JP4521284B2 - 原子炉炉心支持構造 - Google Patents

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Description

本発明はBWR(沸騰水型原子炉)の炉心支持板、特に直交補強ビームで補強された炉心支持板を備えた原子炉炉心支持構造に関する。
沸騰水型原子炉の一例である改良型沸騰水型原子炉(ABWR)では、そのABWRの原子炉圧力容器内に上方から順に、蒸気乾燥器,気水分離器,上部格子板,炉心シュラウド,炉心支持板等が配置され、その炉心支持板が炉心を下方から支持する構成の要素として利用されている。そして、その原子炉圧力容器の下部には、原子炉圧力容器内の冷却材を原子炉の炉心に循環させる再循環ポンプが複数台配置されている。
このようなABWRの構成において、運転時には、原子炉圧力容器の下部に配置された再循環ポンプにより、炉心への冷却材の循環が再循環ポンプで行われる。
炉心の構成要素である燃料集合体は、その下端部が燃料支持金具に支持され、その燃料支持金具が制御棒案内管を介して炉心支持板に支持されている。このようにして燃料集合体は炉心支持板へ燃料支持金具と制御棒案内管とを介して支持されている。
燃料支持金具は、4体の燃料集合体を格子状配列で支持し、その中心部に制御棒が挿入される構成となっている。そのことから、燃料支持金具の下部は制御棒案内管の上端部内に配置されており、その制御棒案内管の周壁外面側に、冷却材を導入するための冷却材流入口が横向きに開口し、この冷却材流入口に入口オリフィスが設けられている。また、燃料支持金具内には、冷却材流入口から流入した冷却材を各燃料集合体に案内する冷却材流路が上方に向って形成されている。したがって、燃料支持金具の場合には、冷却材が炉心下部から上昇した後、冷却材流入口に横向きに向きを変えて導入され、その後冷却材流路においてさらに垂直上方に向きを変えて燃料集合体に流通するという複雑な経路をもつ構造となっている。
燃料支持金具の周囲には、さらに炉心支持板を下側から補強する補強ビームのビーム材である縦板状のビーム板等を配置した構造が知られている。この場合、燃料支持金具に支持された燃料集合体には、原子炉圧力容器の下部に設けられた再循環ポンプにより上昇する冷却材が、炉心支持板の下面に共に接する補強ビームおよび制御棒案内管の隙間を介して流入するため、流路がより複雑な構造になっている。
炉心支持板補強ビームには、複雑な構造になった流路により増大した圧損を低減するために、流路面積を増加させるよう、補強ビームのビーム板に孔があけているものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平1−224697号公報
直交補強ビームを有する沸騰水型原子炉の炉心支持板においては、直交する補強ビームが制御棒案内管の流入口まわりの流路を狭める為、炉内圧損を増加させる課題があった。この問題を解決する為に上記特許文献1に掲載のように補強ビームのビーム板に孔を開けて流路面積を増加させて圧損を低減させても、燃料支持金具に設けられた入口オリフィスには左右対称方向から冷却材が流れ込むような状態を生じて左右の流れが一方の流れに吸収されることなく衝突しあって複雑な流れになって流路面積の増大の割には圧損が減少しない。また、補強ビームにあける孔の合計面積を大幅に拡大すると、補強ビームによる補強効果を損なう。
本発明の目的は、直交補強ビームを有する炉心支持板における補強ビームによる補強効果を極力損なうことなく、燃料支持金具に設けられた入口オリフィスに流入する冷却材の流れの圧損を低減することにある。
本発明の目的を達成するための基本要件は、原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器内に設置された炉心支持板と、前記炉心支持板の下面に設置されて矩形の格子状に配置された複数の補強ビームと、前記原子炉圧力容器内に設置され上端部が前記炉心支持板の上方に配置され冷却材流入口が前記炉心支持板の下方に位置するように配置された制御棒案内管と、前記制御棒案内管の上端部に設置されて前記制御棒案内管の冷却材流入口に対面する部位にオリフィスを有する冷却材流入口が設けられている燃料支持金具とを備えた沸騰水型原子炉において、前記制御棒案内管に隣接する複数の前記補強ビームのうち、一方向に延びる前記補強ビームと前記制御棒案内管との間隔が、前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームと前記制御棒案内管との間隔と異なっていることにある。
他の基本要件は、原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器内に設置された炉心支持板と、前記炉心支持板の下面に設置されて矩形の格子状に配置された複数の補強ビームと、前記原子炉圧力容器内に設置され上端部が前記炉心支持板の上方に配置され冷却材流入口が前記炉心支持板の下方に位置するように配置された制御棒案内管と、前記制御棒案内管の上端部に設置されて前記制御棒案内管の冷却材流入口に対面する部位にオリフィスを有する冷却材流入口が設けられている燃料支持金具とを備えた沸騰水型原子炉において、前記制御棒案内管に隣接する複数の前記補強ビームのうち、一方向に延びる前記補強ビームの形状と前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームの形状とが互いに異なっていることにある。
上記の基本要件を備えることによって、一方向に延びる前記補強ビームと、前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームとが、その交差個所とオリフィスの中心を結ぶ仮想線を境にして左右非対称な配置、或いは非対称な構造となる。そのため、補強ビーム間に挿入された制御棒案内管流入口まわりの流路が上記の仮想線を境にして左右非対称となり、複雑な流れが単純化され、炉内の圧力損失が低減される。
流路が非対称とは、流路面積が非対称となることをも意味しているが、前記補強ビームの直交交差個所と前記オリフィスの中心とを結ぶ線を境にして左右の入口流路面積の入口流路面積非対称度を1.1 以上に設定されていることが好ましい。
流路が非対称となると流量も非対称となるが、補強ビームの直交交差個所と前記オリフィスの中心とを結ぶ線を境にして左右の流量の流量非対称度を1.1 以上に設定されていることが好ましい。
炉心支持板の補強ビームで囲われた燃料支持金具のオリフィスへの流路を流れる流路に係わる入口流路面積等のその流路の要素が、燃料支持金具のオリフィスの中心と補強ビームの交差する部位との間を結ぶ線を境界に左右非対称となり、オリフィスへの冷却材の複雑な流れが単純化され、原子炉炉内の圧力損失が低減される。
以下、本発明の実施形態について、各図を参照して説明する。図1は、燃料支持金具1の全体斜視図である。燃料支持金具1は4体の燃料集合体7を支持する燃料支持部1aと、それらの中央に位置する制御棒挿通孔1bと、冷却材の入口となるオリフィス2とを有する。オリフィス2は燃料支持部1aに通じていて、一つの燃料支持部1aに一つのオリフィス2が通じるようにされている。そのため、一つの燃料支持金具1には、4個の燃料支持部1aと4個のオリフィス2が、いずれも90度の角度間隔で備わっている。
図2はABWRの原子炉圧力容器の炉心支持板6近傍の縦断面図である。図3はその炉心支持板6の縦断面と炉心支持板6の各補強ビーム3,4が直交して矩形の格子形状を成している様子を示した斜視図である。それらの各図で見られるように、原子炉圧力容器内に設置された炉心支持板6は、その下面に縦横に配置された補強ビーム3,4の上端が固定されることで、補強されている。
図4は、燃料支持金具1の一組の燃料支持部1aとオリフィス2の関係を示している縦断面図である。この図のように、原子炉圧力容器内下部で垂直に立てられた制御棒案内管9は、上端部が炉心支持板6に形成した孔に挿入されて炉心支持板6を貫通している。その制御棒案内管9の上端部には燃料支持金具1の下部が挿入されている。炉心支持板6は制御棒案内管の上部と燃料支持金具1の水平方向の動き、特に傾きを起こさないように水平方向から支持している。
制御棒案内管9の上部側面には、炉心支持板6よりも低い位置で補強ビーム3,4で囲われる位置に、冷却材が流入する入口孔である制御棒案内管9の冷却材流入口9aが周囲4箇所に開口し、その制御棒案内管の冷却材流入口に正対して燃料支持金具1のオリフィス2が位置している。このような燃料支持金具1の燃料支持部1aには原子炉の燃料集合体7の下部タイプレート5が搭載されている。このようにして原子炉の炉心を構成する燃料集合体7は燃料支持金具1に搭載されて支えられている。
その燃料支持金具1の一個のオリフィス2は、各補強ビーム3,4が直交して形成された角部に対面している。そのため、その角部に対面している一個のオリフィス2への冷却材は、ABWRの再循環ポンプで送られてきて、図4,図8,図9の矢印のように各補強ビーム3,4と制御棒案内管9と炉心支持板6とによって覆われた流路を下方から上方に流れて一部炉心支持板6で下方に反転してオリフィス2へ流入する流線をたどる。
その他のオリフィス2へも冷却材が流入するが、その流入した冷却材は各オリフィス2に1対1に対応した燃料支持部1aへ燃料支持金具1内を流れ下部タイプレート5から燃料集合体7内へ流入する。このように燃料支持金具1は、炉心支持板6の下方でオリフィス2から流入した冷却材を炉心支持板6の上方に配置された燃料集合体7内へ導く流路としての機能を発揮する。
図1〜図4に示すように、本実施形態の補強ビーム3,4は、制御棒案内管9や燃料支持金具1を配置するために複数の燃料支持孔を有する炉心支持板6を下面側から補強している。燃料支持金具1に設けられて各補強ビーム3,4が直交して形成された角に向いたオリフィス2へ流入する冷却材の流路は、制御棒案内管9,炉心支持板6及び直交補強ビーム3,4とからなる。
燃料支持金具1に設けられて各補強ビーム3,4が直交して形成された角に向いたオリフィス2に流入する冷却材の圧損を低減させる手段が炉心支持板6を支持する補強ビーム3,4に工夫を凝らして設けられている。
この点について、図5〜図7を参照して説明する。図5は燃料支持金具1に設けられた入口オリフィス2への冷却材の入口部分における流路の従来例における平断面図である。この流路部は制御棒案内管9と各補強ビーム3,4とで囲われている。本実施例では、図5の従来例に比べて、図6のように、各補強ビーム3,4の内の一方の補強ビーム3を制御棒案内管9から遠ざかる方向へ配置位置を変更し、もう一方の補強ビーム4は従来と同じ位置に設置してある。
そのため、図6において、オリフィス2の中心から各補強ビーム3,4の交差個所にかけて直線的に結んで表した破線を境にして、その破線と制御棒案内管9と補強ビーム3とで囲われた領域を右側の入口流路面積S1 と定義し、その破線と制御棒案内管9と補強ビーム4とで囲われた領域を左側の入口流路面積S2と定義し、且つ右側の入口流路面積S1を通過する冷却材の流量をQ1と定義し、且つ左側の入口流路面積S2を通過する冷却材の流量をQ2と定義した場合、S1>S2,Q1>Q2となる。S1>S2,Q1>Q2 となる関係を実現するために、各補強ビームの内の一方向の補強ビーム3の制御棒案内管9との間隔が、もう一方向の補強ビーム4の制御棒案内管9との間隔と相違するように前記各補強ビーム3,4が配置されている構造としてある。
1>S2,Q1>Q2となる関係を実現するための他の構成として図7に示す構成がある。図7の構成は、図5の構成に比較して、一方の補強ビーム3の厚さを他方の補強ビーム4の厚さに比べて薄くしてある構成が異なっている。その厚さとは、例えば図14の両矢印で表した上下方向の長さLが表記されている補強ビーム3,4の垂直な面に対して直交する方向の補強ビーム3,4の寸法L1,L2である。
図7に示す通り、一方向の補強ビーム3の厚さのみを低減させた構成の模擬試験及び模擬解析を行った結果、図19に従来例を示す実線から本実施例の場合を示す破線で示す通り、補強ビーム3のみ厚さを低減させると、予想された流路面積増大による冷却材流れのなだらかな圧損低減だけではなく、補強ビーム3のある厚さ低減で、各補強ビーム3,4と制御棒案内管9で囲われた補強ビーム3,4の交差部分での冷却材の流路のオリフィス2への冷却材の複雑な流れの単純化により、流路面積を増大させた以上に大きなオリフィス2部の圧損低減を得ることができた。
その模擬試験及び模擬解析の結果では、補強ビーム3のみ15%厚さを低減させれば、従来の圧損が半減するほどの大きな圧損低減を得ることが出来た。このことは、図7において、破線から左側の入口流路面積S1と破線から右側の入口流路面積S2の比S1/S2,入口流路面積非対称度を1.1 としたことに相当する。以降、補強ビーム3,4をS1
2 となる厚さ、または、補強ビーム3,4をS1≠S2となるように配置としたとき、補強ビーム3,4を非対称な厚さ、または、補強ビーム3,4を非対称に配置としたという。補強ビーム3,4を非対称に配置しても、S1>S2,Q1>Q2となる関係を成立できるので、同様にオリフィス2圧損低減を得ることができる。
図8は図5の例におけるオリフィス2への冷却材の入口部分の流路部における燃料支持金具1と各補強ビーム3,4との関係を流路に冷却材の流線(矢印の通り)を描いて示した平断面図である。
図9は図6又は図7における実施例を採用した場合の、オリフィス2への冷却材の入口部分の流路部における燃料支持金具1と各補強ビーム3,4との関係を流路に冷却材の流線(矢印の通り)を描いて示した平断面図である。その図9のように、一方向の直交補強ビーム3をもう一方向の直交補強ビーム4に対して、非対称な厚さ、または、非対称な配置としたとき、燃料支持金具1の4つのオリフィス2に流入する冷却材の流れに関して図7や図19を参照して説明したのと同様な作用効果が得られ、オリフィス2に流入する冷却材のオリフィス2の圧損が流路面積を拡大した以上に低減される。
図10は図2におけるI断面を従来の例について示した平断面図である。そのI断面とは、炉心支持板6のオリフィス2を通る面での平断面である。図10のように、炉心支持板6を下面側から補強する直交した各補強ビーム3,4に囲まれた一つの格子の領域の一区画に4つの燃料支持金具1が配置されている。本実施例でも図11のように、炉心支持板6を下面側から補強する直交した各補強ビーム3,4に囲まれた一つの格子の領域の一区画に4つの燃料支持金具1が配置されているが、その各補強ビーム3,4の制御案内管9からの水平な最短距離が既説明の図6のように互いに相違するように設定されている。即ち、図11では、図10の従来例に比較して全ての補強ビーム3(図11の太い実線部分)が矢印の方向へ例えば既説明の図5から図6のように配置位置を変えている。その配置位置の変化で補強ビーム3,4で囲われたある格子領域では、制御棒案内管から補強ビームが遠ざかり、その格子領域に補強ビーム3が位置変化する方向で隣接する他の格子領域では制御棒案内管に位置変化してきた補強ビーム3が接近することになるが、その接近によってもS1>S2,Q1>Q2或いはS1<S2,Q1<Q2の関係が成立する。その場合にも、オリフィス2部での圧損低減については流路面積の変化よりも左右の流路面積や流量のアンバランスによる冷却材の流れの単純化が貢献するので、流路面積が低減した個所側でのオリフィス2部の圧損低減が達成できる。
図12は、図7の実施例を採用した場合の図2のI断面図であるが、点線で表示した全ての補強ビーム3が太い実線で表示した補強ビーム4に比較して図7のように薄くしてある。この場合には、図7で解説したようにS1>S2,Q1>Q2或いはS1<S2,Q1<Q2の関係が成立する。そのため、左右の流路面積や流量のアンバランスによる冷却材の流れの単純化により、流路面積S1やS2を均等に拡大した以上に大幅にオリフィス2部の圧損低減が達成できる。
このように、図11で示された両補強ビーム3,4の非対称な配置の例でも、図12で示された両補強ビーム3,4を非対称な厚さにした例でも両補強ビーム3,4の交差した角に面した入口オリフィス2において、冷却材の大きな圧損低減が得られる。
図11,図12のいずれの実施例においても、図5の例に比較してほぼ半減というほどの大きな圧損低減を得るためには、オリフィス2に流入する冷却材の流路に対して、記述のように定義した左側の流路面積をS1、右側の流路面積をS2とし、入口流路面積非対称度S1/S2を1.1 以上にすべきである。ここで、S1とS2の決め方はS1>S2となるように入れ換えられるとする。
次に、他の模擬試験結果及び模擬解析結果を説明する。図13に示すように、オリフィス2に流入する冷却材の流路に対して、破線から右側の流路に粗い目の金網を、破線から左側の流路にその粗い目の金網に比較して細かい目の金網を取り付け、模擬試験及び模擬解析を行ったところ、複雑な流れが単純化され、図18に示す通り、大きな圧損低減となった。図13において、各金網12,13は各補強ビーム3,4の下端に取り付けて、その下端の高さで水平に張ったものである。この模擬試験及び模擬解析では、図13において、オリフィス2に流入する冷却材の流れに対して、S1 を通過する流量をQ1,S2を通過する流量をQ2 としたとき、流量非対称度Q1/Q2をQ1≠Q2としたのに相当する。各補強ビームに何等の変更を加えない図5の例に比較してほぼ半減というほどの大きな圧損低減を得るためには流量非対称度を1.1 以上とすべきである。
図14は図3に示した補強ビーム3,4の井桁構造を拡大して書き直したものである。ここで、第3実施形態として図15のように発明した。図15は炉心支持板の下面に固定されて炉心支持板を補強している補強ビーム3,4のうち、一方向の補強ビーム4はもう一方向の補強ビーム3に対して非対称な上下長さとしている。補強ビーム3,4を非対称な長さとすることにより、S1とS2を通過する流れに対して異なる圧損係数を与えることになり、図13で説明した結果と同様大きな圧損低減を得ることができる。水力学の計算により、流量非対称度1.1 を得るためには、一方向の補強ビーム3の上下方向長さをLとしたとき、もう一方向の補強ビーム4の長さは0.7L 以下にすべきであることが言える。その他の構造は他の実施例と同じである。
図16から図17に第3実施形態に関連した他の実施形態を示す。第4実施形態を図
16に示す。図16の構造では、補強ビーム4を上下に間隔をあけた2本の補強棒10で置き換えてある。補強棒10の断面は角断面であり、この場合には補強棒10の上下方向の長さは上下2本合計で0.7L 以下にすべきである。その他の構造は他の実施例と同じである。
第5実施形態を図17に示す。図17は補強ビーム4を上段の補強棒10と下段の補強棒11で置き換えてある。補強棒10は角断面を有するが、補強棒11の断面は丸断面であって補強棒10よりも圧損係数が小さい。このことから、各補強棒10,11の上下長さの合計で0.7L 以上であっても、大きな圧損低減が得られる。その他の構造は他の実施例と同じである。
本発明の各実施例によれば、沸騰水型原子炉の炉心支持板近傍の原子炉炉心支持構造によれば、炉心支持板の補強ビーム間に挿入された制御棒案内管流入口まわりの流路が非対称となり、燃料支持金具のオリフィスへの流れが単純化されるので原子炉圧力容器内で循環する冷却材の原子炉炉内での圧力損失が低減される。
本発明は、沸騰水型原子炉の炉心を支持する構造、即ち原子炉炉心支持構造に適用され、原子炉内で循環する冷却材の圧損を低減するために利用される。
沸騰水型原子炉に用いられている燃料支持金具の全体斜視図である。 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内下部の縦断面図である。 沸騰水型原子炉に採用された炉心支持板の構造を示しており、上図は炉心支持板構造の全体の縦断面図、下図は炉心支持板に設けられる補強ビームの斜視図である。 沸騰水型原子炉における燃料支持金具と炉心支持板と関係及び冷却材の流線を示した縦断面図である。 従来における燃料支持金具と炉心支持板の補強ビームと制御棒案内管との関係を燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 本発明の実施例における燃料支持金具と炉心支持板の補強ビームと制御棒案内管との関係を燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 本発明の他の実施例における燃料支持金具と炉心支持板の補強ビームと制御棒案内管との関係を燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 従来における燃料支持金具のオリフィスへの冷却材の流れを流線として示した燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 本発明の実施例における燃料支持金具のオリフィスへの冷却材の流れを流線として示した燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 従来における図2のI断面図である。 本発明の実施例における図2のI断面図である。 本発明の他の実施例における図2のI断面図である。 炉心支持板の補強ビームと制御棒案内管とで囲われた流路の下端に金網を張った場合を燃料支持金具のオリフィスの中心の高さで見た平断面図である。 従来の炉心支持板の補強ビームの井桁構造を示した斜視図である。 本発明による補強ビームの井桁構造を示した斜視図である。 本発明による他の補強ビームの井桁構造を示した斜視図である。 本発明によるさらに他の補強ビームの井桁構造を示した斜視図である。 図13における燃料支持金具のオリフィス圧損係数と燃料支持金具のオリフィスへの入口流路の面積との関係を示したグラフ図である。 図7における燃料支持金具のオリフィス圧損係数と燃料支持金具のオリフィスへの入口流路の面積との関係を示したグラフ図である。
符号の説明
1…燃料支持金具、2…オリフィス、3,4…補強ビーム、5…下部タイプレート、6…炉心支持板、7…燃料集合体、8…孔、9…制御棒案内管、10…補強棒(直方体型)、11…補強棒(円柱型)、12…粗い目の金網、13…細かい目の金網。

Claims (2)

  1. 原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器内に設置された炉心支持板と、前記炉心支持板の下面に設置されて矩形の格子状に配置された複数の補強ビームと、前記原子炉圧力容器内に設置され上端部が前記炉心支持板の上方に配置され冷却材流入口が前記炉心支持板の下方に位置するように配置された制御棒案内管と、前記制御棒案内管の上端部に設置されて前記制御棒案内管の冷却材流入口に対面する部位にオリフィスを有する冷却材流入口が設けられている燃料支持金具とを備えた沸騰水型原子炉において、
    前記制御棒案内管に隣接する複数の前記補強ビームのうち、一方向に延びる前記補強ビームと前記制御棒案内管との間隔が、前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームと前記制御棒案内管との間隔が異なっていることを特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器内に設置された炉心支持板と、前記炉心支持板の下面に設置されて矩形の格子状に配置された複数の補強ビームと、前記原子炉圧力容器内に設置され上端部が前記炉心支持板の上方に配置され冷却材流入口が前記炉心支持板の下方に位置するように配置された制御棒案内管と、前記制御棒案内管の上端部に設置されて前記制御棒案内管の冷却材流入口に対面する部位にオリフィスを有する冷却材流入口が設けられている燃料支持金具とを備えた沸騰水型原子炉において、
    前記制御棒案内管に隣接する複数の前記補強ビームのうち、一方向に延びる前記補強ビームの形状と前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームの形状とが互いに異なっており、
    前記制御棒案内管に隣接する複数の前記補強ビームのうち、一方向に延びる前記補強ビームの厚さが前記一方向と交差する方向に延びる他の前記補強ビームの厚さと異なっていることを特徴とする沸騰水型原子炉。
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