JP4520552B2 - 流体流の流れの速度を測定する方法と装置 - Google Patents

流体流の流れの速度を測定する方法と装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4520552B2
JP4520552B2 JP21109899A JP21109899A JP4520552B2 JP 4520552 B2 JP4520552 B2 JP 4520552B2 JP 21109899 A JP21109899 A JP 21109899A JP 21109899 A JP21109899 A JP 21109899A JP 4520552 B2 JP4520552 B2 JP 4520552B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic pulse
measuring
acoustic
received
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21109899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000046854A5 (ja
JP2000046854A (ja
Inventor
ボウデュウセル クロウド
ルパアジュ ティーリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IFP Energies Nouvelles IFPEN
Original Assignee
IFP Energies Nouvelles IFPEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IFP Energies Nouvelles IFPEN filed Critical IFP Energies Nouvelles IFPEN
Publication of JP2000046854A publication Critical patent/JP2000046854A/ja
Publication of JP2000046854A5 publication Critical patent/JP2000046854A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4520552B2 publication Critical patent/JP4520552B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/66Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by measuring frequency, phase shift or propagation time of electromagnetic or other waves, e.g. using ultrasonic flowmeters
    • G01F1/667Arrangements of transducers for ultrasonic flowmeters; Circuits for operating ultrasonic flowmeters

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の流れの速度と流量とを測定する方法および装置に関する。
【0002】
パイプ内の流体の循環速度とその対応する流量との正確な測定は、様々な分野で重要であり、特に化学プラント、クロマトグラフィー等において重要である。
【0003】
【従来の技術】
パイプ内を循環する流体流の速度と流量とを測定する公知の方法が、例えば、特許WO−93/14,382または米国特許第4,308,754号に開示されている。こうした方法は、本質的に、音響パルスが流れの方向に対して上流または下流に伝搬させられるかどうかにしたがって、流体供給装置に沿って互いから既知の距離をおいて配置された発信変換器と受信変換器との間の各々の音響パルスの移動時間の間の差を測定することにある。
【0004】
図1の流れの図は、例えば、互いに一定の距離をおいた2つの横断平面内において、流体が速度vでその中を循環するパイプの両側に配置されている、2つの圧電タイプの発信/受信変換器を示している。これらの変換器は互いに、他方の変換器の方向に(斜めに)、周波数f0(変換器同調周波数)で、かつ、これらの2つの変換器の間の波の移動時間よりも著しく短い持続時間t0の、超音波パルスを同時に発信する。この信号の到着時間tAB、tBAが測定され、(流れ方向の)音響移動時間(すなわち、移動時間)tv1と(反対方向の)移動時間tv2とが、較正によって得られる個々の寄生的な遅れ時間をそれから減算することによって導き出される。
【0005】
伝搬時間tv1、tv2は各々に次のように記述される。
【0006】
【数1】
Figure 0004520552
上記式から次のことが容易に導き出され、
【0007】
【数2】
Figure 0004520552
ここで、Δt=tv2 − tv1である。
【0008】
したがって、Sが流れの横断面積を表す場合に、流量は、Qv=v・Sで表現される。
【0009】
変換器が互いに約10cm距離をおいており、かつ、流体の波の位相速度が1500m/sである実際の例では、移動時間は約60μsである。こうした実例から、流れの速度の測定時の所要精度が10-3のオーダである場合には、数nsのオーダでの時間間隔を測定できなければならないということを指摘することができる。受信エネルギーが特定の閾値を越える時点を検出することによって伝搬時間を直接測定することによって流れの速度を測定することは、精度が一般的に不十分でありかつ数多くの平均値を算出することを意味するので、こうした測定では上記のような高い精度を実現することは非常に困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に、上記欠点を克服することを可能にすると共に、流体の流れの移動速度としたがってこの流れの流量とを測定する時に、従来の解決策を用いる場合に比較してはるかに低いコストで非常に高い精度を得ることを可能にする、流体流の流れの速度を測定する方法および装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の、流体流の流れの速度を測定する方法は、音響パルスが流れの方向に対して上流または下流に伝搬されるかどうかにしたがって、流体の流れに沿って互いから間隔をおかれたポイントの間で別々に送信および受信される音響パルスの個々の移動時間を比較することによって、流体の流れの流速を測定することを可能にする。
本発明の、流体流の流れの速度を測定する方法は、
各々の受信音響パルスに関する周波数スペクトル測定するステップと、
受信音響パルスの移動時間から生じる、受信音響パルスの周波数スペクトルに影響を与える相対位相遅れ正確測定するステップと、
移動時間の間の差を相対位相遅れから測定するステップと
受信音響パルスと同じ形態であるが、音響遅れがゼロの、したがって発信された音響パルスを再生する2つの基準信号を用い、そして2つの基準信号の相対位相遅れを用いて平均移動時間を測定するするステップと、
することを特徴とする。
【0012】
(比較的吸収性の低い流体に適している)有利な実施様態では、第1の音響パルスが各ポイントで発信され、別のポイントから発信される第2の音響パルスと、この他方のポイントにおける第1の音響パルスのエコーとを、各ポイントで連続的に検出し、検出した個々のパルスの周波数スペクトルを計算し、検出音響パルスの平均移動時間と、これら音響パルス各々の移動時間の間の差とを測定する。
【0014】
別の実施様態では、受信音響パルスの個々の移動時間の間の差を、これらの音響パルスの周波数スペクトルと、流体流れのゼロの流速に対して得られた時間差とから測定する。
【0015】
好ましい実施様態では、本発明の方法は、第1のポイントから下流の第2のポイントの方向へ流体流に沿って第1のポイントから音響パルスを伝送すると同時に、第1のポイントの方向に第2のポイントから音響パルスを反対方向に伝送することと、これらの音響パルスの共通の発信時点に対して同一の時間遅れをこうむる一定の受信窓内において、両方のポイントで受信された音響パルスを検出することとを含み、各々の周波数スペクトルに関して測定される時間遅れが、対応する受信窓内で受信される対応受信音響パルスの位置に依存している。
【0016】
位相遅れ値に関する曖昧性を排除するために、移動時間の関数として位相変動を表す直線の傾斜が、上記音響パルスの周波数スペクトルの検出部分に基づいて測定されることが好ましい。
【0017】
この方法を実行することを可能にする装置は、例えば、流体流に沿って別々の場所に配置されている少なくとも2つの送信/受信変換器と、これらの変換器に接続されている音響パルス発生器と、一定捕捉窓の間に上記変換器によって受信された信号をサンプリングしてディジタル化するようになっている信号捕捉装置と、処理装置とを含む。
該処理装置は、
各々の受信音響パルスに関する周波数スペクトルを測定し、
受信音響パルスの移動時間から生じる、受信音響パルスの周波数スペクトルに影響を与える相対位相遅れを正確に測定し、
移動時間の間の差を相対位相遅れから測定し、
受信音響パルスと同じ形態であるが、音響遅れがゼロの、したがって発信された音響パルスを再生する2つの基準信号を用い、そして前記の2つの基準信号の相対位相遅れを用いて平均移動時間を測定するように、
構成されている。
【0018】
上記処理装置は、例えば、上記窓内で捕捉される一連のサンプルから各信号のFFT周波数スペクトルを測定するようにプログラミングされている信号処理装置を含む。
【0019】
本発明による方法は、流動する流体の中を通過する波の移動時間の測定において、非常に高い精度を実現する。この方法は、許容可能な経済的条件下では正確に測定することが困難である非常に短い時間間隔が、大きな増幅を伴って大きな位相変動に変換されることを可能にする。シミュレーションでは、1%よりも高い精度が速度測定において得られることが可能であることが示された。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
本発明の方法は、例えば、一方の変換器が他方の変換器から発信される超音波を受信することが可能であるように配置されている、流体流が速度Vでその中を循環するパイプの2つの別々の横断面内の2つの超音波発信/受信変換器P1、P2を、2つのポイントPA、PB(図1)に配置することによって実施することが可能である。これらの変換器は、一方の変換器から他方の変換器に(例えば、斜めに)、これら2つの変換器の間の超音波の音響通過時間(または、移動時間)tvよりも著しく短い持続時間toの、周波数fo(変換器同調周波数)の超音波パルスを同時に発信する。信号の到着時間tABとtBAとが測定され(図2)、移動時間tv1(流れと同じ方向)とtv2(流れと逆の方向)とが、較正によって得られる個々の寄生遅延時間をこれらの移動時間から減算することによって導き出される。
【0022】
上記伝搬時間は各々に次のように記述される。
【0023】
【数3】
Figure 0004520552
これから次式が容易に導き出されることが可能であり、
【0024】
【数4】
Figure 0004520552
ここで、Δt=tv2 − tv1
tv1とtv2の測定は、非常に高精度でなければならない。特に、Δt=(tv2 − tv1)の値は、その装置に必要とされる精度よりも高い精度で得られなければならない。測定された時間は、電気信号を超音波に変換することと超音波を電気信号に変換することとのための発信時および受信時の圧電素子の応答時間を含む。こうした応答時間は先験的には知られておらず、製造上の変動のために装置毎に異っている可能性がある。一方、こうした応答時間は、時間的に実質的に一定不変であるとみなすことが可能である。本発明の方法は、信号伝搬に起因する、信号間に存在する位相遅れを測定することによって、高精度で時間間隔の測定を行うことを含む。当該技術で公知であるこの測定の原理については後述することにする。
【0025】
発信信号の移動時間よりも当然のことながら短い発信窓の間中に変換器A、Bのような2つの変換器から同時に発信される2つの信号S1、S2を考察する。これらの信号は、同一の時間t0に開かれかつサンプリング周波数Feでサンプリングされる単一の捕捉窓内において、反対側の変換器において別々に受信される。これら2つの信号の各々のN個のサンプル(Nは例えば2048に等しい)が捕捉される。これらの信号の複素周波数スペクトルG1(k)、G2(k)はFFTによって決定される。kは0からN−1(N=FFTのポイントの数)の範囲内のサンプリングインデックスである。
【0026】
1(f)とG2(f)とが上記2つの信号のフーリエ変換である場合には、対応する離散フーリエ変換が、次のように、対応を有する整数シーケンスkによってfを置き換えることによって得られる。
【0027】
【数5】
Figure 0004520552
ここで、Feはサンプリング周波数である。
【0028】
【数6】
Figure 0004520552
これらのkの複素関数は、
【0029】
【数7】
Figure 0004520552
または、
【0030】
【数8】
Figure 0004520552
によって表わすことが可能である。
【0031】
遅延定理の適用によって、S2のフーリエ変換は、次のように記述できる。
【0032】
【数9】
Figure 0004520552
(aは2つの受信機の間の波減衰を表す。)
離散変換の場合には、次式のようにシーケンスkによってfを置き換えるならば、
【0033】
【数10】
Figure 0004520552
次式が得られる。
【0034】
【数11】
Figure 0004520552
2(k)とG1(k)
【0035】
【外1】
Figure 0004520552
とによって表される場合には、式(2)は次のように記述され、
【0036】
【数12】
Figure 0004520552
この式は、次のようにナピヤ対数によって記述されることも可能であり、
【0037】
【数13】
Figure 0004520552
この式は直ちに次式を与える。
【0038】
【数14】
Figure 0004520552
発信周波数を中心としたスペクトルの非常に狭い部分(例えば、±150kHz)に留まる時に、Δt=(t2 − t1)がkとは無関係であるので、位相間の理論差
【0039】
【数15】
Figure 0004520552
の関数として知られている関数は、k=0に関する起点を通過する直線である。位相の絶対値はπラジアンを越えることがなく、振幅は極大の両側において非常に急激に減少し、相関性位相ノイズが増大する。したがって、位相の値に関する曖昧性が除去されなければならない。
位相差に関する曖昧性を除去する方法
振幅の最大値は、インデックスk(Im)を与える例えばスペクトルG1(図3)において求められる。±4ポイントが(例えば)2つのスペクトルG1、G2上のImの周囲において取られ、位相変動の単調性がこれらの9個のポイント上において復元される。この演算は、πよりも大きい絶対値の位相偏移の全てをその2π補数によって置き換える(図5(B))。AとBとに関して得られる位相値が、ポイント毎に減算される。
【0040】
したがって、(相対位相差が2nπの範囲内であることが知られているので)相対位相差、すなわち、
【0041】
【数16】
Figure 0004520552
が得られ、その変動曲線は、理論上の位相差曲線とは違って、直線に近い(図6)。
【0042】
定義によって、推定位相は直線であり、すなわち、
【0043】
【数17】
Figure 0004520552
である。この直線の傾斜σを求めるために、選択ポイントにおける最小2乗を通過する回帰線の計算、2つの連続するポイントの間で測定される傾斜の平均の計算等のような幾つかの方法を使用することが可能である。
【0044】
したがって、図7に示されているように、推定位相
【0045】
【外2】
Figure 0004520552
と相対位相差
【0046】
【外3】
Figure 0004520552
との間の差は、2nπ(nは較正係数を表す整数)でなければならない。τを計算するためには、1つのポイント、例えば、スペクトルの振幅の最大値Imに相当するポイントにおいて位相を得ることで十分である。
【0047】
この測定結果は、相対位相差の精度、すなわち、
【0048】
【外4】
Figure 0004520552
が、推定位相差の精度、すなわち、
【0049】
【外5】
Figure 0004520552
よりも高いことを示している。したがって、絶対(すなわち復元)位相差
【0050】
【数18】
Figure 0004520552
が選択され、
である。
【0051】
この復元が誤りなしに得られるためには、
【0052】
【数19】
Figure 0004520552
が必要十分であることに留意されたい。
【0053】
したがって、時間τは次式によって得られる。
【0054】
【数20】
Figure 0004520552
エコー法
この方法は、本質的には、反対側の標的変換器上での反射の後に戻る、各々の変換器によって発信される信号のエコーに対応する信号を使用することである(図8)。水、または液化気体(例えばLPG)のような吸収性の低い流体の場合には、受信に切り替えられた圧電変換器が、反対側の素子からの信号を受け取るだけでなく、反対側の素子の表面上で反射されるその変換器自体の発信のエコーも受け取るということが、実験によって確認されている。
【0055】
この場合には、初期信号とエコー信号との間で測定される時間間隔は、(その2つの信号に共通である)発信遅延には依存しておらず、したがって、次の手順を行うことが可能である。
【0056】
時間Tf1と時間Tf2とに開始する2つの測定窓W1、W2が、FFTのポイントの個数を制限し、かつ(式(7)の基準を満たす)適切な較正係数nを有するように、各々の波列の発信の時間に関して区切られる。
【0057】
受信機Aと受信機Bとからの等しい形の信号の間の時間遅れである時間TABeと時間TBAeとが、窓W1内の直接信号、すなわち、SA、SBと、窓W2内の(同じ発信に関する)エコー信号、すなわち、SeA、SeBとを記録することによって測定され、4つのFFT複素スペクトル、すなわち、GA(k)、GB(k)、GeA(k)、GeB(k)がFFTによって計算される。
平均移動時間tvmの測定
上記手順が2回にわたって適用され、すなわち、
GeA(k)とGB(k)との間に適用され、これは時間τAB=TABe、すなわち、差(W1 − W2)を与え、
GeB(k)とGA(k)との間に適用され、これは時間τBA=TBAe、すなわち、差(W2 − W1)を与え、
最後に、TABe=τBA+(Tf2 − Tf1)と、TBAe=τAB+(Tf2 −Tf1)を与える。
【0058】
【外6】
Figure 0004520552
の各々が、発信時の変換器A、Bの電気励起信号の音響波への遅延変換を表し、
【0059】
【外7】
Figure 0004520552
とが、変換器A、Bによる受信時の対応する遅延を表す場合には、測定された時間TABとTBAとを次式によって別々に表現することが可能である。
【0060】
【数21】
Figure 0004520552
合計を2で割ることによって、寄生遅延が互いに消去し合うということと、平均移動時間tvmが次式で表されることとが理解されるだろう。
【0061】
【数22】
Figure 0004520552
Δtの決定
値τBAとτABとが、次式の通りに、一定誤差の範囲内でΔtを求めることを可能にする。
【0062】
【数23】
Figure 0004520552
したがって、Δt=TBAe − TABe − τ0=τAB− τBA − τ0であり、
流体の速度がゼロである場合には、式(1)からΔt=0であることが知られているので、τ0を較正によって得ることが可能である。
【0063】
(V=0である場合τ0=τAB − τBA
別の実施様態では、信号SAと信号SBとの間の時間差も、GB(k)とGA(k)との間の上記位相遅れの測定によって直接的に測定されることが可能であり、このことが時間τ=τAB − τBAを与え、
【0064】
【数24】
Figure 0004520552

【0065】
【外8】
Figure 0004520552
は、上記の通りの較正によって得られる。すなわちV=0において
【0066】
【外9】
Figure 0004520552
上記の2つの方法は組み合わせることも可能であり、測定精度を向上させるために、得られたΔtの平均が、これら2つの方法で計算される。
復元基準信号方法
非常に吸収性の高い流体(乳濁液、スライム等)の速度の測定によってエコーを得ることができない可能性がある。この場合、FFTによって得られる、窓W1内で測定される、信号SAと信号SBとに対応する2つのスペクトルGA(k)、GB(k)だけが、測定時に利用可能である。
【0067】
したがって、Δtを上記の通りに容易に得ることができる。
【0068】
この場合、受信信号と同じ形であるが音響遅延がゼロでありしたがって音響波を発信された形そのままに再現する2つの基準信号が、平均移動時間tvmの測定のために必要となる。実際には、このタイプの信号は、直接アクセスすることはできない。較正段階では、適切な流体で測定システムを満たすことによって、平均移動時間tvmを上記エコー法によって測定することが可能である。所要精度を実現する別の速度測定方法を有するテストループを使用することも可能である。当然のことながら、これらの例は制限的ではない。
【0069】
スペクトルGA(k)を取り、これに
【0070】
【数25】
Figure 0004520552
を乗算する。
【0071】
同じ手順がスペクトルGB(k)に適用され、こうしてスペクトルG0A(k)、スペクトルG0B(k)、すなわち、基準スペクトルが得られる。
【0072】
測定自体に関しては、「平均移動時間tvmの測定」の手順が、一方では、GA(k)とG0A(k)との間に適用され、他方では、GB(k)とG0B(k)との間に適用され、これによって、τAとτBとの値が得られる。tm=1/2(τA+ τB) + Tf1がそれから導き出される。
【0073】
振幅の最大の周辺の少数のポイントにおけるスペクトルの位相だけに着目しているので、基準スペクトルをこうしたポイントにおける位相値に限定することができる。
速度計算
移動時間tv1、tv2は、tv1=tvm+1/2Δtとtv2=tvm−1/2Δtとを計算することによって得られ、式(1)が適用可能であり、
【0074】
【数26】
Figure 0004520552
または、無視可能な誤差を伴ってさらに単純に次式が適用可能である。
【0075】
【数27】
Figure 0004520552
波の位相速度Cは、次式の計算によって得ることができる。
【0076】
【数28】
Figure 0004520552
本発明の方法を実現する装置(図9)は、変換器P1、P2にパレスを供給するインパルス発生器Gと、信号が流体流の中を通過した後に変換器によって検出された信号を捕捉する捕捉装置Aとを含み、この捕捉装置Aは、上記方法にしたがって時間間隔と位相遅れとをリアルタイム計算するようにプログラムされた処理装置Tに接続されている。スイッチング手段(本図示)が、パルス発信用の信号発生器Gに各々の変換器を連続的に接続し、その後で、発信が完了した直後に捕捉装置Aに各々の変換器を接続することを可能にする。
【0077】
処理装置Tは、公知のタイプのDSPのような専用信号プロセッサを含むことが好ましい。
【0078】
本明細書で提案されている方法は、流体の性質としたがって発信周波数とが変化させられる場合にも、その性能を維持する。この変化に応じて、サンプリング周波数Feが適切なものとされる。
【0079】
流れの方向に関して一方のポイントが他方のポイントの下流に配置されている2つのポイントから互いに他のポイントの方向に同時に発信されるパルスによって、流体流の流れの速度の大きな位相変化を測定する、本発明の方法の実施様態を説明してきた。本発明の範囲から逸脱することなしに、同時に発信されるか連続的に発信されるかに係わらず、流れの方向または流れとは逆の方向に伝搬するパルスの移動時間を比較また累積することを可能にする、発信用と受信用の別々の変換器であってもよい、流体流に対して異った形で配置されている変換器を含む、他の任意の波発信/受信装置が使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定の原理を示す説明図である。
【図2】時間の関数として受信音響パルスの振幅Aの変動の例を示すグラフである。
【図3】サンプリングインデックスkの関数として受信パルスの周波数スペクトルの複素振幅G(k)の変動の例を示すグラフである。
【図4】スペクトル極大IMの付近の周波数スペクトルの振幅G(k)の変動を示すグラフ(図4(A))と、図4(A)に示す周波数スペクトルの振幅G(k)の変動に対応する位相変動を示すグラフ(図4(B))である。
【図5】変動の連続性の復元の後に得られるスペクトル極大IMの付近の周波数スペクトルの振幅G(k)の変動を示すグラフ(図5(A))と、図5(A)に示す周波数スペクトルの振幅G(k)の変動に対応する相対位相差を示すグラフ(図5(A))である。
【図6】周波数スペクトルに対応するサンプリングインデックスの周囲の9つのサンプルに関する相対位相の単純な変動を示すグラフである。
【図7】較正係数を計算するための原理を示す説明図である。
【図8】戻ってくる音響パルスエコーの伝搬と到着との測定の後の、音響パルスの直接到着の測定に関連する測定方法の原理を示す説明図である。
【図9】流体流に沿って間隔が開けられている2つの音響パルス発信/受信変換器を伴う、本発明の方法を実行するための装置のレイアウトの一形態を示す説明図である。
【記号の説明】
PA、PB ポイント
P1、P2 超音波発信/受信変換器
V 速度

Claims (9)

  1. 音響パルスが流れの方向に対して上流または下流に伝搬されるかどうかにしたがって、流体流に沿って互いに間隔がおかれているポイントの間でそれぞれ発信され受信される音響パルスの個々の移動時間(tv1、tv2)を比較することによって流体流の流れの速度を測定する方法において、
    各々の受信音響パルスに関する周波数スペクトル測定するステップと、
    受信音響パルスの移動時間から生じる、受信音響パルスの周波数スペクトルに影響を与える相対位相遅れ正確測定するステップと、
    前記移動時間の間の差を前記相対位相遅れから測定するステップと
    受信音響パルスと同じ形態であるが、音響遅れがゼロの、したがって発信された音響パルスを再生する2つの基準信号を用い、そして前記の2つの基準信号の相対位相遅れを用いて平均移動時間を測定するステップと、
    することを特徴とする流体流の流れの速度を測定する方法。
  2. 前記平均移動時間を測定するステップが、測定システムが、送信音響パルスのエコーを得るのを可能にする流体で満たされる較正段階の間行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の音響パルスを各ポイントで発信し、別のポイントから発信された第2の音響パルスと、この別のポイントにおける前記第1の音響パルスのエコーとを、各ポイントで連続的に検出し、検出された個々の前記音響パルスの周波数スペクトルを計算し、検出された前記音響パルスの平均移動時間と、前記各音響パルスの移動時間の間の差とを測定する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記受信音響パルスの各々の移動時間の間の差を、これらの音響パルスの周波数スペクトルと、前記流体流れのゼロの流速に対して得られた時間差とから求める、請求項1に記載の方法。
  5. 第1のポイントから下流の第2のポイントの方向へ流体流に沿って前記第1のポイントから音響パルスを伝送すると同時に、前記第1のポイントの方向に前記第2のポイントから音響パルスを反対方向に伝送することと、これらの音響パルスの発信の共通時点に対して同一の時間遅れをうける一定の受信窓(W1、W2)内において前記2つのポイントで受信された前記音響パルスを検出することとを含み、各々の周波数スペクトルに関して測定される前記時間遅れが、対応する前記受信窓内における対応する受信音響パルスの位置に依存する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記流体流の速度に関する不確定性を除去することを可能にする各々2πモジュロの位相遅れの測定を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 位相変動を前記音響パルスの周波数スペクトルの決められた部分における移動時間の関数として表す直線の傾斜の測定を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 流体流に沿って別々の場所に配置されている少なくとも2つの送信/受信変換器(P1、P2)と、前記変換器に接続されているパルス発生器(G)と、一定の捕捉窓の間に前記変換器によって受信された信号をサンプリングしてディジタル化するようにされている信号捕捉装置(A)と、処理装置(P)とを含み、
    該処理装置は、
    各々の受信音響パルスに関する周波数スペクトルを測定し、
    受信音響パルスの移動時間から生じる、受信音響パルスの周波数スペクトルに影響を与える相対位相遅れを正確に測定し、
    前記移動時間の間の差を前記相対位相遅れから測定し、
    受信音響パルスと同じ形態であるが、音響遅れがゼロの、したがって発信された音響パルスを再生する2つの基準信号を用い、そして前記の2つの基準信号の相対位相遅れを用いて平均移動時間を測定するように、
    構成されている
    ことを特徴とする、流体流の流れの速度を測定する装置。
  9. 前記処理装置(P)が、前記窓内で捕捉される一連のサンプルから各信号のFFT周波数スペクトルを測定するようにプログラムされている信号処理装置を含む、請求項8に記載の装置。
JP21109899A 1998-07-24 1999-07-26 流体流の流れの速度を測定する方法と装置 Expired - Fee Related JP4520552B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9809541A FR2781565B1 (fr) 1998-07-24 1998-07-24 Procede et dispositif pour mesurer la vitesse d'ecoulement d'une veine fluide
FR98/09541 1998-07-24

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000046854A JP2000046854A (ja) 2000-02-18
JP2000046854A5 JP2000046854A5 (ja) 2006-08-24
JP4520552B2 true JP4520552B2 (ja) 2010-08-04

Family

ID=9529021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21109899A Expired - Fee Related JP4520552B2 (ja) 1998-07-24 1999-07-26 流体流の流れの速度を測定する方法と装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6546810B1 (ja)
JP (1) JP4520552B2 (ja)
CA (1) CA2278408C (ja)
DE (1) DE19934212B4 (ja)
FR (1) FR2781565B1 (ja)
GB (1) GB2339907B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9922293D0 (en) * 1999-09-22 1999-11-17 Siemens Metering Ltd Systematic noise reduction of electronic systems
EP1376069A1 (de) * 2002-06-13 2004-01-02 Krohne AG Ultraschalldurchflussmessverfahren
JP4572547B2 (ja) * 2004-03-10 2010-11-04 パナソニック株式会社 超音波流体計測装置
DE102005051669B3 (de) * 2005-10-28 2007-04-26 Mib Gmbh Messtechnik Und Industrieberatung Durchflussmessverfahren
DE102006041530B4 (de) * 2006-09-05 2008-10-30 Continental Automotive Gmbh Verfahren zur Luftmassenmessung und Luftmassensensor
DE102009028847A1 (de) * 2009-06-12 2010-12-16 Endress + Hauser Flowtec Ag Messgerät und Verfahren zum Messen einer Messgröße
JP5316795B2 (ja) * 2009-07-09 2013-10-16 横河電機株式会社 超音波測定器
CN103868555B (zh) * 2012-12-11 2017-08-04 南京理工大学 一种用于超声波流量计的循环时差检测方法
JP2021071307A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 オムロン株式会社 伝搬時間測定装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61225615A (ja) * 1985-03-27 1986-10-07 バジヤー・メーター・インコーポレーテツド 流量測定方法及びデイジダル流量計回路

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4065665A (en) * 1976-03-08 1977-12-27 Deutsche Texaco Aktiengesellschaft Method and apparatus for the determination of start time difference and overall phase shift between two signals
US4308754A (en) * 1979-10-19 1982-01-05 Panametrics, Inc. Ultrasonic flowmeter
US5020374A (en) * 1989-11-17 1991-06-04 Ads Environmental Services, Inc. Velocity measurement system
US4527433A (en) * 1983-10-25 1985-07-09 General Motors Corporation Method and apparatus for measuring fluid flow
ES2021314B3 (es) * 1986-09-30 1991-11-01 Siemens Ag Procedimiento de diferencia de fases de ultrasonidos, para la medicion de velocidades de caudal alta
DE3823177A1 (de) * 1988-07-08 1990-01-11 Flowtec Ag Ultraschall-durchflussmessung unter auswertung von phasenverschiebungen
US5035147A (en) * 1990-02-09 1991-07-30 Curtin Matheson Scientific, Inc. Method and system for digital measurement of acoustic burst travel time in a fluid medium
DE4027030A1 (de) * 1990-08-27 1992-03-05 Honeywell Regelsysteme Gmbh Verfahren und vorrichtung zur messung der stroemungsgeschwindigkeit
NO174643C (no) * 1992-01-13 1994-06-08 Jon Steinar Gudmundsson Apparat og framgangsmåte for bestemmelse av strömningshastighet og gass/væske-forhold i flerefase-strömmer
GB9508422D0 (en) * 1995-04-26 1995-06-14 Flotec Uk Ltd Flow meters
JP3045677B2 (ja) * 1996-04-22 2000-05-29 東京計装株式会社 超音波流量計
US5753824A (en) * 1996-06-12 1998-05-19 Welch Allyn, Inc. Sampling method and apparatus for use with ultrasonic flowmeters
US6062091A (en) * 1997-04-22 2000-05-16 Baumoel; Joseph Method and apparatus for determining ultrasonic pulse arrival in fluid using phase correlation
US6067861A (en) * 1998-06-18 2000-05-30 Battelle Memorial Institute Method and apparatus for ultrasonic doppler velocimetry using speed of sound and reflection mode pulsed wideband doppler

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61225615A (ja) * 1985-03-27 1986-10-07 バジヤー・メーター・インコーポレーテツド 流量測定方法及びデイジダル流量計回路

Also Published As

Publication number Publication date
FR2781565A1 (fr) 2000-01-28
GB2339907A (en) 2000-02-09
FR2781565B1 (fr) 2000-08-25
GB2339907B (en) 2002-11-27
CA2278408A1 (fr) 2000-01-24
DE19934212A1 (de) 2000-02-17
GB9917420D0 (en) 1999-09-22
CA2278408C (fr) 2008-09-02
DE19934212B4 (de) 2004-09-02
US6546810B1 (en) 2003-04-15
JP2000046854A (ja) 2000-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107003332B (zh) 改进的信号行程时间流量计
US9689726B2 (en) Flow meter
US11255708B2 (en) Extended range ADC flow meter
JPH0778437B2 (ja) 媒体の音響エネルギ伝送特性測定装置
JP2016519300A (ja) 壁の表面の変化の超音波検出
JP4520552B2 (ja) 流体流の流れの速度を測定する方法と装置
US20210018350A1 (en) Envelope based sample correction for digital flow metrology
CN112344888A (zh) 一种基于lfm信号互相关相位特性的超声波测厚方法
US10955273B2 (en) Extended range ADC flow meter
CN105891326B (zh) 用于确定介质的特性的方法和用于确定介质的特性的设备
EP3164680B1 (en) Method of measuring time of flight of an ultrasound pulse
FI89835C (fi) Foerfarande och anordning foer bestaemning av hastigheten pao en gas som stroemmar i ett roer
JPH08201356A (ja) 固体材料の音速測定方法および超音波探触子
JP2000046854A5 (ja)
JP4904099B2 (ja) パルス状信号の伝搬時間測定装置及び超音波式流量測定装置
RU2650747C1 (ru) Способ и устройство определения места прохождения трубопровода
Li et al. A novel differential time-of-flight algorithm for high-precision ultrasonic gas flow measurement
Gerasimov et al. Correlation analysis of probing signals as a special case of the digital signal processing methods in an ultrasonic liquid flow measurement applications
US11740112B2 (en) Method of measuring the speed of a fluid
RU2770889C1 (ru) Полностью цифровой расходомер, основанный на измерении времени прохождения, в котором используется обращенная во времени акустика
RU2313068C2 (ru) Способ измерения расхода газа в трубопроводах и устройство для его осуществления
EP0794411A2 (en) Flow measurement
Coutinho Implementation of a staggered trigger algorithm by velocity difference dealiasing rules
Gerasimov et al. Investigation of the Correlation Method Accuracy for Measuring Time Intervals in Ultrasonic Flowmeters
Nemade et al. Sensing turbulence transit time by pulsed ultrasound for single-phase fluid flow measurement

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060707

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060707

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140528

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees