JP4520573B2 - ベルトの接合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に複数枚の帆布等の補強用シートを配設したコンベヤベルト等のベルトの接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベルトコンベヤに用いられているコンベヤベルトは、1本または複数本の平ベルトを、その端末同士を互いに接合し、フレームに装着した多数のローラに沿って掛け回して使用される。
【0003】
このようなベルトの端末同士の接合構造として、例えば図7及び図8に示すように、互いに対向させたベルト(1)(1')の端末(1a)(1a')より長さの異なる複数枚の補強用シートである帆布(その短いものから順に、(2-1)(2'-1)(2-2)(2'-2)(2-3)(2'-3)(2-4)(2'-4)の符号を付し、それらを左右に分けて統合して、(2)(2')としてある。)を、ベルト(1)(1')の厚さ方向に所要の間隔(3)を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末(1a)(1a')から延出してきた互いに対向する帆布(2)(2')同士を、端末(1a)(1a')間の寸法である接合部分の全長(L)を予め定めたステップ数(ここでは3としてある)に応じて均等に区分した複数のステップ(S1)(S2)(S3)の境界部において突き合わせて並列させ、前記間隔(3)にゴム(4)を挟み込んで再加硫することにより、互いに隣接する帆布(2)(2')同士を接合したものがある。
【0004】
この種のベルトの接合構造において、従来は、一方のベルト(1)の端末(1a)から延出する帆布(2-1)(2-2)(2-3)(2-4)を、隣接するもの同士の長さが1ステップずつ異なるように、短い順または長い順(図7の左方のベルト(1)の端末(1a)から延出する帆布(2)参照)に並ぶように配設している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなコンベヤベルトにおいては、ベルト(1)の強度及び耐久性は、この接合部の構造に掛かっており、この接合部の強度及び耐久性を向上することがベルト全体の強度及び耐久性を向上することになる。
【0006】
このような接合部の強度及び耐久性を向上する従来の手段としては、接合部分の全長(L)を長くする、ステップ数を多くする、等の手段が知られているが、それらの値を大とすることは、コストの増大につながるとともに、現場で熱加硫する際に用いられる熱盤やポータブルプレスの長さに制限があることから、実用上はかなり制約されており、そのような制約の中で、これらの手段を組み合わせて使うことにより、所期の接合部の強度及び耐久性を得るようにしているのが実状である。
【0007】
そして、従来は、上述のように、各ステップの長さであるステップ長をすべて同一とし、一方のベルト(1)の端末(1a)から延出する帆布(2-1)(2-2)(2-3)(2-4)を、1ステップ分ずつ長さが異なるように、短い順(または長い順)に整然と並べることにより、最も大きな接合強度が得られると考えられていたが、出願人の研究により、それが誤りであることが判明している。
【0008】
すなわち、補強用シートとして用いられる帆布は、合成繊維の多軸織物であることが多く、それらを補強用シートとして用いたエンドレスベルトの屈曲疲労特性は、それが巻き掛けられるプーリー径に大きく依存している。
図9に示すように、プーリー(5)上でのベルト(1)の曲げ屈曲では、ベルト(1)の厚さ方向の中心面(0)を境として、外側(通常搬送面側)には、ベルト(1)のテンションに加えて、曲げによる歪みが引張力として加わり、内側(プーリー側)には、曲げによる歪みが圧縮力として加わる。
【0009】
実際の応力解析や疲労破壊試験においても、ベルト(1)の最も外側(上側)の帆布(2'-4)とそれに隣接する帆布(2-2)との間(1−2プライ間)の加硫ゴム(4)の部分(6)の応力が最も高く、かつこの部分(6)が最も破壊され易く、したがって、この部分(6)がベルトの寿命を左右していることが確認されている。
また、ベルト(1)は、回走途中で反転させられて、プーリー(5)に掛け回されたり、または図9の逆の面がプーリーに掛け回されたりすることもあるので、ベルト(1)の最も下側の帆布(2-4)とそれに隣接する帆布(2'-2)との間(3−4プライ間)の加硫ゴム(4)の部分(6')も応力が高くなることがあり、破壊され易い。
【0010】
また、補強用シートとして、異なる種類の合成繊維の帆布を用いた場合は、その種類毎に、加硫したゴムとの接合強度が異なる。
例えば、ベルトをエンドレス化するため、平ベルトの端末同士を接合する際、現地で、ベルトの端末部におけるすでに加硫したゴム部分を剥ぎ取り、露出した各補強用シートの長さを所望通りに整えた後、それらの間に生ゴムを介在させて、再度加硫し、補強用シートと新たなゴムとを互いに接合させる。
このゴムを剥ぎ取る際に、補強用シートによっては、そのシートとゴムとの接合面であるディップ面が出やすいものがあり、このようなディップ面が出やすい補強用シートに関しては、その後に再加硫されるゴムとの接合力が弱い傾向がある。
【0011】
したがって、このようなディップ面が出やすい補強用シートと接する再加硫ゴム層も破壊されやすく、この部分の接合強度を増すこともベルトを長寿命化する上で不可欠である。
【0012】
本発明は、このような認識に基づいてなされたものであり、その課題とするところは、コストの増大につながる加工や構造の変更を行うことなく、ベルトの接合部の強度及び耐久性を高め、ベルトの寿命を長くすることができるようにしたベルトの接合構造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 互いに対向させたベルトの端末より、長さの異なる複数枚の補強用シートを、ベルトの厚さ方向に所要の間隔を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末から延出してきた互いに対向する補強用シート同士を、接合部分の全長を予め定めたステップ数に応じて区分したステップの境界部において突き合わせて並列させ、ベルトの厚さ方向に隣接する補強用シート間に挟み込んで加硫したゴムにより、隣接する補強用シート同士を接合したベルトの接合構造において、互いに逆方向から延出してきた隣接する補強用シート間に挟まれたゴム部分である耐荷重部分の長さを、ベルトの厚さ方向の外側のものほど大とする。
【0014】
(2) 上記(1)項において、ベルトの厚さ方向の最も外側の耐荷重部分が存在するステップのステップ長を、他のステップのステップ長より大とする。
【0015】
(3) 上記(1)または(2)項において、ベルトの厚さ方向の外側の耐荷重部分の長さを、複数のステップに跨る長さとする。
【0016】
(4) 互いに対向させたベルトの端末より、長さの異なる複数枚の補強用シートを、ベルトの厚さ方向に所要の間隔を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末から延出してきた互いに対向する補強用シート同士を、接合部分の全長を予め定めたステップ数に応じて区分したステップの境界部において突き合わせて並列させ、ベルトの厚さ方向に隣接する補強用シート間に挟み込んで加硫したゴムにより、隣接する補強用シート同士を接合したベルトの接合構造において、かつ補強用シートとして、加硫したゴムとの接合強度が異なる複数種類のシートを用いるものにおいて、補強用シートとして、ナイロン系樹脂繊維よりなるものと、それよりゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなるものとを用い、互いに逆方向から延出してきた隣接する補強用シート間に挟まれたゴム部分である耐荷重部分の長さを、ゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなる補強用シートに接するものほど大とする。
【0017】
(5) 上記(4)項において、ゴムとの接合強度が弱い補強用シート同士の間、またはゴムとの接合強度が弱い補強用シートと他の補強用シートとの間に形成される耐荷重部分が存在するステップのステップ長を、他のステップのステップ長より大とする。
【0018】
(6) 上記(4)または(5)項において、ゴムとの接合強度が弱い補強用シート同士の間、またはゴムとの接合強度が弱い補強用シートと他の補強用シートとの間に形成される耐荷重部分を、複数のステップに跨って形成する。
【0019】
(7) 上記(4)〜(6)項のいずれかにおいて、ベルトの厚さ方向の外側に、ゴムとの接合強度が強いナイロン系樹脂繊維よりなる補強用シートを配設し、ベルトの厚さ方向の内側に、ゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなる補強用シートを配設する。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態(請求項1及び2記載の発明の実施形態)を示す。
なお、図7〜図9に示す従来のものと同様の構成部材には同一の符号を付して図示してある(第2以降の実施形態においても同様とする)。
【0021】
本実施形態においては、互いに対向させたベルト(1)(1')の端末(1a)(1a')より、長さの異なる複数枚の補強用シートである帆布(その短いものから順に、(2-1)(2'-1)(2-2)(2'-2)(2-3)(2'-3)(2-4)(2'-4)の符号を付し、それらを左右に分けて統合して、(2)(2')としてある。)を、ベルト(1)(1')の厚さ方向に所要の間隔(3)を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末(1a)(1a')から延出してきた互いに対向する帆布(2)(2')同士を、端末(1a)(1a')間の寸法である接合部分の全長(L)を予め定めたステップ数(ここでは3としてある)に応じて均等に区分した複数のステップ(S1)(S2)(S3)の境界部において突き合わせて並列させ、前記間隔(3)にゴム(4)を挟み込んで再加硫することにより、互いに隣接する帆布(2)(2')同士を接合してある。
【0022】
また、一方のベルト(1)の端末(1a)から延出する帆布(2-1)(2-2)(2-3)(2-4)を、1ステップ分ずつ長さが異なるように、短い順(または長い順)に整然と並べている。
【0023】
以上の構成は、図7以降に示す従来のものと同一であるが、本実施形態においては、各ステップ(S1)(S2)(S3)の長さであるステップ長(LS1)(LS2)(LS3)を、ベルトの接合部分の長手方向の外側のものほど大とし((LS1)>(LS2)<(LS3))、かつ互いに逆方向から延出してきた隣接する帆布(2'-4)(2-2)同士、帆布(2'-3)(2-3)同士、及び帆布(2'-2)(2-4)同士の間に挟まれたゴム(4)の部分である耐荷重部分(7)(8)(9)の長さを、上記ステップ(S1)(S2)(S3)のステップ長(LS1)(LS2)(LS3)にそれぞれ一致させることにより、耐荷重部分(7)(8)(9)の長さを、ベルト(1)(1')の厚さ方向の外側のものほど大としている。
【0024】
したがって、第1の実施形態においては、ベルト(1)が図9に示すようなプーリー(5)に掛け回されて使用される場合に、ベルト(1)の外側となる耐荷重部分(7)に応力が最も集中しても、この外側の耐荷重部分(7)の長さ(=LS1)を、内側の耐荷重部分(8)の長さ(=LS2)より大としてあるので、ベルト(1)をプーリー(5)に掛け回したときのベルトの接合部の強度及び耐久性を高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
また、ベルト(1)を反転させて図9に示すようなプーリー(5)に掛け回した場合に、ベルト(1)の外側となる耐荷重部分(9)の長さ(=LS3)も、耐荷重部分(7)と同様に、内側の耐荷重部分(8)の長さ(=LS2)より大としてあるので、この場合にも、ベルトの接合部の強度及び耐久性を高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0025】
図3は、本発明の第2の実施形態(請求項1及び3記載の発明の実施形態)を示す。
第1の実施形態においては、ベルト(1)の厚さ方向の帆布の枚数であるプライ数を4,ステップ数を3としてあるが、第2の実施形態においては、プライ数を5(図3の右方に括弧書きで記載),ステップ数を2とし、ベルト(1)の厚さ方向の外側の耐荷重部分である1−2プライ間と4−5プライ間の耐荷重部分(10)(11)の長さを、複数の、すなわち2ステップに跨る長さとし、内側の耐荷重部分である2−3プライ間と3−4プライ間の耐荷重部分(12)(13)の長さを、単一のステップのみに制限することにより、耐荷重部分(10)〜(13)の長さを、ベルト(1)の厚さ方向の外側のものほど大としている。
【0026】
このような構成とすることにより、第1の実施形態のものより、外側の耐荷重部分(10)(11)の長さをより大とすることができ、ベルト(1)をプーリー(5)に掛け回したときのベルトの接合部の強度及び耐久性をより高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0027】
図4は、本発明の第3の実施形態(請求項1及び3記載の発明の実施形態)を示す。
第3の実施形態においては、プライ数を9(図4の右方に括弧書きで記載),ステップ数を4とし、各ステップ長をすべて同一としている。
この例では、ベルト(1)の厚さ方向の最も外側の1−2プライ間と8−9プライ間の耐荷重部分(14)(15)の長さを、4ステップに跨る長さとし、その内側の2−3プライ間と7−8プライ間の耐荷重部分(16)(17)の長さを、3ステップに跨る長さとし、さらにその内側の3−4プライ間と6−7プライ間の耐荷重部分(18)(19)の長さを、2ステップに跨る長さとし、最も内側の4−5プライ間と5−6プライ間の耐荷重部分(20)(21)の長さを、単一のステップの長さに制限することにより、耐荷重部分(14)〜(21)の長さを、ベルト(1)の厚さ方向の外側のものほど大としている。
【0028】
このような構成とすることにより、外側にある耐荷重部分ほど長さを大としたので、ベルト(1)をプーリー(5)に掛け回したときのベルトの接合部の強度及び耐久性をより高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0029】
図5は、本発明の第4の実施形態(請求項4及び5記載の発明の実施形態)を示す。
第4の実施形態においては、プライ数を6(図4の右方に括弧書きで記載),ステップ数を5とし、第1、第2,第5,及び第6プライは、例えば、ナイロン系樹脂繊維よりなる、加硫したゴムとの接合強度が強い帆布(22)を用い、第3プライと第4プライとは、例えば、ポリエステル系樹脂のように、加硫したゴムとの接合強度が弱い帆布(23)を用いている。
【0030】
そして、各ステップ(S1)(S2)(S3)(S4)(S5)の長さであるステップ長(LS1)(LS2)(LS3)(LS4)(LS5)を、ベルト(1)の接合部分の長手方向の内側のものほど大とし((LS1)<(LS2)<(LS3)>(LS4)>(LS5))、かつ互いに逆方向から延出してきた、ゴムとの接合強度が弱い帆布(23)同士の間に形成される3−4プライ間の耐荷重部分(24)の長さを、ステップ(S3)の長さであるステップ長(LS3)に一致させ、ゴムとの接合強度が弱い帆布(23)とゴムとの接合強度が強い帆布(22)との間に形成される2−3プライ間及び4−5プライ間の耐荷重部分(25)(26)の長さを、ステップ(S2)(S4)の長さであるステップ長(LS2)(LS4)に一致させ、かつゴムとの接合強度が強い帆布(22)同士の間に形成される1−2プライ間及び5−6プライ間の耐荷重部分(27)(28)の長さを、ステップ(S1)(S5)の長さであるステップ長(LS1)(LS5)に一致させることにより、耐荷重部分(24)〜(28)の長さを、ゴムとの接合強度が弱い補強用シート(23)に接するものほど大としてある。
【0031】
したがって、第4の実施形態においては、耐荷重部分(24)〜(28)の長さを、ゴムとの接合強度が弱い帆布(23)に接するものほど大としたことにより、ゴムとの接合強度の弱さを補うことができ、もってこの部分からの破壊のおそれを少なくして、ベルト(1)の接合部の強度及び耐久性をより高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0032】
図6は、本発明の第5の実施形態(請求項4及び6記載の発明の実施形態)を示す。
第5の実施形態においては、プライ数を6(図6の右方に括弧書きで記載),ステップ数を3とし、各ステップ長をすべて同一とし、第1、第2,第5,及び第6プライは、例えば、ナイロン系樹脂繊維よりなる、加硫したゴムとの接合強度が強い帆布(29)を用い、第3プライと第4プライとは、例えば、ポリエステル系樹脂のように、加硫したゴムとの接合強度が弱い帆布(30)を用いている。
【0033】
この例では、ゴムとの接合強度が弱い帆布(30)同士の間に形成される中央の3−4プライ間の耐荷重部分(31)の長さを、3ステップに跨る長さとし、その外側のゴムとの接合強度が弱い帆布(30)とゴムとの接合強度が強い帆布(29)との間に形成される2−3プライ間及び4−5プライ間の耐荷重部分(32)(33)の長さを、2ステップに跨る長さとし、さらにその外側の1−2プライ間と5−6プライ間の耐荷重部分(34)(35)の長さを、単一のステップの長さに制限することにより、耐荷重部分(31)〜(35)の長さを、ゴムとの接合強度が弱い補強用シート(30)に接するものほど大としてある。
【0034】
このような構成とすることにより、第4の実施形態のものより、ゴムとの接合強度が弱い補強用シート(30)に接する耐荷重部分の長さをより大とすることができ、ゴムとの接合強度の弱さを強力に補助することができ、もってこの部分からの破壊のおそれを少なくして、ベルト(1)の接合部の強度及び耐久性をより高め、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、ベルトの端末から延出する長さの異なる複数枚の補強用シートの配列や組み合わせ等を変更するという簡単な構成の変更のみにより、ベルトをプーリーに掛け回した載の応力分布を考慮した上でのベルトの接合部の強度及び耐久性を高めることができ、ベルトの寿命を長くすることができる。
したがって、コストの増大につながる接合部分の全長を長くしたり、大幅な構造の変更や、補強手段の付加等を行う必要がないので、容易に実施することができる。
【0036】
請求項2記載の発明によると、ステップ長の変更のみにより、簡単にベルトの接合部の強度及び耐久性を高めることができるので、実用性が高い。
【0037】
請求項3記載の発明によると、プーリーに掛け回した際に最も応力が集中するベルトの厚さ方向の外側の耐荷重部分の長さを簡単に大とすることができ、もって、同部の強度を高めて、ベルトの寿命を長くすることができる。
【0038】
請求項4記載の発明によると、補強用シートとして、ナイロン系樹脂繊維よりなるものと、それよりゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなるものとを用いる場合に、ゴムとの接合力が弱いポリエステル系樹脂よりなる補強用シートとゴムとの接合部分を補強して、この部分から破壊が進行するのを防止し、もって実用上のベルトの寿命を長くすることができる。
【0039】
請求項5記載の発明によると、ステップ長の変更のみにより、簡単にゴムとの接合力が弱い補強用シートとゴムとの接合部分を補強して、ベルトの接合部の強度及び耐久性を高めることができるので、実用性が高い。
【0040】
請求項6記載の発明によると、ゴムとの接合強度が弱い補強用シートとゴムとの接合部分を長くすることができ、もってその接合力の弱さを補い、その部分から破壊が進行するのを阻止して、ベルトの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のベルトの接合部分の一部を破断して示す斜視図である。
【図2】 図1のベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態のベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態のベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【図5】 本発明の第4の実施形態のベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【図6】 本発明の第5の実施形態のベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【図7】 従来のベルトの接合部分の一部を破断して示す斜視図である。
【図8】 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】 従来のベルトをプーリーに掛け回したときのベルトの接合部分を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
(1)(1')ベルト
(1a)(1a')端末
(2)(2')(2-1)(2'-1)(2-2)(2'-2)(2-3)(2'-3)(2-4)(2'-4)帆布(補強用シート)
(3)間隔
(4)ゴム
(5)プーリー
(6)(6')ゴムの部分
(7)(8)(9)耐荷重部分
(10)(11)(12)(13)耐荷重部分
(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)耐荷重部分
(22)(23)帆布
(24)(25)(26)(27)(28)耐荷重部分
(29)(30)帆布
(31)(32)(33)(34)(35)耐荷重部分
(S1)(S2)(S3)(S4)(S5)ステップ
(LS1)(LS2)(LS3)(LS4)(LS5)ステップ長
(0)ベルトの厚さ方向の中心面

Claims (7)

  1. 互いに対向させたベルトの端末より、長さの異なる複数枚の補強用シートを、ベルトの厚さ方向に所要の間隔を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末から延出してきた互いに対向する補強用シート同士を、接合部分の全長を予め定めたステップ数に応じて区分したステップの境界部において突き合わせて並列させ、ベルトの厚さ方向に隣接する補強用シート間に挟み込んで加硫したゴムにより、隣接する補強用シート同士を接合したベルトの接合構造において、
    互いに逆方向から延出してきた隣接する補強用シート間に挟まれたゴム部分である耐荷重部分の長さを、ベルトの厚さ方向の外側のものほど大としたことを特徴とするベルトの接合構造。
  2. ベルトの厚さ方向の最も外側の耐荷重部分が存在するステップのステップ長を、他のステップのステップ長より大とした請求項1記載のベルトの接合構造。
  3. ベルトの厚さ方向の外側の耐荷重部分の長さを、複数のステップに跨る長さとした請求項1または2に記載のベルトの接合構造。
  4. 互いに対向させたベルトの端末より、長さの異なる複数枚の補強用シートを、ベルトの厚さ方向に所要の間隔を設けた多層状をなすようにして延出させ、両端末から延出してきた互いに対向する補強用シート同士を、接合部分の全長を予め定めたステップ数に応じて区分したステップの境界部において突き合わせて並列させ、ベルトの厚さ方向に隣接する補強用シート間に挟み込んで加硫したゴムにより、隣接する補強用シート同士を接合したベルトの接合構造において、かつ補強用シートとして、加硫したゴムとの接合強度が異なる複数種類のシートを用いるものにおいて、
    補強用シートとして、ナイロン系樹脂繊維よりなるものと、それよりゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなるものとを用い、互いに逆方向から延出してきた隣接する補強用シート間に挟まれたゴム部分である耐荷重部分の長さを、ゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなる補強用シートに接するものほど大としたことを特徴とするベルトの接合構造。
  5. ゴムとの接合強度が弱い補強用シート同士の間、またはゴムとの接合強度が弱い補強用シートと他の補強用シートとの間に形成される耐荷重部分が存在するステップのステップ長を、他のステップのステップ長より大とした請求項4記載のベルトの接合構造。
  6. ゴムとの接合強度が弱い補強用シート同士の間、またはゴムとの接合強度が弱い補強用シートと他の補強用シートとの間に形成される耐荷重部分を、複数のステップに跨って形成した請求項4または5記載のベルトの接合構造。
  7. ベルトの厚さ方向の外側に、ゴムとの接合強度が強いナイロン系樹脂繊維よりなる補強用シートを配設し、ベルトの厚さ方向の内側に、ゴムとの接合強度が弱いポリエステル系樹脂よりなる補強用シートを配設した請求項4〜6のいずれかに記載のベルトの接合構造。
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