JP2648484B2 - 分散剤,添加剤 - Google Patents

分散剤,添加剤

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JP2648484B2
JP2648484B2 JP62505253A JP50525387A JP2648484B2 JP 2648484 B2 JP2648484 B2 JP 2648484B2 JP 62505253 A JP62505253 A JP 62505253A JP 50525387 A JP50525387 A JP 50525387A JP 2648484 B2 JP2648484 B2 JP 2648484B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は潤滑油における分散剤および/または清浄剤
として有用な添加剤に関する。特に、本発明はポリアミ
ノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドに向けら
れ、前記化合物においてはスクシンイミドの1つ以上の
アミノ窒素がヒドロカルビルカルバメート、ヒドロキシ
ヒドロカルビルカルバメートまたはヒドロキシポリオキ
シアルキレンカルバメートに変換されたものである。本
発明の変形(modified)ポリアミノアルケニルまたはア
ルキルスクシンイミドは潤滑油中に使用されると改良さ
れた分散性および/または清浄性を有することが発見さ
れた。これらの変形スクシンイミドはまた燃料中でも清
浄剤および/または分散剤として役立つ。
2.従来の技術 アルケニルまたはアルキルスクシンイミドは従来その
ポリ(オキシアルキレン)ヒドロキシ誘導体を製造する
ためにアルキレンオキシドにより変形された。これらの
アルキレンオキシドで処理されたスクシンイミドは潤滑
油用の添加剤として教示されている(米国特許第3,375,
111号および第3,367,943号参照)。米国特許第2,991,16
2号は、N−アルキルプロピレンジアミンとエチレンカ
ルバメートを反応させて、カルバメートと尿素化合物か
ら成る2成分系清浄剤添加物を製造することにより得ら
れるガソリン用気化器清浄剤添加物を開示している。米
国特許第3,652,240号は、アミノアミドとエチレンカル
ボネートの反応により生成するカルバメートである、炭
化水素系燃料用の気化器清浄剤添加物を開示している。
Karolらの米国特許第4,460,381号は燃料安定剤としてモ
ノ−またはビス−スクシンイミドのシユウ酸誘導体を開
示している。Karolらの米国特許第4,482,464号は、グリ
コール酸、乳酸、2−ヒドロキシメチルプロピオン酸お
よび2,2′−ビス−ヒドロキシメチルプロピオン酸から
選択されるヒドロキシアルキレンカルボン酸と共に処理
することにより変形されたスクシンイミドを開示してい
る。これらの米国特許第4,482,464号の変形スクシンイ
ミドは潤滑油添加剤として開示されている。米国特許第
4,490,154号は沈積物抑制添加剤としてアルケニルスク
シニルポリグリコールカルボネートエステルを含有する
燃料を開示している。米国特許第3,216,936号は、脂肪
族アミン、ポリマー置換コハク酸および脂肪族カルボン
酸から製造される製品を開示している。しかし、これら
の特許には、あるいは見たところその他においても、こ
れらのポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイ
ミドを本発明の方法で変形するという教示はない。
発明の要約 さて今や、ポリアミノアルケニルまたはアルキルスク
シンイミドを変性させて、そのポリアミノ部分の窒素の
1つ以上がヒドロカルビルオキシカルボニル、ヒドロキ
シヒドロカルビルオキシカルボニルまたはヒドロキシポ
リ(オキシアルキレン)オキシカルボニルにより置換さ
れているポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシン
イミドを製造できることが発見された。これらの変性ス
クシンイミドは燃料または油類に使用するための改良さ
れた分散剤および/または清浄剤である。
したがつて、1つの態様において、本発明は多重付加
したアルケニルまたはアルキルスクシンイミドに向けら
れており、その際多重付加したアルケニルまたはアルキ
ルスクシンイミドの1つ以上の窒素がヒドロキシヒドロ
カルビルオキシカルボニルにより置換されており、前記
ヒドロキシヒドロカルビルオキシカルボニルのヒドロキ
シヒドロカルビル基は2〜20の炭素原子と1〜6のヒド
ロキシ基を含むが、但し、ヒドロキシヒドロカルビル基
をオキシカルボニル基の酸素原子に結びつけるヒドロカ
ルビル炭素原子上にヒドロキシ置換がないことを条件と
し、またさらに1つより多くのヒドロキシ基がヒドロキ
シヒドロカルビル基に含まれているときは、1つより多
くのヒドロキシ基は同じ炭素原子に付いていないことお
よびヒドロキシヒドロカルビル基の炭素原子の数はヒド
ロキシ基の数より少なくとも1つ多いことを条件とし、
そして前記多重付加アルケニルまたはアルキルスクシン
イミドは、その構造内に各当量のアルケニルまたはアル
キル基につき平均1より多いコハク酸基の存在を特徴と
する多重付加アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物
から誘導される。
他の1つの態様において、本発明は多重付加したアル
ケニルまたはアルキルスクシンイミドに向けられてお
り、その際多重付加したアルケニルまたはアルキルスク
シンイミドの1つ以上の窒素がヒドロカルビルオキシカ
ルボニルにより置換されたものであり、そして前記多重
付加アルケニルまたはアルキルスクシンイミドは、その
構造内に各当量のアルケニルまたはアルキル基につき平
均1より多いコハク酸基の存在を特徴とする多重付加ア
ルケニルまたはアルキルコハク酸無水物から誘導され
る。
さらに他の1つの態様において、本発明は多重付加し
たアルケニルまたはアルキルスクシンイミドに向けられ
ており、その際多重付加アルケニルまたはアルキルスク
シンイミドの1つ以上の窒素がヒドロキシポリ(オキシ
アルキレン)オキシカルボニルにより置換されたもので
あり、そして前記多重付加アルケニルまたはアルキルス
クシンイミドはその構造内に各当量のアルケニルまたは
アルキル基につき平均1つより多いコハク酸基の存在を
特徴とする多重付加アルケニルまたはアルキルコハク酸
無水物から誘導される。
なおまた他の1つの態様において、本発明は、反応を
起させるため十分な温度で少なくとも1つの第1級また
は第2級アミンを含有する多重付加アルケニルまたはア
ルキルスクシンイミドを環式カルボナートと反応させる
ことから成る方法により製造される生成物を対象とする
ものであり、その際前記多重付加アルケニルまたはアル
キルスクシンイミドはその構造内に各当量のアルケニル
またはアルキル基につき平均1つより多いコハク酸基の
存在を特徴とする多重付加アルケニルまたはアルキルコ
ハク酸無水物から誘導されるものであり、そして環式カ
ルボナートの多重付加アルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドの塩基性窒素に対するモル変化は約0.2:1より
約10:1までである。
本発明のさらに1つの態様は、反応を起させるため十
分な温度で多重付加アルケニルまたはアルキルスクシン
イミドをポリカルボナートと接触させることから成る方
法により製造される生成物であり、その際前記線状ポリ
カルボナートの個々のカルボナート単位の、多重付加ア
ルケニルまたはアルキルスクシンイミドの塩基性アミン
窒素に対するモル比は約0.1:1より約5:1までであり、そ
して前記多重付加アルケニルまたはアルキルスクシンイ
ミドはその構造内に各当量のアルケニルまたはアルキル
基につき平均1つより多いコハク酸基の存在を特徴とす
る多重付加アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物か
ら誘導されるものである。
組成物の態様において、本発明はまた大部分の量の潤
滑用粘度の油と、分散性および/または清浄性を与える
ため十分な量の本発明の変形ポリアミノアルケニルまた
はアルキルスクシンイミドから成る潤滑油組成物に関す
る。
本発明の他の1つの組成物態様は、大部分の量のガソ
リンまたはデイーゼル油範囲に沸点を有する炭化水素
と、分散性およびまたは清浄性を与えるため十分な量の
変形ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミ
ドから成る燃料組成物である。
発明の詳細な説明 本発明の変形ポリアミノアルケニルまたはアルキルス
クシンイミドはポリアミノアルケニルまたはアルキルス
クシンイミドから製造される。またこれらの原料は下記
の反応(1)に示されるようにアルケニルまたはアルキ
ルコハク酸無水物をポリアミンと反応させることにより
製造される。
上式中Rは10〜300の炭素原子のアルケニルまたはア
ルキル基であり、そしてR1はポリアミノ部分の残基であ
る。
一般に、スクシンイミドのアルケニルまたはアルキル
基は10〜300の炭素原子のものである。本発明の変性ス
クシンイミドは20炭素原子以下のアルケニルまたはアル
キル基についてさえ良好な清浄力特性を有するが、分散
力はアルケニルまたはアルキル基が少なくとも20炭素原
子のものである場合に強化される。したがつて、好まし
い態様においては、スクシンイミドのアルケニルまたは
アルキル基は少なくとも20炭素原子のものである。
ここで使用できるこれらのアルケニルまたはアルキル
スクシンイミドは多数の文献に開示されており、当技術
分野において周知である。ある基本的な型のスクシンイ
ミドおよび「スクシンイミド」の術語によつて囲まれる
関係物質は米国特許第2,992,708号、第3,018,291号、第
3,024,237号、第3,100,673号、第3,219,666号、第3,17
2,892号および第3,272,746号に教示されており、これら
の開示は引用によつてここに取り入れられる。用語「ス
クシンイミド」は当技術分野においてこの反応により形
成される多くのアミド、イミドおよびアミジン種を含む
ものと理解されている。しかし主要生成物はスクシンイ
ミドであつて、この用語は従来一般に前記反応(1)に
示されるようなアルケニル置換コハク酸またはコハク酸
無水物とポリアミンの反応の生成物を意味すると受取ら
れていた。ここで使用されるときには、アルケニルまた
アルキルモノ−、ビス−スクシンイミドおよびその他の
より高級な類似体がこの用語の中に含まれる。
用語「スクシンイミド」の中にはまた米国特許第4,23
4,435号に記載されたもののような多重付加生成物も含
まれる。前記特許はその多重付加生成物の教示につき引
用によりここに取り入れられる。
A(1) コハク酸無水物 ポリオレフインと無水マレイン酸との反応によるアル
ケニル置換コハク酸無水物の製造は、例えば、米国特許
第3,018,250号および第3,024,195号に記載された。その
ような方法はポリオレフインと無水マレイン酸との熱反
応、およびハロゲン化ポリオレフイン(例えば、塩素化
ポリオレフイン)と無水マレイン酸との反応を含む。ア
ルケニル置換コハク酸無水物の還元は相当するアルキル
誘導体を生成する。またはその代りに、アルケニル置換
コハク酸無水物は米国特許第4,388,471号および第4,45
0,281号に記載のようにして製造されることもできる。
前記特許は引用によりここに全体的に取り入れられる。
無水マレイン酸と反応のためのポリオレフインポリマ
ーは大部分C2〜C5モノオレフイン、すなわち、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンおよびペンテ
ンから成るポリマーである。それらのポリマーはポリイ
ソブチレンのようなホモポリマーであり得るし、また同
様に2種以上のそのようなオレフインのコポリマー、例
えば、エチレンとプロピレン、ブチレン、およびイソブ
チレンなどとのコポリマー、であることができる。その
他のコポリマーは、少量の(例えば1〜20モル%)のコ
ポリマーのモノマーがC4〜C8非共役ジオレフインである
コポリマー、例えば、イソブチレンとブタジエンのコポ
リマーまたはエチレン、プロピレンおよび1,4−ヘキサ
ジエンのコポリマーなど、を含む。
ポリオレフインポリマー、すなわち、Rとして表わさ
れる部分は、通常約10〜300の炭素原子を含有するもの
であるが、好ましくは10〜200の炭素原子を、より好ま
しくは12〜100の炭素原子、そして最も好ましくは20〜1
00の炭素原子を含有するものである。
特に好まれる部類のオレフインポリマーはポリブテン
から成り、そのポリブテンは1種以上の1−ブテン、2
−ブテンおよびイソブテンの重合により製造される。特
に好ましいものは、イソブテンから成る単位をかなりの
割合に含むものである。ポリブテンは、ポリマー中に導
入されることもありまたはされないこともある少量のブ
タジエンを含むことができる。大抵の場合イソブテン単
位がポリマー中の単位の80%、好ましくは90%以上、を
構成する。これらのポリブテンは当業者に周知の、容易
に入手できる商品である。それについての開示は、例え
ば、米国特許第3,215,707号、第3,231,587号、第3,515,
669号、および第3,579,450号、ならびに米国特許第3,91
2,764号に見いだされる。上記のものは適当なポリブテ
ンの開示について引用によりここに取り入れられる。
ポリオレフインの無水マレイン酸との反応に加えて、
その他多くのアルキル化用炭化水素も同様に無水マレイ
ン酸と共に用いられてアルケニルコハク酸無水物を生成
する。他の適当なアルキル化用炭化水素は環式、線状、
枝分れおよび内部またはアルフアオレフインで100−4,5
00の範囲の分子量を有するもの(または200−2,000の範
囲の分子量を有するものがより好ましい)を含む。例え
ば、パラフインワツクスの熱分解から得られるアルフア
オレフインである。一般に、これらのオレフインは長さ
において5−20炭素原子の範囲である。他の1つのアル
フアオレフイン源はエチレン成長プロセスであつて、こ
れは偶数の炭素のオレフインを与える。他の1つのオレ
フイン源は適当な触媒(例えば、周知のチグラー触媒)
の上でのアルフアオレフインの二量化によるものであ
る。内部オレフインは適当な触媒(例えば、シリカ)の
上でのアルフアオレフインの異性化により容易に得られ
る。
また用語「アルケニルまたはアルキルコハク酸無水
物」に含まれるものは、米国特許第4,234,435号に記載
の多重付加コハク酸無水物である(前記特許は全体にこ
こに取り入れられる)。これらの多重付加コハク酸無水
物はその構造内に各当量のアルケニルまたはアルキル基
につき平均1つより多くのコハク酸基の存在、そして好
ましくは各アルケニルまたはアルキル基(置換基)につ
き平均1より大から3.5までのコハク酸基の存在を特徴
とする。さらに好ましくは、各当量の置換基につき平均
1.3以上3.5までのコハク酸基があり、そしてなおそれよ
り好ましくは各当量の置換基につき1.5から3.5までのコ
ハク酸基が存在することである。用語「当量のアルケニ
ルまたはアルキル基」が、米国特許第4,234,435号に用
いられているような「置換基」よりもむしろここでは使
用されるが、しかしここで使用されるとき「置換基」と
同じことを意味し、そして米国特許第4,234,435号に記
載されているように計算される。そのような多重付加ア
ルケニルまたはアルキルスクシンイミドにおいて、アル
ケニルまたはアルキル基は10から約300までの炭素原子
を有するが、好ましくは20から100までの炭素原子を有
する。そのような多重付加アルケニルまたはアルキルス
クシンイミドの他の1つの好ましい態様は70から150ま
での炭素原子を有するアルケニルはアルキル基である。
A(2) ポリアミン ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
を製造するために使用されるポリアミンは2〜約12のア
ミン窒素原子と2〜約40の炭素原子を有するポリアミン
であることが好ましい。そのポリアミンは、本発明に使
用されるポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシン
イミドを製造するためにアルケニルまたはアルキルコハ
ク酸無水物と反応させられる。ヒドロカルビルオキシカ
ルボニル、ヒドロキシヒドロカルビルオキシカルボニル
またはヒドロキシポリオキシアルキレンオキシカルボニ
ルを形成するためのポリアミノアルケニルまたはアルキ
ルスクシンイミドの反応は、第2級または第1級アミン
により有効に進むと信じられるので、ポリアミノアルケ
ニルまたはアルキルスクシンイミドの塩基性アミン原子
の少なくとも1つは第1級アミンかまたは第2級アミン
のいずれかでなくてはならない。したがつて、スクシン
イミドがただ1つの塩基性アミンを含有する場合には、
そのアミンは第1級アミンかまたは第2級アミンのいず
れかでなければならない。ポリアミンは約1:1から約10:
1までの炭素対窒素比を有することが望ましい。
ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
のポリアミン部分は、(A)水素、(B)1〜約10の炭
素原子のヒドロカルビル基、(C)2〜約10の炭素原子
のアシル基、および(D)(B)と(C)のモノケト、
モノヒドロキシ、モノニトロ、モノシアノ、低級アルキ
ルおよび低級アルコキシ誘導体から選択される置換基に
より置換されてもよい。低級アルキルまたは低級アルコ
キシのような用語に使用されている「低級」とは、1〜
約6の炭素原子を含有する基を意味する。ポリアミンの
アミン基の1つの上にある少なくとも1つの置換基は水
素であり、例えば、ポリアミンの塩基性窒素原子の少な
くとも1つは第1級または第2級アミノ窒素原子であ
る。
本発明のポリアミン成分を述べる際に使用されると
き、ヒドロカルビルとは炭素と水素から構成された有機
基を意味し、前記の基は脂肪族、脂環式、芳香族または
それらの組合せ(例えば、アラルキル)であつてよい。
好ましくは、ヒドロカルビル基は比較的に脂肪族系不飽
和、例えば、エチレンの、アセチレンの、特にアセチレ
ンの不飽和を含まないものであろう。本発明の置換ポリ
アミンは一般に、しかし必須ではないが、N−置換ポリ
アミンである。典型的なヒドロカルビル基および置換ヒ
ドロカルビル基に含まれるものは、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オ
クチルなどのアルキル基、プロペニル、イソブテニル、
ヘキセニル、オクテニルなどのアルケニル基、2−ヒド
ロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイ
ソプロピル、4−ヒドロキシフチルなどのヒドロキシア
ルキル基、2−ケトプロピル、6−ケトオクチルなどの
ケトアルキル基、エトキシエチル、エトキシプロピル、
プロポキシエチル、プロポキシプロピル、2−(2−エ
トキシエトキシ)エチル、2−(2−(2−エトキシエ
トキシ)エトキシ)エチル、3,6,9,12−テトラオキサテ
トラデシル、2−(2−エトキシエトキシ)ヘキシルな
どのアルコキシおよび低級アルケンオキシアルキル基で
ある。より好ましい置換基は水素、C1−C6アルキルおよ
びC1-6ヒドロキシアルキルである。
置換ポリアミンにおいて置換基はそれを受け入れるこ
とのできるすべての原子に見いだされる。置換した原子
(例えば、置換した窒素原子)は一般に幾何学的に不等
価であり、したがつて本発明に使用される置換アミン
は、等価のおよび/または不等価の原子に位置する置換
基を有する単置換および多置換のポリアミンの混合物で
あることができる。
本発明の範囲内で使用されるさらに好ましいポリアミ
ンはポリアルキレンポリアミンであり、アルキレンジア
ミンを含み、また置換ポリアミン、例えばアルキル置換
ポリアルキレンポリアミンを包含する。好ましくは、そ
のアルキレン基は2〜6の炭素原子を含み、そして複数
の窒素原子の間に2〜3の炭素原子の存在が望ましい。
そのような基はエチレン、1,2−プロピレン、2,2−ジメ
チルプロピレン、トリメチレンなどが例としてあげられ
る。そのようなポリアミンの例に含まれるものは、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、ジ(トリメチレ
ン)トリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタアミン、およびペンタエチレンヘキサミンで
ある。そのようなアミンは枝分れポリアミンのような異
性体および前記の置換ポリアミン(ヒドロカルビル置換
ポリアミンを含む)を包含する。ポリアルキレンポリア
ミンの中で、2−12アミン窒素原子と2−24炭素原子を
含有するものが特に好まれ、そしてC2−C5アルキレンポ
リアミンは最も好ましく、特に、低級ポリアルキレンポ
リアミン、例えばエチレンジアミン、ジプロピレントリ
アミンなどがそうである。
ポリアミン成分はまた複素環式ポリアミン、複素環式
置換アミドおよび置換複素環式化合物を含むことがで
き、その際複素環は酸素および/または窒素を含む1つ
以上の5−6員環より成る。そのような複素環は飽和ま
たは不飽和であつてよく、また前記(A)、(B)、
(C)および(D)から選択される基により置換された
ものであつてよい。それらの複素環の例はピペラジン、
例えば2−メチルピペラジン、N−(2−ヒドロキシエ
チル)ピペラジン、1,2−ビス−(N−ピペラジニル)
エタン、およびN,N′−ビス(N−ピペラジニル)ピペ
ラジン、2−メチルイミダゾリン、3−アミノピペリジ
ン、2−アミノピリジン、2−(3−アミノエチル)−
3−ピロリン、3−アミノピロリジン、N−(3−アミ
ノプロピル)−モルホリンなどである。それらの複素環
式化合物の中で、ピペラジン類が特に好まれる。
本発明の化合物を形成するために使用できる代表的な
ポリアミンに含まれるものは次のものである。すなわ
ち、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3
−プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラエ
チレンペンタミン、メチルアミノプロピレンジアミン、
N−(β−アミノエチル)ピペラジン、N,N′−ジ(β
−アミノエチル)ピペラジン、N,N′−ジ(β−アミノ
エチル)イミダゾリドン−2、N−(β−シアノエチ
ル)エタン−1,2−ジアミン、1,3,6,9−テトラアミノオ
クタデカン、1,3,6−トリアミノ−9−オキサデカン、
N−(β−アミノエチル)ジエタノールアミン、N−メ
チル−1,2−プロパン−ジアミン、2−(2−アミノエ
チルアミノ)−エタノール、2−〔2−(2−アミノエ
チルアミノ)エチルアミノ〕−エタノール。
適当なポリアミンの他の一群はプロピレンアミン類、
(ビスアミノプロピルエチレンジアミン類)、である。
プロピレンアミンはアクリロニトリルとあるエチレンア
ミン、例えば、式H2N(CH2CH2NH)zH(式中のzは1か
ら5までの整数である)を有するエチレンジアミン、と
の反応とそれに続いてその反応生成物の水素化により製
造される。したがつて、エチレンジアミンとアクリロニ
トリルから製造される生成物はH2N(CH23NH(CH22N
H(CH23NH2になるであろう。
多くの場合に、本発明のスクシンイミドの製造におけ
る反応物として使用されるポリアミンは単独の化合物で
はなくてある混合物であり、その混合物中で1種または
数種の化合物が示される平均組成と共に主体をなしてい
る。例えば、アジリジンの重合により、またはジクロロ
エチレンとアンモニアの反応により製造されるテトラエ
チレンペンタミンは低級および高級アミン成分の両者と
も、例えば、トリエチレンテトラミン、置換ピペラジン
およびペンタエチレンヘキサミン、を有するであろう。
しかしその組成は主としてテトラエチレンペンタミンで
あり、全アミン組成の実験式は殆どテトラエチレンペン
タミンの式に近似している。結局、本発明に使用するた
めのスクシンイミドを製造する際には、その場合にポリ
アミンのいろいろの窒素原子は幾何学的に等価でないか
ら、数種の異性体が可能であり、そして最終生成物の中
に含まれる。ポリアミンの製造方法と反応は、Sidgewic
k's“The Organic Chemistry of Nitrogen",Claredon P
ress,Oxford,1966;Noller's“Chemistry of Organic Co
mpounds",Saunders,Philadelphia,2nd Ed.,1957;およ
びKirk−Othmer's“Encyclopedia of Chemical Technol
ogy",2nd Ed.,特にVolumes2,pp.99−116に詳述されてい
る。
ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
を製造するためのポリアミンとアルケニルまたはアルキ
ルコハク酸無水物との反応は当技術分野において周知で
あり、また米国特許第2,992,708号、第3,018,291号、第
3,024,237号、第3,100,673号、第3,219,666号、第3,17
2,892号および第3,272,746号に開示されている。上記の
特許はアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの製造
について開示しているので、引用によりここに組み込ま
れる。
同様に、多重付加したアルケニルまたはアルキルスク
シンイミドを形成するためのポリアミンと多重付加した
アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物との反応は当
技術分野において周知であり、また米国特許第4,234,43
5号に記載されている。
上記のように、用語「ポリアルケニルまたはアルキル
スクシンイミド」は、ポリアルケニルまたはアルキルモ
ノ−およびジ−スクシンイミドの両者を意味し、またア
ルケニルまたはアルキルポリスクシンイミドの高級類似
体のことを言う。ビスおよび高級類似体は試薬のモル比
を調節することにより製造することができる。例えば、
主としてモノ−およびビス−スクシンイミドから成る製
品はポリアミンとコハク酸無水物のモル比を調節するこ
とにより製造することができる。したがつて、もし1モ
ルのポリアミンが1モルのアルケニルまたはアルキル置
換コハク酸無水物と反応させられるならば、主としてモ
ノ−スクシンイミドが製造されるであろう。もし2モル
のアルケニルまたはアルキル置換コハク酸無水物が1モ
ルのポリアミンと反応させられるならば、ビス−スクシ
ンイミドが製造される。高級類似体も同様にして製造す
ることができる。
上記のように、用語「多重付加アルケニルまたはアル
キルスクシンイミド」はポリアミンと多重付加アルケニ
ルまたはアルキルコハク酸無水物との反応生成物を意味
するが、後者はこの場合に各当量のアルケニルまたはア
ルキル基(置換基)につき平均1つ以上のコハク酸基が
それらの構造内に存在することを特徴とするアルケニル
またはアルキルコハク酸無水物である。
本発明の方法に使用される特に好ましい部類のポリア
ミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドは下記の
式IIにより表わされることができる。
上式中Rは10〜300炭素原子のアルケニルまたはアル
キルであり、R2は2〜10炭素原子のアルキレンであり、
R3は水素、低級アルキルまたは低級ヒドロキシアルキル
であり、aは0〜10の整数であり、そしてWは−NH2
たは下記の式IIIを表わす。
上式中Rは10〜300炭素原子のアルケニルまたはアル
キルである。但し、Wが上式IIIである場合には、aは
0ではなく、かつ少なくとも1つのR3は水素である。
上記のように、スクシンイミドを製造する際に使用さ
れるポリアミンはしばしば式IIとして示される平均式を
有する異なる化合物の混合物である。したがつて式IIに
おいてR2とR3のそれぞれの値は他のR2とR3に同一であつ
てもまたは異なつてもよい。
好ましくはRは10〜200炭素原子の、そして最も好ま
しくは20〜100炭素原子のアルケニルまたはアルキルで
ある。
好ましくはR2は2〜6炭素原子のアルキレンまたはア
ルキルであり、そして最も好ましくはエチレンまたはプ
ロピレンのどちらかである。
好ましくは、R3は水素である。
好ましくは、aは1から6までの整数である。
式IIにおいて、ポリアミノアルケニルまたはアルキル
スクシンイミドは3つの部分から成るものとして見られ
ると便利である。すなわち、アルケニルまたはアルキル
部分R、次式により表わされるスクシンイミド部分、 および次の基により表わされるポリアミノ部分である。
反応に使用される好ましいアルキレンポリアミンは一
般に次の式により表わされる。
H2NR2NH)−R2NH2 上式中R2は2〜10炭素原子のアルキレン部分であり、
そしてaは約0から10までの整数である。しかし、これ
らのアルキレンポリアミンの製造は単一の化合物を生成
するのではなくて、ピペラジンのような環状複素環式化
合物がアルキレンジアミン中にある程度まで含まれるこ
とがある。
B.ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
(該化合物中の1つ以上の窒素原子がヒドロカルビルオ
キシカルボニル、ヒドロキシヒドロカルビルオキシカル
ボニル、またはヒドロキシポリ(オキシアルキレン)オ
キシカルボニルで置換されている上記化合物) ポリアミノ部分の1つ以上の窒素がヒドロカルビルオ
キシカルボニルまたはヒドロキシヒドロカルビルオキシ
カルボニル(前記ヒドロカルビルは1〜約20炭素原子を
含み、また前記ヒドロキシヒドロカルビルは2〜約20炭
素原子を含む)により置換されているポリアミノアルケ
ニルまたはアルキルスクシンイミドは、環状カルボナー
トとの反応、線状モノ−またはポリ−カルボナートとの
反応、または適当なクロロホルマートとの反応により製
造される。ヒドロキシポリ(オキシアルキレン)オキシ
カルボニルは適当なクロロホルマートとの反応により形
成されることができる。かくして製造された製品は潤滑
油および燃料用の有効な分散剤または洗剤添加物であ
る。
本発明のヒドロカルビルオキシカルボニル成分の説明
に用いられるとき、ヒドロカルビルとは、脂肪族、芳香
族またはそれらの組合せ(例えば、アラルキル)であり
得る、炭素と水素から構成された有機基を表わす。ヒド
ロカルビル基は約1〜20炭素原子、好ましくは2〜10炭
素原子を、そして最も好ましくは2〜7炭素原子を含
む。適当なヒドロカルビルはアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチルなど)、アルケニル(例えば、
プロペニル、イソブテニル、ヘキセニル、オクテニルな
ど)、アラルキル(例えば、ベンジルなど)、アリール
(例えば、フエニル、ナフチルなど)である。
本発明のヒドロキシヒドロカルビルオキシカルボニル
成分を説明する際に用いられるとき、ヒドロキシ置換ヒ
ドロカルビルとは、1〜6のヒドロキシ基、好ましくは
1〜3の、さらに好ましくは1〜2のヒドロキシ基、そ
して最も好ましくは1つのヒドロキシ基を含有する、炭
素と水素から構成された有機基を表わす。ある種のケト
およびアルデヒド基がこれらのヒドロキシ置換ヒドロカ
ルビル中に存在することもまたあり得る。好ましい態様
においては、ヒドロキシヒドロカルビルがケトンまたは
アルデヒド基を含まない。ヒドロキシ置換ヒドロカルビ
ル基は2〜20炭素原子、好ましくは2〜10炭素原子そし
て最も好ましくは2〜7炭素原子を含有する。適当なヒ
ドロキシヒドロカルビルはヒドロキシアルキル、例え
ば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、
ヒドロキシイソプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−
ヒドロキシヘキシル、2,3−ジヒドロキシプロピルな
ど、である。ある種のヒドロキシアルキルはまた「ヒド
ロキシアルキレン」、例えば、3−ヒドロキシプロピレ
ン(HOCH2CH2CH2−)、と呼ばれることもあり、そして
上記に定義された用語のヒドロキシアルキルに包含され
る。その他の適当なヒドロキシヒドロカルビルはヒドロ
キシアラルキル、例えば、3−ヒドロキシ−2−フエニ
ルプロピル 1−ヒドロキシ−4,4′−ジフエニレンジメチルメタン などである。
本発明のヒドロキシポリ(オキシアルキレン)オキシ
カルボニル成分を説明する際に用いられるとき、ヒドロ
キシポリ(オキシアルキレン)とは2〜30のC2−C5オキ
シアルキレン単位を含有するポリマーを意味し、そして
次の式で表わすことができる。
上式中アルキレンはC2−C5アルキレン基であり、また
sは2から30までの整数である。
B(1) 環状カルボナート スクシンイミドの1つ以上の窒素がヒドロキシヒドロ
カルビルオキシカルボニルにより置換されているポリア
ミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドは、ポリ
アミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドと環状
カルボナートとの反応により製造することができる。こ
の反応は環状カルボナートとポリアミノアルケニルまた
はアルキルスクシンイミドの反応を引き起すため十分な
温度で行われる。特に、約0℃〜約250℃の反応温度が
好ましく、約100℃〜200℃の温度はそれより好ましく、
そして150゜〜180℃の温度が最も好まれる。
反応はきれいに行われることができる。すなわち、ア
ルケニルまたはアルキルスクシンイミドと環状カーボネ
ートの両者を適当な比率に、それら反応物だけかまたは
触媒(例えば、酸性、塩基性またはルイス酸触媒)の存
在で、混合してから、反応温度で攪拌する。適当な触媒
の例に含まれるものは、例えば、リン酸、三フツ化ホウ
素、アルキルまたはアリールスルホン酸、アルカリまた
はアルカリ土類炭酸塩である。
またはその代りに、反応を希釈剤中で行うことができ
る。例えば、反応物をある溶媒(例えば、トルエン、キ
シレン、油など)の中で混合してから、反応温度で攪拌
してもよい。反応終了の後に、揮発性成分を蒸発して除
くことができる。希釈剤が使用される場合には、それは
反応物と生成する製品に対して不活性であることが望ま
しく、そして一般に有効な攪拌を保証するに十分な量で
使用される。
水はポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイ
ミド中に存在することがあるが、反応の前または反応経
過の間に反応系から共沸法または蒸留により水を除去す
ることができる。反応終了の後、その系を高温度(100
℃〜250℃)および減圧でストリツピングして生成物中
に存在することのあるすべての揮発成分を除くことがで
きる。
上記の方法の他の1つの態様は連続系であつて、そこ
ではアルケニルまたはアルキルコハク酸無水物とポリア
ミンがその系の前端で加えられ、他方環状カルボナート
はその系のさらに下流で加えられる。
そのような連続系では、環状カルボナートはアルケニ
ルまたはアルキルスクシンイミドとポリアミンの混合が
起つた後のいずれの時に加えられてもよい。好ましく
は、環状カルボナートはアルケニルまたはアルキルコハ
ク酸無水物とポリアミンの混合の後2時間以内に加えら
れ、大部分のアミンが無水物と反応した後に加えられる
ことが望ましい。
連続系においては、反応温度を反応効率を最大にする
よう調節することができる。したがつて、アルキルまた
はアルケニルコハク酸無水物とポリアミンの反応に用い
られる温度は、この結果生ずる生成物と環状カルボナー
トとの反応のため維持される温度と同一またはそれと異
なることがある。そのような連続系において、反応温度
は通常0−250℃の間、好ましくは125−200℃の間、そ
して最も好ましくは150−180℃の間である。かくして、
本発明の他の一態様はある連続法であつて、それは
(a)反応を引き起すために十分な温度でアルケニルま
たはアルキルコハク酸無水物をポリアミンと接触させる
こと、および(b)その後反応を引き起すに十分な温度
で前記(a)の生成物を環状カルボナートと接触させる
ことから成る。
本発明の方法において用いられる環状カルボナートの
ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの
塩基性アミン窒素に対するモル比は一般に約0.2:1〜約1
0:1の範囲内にあるが、好ましくは約0.5:1〜約5:1の範
囲、さらに好ましくは約1:1〜3:1の範囲内にあり、他の
好まれる態様は2:1である。
反応は一般に0.5〜10時間内に完了する。
好ましい環状カルボナートの例に次の化合物が含まれ
る。
上式中R4、R5、R6、R7、R8およびR9は独立に水素また
は1〜2炭素原子の低級アルキルより選択され、R10
水素またはヒロドキシのいずれかであり、そしてnは0
から1までの整数である。
本発明に使用のため好まれる環状カルボナートは上記
1のものである。好まれるR4、R5、R6、R7、R8およびR9
は水素またはメチルである。最も好ましくは、R4、R5
R6、R7、R8およびR9が、nが1であるとき、水素である
ことである。R8はnが0であるとき水素またはメチルで
あり、かつR4、R5およびR9であることが最も望ましい。
次のものは本発明の使用に適する環状カルボナートの
例である。すなわち、1,3−ジオキソラン−2−オン
(エチレンカルボナート)、4−メチル−1,3−ジオキ
ソラン−2−オン(プロピレンカルボナート)、4−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル
−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−5−エチル−
1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−
ジオキソラン−2−オン、4,4−ジエチル−1,3−ジオキ
ソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、4,4−
ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジメチル
−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−1,3−ジ
オキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−
2−オン、5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−オ
ン、5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキ
サン−2−オン、5,5−ジエチル−1,3−ジオキサン−2
−オン、5−メチル−5−プロピル−1,3−ジオキサン
−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オ
ン、4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オンお
よびスピロ〔1,3−オキサ−2−シクロヘキサノン−5,
5′−1′,3′−オキサ−2′−シクロヘキサノン〕で
ある。その他の適当な環状カルボナートを糖類、例えば
ソルビトール、グルコース、フルクトース、ガラクトー
スなどから、およびC1−C30オレフインから製造される
ビスコナルジオールから当技術分野において既知の方法
により製造することができる。
これらの環状カルボナートの数種は市販されており、
例えば1,3−ジオキソラン−2−オンまたは4−メチル
−1,3−ジオキソラン−2−オンがある。環状カルボナ
ートは既知の反応により容易に製造することができる。
例えば、ホスゲンと適当なα−アルカンジオールまたは
アルカン−1,3−ジオールとの反応は本発明の範囲内の
使用に適するカルボナートを生成する。この反応は、例
えば米国特許第4,115,206号に記載されており、それは
引用によりここに組み込まれる。
同様に、本発明に役立つ環状カルボナートは適当なα
−アルカンジオールまたはアルカン−1,3−ジオールと
例えば、ジエチルカルボナートとのエステル交換反応条
件の下におけるエステル交換により製造することができ
る。例えば、米国特許第4,384,115号および第4,425,205
号を参照されたい。前記特許は環状カルボナートの製造
についてのその教示を引用することによりここに組み込
まれる。
ここに使用されるとき、用語「α−アルカンジオー
ル」は、2つのヒドロキシル置換基を有しかつそれらの
ヒドロキシル置換基が互いに隣接する炭素の上にあるア
ルカン基を意味する。α−アルカンジオールの例は1,2
−プロパンジオール、2,3−ブタンジオールなどを含
む。
用語「アルカン−1,3−ジオール」は、2つのヒドロ
キシル置換基を有しかつそれらのヒドロキシル基がβ−
置換されているアルカン基を意味する。すなわち、ヒド
ロキシル置換された炭素の間に1つのメチレンまたは置
換したメチレン部分が存在する。アルカン−1,3−ジオ
ールの例はプロパン−1,3−ジオール、ペンタン−2,4−
ジオールなどを含む。
ここに使用されるとき、用語「ヒドロキシヒドロカル
ビルオキシカルボニル」とはヒドロキシヒドロカルビル のことをいう。用語「ヒドロカルビルオキシカルボニ
ル」はヒドロカルビル のことをいう。そして用語「ヒドロキシポリ(オキシア
ルキレン)オキシカルボニル」は のことをいう。
ここで使用されるとき、用語「スピロ〔1,3−オキサ
−2−シクロ−ヘキサノン−5,5′−1′,3′−オキサ
−2′−シクロヘキサノン″〕は下記の式の化合物を意
味する。
ここで使用されるとき、用語「ポリアミノアルケニル
またはアルキルスクシンイミドの塩基性窒素に対する環
状カルボナート(またはクロロホルマートまたは線状カ
ルボナート)のモル投入量」とは、反応に用いられる環
状カルボナート(またはクロロホルマートまたは線状カ
ルボナート)のモル投入量がスクシンイミド中に含有さ
れる塩基性窒素の理論数に基づくことを意味する。した
がつて、1当量のトリエチレンテトラミン(TETA)が1
当量のコハク酸無水物と反応させられる場合に、その結
果生成するモノスクシンイミドは理論上3つの塩基性窒
素を含有することになる。それ故、1モル投入量は、各
塩基性窒素につき1モルの環状カルボナート(またはク
ロロホルマートまたは線状カルボナート)が加えられる
か、またはこの場合TETAから製造されるモノスクシンイ
ミドの各モル当り3モルの環状カルボナートが加えられ
ることを要求するであろう。
本発明に使用される1,3−ジオキサン−2−オンを製
造するために用いられるα−アルカンジオールは市販品
であるか、または当技術分野に既知の方法により相当す
るオレフインから製造されることもできる。例えば、オ
レフインをまず過酢酸のような過酸または過酸化水素と
反応させて相当するエポキシドを形成させると、それは
酸または塩基触媒の存在で容易に加水分解されてα−ア
ルカンジオールになる。他の1つの方法では、オレフイ
ンをまずハロゲン化してジハロ誘導体となし、その後ま
ず酢酸ナトリウムと、次に水酸化ナトリウムとの反応に
より加水分解される。
本発明に使用されるアルカン−1,3−ジオールは市販
品であるか、または標準的方法により、例えばマロン酸
の誘導体を作ることにより製造することができる。
4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−オン
誘導体および5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン
−2−オン誘導体は、米国特許第4,115,206号の方法
で、グリセリンまたは置換グリセリンを使用することに
より製造することができる。そのようにして製造される
混合物を、もし望ましければ、従来慣用の方法で分離す
ることもできる。好ましくは、その混合物をそのまま使
用することである。
5,5−ジヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−オ
ンは、エステル交換反応の条件の下に1当量のペンタエ
リトリトールと1当量のホスゲンまたはジエチルカルボ
ナート(または同様のもの)を反応させることにより製
造することができる。
5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサ
ン−2−オンは、エステル交換反応の条件の下に1当量
のトリメチロールエタンと1当量のホスゲンまたはジエ
チルカルボナート(または同様のもの)を反応させるこ
とにより製造することができる。
スピロ〔1,3−オキサ−2−シクロヘキサノン−5,5′
−1′,3′−オキサ−2′−シクロヘキサノン〕はエス
テル交換反応の条件の下に1当量のペンタエリトリトー
ルと2当量のホスゲンまたはジエチルカルホナート(ま
たは同様のもの)を反応させることにより製造すること
ができる。
式Iの環状カルボナートは、環状カルボナートとポリ
アミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの反応
を説明するために使用される。その他の本発明に使用さ
れる環状カルボナートは同様に反応することは理解され
るはずである。環状カルボナートはポリアミノアルケニ
ルまたはアルキルスクシンイミドの第1級および第2級
アミンと反応して2種の化合物を生成することがある。
第1の場合に、第1級アミンおよびある種の第2級アミ
ンのような非阻害アミンを含む強塩基が1当量の環状カ
ルボナートと反応して下記の反応(2)に示されるよう
にカルバミン酸エステルを生成する。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9およびnは前記に定義
された通りであり、そしてR11はポリアミノアルケニル
またはアルキルスクシンイミドの残りである。この反応
において、アミン窒素はカルバマートVの形成により非
塩基性にされた。
第2の場合には、阻害第2級アミンのような、阻害ア
ミンが1当量の同じ環状カルボナートと反応して、下記
の反応(3)に示されるように、付随するCO2除去反応
と共にヒドロキシアルキレンアミン結合を形成すること
がある。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11およびnは前記
に定義された通りであり、そしてR12はアミンを阻害す
るアルキルまたはアルキレン結合基である。反応(2)
のカルバマート生成物と異なり、反応(3)のヒドロキ
シアルキレンアミン生成物はその塩基性を保持してい
る。これらのヒドロキシアルキレンアミン誘導体VII
(n=0のとき)は、アルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドへの、次の式の置換エチレンオキシドの付加に
より生成するものに似ていると信じられる。
上式中R4、R5、R6およびR7は前記に定義された通りで
ある。(例えば、米国特許第3,367,943号および第3,37
7,111号を参照されたい。) 理論上、もし第1級および第2級アミンのみがスクシ
ンイミドのポリアミン部分に使用されるならば、カルボ
ナート付加が反応(2)に従うかまたは反応(3)に従
うかの判定を、生成物のAV(アルカリ度価またはアルカ
リ度数−試料1g中のKOHmgとしての塩基量をいう)を監
視することによりなすことができよう。したがつて、も
し反応が全く前記反応(2)を経由して進むとしたら、
各塩基性窒素当り1当量のカルボナートを反応させるこ
とにより製造される反応生成物は0のAVを生ずるはずで
ある。すなわち、ポリアミン部分中のすべての塩基性ア
ミンは非塩基性カルバマートに変換されたのである。
しかし、前記のように、トリエチレンテトラミンおよ
びテトラエチレンペンタミン(例えば、テトラエチレン
ペンタミン−TEPAおよびトリエチレンテトラミン−TET
A)のようなアルキレンポリアミドは第3級アミン(ピ
ペラジンなど)を含み、後者は塩基性窒素含有量の30%
にも達することがある。出願人はいかなる理論にも限定
されることを望まないが、これらの第3級アミンは塩基
性ではあるが、カルボナートと反応しないと信じられて
いる。したがつて、たとえ反応が全く前記の反応(2)
により進んだとしても、最終生成物中には初めのAVの約
30%のAVが維持されることになろう。それにも拘わら
ず、生成物のAVの大きな落下は、反応生成物のかなりの
部分がカルバミン酸エステルを含むことの著しい証拠で
ある。
実際に、各塩基性窒素につき約1当量のエチレンカル
ボナートの添加はモノスクシンイミド(1)につき、ビ
ス−スクシンイミド(2)につき、およびモノ−スクシ
ンイミド(3)につきかなりAVを低下させる。これは、
エチレンカルボナートの最初の当量のかなりの部分が反
応(2)を経由してスクシンイミドに付加してヒドロキ
シヒドロカルビルカルバミン酸エステルを生成している
ことを示す。
1. スクシンイミド(1)は、トリエチレンテトラミン
(TETA)とポリイソブテニルコハク酸無水物(平均MW=
1050)の反応(その際ポリイソブテニルコハク酸無水物
に対するTETAのモル投入量は0.90である)から得られる
生成物である。希釈油がそのとき約50%活性の濃度を得
るために添加される。
2. スクシンイミド(2)はテトラエチレンペンタミン
(TEPA)とポリイソブテニルコハク酸無水物(平均MW=
1050)の反応から得られる生成物である。TEPAのポリイ
ソブテニルコハク酸無水物に対するモル投入量は0.5で
あり、ビス−スクシンイミドを与える。そのとき希釈油
が約50%活性の濃度を得るために添加される。
3. スクシンイミド(3)はテトラエチレンペンタミン
(TEPA)とポリイソブテニルコハク酸無水物(平均MW=
1050)から得られる反応生成物である。TEPAのポリイソ
ブテニルコハク酸無水物に対するモル投入量は0.87であ
り、モノ−スクシンイミドを与える。そのとき希釈油が
約50%活性の濃度を得るために添加される。
他方において、これらの反応におけるエチレンカルボ
ナートの第2の当量の添加は結果としてAVのそれ以上の
著しい低下を生じさせない。これは、追加のカルボナー
トが前記の反応(3)を経由して反応し、もし反応性ア
ミノ窒素が得られなければ、ヒドロキシアルキレンアミ
ン基を形成するか、あるいは下記の反応4(a)に示さ
れるようにカルバマートのヒドロキシル基と反応してい
ることを暗示する。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11およびnは前記
に定義された通りである。
反応4aのプロセスは、追加のカルボナートが生成物IX
のヒドロキシル基へ付加することを許して、下記の反応
4(b)に示されるようにヒドロキシトリ(オキシアル
キレン)カルバマートを形成する。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR11は前記に定
義された通りである。上記の反応から明らかなように、
カルバマートのポリ(オキシアルキレン)部分は単純に
さらに多くのカルバナートの付加により数回、通常は10
回までまたはそれ以上も繰返されて、ヒドロキシポリ
(オキシアルキレン)カルバマートを形成することがで
きる。
同様に、追加の当量のカルボナートは反応(3)のヒ
ドロキシアルキレンアミン誘導体VIIのヒドロキシル基
に下記の反応(5)に示されるように同等に付加するこ
とができた。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11およびR12は前記
に定義された通りである。ますます多量のカルボナート
を添加することにより上記反応(5)を反復すると下記
の式XIIのヒドロキシアルキレンポリ(オキシアルキレ
ン)アミン誘導体を生成する。
上式中R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11とR12およびnは
前記の定義の通りであり、そしてyは3から10までの整
数である。
また反応(4)と(5)は末端のヒドロキシル基とア
シルカルボナート結合を生成することも予期されてい
る。同様に、もしR11(またはR12)が水素であるなら
ば、さらに1つの追加のヒドロキシアルキレンがアミノ
基に付加することができた。
したがつて、環状カルボナートとポリアミノアルケニ
ルまたはアルキルスクシンイミドの反応は生成物の混合
物を生成することが予想される。スクシンイミドの塩基
性窒素に対する環状カルボナートのモル投入量が約1ま
たはそれより小である場合には、スクシンイミドの第1
級および第2級アミンの大部分がヒドロキシヒドロカル
ビルカルバミン酸エステルおよび同時に生成する若干の
ヒドロキシヒドロカルビルアミン誘導体に変換されてし
まうであろうことが予期される。モル比が1以上に上げ
られるに従つて、カルバミン酸エステルとヒドロキシヒ
ドロカルビルアミン誘導体のポリ(オキシアルキレン)
ポリマーが期待される。
スピロ〔1,3−オキサ−2−シクロヘキサノン−5,5′
−1′,3′−オキサ−2′−シクロヘキサノン〕の使用
は内部環化された生成物を得ることがあり、また2つの
スクシンイミドの間の架橋を生ずることもある。
ある場合には、これらの反応において生成したカルバ
ミン酸エステルの割合を増加させることが望ましいこと
がある。これは反応条件(例えば、温度または環状カル
ボナートの添加の割合など)を変更することにより、ま
たは大きな百分率の第1級アミンを有するポリアミンを
使用することにより達成されることができる。他の1つ
の方法はアルキル置換(すなわち、1つ以上のR1、R2
R3、R4、R5、またはR6がアルキルである)またはヒドロ
キシアルキル置換カルボナートを使用することであり得
る。さらに他の1つの方法は6員環のカルボナートを使
用することであろう。
B(2) 線状モノ−またはポリカルボナート 線状カルボナートはポリアミノアルケニルまたはアル
キルスクシンイミドの塩基性窒素と反応してカルバマー
トを形成する。適当な線状カルボナートは式XIIIのモノ
カルボナートと式XIVのポリカルボナートの両者を含
む。
上式中R14は独立に1〜約20炭素原子のヒドロカルビ
ルであり、R15は2〜20炭素原子のヒドロキシヒドロカ
ルビルであり、R16は2〜20炭素原子の2価のヒドロカ
ルビル基であり、mは0から10までまたはそれより多く
の整数であり、nは1より200までの整数である。
好ましくは、R14は1〜10炭素原子のヒドロカルビル
であり、R15は2〜10炭素原子のヒドロキシヒドロカル
ビルであり、R16は2〜10炭素原子の2価のヒドロカル
ビルであり、そしてnは好ましくは1〜100の整数、ま
たは最も好ましくは1〜10の整数である。
モノカルボナートXIIIは、下記の反応(6)に示され
るように、ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドと反応し、それに付随してアルコールR14OHを
除去する。
上式中R11とR14は前記に定義された通りである。
反応(6)はモノカルボナートをポリアミノアルケニ
ルまたはアルキルスクシンイミドと接触させることによ
り行われる。この反応は、モノカルボナートとポリアミ
ノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの反応を引
き起すために十分な温度で行われる。特に、約100℃〜
約250℃の反応温度が好ましく、また約150℃〜250℃の
温度が最も好ましい。
この反応は純粋に行なわれる、すなわち、ポリアミノ
アルケニルまたはアルキルスクシンイミドとカルボナー
トは、単独または触媒(例えば酸性、塩基性またはルイ
ス酸触媒)の存在で、適当な比率に配合され、それから
反応温度で攪拌される。適当な触媒の例に含まれるもの
は、例えばリン酸、三フツ化ホウ素、アルキルまたはア
リールスルホン酸、アルカリまたはアルカリ土類炭酸塩
である。
またはその代りに、反応を希釈剤中で行うこともあ
る。例えば、反応物を溶媒(例えば、トルエン、キシレ
ン、油など)の中で配合し、それから反応温度で攪拌す
ることができる。反応終了後、揮発性成分はストリツピ
ングで除去することができる。希釈剤を使用する場合に
は、希釈剤は反応物および形成される生成物に対して不
活性であることが望ましく、そして一般に有効な攪拌を
保証するに十分な量で使用される。
ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
中に存在することのあり得る水は、反応工程の前または
その中間のいずれかに共沸法または蒸留により反応系か
ら除去することがある。反応終了後、その系を高温度
(100℃〜250℃)と減圧でストリツピングして、生成物
中に存在することのある揮発性成分をすべて除去するこ
とができる。
上記のプロセスの他の1つの態様は連続流動系であ
り、この系においてはアルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドとポリアミンがその流れの前端で加えられ、他
方ヒドロカルビルカルボナートはこの系のさらに下流で
加えられる。
本発明の方法に使用されるポリアミノアルケニルまた
はアルキルスクシンイミドの塩基性アミン窒素に対する
ヒドロカルビルカルボナートのモル比は一般に約0.2:1
〜約1:1の範囲、好ましくは0.5:1〜約1:1、そして最も
好ましくは0.7:1〜約1:1の範囲にある。
反応は通常0.5〜10時間以内に完了する。
適当なモノカルボナートXIIIは、当技術分野に公知の
条件を用いてジエチルカルボナートまたは類似の物質を
エステル交換することにより製造することができる。適
当なモノカルボナートに含まれるものはジメチルカルボ
ナート、ジエチルカルボナート、ジ−n−プロピルカル
ボナート、ジイソプロピルカルボナート、ジフエニルカ
ルボナート、ジ−n−ブチルカルボナート、ジベンジル
カルボナートなどである。
線状カルボナートは下記の一般式のものである。
上式中R15、R16、mおよびnは前記に定義された通り
である。これらのポリカルボナートはポリアミノアルケ
ニルまたはアルキルスクシンイミドの第1級または第2
級アミンと反応して、下記の反応(7)に示されるよう
なカルボナート(説明のためmは0に限定されている)
を形成する。
上式中R11、R15およびR16は前記の定義の通りであ
り、そしてpとqはp+q=nであるような整数であ
る。さらにポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドの他の1つの第1級または第2級アミンとのポ
リカルボナートの反応は、XVIかまたはXVIIから追加の
若干単位のカルボナートを分離するであろう。したがつ
て、ポリカルボナートのポリアミノアルケニルまたはア
ルキルスクシンイミドとの連続する反応はそのポリカー
ボナートの大きさを減じて、もうこれ以上カルボナート
と反応するために反応性アミンが得られなくなるか、あ
るいはそのポリカルボナートの各カルボナート単位が第
1級または第2級アミンと反応して下記の式の化合物を
形成してしまうかのいずれかに至るまで続く。
上式中R11とR16は前記に定義された通りである。使用
するポリカルボナートの量を、その中に含まれたカルボ
ナート単位の全数が、利用できる第1級および第2級ア
ミンの全数より少なくなるように調節することにより、
式XVIIIのカルバマートが形成されることになる。
もしカルボナート単位の全数が、利用できる第1級お
よび第2級アミンの全数よりも多くなるように過剰のポ
リカルボナートを使用するならば、1つ以上のカルボナ
ート単位を含有する、式XVIのカルバマートが形成され
る。これらのカルバマートは分散剤および洗剤として有
用であり、またそのまま潤滑油または燃料に添加されて
もよい。あるいはまた、式XVIのカルバマートは過剰の
アルコール(例えば、エタノール)と共にエステル交換
反応条件の下に高温度で処理されると、下記の反応
(8)に示されるように式XVI中のカルボナート官能基
を除去することがある。
式XVIIIのカルバマートは環状カルボナート(例え
ば、エチレンカルボナート)と共に後処理されて、前記
の式Xのものに類似のヒドロキシポリオキシアルキレン
を形成することがある。
反応(7)はポリカルボナートXVIとポリアミノアル
ケニルまたはアルキルスクシンイミドIVの反応を引き起
すために十分な温度で行われる。特に、約0℃〜約250
℃の温度が好ましく、そして約100℃〜200℃の温度が最
も好ましい。
この反応は純粋に行われる、すなわち、ポリアルケニ
ルまたはアルキルスクシンイミドとポリカルボナートの
両者は、単独または触媒(例えば、酸性、塩基性または
ルイス酸触媒)の存在で、適当な比率に配合され、それ
から反応温度で攪拌される。適当な触媒の例に含まれる
ものは、例えばリン酸、三フツ化ホウ素、アルキルまた
はアリールスルホン酸、アルカリまたはアルカリ土類炭
酸塩である。
またはその代りに、反応を希釈剤中で行うこともあ
る。例えば、反応物を溶媒(例えば、トルエン、キシレ
ン、油など)の中で配合し、それから反応温度で攪拌す
ることができる。反応終了後、揮発性成分はストリツピ
ングで除去することができる。希釈剤を使用する場合に
は、希釈剤は反応物および形成される生成物に対して不
活性であることが望ましい。そして一般に有効な攪拌を
保証するに十分な量で使用される。
ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
中に存在することのあり得る水は、反応工程の前または
その中間のいずれかに共沸法または蒸留により反応系か
ら除去することがある。反応終了後、その系を高温度
(100℃〜250℃)と減圧でストリツピングして、生成物
中に存在することのある揮発性成分をすべて除去するこ
とができる。
上記のプロセスの他の1つの態様は連続流動系であ
り、この系においてはアルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドとポリアミンがその流れの前端で加えられ、他
方ポリカルボナートはこの系のさらに下流で加えられ
る。
本発明の方法に使用されるポリアミノアルケニルまた
はアルキルスクシンイミドの塩基性アミン窒素に対する
ポリカルボナートの個々のカルボナートのモル比は一般
に約0.1:1〜約5:1であるが、好ましくは約0.5:1〜約1:1
である。
反応は通常0.5〜10時間以内に完了する。
適当なポリカルボナートは米国特許第4,423,205号に
記載のようにして製造されることができる。この特許そ
のポリカルボナートの製造法の教示につき引用によりこ
こに組み込まれる。
式XIVのポリカルボナートの製造において、過剰の適
当なヒドロカルビルグリコール(例えば、エチレングリ
コール、プロピレングリコールなど)がジヒドロカルビ
ルカルボナート(例えば、ジエチルカルボナート)にエ
ステル交換反応の条件下に加えられると、理論上式XIV
(a)のポリカルボナート(すなわち、m=0)を生成
する。
しかし、実際には、この反応の間に二酸化炭素が発生
して、その結果生成するポリカルボナートは下記に示す
ようなある種のオキシヒドロカルビル成分を含有する。
上式中mは一般に0から10までまたはそれ以上の整数
であり、そしてヒドロカルビルは使用されたヒドロカル
ビルグリコールから出たものである。nカルボナート単
位の間のオキシヒドロカルビル成分の量は、カルボナー
ト単位からカルボナート単位へと変動する。
本発明に使用されるため好まれるポリカルボナート
は、R15がヒドロキシアルキレンであり、かつR16がアル
キレンであつて、そのうちアルキレンは2〜10炭素原
子、好ましくは2〜5炭素原子のものである。その他の
好まれるポリカルボナートは、R15がHO−アリール−R17
−アリールでありかつR16が−アリール−R17−アリール
−であつて、そのうちR17は2〜5炭素原子のアルキレ
ンでありかつアリールがC6〜C10アリールのものであ
る。適当なアリールはベンジルおよびナフチルを含む。
B(3) クロロホルマート クロロホルマートおよびその他のハロホルマートはポ
リアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの第
1級または第2級アミンと反応してカルバマートを形成
する。適当なクロロホルマートは下記の式XIXのヒドロ
カルビルクロロホルマート、下記の式XXのヒドロキシを
保護されたヒドロカルビルクロロホルマート、および式
XXIのヒドロキシを保護されたポリ(オキシアルキレ
ン)クロロホルマートを含む。
上式中wは1から6までの整数であり、R18は1〜20
炭素原子のヒドロカルビルであり、R19は2〜20炭素原
子のヒドロカルビルであり、R20はヒドロキシ保護基で
あり、アルキレンはC2−C5アルキレンであり、そしてs
は2から30までの、好ましくは2から20までの、整数で
ある。
式XIX、XXおよびXXIのクロロホルマートは第1級また
は第2級アミンと反応して、下記の反応(9)に示され
るようにカルバマートを形成する。
上式中R11とR18は前記に定義された通りである。
反応(9)はクロロホルマートXIX(またはXXまたはX
XI)をポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイ
ミドIVと接触させることにより行われる。その反応は純
粋にまたは適当な不活性希釈剤中で行われることができ
る。適当な希釈剤は酢酸エチル、トルエン、キシレン、
油などを包含する。有機塩基(例えば、ピリジン、トリ
エチルアミンなど)が発生する酸を捕集するために反応
に添加されることもある。しかし、発生する酸は、添加
の塩基を要しないように、反応終了後に反応液のアルカ
リ性水洗浄(p8−9)またはアルカリ性塩水洗浄(pH8
−9)により除去されることが望ましい。反応は一般に
−78℃〜50℃で、好ましくは0゜〜30℃で行われる。し
かし、クロロホルマートXXまたはXXIが使用され、かつ
保護するR20基がトリクロロアセタートである場合に
は、比較的低い温度(すなわち、−78℃〜0℃)の使用
があり得る副成物の生成を防ぐ助けとなるので、この目
的のため好まれることがある。反応は通常0.5〜24時間
以内に完了する。しかし、もしアルケニルまたはアルキ
ルスクシンイミドのポリアミノ部分がヒドロキシアルキ
ル置換基を含有する場合には、反応(9)を十分に低い
温度で行つて、カルボナートを結果に生じるクロロホル
マートとヒドロキシ基との反応を防ぐことが望ましい。
一般に、−78℃から0℃までの温度はこのカルボナート
生成を最小にするために十分低い。いずれにせよ、クロ
ロホルマート反応の間にヒドロキシアルキル基からかく
して生成したカルボナートはすべてそれ自身スクシンイ
ミドの第1級または第2級アミンと反応するか、または
その生成物をアルカノール(例えば、エタノール)と共
にエステル交換反応の条件で後処理することにより容易
に除去することができる。
水洗いの後に、生成物をクロマトグラフイ、濾過など
のような慣用の技術で分離するか、またはそれ以上の分
離をすることなく反応(10)に使用することができる。
クロロホルマートXXおよびXXIに用いられたヒドロキ
シ保護基R20は、クロロホルマートまたはスクシンイミ
ドのアミンと反応条件の下で反応する官能基を含有しな
い、すべての許容できるヒドロキシ保護基である。適当
な保護基はベンジル、カルボベンゾキシ などを包含する。特定の保護基が何であるかは、それが
反応(9)の完了後にヒドロキシ基から容易に取り除く
ことのできるものであれば、決定的に重要なことではな
い。例えば、トリクロロアセチルはアルカリ性塩水洗浄
(pH8−9)により、ジアルキルアミン(例えば、反応
媒体中へジメチルアミン、またはジ−n−ブチルアミ
ン)の添加により、またはpH9−10で約30%の水を含む
テトラヒドロフランの水溶液により、反応(9)の完了
時に行われて、下記の反応(10)に示されるように、容
易に除去することができる。
さらに極端な条件(すなわち、さらに高い温度または
pH>9−10)は結果として生成物の分解を起させること
ができる。その他のR20保護基の除去方法は当技術分野
において周知である。例えば、ベンジルおよびカルボベ
ンゾキシ保護基は、適当な触媒(例えば、カーボンに担
持したパラジウム)を使用する水素化により容易に除去
することができる。同様に、カルボベンゾキシ保護基は
また三フツ化酢酸によつても除去することができる。
もし、追加のクロロホルマートXIX、XX、またはXXIが
反応に加えられるならば、それはポリアミンアルケニル
またはアルキルスクシンイミドのすべて利用できる第1
級または第2級と反応し、そしてこれらをカルバマート
に変換するであろう。好ましくは、少なくとも20%の第
1級および第2級アミンをカルバマートに変換すること
が望ましい。さらに好ましくは、少なくとも50%の第1
級および第2級アミンはカルバマートに変換されるべき
である。そして最も好ましくはすべての第1級および第
2級アミンがカルバマートに変換されることである。
一般に、ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシ
ンイミドにおける最大のカルバマート生成は、クロロホ
ルマートのアルケニルまたはアルキルスクシンイミドの
理論上の塩基性窒素に対するモル投入量の0.7:1〜約1:1
を用いることにより得ることができる。ある場合には僅
かに過剰のクロロホルマートが反応速度を高めるために
使用されることもある。
適当な式XIXのクロロホルマートは、相当するアルコ
ールからホスゲンとの反応により製造されたC1〜C20
ルキルクロロホルマートを含む。それらのアルコールは
市場で入手できるかまたは当業界公知の方法により相当
するカルボン酸の還元により容易に製造されよう。
適当な式XX(w=1)のクロロホルマートは下記の反
応(11)と(12)に示されるようにして製造することが
できる。これらの反応において保護基R20はトリクロロ
アセチルであるが、その他の保護基も同様に使用できる
ことは理解される。
上式中R19は前記に定義された通りである。
反応(11)は従来のエステル化反応であり、ジオール
XXVと酸XXVIを配合することにより行われてモノエステ
ルXXVIIを生成する。ジエステルの形成を防ぐために、
過剰のジオールXXVが用いられる。一般に、1.1〜4当量
のジオールXXV、そして好ましくは2当量が酸の当量に
つき反応(11)に使用されるが、さらに多量の過剰が使
用されることもある。この反応は純粋にまたは適当な希
釈剤、例えば、トルエン、ベンゼンなど、の中で行われ
ることができる。反応中に発生する水はデイーン−スタ
ーク(Dean−Stark)トラツプにより容易に除くことが
できる。生成物エステルXXVIIは、クロマトグラフイ、
濾過などの従来の方法により単離することができる。
またはその代りに、モノエステルXXVIIは、グリコー
ルXXVのジエステルを作り、それからそのアルコールの
エステルの1つを加水分解してモノエステルXXVIIを形
成するようにして製造されてもよい。
反応(12)はエステルXXVIIを適当な不活性希釈剤、
例えばトルエン、ベンゼンなど、に加えることにより行
われる。ホスゲンXXVIIIを次にその系にある時間に亘つ
て加える。一般に、過剰のホスゲンが使用される。特
に、約1.1〜2.5当量のホスゲンが当量のエステルXXVII
につき加えられる。反応は−10゜〜10℃で行われ、そし
て通常1/2〜12時間以内に完了する。もし副生成物の生
成を防ぐことが必要ならば、エステルXVIIを過剰のホス
ゲンXXVIIIに徐々に加えることもある。クロロホルマー
トXXIXは従来の方法(例えば、蒸留)により単離するこ
とができるが、その系をストリツピングすることにより
一部の不活性希釈剤を除くと同時に発生した塩化水素ガ
スを除去することが望ましい。生成物XXIXおよび残りの
希釈剤はそれから前記反応(9)におけると同様に使用
される。
グリコールXXVは市場で入手できるかまたは当業界公
知の方法で容易に製造することができる。
wが2またはそれより大きい場合に、クロロホルマー
トXXは前記反応(11)と(12)に従つて同様に製造され
る。しかし、ポリオールのヒドロキシ基の1つを除くす
べてが保護されなければならないので、この反応に過剰
のポリオールは必要でないことが指摘される。したがつ
て、もしポリオールが4つのヒドロキシ基を有するなら
ば、それらの3つが保護されなければならない。これ
は、3当量の保護剤(例えば、トリクロル酢酸)を使用
することにより達成される。またはその代りに、まずテ
トラエステルを作り、それからこれらのエステル基の1
つを加水分解することによりトリエステルを製造するこ
ともできる。いずれにせよ、上記両プロセスから混合物
が得られて、所望の製品は従来の方法(すなわち、クロ
マトグラフイ)により単離される。
ポリオールは市場で入手できる(すなわち、グリセリ
ン、ペンタエリトリトールなど)かまたは当業界公知の
方法で容易に製造されることができる。
式XXIのクロロホルマートは式XXのものと同様に、前
記の反応(11)と(12)においてポリ(オキシアルキレ
ン)グリコールXXXを置きかえることにより製造され
る。
HO(アルキレンO)sH XXX 上式中アルキレンとsは前記に定義された通りであ
る。
ポリ(オキシアルキレン)グリコールである原料XXX
は低級脂肪族オキシド、例えばエチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびペンチレンオ
キシド、の付加重合体であり、エチレングリコール、プ
ロピレングリコールなどのようなグリコールを使用して
重合条件の下に製造される。これらの原料は市場で入手
できるかまたは容易に製造されることができる。
重合反応において、単一の型のアルキレンオキシド
(例えば、プロピレンオキシド)が使用されることがあ
り、この場合に生成物は単独重合体、例えばポリ(オキ
シプロピレン)プロパノールである。しかし、共重合体
は同等に満足させるものであつて、ヒドロキシル含有化
合物をアルキレンオキシドの混合物(例えば、プロピレ
ンおよびブチレンオキシドの混合物)と接触させること
によりランダム共重合体が容易に製造される。オキシア
ルキレン単位のブロツク共重合体も、本発明の実施のた
め十分満足させるポリ(オキシアルキレン)重合体を提
供する。
一般に、ポリ(オキシアルキレン)重合体は、重合体
鎖の長さの異なる化合物の混合体である。しかし、それ
らの特性は平均の組成および分子量によつて表わされる
重合体の特性に密接に近似している。
もしアルケニルまたはアルキルスクシンイミドのポリ
アミノ部分がヒドロキシアルキル置換基を含有しない場
合には、そのスクシンイミドが何らかの塩基性窒素を保
持しているならば、クロロアルカノール(例えば、クロ
ロエタノール)の添加により本発明の変形スクシンイミ
ドにヒドロキシアルキル基を導入することができる。そ
のクロロアルカノールは塩基性窒素と反応してヒドロキ
シアルキル基を生ずる。この反応はまたある第4級化さ
れた窒素生成物を生むが、しかしこれは、例えば、クロ
ロアルカノールの添加量を制限するようにして、反応条
件を調節することにより最小にすることができる。
またその代りに、ヒドロキシヒドロカルビルカルバマ
ートは、スクシンイミドをCO2の存在でエポキシドまた
はヒドロカルビルヒドロキシクロリドと反応させること
により製造することもできる。したがつて、クロロホル
マートXIX、XX、またはXXIおよび前記式IIのポリアミノ
アルケニルまたはアルキルスクシンイミドを前記の反応
に使用することにより、次の式の化合物が生成する。
上式中Rは10〜300炭素原子のアルケニルまたはアル
キルであり、R2は2〜10炭素原子のアルキレンであり、
R21は水素、1〜6炭素原子の低級アルキル、1〜6炭
素原子の低級ヒドロキシアリール、 (上式中tは0から6までの整数、そしてヒドロカルビ
ルは2〜20炭素原子のヒドロカルビル基である)、 (上式中アルキレン−OはC2−C5オキシアルキレンであ
り、sは2から30までの整数であり、aは0から10まで
の整数である)であり、そしてTは−NH2 (上式中R、ヒドロカルビル、アルキレン、sおよびt
は前記に定義された通りである)であり、但し、Tが−
NH2または であるならば、そのときaは0でなくて、R21の少なく
とも1つは のいずれかである。
好ましくは、Rは12〜100炭素原子のアルケニルまた
はアルキルであり、R2は2〜6炭素原子のアルキレンで
あり、aは1から6までの整数であり、R21であり、Tは である。
好ましくは、tは1〜6の整数、さらに好ましくは1
〜3の整数、最も好ましくは1である。2つのヒドロキ
シ基を有する炭素原子はヘミケタールであつて、それは
容易に水を失つてケトン(またはアルデヒド)を形成す
る。本発明の目的のためには、もしtが2またはそれよ
り大であれば、そのときヒドロキシ基は同じ炭素原子の
上にない。その上、カルバマートに付着した炭素原子は
ヒドロキシにより置換することができない。なぜならば
そのようなヒドロキシ置換は、初めのアルコールXXV
(もしtが1より大であればその相当物)がヘミケター
ルであることを要求するが、後者は本発明の範囲内にな
いからである。したがつて、1つより多いヒドロキシ基
がヒドロキシヒドロカルビル基に含まれている場合に
は、1つより多いヒドロキシ基が同じ炭素原子に付着す
ることはなく、そして炭素原子の数はヒドロキシ基の数
よりも最低1つは大である。
本発明のさらに他の1つの態様において、式V、XVII
I、XXIIIなどのヒドロキシヒドロカルビルカルバマート
は次の式のアルケニルまたはアルキルコハク酸無水物と
共に後処理されることがある。
上式中Rは約10−300炭素原子のアルケニルまたはア
ルキルである。
反応は一般にヒドロキシヒドロカルビルカルバマート
とアルケニルまたはアルキルコハク酸無水物を配合する
ことにより行われる。この反応は純粋に行われるが、ト
ルエン、キシレン、油などの不活性希釈剤を使用するこ
とが望ましい。反応は通常50゜〜250℃で、好ましくは1
00〜200℃そして最も好ましくは150〜180℃で行われ、
そして一般に1〜24時間以内に完了する。反応完了後
に、その系を高い温度と減圧でストツピングして、生成
物中に存在するすべての揮発性成分を除去することがで
きる。
一般に、変形されるポリアミノアルケニルまたはアル
キルスクシンイミドの当量につき約0.1〜1.5当量のアル
ケニルまたはアルキルコハク酸無水物が使用されるが、
約0.5〜1.0当量が好ましい。ある場合にはさらに高い数
量(>1.5当量)が使用されることもある。
本発明の変形スクシンイミドはまた、本発明の範囲内
の効用を有するフツ素化分散剤を生成するためにホウ酸
または類似のホウ素化合物と、反応を引き起すために十
分な温度で反応させることができる。ホウ酸(ホウ素
酸)に加えて、適当なホウ素化合物の例に含まれるもの
は酸化ホウ素、ハロゲン化ホウ素およびホウ酸エステル
である。一般に変形スクシンイミドに対し約0.1当量か
ら10当量までのホウ素化合物を使用することがある。
本発明の変形ポリアミノアルケニルまたはアルキルス
クシンイミドは、潤滑油に使用されると分散剤および清
浄剤添加物として役立つ。このように用いられるとき、
改質ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミ
ド添加物は通常全組成に対して0.2〜10重量%に、好ま
しくは約0.5〜5重量%に、存在する。本発明の添加組
成物と共に使用される潤滑油は潤滑性粘度を有する鉱油
または合成油であり、内燃機関のクランクケース内の使
用に適する油であることが望ましい。クランクケース潤
滑油は普通約1300CSt0゜F(−17.8℃)から22.7CSt210
゜F(99℃)の粘度を有する。潤滑油は合成または天然
の資源から出たものであつてよい。本発明において基油
とし使用するための鉱油に含まれるものはパラフイン
系、ナフテン系およびその他の油であつて、それらは通
常潤滑油組成に使用されているものである。合成油は炭
化水素合成油と合成エステルの両者を包含する。有用な
合成炭化水素油に含まれるものは適当な粘度を有するα
−オレフインの液状重合体である。特に有用なものはC6
〜C12α−オレフインの水素化液状オリゴマー、例え
ば、1−デセントリマーである。同様に、適当な粘度の
アルキルベンゼン、例えばジドデシルベンゼン、を使用
することができる。有用な合成エステルに含まれるもの
はモノカルボン酸とポリカルボン酸の両方、並びにモノ
ヒドロキシアルカノールとポリオールのエステルであ
る。代表的な例はジドデシルアジパート、ペンタエリト
リトールテトラカプロアート、ジ−2−エチルヘキシル
アジパート、ジラウリルセバカートなどである。モノお
よびジカルボン酸とモノおよびジヒドロキシアルカノー
ルの混合物から製造されたコンプレクスエステルもまた
使用できる。
炭化水素油と合成油との配合物もまた有用である。例
えば、10〜25重量%の水素化1−デセントリマーと75〜
90重量%の150SUS(100゜F)32CSt(38℃)鉱油との配
合物は優秀な潤滑基油を与える。
添加剤コンセントレートもまた本発明の範囲内に含ま
れる。本発明のコンセントレートは通常約90〜10重量%
の潤滑性粘度の油と約10〜90重量%の本発明のコンプレ
クス添加剤を含む。一般に、これらのコンセントレート
は輸送および貯蔵の間に取扱い易くするために十分な希
釈剤を含有している。コンセントレート用に適当な希釈
剤はすべての不活性希釈剤を含むが、そのコンセントレ
ートが潤滑油組成物を調製するため容易に潤滑油と混合
されるように、潤滑性粘度の油であることが好ましい。
希釈剤として使用できる適当な潤滑油は代表的に約35〜
約500セイボルト・ユニバーサル・セコンド(SUS)、10
0゜F(38℃)であるが、潤滑性粘度の油も使用すること
ができる。
配合物の中に存在することのあるその他の添加剤に含
まれるものはさび止め剤、あわ消し剤、腐食防止剤、金
属不活性化剤、流動点降下剤、酸化防止剤、およびその
他いろいろな公知の添加剤である。
また本発明の改質スクシンイミドが作動液、マリンク
ランクケース潤滑剤、シーサイクルエンジン潤滑剤など
の中に分散剤および清浄剤として使用されることも予期
される。そのような使用されるとき、改質スクシンイミ
ドは油に対して約0.1〜10重量%に添加される。好まし
くは、0.5〜5重量%に添加される。
燃料中に使用される場合に、所望の洗浄力を得るため
必要な添加剤の適当濃度は、いろいろな因子、例えば使
用される燃料の種類、他の清浄剤または分散剤あるいは
その他の添加剤の存在など、に関係する。しかし、一般
に、そして好ましい態様においては、基燃料中の添加剤
濃度の範囲は基燃料1部につき改質スクシンイミドの10
〜10,000重量ppm、好ましくは30〜2,000重量ppm、そし
て最も好ましくは30〜700ppmである。もしその他の添加
剤が存在するならば、それより少ない量の改質スクシン
イミドが使用されることもある。
本発明の変形スクシンイミド添加剤は、約150゜F(6
5.6℃)〜400゜F(204.4℃)の範囲内で沸とうする不活
性で安定な親油性有機溶媒を使用して、燃料コンセント
レートとして配合されることもある。好ましくは、脂肪
族または芳香族の炭化水素溶媒、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンまたは高沸点芳香族化合物または芳香
族シンナー、を使用する。約3〜8炭素原子の脂肪族ア
ルコール、例えば、イソプロパノール、イソブチルカル
ビノール、n−ブタノールなど、を炭化水素溶媒と配合
したものも燃料添加剤と共に使用するために適する。燃
料コンセントセート中において、添加剤の量は通常少な
くとも10重量%、かつ一般に70重量%を超過せず、そし
て好ましくは10〜25重量%である。
次の実施例は特に本発明を説明するために提供され
る。これらの例と図解はいずれにせよ本発明の範囲を限
定するものと解釈されてはならない。
実 施 例 参考例1 攪拌機、ジーン−スターク(Dean−Stark)トラツ
プ、凝縮器および窒素導入口を取り付けた5反応フラ
スコに2000gのスクシンイミド分散剤組成物を仕込ん
だ。〔前記組成物は1モルのポリイソブテニルコハク酸
無水物(そのポリイソブテニル基は約950の数平均分子
量を有する)と0.9モルのトリエチレンテトラミンとを
反応させ、次に希釈油により約50%活性物にまで希釈し
てAV=40.9mgKOH/gの物質を与えることにより調製され
た。この生成物は、アルケニルまたはアルキル基の当量
に対して平均1.0〜1.3の間のコハク酸基を有するもので
あった。〕この混合物に352gのエチレンカルボナートを
加えた。その反応混合物を150℃において窒素下に4時
間攪拌かつ加熱した。それから175−180℃および2mmHg
で30分間ストリツピングした。AV=25.5の生成物2020g
が回収された。
参考例2 5の反応フラスコに参考例1に述べたような2000g
のスクシンイミド分散剤組成物と352gのエチレンカルボ
ナートを加えた。この混合物を150℃で窒素下に4時間
攪拌かつ加熱した。その生成物をそれから冷却し、400g
の希釈剤で希釈し、200℃および10mmHgでストリツピン
グした。AV=25.4でかつ2.13%Nを含む2048gの生成物
が回収された。
参考例3 500mlの反応フラスコに100gのスクシンイミド分散剤
組成物を仕込んだ。〔前記組成物は1モルのポリイソブ
テニルコハク酸無水物(そのポリイソブテニル基は約95
0の数平均分子量を有する)と0.87モルのテトラエチレ
ンペンタミンとを反応させ、次に希釈油により約50%活
性物にまで希釈してAV=46.3mgKOH/gの物質を与えるこ
とにより調製された。〕このスクシンイミドを150℃に
温め、29.9gのエチレンカルボナートを加えてから、そ
の混合物を150℃で窒素下に4時間攪拌かつ加熱した。
その生成物をそれから冷却し、250gの炭化水素シンナー
(これは芳香族、パラフインおよびナフテンの混合物で
ある)で希釈し、そして175℃および13mmHgでストリツ
ピングした。AV=24.3でかつ1.74%Nを含む117.5gの生
成物が回収された。
参考例4 3の反応フラスコに1500gのスクシンイミド分散剤
組成物を仕込んだ。〔前記組成物は1モルのポリイソブ
テニルコハク酸無水物(そのポリイソブテニル基は約95
0の数平均分子量を有する)と0.5モルのテトラエチレン
ペンタミンとを反応させ、次に希釈油により約50%活性
物にまで希釈してAV=27.51の物質を与えることにより
調製された。この生成物は、アルケニルまたはアルキル
基の当量に対して平均1.0〜1.3の間のコハク酸基を有す
るものであった。〕そのスクシンイミドを170℃に温
め、171gのエチレンカルボナートを約5分間に亘つて加
えた。その反応混合物を170℃で窒素下に4時間攪拌し
て、AV=15.5かつ1.40%Nを含む1605gの生成物を得
た。
参考例5 3の反応フラスコに参考例4のスクシンイミド分散
剤組成物(アルケニルまたはアルキル基の当量に対して
平均1.0〜1.3の間のコハク酸基を有する)1700gを仕込
んだ。そのスクシンイミドを170℃に窒素下に温めてか
ら、88.5gのエチレンカルボナートを加えた。その反応
混合物を170℃に4時間攪拌かつ加熱した。AV=16.0か
つ1.32%Nを含む1702gの生成物が回収された。
参考例6 500mlの反応フラスコに100gの参考例5の生成物を仕
込んだ。その分散剤を60℃に温め、それから6.2gのホウ
酸を加えた。反応混合物を160゜で窒素下に2時間攪拌
かつ加熱し、その後175℃および約80mmHgにストリツピ
ングした。AV=15.8でかつ1.26%Nおよび1.01%Bを含
む、101.6gの生成物が回収された。
参考例7 500mlの反応フラスコに100gの参考例4のスクシンイ
ミド分散剤組成物と5.91gのプロピレンカルボナートを
仕込んだ。その反応混合物を窒素下に150℃で4時間攪
拌かつ加熱した。それから生成物を冷却し、350シンナ
ーで希釈してから、175℃および10mmHgにストリツピン
グした。AV=21.9でかつ131%Nを含む、102.6gの生成
物が回収された。
参考例8 500mlのフラスコに150gの参考例4のスクシンイミド
分散剤組成物と150mlのキシレンを仕込んだ。その反応
混合物を還流させて、17.1gのエチレンカルボナートと2
0mlのキシレンとを64℃で混合したものを加えた。その
混合物を窒素下に4時間加熱還流させてから、170℃お
よび50mmHgにストリツピングした。AV=23.5でかつ1.46
%Nを含む、157.8gの生成物が回収された。
参考例9 500mlの反応フラスコに150gの参考例4のスクシンイ
ミド分散剤組成物を仕込んだ。そのスクシンイミドを17
0℃に温めてから、17.1gのエチレンカルボナートを65分
間に亘つて加えた。反応混合物を170℃で窒素下にさら
に3時間攪拌かつ加熱した。AV=15.9でかつ1.40%Nを
含む、161.6gの生成物が回収された。
参考例10 1の反応フラスコに500gの参考例4のスクシンイミ
ド分散剤組成物を仕込んだ。この物質を次に170℃と5mm
Hgにストリツピングして、1.5gの同伴した水を除いた。
それから56.8gのエチレンカルボナートを2分間に亘つ
て加えてから、反応混合物を170℃で窒素下に4時間攪
拌かつ加熱した。AV=14.2および1.36%Nを含む、535.
7gの生成物が回収された。
参考例11 5の反応フラスコに2800gの参考例4のスクシンイ
ミド分散剤組成物(アルケニルまたはアルキル基の当量
に対して平均1.0〜1.3の間のコハク酸基を有する)と49
3gのエチレンカルボナートを仕込んだ。その反応混合物
をそれから150℃で窒素下に4時間攪拌かつ加熱した。
生成物を冷却し、600mlの450シンナーで希釈してから、
210℃および10mmHgにストリツピングした。AV=12.3お
よび1.25%Nを含む、2952gの生成物が回収された。
参考例12 500mlの反応器に264gの、ポリイソブテニルコハク酸
無水物(そのポリイソブテニル基は約950の数平均分子
量を有する)の希釈油中約50%溶液と11.8gのテトラエ
チレンペンタミン(ポリアミン混合物を含む市販品)を
仕込んだ。その反応混合物を窒素下に153℃まで加熱し
て1時間攪拌した。16.5gのエチレンカルボナートを次
に加えて、攪拌をさらに2時間続けた。AV=21.9および
1.48%Nを含む、276gの物質が回収された。
参考例13 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた250mlの三頚フラスコに62gのエチ
レンジアミンを仕込んだ。60℃で攪拌しながら、26.7g
のドデセニルコハク酸無水物(mw=266)を徐々に滴下
して1時間に亘つて行えた。その混合物を次に118℃で3
0分間還流させ、その後過剰のエチレンジアミンを160℃
で3時間に亘つて蒸留して出した。この混合物に8.8gの
エチレンカルボナート(mw=88)を加えた。それからこ
の系を160℃で3時間加熱した。AV=40およびN=7%
の、40.7gの生成物が回収された。
参考例14 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた250mlの三頚フラスコに26.7gのド
デセニルコハク酸無水物(mw=266)を仕込んだ。120℃
に加熱した後、9.5gのテトラエチレンペンタミン(mw=
189)を30分に亘つて加えた。その混合物に23.1gのエチ
レンカルボナート(mw=88)を加えた。この系を170℃
で3時間攪拌した。AV=73およびN=6.09g%の、43.2g
の生成物が回収された。
参考例15 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた250mlの三頚フラスコに68gの、ポ
リブテニルコハク酸無水物(平均mw=430)の37%油溶
液を仕込んだ。9.5gのテトラエチレンペンタミン(mw=
189)を30分間に亘つて加えた。その混合物を170℃で3
時間加熱かつ攪拌した。この混合物に26.4gのエチレン
カルボナート(mw=88)を加えた。この系を170℃で3
時間攪拌した。AV=45およびN=3.8%の、90.5gの生成
物が回収された。
参考例16 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた500mlの三頚フラスコに250gの、
ポリブテニルコハク酸無水物(平均mw=1050)の50%油
溶液を仕込んだ。17.9gのDOW E−100 ヘビーポリアミ
ン(平均mw=303、DOW Chemical Company,Midland,Mich
iganより入手できる)を30分間に亘つて加えた。その混
合物を170℃で3時間加熱かつ攪拌した。この混合物に5
2gのエチレンカルボナートを加えた。この系を160℃で
4時間攪拌した。AV=27.1およびN=1.9%の、296.5g
の生成物が回収された。
参考例17 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた250mlの三頚フラスコに140gの、
ポリブテニルコハク酸無水物(平均mw=1400)の50%油
溶液を仕込んだ。4.75gのテトラエチレンペンタアミン
(mw=189)を30分間に亘つて加えた。その混合物を170
℃で3時間加熱かつ攪拌した。この混合物に13.2gのエ
チレンカルボナート(mw=88)を加えた。この系を170
℃で3時間攪拌した。AV=13.3およびN=1.2%の、14
3.6gの生成物が回収された。
参考例18 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた250mlの三頚フラスコに100gの参
考例4のスクシンイミド分散剤組成物と13.2gの1,3−ジ
オキサン−2−オンを仕込んだ。その混合物を165℃で
3時間窒素下に加熱した。冷却の後、回収された生成物
はAV=18.1を有していた。
同様に、その他のポリアミノアルケニルまたはアルキ
ルスクシンイミドを参考例1−11において使用されたス
クシンイミドの代りに使用して本発明において有用な改
質スクシンイミドを製造することもできる。適当なスク
シンイミドに含まれるものは、ポリイソプロペニルコハ
ク酸無水物またはポリイソブテニルコハク酸無水物のい
ずれかとビスアミノプロピルエチレンジアミンとの反応
生成物、および水素化ポリイソブテニルコハク酸無水物
とテトラエチレンペンタミンとの反応生成物である。
参考例19 500mlの三頚フラスコに123.3gの参考例4のスクシン
イミド分散剤組成物と46gのペンタエリスリトールカル
ボナート(スピロ〔1,3−オキサ−2−シクロヘキサノ
ン−5,5′−1′,3−オキサ−2′−シクロヘキサノ
ン〕)を仕込んだ。(後者はペンタエリスリトールを過
剰のジエチルカルボナートと触媒量の炭酸カリウムの存
在で製造された。)この系を窒素下に175℃に6−1/2時
間を攪拌かつ加熱して、AV=12.6を有する138gの生成物
を得た。
参考例20 500mlの三頚フラスコに100gの参考例4のスクシンイ
ミド分散剤組成物を仕込んだ。その系を100℃に加熱し
てから、7.64gの4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソ
ラン−2−オンと5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−
2−オンの混合物を次に加えた。(前記混合物はグリセ
リンを当量のジエチルカルボナートと触媒量の炭酸カリ
ウムの存在で反応させ、かくして得られる生成物を精製
しなかつたものである。)この系を窒素下に165℃に3
時間攪拌かつ加熱して、%N=1.48を有する生成物104.
7gを得た。
同様に、上記参考例の操作に従つて、次の環状カルボ
ナートをエチレンカルボナート(1,3−ジオキソラン−
2−オン)に置きかえて本発明に役立つ改質スクシンイ
ミドを製造することもできる。
4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル
−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル、5−エ
チル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−
1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジエチル−1,3−ジオ
キソラン−2−オン、1,3−ジオキソラン−2−オン、
4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5,5−
ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−
1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキ
サン−2−オン、5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキ
サン−2−オン、5,5−ジエチル−1,3−ジオキサン−2
−オン、5−メチル−5−nプロピル−1,3−ジオキサ
ン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−
オン、4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オン
およびスピロ〔1,3−オキサ−2−シクロヘキサノン−
5,5′−1′,3−オキサ−2′−シクロヘキサノン〕。
参考例21 米国特許第3,248,414号に従つて線状ポリエチレンカ
ルボナートを製造した。攪拌されている鋼製オートクレ
ーブに12.4gのエチレングリコール、274gのエチレンカ
ルボナート、および0.4gの炭酸カリウムを投入した。温
度を200℃に上げてから、その温度に24時間保つた。容
器中の圧力は155psiから1300psiに上り、そして少なく
とも反応の最終5時間は1300psiに一定であつた。反応
器温度を115−120℃に下げてから、反応ガスを排気し
た。次に反応生成物を真空下で165−170℃にストリツピ
ングして過剰のエチレンカルボナートを除去した。かく
してヒドロキシル価157を有しかつ14.9重量%のCO2を含
有する、158.9gの生成物を回収した。
参考例22 500mlの三頚フラスコに80gの参考例3のモノスクシン
イミド分散剤組成物と20.8gの参考例21のポリカルボナ
ートを仕込んだ。その混合物を窒素下に4時間160℃で
攪拌かつ加熱し、その結果混合物のAVは39.8から33.8mg
KOH/gへ落ちた。次にその混合物を180℃にさらに5時間
加熱すると、AVは28.7mgKOH/gに落ちた。混合物を最後
に200℃で2−1/2時間加熱して、AV=28.4mgKOH/gを有
しかつ赤外スペクトル分析により未反応のカルボナート
を示さない生成物を得た。
参考例23 500mlの三頚フラスコに100gの参考例4のビススクシ
ンイミド分散剤組成物、11.8gの参考例21のポリカルボ
ナート、および180mlのp−ジオキサンを仕込んだ。そ
の混合物を1時間還流させ、次にp−ジオキサンを蒸留
により除去した。残りの反応混合物を180℃に窒素下で
5時間温めてから、次に220℃に5−1/2時間加熱した。
AV=17.6mgKOH/gを有する生成物を回収した。
参考例24 250mlの三頚フラスコに46.4gの参考例4のビススクシ
ンイミド分散剤組成物と、一般式C6H4−C(CH3
−C6H4OCO2 およびMW=20,000−25,000を有するポリ
カルボナート樹脂(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,W
isconsinより、Aldrich No.78,162−5として入手でき
る)の1.3gを仕込んだ。その混合物を窒素下で150℃に
5時間加熱した。0.7gの未反応ポリカルボナート樹脂を
回収した。かくして回収された生成物はAV=25.3mgKOH/
gを有していた。
参考例25 250mlの三頚フラスコに46.4gの参考例4のビススクシ
ンイミド分散剤組成物と5.1gのポリカルボナート樹脂
(参考例24に記載のものと同じ)を仕込んだ。その混合
物を窒素下に150−160℃に3−1/2時間加熱し、次に180
−190℃にさらに1−1/2時間加熱した。3.15gの未反応
ポリカルボナート樹脂を回収した。生成物は1.42%Nを
含みかつAV=16.4mgKOH/gを有していた。
参考例26 500mlの三頚フラスコに5.1gの参考例24に記載のポリ
カルボナート樹脂と100gのp−ジオキサンを加えた。そ
の溶媒を全部の樹脂が溶解してしまうまで還流させた。
46.4gの参考例4のビススクシンイミド分散剤組成物を
次に加えて、還流をさらに21時間続けた。それから反応
混合物をストリツピングしてジオキサンを除去してか
ら、180−190℃に窒素下に3時間加熱した。生成物は1.
32%Nを含みかつAV=10.0mgKOH/gを有していた。
参考例27 3の三頚フラスコに1700gのビススクシンイミド
(これはポリイソブテニル基が数平均MW=950有するポ
リイソブテニルコハク酸無水物の2モルとテトラエチレ
ンペンタミンの1モルとを反応させ、次に約50%活性物
にまで希釈油により希釈してAV=27.5の物質を与えるこ
とにより製造された)を仕込んだ。そのビススクシンイ
ミドを170℃に窒素雰囲気の下で加熱してから、88.5gの
エチレンカルボナートを約3分間に亘つて加えた。その
混合物を170℃で4時間攪拌した。1.32%の窒素を含み
かつAV=15.7mgKOH/gを有する、1762gの生成物を回収し
た。
参考例28 500mlの三頚フラスコに132.6gの参考例27の生成物と7
6.5gの、ポリイソブテニルコハク酸無水物(MW=1050)
の約50%油溶液を仕込んだ。この混合物を窒素下に160
℃で2時間攪拌かつ加熱した。かくして0.85%Nを含み
かつAV=8.4mgKOH/gを有する、209.2gの生成物を回収し
た。
参考例29 3の三頚フラスコに参考例27のビススクシンイミド
分散剤組成物の1500gを仕込んだ。そのスクシンイミド
を窒素雰囲気の下で170℃に温めてから、171gのエチレ
ンカルボナートを8分間に亘つて加えた。その混合物を
170℃で4時間攪拌した。かくして1.41%Nを含みかつA
V=15.5mgKOH/gを有する、1605gの生成物を回収した。
参考例30 500mlの三頚フラスコに197.2gの参考例29の生成物と4
0.8gの、ポリイソブチレンコハク酸無水物(MW=1050)
の約50%油溶液を仕込んだ。その混合物を170℃に温め
てから、窒素雰囲気の下で3時間攪拌した。かくして1.
17%Nを含みかつAV=11.5mgKOH/gを有する、240gの生
成物を回収した。
参考例31 500mlの三頚フラスコに263.2gの参考例29の分散剤と7
6.5gの、ポリイソブテニルコハク酸無水物(MW=1050)
の約50%油溶液を仕込んだ。その混合物を窒素下に160
℃で2時間攪拌および加熱した。AV=10.8mgKOH/gを有
する339gの生成物を回収した。
参考例32 500mlの三頚フラスコに197.2gの参考例29の生成物と8
1.6gの、ポリイソブテニルコハク酸無水物(MW=1050)
の約50%油溶液を仕込んだ。その混合物を窒素下に170
℃で3時間攪拌かつ加熱した。0.98%Nを含みかつAV=
10.1mgKOH/gを有する279.2gの生成物を回収した。
参考例33 500mlの三頚フラスコに150gの参考例27のビススクシ
ンイミド分散剤組成物を仕込んだ。このスクシンイミド
を窒素下に150℃に温めてから、25.6gのエチレンカルボ
ナートを加えた。その混合物を150℃で4時間攪拌かつ
加熱した。次に150mlのキシレンを加えてから、生成物
を170℃および50mmHgに30分間ストリツピングした。1.3
8%Nを含みかつAV=14.4mgKOH/gを有する165.1gの生成
物を回収した。
参考例34 500mlの3頚フラスコに126.8gの参考例33の生成物と7
6.5gの、ポリイソブテニルコハク酸無水物(MW=1050)
の約50%油溶液を仕込んだ。その混合物を窒素下に置
き、160℃で2時間加熱かつ攪拌した。0.86%Nを含み
かつAV=7.7mgKOH/gを有する203.3gの生成物を回収し
た。
参考例35 500mlの三頚フラスコに100gの参考例27のビススクシ
ンイミド分散剤組成物を仕込んだ。このスクシンイミド
を窒素下に160℃に温めてから、6.7gのプロピレンカル
ボナートを加えた。その混合物を160℃に4時間加熱お
よび攪拌した。次に67.3gのポリイソブテニルコハク酸
無水物(MW=1050)を加えてから、その混合物を160℃
でさらに2時間攪拌した。かくして0.87%Nを含みかつ
AV=7.2mgKOH/gを有する172.6gの生成物を回収した。
参考例36 3の三頚フラスコに1500gの約43%油溶液のモノス
クシンイミド(これは1モルのポリイソブテニルコハク
酸無水物でそのポリイソブテニル基が数平均MW=950を
有するものと0.87モルのTEPAを反応させることにより製
造され、そして2.06%Nを含みかつAV=45.1を有する)
を仕込んだ。このスクシンイミドを窒素下で170℃に温
めてから、149.6gのエチレンカルボナートを加えた。そ
の混合物を170℃で2時間攪拌した。かくして1.97%N
を含みかつAV=26.0mgKOH/gを有する1551gの生成物を回
収した。
参考例37 500mlの三頚フラスコに177.7gの参考例36の生成物と2
04.0gの約50%油溶液のポリイソブテニルコハク酸無水
物(MW=1500)を仕込んだ。その混合物を窒素下に160
℃に温めてから、2時間攪拌した。かくして0.82%Nを
含みかつAV=10.3mgKOH/gを有する381.6gの生成物を回
収した。
参考例38 500mlの三頚フラスコに100gの参考例36のモノスクシ
ンイミド分散剤組成物を仕込んだ。このスクシンイミド
を窒素下に160℃に温めてから、21.1gのエチレンカルボ
ナートを加えた。その混合物を160℃で4時間攪拌し
て、その後122.4gの約50%油溶液のポリイソブテニルコ
ハク酸無水物(MW=1050)を加えた。加熱をさらに2時
間続けた。かくして0.92%Nを含みかつAV=10.5mgKOH/
gを有する232gの生成物を回収した。
参考例39 窒素導入口、機械式攪拌装置および添加漏斗を取り付
けた500mlの三頚フラスコに150gの参考例3のモノスク
シンイミド分散剤組成物と20.9gのジエチレンカルボナ
ートを仕込んだ。その反応系を160℃に6時間加熱し
た。温度を175℃に上げてから、反応系を真空下にスト
リツピングして揮発物および若干の希釈油を除いた。か
くしてAV=42.2を有する150.5gの生成物を回収した。赤
外分光はカルバマートとスクシンイミド帯を1710cm-1
ら1690cm-1までに示した。
参考例40 攪拌機と添加漏斗を取り付けた、窒素下の100mlフラ
スコに5gの実施例27のビススクシンイミド分散剤組成物
を仕込んだ。その後約1.5gのメチルクロロホルマート
を、反応系にこの時点で25℃〜30℃の温度において1時
間に亘り徐々に滴下して加えた。赤外分析は未反応のク
ロロホルマートを示す。この反応は発熱性であり、系を
1時間に亘り45゜から75℃まで加熱してから、次に冷却
させ、それから250炭化水素シンナー(これは芳香族、
パラフインおよびナフテンの混合物である)を加えた。
その有機溶液を塩水で洗浄して塩化水素と未反応のクロ
ロホルマートを除いてから、次にストリツピングをし
て、AV=5.42を有するビススクシンイミドのメチルカル
バマート誘導体を得た。
参考例41 3の三頚フラスコに1250gの参考例36のモノスクシ
ンイミド分散剤組成物を仕込む。その後、276gのテトラ
デシルクロロホルマート(これは1−テトラデカノール
をホスゲンと反応させて製造される)を20゜−25℃の温
度で反応系に徐々に加える。反応系をこの温度で約2時
間攪拌するが、そのとき反応系は250炭化水素シンナー
(これは芳香族、パラフイン、およびナフテンの混合物
である)に加えられる。その有機溶液を塩水で洗浄して
から、次にストリツピングをして揮発物を除くと、テト
ラデシルカルバマート官能基を含む分散剤製品が得られ
る。
参考例42 5の三頚フラスコに1250gの参考例36のモノスクシ
ンイミド分散剤組成物を仕込む。その後、1440gのエイ
コシルクロロホルマート(これは1−エイコサノールを
ホスゲンと反応させることにより製造される)を20゜−
25℃の温度で反応系に徐々に加える。その反応系をこの
温度で3時間攪拌するが、そのとき反応溶液は250炭化
水素シンナー(これは芳香族、パラフイン、およびナフ
テンの混合物である)に加えられる。その有機溶液を塩
水で洗浄してから、次にストリツピングして揮発物を除
くと、エイコシルカルバマート官能基を含む分散剤製品
が得られる。
参考例43 エチレングリコールモノ−トリクロロアセタートの製造 窒素導入口、機械的攪拌装置およびジーン−スターク
トラツプを取り付けた三頚フラスコに37.2gのエチレン
グリコール(0.6モル)と49.0gのトリクロル酢酸(0.3
モル)を加えた。その混合物を150℃で3.5時間加熱し
た。水が反応混合物から蒸留して出てきて、ジーン−ス
タークトラツプの中に集められる。冷却の後、粗混合物
を150mlのメチレンクロリドに溶解してから、3回150ml
の氷水で洗浄した。その有機相を無水硫酸ナトリウム上
で乾燥させ、濾過してから、溶媒を真空下に除くと、主
成物としてモノ−トリクロロアセタートが得られた。
上記の操作と同様にして製造されたエチレングリコー
ルモノ−トリクロロアセタートの試料をTLC(薄層クロ
マトグラフイー)の上に置いた。TLCは展開溶媒として1
/5エチルアセタート/石油エーテルを、また可視化のた
めに二クロム酸塩のしみを用いてRf=0.33を有するモノ
−トリクロロアセタートおよびRf=0.67を有するビス−
トリクロロアセタートを示す。
モノ−トリクロロアセタートの試料をシリカゲルクロ
マトグラフイーにより精製した。粗物質(90.8g)を、4
84gのシリカゲルを充填したカラム上に置き、5%エチ
ルアセタート/ヘキサンにより溶出させた。そのモノ−
トリクロロアセタートはこの溶媒系においてRf=0.25を
有しており、58.2gが単一スポツト物質として得られ
た。IRは3400cm-1にヒドロキシを、そして1765cm-1にカ
ルボニルを示す。NMR(CDCl3)はデルタ3.35に1H(−O
H)を、デルタ4.0に2H(−CH2−O)を、そしてデルタ
4.55に2H(C−O−CH2−C)を示す。ビス−トリクロ
ロアセタートもまたシリカゲルクロマトグラフイーによ
り純粋に得られた。IRは1770cm-1にカルボニルを示し、
そしてヒドロキシを示さない。NMR(CDCl3)はデルタ4.
75に4H(−CH2−O)のみを示す。
参考例44 エチレングリコールモノ−トリクロロアセタートのクロ
ロホルマートの製造 エチレングリコールモノ−トリクロロアセタート14.5
g、0.07モル、を100mlのトルエンに溶解してから、過剰
のホスゲンを注意深くその溶液中に数時間通過させた。
(反応は良く通気されたフードの中で行われ、そしてKO
Hスクラバーが未反応のホスゲンとHClガスを消滅するた
めに使用された。)反応はすべての出発物質が消失する
までTLCにより監視された。反応が完了した後に、窒素
を溶液中に気泡として通して未反応のホスゲンを除い
た。そのクロロホルマートを含むトルエン溶液は次の反
応に使用することができる。
エチレングリコールモノ−トリクロロアセタートのク
ロロホルマートの試料を同様に上記に要約した操作に従
つて調製して、TLCにかけた。クロロホルマートは、1/3
エチルアセタート/ヘキサンを溶媒(二クロム酸塩可視
化)として使用して、TLC上Rf=0.6に新しい単一スポツ
トとして現れる。クロロホルマート/トルエン溶液の一
部をストリツピングすると、IRはカルボニル(トリクロ
ロアセタートとクロロホルマート)を1770cm-1に示し、
ヒドロキシル基を示さない。NMRはデルタ4.7に広い4Hシ
ングレツトを示す。
参考例45 ヒドロキシエチルカルバマート変形スクシンイミドの製
造 保護されたクロロホルマートとヒススクシンイミドとの
反応 (a) エチレングリコールモノ−トリクロロアセター
ト3.9g(0.0144モル)を20mlのトルエンに溶解した。2
0.3gのビススクシンイミド分散剤組成物(これは1モル
のポリイソブテニルコハク酸無水物でそのポリイソブテ
ニル基が約950の数平均分子量を有するものを、0.5モル
のテトラエチレンペンタミンと反応させ、次にAV=29.7
と1.51%の窒素含有量を有する材料を得るように希釈油
中に約50%活性物にまで希釈することにより調製され
た)を25mlのトルエンに溶解した。両溶液を食塩−氷水
浴を使用して0℃以下(約−2℃)に冷却させた。それ
らの溶液を、機械的攪拌装置と付着乾燥管を取り付けた
500mlのフラスコ中に一緒に注入した。それらの溶液を
強く攪拌して混合しかつ0℃以下に40分間保つてから、
次に室温まで温まることを許した。
(b) 室温で数時間攪拌した後、約65mlの反応溶液
を、トリクロロアセタート基を除くために分別漏斗中の
130mlのヘキサンと65mlの1N NaOHに加えた。その混合物
を断続的に30分間振とうした。相分離の後、有機相を数
回塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムの上で乾燥させ、
濾過してから、ストリツピングしてAV=18.4を有する表
題の生成物を得た。この生成物の赤外スペクトルはヒド
ロキシル帯を3400cm-1に、そしてスクシンイミドとカル
バマート帯を1710cm-1〜1690cm-1に含む。
(c) またはその代りに、トリクロロアセチル基は次
のようにして除かれることもある。
前記(a)からの5mlの試料を10mlのヘキサンと約0.2
5mlのジ−n−ブチルアミンに加えた。その後、溶液を5
0mlのフラスコ中に室温で一夜攪拌してから、次に40℃
で40分間加熱し、次に室温でさらに2時間続けた。それ
から1アリコートを取り出して、ストリツピングした。
この試料の赤外分析は、トリクロロアセチル基が除去さ
れてしまつたことを示した。反応混合物を次に数回塩水
で洗浄してから、真空下にストリツピングして前記
(b)で生成したものと同じ生成物を得た。
参考例46 (a) エチレングリコールモノ−トリクロロアセター
トのクロロホルマート1.7gを25mlのトルエンに溶解し
た。3.8gのビススクシンイミド(これは1モルのドデシ
ルコハク酸無水物と0.5モルのジエチレントリアミンを
反応させてビススクシンイミドを生成させることにより
製造された)を35mlのトルエンに溶解させた。両溶液を
食塩−氷水浴を使用して0℃以下(約−2℃)に冷却さ
せた。それらの溶液を、機械的攪拌装置と乾燥管を取り
付けたフラスコ中に一緒に注ぎ込んだ。反応溶液を強く
攪拌して混合し、0℃以下に40分間保ち、それから室温
までに温まることを許した。反応終了後、反応溶液を真
空下にストリツピングして粗生成物を得た。この生成物
を、カラムクロマトグラフイーにより80gのシリカゲル
と1:1エチルアセタート/ヘキサンを溶出溶媒として使
用して精製し、3.7gのビススクシンイミドのトリクロロ
アセチルエチルカルバマートを回収した。赤外分析はト
リクロロアセチル帯を1770cm-1に、スクシンイミドとカ
ルバマート帯を1710−1690cm-1に示す。
(b) 上記(a)の生成物の1gを、トリクロロアセタ
ート基を除くために20mlのヘキサンと10mlの1N NaOHに
加えた。その混合物を断続的に混合した。相分離の後
に、有機相を数回塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
の上で乾燥させ、濾過してからストリツピングして表題
の化合物を得た。
参考例47 グリセリンジ−(トリクロロアセタート)の製造 窒素導入口、機械的攪拌装置およびジーン−スターク
トラツプを取り付けた三頚フラスコに92gのグリセリン
と326.8gのトリクロロ酢酸を加える。その混合物を150
℃で3.5時間加熱した。水が反応混合物から蒸留して出
て、ジーン−スタークトラツプ中に集められる。冷却の
後、粗混合物を150mlのメチレンクロリド中に溶解さ
せ、150mlの氷水で3回洗浄する。有機相を無水硫酸ナ
トリウムの上で乾燥させ、濾過してから、溶媒を真空下
に除くと、グリセリンのジ(トリクロロアセタート)が
得られ、それはカラムクロマトグラフイーによりシリカ
ゲルを用いて精製される。
参考例48 グリセリンジ−(トリクロロアセタート)のクロロホル
マートの製造 グリセリンジ−(トリクロロアセタート)36.1gを200
mlのトルエンに溶解させてから、過剰のホスゲンを注意
深くその溶液中に数回通過させる。(反応は良く通気さ
れたフードの中で行われ、そしてKOHスクラバーが未反
応のホスゲンとHClガスを消滅するために使用され
る。)反応はすべての出発物質が消失するまでTLCによ
り監視される。反応が完了した後に、窒素を気泡として
通して未反応のホスゲンを除去すると、表題の生成物を
含むトルエン溶液が得られる。
参考例49 グリセリンジ(トリクロロアセタート)42.3gを200ml
のトルエンに溶解させる。300gのモノスクシンイミド分
散剤組成物(これは1モルのポリイソブテニルコハク酸
無水物でそのポリイソブテニル基が約950の数平均分子
量を有するものを、0.87モルのテトラエチレンペンタミ
ンと反応させ、次に希釈油に約50%の活性物までに希釈
することにより製造された)を200mlのトルエンに溶解
させた。両溶液を食塩−氷水浴を使用して0℃以下(約
−2℃)に冷却させる。それらの溶液を、機械的攪拌装
置と乾燥管を取り付けた2のフラスコ中に一緒に注入
する。その反応溶液を強く攪拌しながら混合しかつ0℃
以下に40分間保ち、それから室温まで温まることを許
す。室温で数時間攪拌した後、約65mlの反応混合物を、
トリクロロアセタート基を除くために分別漏斗中の130m
lのヘキサンと65mlの1N NaOHに加える。その混合物を断
続的に30分間振とうする。相分離の後、有機相を数回塩
水で洗い、無水硫酸マグネシウムの上で乾燥させ、濾過
してからストリツピングしてモノスクシンイミドのジヒ
ドロキシプロピルカルバマート誘導体を得る。
参考例50 窒素導入口、機械的攪拌装置およびジーン−スターク
トラツプを取り付けた三頚フラスコに36gのポリエチレ
ングリコール(平均MW=600、Aldrich Chemical Co.,Mi
lwaukee,WisconsinよりAldrich20,240−1として入手で
きる)と4.9gのトリクロロ酢酸を加える。その混合物を
150℃で3.5時間加熱する。水が反応混合物から蒸留して
出てから、ジーン−スタークトラツプ中に集められる。
冷却の後、粗混合物を150mlのメチレンクロリド中に溶
解させてから、150mlの氷水で3回洗浄する。有機相を
無水硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過してから、溶
媒を除去するとポリエチレングリコールモノトリクロロ
アセタートが得られ、それをカラムクロマトグラフイー
によりシリカゲルを使用して精製する。
参考例44,45,46,48および49に要約された操作に従つ
て、ポリエチレングリコールモノトリクロロアセタート
のクロロホルマートが製造され、次にそれを本発明のス
クシンイミドと反応させ、それから保護基を除くと、1
つまたはそれより多くの塩基性窒素がヒドロキシエチレ
ンカルバマートに変換されたスクシンイミドを得る。
参考例43−60の操作に従うことにより、次のアルキレ
ングリコールをエチレングリコールに置きかえることが
できる。
1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−オクタデカ
ンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、ペンタエリ
トリトールおよびグルコース。
参考例51 攪拌機、ジーン−スタークトラツプ、凝縮器および窒
素導入口を取り付けた500mlの三頚フラスコに106g(1
当量)の多重付加アルケニルスクシンイミド〔鹸化価14
7を有し、無水マレイン酸と数平均分子量950のポリイソ
ブテンから製造され、アルケニル基につき平均1.5当量
のコハク酸基を有する〕を仕込む。その反応系に13.1g
のテトラエチレンペンタミン(0.5当量)を加える。そ
の系を160℃に3時間加熱かつ攪拌する。それから反応
を停止させ、室温まで冷却させてから、37gのエチレン
カルボナート(多重付加アルケニルスクシンイミド中の
各塩基性窒素につき2当量のエチレンカルボナート)を
その系に加える。この系を160℃に4時間加熱かつ攪拌
する。冷却の後、変形多重付加アルケニルスクシンイミ
ドが回収される。
実施例1 本発明のいろいろな変形スクシンイミドを含む配合油
をシーケンスV−Dテスト法(ASTM候補試験による)で
試験した。この方法はFord.2.3、4気筒Pintoエンジ
ンを使用する。この試験法は低速度、定温度“ストツプ
・アンド・ゴー”街路運行と適度の高速道路運転の組合
せを特徴とする厳しい実施試験サービスのある型を模倣
している。油中の添加剤の効果はスラツジとワニス析出
物に対する保護を0〜10の尺度により測定され、0はブ
ラツクであり、そして10はワニスまたはスラツジの析出
物のないことを示す。その結果を第II表に示す。
比較は、スクシンイミド分散剤、20ミリモルの過塩基
性の石炭酸カルシウム、30ミリモルの過塩基性のスルホ
ン酸カルシウム、0.16%亜鉛の第1級アルキルジチオリ
ン酸亜鉛、および非分散剤エチレン−プロピレン共重合
体VI改良剤を含む、SAE10W40油を与えるための配合油に
おいて行われた。
実施例2 ある場合には、火花点火エンジンにおいて優秀な効果
を与えるスクシンイミド類がデイーゼルエンジンにおい
ては望ましい水準以下の性能を示すことがある。しか
し、本発明の変形スクシンイミドは、以下に報告される
ように、スクシンイミド類に比肩し得る分散効果をデイ
ーゼルエンジンに与える。本発明の組成物はCaterpille
r 1−G2試験法で試験された。この試験法では5−1/
8″(13cm)の内径と6−1/2″(16.5cm)行程を有する
単気筒デイーゼルエンジンが次の条件の下に作動され
る。すなわち、タイミング、段階BTDC、正味平均有効圧
力psi141(9.913g/cm2)、制動馬力42(448,837.2Cal.,
g/min)、毎分BTU5850(88,456Cal.,kg/min)、速度180
0RPM、エアーブースト53″(134.6cm)Hg絶対、入口空
気温度255゜F(123.9℃)、出口水温度190゜F(87.8
℃)および燃料中の硫黄0.4%。各12時間の作動の後、
十分な量の油をクランクケースから排出させ、1クオー
トの新しい油の添加を許す。本発明の潤滑油組成物の試
験において、1−G2試験は60時間行われた。前記時間の
終りに、エンジンを分解して、清潔度を評価する。これ
らの結果を下に報告する。低い値であるほどそれだけ清
潔なエンジンであることを示す。
これらの試験に使用された基油はミツド・コンチネン
ト・ベース・ストツクSAE30油で、18ミリモル/kgのジヒ
ドロキシカルビルジチオリン酸亜鉛、36ミリモル/kgの
過剰塩基の石炭酸カルシウム、および表に記載の量の分
散剤を含有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 133:58 133:44 129:84 129:93 129:95) C10N 30:04 40:08 40:25 40:26 70:00 (56)参考文献 特開 昭61−136595(JP,A) 特開 昭62−36495(JP,A) 特開 昭61−76593(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミノアルケニルまたはアルキルスク
    シンイミドを含む油の分散剤添加剤において、該スクシ
    ンイミドが、 少なくとも一つの第1級または第2級のアミノ基を有す
    るポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
    と環状カルボナートを該環状カルボナート対該アルケニ
    ルまたはアルキルスクシンイミドの塩基性窒素のモル比
    0.2:1〜10:1で反応させることによってスクシンイミド
    の1以上の第1級または第2級アミノ基がカーバメイト
    結合に編成されたものであり、アルケニルまたはアルキ
    ル基の各々の当量に対して平均1.3以上のコハク酸基が
    その構造内に存在する多重付加アルケニルまたはアルキ
    ルコハク酸無水物から誘導されたものであること、 を特徴とする多重付加アルケニルまたはアルキルスクシ
    ンイミドを含む潤滑油用分散剤添加剤。
  2. 【請求項2】環状カルボナートが下記の式 そして (上式中、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は水素または1
    〜2炭素原子のアルキルから独立に選択され、R10はヒ
    ドロキシまたは水素であり、そしてnは0から1までの
    整数である。) から成る群より選択される、請求の範囲第1項に記載の
    分散剤添加剤。
  3. 【請求項3】環式カルボナートが である、請求の範囲第2項に記載の分散剤添加剤。
  4. 【請求項4】nが0でありかつR4、R5、R8は水素であ
    り、そしてR9は水素またはメチルである、請求の範囲第
    3項に記載の分散剤添加剤。
  5. 【請求項5】多重付加アルケニルまたはアルキルスクシ
    ンイミドがアルケニルまたはアルキル基につき約1.3〜
    3.5のコハク酸基を含有する、請求の範囲第4項記載の
    分散剤添加剤。
  6. 【請求項6】多重付加アルケニルまたはアルキルスクシ
    ンイミドの塩基性窒素に対する環式カルボナートのモル
    投入量が約0.5:1〜約5:1である、請求の範囲第5項に記
    載の分散剤添加剤。
  7. 【請求項7】アルケニルまたはアルキルスクシンイミド
    の塩基性窒素に対する環式カルボナートのモル投入量が
    約2:1である、請求の範囲第6項に記載の分散剤添加
    剤。
  8. 【請求項8】アルケニルまたはアルキル部分がC70〜C
    150アルケニルまたはアルキル基である、請求の範囲第
    7項に記載の分散剤添加剤。
  9. 【請求項9】ポリアミノアルケニルまたはアルキルスク
    シンイミドを含む潤滑油用分散剤添加剤において、該ス
    クシンイミドが、 少なくとも一つの第1級または第2級のアミノ基を有す
    るポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
    と環状カルボナートとホウ酸とを該環状カルボナート対
    該アルケニルまたはアルキルスクシンイミドの塩基性窒
    素のモル比0.2:1〜10:1で反応させることによってスク
    シンイミドの1以上の第1級または第2級アミノ基がカ
    ーバメイト結合に変性されたものであり、アルケニルま
    たはアルキル基の各々の当量に対して平均1.3以上のコ
    ハク酸基がその構造内に存在する多重付加アルケニルま
    たはアルキルコハク酸無水物から誘導されたものである
    こと、 を特徴とする多重付加アルケニルまたはアルキルスクシ
    ンイミドを含む潤滑油用分散剤添加剤。
  10. 【請求項10】潤滑油粘度の油、およびポリアミノアル
    ケニルまたはアルキルスクシンイミドを含む油の分散剤
    添加剤からなる潤滑油組成物であって、該スクシンイミ
    ドが、 少なくとも一つの第1級または第2級のアミノ基を有す
    るポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミド
    と環状カルボナートを該環状カルボナート対該アルケニ
    ルまたはアルキルスクシンイミドの塩基性窒素のモル比
    0.2:1〜10:1で反応させることによってスクシンイミド
    の1以上の第1級または第2級アミノ基がカーバメイト
    結合に変性されたものであり、アルケニルまたはアルキ
    ル基の各々の当量に対して平均1.3以上のコハク酸基が
    その構造内に存在する多重付加アルケニルまたはアルキ
    ルコハク酸無水物から誘導されたものであること、 を特徴とする潤滑油組成物。
  11. 【請求項11】潤滑油粘度の油、およびポリアミノアル
    ケニルまたはアルキルスクシンイミドを含む油の分散剤
    添加剤約0.2〜10重量%からなる請求項10に記載の潤滑
    油組成物。
  12. 【請求項12】潤滑油粘度の油約10〜90重量%、および
    ポリアミノアルケニルまたはアルキルスクシンイミドを
    含む油の分散剤添加剤約90〜10重量%からなる請求項10
    に記載の潤滑油組成物。
  13. 【請求項13】アルケニルまたはアルキル部分がC70〜C
    150アルケニルまたはアルキル基である、請求項10に記
    載の潤滑油組成物。
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