JP4524789B2 - 入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコンピュータ装置に対する操作指示を入力する入力装置に関し、詳しくはいわゆるジョイスティックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばコンピュータ装置などの情報処理装置に対して操作指示を入力する際には、キーボード、マウス、或いは、いわゆるジョイスティックなどの入力装置が用いられている。このような入力装置のうち、例えばジョイスティックは、前後左右に2次元的に移動自在とされた操作部を有しており、この操作部を移動操作することによって、コンピュータ装置に対して2次元的な指示を入力することが可能とされている。また、このようなジョイスティックのうち、操作部の移動量に応じたアナログ信号を出力することが可能なものは、いわゆるアナログジョイスティックと称されており、広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ジョイスティックは、操作部が2次元的に移動自在とされていることから、従来は非常に複雑な構造とされていた。したがって、部品点数や組み立て工数を削減することが困難であり、低コスト化を図ることに限界があった。
【0004】
また、特にアナログジョイスティックにおいては、2次元的に操作される操作部の移動量を検出してアナログ値として検出するために、高コストな回転ボリュームが用いられている。このため、低コスト化を図ることが一層困難であった。
【0005】
一方、コンピュータ装置においては、例えば表示画面に表示されたウインドウの表示内容を上下にスクロール操作するといった一方向のみの操作指示を多用する場合がある。しかしながら、従来のジョイスティックを用いて一方向のみの操作指示を行う場合に、この従来のジョイスティックが2次元的な指示が入力可能とされていることから、上述したような複雑な構造や高コストな回転ボリュームなどが無駄となってしまう。
【0006】
そこで、本発明は、上述した従来の実情に鑑みて提案されたものであり、一方向のみの操作指示の入力に特化して低コスト化を図ることが可能な入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る入力装置は、所定の曲率とされた凸面を有するベース部と、前記ベース部の凸面から上方に立設された立設部と、前記ベース部の側方から延在された延在部とからなる操作部と、前記ベース部の下方に配設され、前記操作部に所定の付勢力を付与しながら支持する付勢手段と、前記ベース部と前記付勢手段とを収納するとともに、前記立設部を一方向に移動自在とする開口部が形成されてなる収納部と、前記延在部に接続され、前記操作部の移動量に応じて抵抗値が変化するスライドボリュームとを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
以上のように構成された本発明に係る入力装置は、立設部が一方向のみに移動自在とされており、この方向に操作部が移動操作される。また、この操作部の移動量は、スライドボリュームの抵抗値を検出することによりアナログ値で検出することができる。さらに、従来のジョイスティックと比較して簡略な構造とされているとともに、回転ボリュームと比較して低コストなスライドボリュームが用いられていることから、低コスト化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下では、本発明の一構成例として、図1及び図2に示すようなアナログジョイスティック10について説明する。なお、図1は、アナログジョイスティック10の外形を示す三面図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は正面図であり、図1(c)は側面図である。また、図2は、アナログジョイスティック10の内部構造を示す模式図である。
【0010】
アナログジョイスティック10は、図1及び図2に示すように、入力操作が行われる操作部11と、この操作部11の下方に配設されたバネ12等の付勢手段と、操作部11の一部及びバネ12を収納する収納部13と、スライドボリューム14とを備える。また、収納部13及びスライドボリューム14とは、平板状に形成された取付部15の主面上に取り付けられている。なお、収納部13と取付部15とは、一体に形成されていてもよい。
【0011】
操作部11は、所定の曲率とされた凸面を有するベース部20と、このベース部20の凸面から上方に立設された立設部21と、ベース部20の側方から延在された延在部22とからなる。操作部11におけるこれら各部は、同一の材料によって一体に形成されていてもよい。
【0012】
また、バネ12は、ベース部22の下方に配設されており、このベース部22とともに収納部13に設けられた内部空間内に収納されている。バネ12は、その一端部が取付部15の主面に当接するとともに、他端部がベース部22の下面に当接して、操作部11に対して上向きで所定の付勢力を付与した状態で収納部13に収納されている。すなわち、操作部11は、バネ12と収納部13の内面との間で保持されており、外部から力が加えられない状態で立設部21が所定の位置(標準位置)で保持されるように構成されている。
【0013】
収納部13は、その上面に形成された第1の開口部13aと、側面に形成された第2の開口部13bとを有している。そして、収納部13は、第1の開口部13aから操作部11の立設部21を外方に突出させた状態で操作部11を収納している。また、第1の開口部13aは、一方の対向する辺同士の間隔が、立設部21の径と略同等とされているとともに、他方の対向する辺同士の間隔が、立設部21を所定の移動量だけ移動自在とするに十分な間隔とされている。
【0014】
これにより、操作部11は、第1の開口部13aから突出させた立設部21の操作方向が一方向のみに規制されている。すなわち、ジョイスティック10においては、図2中で矢印Aで示す方向に、操作部11が移動自在とされている。
【0015】
また、収納部13における第2の開口部13bは、操作部11における延在部22を外方に突出させる機能を有しており、操作部11が移動操作されたときに、立設部21に伴って移動する延在部22を移動させるに十分な形状で形成されている。
【0016】
スライドボリューム14は、図3に示すように、矢印B方向に移動自在とされた凸部14aを有している。また、凸部14aは、延在部22に形成された孔部22aに係合しており、操作部11が矢印A方向に移動操作されたときに、これに伴って矢印B方向に移動する。すなわち、スライドボリューム14は、立設部21が標準位置から移動操作されたときに、操作部の移動に伴って凸部14aの位置が変化する。そして、立設部21の移動量に応じて電気的な抵抗値が変化するように構成されている。
【0017】
以上のように構成されたジョイスティック10は、操作部11の操作方向が一方向のみに規制されており、スライドボリューム14の抵抗値を検出することによって、操作部11の移動量をアナログ値として検出することが可能とされている。
【0018】
したがって、ジョイスティック10は、例えば、コンピュータ装置の表示画面に表示されたウインドウの表示内容を上下にスクロール操作するといったような、一方向のみの操作指示を多用する用途に用いて好適である。
【0019】
また、ジョイスティック10は、操作部11の移動量に応じてアナログ値を出力することができることから、例えば、操作部11を標準状態から大きく倒したときにウインドウの表示内容を素早くスクロールさせ、操作部11を標準状態から小さく倒したときにゆっくりとスクロールさせるなどといった、非常に直感的で操作性の優れた操作手法を実現することが可能である。
【0020】
また、ジョイスティック10は、2次元的に移動操作自在とされた従来のジョイスティックと比較して、極めて簡略な構造により実現することができることから、低コスト化を図ることが容易であるだけでなく、小型化を進めることができる。したがって、例えば、コンピュータ装置に接続されるマウスやキーボード等の入力装置に搭載して好適である。
【0021】
なお、ジョイスティック10には、例えば図4に示すように、上下方向に押圧することによりオン/オフすることが可能な押圧スイッチ30を設けてもよい。これにより、操作部11を操作することによる一方向の移動量に応じたアナログ値を検出するだけでなく、押圧スイッチ30によるオン/オフの2値を検出することができる。したがって、例えば、上述のように、コンピュータ装置に接続して用いた場合に、押圧スイッチ30を、いわゆる「決定ボタン」として利用することが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る入力装置は、立設部が一方向のみに移動自在とされており、この方向に操作部が移動操作される。また、この操作部の移動量は、スライドボリュームの抵抗値を検出することによりアナログ値で検出することができる。さらに、従来のジョイスティックと比較して簡略な構造とされているとともに、回転ボリュームと比較して低コストなスライドボリュームが用いられていることから、低コスト化を図ることができる。したがって、本発明に係る入力装置によれば、一方向のみの操作指示の入力に特化した入力装置を低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る入力装置の一構成例として示すジョイスティックの三面図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は正面図であり、図1(c)は側面図である。
【図2】同ジョイスティックの内部構造を示す模式図である。
【図3】同ジョイスティックにおけるスライドボリュームを説明する要部拡大図である。
【図4】同ジョイスティックの変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 ジョイスティック
11 操作部
12 バネ
13 収納部
14 スライドボリューム
20 ベース部
21 立設部
22 延在部
Claims (1)
- 所定の曲率とされた凸面を有するベース部と、前記ベース部の凸面から上方に立設された立設部と、前記ベース部の側方から延在された延在部とからなる操作部と、
前記ベース部の下方に配設され、前記操作部に所定の付勢力を付与しながら支持する付勢手段と、
前記ベース部と前記付勢手段とを収納するとともに、前記立設部を一方向に移動自在とする開口部が形成されてなる収納部と、
前記延在部に接続され、前記操作部の移動量に応じて抵抗値が変化するスライドボリュームとを備えること
を特徴とする入力装置。
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPS645334U (ja) * | 1987-06-30 | 1989-01-12 | ||
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JP2000208309A (ja) * | 1999-01-18 | 2000-07-28 | Alps Electric Co Ltd | スライド式検出装置 |
JP2001052569A (ja) * | 1999-08-06 | 2001-02-23 | Alps Electric Co Ltd | 信号入力装置 |
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