JP4519425B2 - ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの製造方法 - Google Patents

ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンを製造する方法に関する。本発明は特に、ポリアルキルフェノール化合物をβ−アミノアルコールとジアルキルカーボネートでアミノエチル化することからなる、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアルキルフェノキシアミノアルカンは、エンジン堆積物の防止および抑制に有用な公知の燃料添加剤である。特許文献1及び2には、これら化合物の製造方法が記載されている。その方法には、まず触媒量のアルカリ金属水素化物もしくは水酸化物またはアルカリ金属塩の存在下で、ポリアルキルフェノールをアルキレンカーボネートでヒドロキシル化してポリアルキルフェノキシアルカノールとし、次いでこれを適当なアミンと反応させて、所望のポリアルキルフェノキシアミノアルカンとすることが含まれる。
【0003】
2−オキサゾリジノンまたはその誘導体については、当該分野では充分に論じられている。例えば、非特許文献1には2−オキサゾリジノンが詳細に記載されている。フェノールのアミノエチル化に2−オキサゾリジノンまたはその誘導体を使用することは、当該分野ではよく知られている。また、この同じ文献には、様々なβ−アミノアルコールとジアルキルカーボネートを用いて、カルバメート誘導体と2−オキサゾリジノンの両方を製造することも記載されている。
【0004】
特許文献3には、2−オキサゾリジノンまたはそのN置換誘導体と芳香族アミンの塩酸塩を高温で反応させて、1,2−エタンジアミンを生成させることが開示されている。生成した1,2−エタンジアミンは、医薬品、写真用薬剤およびその他配合物の製造における中間体として有用な重要な部類の物質である。
【0005】
特許文献4には、塩基性条件下で低分子量のフェノールと2−オキサゾリジノンを反応させて、フェノキシエチルアミンを製造する方法が開示されている。フェノキシエチルアミンは医薬品および農薬の重要な原料である。
【0006】
特許文献5には、低分子量フェノールからフェノキシアミノアルカンを製造するのに2−オキサゾリジノンを使用することが開示されている。4−フェノキシフェノールを不活性雰囲気中で2−オキサゾリジノンでアミノエチル化することによって、2−4−(フェノキシフェノキシ)エチルアミン、およびエチル2−(フェノキシフェノキシ)エチルカルバメートを高い収率と選択度をもって順次合成し、次いで2−4−(フェノキシフェノキシ)エチルアミンをカーボネート誘導体でアミド化する。
【0007】
特許文献6には、高分子量のポリアルキルフェノールを含むアミノエチル化変換に2−オキサゾリジノンまたはその誘導体を使用して、特許文献1及び2に開示されている種類のポリアルキルフェノキシアミノアルカンとすることが教示されている。これまで、高分子量のポリアルキルフェノールを含むアミノエチル化変換に、β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートまたはその誘導体の組合せを使用したという教示は全く無い。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第5669939号明細書
【特許文献2】
米国特許第5851242号明細書
【特許文献3】
米国特許第4381401号明細書
【特許文献4】
日本特許第JP2592732B2号公報
【特許文献5】
ドイツ特許第DE19711004A1号公報
【特許文献6】
米国特許第6384280号明細書
【非特許文献1】
マーチン・E. ダイアン及びダニエル・スワーン(Martin E. Dyen & Daniel Swern)著、「ケミストリ・レビュー(Chemistry Reviews)」、1967年、p.197−246
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの新規な製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリアルキルフェノール化合物を、芳香族溶媒とR 4 −OHで表わされるアルコール補助溶媒とからなる溶媒中(但しR 4 は炭素原子数6〜8のアルキル基である)、塩基性触媒の存在下で、下記式を有するβ−アミノアルコールまたはその誘導体:
【0011】
【化3】
1NH−CHR2−CH2−OH
【0012】
[式中、R1およびR2は独立に、水素、炭素原子数1〜約6の低級アルキル、ヒドロキシアルキレン、フェニル、アルカリールまたはアラルキルである]
および下記式を有するジアルキルカーボネート:
【0013】
【化4】
(R3O)2CO
【0014】
[式中、R3は、炭素原子数1〜約6の低級アルキルである]
でアミノエチル化することからなり、そして該ポリアルキルフェノールのポリアルキル基の平均分子量が約600乃至5000の範囲にある、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの新規な製造方法を提供する。
【0016】
本発明のアミノエチル化反応は、アルカリ金属の低級アルコキシド、アルカリ水素化物またはアルカリ金属水酸化物からなる群より選ばれる塩基性触媒を用いて、約100℃乃至250℃の温度範囲で容易に起こり、その際に、β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートとポリアルキルフェノール化合物のモル比は、約0.9〜5:0.9〜5:1であり、任意のアルコール補助溶媒とポリアルキルフェノールのモル比は、使用するときは約0.2:1乃至5:1であり、そしてポリアルキルフェノール当量当りの塩基性触媒の当量数は約0.05:1乃至1:1である。
【0017】
【発明の実施の形態】
[定義]
本発明について詳しく述べる前に、下記の用語は特に断わらない限りは下記の意味を有する。
【0018】
「アルキル」は、直鎖及び分枝鎖のアルキル基両方を意味する。
【0019】
「アルカリール」は、下記基を意味する。ただし、Ra及びRbは、RaとRbの少なくとも一方がアルキルであるならば、それぞれ独立に水素またアルキル基である。代表的なアルカリール基としては例えば、トリル、キシリル、クメニル、エチルフェニル、ブチルフェニル、ジブチルフェニル、ヘキシルフェニル、オクチルフェニル、ジオクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ジデシルフェニル、ドデシルフェニル、ヘキサデシルフェニル、オクトデシルフェニル、イコスフェニル、およびトリコンチルフェニル等を挙げることができる。
【0020】
【化5】
Figure 0004519425
【0021】
「アルキルフェニル」は、上記式においてRaがアルキルであり、Rbが水素であるアルカリールを意味する。
【0022】
「アラルキル」は、下記式を意味する。ただし、RcおよびRdはそれぞれ独立に、水素また低級アルキル基であり、Reはアルキレン基である。代表的なアラルキル基としては例えば、ベンジル、メチルベンジル、エチルベンジル、プロピルベンジル、ジメチルベンジル、およびフェネチル等を挙げることができる。
【0023】
【化6】
Figure 0004519425
【0024】
「ヒドロキシアルキレン」は、下記式を意味する。ただし、Rfは、後で定義するような低級アルキレン基である。
【0025】
【化7】
HO−Rf
【0026】
「低級アルキル」は、炭素原子数1〜約6のアルキル基を意味し、第一級、第二級及び第三級のアルキル基を含む。代表的な低級アルキル基としては例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、およびシクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル等が挙げられる。
【0027】
「低級アルキレン」は、炭素原子数1〜約6のアルキレン基を意味し、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、およびヘキシレンがある。
【0028】
「ポリアルキル」は、一般的にはポリオレフィンから誘導されたアルキル基を意味し、そしてモノ−オレフィン、特に1−モノ−オレフィン、例えばエチレン、プロピレンおよびブチレン等の重合体または共重合体である。使用されるモノ−オレフィンは、炭素原子数約2〜24であることが好ましく、より好ましくは炭素原子数約3〜12である。より好ましいモノ−オレフィンとしては、プロピレン、ブチレン、特にイソブチレン、1−オクテン、および1−デセンが挙げられる。このようなモノ−オレフィンから合成されたポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリブテン、特にポリイソブテン、および1−オクテンや1−デセンから生成したポリアルファオレフィンが挙げられる。
【0029】
上述したように、本発明は、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの新規な製造方法であって、ポリアルキルフェノール化合物を、塩基性触媒の存在下で、下記式を有するβ−アミノアルコールまたはその誘導体:
【0030】
【化8】
1NH−CHR2−CH2−OH
【0031】
[式中、R1およびR2は独立に、水素、炭素原子数1〜約6の低級アルキル、ヒドロキシルアルキレン、フェニル、アルカリールまたはアラルキルである]
および下記式を有するジアルキルカーボネート:
【0032】
【化9】
(R3O)2CO
【0033】
[式中、R3は、炭素原子数1〜約6の低級アルキルである]
でアミノエチル化することからなり、そして該ポリアルキルフェノールのポリアルキル基の平均分子量が約600乃至5000の範囲にある、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの製造方法を提供する。
【0035】
反応は、下記によって表すことができる。
【0036】
【化10】
Figure 0004519425
【0037】
ただし、Rは分子量が約600乃至5000の範囲のポリアルキル基であり、そしてR1、R2およびR3は前記の通りである。
【0038】
ポリアルキルフェノキシアミノアルカンは、ポリアルキルフェノール化合物を、下記式を有するβ−アミノアルコールまたはその誘導体:
【0039】
【化11】
1NH−CHR2−CH2−OH
【0040】
および下記式を有するジアルキルカーボネート:
【0041】
【化12】
(R3O)2CO
【0042】
[式中、R1、R2およびR3は前に定義した通りである]
を用いて、触媒量のアルカリ金属低級アルコキシド、アルカリ水素化物またはアルカリ金属水酸化物の存在下、そして任意にアルコール補助溶媒を存在下で、アミノエチル化することからなる本発明の方法によって製造することができる。
【0043】
ポリアルキルフェノールは、よく知られた物質であり、一般的には、フェノールを所望のポリオレフィンまたは塩素化ポリオレフィンでアルキル化して合成する。ポリアルキルフェノールの詳しい記述は、例えば米国特許第4744921号及び第5300701号に見られる。
【0044】
従って、ポリアルキルフェノールは、対応するオレフィンから従来法により合成することができる。例えば、適当なオレフィンまたはオレフィン混合物とフェノールとを、アルキル化触媒の存在下、約25℃乃至150℃、好ましくは約30℃乃至100℃の温度で、溶媒無しであるいは本質的に不活性な溶媒中、大気圧下で反応させることによって、ポリアルキルフェノールを合成することができる。好ましいアルキル化触媒は三弗化ホウ素である。反応物はそのモル比で使用することができる。あるいは、モル過剰のフェノール、すなわち各当量のオレフィンに対して約2乃至3当量のフェノールを、未反応フェノールを再循環させることによって使用することもできる。後者の方法では、モノアルキルフェノールが最大となる。不活性溶媒の例としては、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、および芳香族炭化水素、パラフィン及びナフテンの混合物である250シンナーを挙げることができる。芳香族炭化水素混合物である不活性溶媒の他の例としては、エクソン・アロマチック100、エクソン・アロマチック150、ソルベッソ100、およびトータル・ソルバレックス9等が挙げられる。
【0045】
本発明に用いるポリアルキルフェノールのポリアルキル基は一般に、モノオレフィン、特にはエチレン、プロピレンおよびブチレンなどの1−モノオレフィンの重合体または共重合体であるポリオレフィンから誘導する。使用するモノオレフィンは、炭素原子数約2〜24であることが好ましく、より好ましくは炭素原子数約3〜12である。より好ましいモノオレフィンとしては、プロピレン、ブチレン、特にイソブチレン、1−オクテン、及び1−デセンが挙げられる。このようなモノオレフィンから合成したポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリブテン、特にポリイソブテン、および1−オクテンや1−デセンから生成したポリアルファオレフィンが挙げられる。
【0046】
本発明に使用するポリアルキルフェノールを合成するのに用いる好ましいポリイソブテンは、反応性のメチルビニリデン異性体を少なくとも約20%、好ましくは少なくとも約50%、そしてより好ましくは少なくとも約70%含むポリイソブテンである。好適なポリイソブテンとしては、BF3触媒を用いて合成したものがある。メチルビニリデン異性体が全組成物のうちで高い比率を占めるそのようなポリイソブテンの合成については、米国特許第4152499号及び第4605808号に記載されている。そのようなポリイソブテンは、「反応性」ポリイソブテンとして知られ、ヒドロキシル基が炭化水素鎖の末端もしくはその近傍にある高分子量のアルコールを生じる。アルキルビニリデン含量が多い好適なポリイソブテンの例としては、数平均分子量約1300でメチルビニリデン含量約74%のポリイソブテンであるウルトラビス30、および数平均分子量約950でメチルビニリデン含量約76%のポリイソブテンであるウルトラビス10が挙げられ、両方ともブリティッシュ・ペトロリウム社から入手できる。
【0047】
ポリアルキルフェノールのポリアルキル基の分子量は、一般には約600乃至5000の範囲にあり、好ましくは約600乃至3000、より好ましくは約700乃至3000、そして最も好ましくは約900乃至2500の範囲にある。ポリアルキルフェノールのポリアルキル基は、フェノール環のどの位置にあってもよい。しかしながら、パラ位の置換が好ましい。
【0048】
前述したように、このポリアルキルフェノール化合物を、前記式を有するβ−アミノアルコールまたはその誘導体及びジアルキルカーボネートと反応させる。ただし、R1およびR2は独立に、水素、炭素原子数1〜約6の低級アルキル、ヒドロキシアルキレン、フェニル、アルカリールまたはアラルキルであり、そしてR3は炭素原子数1〜約6の低級アルキルである。ヒドロキシアルキレン基は、一般には炭素原子数1〜約6、好ましくは炭素原子数1〜約4である。R1及びR2は独立に水素または低級アルキルであることが好ましい。より好ましくは、R1とR2のうちの一方は水素または炭素原子数1〜約4の低級アルキルであり、他方は水素であり、そしてR3は炭素原子数1〜約4の低級アルキルである。更に好ましい態様では、R1とR2のうちの一方は水素、メチル、エチル、ヒドロキシメチレンまたはヒドロキシエチレンであり、他方は水素であり、そしてR3はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはイソブチルである。より好ましくは、R1は水素、メチルまたはエチルであり、R2は水素またはヒドロキシエチレンであり、そしてR3はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはイソブチルである。更に好ましくは、R1とR2の両方とも水素であり、そしてR3はメチルまたはエチルである。最も好ましくは、R1とR2の両方とも水素であり、そしてR3はエチルである。
【0049】
マーチン・E. ダイアンおよびダニエル・スワーン著、「ケミストリ・レビュー」(1967年)、表2、p.201−202には、ジアルキルカーボネートと反応して、カルバメート中間体および2−オキサゾリジノンを生成させるβ−アミノアルコールの多数の例が記載されている。本発明では、β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートから、カルバメート中間体と2−オキサゾリジノンの両方がその場で発生し、次いで各々独立にポリアルキルフェノールをアミノエチル化して、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンを生成させる。
【0050】
β−アミノアルコールの特定の例としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−(メチルアミノ)−エタノール、2−(エチルアミノ)−エタノール、2−(n−プロピルアミノ)−エタノール、2−(n−ブチルアミノ)−エタノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、β−アミノ−ベンゼンエタノール、2−(フェニルアミノ)−エタノール、および2−(シクロヘキシルアミノ)−エタノールを挙げることができる。好ましいのは、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−(メチルアミノ)−エタノール、または2−アミノ−1−プロパノールである。最も好ましいβ−アミノアルコールはエタノールアミンである。
【0051】
ジアルキルカーボネートの例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、およびジイソブチルカーボネートを挙げることができる。好ましいのは、ジメチルカーボネート、またはジエチルカーボネートである。最も好ましいジアルキルカーボネートはジエチルカーボネートである。
【0052】
本発明の多数のβ−アミノアルコールおよびジアルキルカーボネートは、アルドリッチ・ケミカル社または他の実験室用化学薬品供給者から購入することができる。あるいは、当該分野の熟練者には自明の従来法によってこれらの化合物を合成することもできる。
【0053】
本発明の方法で使用する塩基性触媒は一般には、アルカリ金属の低級アルコキシド、アルカリ水素化物、またはアルカリ金属水酸化物の群より選ばれる公知の塩基性触媒のいずれであってもよい。代表的なアルカリ金属低級アルコキシドとしては、以下に限定されるものではないが、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシドを挙げることができる。アルカリ金属低級アルコキシドは、炭素原子を一般には1〜約6個含み、好ましくは1〜約4個含む。好ましいアルカリ金属低級アルコキシドは、ナトリウムメトキシドである。水素化ナトリウムおよび水素化カリウムは、代表的なアルカリ水素化物である。アルカリ金属水酸化物の例としては、以下に限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、または水酸化カリウムが挙げられる。水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが好ましい。
【0054】
アミノエチル化反応の反応温度は、一般には約100℃乃至250℃の範囲にあり、そして好ましくは約130℃乃至210℃の範囲にある。反応圧力は、一般には大気圧またはそれ以下である。二酸化炭素の除去を促進するために低い圧力を使用してもよい。その他の二酸化炭素掃去剤、例えば酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムも、反応を促進するために使用することができる。
【0055】
β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートとポリアルキルフェノール化合物のモル比は、通常は約0.9〜5:0.9〜5:1の範囲にあり、好ましくは約1〜2:1〜2:1の範囲にある。一般に、ポリアルキルフェノール当量当りの塩基性触媒の当量数は、約0.05:1乃至1:1の範囲にあり、好ましくは約0.1:1乃至1:1の範囲にある。
【0056】
アミノエチル化反応は、芳香族溶媒とR 4 −OHで表わされるアルコール補助溶媒とからなる溶媒中(但しR 4 は炭素原子数6〜8のアルキル基である)で行うことができる。代表的な芳香族溶媒はエクソン150芳香族溶媒などの芳香族溶媒である。
【0057】
アルコール補助溶媒は構造R4−OHを有する、ただし、R4は炭素原子数約6〜8、好ましくは炭素原子数約6のアルキル基である。代表的なアルコール補助溶媒の例としては、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、2−エチルヘキサノール、および分枝鎖又は直鎖アルコールを含む上記の各アルコールの混合異性体を挙げることができる。エクソン・モービル・ケミカル社より市販されている数種異性体の混合物であるアルコールの例としては、エクサル6(ヘキシルアルコール)、エクサル7(イソヘプチルアルコール)、エクサル10(デシルアルコール)、およびエクサル13(トリデシルアルコール)が挙げられる。
【0058】
アルコール補助溶媒とポリアルキルフェノール化合物のモル比は、通常は約0.2:1乃至5:1であり、好ましくは約0.4:1乃至2:1であり、そして最も好ましくは約0.5:1乃至1.5:1である。
【0059】
アミノエチル化反応は、一般には約2乃至24時間、好ましくは約3乃至20時間かけて行う。反応が完了した後、従来技術を用いて所望のポリアルキルフェノキシアミノアルカンを単離する。
【0060】
【実施例】
本発明について以下の実施例により更に説明するが、これらの実施例は特に有利な方法の態様を示す。なお、実施例は本発明を説明するためのものであって、それによって本発明が限定されるものではない。また、実施例3と4とは本発明の実施例ではない。本出願には、添付した特許請求の真意および範囲から逸脱することなく当該分野の熟練者によってなされうる、様々な変更や置換も包含されるものである。
【0061】
表1には、実施例に含まれる重要な変数をまとめて示し、表2には、その結果をまとめて示す。
【0062】
【表1】
Figure 0004519425
【0063】
【表2】
Figure 0004519425
【0064】
[実施例1] 下記化合物を含む溶液の製造
【0065】
【化13】
Figure 0004519425
【0066】
水酸化カリウム(純度85%、17.3グラム)、およびポリイソブチル基の平均分子量が約950である4−ポリイソブチルフェノールの溶液(2521.3グラム、中和したアルキル化触媒からの塩を除去するための洗浄を行わなかったことを除いては、米国特許第5300701号の実施例1のようにして合成した)を、機械撹拌器、ディーン・スタークトラップ、還流冷却器、窒素導入口および温度調節器を備えた4Lの反応フラスコに加えた。4−ポリイソブチルフェノール溶液は、約32.7%のソルベッソ100芳香族溶媒を含み、ヒドロキシル価が38.8mgKOH/gであった。また、溶液は、溶媒無しのケースを基準にして、5.3%の未変換ポリイソブチレンを含んでいた。芳香族溶媒との共沸蒸留により水分が上方から出なくなるまで、反応混合物を約150〜160mmHgの圧力下、約130℃で加熱した。反応器の内容物を窒素下で冷却し、脱水した4−ポリイソブチルフェノール溶液(2410.6グラム)を広口瓶に移し、そしてアミノエチル化反応で必要になるまで乾燥室に貯蔵した。
【0067】
上記の脱水4−ポリイソブチルフェノール溶液(400.0グラム)、1−ヘキサノール(29.2グラム、無水)、エタノールアミン(17.6グラム、再蒸留したもの)、およびジエチルカーボネート(34.1グラム、無水)を、分別カラム、冷却器および受け器を備えた1Lの分離型反応器に加えた。36.5cm×3cmのIDカラムに、4mmの316ステンレス鋼製突起型充填物(商品名:プロ-パック、製品番号L-3947-A20、キャノン・インスツルメント社、ステート・カレッジ、ペンシルベニア州)を、高さ28.5cmまで充填した。エタノールを留去するために、反応混合物を約650mmHgの圧力下で約150℃まで緩やかに加熱した。充填カラムは、ジエチルカーボネートと溶媒とを自然還流により反応器内に保つのを援助した。上方からの留出物(25.5グラム)は、88.8%のエタノールと1.1%のジエチルカーボネートを含んでいた。カラムを取り除いて、反応器を全還流操作用に設定した。激しい還流を起こすために、温度を約178℃まで上げ、圧力を約750mmHgに調節した。これらの反応条件を4時間維持した。
【0068】
反応器を約85℃まで冷却した。粗生成物に、ケイ酸マグネシウム(11.7グラム、マグネソルHMR LS)、濾過助剤(1.17グラム、セライト・ハイフロ・スーパーセル)、および脱イオン水(2.21グラム)を加え、そして混合物を約85℃で1時間撹拌した。粗生成混合物を加圧フィルタで濾過して、琥珀色の濾液362.7グラムと濾過ケーキ29.7グラムを生じた。表2に、濾液の特性をまとめて示す。
【0069】
約150℃の真空オーブン内で濾液から溶媒を蒸発させた後、4−ポリイソブチルフェノールの変換及びアミノエチレートの選択度を定量するために、1H NMR(CDCl3)を使用した。未変換の4−ポリイソブチルは、芳香環の2つのプロトンについて6.73ppmで二重項を与え、一方変換された4−ポリイソブチルは同じ2つのプロトンについて6.81ppmで二重項を与えた。米国特許第6384280号の実施例に記載されているように、7.25(ABq,2H)、6.8(ABq,2H)、4.0(t,2H)、3.1(t,2H)によりアミノエチレートを同定し、そしてNMRデータに基づいてアミノエチレートのモル%を計算した。NMRのデータ(モル%)と残留ポリイソブチレン含量%、および4−ポリイソブチルフェノールのヒドロキシル価から計算した成分分子量を組み合わせることにより、アミノエチレート含量を溶媒無しの試料に基づく重量%を算出した。この結果に不揮発性残留物(重合体含量)の割合を掛けることにより、現状の試料のアミノエチレート重量%を得た。濾液中のアミノエチレートの概算収量は、求めた重量%に基づいて153グラムであった。ポリイソブチルフェノールの変換は74%であり、アミノエチレートの選択度は88%であった(表2)。
【0070】
生成物が多少の副生成物を含んでいたために、全窒素は塩基性窒素よりも高かった。これらの副生成物としては、アミノエチレートが生成するようにはまだ再配列されていないアセチル化中間体、アミノエチレートの更なる反応による尿素副生成物、およびおそらくは微量の他の窒素含有不純物が挙げられる。
【0071】
[実施例2] 下記化合物を含む溶液の製造
【0072】
【化14】
Figure 0004519425
【0073】
水酸化カリウム(純度85%、12.3グラム)、およびポリイソブチル基の平均分子量が約950の4−ポリイソブチルフェノールの溶液(2523.5グラム、米国特許第5300701号の実施例1のようにして合成した)を、機械撹拌器、ディーン・スタークトラップ、還流冷却器、窒素導入口および温度調節器を備えた4Lの反応フラスコに加えた。4−ポリイソブチルフェノール溶液は、約26.1%のトータル・ソルバレックス9芳香族溶媒を含み、ヒドロキシル価が41.4mgKOH/gであった。この溶液中に、中和したアルキル化触媒からの沈降物は無かった。また、溶液は、溶媒無しを基準にして4.8%の未変換ポリイソブチレンを含んでいた。芳香族溶媒との共沸蒸留により水分が上方から出なくなるまで、反応混合物を約130−140mmHgの圧力下、約130℃で加熱した。反応器の内容物を窒素下で冷却し、脱水した4−ポリイソブチルフェノール溶液(2406.1グラム)を広口瓶に移し、そしてアミノエチル化反応で必要になるまで乾燥室で貯蔵した。
【0074】
上記の脱水4−ポリイソブチルフェノール溶液(400.0グラム)、1−ヘキサノール(31.2グラム、無水)、エタノールアミン(18.9グラム、再蒸留したもの)、およびジエチルカーボネート(36.5グラム、無水)を、分別カラム、冷却器および受け器を備えた1Lの分離型反応器に加えた。エタノールを留去するために、反応混合物を約700mmHgの圧力下で約160℃まで緩やかに加熱した。上方からの留出物(27.3グラム)は、87.4%のエタノールと6.4%のジエチルカーボネートを含んでいた。カラムを取り除いて、反応器を全還流操作用に設定した。激しい還流を生じさせるために、大気圧下で温度を約176℃まで上げた。圧力が低くなかったので、反応によってCO2が発生したときにCO2を逃がすために、窒素流を反応器の上部に維持した。これらの反応条件を4時間維持した。
【0075】
反応器を約75℃まで冷却した。粗生成物に、ケイ酸マグネシウム(8.35グラム、マグネソルHMR LS)、濾過助剤(0.84グラム、セライト・ハイフロ・スーパーセル)、および脱イオン水(1.57グラム)を加え、そして混合物を約75℃で1時間撹拌した。粗生成混合物を加圧フィルタで濾過して、濾液384.8グラムと濾過ケーキ25.5グラムを生じた。表2に、濾液の特性をまとめて示す。
【0076】
濾液中のアミノエチレートの概算収量は180グラムであった。4−ポリイソブチルフェノールの出発溶液が中和したBF3アルキル化触媒からの沈降物を含んでいなかったために、変換及び選択度(表2)は実施例1より若干良かった。実施例2の濾液の塩基性窒素および全窒素含量は実施例1より若干高く、変換と選択度の違いを表していた。濾液溶液の色も実施例1に比べて非常に薄かった。この実施例では、4−ポリイソブチルフェノール当量当りKOH0.10当量を使用したが、一方実施例1では、KOHと4−ポリイソブチルフェノール溶液中の沈降物との反応による何等かの損失を補填するために0.15当量使用した。
【0077】
[実施例3] 下記化合物を含む溶液の製造
【0078】
【化15】
Figure 0004519425
【0079】
実施例1と同様にして合成した脱水4−ポリイソブチルフェノール溶液(400.0グラム)、エタノールアミン(17.7グラム、再蒸留したもの)、及びジエチルカーボネート(34.2グラム、無水)を、分別カラム、冷却器と受け器を備えた1Lの分離型反応器に加えた。この実験では、1−ヘキサノール補助溶媒を使用しなかった。エタノールを留去するために、反応混合物を約700mmHgの圧力下で約150℃まで緩やかに加熱した。上方からの留出物(25.8グラム)は、98.5%のエタノール、1.4%のジエチルカーボネート及び<0.01%のエタノールアミンを含んでいた。カラムを取り除いて、反応器を全還流操作用に設定した。激しい還流を生じさせるために、温度を約180℃まで上げ、圧力を約708mmHgに調節した。これらの反応条件を4時間維持した。
【0080】
反応器を約75℃まで冷却した。粗生成物に、ケイ酸マグネシウム(11.7グラム、マグネソルHMR LS)、濾過助剤(1.17グラム、セライト・ハイフロ・スーパーセル)、および脱イオン水(1.86グラム)を加え、そして混合物を約75℃で1時間撹拌した。粗生成混合物を加圧フィルタで濾過して、濾液322.0グラムと濾過ケーキ34.8グラムを生じた。表2に、濾液の特性をまとめて示す。
【0081】
濾液中のアミノエチレートの概算収量は83グラムであった。アルキルフェノールの変換およびアミノエチレートの選択度は、実施例1及び2に比べて著しく低かった(表2)。実施例3の濾液の塩基性窒素および全窒素含量は実施例1−2の濾液よりも低かった。また、実施例3の濾液は実施例1−2よりも色が非常に濃かった。このことは、アルコール補助溶媒を使用することの利点を示している。
【0082】
[実施例4] 下記化合物を含む溶液の製造
【0083】
【化16】
Figure 0004519425
【0084】
実施例2と同様にして合成した脱水4−ポリイソブチルフェノール溶液(400.0グラム)、エクソン・アロマチック100溶媒(37.3グラム)、エタノールアミン(18.9グラム、再蒸留したもの)、およびジエチルカーボネート(36.5グラム、無水)を、分別カラム、冷却器および受け器を備えた1Lの分離型反応器に加えた。この実験では、1−ヘキサノール補助溶媒を使用しなかった。エタノールを留去するために、反応混合物を約700mmHgの圧力下で約155℃まで緩やかに加熱した。上方からの留出物(26.6グラム)は、97.5%のエタノール、2.5%のジエチルカーボネートおよび<0.01%のエタノールアミンを含んでいた。カラムを取り除いて、反応器を全還流操作用に設定した。激しい還流を生じさせるために、温度を約180℃まで上げ、圧力を約680mmHgに調節した。これらの反応条件を4時間維持した。
【0085】
反応器を約75℃まで冷却した。粗生成物に、ケイ酸マグネシウム(8.35グラム、マグネソルHMR LS)、濾過助剤(0.84グラム、セライト・ハイフロ・スーパーセル)、および脱イオン水(1.45グラム)を加え、そして混合物を約75℃で1時間撹拌した。粗生成混合物を加圧フィルタで濾過して、濾液384.5グラムと濾過ケーキ23.2グラムを生じた。表2に、濾液の特性をまとめて示す。
【0086】
濾液中のアミノエチレートの概算収量は149グラムであった。実施例は改めて、変換と濾液の色に対するアルコール補助溶媒使用の利点を確証している(表2)。
【0087】
[実施例5] 下記化合物を含む溶液の製造
【0088】
【化17】
Figure 0004519425
【0089】
実施例1と同様にして合成した脱水4−ポリイソブチルフェノール溶液(400.0グラム)、混合異性体ヘキサノール(29.3グラム、エクソン・モービル・ケミカル社のエクサル6、蒸留により乾燥したもの)、エタノールアミン(17.5グラム、再蒸留したもの)、およびジエチルカーボネート(34.2グラム、無水)を、分別カラム、冷却器および受け器を備えた1Lの分離型反応器に加えた。エタノールを留去するために、反応混合物を約700mmHgの圧力下で約150℃まで緩やかに加熱した。上方からの留出物は24.4グラムであった。カラムを取り除いて、反応器を全還流操作用に設定した。激しい還流を生じさせるために、大気圧下で温度を約174℃まで上げた。圧力が低くなかったので、反応によってCO2が発生したときにCO2を逃がすために、窒素流を反応器の上部に維持した。これらの反応条件を4時間維持した。
【0090】
反応器を約75℃まで冷却した。粗生成物に、ケイ酸マグネシウム(11.7グラム、マグネソルHMR LS)、濾過助剤(1.17グラム、セライト・ハイフロ・スーパーセル)、および脱イオン水(1.99グラム)を加え、そして混合物を約75℃で1時間撹拌した。粗生成混合物を加圧フィルタで濾過して、濾液388.6グラムと濾過ケーキ28.8グラムを生じた。表2に、濾液の特性をまとめて示す。
【0091】
濾液中のアミノエチレートの概算収量は182グラムであった。この実施例は、実施例1−2と同様の結果を与え、そして混合異性体ヘキサノール補助溶媒(GCでは、約62%の分枝鎖異性体と約38%の直鎖異性体)が、1−ヘキサノールと全く同じように作用することを示している。この実施例もまた、変換と濾液の色に対するアルコール補助溶媒使用の利点を確認している。
【0092】
【発明の効果】
本発明の方法は、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの新規な製造方法であり、ポリアルキルフェノール化合物をβ−アミノアルコールとジアルキルカーボネートを用いてアミノエチル化することにより製造することができる。

Claims (29)

  1. ポリアルキルフェノキシアミノアルカンを製造する方法であって、ポリアルキルフェノール化合物を、芳香族溶媒とR 4 −OHで表わされるアルコール補助溶媒とからなる溶媒中、但しR 4 は炭素原子数6〜8のアルキル基である、塩基性触媒の存在下で、下記式:
    Figure 0004519425
    [式中、R1およびR2は独立に、水素、炭素原子数1〜6の低級アルキル、ヒドロキシルアルキレン、フェニル、アルカリールまたはアラルキルである]
    を有するβ−アミノアルコールまたはその誘導体、および下記式:
    Figure 0004519425
    [式中、R3は、炭素原子数1〜6の低級アルキルである]
    を有するジアルキルカーボネートによりアミノエチル化することからなり、そして該ポリアルキルフェノールのポリアルキル基の平均分子量が600乃至5000の範囲にある、ポリアルキルフェノキシアミノアルカンの製造方法。
  2. ポリアルキル基の分子量が600乃至3000の範囲にある請求項1に記載の方法。
  3. ポリアルキル基の分子量が700乃至3000の範囲にある請求項2に記載の方法。
  4. ポリアルキル基の分子量が900乃至2500の範囲にある請求項3に記載の方法。
  5. ポリアルキル基が、ポリプロピレン、ポリブテン、もしくは1−オクテンまたは1−デセンのポリアルファオレフィンオリゴマーから誘導されたものである請求項1に記載の方法。
  6. ポリアルキル基がポリイソブテンから誘導されたものである請求項5に記載の方法。
  7. ポリイソブテンがメチルビニリデン異性体を少なくとも20重量%含む請求項6に記載の方法。
  8. 1およびR2のうちの一方が水素または炭素原子数1〜4の低級アルキルで、他方が水素であり、そしてR3が炭素原子数1〜4の低級アルキルである請求項1に記載の方法。
  9. 1およびR2のうちの一方が水素、メチルまたはエチルで、他方が水素であり、そしてR3がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはイソブチルである請求項8に記載の方法。
  10. 1が水素、メチルまたはエチルで、R2が水素であり、そしてR3がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはイソブチルである請求項9に記載の方法。
  11. 1およびR2の両方が水素であり、そしてR3がメチルまたはエチルである請求項10に記載の方法。
  12. 1およびR2の両方が水素であり、そしてR3がエチルである請求項11に記載の方法。
  13. 塩基性触媒が、アルカリ金属の低級アルコキシド、アルカリ水素化物またはアルカリ金属水酸化物からなる群より選ばれる請求項1に記載の方法。
  14. アルカリ金属の低級アルコキシドが、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシドからなる群より選ばれる請求項13に記載の方法。
  15. アルカリ金属の低級アルコキシドがナトリウムメトキシドである請求項14に記載の方法。
  16. アルカリ水素化物が水素化ナトリウムまたは水素化カリウムである請求項13に記載の方法。
  17. アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムからなる群より選ばれる請求項13に記載の方法。
  18. アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである請求項17に記載の方法。
  19. アミノエチル化の温度が100℃乃至250℃の範囲にある請求項1に記載の方法。
  20. アミノエチル化の温度が130℃乃至210℃の範囲にある請求項19に記載の方法。
  21. β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートとポリアルキルフェノールのモル比が、0.9〜5:0.9〜5:1である請求項1に記載の方法。
  22. β−アミノアルコールとジアルキルカーボネートとポリアルキルフェノールのモル比が、1〜2:1〜2:1である請求項21に記載の方法。
  23. ポリアルキルフェノール当量当りの塩基性触媒の当量数が0.05:1乃至1:1である請求項1に記載の方法。
  24. ポリアルキルフェノール当量当りの塩基性触媒の当量数が0.1:1乃至1:1である請求項23に記載の方法。
  25. 4 が炭素原子数6のアルキル基である請求項1に記載の方法。
  26. アルコール補助溶媒が分枝鎖又は直鎖のヘキサノールまたはそれらの混合物である請求項1に記載の方法。
  27. アルコール補助溶媒とポリイソブチルフェノールのモル比が0.2:1乃至5:1である請求項1に記載の方法。
  28. アルコール補助溶媒とポリイソブチルフェノールのモル比が0.4:1乃至2:1である請求項27に記載の方法。
  29. アルコール補助溶媒とポリイソブチルフェノールのモル比が0.5:1乃至1.5:1である請求項28に記載の方法。
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