JP4523824B2 - 電子レンジ加熱用容器 - Google Patents
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Description
この問題を解消するため、従来、主食材と副食材とを分離して収容する形態の容器が種々提案されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
特許文献5に開示された容器は、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂を成形した二重容器であり、内容器の口部を折り返して形成したテーパー状のカラー部と外容器の口部に形成したテーパー状のカラー部とを突き合わせ、外容器に内容物の熱が伝わり難くすると共に、内容器を支えて内外容器に間隙を形成した二重容器である。
この結果、外容器が特に底部で熱くなるため、容器を片手で持ち難く、また、手で持った時に軟化・変形し、内容物がこぼれたりする等の問題を解決するに至っていない。
また、特許文献5に開示された二重容器は、容器口部の断面形状が裾広がりであったり、容器側面上部外周に大きな膨らみがあるなど、それ自体を食器として使用することは考慮されていない。
更に、この容器には中皿に相当するものがないので、主食材と副食材が直接接触するため、電子レンジ加熱時に主食材が汁を吸収してふやけたりして食感が悪くなるという問題がある。
また本発明は、加熱したくない食材(薬味、漬物、デザートなど)を除いて加熱できる電子レンジ加熱用包装容器の提供を目的とする。
また本発明は、熱いうちに食する麺類などの食品を十分に加熱しても容器が熱くなったり、軟らかくなったりせず、安定して手で持てる電子レンジ加熱用包装容器の提供を目的とする。
また本発明は、輸送・補完に冷凍設備が不要で、加熱時間が短い電子レンジ加熱用包装食品を提供できる電子レンジ加熱用包装容器の提供を目的とする。
また、内容器と外容器が二重構造なので、電子レンジ加熱しても外容器が熱くならない。
また、内容器が耐熱性を有するので、電子レンジ加熱しても形状を保持し、中皿を安定して載置することができる。さらに、中皿を耐熱性樹脂で製造すれば、電子レンジ加熱で中皿自体が変形することがない。
また、中皿を着脱自在に載置したので、収容する副食材が薬味、漬物、デザートなどの加熱したくないものの場合は中皿ごと取り出すことができる。
また、内容器と外容器の間の空気がフランジ部で遮断されて口部に至らないので、口部が熱くならず、口部の加熱変形が起こり難く、内容器の垂下が低減される。
また、外容器が熱可塑性樹脂発泡成形体からなるものなので、電子レンジ加熱後も容器外側は熱くならず、容器を手で持っても熱くない。また、発泡体は、熱伝導性が低く曲げ強度が高いので、電子レンジ加熱後に手で持って変形し難い。
また、口部が断面逆U字状又は逆V字状で食器に似た形状なので汁を飲みやすく、食器と同じ感覚で取り扱うことができる。
また、中皿の底を支承する構造とすることで、中皿の面積を広くすることができる。
また、掴み部を形成すると、加熱後に中皿を取り外すときに熱くない。さらに、内容器からの蒸気抜きをこの掴み部の下部に形成してもよい。
また、指掛け用の孔は内容器からの蒸気抜きを兼ねることができる。
また、副食材の液体成分を食品固化剤で固め、加熱時に液体成分が溶融可能に調製したことによって、液体を含んでいても運搬、保管が容易である。また、電子レンジ調理に際し、スープ等を収容した袋を破って主食材に振りかけたり、水を加えたりする手間が必要ないので、老人や子供でも簡単に調理できる。また、冷凍固化に比べて加熱時間が短くて済む。
図1〜4は、本発明の電子レンジ加熱用容器の第1実施形態を示す図であり、図1は電子レンジ加熱用容器1の断面図、図2は中皿4の斜視図、図3は内容器3の要部斜視図、図4は電子レンジ加熱用容器1の断面図である。これらの図中、符号1は電子レンジ加熱用容器、2は外容器、3は内容器、4は中皿、5は蓋、6は鍔部、7はフランジ部、8は口部、9は係止部、10は垂下部、11は支承部、12は中皿の側壁部、13は中皿の底部、14は掴み部、15は台部、16は段部、17及び17Aは蒸気抜きスリット、18は内容器の周壁部、19は蓋の嵌合凸部、20は蓋ツマミ片、21は内嵌合部である。
また内容器3は、開口部を外側に向け屈曲させて形成されたフランジ部7と、該フランジ部7より先端側を上側に向けて立ち上げ、さらに断面が逆U字状又は逆V字状に折り返して形成された口部8と、該口部8の先端側をフランジ部7より下方まで垂下させるとともに、一部を開口部内側方向に膨出させた係止部9を持つ垂下部10とを有している。外容器2内に前記内容器3を入れ、内容器3に内容物を入れた状態で、内容器3のフランジ部7下面は、外容器の鍔部6上面に当接するようになっている。
口部8に口を付けて液体を飲む時に、幅が1mm未満では薄すぎて紙を噛んでいるような感触となり、また幅が10mmを超えると、厚すぎて違和感を生じると共に、口の端から液体が漏れ易い。また、幅が1mm以下で高さが5mm以上の逆U字状口部は成形が困難である。逆U字状又は逆V字状の頂部は、断面が鋭角でないことが好ましく、半円形、楕円形、或いはRのついた多角形が好適である。
口部8内面の下部を容器外側方向に傾斜させた内嵌合部21bとし、蓋5が内嵌合できるようにしてもよい。
蓋5を内容器3に装着する方法は限定されないが、蓋に凝縮した水分などが外に漏れないようにするために、内容器3に内嵌合する方法が好ましい。この場合、蓋5の外周部に内容器3の口部8に内嵌合される凹字状或いは逆U字状の凹部を形成することが好ましい。図1の例示では、平面状の中央天板部を有し、その周縁に下方に向けて伸びる断面U字状の嵌合凸部19が形成され、該嵌合凸部19の外周には蓋ツマミ片20が形成されている。この嵌合凸部19は、内容器3の口部8に内嵌合され、嵌合された蓋5は蓋ツマミ片20を摘んで引き上げることで口部8から外せるようになっている。蓋5の装着方法はこれ以外にも、例えば、単に内容器3のフランジ部7に載せるだけ、或いは、天板に凝縮した水分が容器内に落ちるように誘導する下向きの凹条部を設けた上で内容器3の口部8外面或いは垂下部10等に外嵌合する方法であっても良い。蓋5には、V字状やU字状などの任意の蒸気抜きスリット17Aが設けられ、電子レンジ加熱により膨張した空気や発生した蒸気を外に逃がすようになっている。
また、内容器3と外容器2が二重構造なので、電子レンジ加熱しても外容器2が熱くならない。
また、内容器3が耐熱性を有するので、電子レンジ加熱しても形状を保持し、中皿4を安定して載置することができる。さらに、中皿4を耐熱性樹脂で製造すれば、電子レンジ加熱で中皿4自体が変形することがない。
また、中皿4を着脱自在に載置したので、収容する副食材が薬味、漬物、デザートなどの加熱したくないものの場合は中皿4ごと取り出すことができる。
また、内容物の重さや加熱による温度上昇で変形し易い内容器3のフランジ部7を外容器2の鍔部6で直接支える構造としたことによって、電子レンジで加熱した時に、内容物の熱や重量による内容器3の垂下を抑制して外容器2と内容器3の接触を防止できる。
また、内容器3と外容器2の間の空気がフランジ部7で遮断されて口部8に至らないので、口部8が熱くならず、口部8の加熱変形が起こり難く、内容器3の垂下が低減される。
また、外容器2が熱可塑性樹脂発泡成形体からなるものなので、電子レンジ加熱後も容器外側は熱くならず、外容器2を手で持っても熱くない。また、発泡体は、熱伝導性が低く曲げ強度が高いので、電子レンジ加熱後に手で持って変形し難い。
また、口部8が断面逆U字状又は逆V字状で食器に似た形状なので汁を飲みやすく、食器と同じ感覚で取り扱うことができる。
また、内容器3の支承部11で中皿4の段部16を支承する構造とすることで、中皿4を安定して載置でき、取り外しも容易になる。
また、中皿4に2つの掴み部14を形成したので、中皿4の着脱が容易になる。また、掴み部14を形成したので、加熱後に中皿14を取り外すときに熱くない。
また、内容器3の口部8の内側下部を容器外側方向に傾斜させ、蓋5を内嵌合する内嵌合部21を形成することによって、蒸気が凝縮した水滴が外に漏れ出すことがない。
また、ご飯やパスタ、麺類等の主食材は、ゼラチンゼリーなどで被覆し、電子レンジで加熱調理又は解凍する際に水分が蒸散してパサパサにならないようにすることができる。
また、副食材の液体成分を食品固化剤で固め、加熱時に液体成分が溶融可能に調製したことによって、液体を含んでいても運搬、保管が容易である。また、電子レンジ調理に際し、スープ等を収容した袋を破って主食材に振りかけたり、水を加えたりする手間が必要ないので、老人や子供でも簡単に調理できる。また、冷凍固化に比べて加熱時間が短くて済む。
本実施形態の電子レンジ加熱用容器1は、前述した第1実施形態の電子レンジ加熱用容器1とほぼ同様の構成要素を備えて構成され、同一の構成要素には同一符号を付してある。本実施形態では、内容器3の支承部11の上端位置を下げるとともに、支承部11の上面で中皿4の底部13を支承できるようにし、中皿4の側壁部12に段部を設けない構成としている。
本実施形態の電子レンジ加熱用容器は、中皿22以外は前述した第1実施形態の電子レンジ加熱用容器1とほぼ同様の構成要素を備えて構成されている。本実施形態では、中皿22として、略円板状の底部24とその周縁から立設された側壁部23とからなり、側壁部23には内容器3の支承部11に載置するための段部25が設けられていると共に、対向する2箇所に指掛け用の孔26が設けられている。この中皿22は、内容器3に着脱する際に、これらの孔26に指をかけて容易に着脱でき、またこれらの孔26は内容器3からの蒸気抜きを兼ねている。
Claims (1)
- 熱可塑性樹脂発泡成形体からなり、開口部を外側に向け屈曲させて形成された鍔部を有する外容器と、熱可塑性樹脂からなり、JIS S2029・6.5で規定された耐熱性試験において100℃以上の耐熱性を有するとともに、熱可塑性樹脂シート成形体からなり、開口部を外側に向け屈曲させて形成されたフランジ部と、該フランジ部より先端側を上側に向けて立ち上げ、さらに断面が逆U字状又は逆V字状に折り返して形成された口部と、該口部の先端側を前記フランジ部より下方まで垂下させるとともに、一部を開口部内側方向に膨出させた係止部を持つ垂下部とが形成された内容器とが、開口周縁部において互いに嵌合して固定された二重容器と、
該二重容器内に着脱自在に載置された中皿と、前記内容器に嵌合する蓋とからなることを特徴とする電子レンジ加熱用容器。
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