JP4523883B2 - 画像形成装置および画像形成装置の管理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、たとえば、部門ごとに印刷したページ数などの利用実績を管理する部門管理機能を有するデジタル複合機などの画像形成装置および画像形成装置の管理方法に関する。
従来、デジタル複合機などの画像形成装置では、印刷したページ数を管理する機能を有するものがある。また、デジタル複合機あるいはネットワーク通信機能を有するプリンタなどの画像形成装置では、多数のユーザが利用する運用形態が想定される。このような画像形成装置では、部門と呼ぶ管理単位ごとに印刷したページ数を管理する部門管理機能と呼ばれる機能を有するものもある。この部門管理機能は、部門ごとに設定した部門カウンタにより部門ごとに印刷したページ数をカウントするものである。さらに、上記部門管理機能は、単に印刷したページ数をカウントするだけでなく、部門ごとに予め設定した上限のページ数に到達すると、印刷ができないように制限するという機能を併せ持っているものが多い。
上記のような従来の部門管理機能では、印刷を行った画像形成装置の動作モードに関係なく、部門ごとに印刷したページ数をカウントしている。つまり、従来の画像形成装置は、部門管理機能が有効な状態では、印刷を要求した部門が確定してから、印刷した全てのページ数を部門カウンタでカウントするようになっている。しかしながら、近年、部門管理機能が有効な状態において、さらに、特定の動作モードで印刷したページ数のみを管理したいという要求がでてきている。
特開2004−252709号公報
この発明は、上記のような要望を解決するものであり、ユーザの要望に応じた適切な利用実績の管理を行うことができる画像形成装置および画像形成装置の管理方法を提供することを目的とする。
この発明の一形態としての画像形成装置は、被画像形成媒体に画像を形成するための第1の動作モードと、被画像形成媒体に画像を形成するための前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードとを有する画像形成手段と、ユーザの部門を識別するための部門コードチェックを行う識別手段と、この識別手段により識別される部門ごとに画像形成したページ数を管理する部門管理手段と、この部門管理手段が有効な状態において第1の動作モードで画像形成したページ数のみを管理する限定管理手段と、前記部門管理手段及び前記限定管理手段が有効な場合、前記第1の動作モードであれば、前記識別手段による部門コードチェックを行い、前記部門コードチェックによりユーザの部門が確定した状態において前記第1の動作モードでの画像形成を実行し、前記第2の動作モードである場合、前記識別手段による部門コードチェックを行わずに前記第2の動作モードでの画像形成を実行する制御手段と、前記第1の動作モードで画像形成したページ数を前記識別手段による部門コードチェックにより識別した部門ごとのカウント値として計数し、前記第2の動作モードで画像形成したページ数を部門が未定義のカウント値として計数する計数手段とを有する。
この発明の一形態としての画像形成装置の管理方法は、被画像形成媒体に画像を形成するための第1の動作モードと、被画像形成媒体に画像を形成するための前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードとを有する画像形成装置の管理方法であって、部門ごとに画像形成したページ数を管理する部門管理機能と第1の動作モードで画像形成したページ数のみを管理する限定管理機能とが有効な場合、前記第1の動作モードでああれば、ユーザの部門を識別するための部門コードチェックを行い、前記部門コードチェックによりユーザの部門が確定した状態において前記第1の動作モードでの画像形成を実行し、前記第1の動作モードで画像形成したページ数を部門ごとのカウント値として計数し、上記部門管理機能と上記限定管理機能とが有効な場合、前記第2の動作モードであれば、前記部門コードチェックを行わずに前記第2の動作モードでの画像形成を実行し、前記第2の動作モードで画像形成したページ数を部門に対応づけられていない未定義のカウント値として計数する
この発明によれば、ユーザの要望に応じた適切な利用実績の管理を行うことができる画像形成装置および画像形成装置の管理方法を提供できる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係わる画像形成システムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、この画像形成システムでは、画像形成装置としてのデジタル複合機(MFP:Multi Functional Peripheral)1と、複数のパーソナルコンピュータ(PC)2(2A1〜2A4、2B1〜2B4、2C1〜2C4、2D1〜2D4)とがローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワーク3で接続されている。
上記デジタル複合機1は、主に、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、および、ファクシミリ送受信機能などを有している。また、上記デジタル複合機1は、カラー画像を処理する機能とモノクロ画像を処理する機能を有している。すなわち、上記デジタル複合機1は、原稿の画像をカラーで読取るカラースキャン機能、原稿の画像をモノクロで読取るモノクロスキャン機能、カラー画像を被画像形成媒体に形成するカラープリント機能、および、モノクロ画像を被画像形成媒体に形成するモノクロプリント機能を有している。これにより、上記デジタル複合機1では、上記コピー機能として、カラーコピーおよびモノクロコピーを実現しており、上記プリンタ(ネットワークプリント)機能として、カラープリントおよびモノクロプリントを実現している。なお、ファクシミリ受信機能としては、モノクロプリントが行われる。
各PC2は、ネットワークインターフェース(図示しない)を有する本体、表示装置(図示しない)、及び操作装置(図示しない)等により構成される。上記PC2は、上記ネットワーク3を介して上記デジタル複合機1にプリントを要求する機能を有している。上記デジタル複合機1にプリントを要求する機能において、各PC2は、印刷用の画像データとしてカラー画像データあるいはモノクロ画像データを送信するようになっている。たとえば、PC2からカラー画像データの印刷が要求されたデジタル複合機1では、ネットワークプリント機能により受信したカラー画像データに基づくカラープリントを行う。また、PC2からモノクロ画像データの印刷が要求されたデジタル複合機1では、ネットワークプリント機能により受信したモノクロ画像データに基づくモノクロプリントを行う。
また、各PC2(2A1〜2A4、2B1〜2B4、2C1〜2C4、2D1〜2D4)は、それぞれ部門と呼ぶグループに分けられている各ユーザに割り当てられているものとする。ここで、部門とは、各PC2が割り当てられている各ユーザが属するグループを示すものである。たとえば、会社などの組織では、複数のユーザのそれぞれ所属先としての部署などが部門に相当するものとして想定される。
図1に示す構成例では、複数のPC2A1〜2A4は、A部門に属するユーザが使用するものであることを示している。また、図1において、複数のPC2B1〜2B4は、B部門に属するユーザが使用するものであることを示している。また、図1において、複数のPC2C1〜2C4は、C部門に属するユーザが使用するものであることを示している。また、図1において、複数のPC2D1〜2D4は、D部門に属するユーザが使用するものであることを示している。
次に、上記デジタル複合機1の制御系統の構成について説明する。
図2は、デジタル複合機1の制御系統の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、このデジタル複合機1は、システム制御部11、操作パネル12、スキャナ部13およびプリンタ部14などにより構成される。
上記システム制御部11は、当該デジタル複合機1全体の制御を司るものである。上記システム制御部11は、上記操作パネル12、上記スキャナ部13および上記プリンタ部14などに接続されている。これにより、上記システム制御部11では、上記操作パネル12に入力された操作指示を受け付けたり、上記スキャナ部13を制御したり、上記プリンタ部14を制御したりするようになっている。また、上記システム制御部11では、スキャナ部13の制御およびプリンタ部14の制御の他に、ネットワーク通信制御、ふぁ栗ミリ送受信、部門(あるいはユーザ)認証、データ管理、画像判定、あるいは、画像補正などの種々の処理を行う機能を有している。
上記操作パネル12は、ユーザインターフェースである。上記操作パネル12は、ハードキー(図示しない)あるいはタッチパネル内蔵の表示装置(図示しない)などにより構成される。上記操作パネル12は、操作案内などを表示するとともに、操作指示が入力される。また、各種機能の設定あるいは設定情報なども、上記操作パネル12により入力される。
上記スキャナ部13は、原稿の画像を画像データに変換するものである。上記スキャナ部13は、原稿の画像をカラーあるいはモノクロのデジタル画像データに変換する。上記スキャナ部13は、原稿面を光学的に走査する走査部(図示しない)、および、上記走査部により光学的に走査される原稿面からの反射光を電気信号に変換するCCDラインセンサ等の光電変換部(図示しない)などにより構成される。また、上記スキャナ部13では、読取った原稿の画像としてのデジタル画像データを上記システム制御部11へ供給するようになっている。
上記プリンタ部14は、被画像形成媒体上に画像を形成するものである。上記プリンタ部14は、カラー画像データに基づいてカラー画像を被画像形成媒体上に形成するカラープリント機能と、モノクロ画像データに基づいてモノクロ画像を被画像形成媒体上に形成するモノクロプリント機能とを有している。上記プリンタ部14は、被画像媒体を搬送する搬送部(図示しない)、搬送部により搬送される被画像形成媒体上にカラー画像あるいはモノクロ画像を形成する画像形成部(図示しない)などにより構成される。また、上記プリンタ部14では、上記システム制御部11による制御に基づいて各ページの画像データを被画像形成媒体にプリントするようになっている。
また、上記システム制御部11は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)21、SRAM(Static Random Access Memory)22、DRAM(Dynamic Random Access Memory)23、ROM(Read Only Memory)24、ネットワーク通信部25、画像処理部26、ファクシミリ(FAX)通信部27、ページメモリ28、および、ハードディスクドライブ(HDD)29、および、等により構成されている。
上記CPU21は、システム制御部11全体の制御を司る。上記CPU21は、制御プログラムに基づいて動作することにより種々の処理を行うようになっている。また、上記CPU21には、操作パネル12、スキャナ部13およびプリンタ部14などが接続されている。
上記SRAM22は、図示しないバッテリによりバックアップされ、システム設定情報などを保存するメモリとして用いられる。上記SRAM22は、変更用のデータなどが記憶される。たとえば、後述する部門管理機能においてプリントしたページ数のカウント値は、上記SRAM22上に設定されたカウンタでカウントアップされる。
上記DRAM23は、作業用のデータを一時的に記憶したり、参照用のデータを記憶したりするメモリである。上記DRAM23は、メインメモリとして用いられる。たとえば、外部からシステム設定情報などを参照する場合、上記DRAM23に記憶されている情報が参照される。
上記ROM24は、不揮発性のメモリである。上記ROM24には、たとえば、当該デジタル複合機1を制御するための制御プログラムおよび制御データなどが格納される。上記ネットワーク通信部25は、上記ネットワーク3を経由したデータ通信を制御するものである。上記ネットワーク通信部25は、上記ネットワーク3に接続するためのネットワークインターフェースカード(NIC)などにより構成される。上記ネットワーク通信部25では、ネットワークプリンタ機能において、各PC2から印刷用の画像データなどの印刷要求をネットワーク3を介して受信するようになっている。
上記画像処理部26は、画像データに対して種々の画像処理を施すものである。上記画像処理部26は、画像処理回路等で構成される。上記画像処理部26では、たとえば、画像データの補正あるいは圧縮・伸張などの画像処理を行う。上記ファクシミリ通信部27は、ファクシミリデータの送受信を行うインターフェースである。たとえば、ファクシミリ受信処理は、上記ファクシミリ通信部27により受信したファクシミリデータを上記プリンタ部14によりモノクロプリントすることにより実現される。また、ファクシミリ送信処理は、上記スキャナ部13により読み込んだ原稿の画像データを上記ファクシミリ通信部27によりファクシミリデータに変換した送信先へ転送することにより実現される。
上記ページメモリ28は、少なくとも上記プリンタ部14によりプリントされる1ページ分の画像データを展開する記憶領域を有するメモリである。上記ページメモリ28は、図示しないページメモリコントローラにより制御される。たとえば、上記プリンタ部14がプリント処理を行う場合、上記ページメモリ28には、上記プリンタ部14によりプリントすべき各ページのカラー画像データあるいはモノクロ画像データが展開(記憶)される。
上記HDD29は、大容量の記憶装置である。上記HDD29には、各種のデータのバックアップ用のメモリとしても用いられ、各種の設定データあるいは管理データが記憶される。また、上記HDD29には、必要に応じて上記ネットワーク3経由で受信したデータ、あるいは、上記スキャナ部13により読取った画像データなども記憶される。本実施の形態では、上記HDD29には、後述する部門管理機能による管理対象となる部門に対応する部門コードなどの部門管理情報が記憶される。
さらに、上記HDD29には、対応する部門が定義されていない部門未定義カウンタ30、および、部門管理手段としての部門管理機能による管理対象とする部門ごとの部門カウンタ31(31a、31b、31c、31d)などが設けられている。上記部門未定義カウンタ30は、特定の部門に関連づけられていないカウンタ(部門が未定義のカウンタ)である。上記部門カウンタ31a、31b、31c、31dは、それぞれ部門管理機能による管理対象とする各部門に関連づけられているカウンタである。
なお、図2に示す構成例は、図1に示すように、デジタル複合機1の管理対象となる部門としてA部門、B部門、C部門、D部門が設定されている場合を想定している。このため、デジタル複合機1には、後述する部門管理機能として、A部門、B部門、C部門、D部門が管理対象として設定されている。この場合、上記HDD29には、A部門、B部門、C部門、D部門に対応する部門コードなどの部門管理情報が記憶されるとともに、管理対象となる部門としてのA部門、B部門、C部門、D部門に関連づけられている部門カウンタ31a、31b、31c、31dが設けられている。すなわち、上記部門カウンタ31は、当該デジタル複合機1の部門管理機能による管理対象となる各部門ごとに設定されるものである。
次に、上記のように構成されるデジタル複合機1におけるカラープリントとモノクロプリントとについて説明する。
ここで、上記デジタル複合機1では、一連のコピー処理、スキャナ処理およびプリント処理などの各種の処理をジョブと呼ぶ単位で管理しているものとする。たとえば、1回の指示に応じて実行されるコピー処理は、コピージョブとして管理される。また、コピー処理は、原稿の画像を読取るスキャン処理とそのスキャン処理により読取った画像をプリントするプリント処理とからなる。このため、コピージョブは、スキャンジョブとプリントジョブとにより管理されるようにしても良い。
さらに、上記デジタル複合機1は、上記のようなコピー機能として、モノクロコピーモード、カラー(フルカラー)コピーモード、および、オートカラーモードを有している。上記モノクロコピーモードは、原稿の画像をモノクロ画像として読取って、読取ったモノクロ画像を被画像形成媒体にモノクロプリントするモードである。上記カラーコピーモードは、原稿の画像をカラー画像として読取って、読取ったカラー画像を被画像形成媒体にカラープリントするモードである。また、オートカラーモードでは、原稿の画像がカラーであるかモノクロであるかを判定し、その判定結果に応じてカラーコピー(カラースキャンとカラープリント)あるいはモノクロコピー(カラースキャンとモノクロプリント)を実行するモードである。
また、上記デジタル複合機1は、ネットワークプリント機能として、各PC2からのプリント要求とともに受信する印刷用の画像データに応じてカラープリントあるいはモノクロプリントを選択的に実行する。また、上記デジタル複合機1は、ネットワークプリント機能として受信した1つの印刷要求に対するプリント処理をプリントジョブとして管理する。
なお、上記のように、1つのプリントジョブでは、一連のプリント処理を管理する。このため、1つのプリントジョブは、1ページ分のプリントである場合もあるし、複数ページのプリントである場合もある。
次に、上記デジタル複合機1の部門管理機能について説明する。
上記デジタル複合機1の部門管理機能とは、部門ごとに当該デジタル複合機1の利用実績(プリントしたページ数等)を管理する部門管理手段としての機能である。たとえば、図1に示すような画像形成システムにおいて、上記デジタル複合機1では、上記部門管理機能により部門ごとにプリントしたページ数を管理したり、部門ごとにプリント可能なページ数を制限したりする。なお、上記部門管理機能は、上記操作パネル12による操作によって有効とするか無効とするかが設定されるようになっている。
また、上記部門管理機能により管理対象とする部門に関する部門管理情報(部門コードおよび部門カウンタなどの情報)は、予め操作パネル12等により設定され、上記HDD29などに記憶されるようになっている。すなわち、上記部門管理機能により管理する部門は、部門を識別するための部門コードに対応づけた部門管理情報として予め設定されている。上記部門管理情報としては、部門コードに対応づけた部門カウンタ31も定義(設定)される。上記部門カウンタ31は、各部門ごとにプリントしたページ数などを計数するカウンタである。また、部門ごとにプリントの上限ページ数を設定する場合、上記HDD29には、上記部門管理情報の一部としてプリントの上限ページ数も記憶される。なお、後述するカラー管理機能が有効である場合、上記HDD29には、部門管理情報の一部としてカラープリントのみの上限ページ数を設定するようにしても良い。
たとえば、図1に示す画像形成システムでは、管理対象となる部門がA部門、B部門、C部門、D部門である。この場合、各部門(A部門、B部門、C部門、D部門)には、ユニークな部門コードが設定される。このように設定された部門管理機能が有効である場合、上記デジタル複合機1は、ユーザにより指定される部門コードに基づいて当該ユーザが属する部門を識別する。
たとえば、上記部門管理機能が有効となっている状態でコピー機能を利用する場合、ユーザは、当該デジタル複合機1の操作パネル12により部門コードを入力する。ユーザが操作パネル12により部門コードを入力すると、上記デジタル複合機1は、ユーザにより入力された部門コードと予め設定されている部門管理情報としての部門コードとに基づいて当該ユーザの部門認証を行う。これにより、ユーザの部門を識別すると、上記デジタル複合機1は、当該ユーザの操作に応じたコピーが可能な状態となる。この状態において、当該ユーザが上記操作パネル12により所望のコピーを要求する操作を行うと、上記デジタル複合機1では、要求されたコピー処理を実行するとともに、当該コピーとしてプリントしたページ数を識別した部門の利用実績として管理する。
また、上記部門管理機能が有効となっている状態でネットワークプリント機能を利用する場合、ユーザは、各PC2により印刷用の画像データと当該ユーザが属する部門の部門コードとを指定する。すると、上記PC2は、上記ネットワーク3を経由して印刷用の画像データと部門コードとを含む印刷要求を上記デジタル複合機1へ送信する。上記ネットワーク3を経由してPC2からの印刷要求を受信すると、上記デジタル複合機1は、受信した印刷要求に含まれている部門コードと予め設定されている部門管理情報としての部門コードとに基づいて当該ユーザの部門認証を行う。これによりユーザの部門を識別すると、上記デジタル複合機1は、受信した印刷用の画像データに基づくプリント処理を実行するとともに、当該プリント処理においてプリントしたページ数を識別した部門の利用実績として管理する。
次に、上記部門管理機能が有効な場合に機能するカラー管理(Management for Color Only)機能について説明する。
上記デジタル複合機1では、部門管理機能が有効な状態において、カラープリントしたページ数のみを部門ごとに管理するカラー管理(Management for Color Only)機能を有している。このカラー管理機能は、部門管理機能においてカラープリントしたページ数のみを部門ごとにカウントする限定管理手段としての機能である。言い換えれば、上記カラー管理機能は、モノクロプリントしたページ数を部門カウンタではカウントしないという機能(モノクロプリントを部門ごとには管理しない機能)である。
上記カラー管理機能が有効な状態のデジタル複合機1では、モノクロプリントしたページ数は管理対象とはならずに、カラープリントしたページ数のみが管理される。すなわち、上記カラー管理機能が有効な状態では、カラープリントしたページ数が各部門ごに設けられている部門カウンタ31により計数され、モノクロプリントしたページ数が部門未定義カウンタ30によりカウントされるようになっている。この結果として、上記カラー管理機能が有効な状態では、モノクロプリントは、部門が識別されていない状態であっても、無制限で行える。
一般に、モノクロプリントは、カラープリントに比べて、トナーなどの現像剤、あるいは、感光体などの消費量が少なく、コストが安い。また、モノクロプリントは、日常的な雑多な印刷を行なうのに利用されることが多い。このような状況では、モノクロプリントを無制限とし、カラープリントのみを管理することが要求される場合がある。このような場合、上記のようなカラー管理機能が必要となる。上記カラー管理機能によれば、モノクロプリントを無制限に行うことができ、カラープリントの利用実績のみを管理することが可能となる。
次に、上記のように構成されるデジタル複合機1においてプリントジョブが発生した場合のプリント制御について説明する。
図3は、上記プリントジョブが発生した場合のプリント制御を概略的に説明するためのフローチャートである。
上記デジタル複合機1では、通常動作状態において、コピー機能、ネットワークプリント機能、ファックス機能などにより発生するプリントジョブを受け付けるようになっている(ステップS10)。この状態において、たとえば、ネットワークプリント機能としてPC2から印刷要求を受信した場合、あるいは、コピー機能としてスキャナにより原稿の画像を読取った場合、あるいは、ファックス機能としてファクシミリデータを受信した場合、あるいは、リスト出力の要求を受けた場合などに、上記デジタル複合機1では、1つのプリントジョブが発生する。
このようなプリントジョブが発生すると(ステップS10、YES)、上記システム制御部11のCPU21では、上記部門管理機能が有効となっているか否かを判断する(ステップS11)。この判断により部門管理機能が無効となっていると判断した場合(ステップS11、NO)、上記CPU21は、上記プリンタ部14により当該プリントジョブに対する印刷処理を実行する(ステップS15)。すなわち、上記部門管理機能が無効な状態である場合、当該プリントジョブは、部門管理機能の管理対象外となる。このため、上記システム制御部11では、当該プリントジョブとしてプリントしたページ数をカウントしないようになっている。
また、上記判断により部門管理機能が有効となっていると判断した場合(ステップS11、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効となっているか否かを判断する(ステップS12)。この判断によりカラー管理機能が有効となっていると判断した場合、上記CPU21は、当該プリントジョブがモノクロプリントモードであるか否かを判断する(ステップS13)。
この判断により当該プリントジョブがモノクロプリントモードであると判断した場合(ステップS13、YES)、上記CPU21は、当該プリントジョブに対するモノクロプリントモードでの印刷処理を実行する(ステップS15)。すなわち、上記部門管理機能と上記カラー管理機能とが共に有効な状態であれば、上記CPU21は、部門コードのチェックを行わずに、当該プリントジョブとしてのプリントを実行する。これは、上記部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効であれば、ユーザによる部門コードの入力が不要であることを示している。また、この場合、上記プリンタ部14は、上記部門管理機能と上記カラー管理機能とが共に有効な状態でモノクロプリントを行う。このため、上記システム制御部11では、上記プリンタ部14においてプリント動作時にカウントされるプリントしたページ数(モノクロプリントされたページ数)を部門未定義カウンタ30によりカウントアップする。
また、上記判断によりカラー管理機能が無効となっていると判断した場合、つまり、部門管理機能が有効でカラー管理機能が無効であると判断した場合も(ステップS12、NO)、上記CPU21は、上記部門コードチェックを行う(ステップS14)。上記部門コードチェックは、当該プリントジョブを要求したユーザの部門を確定するための部門コードの識別処理である。上記のような部門コードチェックにより部門が確定すると、上記CPU21は、当該プリントジョブに対する上記プリンタ部14による印刷処理を実行する(ステップS15)。この場合、上記部門管理機能が有効で上記カラー管理機能が無効な状態である。このため、上記システム制御部11では、上記プリンタ部14においてプリント動作時にカウントされるプリントしたページ数(カラープリントおよびモノクロプリントされたページ数)に応じて部門カウンタ31をカウントアップする。
また、上記判断によりモノクロプリントモードでないと判断した場合(つまり、フルカラーモードあるいはオートカラーモードである場合)(ステップS13、NO)、上記CPU21は、当該プリントジョブを要求したユーザの部門を識別するための部門コードチェックを行う(ステップS14)。この部門コードチェックにより部門が確定すると、上記CPU21は、当該プリントジョブに対する上記プリンタ部14による印刷処理を実行する(ステップS15)。この場合、上記部門管理機能と上記カラー管理機能とが共に有効な状態である。このため、上記システム制御部11では、上記プリンタ部14においてプリント動作時にカウントされるプリントしたページ数のうち、カラープリントしたページ数を部門カウンタ31をカウントアップし、モノクロプリントしたページ数を部門未定義カウンタ30によりカウントアップする。
図4は、部門コードチェックの処理例を説明するためのフローチャートである。図4に示すように、この部門コードチェックにおいて、上記CPU11は、ユーザが指定した部門コードが有効であるか否かを判断する(ステップS21)。この判断によりユーザが指定した部門コードが有効でないと判断された場合、あるいは、ユーザが部門コードを指定していないと判断した場合(ステップS21、NO)、上記CPU21は、当該プリントジョブを要求したユーザに対して部門コードの入力を要求する(ステップS22)。
このユーザに対する部門コードの入力要求として、上記CPU21は、たとえば、上記操作パネル12に部門コードを入力する旨を表示するようになっている。また、上記判断によりユーザが指定した部門コードが有効であると判断した場合(ステップS21、YES)、上記CPU21は、当該部門コードを当該プリントジョブの部門として確定し、部門コードチェックを終了する。
次に、上記のように実行されるプリントジョブにおいてプリントしたページ数のカウント処理について説明する。
図5は、プリントジョブが発生した場合におけるカウント処理を概略的に説明するためのフローチャートである。また、図6は、上記HDD29、上記DRAM23および上記SRAM22に対するプリントしたページ数を示すカウンタ値のデータ処理を概略的に示す図である。
上記デジタル複合機1の主電源が投入されると、上記システム制御部11は、当該デジタル複合機1の起動処理を行う。この起動処理では、当該デジタル複合機1の各種の機能を使用できる状態にする処理である。上記部門管理機能が有効である場合、上記起動処理において、上記システム制御部11では、図6に示すように、上記HDD29に記憶されている部門管理情報をメインメモリとしてのDRAM23にロードする。上記HDD29には、部門に関連づけられていない部門未定義カウンタ30と各部門ごとの部門カウンタ31が設けられている。上記起動処理では、部門管理情報として、上記HDD29の部門未定義カウンタ30のカウンタ値と各部門の部門コードに対応づけられている各部門カウンタ31a、31b、31c、31dの各カウンタ値とがDRAM23にロードされる。
上記起動処理が完了した状態のデジタル複合機1にプリントジョブが発生すると(ステップS31、YES)、上記システム制御部11は、オープン処理を行う(ステップS32)。このオープン処理は、図6に示すように、メインメモリとしての上記DRAM23から上記SRAM22に部門管理情報をロードする処理である。本実施の形態では、上記オープン処理においてSRAM22上にカウントアップ用のカウンタが設定されるものとする。すなわち、上記オープン処理において、上記SRAM22には、上記DRAM23にロードされた部門未定義カウンタ30のカウンタ値を初期値とした部門未定義カウンタ30´がSRAM22に設定される。さらに、当該プリントジョブの部門が確定している場合、上記SRAM22には、上記DRAM23にロードされた当該部門に対応する部門カウンタ31のカウント値を初期値とした部門カウンタ31´も設定される。なお、上記オープン処理の例については、後で詳細に説明する。
上記オープン処理が完了すると、上記デジタル複合機1のシステム制御部11は、カウントアップ処理を行う(ステップS33)。このカウントアップ処理は、当該プリントジョブにおいてプリントしたページ数をカウントアップする処理である。上記カウントアップ処理では、図6に示すように、上記SRAM22上に設定した部門未定義カウンタ30´あるいは部門カウンタ31´をカウントアップする。つまり、上記カウントアップ処理では、当該プリントジョブとしてモノクロプリントを行った場合には、モノクロプリントしたページ数に応じてSRAM22上の部門未定義カウンタ30´を更新し、当該プリントジョブとしてカラープリントを行った場合には、カラープリントしたページ数に応じてSRAM22上の部門カウンタ31´を更新する。なお、上記カウントアップ処理の例については、後で詳細に説明する。
上記カウントアップ処理が完了すると、上記デジタル複合機1のシステム制御部11は、第1のクローズ処理を行う(ステップS34)。この第1のクローズ処理は、上記DRAM23にロードされているカウンタ値を更新する処理である。上記第1のクローズ処理では、図6に示すように、上記SRAM22上でカウントアップされたカウント値に基づいてDRAM23上のカウント値を更新するものである。すなわち、上記SRAM22上に設定された部門未定義カウンタ30´のカウント値および部門カウンタ31´のカウント値によりDRAM23上にロードされているカウント値は更新される。なお、上記第1のクローズ処理については、後で詳細に説明する。
上記第1のクローズ処理と共に、上記デジタル複合機1のシステム制御部11は、第2のクローズ処理を行う(ステップS35)。この第2のクローズ処理は、上記HDD29の各カウンタ30、31のカウンタ値を更新する処理である。上記第2のクローズ処理では、図6に示すように、上記SRAM22上でカウントアップされたカウント値に基づいてHDD29内の各カウンタ30、31のカウント値を更新するものである。すなわち、上記SRAM22上に設定された部門未定義カウンタ30´のカウント値および部門カウンタ31´のカウント値によりHDD29内の各カウンタのカウント値は更新される。なお、上記第2のクローズ処理についても、後で詳細に説明する。
上記のような処理によって、上記HDD29内に設定されている部門未定義カウンタ30及び各部門カウンタ31のカウント値は、当該プリントジョブにおいてプリントされたページ数に応じて更新される。
次に、上記オープン処理について説明する。
図7は、上記オープン処理の例を説明するためのフローチャートである。このオープン処理は、図5に示すように、プリントジョブが発生した際に実行される起動処理に続いて実行される。なお、ここでは、上記部門管理機能が有効な状態であるものとして説明する。
上記オープン処理において、上記システム制御部11のCPU21は、まず、部門コードが範囲外であるか否かを判断する(ステップS41)。上記部門コードが範囲外であるか否かは、ユーザにより有効な部門コードが入力されているか否かを判断するものである。つまり、上記CPU21は、当該プリントジョブが発生した際、あるいは、当該プリントジョブが発生する前に、ユーザが有効な部門コードを指定したか否かを判断する。
この判断により部門コードが範囲外であると判断した場合(ステップS41、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS42)。この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS42、YES)、上記CPU21は、部門が未定義であるものとする(ステップS43)。つまり、ユーザによる部門コードの指定がなく、カラー管理機能が有効な状態である場合、上記CPU21は、部門が未定義(管理対象となる部門が指定されていない)の状態であるとするものである。
また、上記判断により部門コードが範囲外でないと判断した場合、つまり、ユーザにより有効な部門コードが指定されていると判断した場合(ステップS41、NO)、上記CPU21は、ユーザにより指定された部門コードに対応する部門のオープン処理を行う(ステップS44)。また、上記判断によりカラー管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS42、NO)、上記CPU21は、上記部門コードチェックによりユーザからの部門コードの指定を受け付け、ユーザが指定した部門コードに対応する部門(指定部門)のオープン処理を行う(ステップS44)。
上記部門のオープン処理は、ユーザが指定した部門についてカラープリントしたページ数をカウントアップするための部門カウンタ31´をSRAM22上に設定するものである。すなわち、上記部門のオープン処理において、上記CPU21は、ユーザが指定した部門コードに対応する部門の部門カウンタ31のカウンタ値をDRAM23から読み出す。ここで、上記DRAM23には、上記起動処理において、上記HDD29内の各カウンタの値がロードされている。上記DRAM23から部門カウンタ31のカウンタ値を読み出すと、上記CPU21は、上記SRAM22上に部門カウンタとして機能する部門カウンタ31´を設定する。このSRAM22上の部門カウンタ31´には、初期値として上記DRAM23にロードされている上記HDD29内の部門カウンタ31のカウント値が設定される。
次に、上記CPU21は、部門が上記SRAM22上に定義されたか否かを判断する(ステップS45)。つまり、上記CPU21は、部門カウンタ31´が上記SRAM22上に設定されたか否かを判断する。この判断により部門が定義されていると判断した場合(ステップS45、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS46)。
この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS46、YES)、上記CPU21は、未定義部門のオープン処理を行う(ステップS47)。つまり、部門が定義され、かつ、カラー管理機能が有効であると判断した場合、上記CPU21は、未定義部門のオープン処理を行う。
上記未定義部門のオープン処理は、ユーザが指定した部門に関係なくモノクロプリントのページ数をカウントアップするための部門未定義カウンタ30´をSRAM22上に設定するものである。すなわち、上記未定義部門のオープン処理において、上記CPU21は、DRAM23から部門未定義カウンタ30のカウンタ値を読み出す。ここで、上記のように、上記DRAM23には、上記起動処理においてHDD29内の各カウンタのカウント値がロードされている。上記DRAM23から部門未定義カウンタ30のカウンタ値を読み出すと、上記CPU21は、上記SRAM22上に部門未定義カウンタとして機能する部門未定義カウンタ30´を設定する。このSRAM22上の部門未定義カウンタ30´には、初期値として上記DRAM23にロードされている上記HDD29内の部門未定義カウンタ30のカウント値が設定される。
また、上記判断により部門が定義されていないと判断した場合(ステップS45、NO)、あるいは、上記判断によりカラー管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS46、NO)、上記CPU21は、当該プリントジョブに伴うオープン処理を終了する。
上記のようなオープン処理では、部門コードが指定されている場合、カラー管理機能な有効な状態であれば、部門カウンタ31をカウントアップするための部門カウンタ31´と部門未定義カウンタ30をカウントアップするための部門未定義カウンタ30´とをSRAM22上に設定する。また、部門コードが指定されていなくとも、カラー管理機能な有効な状態であれば、上記部門未定義カウンタ30をカウントアップするための部門未定義カウンタ30´をSRAM22上に設定してオープン処理を終了する。
次に、上記カウントアップ処理について説明する。
図8及び図9は、上記カウントアップ処理の例を説明するためのフローチャートである。このカウントアップ処理は、図5に示すように、オープン処理に続いて実行される処理である。
上記カウントアップ処理において、上記システム制御部11のCPU21は、まず、部門コードが範囲外であるか否かを判断する(ステップS51)。上記部門コードが範囲外であるか否かは、ユーザにより有効な部門コードが入力されているか否かを判断するものである。つまり、上記CPU21は、当該オーブン処理が終了すると、ユーザにより有効な部門コードが指定されているか否かを判断する。
この判断により部門コードが範囲外でないと判断した場合(ステップS51、NO)、上記CPU21は、上記部門管理機能が有効であるか否かを判断する(ステップS52)。この判断により上記部門管理機能が有効であると判断した場合(ステップS52、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS53)。この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS53、YES)、上記CPU21は、さらに、当該プリントジョブがリスト出力処理以外のプリント処理であるか否かを判断する(ステップS54)。この判断により当該プリントジョブがリスト出力処理以外のプリント処理であると判断した場合(ステップS54、YES)、上記CPU21は、部門を未定義のままとする(ステップS55)。
また、上記判断により部門管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS52、NO)、あるいは、上記判断によりカラー管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS53、NO)、あるいは、上記判断により当該プリントジョブがリスト出力処理であると判断した場合(ステップS54、NO)、上記CPU21は、後述するステップS58へ進む。
また、上記判断により部門コードが範囲外であると判断した場合(ステップS51、YES)、上記CPU21は、上記部門管理機能が無効であるか否かを判断する(ステップS56)。この判断により部門管理機能が無効であると判断した場合(ステップS56、YES)、上記CPU21は、部門管理機能が無効であることを示す「0」を部門コードとする(ステップS57)。また、上記判断により部門管理機能が無効でないと判断した場合、つまり、部門管理機能が有効であると判断した場合(ステップS56、NO)、上記CPU21は、後述するステップS58へ進む。
次に、上記CPU21は、部門コードが範囲外であるか否かを判断する(ステップS58)。この判断により部門コードが範囲外であると判断した場合(ステップS58、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS59)。この判断により上記カラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS59、YES)、上記CPU21は、当該プリントジョブの部門を未定義とする(ステップS60)。また、上記判断により部門コードが範囲外でないと判断した場合(ステップS58、NO)、あるいは、上記判断によりカラー管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS59、NO)、上記CPU21は、後述するステップS61へ進む。
次に、上記CPU21は、当該プリントジョブに対する各種のパラメータが有効であるか否かを判断する(ステップS61)。この判断により各種のパラメータが有効でないと判断した場合(ステップS61、NO)、上記CPU21は、当該プリントジョブに対するカウントアップ処理を終了する。また、上記判断により各種のパラメータが有効であると判断した場合(ステップS61、YES)、上記CPU21は、当該プリントジョブを実行する機能に応じた部門管理の設定状態をチェックする(ステップS62)。
機能別に部門管理の設定状態をチェックすると、上記CPU21は、当該プリントジョブの部門が未定義以外であるか否かを判断する(ステップS63)。この判断では、これまでの処理で部門が定義されているか否かを判断する。この判断により部門が未定義以外であると判断した場合、つまり、部門が定義されていると判断した場合(ステップS63、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS64)。
この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS64、YES)、上記CPU21は、当該プリントジョブのプリントモード(カラーモード)がモノクロプリントモードであるか否かを判断する(ステップS65)。この判断によりカラーモードがモノクロプリントモードであると判断した場合(ステップS65、YES)、上記CPU21は、当該プリントジョブがコピー機能、ネットワークプリント機能、リストプリント機能、FAX受信(プリント)機能などの所定の機能の何れかであるか否かを判断する(ステップS66)。
この判断により当該プリントジョブがコピー機能、ネットワークプリント機能、リストプリント機能、FAXプリント機能などの所定の機能の何れかであると判断した場合(ステップS66、YES)、上記CPU21は、カウントアップすべきカウンタが未定義部門であるとする。つまり、上記CPU21は、上記SRAM22上に定義した部門未定義カウンタ30´でプリントしたページ数をカウントアップするものとする(ステップS67)。この場合、上記CPU21は、カウントアップ処理として上記プリンタ部14においてカウントされるプリントしたページ数を上記SRAM22上の部門未定義カウンタ30´でカウントアップする処理を行う(ステップS68)。
したがって、部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効な状態では、上記プリンタ部14においてカウントされるプリントしたページ数(モノクロプリントしたページ数)は、ユーザにより部門コードが指定されているか否か、つまり、当該プリントジョブの部門が確定しているか否かに関わらずに、上記部門未定義カウンタ30´でカウントアップされる。言い換えると、部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効な状態では、ユーザが部門コードを指定しなくとも、モノクロプリントしたページ数は、上記部門未定義カウンタ30´でカウントアップされる。
また、上記判断によりカラー管理機能が有効な状態でないと判断した場合(ステップS64、NO)、上記CPU21は、上記SRAM22上に定義されている部門カウンタ31´により上記プリント部14でプリント(この場合はモノクロプリントとカラープリント)した全てのページ数をカウンタアップする(ステップS68)。したがって、部門管理機能が有効でカラー管理機能が無効な状態では、上記CPU21は、上記プリント部13でプリントした全てのページ数を部門カウンタ31´によりカウントする。
また、上記判断により当該プリントジョブのモードがモノクロプリントでないと判断した場合、つまり、当該プリントジョブのモードがカラープリントであると判断した場合(ステップS65、NO)、上記CPU21は、上記SRAM22上に定義された部門カウンタ31´により上記プリント部14でプリント(この場合はカラープリント)した全てのページ数をカウントアップする(ステップS68)。したがって、部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効な状態では、上記CPU21は、当該プリントジョブの部門カウンタをSRAM22上に定義し、その定義した部門カウンタにより上記プリント部13でカラープリントしたページ数をカウントする。
なお、上記ステップS63の判断により当該プリントジョブの部門が未定義以外でないと判断した場合、つまり、これまでの処理において当該プリントジョブの部門が未定義にされている場合(ステップS63、NO)、上記CPU21は、上記プリンタ部14によりプリントした総ページ数を上記SRAM22上の部門未定義カウンタ30´でカウントアップする(ステップS68)。また、上記ステップS66の判断により当該プリントジョブがコピー機能、ネットワークプリント機能、リストプリント機能、FAXプリント機能などの所定の機能の何れでもないと判断した場合、上記CPU21は、上記プリント部13でプリントした全てのページ数を部門カウンタ31´によりカウントする。
上記のようなカウントアップ処理によれば、部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効な状態では、モノクロプリントしたページ数は、ユーザが部門コードを指定しなくとも上記部門未定義カウンタ30´でカウントアップされ、カラープリントしたページ数は、ユーザが指定した部門コードに基づいて部門カウンタ31´を定義してからその部門カウンタ31´でカウントアップされる。
次に、上記第1、第2のクローズ処理としてのクローズ処理について説明する。
図10は、上記第1、第2のクローズ処理としてのクローズ処理の例を説明するためのフローチャートである。このクローズ処理は、図5に示すように、プリントジョブが終了した後に、上記カウント処理に続いて実行される。なお、ここでは、上記部門管理機能が有効な状態であるものとして説明する。
上記クローズ処理において、上記システム制御部11のCPU21は、まず、部門コードが範囲外であるか否かを判断する(ステップS71)。上記部門コードが範囲外であるか否かは、ユーザにより有効な部門コードが入力されているか否かを判断するものである。つまり、上記CPU21は、当該プリントジョブが発生した際、あるいは、当該プリントジョブが発生する前に、ユーザが有効な部門コードを指定したか否かを判断する。
この判断により部門コードが範囲外であると判断した場合(ステップS71、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS72)。この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS72、YES)、上記CPU21は、部門が未定義であるものとする(ステップS73)。つまり、ユーザによる部門コードの指定がなく、カラー管理機能が有効な状態である場合、上記CPU21は、部門が未定義(管理対象となる部門が指定されていない)の状態であるとするものである。
また、上記判断により部門コードが範囲外でないと判断した場合、つまり、ユーザにより有効な部門コードが指定されていると判断した場合(ステップS71、NO)、上記CPU21は、ユーザにより指定された部門コードに対応する部門のクローズ処理を行う(ステップS74)。また、上記判断によりカラー管理機能が有効でないと判断した場合(ステップS72、NO)、上記CPU21は、ユーザにより指定されている部門コードに対応する指定部門のクローズ処理を行う(ステップS74)。
上記指定部門のクローズ処理は、ユーザにより指定された部門としてカラープリントしたページ数をカウントアップするためにSRAM22上に設定された部門カウンタ31´をクローズする処理である。すなわち、上記指定部門のクローズ処理において、上記CPU21は、SRAM22上の部門カウンタ31´のカウンタ値を読み出す。上記SRAM22から部門カウンタ31´のカウンタ値を読み出すと、上記CPU21は、第1のクローズ処理として、上記DRAM23にロードされている当該部門に対応する部門カウンタ31のカウント値を上記部門カウンタ31´のカウント値に更新する。同様に、上記CPU21は、第2のクローズ処理として、上記HDD29内の当該部門に対応する部門カウンタ31のカウント値を上記部門カウンタ31´のカウント値に更新する。
当該プリントジョブに対応する指定部門のクローズ処理が完了すると、上記CPU21は、実行中の他のプリントジョブがあるか否かを判断する(ステップS75)。この判断により実行中のプリントジョブがあると判断した場合(ステップS75、YES)、上記CPU21は、未定義部門のクローズ処理等を行わずに、当該クローズ処理を終了する。
また、上記判断により実行中のプリントジョブがないと判断した場合(ステップS75、NO)、上記CPU21は、上記SRAM22上の部門カウンタ31´として使用したワークエリアを初期化する(ステップS76)。上記ワークエリアを初期化すると、上記CPU21は、部門が未定義以外であるか否かを判断する(ステップS77)。つまり、上記CPU21は、当該プリンタジョブの部門が定義されていたか否かを判断する。この判断により部門が未定義以外であると判断した場合(ステップS77、YES)、上記CPU21は、上記カラー管理機能が有効な状態であるか否かを判断する(ステップS78)。
この判断によりカラー管理機能が有効であると判断した場合(ステップS78、YES)、上記CPU21は、未定義部門のクローズ処理を行う(ステップS79)。つまり、当該プリントジョブに対して部門が定義され、かつ、カラー管理機能が有効であった場合、上記CPU21は、未定義部門のクローズ処理を行う(ステップS79)。この未定義部門のクローズ処理が終了すると、上記CPU21は、上記SRAM22上の部門未定義カウンタ30´として使用したワークエリアを初期化する(ステップS80)。
上記未定義部門のクローズ処理は、ユーザにより指定された部門に関係なくモノクロプリントのページ数をカウントアップするためにSRAM22上に設定された部門未定義カウンタ30´をクローズする処理である。すなわち、上記未定義部門のクローズ処理において、上記CPU21は、SRAM22上の部門未定義カウンタ30´のカウンタ値を読み出す。上記SRAM22から部門未定義カウンタ30´のカウンタ値を読み出すと、上記CPU21は、第1のクローズ処理として、上記DRAM23にロードされている部門未定義カウンタ30のカウント値を上記部門未定義カウンタ30´のカウント値に更新する。同様に、上記CPU21は、第2のクローズ処理として、上記HDD29内の部門未定義カウンタ30のカウント値を上記部門未定義カウンタ30´のカウント値に更新する。
上記のように、本実施の形態では、部門管理機能とカラー管理機能とが共に有効な状態において、モノクロプリントは、部門が確定していなくともプリントを実行し、カラープリントは、部門が確定してからプリントを実行するようにしたものである。これにより、部門管理機能が有効な状態であっても、カラー管理機能が有効であれば、部門コードの入力なしで、モノクロプリントを行うことができる。この結果として、ユーザの利便性を向上させつつ、ユーザの要求に応じた部門管理を実現することができる。
さらに、部門ごとの部門カウンタと部門未定義カウンタとを設定しておき、カラープリントしたページ数はユーザによる部門コードの指定に応じて設定した部門カウンタで計数し、モノクロプリントしたページ数はユーザによる部門コードの指定に関係なく設定される部門未定義カウンタで計数するようにしたものである。これにより、カラープリントしたページ数のみをユーザが指定した部門ごとにカウントすることができ、ユーザの要望に応じた管理を行うことができる。これとともに、モノクロプリントした総ページ数も部門に関係なく管理することができ、当該デジタル複合機1の保守などに用いられる総プリントページ数も正常にカウントすることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成システムの構成例を概略的に示す図。 デジタル複合機の構成例を概略的に示すブロック図。 デジタル複合機におけるプリントジョブに対するプリント制御を概略的に説明するためのフローチャート。 部門コードチェックの例を説明するためのフローチャート。 プリントジョブにおけるカウント処理を概略的に説明するためのフローチャート。 SRAM、DRAMおよびHDD間での部門管理情報に対する処理を説明するための図。 オープン処理を説明するためのフローチャート。 カウントアップ処理を説明するためのフローチャート。 カウントアップ処理を説明するためのフローチャート。 クローズ処理を説明するためのフローチャート。
符号の説明
1…デジタル複合機(画像形成装置)、2(2A1〜2A4、2B1〜2B4、2C1〜2C4、2D1〜2D4)…パーソナルコンピュータ(PC)、3…ネットワーク、11…システム制御部、12…操作パネル、13…スキャナ部、14…プリンタ部(画像形成手段)、21…CPU(制御手段)、22…RAM、23…NVRAM、24…ROM、25…ネットワーク通信部、26…画像処理部、27…ファクシミリ通信部、28…ページメモリ、29…ハードディスクドライブ(HDD)、30…部門未定義カウンタ、31(31a、31b、31c、31d)…部門カウンタ、30´…部門未定義カウンタ、31´…部門カウンタ

Claims (4)

  1. 被画像形成媒体に画像を形成するための第1の動作モードと、被画像形成媒体に画像を形成するための前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードとを有する画像形成手段と、
    ユーザの部門を識別するための部門コードチェックを行う識別手段と、
    この識別手段により識別される部門ごとに画像形成したページ数を管理する部門管理手段と、
    この部門管理手段が有効な状態において第1の動作モードで画像形成したページ数のみを管理する限定管理手段と、
    前記部門管理手段及び前記限定管理手段が有効な場合、前記第1の動作モードであれば、前記識別手段による部門コードチェックを行い、前記部門コードチェックによりユーザの部門が確定した状態において前記第1の動作モードでの画像形成を実行し、前記第2の動作モードである場合、前記識別手段による部門コードチェックを行わずに前記第2の動作モードでの画像形成を実行する制御手段と、
    前記第1の動作モードで画像形成したページ数を前記識別手段による部門コードチェックにより識別した部門ごとのカウント値として計数し、前記第2の動作モードで画像形成したページ数を部門が未定義のカウント値として計数する計数手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の動作モードは、カラー画像を被画像形成媒体に形成するカラーモードであり、前記第2の動作モードは、モノクロ画像を被画像形成媒体に形成するモノクロモードである、
    ことを特徴とする前記請求項に記載の画像形成装置。
  3. 被画像形成媒体に画像を形成するための第1の動作モードと、被画像形成媒体に画像を形成するための前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードとを有する画像形成装置の管理方法であって、
    部門ごとに画像形成したページ数を管理する部門管理機能と第1の動作モードで画像形成したページ数のみを管理する限定管理機能とが有効な場合、前記第1の動作モードでああれば、ユーザの部門を識別するための部門コードチェックを行い、前記部門コードチェックによりユーザの部門が確定した状態において前記第1の動作モードでの画像形成を実行し、
    前記第1の動作モードで画像形成したページ数を部門ごとのカウント値として計数し、
    上記部門管理機能と上記限定管理機能とが有効な場合、前記第2の動作モードであれば、前記部門コードチェックを行わずに前記第2の動作モードでの画像形成を実行し、
    前記第2の動作モードで画像形成したページ数を部門に対応づけられていない未定義のカウント値として計数する、
    ことを特徴とする画像形成装置の管理方法。
  4. 前記第1の動作モードは、カラー画像を被画像形成媒体に形成するカラーモードであり、前記第2の動作モードは、モノクロ画像を被画像形成媒体に形成するモノクロモードである、
    ことを特徴とする前記請求項に記載の画像形成装置の管理方法。
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