現される。この装置は、画像データを入力する入力手段と、この入力手段により入力された画像データの描画を行う印字手段と、入力手段により入力された画像データを印字手段にて描画する際に、画像データに対して画素を挿入または削除する制御手段とを備える。そして、この制御手段は、画素を挿入または削除する画素操作位置を予め定められた配列パラメータに基づいて決定し、かつ画像データ全体に対する画素操作位置を決定するために複数の配列パラメータを組み合わせて用いる。
より詳細には、配列パラメータは、二つの画素操作位置を結ぶ直線と画像データの走査方向とのなす角度と、複数の画素操作位置により構成されるパターンの繰り返し周期との組からなり、制御手段は、この角度と周期の少なくとも一方に関して、異なる値を持つ複数の配列パラメータを用いて画素操作位置を決定する。あるいは、配列パラメータは、二つの画素操作位置の間のオフセットと、複数の画素操作位置により構成されるパターンの繰り返し周期との組からなり、制御手段は、このオフセットと周期の少なくとも一方に関して、異なる値を持つ複数の配列パラメータを用いて画素操作位置を決定する。
また、制御手段は、複数の配列パラメータに基づいて定められた一定領域内の画素操作位置を示すマトリクスを繰り返し適用して、画像データ全体に対する画素操作位置を決定することもできる。この場合、制御手段は、複数のマトリクスを組み合わせて適用することにより、画像データ全体に対する画素操作位置を決定することができる。さらに、マトリクス内の画素操作位置を示すデータ列を所定の規則にしたがって変換しながらマトリクスを繰り返し適用することにより、画像データ全体に対する画素操作位置を決定することができる。これらの手法によって、より複雑な画素操作位置の配置パターンを容易に生成することができる。
かかる本発明は、入力手段により入力された画像データの描画を行う画像形成装置の制御方法としても把握することができる。この方法は、入力される画像データに対してスクリーン処理を施すステップと、画像データに対して画素を挿入または削除する画素操作位置を予め定められた配列パラメータに基づいて決定する処理を、複数の配列パラメータを組み合わせて用いて、画像データ全体に対して行うステップと、スクリーン処理が施された画像データの画素操作位置に対して画素を挿入または削除するステップとを含む。
また、本発明は、次のような画像形成装置としても実現される。この装置は、画像データを入力する入力手段と、複数の印字源を有し、印字源からのビームを一括走査して像担持体を印字する印字手段と、入力手段により入力された画像データを印字手段にて描画する際に、画像データに対して画素を挿入または削除する制御手段とを備える。そして、印字手段は、印字源からのビームを走査線数本分ずつずらしながら走査することで、1走査線あたり複数回走査する。また、制御手段は、1本の走査線に対する複数回の走査において、相異なる位置で画素の挿入または削除を行う。より詳細には、制御手段は、画素を挿入または削除する基準位置を特定し、1本の走査線に対する複数回の走査のうちの少なくとも一部において、基準位置に対して1または数画素分ずらした位置で画素の挿入または削除を行う。
かかる本発明は、複数の印字源を有し、この印字源からのビームを走査線数本分ずつずらしながら走査することで、1走査線あたり複数回走査し、像担持体を印字する画像形成装置の制御方法としても把握できる。この方法は、入力される画像データに対してスクリーン処理を施すステップと、1本の走査線に対する複数回の走査において、相異なる位置で画素の挿入または削除を行うように画像の位置ずれ補正のための補正値を求めるステップと、得られた補正値に基づき、スクリーン処理の施された画像データに画素を挿入または削除するステップとを含む。
なお、これらの印字源の走査としては、インクジェット方式によるノズルの走査も含めて考えることも可能である。その場合には、像担持体として中間転写体は用いられず、用紙(シート)に画像が直接形成される。また「印字」とは、テキスト等の文字の形成に限定されるものではなく、文字以外の各種画像の形成に際し、電子写真方式を採用した画像形成装置では露光機能、インクジェット方式を採用した画像形成装置ではプリントヘッドからのインク吐出機能等を広く意味するものである。以下、同様である。ここで、この印字手段の複数の印字源は、複数のレーザビーム光源であり、印字手段は、複数のレーザビーム光源からの複数本のレーザビームを回転多面鏡により一括走査するマルチビームを用いた露光手段であることを特徴とすることができる。
以上のように構成された本発明によれば、画素を挿入または削除して画像を変形することにより色ずれ補正を行う画像形成装置において、画素の挿入または削除によって画像に生じるディフェクトを抑制し、画質の向上に寄与することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
図1は、本実施形態が適用される画像形成装置を示した図である。この画像形成装置は、電子写真方式を採用した、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機である。図1に示すように、この画像形成装置は、画像を形成する画像形成部10、印字機能(印字機能)として、画像形成部10の感光体ドラム11に対して静電潜像を形成する露光装置13、感光体ドラム11に担持されたトナー像を重畳して担持する中間転写体としての転写ベルト21を備えている。画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応させて設けられている。以下、これらを区別する必要がある場合には、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと表記するが、区別する必要がない場合には、単に画像形成部10と表記する。また、転写ベルト21の内側で、各画像形成部10の感光体ドラム11に対向する位置には、転写ベルト21上に画像を担持するための一次転写ロール23が設けられている。さらに、転写ベルト21に担持されたトナー像を用紙に転写するいわゆる二次転写位置には、二次転写ロール24と、転写ベルト21の内側に設けられる対向ロール25とが配置されている。さらに、記録媒体である用紙を収容する給紙カセット27と、転写された用紙を定着するための定着器28とを備えている。また、画像形成装置は、色ずれ補正のための画像データ処理を制御する制御部31、転写ベルト21の所定領域に形成された色ずれ制御用パターンを読み取る色ずれセンサ32を備えている。
制御部31は、画像読取装置(IIT:Image Input Terminal)等の画像データの入力手段から得られた画像のデジタル画像信号や色ずれ制御のためのパターン画像などの画像信号を生成して露光装置13に供給し、転写ベルト21への書き込みを行わせる。また制御部31は、色ずれセンサ32から色ずれ制御用パターンの検出結果を取得し、取得した情報に基づいて色のずれ量を解析し、必要な補正を行っている。制御部31におけるこれらの機能は、例えばプログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)等で実現される。また制御部31は、メモリとして不揮発性のROM(Read Only Memory)や読み書き可能なRAM(Random Access Memory)を備えている。このROMには、コントローラが実行する画像形成動作や色ずれの検出および補正動作などを制御するためのソフトウェアプログラム、色ずれ制御用パターンの画像情報等が格納されている。RAMには、各種カウンタ値、ジョブの実行回数、前回の色ずれ検出処理の実行情報(時間情報等)といった、画像形成装置の動作に伴って取得される各種の情報が格納される。
各色別の露光装置13には、例えば画像読取装置(IIT)や外部のパーソナルコンピュータ装置(PC)等から得られ、画像処理装置(図示せず)によって変換されたデジタル画像信号が、制御部31を介して供給される。色ずれセンサ32は、転写ベルト21上に形成された色ずれ制御用パターン(ラダー状トナーパッチ、シェブロンパッチ)をPD(PhotoDiode)センサ等で構成される検出器上に結像し、パッチの重心線と検出器の中心線とが一致したときにパルスを出力する反射型センサである。この色ずれセンサ32は、各画像形成部10で形成されたパッチによる色ずれ制御用パターンの相対色ずれを検出するために、例えば、図1における最下流側の画像形成部10Kの下流側で、かつ主走査方向に沿って2個、配置されている。色ずれセンサ32の発光部は、例えば赤外LED(波長880nm)が2個用いられ、安定したパルス出力を確保するために、2個のLEDの発光光量を調整(例えば2段階)できるように構成されている。
上記4色の画像形成部10Y、10M、10C、10Kの各々には、像担持体である感光体ドラム11の周りに、画像形成のための各種ユニットが同様に形成されている。即ち、感光体ドラム11を帯電させる帯電装置、露光装置13により露光された感光体ドラム11にトナー像を現像する現像装置、転写ベルト21へのトナー像の転写後に感光体ドラム11に残る残留トナーを除去するクリーナ等の各種ユニットが備えられている。なお、画像形成部10の構成としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいわゆる常用色の他、通常のカラー画像形成には用いられない、例えばコーポレートカラーなどの特殊な画形材に対応させた特定色画像形成部を設けることも可能である。また、上述したY、M、C、Kの4色の他に、ダークイエローなどを含めた5色以上を常用色として用いることもできる。なお、本実施形態では、露光装置13のROS自身の走査方向、言い換えれば像担持体である感光体ドラム11の軸方向を主走査方向とし、感光体ドラム11の回転による移動方向を副走査方向としている。
転写ベルト21としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、その両端を溶着等の手段によって接続することによって、無端ベルト状に形成したものが用いられる。この転写ベルト21は、駆動ロールとバックアップロールとによって、少なくとも一部を略直線的にしたループ状に張られる。そして、この転写ベルト21の略直線的な部分に対して、略水平方向に一定間隔を隔てて、4色の画像形成部10Y、10M、10C、10Kおよび対向する一次転写ロール23が配列されている。図1に示す例では、転写作業を行う際の転写ベルト21の移動方向に対して上流側から下流方向に順に、イエローの画像形成部10Y、マゼンタの画像形成部10M、シアンの画像形成部10C、黒の画像形成部10Kが配列されている。画像形成部10によって形成された各色の画像が、転写ベルト21の動きにしたがってベルト上で順に重ね合わされることにより、転写ベルト21上にカラートナー画像が形成される。そして、転写ベルト21の移動と用紙搬送とのタイミングが合わされ、二次転写ロール24と対向ロール25を含む位置で、転写ベルト21上に形成されたカラートナー画像が用紙に転写される。この後、カラートナー画像が転写された用紙は、定着器28に搬送され、定着器28においてカラートナー画像が用紙に定着されて、画像形成装置の筐体外部に設けられた排出トレイに排出される。
さて、上記のように構成された画像形成装置において、Y、M、C、Kの各色の画像を形成する画像形成部10Y、10M、10C、10Kに対応する各露光装置13のROS(Y用ROS、M用ROS、C用ROS、K用ROS)と感光体との間の光学的距離に誤差がある場合、各色の感光体ドラム11に形成される画像は主走査方向の幅が異なることとなる。そのため、転写ベルト21において各色の画像が重畳されると、各色の画像に主走査倍率ずれが生じてしまう。そこで、制御部31の制御により、各色の画像形成部10Y、10M、10C、10Kが形成する画像に対して、画素の挿入または削除が適宜行われて主走査倍率補正が実施される。
画像データに対して画素を挿入したり削除したりすることにより主走査倍率補正を実施する場合、元の画像に対する影響(画質の低下)をできるだけ小さくするために、画素を挿入または削除する位置(画素操作位置)が各走査線上で適当な間隔を開けるように設定される。例えば図13、14に示したように、画像データにおける主走査方向の画素数が57画素であり、1走査線あたり3画素を挿入するならば、19(=57/3)画素あたりに1画素が挿入される。ここで、挿入画素が隣接して一直線に並ぶことにより、画素挿入後の画像において視認されるほどの顕著な筋状のディフェクトが発生することを防ぐために、各主走査線の画素操作位置をオフセットさせることが行われる。しかし、画素の挿入位置をオフセットさせる場合であっても、スクリーン処理により画像に対して施されたスクリーンのパターンとオフセットされた画素の操作位置とが同期すると、画像に視認されるほどのディフェクトが生じてしまう場合がある。そこで、本実施形態では、画素操作位置を計算するためのパラメータを複数用意し組み合わせて用いることにより、画素操作位置の配置パターンを複雑にして、スクリーンパターンと同期しないようにする。画素操作位置を計算するためのパラメータとしては、例えば、二つの画素操作位置を結ぶ直線と画像データの走査方向(主走査方向あるいは副走査方向)とのなす角度(以下、単に角度と記す)と、画素操作位置の配置パターンの繰り返し周期(以下、単に周期と記す)との組を用いたり、二つの画素操作位置の間のオフセット値(以下、単にオフセット値と記す)と、画素操作位置の配置パターンの繰り返し周期との組を用いたりすることができる。
図2(a)、(b)は、画素操作位置を計算するためのパラメータとして角度と周期を用いる場合のパラメータの構成例を示す図である。図2(a)にはパラメータである角度と周期の設定の仕方が示されており、図2(b)には複数の角度および周期の設定例が示されている。
図2(a)に示す例を参照すると、画素操作位置は、一定の走査線分の幅(画素数)を周期として画素操作位置の配置パターンが繰り返される。そして、1周期における画素操作位置の配置パターンとしては、画素操作位置が主走査方向に対して角度αをなして並ぶように配置される。なお、この角度αは、

tan α=1/オフセット値

と表すことができる。
図2(b)に示す設定例によれば、4走査線分の幅(4画素)の周期1と、6走査線分の幅(6画素)の周期2の二つの周期が設定されており、副走査方向に、この二つの周期が交互に繰り返す。そして、周期1では、主走査方向に対して角度α1をなして画素操作位置が並び、周期2では、主走査方向に対して角度α2をなして画素操作位置が並んでいる。
図3(a)、(b)は、画素操作位置を計算するためのパラメータとしてオフセット値と周期を用いる場合のパラメータの構成例を示す図である。図3(a)にはパラメータであるオフセット値と周期の設定の仕方が示されており、図3(b)には複数のオフセット値および周期の設定例が示されている。
図3(a)に示す例を参照すると、画素操作位置は、一定の走査線分の幅(画素数)を周期として画素操作位置の配置パターンが繰り返される。そして、1周期における画素操作位置の配置パターンとしては、1走査線ごとに画素操作位置を主走査方向に一定量(オフセット値)だけずらしながら配置される。
図3(b)に示す設定例によれば、4走査線分の幅(4画素)の周期1と、6走査線分の幅(6画素)の周期2の二つの周期が設定されており、副走査方向に、この二つの周期が交互に繰り返す。そして、周期1では、1走査線ごとにオフセット1だけずらしながら画素操作位置が並び、周期2では、1走査線ごとにオフセット2(≠オフセット1)だけずらしながら画素操作位置が並んでいる。
図2(b)、図3(b)のような配置パターンとすることで、たとえ周期1または周期2のいずれかにおける画素操作位置の配置パターンとスクリーンパターンとが同期したとしても、他方の配置パターンはスクリーンパターンと同期しなくなる。そのため、画像において視認されるほどの顕著なディフェクトが発生することはない。なお、図2(b)、図3(b)の例に関して、周期1、2を合わせて大きなパターン周期と考え、二つの角度と一つの周期を持つ画素操作位置の配置パターンが繰り返されると捉えることもできる。さらに、角度やオフセット値は一定のままで、周期のみを順次変更していくことでも、スクリーンパターンと同期しにくい画素操作位置の配置パターンを生成することができる。
また、図2(b)、図3(b)の例では、2種類のパラメータ、すなわち二つの角度または二つのオフセット値と二つの周期を持つ場合について説明したが、3種類以上のパラメータを与えてさらに複雑な画素操作位置の配置パターンを構成するようにしても良い。パラメータの種類が多く、画素操作位置の配置パターンが複雑であるほど、配置パターンとスクリーンパターンとが同期する部分が少なくなることは言うまでもない。なお、パラメータの値(角度およびオフセット値)は、必ずしも整数値でなくても良く、小数値で与えられても良い。パラメータが小数値で与えられた場合は、小数点以下の値に対して、切り捨て、繰り上げ、四捨五入等を行って、最終的な画素走査位置を整数値にする。
以上、画素操作位置を決定する際に複数のパラメータに基づいて配置パターンを生成する手法を説明したが、上記のような複雑な画素操作位置の配置パターンを容易に生成する手法として、マトリクスを用いる手法が考えられる。
図4は、画素操作位置の配置パターンを与えるマトリクスの例を示す図である。
図4に示すマトリクスM1は、主走査方向22画素分の幅と10走査線分(副走査方向に10画素分)の長さを持つ領域であり、1走査線あたり一つの画素操作位置が設定されている。図4の例において、このマトリクスM1に設定された画素操作位置は、図2(b)、図3(b)における周期1、2を合わせた画素操作位置の配置パターンと同一である。したがって、マトリクスM1を繰り返し適用することにより、図2(b)または図3(b)で示したパラメータを用いて計算される画素操作位置と同様の画素操作位置が設定されることとなる。
マトリクスを繰り返し適用して画素操作位置を決定する手法では、このマトリクスを予め作成してメモリに保存しておき、主走査倍率補正を実施する際に、メモリからマトリクスを読み出して適用すれば良く、パラメータに基づいて動的に画素操作位置を計算する必要はない。したがって、複雑な配置パターンの画素操作位置を高速に決定することが可能である。
図5(a)、(b)は、マトリクスを用いた、より複雑な配置パターンによる主走査倍率補正の実施例を示す図である。図5(a)にはマトリクスの構成が示されており、図5(b)には図5(a)のマトリクスを用いて画像データに画素を挿入した様子が示されている。
図5(a)に示すマトリクスM2は、主走査方向11画素分の幅と14走査線分(副走査方向に14画素分)の長さを持つ領域であり、1走査線あたり一つの画素操作位置が設定されている。そして、これらの画素操作位置は、7種類のパラメータ(P1−P7)に基づいて決定されている。図5(b)を参照すると、図5(a)のマトリクスが繰り返し適用されることにより、非常に複雑な配置パターンで画素操作位置が設定され、画素の挿入が行われている。
また、画素操作位置の決定にマトリクスを用いる場合、マトリクスにおける画素操作位置を示すデータ列を所定の規則にしたがって変換しながら適用することにより、さらに複雑な画素操作位置の配置パターンを容易に生成することができる。この場合、パラメータを用いて配置パターンを計算するのではなく、マトリクスを構成するデータ列を変換する操作を行うだけで良いため、高速に処理することが可能である。
図6(a)−(d)は、マトリクスにおける画素操作位置を示すデータ列の変換例を示す図である。図6(a)−(d)には、図5に示したマトリクスM2を用いた、4種類の変換例が示されている。
図6(a)には、マトリクスM2の1行目(最上位の行)を14行目(最下位の行)へ移動させ、他の行を1行ずつ繰り上げる変換(ローテート)を行った様子が示されている。
図6(b)には、マトリクスM2におけるパラメータの一部を変更してマトリクスM2の領域を主走査方向に拡大する変換(拡大)を行った様子が示されている。
図6(c)には、マトリクスM2の適用場所を一定量(図示の例では1画素分)だけ主走査方向にずらす変換(シフト)を行った様子が示されている。
図6(d)には、マトリクスM2における画素操作位置の配置パターンを主走査方向に沿って反転させる変換(鏡像)を行った様子が示されている。
なお、このように一つのマトリクスをデータ変換しながら適用する他、予め複数のマトリクスを用意しておき、適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、上述したディフェクト抑制方法を含む主走査倍率補正を実現するための構成について説明する。
図7は、上述したディフェクト抑制方法を適用して主走査倍率補正を実行する制御部31の機能構成を示す図である。
図7を参照すると、制御部31は、入力画像を画像データに変換する画像データ生成部51と、画像データ生成部51から出力された画像にスクリーン処理を施すスクリーン処理部52と、主走査倍率補正を実行する画像補正部53とを備える。また、制御部31は、Y、M、C、Kの各色の画像を形成する画像形成部10Y、10M、10C、10Kに対応する露光装置13のROS(Y用ROS、M用ROS、C用ROS、K用ROS)に対して画像情報を出力する画像形成指示部54を備える。さらに、制御部31は、画素操作位置を計算するためのパラメータを保存するパラメータ記憶部55を備えている。またさらに、制御部31は、例えば色ずれセンサ32を用いて、主走査倍率ずれを検出する色ずれ検出部56と、色ずれ検出部56の検出結果に基づき、主走査倍率補正において画像に対して挿入または削除する画素の量(補正量)を求めて画像補正部53に送る補正値設定部57とを備える。
画像データ生成部51は、例えばページ記述言語やビットマップデータなどの、PCやIITから出力された画像データを画像形成装置特有の画像データに変換する。この画像データ生成部51により生成される画像データは、例えば多値データとして、600dpi(8ビット)+Tag(4ビット)などで表現される場合や、2値データとして、600dpi(1ビット)や1200dpi(1ビット)などで表現される場合がある。なお、画像データ生成部51は、画像形成装置の内部のコントローラに設けられる他、画像形成装置とは別個の筐体に設けられる外部コントローラによって構成される場合もある。
スクリーン処理部52は、特定の色、特定のオブジェクト(例えば写真、文字などの別)ごとに好ましいスクリーン処理を施して2値データへの変換が行われ、例えば2400dpi(1ビット)の画像データが出力される。また、スクリーン処理部52では、テキスト/イメージ分離(T/I分離)処理が実行され、スクリーン処理を施すのに好ましいパターンがROM等の記憶手段から読み出されて用いられる。画像データ生成部51により生成された画像データが2値データである場合は、スクリーン処理部52による処理をパスして、入力された画像データがそのまま出力される。
色ずれ検出部56は、画像データ生成部51により生成された画像データまたはスクリーン処理部52によりスクリーン処理の施された画像データ(すなわち2値データ)に対して主走査倍率補正が必要であるか否かを判断する。主走査倍率補正が必要であるか否かは、例えば、色ずれセンサ32から取得される色ずれ制御用パターンの検出結果に基づいて判断することができる。
補正値設定部57は、主走査倍率補正を実施するための補正値を求める演算処理を行う。具体的には、画像データに対して、主走査方向の1走査線あたりいくつの画素を挿入または削除するかを設定する。この補正値設定部57の設定により、画像の主走査倍率を単純に拡大または縮小するだけでなく、主走査方向のサイズに対する種々の補正を行うことが可能となる。
図8(a)−(d)は、主走査倍率補正の態様の例を示す図である。図8(a)には原画像データが示されており、図8(b)−(d)には主走査倍率補正を行わない場合の出力画像と主走査倍率補正により変形された画像データとが示されている。
図8(b)の例では、出力画像が原画像データに対して主走査方向に全体的に縮小されている。そこで、この変形を相殺するため、主走査方向全体にわたって画素の挿入によりサイズを拡大する補正が行われる。
図8(c)の例では、出力画像の主走査方向のサイズが副走査方向(上から下へ向かう方向)に沿って次第に縮小されている。そこで、この変形を相殺するため、副走査方向に沿って、1走査線あたりの画素の挿入数を次第に増加させることにより主走査方向のサイズを拡大し、全体として台形となるように変形する補正が行われる。
図8(d)の例では、出力画像の左側の領域が主走査方向に縮小されており、右側の領域が主走査方向に拡大されている(全体のサイズは原画像データと同じ)。そこで、この変形を相殺するため、画像データの左側の領域では画素を挿入して主走査方向のサイズを拡大し、右側の領域では画素を削除して主走査方向のサイズを縮小する補正が行われる。
画像補正部53は、補正値設定部57による設定に基づき、パラメータ記憶部55に保存されているパラメータを用いて、画像データに対して画素操作位置を決定する。そして、この画素操作位置に対して画素を挿入したり削除したりすることにより、主走査倍率補正を実行する。
次に、制御部31にて実行される処理について説明する。
図9は、図7に示す制御部31による処理を説明するフローチャートである。
図9に示すように、制御部31が画像出力要求を受け付けると(ステップ901)、スクリーン処理部52は、画像データ生成部51から出力される画像データが多値データか2値データ化を判断し(ステップ902)、多値データであれば2値データに変換する(ステップ903)。
次に、色ずれ検出部56が、色ずれセンサ32の検出結果等に基づいて、出力画像における主走査倍率ずれの有無や程度を検出し、当該画像データに対して主走査倍率補正が必要であるか否かを判断する(ステップ904)。そして、主走査倍率補正を行う必要がないと判断される場合には、ステップ907へ移行する。一方、主走査倍率補正を行う必要があると判断される場合には、補正値設定部57が、図8に例示したように、主走査倍率ずれの態様に応じて、これを相殺するような補正値を求める演算を行う(ステップ905)。そして、画像補正部53が、補正値設定部57により演算された補正値に基づき、パラメータ記憶部55に保存されているパラメータを用いて主走査倍率補正を実行する(ステップ906)。
この後、画像形成指示部54からIOT(Image Output Terminal)へ画像データが出力される(ステップ907)。この画像データは、ステップ906で主走査倍率補正が施された画像データ、または、ステップ904で主走査倍率補正が必要ないと判断された場合は、スクリーン処理部52から画像補正部53に読み込まれたままの状態(主走査倍率補正前の状態)の画像データである。以上のようにして、最終的に出力される画像は、主走査倍率ずれがなく、かつ画素の挿入や削除によるディフェクトも抑制された画像となる。
なお、上記の動作例では、パラメータを用いて画素操作位置の配置パターンを動的に生成する場合の動作について説明したが、上述したようにマトリクスを用いて画素操作位置を設定することも可能である。この場合、パラメータ記憶部55に、パラメータの代わりに予め作成されたマトリクスを保存しておく。そして、画像補正部53が、補正値設定部57により演算された補正値に基づき、パラメータ記憶部55から読み出したマトリクスを適用して画素操作位置を設定し、主走査倍率補正を実行することとなる。
以上、主走査倍率ずれに対する補正について説明したが、本実施形態による画像操作位置の決定手法は、副走査方向のずれを補正する場合等、画像データの全体または部分的に画素を挿入または削除することにより画像を所望の形状や大きさに変形する補正を行う場合に広く適用することができるものである。
さて、近年では、マルチビーム走査光学系(マルチビームROS)を用いた画像形成装置が存在する。そして、画質の向上を図るために、このマルチビームROSを用いて、同じ画像データを複数回、感光体面上に重ねて描画する、いわゆる多重露光が行われる場合がある。マルチビームROS(Raster Output Scanner)を備えた露光装置13(図1参照)は、複数個のレーザダイオード(LD)にて構成される複数の光源を有している。この複数の光源から発せられるレーザビームをコリメートレンズによりコリメートした後、回転多面鏡(ポリゴンミラー)の偏向反射面により走査し、結像レンズにより絞り込まれたレーザスポットにより感光体ドラム11を走査(主走査)露光する。感光体ドラム11は、駆動手段によって回転駆動し、露光装置13によって、レーザ走査(主走査)と直交する方向(副走査方向)に露光され、2次元の露光記録を実現することができる。
図10は、露光装置13に用いられるレーザデバイスの一例を示した図である。本実施形態では露光装置13に、図10に示すような面発光レーザデバイス40が設けられている。図示の面発光レーザデバイス40は、1つのデバイスに、印字源として、4×4の配列(配置形状)でLD1〜LD16の計16個のレーザダイオード(LD)41が設けられている。そして、この16個のレーザダイオード41によって、16本のビームにより16ラインを同時に走査することができる。
図11(a)、(b)は、マルチビーム走査光学系を用いた画像形成装置の多重露光(図示の例では二重露光)による描画の様子を模式的に示す図である。
多重露光では、マルチビームを走査線数本(総ビーム数よりも少ない数)分ずつずらしながら走査することで、1走査線あたり複数回走査する。図11(a)、(b)には、16本ビームで走査線8本分ずつずらしながら走査する例が示されている。すなわち、この画像形成装置では、走査線8本を単位として2回ずつ露光されることとなる。図11(a)には、n回目の走査における露光の様子とn+1回目の走査における露光の様子が並べて示されており、図11(b)には、図11(a)の2回の走査における露光が合成された様子が示されている。
図11(a)において、n回目の走査では、副走査方向9〜12に対応する4つのレーザが出力されている。また、n+1回目の走査では、副走査方向1〜4に対応する4つのレーザが出力されている。実際の画像形成では、n回目の走査とn+1回目の走査とが走査線8本分ずらして重畳されるので、2回の走査における副走査方向の走査線は、図11(b)に示すように全部で24本となる。そして、2回の走査における走査幅(走査線24本分)のうち、副走査方向9〜16が重複し、2回ずつ露光されることとなる。なお、ここでは簡単のため、2回の走査のみについて説明したが、n+1回目の走査における副走査方向9〜16の走査線は、n+2回目の走査における副走査方向1〜8の走査線と重複する。以下同様に、各回の走査が走査線8本分ずつ重複し、順次二重露光が実施されることとなる。
以上のような多重露光を行う画像形成装置では、主走査倍率補正における画素の挿入または削除を行う場合に、この多重露光を利用してディフェクトを抑制することができる。
図12(a)、(b)は、図11(a)、(b)と同様のマルチビーム走査光学系を用いた画像形成装置による主走査倍率補正を説明する図である。図12(a)には、n回目の走査における露光の様子とn+1回目の走査における露光の様子が並べて示されており、図12(b)には、図12(a)の2回の走査における露光が合成された様子が示されている。図12に示す主走査倍率補正では、図11(a)、(b)に示した画像データにおいて、主走査方向Fと主走査方向Lの位置(基準位置)に1画素ずつ画素を挿入するものとする。
図12(a)を参照すると、n回目の走査では、基準位置である主走査方向Fの次、すなわち主走査方向Gの位置に画素が挿入され、元の主走査方向G以降の画素が一つずつ後方(図では右方向)へシフトしている。また、元の主走査方向Lの画素が一つ後方へシフトしたため、シフト後の基準位置である主走査方向Mの次、すなわち主走査方向Nの位置に画素が挿入され、元の主走査方向M以降の画素がさらに一つずつ後方へシフトしている。一方、n+1回目の走査では、基準位置である主走査方向Fの前、すなわち主走査方向Fの位置に画素が挿入され、元の主走査方向F以降の画素が一つずつ後方へシフトしている。また、元の主走査方向Lの画素が一つ後方へシフトしたため、シフト後の基準位置である主走査方向Mの前、すなわち主走査方向Mの位置に画素が挿入され、元の主走査方向L以降の画素がさらに一つずつ後方へシフトしている。したがって、画素の挿入位置に着目して全体を観察すると、n回目の走査における画素の挿入位置は基準位置に一致している。一方、n+1回目の画素の挿入位置は、基準位置に対して1画素分前方(図では左方向)にシフトしていることとなる。
この2回の走査が重ね合わされるため、主走査倍率補正による挿入画素は、図12(b)に示すように、各走査線において主走査方向F、G、M、Nの4箇所に挿入されることとなる。すなわち、この主走査倍率補正では、一つの基準位置に対して、実際には2箇所に分散されて画素が挿入される。また、上記の例では、n回目の走査における画素の挿入位置は基準位置通りであり、n+1回目の画素の挿入位置は基準位置に対して1画素分シフトされていたが、n回目の走査においても画素の挿入位置を基準位置に対してシフトさせても良い。
以上、画素を挿入する場合を例として説明したが、画素を削除する場合にも同様の操作が行われる。
このように、画素の挿入または削除が行われる位置(画素操作位置)が分散されることにより、挿入画素や画素の削除位置が1画素分の幅で副走査方向に一直線に並んでしまうことがなく、その配置パターンは曖昧になる。このため、多重露光を利用した上記の手法によれば、主走査倍率補正において画素を挿入または削除することによって発生するディフェクトの視認性を低減させることができる。なお、この手法によれば、画素操作位置を複数回の露光において分散させて曖昧にするため、画像に施されるスクリーンパターンとの同期については考慮する必要はない。さらに、本実施形態では、カラープリンタやカラー複写機等の画像形成装置における色ずれを防止するために施す主(副)操作倍率補正について説明したが、同様の手法を黒単色の白黒プリンタや複写機での単色出力画像の形状補正(用紙に対する主(副)操作倍率補正)にも適用することができる。
本実施形態が適用される画像形成装置を示した図である。 本実施形態において画素操作位置を計算するためのパラメータとして角度と周期を用いる場合のパラメータの構成例を示す図である。 本実施形態において画素操作位置を計算するためのパラメータとしてオフセット値と周期を用いる場合のパラメータの構成例を示す図である。 本実施形態における画素操作位置の配置パターンを与えるマトリクスの例を示す図である。 本実施形態のマトリクスを用いた、より複雑な配置パターンによる主走査倍率補正の実施例を示す図である。 本実施形態のマトリクスにおける画素操作位置を示すデータ列の変換例を示す図である。 本実施形態におけるディフェクト抑制方法を適用して主走査倍率補正を実行する制御部の機能構成を示す図である。 主走査倍率補正の態様の例を示す図である。 本実施形態の制御部による処理を説明するフローチャートである。 露光装置に用いられるレーザデバイスの一例を示した図である。 マルチビーム走査光学系を用いた画像形成装置の多重露光による描画の様子を模式的に示す図である。 図11と同様のマルチビーム走査光学系を用いた画像形成装置による主走査倍率補正を説明する図である。 主走査倍率補正において画像データに画素を挿入する様子を示す図である。 主走査ラインごとに画素の挿入位置をオフセットさせた場合の、画素の挿入位置を示す図である。 スクリーンパターンの特性と画素挿入位置とが同期している様子を示す図である。
符号の説明
10…画像形成部、11…感光体ドラム、13…露光装置、21…転写ベルト、31…制御部、32…色ずれセンサ、40…面発光レーザデバイス、41…レーザダイオード(LD)、51…画像データ生成部、52…スクリーン処理部、53…画像補正部、54…画像形成指示部、55…パラメータ記憶部、56…色ずれ検出部、57…補正値設定部

Claims (9)

  1. 画像データを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された画像データの描画を行う印字手段と、
    前記入力手段により入力された画像データを前記印字手段にて描画する際に、当該画像データに対して画素を挿入または削除する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、画素を挿入または削除する画素操作位置を予め定められた複数のパラメータが組み合わされた配列パラメータに基づいて決定し、かつ前記画像データ全体に対する当該画素操作位置を決定するために少なくとも1つの当該パラメータが異なる値を持つように他の当該パラメータと組み合わされた複数の当該配列パラメータを用いることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記配列パラメータの前記複数のパラメータは、二つの画素操作位置を結ぶ直線と前記画像データの走査方向とのなす角度と、複数の画素操作位置により構成されるパターンの繰り返し周期とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記配列パラメータの前記複数のパラメータは、二つの画素操作位置の間のオフセットと、複数の画素操作位置により構成されるパターンの繰り返し周期とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の配列パラメータに基づいて定められた一定領域内の前記画素操作位置を示すマトリクスを繰り返し適用して、前記画像データ全体に対する前記画素操作位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、複数の前記マトリクスを組み合わせて適用し、前記画像データ全体に対する前記画素操作位置を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記マトリクス内の前記画素操作位置を示すデータ列を所定の規則にしたがって変換しながら当該マトリクスを繰り返し適用し、前記画像データ全体に対する前記画素操作位置を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 入力手段により入力された画像データの描画を行う画像形成装置の制御方法であって、
    入力される画像データに対してスクリーン処理を施すステップと、
    前記画像データに対して画素を挿入または削除する画素操作位置を予め定められた複数のパラメータが組み合わされた配列パラメータに基づいて決定する処理を、少なくとも1つの当該パラメータが異なる値を持つように他の当該パラメータと組み合わされた複数の当該配列パラメータを用いて、当該画像データ全体に対して行うステップと、
    前記スクリーン処理が施された前記画像データの前記画素操作位置に対して画素を挿入または削除するステップと
    を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  8. 前記画素操作位置を決定するステップでは、前記複数の配列パラメータに基づいて定められた一定領域内の前記画素操作位置を示すマトリクスを繰り返し適用して、前記画像データ全体に対する前記画素操作位置を決定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置の制御方法。
  9. 前記画素操作位置を決定するステップでは、前記マトリクス内の前記画素操作位置を示すデータ列を所定の規則にしたがって変換しながら当該マトリクスを適用することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置の制御方法。
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