JP4520439B2 - 電子部品包装用導電性材料 - Google Patents

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Description

本発明はLSI、コンデンサー等の電子部品を収納、運搬するキャリアテープやトレー、TAB(Tape Automated Bonding)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Scale Package)等の実装工程を補助するために使用されるスペーサ等の製造に使用される電子部品包装用導電性材料に関し、更に詳しくは、導電性コート層の形態に関するものである。
近年、電子部品の表面実装化が大きく進んできており、それに伴って表面実装化技術も大巾に進歩している。また、より高性能で小型のチップ型電子部品が開発され、このチップ型電子部品を収納して、搬送、保管し、さらに表面実装に利用する包装形態の一つとしてエンボスキャリアテープが知られている。
エンボスキャリアテープは、所定間隔で形成した凹部のポケットにチップ型電子部品を収納し、その凹部をカバーテープでシールすることによりチップ型電子部品を包装し、リールに巻き取った状態で、保管、搬送するものである。そして、搬送したエンボスキャリアテープを表面実装機のカセットフィーダーへ装着し、エンボスキャリアテープを順々に送り出しながらカバーテープを剥がし、チップ型電子部品を自動的にピックアップして回路基板の所定部位へ自動的に配置することにより、チップ型電子部品を回路基板へ組付けていくものである。
ところで、エンボスキャリアテープによる保管、搬送、表面実装過程において、エンボスキャリアテープのポケット内部面とチップ型電子部品との摩擦による静電気や、カバーテープを剥がす工程において発生する静電気によって、エンボスキャリアテープが帯電するために、チップ型電子部品に静電気破壊が発生する問題があった。そこで、静電気破壊を防止するために、エンボスキャリアテープに導電性を付与して静電気の蓄積を防止することが行なわれており、カーボンブラック等の導電性フィラーを樹脂に練り込んだシートを用いたり、シートの表面に導電性コート層を施したりしている(特許文献1、2、3、4参照)。
また、TAB、BGA、CSP等に使用するスペーサは、図2に示すように、テープ状に形成したシートの両面にカーボンブラックを含有した導電性コート層を施した導電性テープ10を用い、その両側端において凸部(裏面から見れば凹部)11と凹部(裏面から見れば凸部)12とを交互に繰り返すエンボス加工を施したものである。そして、このスペーサは、超純水洗浄やメタノール、エタノール等のアルコール洗浄を行い、付着している異物を除去した後、図3に示すように、TAB等のテープ20と重ね合わせてリール状に巻取り、保管、搬送し、表面実装に供されるものである。この時、TAB等のテープには、リード及び半導体チップが所定間隔で繰り返し形成されているが、スペーサの両面に形成した凸部11と凹部12がTABテープとの間に間隙を形成しているので、リード及び半導体チップがスペーサに接触しないようになっている。
そして、上述したようなエンボスキャリアテープやスペーサ等における導電性コート層は、グラビアロールにより、基材シート又は基材フィルムに全面に渡って均一に形成されている。
また、上述したエンボスキャリアテープやスペーサ等においては、導電性コート層の保護のために、導電性コート層の表面にトップコート層が設けられている。
特開平7−132963号公報 特開平8−323932号公報 特開2000−15764号公報 特開2000−21247号公報
ところで、導電性コート層は、導電性を有するカーボンブラックやポリチオフェン等からなる導電性組成物で形成されているが、このような導電性組成物は高価なものであった。
しかしながら、従来の導電性コート層は、上述したようにグラビアロールにより基材シート又は基材フィルムの全面に渡って均一に形成されたものであり、導電性組成物の使用量が多く、得られた電子部品包装用導電性材料のコストが高いものとなっていた。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、表面抵抗値を所定の値以下の低い値に維持しつつ、安価に製造することができる電子部品包装用導電性材料を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために、導電性コート層のコート面積について鋭意検討し、導電性組成物を正方形又は長方形の格子状に形成すれば、導電性組成物を減ずることが出来るとともに、表面抵抗値もある程度小さく維持することが出来ることを見出し、本発明を完成させたものである。
また、基材シート又は基材フィルムの両面に、上述したような正方形の格子状の導電性コート層を形成した場合、正方形の空白部分(格子状の線分で囲まれた部分)の一辺の長さが1.6mm未満の場合、表面と裏面の線分(格子を形成する縦横に交差して形成された線分:導電性組成物により形成されている)が重なり、ある角度に重なった時にモアレ(線が重なり合った時に生じる斑紋)が発生するものであった。また、空白部分の一辺の長さが1.6mm以上の場合、ある角度に重なった時に柄が変わるものであった。
そこで、これらの表面と裏面に形成された格子状の線分が重なることによる弊害について鋭意検討し、正方形又は長方形の格子がグラビア印刷のグラビアロールの横方向を水平線としたときこの水平線に対し25〜35°の角度であればモアレの発生も、柄が変わることも無いことを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、請求項1に係る電子部品包装用導電性材料は、基材シート又は基材フィルムと、該基材シート又は基材フィルムの両面にグラビア印刷により設けられた導電性組成物からなる導電性コート層と、該導電性コート層に設けられたトップコート層とを有する電子部品包装用導電性材料において、前記導電性コート層が正方形又は長方形の格子状に形成され、これら正方形又は長方形の格子の一方の辺が、グラビア印刷のグラビアロールの横方向を水平線としたときこの水平線に対し25〜35°の角度で印刷されたものであることを特徴として構成されている。
請求項に係る電子部品包装用導電性材料は、請求項1に係る電子部品包装用導電性材料表面抵抗値が1×10Ω以下であることを特徴として構成されている。
請求項1に係る電子部品包装用導電性材料においては、導電性コート層が正方形又は長方形の格子状に形成されているので、導電性組成物は格子を形成する縦横の線状部分にのみ形成すればよく、導電性組成物を基材シート又は基材フィルムの全面に形成しなくてもよい。したがって、導電性組成物の使用量を減ずることができ、その結果、電子部品包装用導電性材料を安価に製造することができる。また、前記導電性組成物が形成される線状部分と、線部分で囲まれる導電性組成物が形成されない空白部分との比率を調整することにより、表面抵抗値を所望の値(例えば、1×10Ω)以下に維持することができる。
また、正方形又は長方形の格子が水平線に対し25〜35°の角度で形成することにより、基材シート又は基材フィルムの両面に導電性コート層を形成した場合であっても、線の重なりによるモアレの発生が無く、また、柄が変わることもない。
請求項に係る電子部品包装用導電性材料においては、表面抵抗値が1×10Ω以下であるので、帯電を可及的に防止することができ、埃等の異物を吸着することがない。したがって、電子部品に埃が付着するのを防止することができる。
本発明の電子部品包装用導電性材料は、基材シート又は基材フィルムが設けられており、この基材シート又は基材フィルムとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、PI(ポリイミド)、PS(ポリスチレン)、HIPS(ハイインパクトポリスチレン)のシート又はフィルムが好ましい。
基材シート及び基材フィルムの厚みは、各シート及びフィルムの剛性や用途、使用方法によっても異なるが、100〜300μmが好適である。TABのスペーサの場合であれば、PETフィルムの125μmが好適である。
基材シート又は基材フィルムの両面に導電性組成物からなる導電性コート層が設けられており、この導電性コート層は、正方形又は長方形の格子状に形成されている。すなわち、正方形又は長方形の格子状は、90°の角度で交差する縦横の線部分と、この線部分で囲まれた正方形又は長方形の空白部分とからなり、前記線部分に導電性組成物が形成され、空白部分には導電性組成物が形成されていないものである。
このような導電性コート層の概念を図1を参照して説明する。図1は、導電性コート層の表面の部分拡大図であり、この図において、1は格子を形成する線部分で、互いに90°の角度で交差して形成されている。したがって、線部分に囲まれた空白部分2は正方形に形成されている。
この正方形の空白部分(導電性組成物の未形成部分)2の一辺の長さaと、線部分(導電性組成物の形成部分)1の太さbとは、表面抵抗値が所望の値以下になるように、例えば、1×10Ω以下になるように適宜設定する。すなわち、正方形の空白部分2の一辺の長さa及び線部分1の太さbを調整することにより、導電性組成物の形成部分の面積の比率[{導電性組成物の形成部分の面積/(導電性組成物の形成部分の面積+導電性組成物の未形成部分の面積)}×100]を好適にすることができ、その結果、例えば、表面抵抗値を1×10Ω以下にすることができる。なお、格子の形状が長方形の場合も、上述した正方形の場合と同様である。
正方形の空白部分の一辺の長さ及び線部分の太さ、並びにこれらの関係から導き出される導電性組成物の塗布部分の面積の比率の例を表1に示す。なお、この例に限定されるものではなく、上述したように、例えば、表面抵抗値を1×10Ω以下に維持できる範囲において適宜変更することができる。
Figure 0004520439
いずれの場合も全面塗布に対し、約50%となっており、特にNo.2の場合は約40%と高価な導電性組成物を削減することが出来、コストダウンを達成することが出来る。
前記正方形又は長方形の格子は、一方の辺において水平線に対して25〜35°の角度に形成することが好ましい。この水平線は、グラビアロールで形成した際、グラビアロールの横方向の水平線のことであり、形成した正方形の頂点を結ぶ線が水平線となっている。すなわち、図1において、水平線hに対する角α又は角βの一方が25〜35°の範囲で形成することが好ましく、その結果、角α又は角βの他方は65〜55°の範囲で形成される。一方の辺において水平線に対して25°未満であり、また35°を越えると、モアレが発生し(正方形又は長方形の空白部分の一辺が1.6mm未満の場合)、また柄が変わるものである(正方形又は長方形の空白部分の一辺が1.6mm以上の場合)。この現象は、基材シート又は基材フィルムの両面に形成した表裏両面の線が重なることから発生するものであり、モアレの発生や柄が変わるのは、水平線に対する角度が45°の場合が最も顕著であった。格子をこのような角度に形成するには、例えば、グラビアロールを用いて形成する場合、グラビアロールを、正方形又は長方形の格子がグラビアロールの横方向である水平線に対し25〜35°の角度になるように彫刻する。
導電性コート層は、導電性組成物を塗布することにより形成し、例えば、グラビアロールを用いて基材シート又は基材フィルムの両面に塗布する。
導電性コート層を形成する導電性組成物は、導電物質を基材シート又は基材フィルムに固定出来るようにしたもので、導電物質としては、カーボンブラックや、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等の導電樹脂が挙げられる。したがって、導電物質としてカーボンブラックを用いた場合は、カーボンブラックとカーボンブラックを固定する固定樹脂とから導電性組成物が構成される。また、ポリチオフェンやポリピロール、ポリアニリンのような導電樹脂の場合は、導電樹脂そのものを基材シート又は基材フィルムに固定することができるので、導電樹脂が導電性組成物を構成し、導電樹脂を溶剤に溶解又は分散させて塗布液を作り、塗布後乾燥させて固定することが出来る。
カーボンブラックの導電性組成物は、カーボンブラック15〜30重量%、固定樹脂70〜85重量%の配合にすることが好ましい。固定樹脂は、基材シート又は基材フィルムに強固に固着する樹脂から選ばれ、例えば、基材シート及びフィルムがPET、PP、PC、PIの場合には、ウレタン樹脂30〜40重量%、ポリエステル樹脂が60〜70重量%からなる樹脂が用いられ、PSの場合には、アクリル樹脂65〜75重量%、繊維素系樹脂20〜30重量%とワックス3〜5重量%からなる樹脂が用いられ、HIPSの場合には、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体35〜45重量%、アクリル樹脂35〜45重量%、繊維素系樹脂15〜25重量%とワックス2〜3重量%からなる構成樹脂が用いられる。
また、カーボンブラックは15〜30重量%配合されているが、カーボンブラックの配合量が15重量%未満であると、導電性が悪くなり表面抵抗値が1×10Ωよりも高くなってしまう。また、配合量が30重量%を超えると、固定樹脂で基材シート又は基材フィルムに固定できなくなり、さらに、コスト高となる。
カーボンブラックの平均粒径は1.0μm未満が好ましく、このような平均粒径のカーボンブラックを用いることにより、固定樹脂を溶かした溶剤に均一に分散され、導電性コート層のカーボンブラックも均一にコートされる。
導電性コート層を基材シート又は基材フィルムにコートするには、上述したような導電性組成物を、トルエン、酢酸エチルエステル、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール等の混合溶剤に溶かし、基材シート又は基材フィルムに塗布後、乾燥して行なう。
例えば、PET、PP、PC、PIの基材シートやフィルムにコートされる導電性コート層の塗布液としては、以下に記載するものが挙げられる。
カーボンブラック 3〜5重量%
ウレタン樹脂 4〜6重量%
ポリエステル樹脂 7〜10重量%
トルエン 20〜30重量%
メチルエチルケトン 40〜50重量%
イソプロピルアルコール 1〜5重量%
PSの基材シートやフィルムにコートされる導電性コート層の塗布液としては、以下に記載するものが挙げられる。
カーボンブラック 1〜3重量%
アクリル樹脂 7〜10重量%
繊維素系樹脂 2〜5重量%
酢酸エチルエステル 15〜25重量%
酢酸プロピルエステル 15〜25重量%
イソプロピルアルコール 40〜50重量%
ワックス 0.3〜0.6重量%
塗布はグラビアロールによって塗布される。塗布量は、乾燥後0.3〜3.0g/m、好適には0.5〜2.0g/mである。塗布量が0.3g/m未満であると、エンボス加工等の成形をした際、成形によって伸ばされた部分の導電性が劣るようになり、また、塗布量が3.0g/mを超えると効果は変わらずコスト高となる。
格子状に形成された導電性コート層の表面には、導電性コート層を保護するためにトップコート層が全面に施されている。トップコート層は、MMAモノマーを75重量%以上用いて共重合したアクリル樹脂で形成されており、すなわちMMAモノマーと、他のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル類のモノマーとの共重合体で形成されている。これらのモノマーとしては、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のモノマーが挙げられる。
MMAモノマーが75重量%未満であれば、アルコール洗浄の耐性を十分に得ることができない。しかし、MMAモノマーが75重量%以上であると、塗布液の溶剤に溶け難く使い難くなるので、塗布液の溶剤に溶解する範囲において適切な量を採用することが好ましい。
トップコート層の塗布液としては、以下に記載するものが挙げられる。
アクリル樹脂※ 8〜22重量%
硝化綿樹脂 1〜3重量%
トルエン 40〜50重量%
メチルエチルケトン 10〜20重量%
酢酸プロピルエステル 10〜20重量%
イソプロピルアルコール 5〜10重量%
※アクリル樹脂;MMAモノマー80重量%とメタクリル酸n−ブチルモノマー20重量%とからなる共重合体
なお、トップコート層の樹脂成分は、PET、PP、PC、PIの基材シートやフィルムにコートされる導電性コート層の樹脂成分、及びPSの基材シートやフィルムに導電性コートされる樹脂成分のどちらにも接着し、更にはポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンの導電樹脂にも接着し、固化するので、基材シートやフィルムの材質に拘わらず、同じトップコート層の塗布液の成分でコートすることが出来る。
塗布方法は、特に限定されないがグラビアロールによる塗布が最も一般的で効果的に塗布することが出来る。
塗布液の塗布量は、乾燥後、0.5〜5.0g/m2、好適には1.0〜4.0g/m2である。塗布量が0.5g/m未満であると、エンボス加工等の成形をした際、成形によって伸ばされた部分においてトップコート層が失われ、下層の導電性コート層が露出する危険性があり、また5.0g/mを超えると、導電性が劣るようになる。
本発明の電子部品包装用導電性材料の表面抵抗値は1×108Ω以下であることが好ましく、1×104Ω〜1×108Ωであることがより好ましい。1×108Ωを超えると、ほこりやゴミ等の異物付着防止が期待できず、1×104Ω未満ではコスト高となるのみである。
本発明の電子部品包装用導電性材料の用途としては、電子部品を収納等に使用するキャリアテープやトレー、TAB、BGA、CSP等の実装工程に使用するスペーサ等である。
[実施例1]
基材フィルムとして東レ(株)製PETフィルム「ルミラーS10」(厚さ125μm×巾1020mm×長さ1200m)を中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰り出し部にセットし、1色目の印刷ユニットのヘリオ彫刻によるスクリーン線数60線で、太さ0.3mmの線巾で未塗布の正方形の空白部分の一辺が1.0mmの長さで、格子の角度が水平線に対して30°の格子柄のグラビア版胴によって、下記の組成の塗布液をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥し、導電性コート層を形成した。
塗布液;大阪インキ製造(株)製「PET−PL EC黒」
カーボンブラック 4重量%
ウレタン樹脂 5重量%
ポリエステル樹脂 10重量%
トルエン 28重量%
メチルエチルケトン 49重量%
イソプロピルアルコール 4重量%
次いで、2色目の印刷ユニットのオハイオ彫刻によるスクリーン線数60線のグラビア版胴によって格子状にコートした導電性コート層の表面全面に、下記の組成の塗布液をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥しトップコート層を形成した。
塗布液;
大阪インキ製造(株)製「PET−ACオーバーコートメジウムNo.6」
アクリル樹脂※ 20重量%
硝化綿樹脂 2重量%
トルエン 43重量%
メチルエチルケトン 14重量%
酢酸プロピルエステル 14重量%
イソプロピルアルコール 7重量%
※アクリル樹脂;MMAモノマー80重量%とメタクリル酸n−ブチルモノマー20重量%とからなる共重合体
この片面側に導電性コート層及びトップコート層を形成したフィルムを一度巻き取った後、もう一度中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰出し部にセットし、導電性コート層及びトップコート層が形成された面の反対面に、上記と全く同様の塗布液で全く同様の条件で導電性コート層及びトップコート層を形成し、トップコート層(全面)/導電性コート層(格子状)/PETフィルム/導電性コート層(格子状)/トップコート層(全面)の5層からなる導電性テープを作製した。この導電性テープの表面抵抗値とモアレの発生有無を確認した。また、この導電性テープにおける導電性コート層に使用した導電性組成物は、全面に導電性コート層を形成した場合の使用量の41%であった。
[表面抵抗値]
JIS K 6911の方法に従って、温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中で測定した。
測定の結果、表面抵抗値は1×10Ωであった。したがって、異物が付着するのを防止できることが確認された。
[モアレ]
目視観察により判定した。表面の格子柄の線と裏面の格子柄の線の重なりによって発生するモアレは、正方形の格子を水平線に対し30°の角度でコートしたことにより発生はしなかった。
次いで、この導電性テープを巾35mmにスリットし、巻き取ったロールを連続的に繰出して加熱しながらエンボスを形成した金属ロールの間に挟んで、両側端に、径4.0mm、深さ1.0mmの半球形の凸部及び凹部を1個毎に互い違いになるように連続的に形成した。
この凸部及び凹部を形成した導電性テープを連続的に繰出しながらメタノール液中を通過させながら、超音波洗浄を行った後、乾燥させ、TAB等のスペーサテープを作製した。このスペーサテープの表面抵抗値を前述した方法で評価した。
[表面抵抗値]
表面抵抗値は1×10Ωであった。エンボス加工を施し、メタノール洗浄を行っても表面抵抗値の低下はなかった。したがって、異物が付着するのを防止できることが確認された。
[実施例2]
基材フィルムとして実施例1と同じ東レ(株)製PETフィルム「ルミラーS10」を実施例1と同じ中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰出し部にセットし、1色目の印刷ユニットのヘリオ彫刻によるスクリーン線数175線、太さ0.4mmの線巾で未塗布の正方形の一辺が1.0mmの長さで格子の角度が水平線に対し30°の格子柄のグラビア版胴に下記の組成の塗布液をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥し、導電性コート層を形成した。
塗布液:大阪インキ製造(株)製「EXP17003」
ポリチオフェン 1.2重量%
水 43.8重量%
イソプロピルアルコール 55重量%
次いで、2色目の印刷ユニットのヘリオ彫刻によるスクリーン線数200線のグラビア版胴によって、格子柄状にコートした導電性コート層の表面全面に実施例1と全く同様の塗布液、大阪インキ製造(株)製「PET−ACオーバーコートメジウムNo.6」をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥しトップコート層を形成した。
この片面側に導電性コート層及びトップコート層を形成したフィルムを一度巻き取った後、もう一度中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰出し部にセットし、導電性コート層及びトップコート層が形成された面の反対面に、上記と全く同様の塗布液で全く同様の条件で導電性コート層及びトップコート層を形成し、トップコート層(全面)/導電性コート層(格子状)/PETフィルム/導電性コート層(格子状)/トップコート層(全面)の5層からなる導電性テープを作製した。この導電性テープの表面抵抗値とモアレの発生有無を実施例1と全く同様に評価した。また、この導電性テープにおける導電性コート層に使用した導電性組成物は、全面に導電性コート層を形成した場合の使用量の44%であった。
[表面抵抗値]
表面抵抗値は1×10Ωであった。したがって、異物が付着するのを防止できることが確認された。
[モアレ]
目視観察の結果、モアレの発生はなかった。
次いで、この導電性テープを巾35mmにスリットし、巻き取ったロールを連続的に繰出して加熱しながら、エンボスを形成した金属ロールの間に挟んで、両端に径4.0mm、深さ1.0mmの半球径の凸部及び凹部を1個毎に互い違いになるように連続的に形成した。この凸部及び凹部を形成した導電性テープを連続的に繰出しながらメタノール液中を通過させながら、超音波洗浄を行った後、乾燥させ、TAB等のスペーサテープを作製した。このスペーサテープの表面抵抗値を前述した方法で評価した。
[表面抵抗値]
表面抵抗値は1×10Ωであった。エンボス加工を施し、メタノール洗浄を行っても表面抵抗値の低下はなかった。したがって異物が付着するのを防止できることが確認された。
[従来例]
基材フィルムとして東レ(株)製PETフィルム「ルミラーS10」(厚さ125μm×巾1020mm×長さ1200m)を中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰り出し部にセットし、1色目の印刷ユニットのヘリオ彫刻によるスクリーン線数60線で、全面に彫刻されたグラビア版胴によって下記の組成の塗布液をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥し、導電性コート層を形成した。
塗布液;大阪インキ製造(株)製「PET−PL EC黒」
カーボンブラック 4重量%
ウレタン樹脂 5重量%
ポリエステル樹脂 10重量%
トルエン 28重量%
メチルエチルケトン 49重量%
イソプロピルアルコール 4重量%
この導電性コートを行ったフィルムとコートを行わないフィルムの単位面積当りの重量を測り、その重量差から導電性コート層の塗布量を算出した。塗布量は1.4g/mであった。
次いで、2色目の印刷ユニットのオハイオ彫刻によるスクリーン線数60線のグラビア版胴によって導電性コート層の表面全面に下記の組成の塗布液をコートした後、熱風温度70℃、スピード60m/minの条件で乾燥し、トップコート層を形成した。
塗布液;
大阪インキ製造(株)製「PET−ACオーバーコートメジウムNo.6」
アクリル樹脂※ 20重量%
硝化綿樹脂 2重量%
トルエン 43重量%
メチルエチルケトン 14重量%
酢酸プロピルエステル 14重量%
イソプロピルアルコール 7重量%
※アクリル樹脂;MMAモノマー80重量%とメタクリル酸n−ブチルモノマー20重量%とからなる共重合体
この片面側に導電性コート層及びトップコート層を形成したフィルムを一度巻き取った後、もう一度中島精機(株)製GX−II−1500、4色印刷機の繰出し部にセットし、導電性コート層及びトップコート層が形成された面の反対面に、上記と全く同様の塗布液で全く同様の条件で導電性コート層及びトップコート層を形成し、トップコート層(全面)/導電性コート層(全面)/PETフィルム/導電性コート層(全面)/トップコート層(全面)の5層からなる導電性テープを作製した。この導電性テープの表面抵抗値を測定した。
[表面抵抗値]
JIS K 6911の方法に従って、温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中で測定した。
測定の結果、表面抵抗値は1×10Ωであった。したがって、異物が付着するのを防止できることが確認された。
次いで、この導電性テープを巾35mmにスリットし、巻き取ったロールを連続的に繰出して加熱しながらエンボスを形成した金属ロールの間に挟んで、両側端に、径4.0mm、深さ1.0mmの半球形の凸部及び凹部を1個毎に互い違いになるように連続的に形成した。
この凸部及び凹部を形成した導電性テープを連続的に繰出しながらメタノール液中を通過させながら超音波洗浄を行った後、乾燥させ、TAB等のスペーサテープを作製した。このスペーサテープの表面抵抗値を前述した方法で評価した。
[表面抵抗値]
表面抵抗値は1×10Ωであった。エンボス加工を施し、メタノール洗浄を行っても表面抵抗値の低下はなかった。したがって、異物が付着するのを防止できることが確認された。
本発明による電子部品包装用導電性材料の導電性コートの表面の部分拡大図 TABテープに使用するスペーサの平面図 TABテープとスペーサとをリール状に巻いた状態の部分側面図
符号の説明
1 線部分
2 正方形の空白部分
10 導電性テープ
11 凸部
12 凹部
20 TABテープ

Claims (2)

  1. 基材シート又は基材フィルムと、該基材シート又は基材フィルムの両面にグラビア印刷により設けられた導電性組成物からなる導電性コート層と、該導電性コート層に設けられたトップコート層とを有する電子部品包装用導電性材料において、前記導電性コート層が正方形又は長方形の格子状に形成され、これら正方形又は長方形の格子の一方の辺が、グラビア印刷のグラビアロールの横方向を水平線としたときこの水平線に対し25〜35°の角度で印刷されたものであることを特徴とする電子部品包装用導電性材料。
  2. 表面抵抗値が1×10Ω以下であることを特徴とする請求項1記載の電子部品包装用導電性材料。
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