JP4519357B2 - 粉状洗剤の自動供給装置 - Google Patents

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  • Washing And Drying Of Tableware (AREA)
  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動食器洗浄装置等の洗浄装置の洗浄槽への粉状洗剤の自動供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動食器洗浄機等における洗浄作業の自動化のため、洗浄に使用する粉状洗剤を自動供給するための技術が種々開発されている。この粉状洗剤の自動供給装置の第一の従来例としては、粉状洗剤を収容するカートリッジ容器と、カートリッジ容器の口部周壁部に嵌合するようにセットされるホルダーとからなるものである。
【0003】
上記の供給装置のカートリッジ容器の口部面には多数の孔を有する蓋が設けられており、ホルダーにセットされる。また、カートリッジ容器の蓋の孔に向けて水を噴射させるノズルが前記したホルダーに設けられている。ノズルの噴射水が、カートリッジ容器の蓋の孔から収容している粉状洗剤部分にまで達して、粉状洗剤の一定量を落下させ、洗剤水溶液として取り出せるように機能する。即ち、落下した粉状洗剤は直接蓋の孔から流出し、あるいは噴射水の噴流水と共に蓋の孔からホルダー内に達し、さらにホルダー下部に連通して設けられている供給管から洗浄装置の洗浄槽に供給される。この際、粉状洗剤は噴流水との接触により、洗剤水溶液として取り出すことができる。
【0004】
粉状洗剤の自動供給装置の第二の従来例としては、粉状洗剤を収容することができるリザーバーの下部に粉状洗剤の流量調整部材を設けたものである。この従来装置では、リザーバーからその下部に設けた混合器内に自由落下により粉状洗剤を供給すると共に、この供給した粉状洗剤を混合器の内壁側周面に沿う水流によって洗剤水溶液とし、この洗剤水溶液を洗浄装置の洗浄槽に供給するようにした装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第一の従来装置では、噴射水がカートリッジ容器内の粉状洗剤に衝突したときに、噴射水の一部がカートリッジ容器内に残留する粉状洗剤にまで浸透してしまう。この浸透水量は噴射回数が増えるほど多くなって、カートリッジ容器内の粉状洗剤が分解したり、固化したりしてしまう。カートリッジ容器の粉状洗剤に固化した部分が生じると、1回の噴射水では容易にカートリッジ容器内から流出させることができなくなるから、洗剤水溶液中の洗剤濃度を経時的に一定に保つことができなくなるという欠点がある。また、粉状洗剤の流出量が過剰の場合は、洗剤水溶液供給管が詰まってしまうという欠点もある。
【0006】
前記第二の従来装置では、リザーバーの粉状洗剤は混合器内へ自由落下により供給されるから、その供給量を安定化させるのが困難である。また、粉状洗剤の供給量が過剰の場合は、一時的に粉状洗剤が混合器内に堆積し、水の流れが変わり、飛散水が発生し易くなる。給水の飛散による水滴や水蒸気が飛んで洗剤供給部にまで達し、リザーバーから落下する粉状洗剤が固化してしまう欠点を解消することはできない。
【0007】
そこで、本発明は、粉状洗剤の投入からその粉状洗剤を給水に溶解して一定濃度の洗剤水溶液を得るまでの作業、及びその洗剤水溶液を洗浄装置の洗浄槽に供給するまでを自動化すると共に、供給水の供給時における飛散水や湿気による障害を解消できる粉状洗剤の自動供給装置を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明の粉状洗剤の自動供給装置は、洗浄装置の洗浄槽内に洗剤水溶液を自動的に供給する装置であって、一定量の粉状洗剤を貯留するリザーバーと、このリザーバーから所定量の粉状洗剤を強制的に供給する洗剤供給部と、この洗剤供給部から供給された粉状洗剤を水と混合して洗剤水溶液とする混合器が設けられた混合部と、この混合部からの洗剤水溶液を洗浄装置の洗浄槽に供給する洗剤水溶液の供給管とからなり、前記洗剤水溶液の供給管の途中にT字状管を設け、このT字状管の上端に水蒸気抜き孔が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記した本発明の粉状洗剤の自動供給装置によれば、リザーバーに貯留した粉状洗剤を混合部の混合器で洗剤水溶液として得て、この洗剤水溶液を供給管から洗浄機の洗浄槽に自動的に供給することができる。
本発明の粉状洗剤の自動供給装置では、洗剤水溶液の供給管の途中にT字状管を設け、このT字状管の上端に水蒸気抜き孔を設ける構成となっている。この水蒸気抜き孔から洗剤水溶液が供給管内で流下する際の湿気を系外へ流出させることができ、これによって、洗剤供給部に湿気が及ぶのを防止することができる。
【0010】
本発明の粉状洗剤の自動供給装置では、直接リザーバーに粉状洗剤を投入するように操作することもできるが、リザーバーの上方位置に開口された底部を有する支持台からなる洗剤投入部が設けられ、この洗剤投入部の支持台に粉状洗剤を収容する洗剤収容容器を支持させた状態で、この洗剤収容容器の底部を開放することにより、洗剤収容容器から粉状洗剤をほぼ自動的にリザーバーに投入するようにした構成を含む。
【0011】
上記の洗剤収容容器の底部を開放する構成については、洗剤収容容器の底部面の位置に設けられたスライダー、回転刃、カッター、加熱ヒーターから選択されるいずれかとし、洗剤収容容器を前記支持台にセットした状態で、洗剤収容容器から粉状洗剤をリザーバーに投入するようにすることができる。このような構成によれば、洗剤収容容器を支持台にセットすると同時にほぼ自動的に粉状洗剤をリザーバーに投入することが可能になる。この場合の洗剤収容容器としては、ボックス形状のものであるほか、袋状のものが樹脂フィルムや樹脂シート貼りされたものが含まれ、それらの材質は、スライダー、回転刃、カッター又は加熱ヒーターにより、容易に底部を開放することが可能な紙材や樹脂フィルムによる構成、あるいは底部を樹脂フィルムや樹脂シート貼りのものとすることが好ましい。
【0012】
本発明の粉状洗剤の自動供給装置には、リザーバーの上方位置で転回可能に軸支された支持台からなる洗剤投入部を有し、この洗剤投入部の支持台に粉状洗剤を収容する洗剤収容ボックスを支持させ、支持台を支軸回りに転回することにより、洗剤収容ボックスの上部開放部から粉状洗剤をリザーバー内に投入する構成を含む。
【0013】
洗剤投入部によって粉状洗剤をリザーバー内に容易にしかも自動的に投入することができる。この洗剤投入部としては、洗剤投入部がリザーバーの上方位置で転回可能に軸支された支持台からなり、この支持台に粉状洗剤を収容する洗剤収容ボックスを支持させ、支持台を支軸回りに転回することにより、洗剤収容ボックスの上部開放部から粉状洗剤をリザーバー内に投入する構成とすることができる。従って、この洗剤収容ボックスは、粉状洗剤を収容しておくのに十分な剛性を有する合成樹脂や紙等で構成される。
【0014】
上記のように構成した洗剤投入部によれば、支持台に洗剤収容ボックスを支持させ、支持台を転回操作することにより、収容する粉状洗剤を洗剤収容ボックス内からリザーバーに投入することができる。即ち、支持台に係止部を設け、この係止部で洗剤収容ボックスを支持させる状態で約135°の角度で支持台を転回させて、洗剤収容ボックスに収容する粉状洗剤をリザーバーに投入することができる。この場合、支持台を転回するハンドルに、支持台が水平状態及び転回角度状態で停止させることができるようにストッパーを設けられていることが好ましい。
【0015】
洗剤供給部は、リザーバーの下部に設けられたスクリューにより粉状洗剤を強制的に供給するような構成とすることができる。このような構成の洗剤供給部によれば、スクリューの回転動作に基づくスクリュー翼の押し出し作用により、リザーバーから常に一定量の粉状洗剤を強制的に供給することができる。
【0016】
混合部の底部には、粉状洗剤が落下する混合器が設けられ、混合部の底部に給水する給水管が、混合器と水平距離を有するように離間して設けられ、給水の飛散や湿気の影響を解消することができる状態で混合器に給水すべく、混合部の底部における給水管と混合器との離間部分は、給水管から混合器に向けて降下するように傾斜して設けられている構成とすることができる。
【0017】
この場合、給水管と混合器とを離間させることにより、給水管からの水の流入時における水の飛散や湿気を混合器の配設位置に至る前に、混合部内での流動水や混合部の壁面により吸着することが可能となる。この給水管と混合器との離間距離は、混合部の形態にもより一定しないが、例えば、5cm以上であれば十分である。また、給水管から混合器に向けて、その給水の飛散や湿気の影響を解消することができる状態で緩やかに降下するように傾斜させることにより、給水管からの給水が混合器の口部周縁から均等に給水することが可能となる。従って、給水が混合器内の粉状洗剤の全体に及ぶから、混合器内に粉状洗剤を残留させることがない。
【0018】
混合部の混合器については、洗剤供給部からの粉状洗剤を受け入れることができる口径であって、混合部の底部に設けられると共に、洗剤供給部端の直下位置に設けられている凹形部により構成され、凹形部の底部が洗剤水溶液の供給管に連通されている構成とすることができる。凹形部が十分に大きな口径であると共に、洗剤供給部端の直下位置に設けられていることにより、洗剤供給部からの粉状洗剤を全て凹形部内に受け入れることができ、この受け入れた粉状洗剤を凹形部の口部から均等に流入してきた給水により、供給された粉状洗剤の残分を生じさせない。また、給水が流れて落下する方向に粉状洗剤を落下させることで、粉状洗剤が着水する時の飛散水が上方へ流動しないようにすることができる。これにより、粉状洗剤が洗剤供給部の出口で固化することを防止できる。
【0019】
この凹形部の底部が、L字状管及びこのL字状管と連結されたT字状管を介して洗剤水溶液供給管に連通されている構成とすることができる。L字状管及びこのL字状管と連結されたT字状管を介することにより、洗剤水溶液が凹形部からその供給管に流下する際に生じる水の飛散や湿気を外部へ放出させることができる。ここで、本発明のL字状管におけるL字状は、純粋なL字状の屈曲部を有するもののほか、屈曲部がR字状に近い形態のもの等を含む。洗剤水溶液供給管に流下する際の洗剤水溶液の飛散や湿気により、粉状洗剤が洗剤供給部の出口で固化することがあり、このような障害が発生すると、常に一定量の粉状洗剤を凹形部に供給できなくなるからである。このような固化の発生をL字状管及びこのL字状管と連結されたT字状管を介することにより防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置1は、図1及び図2に示すように、外装ケース2内で上下に順に、支持台4を備える洗剤投入部3と、粉状洗剤を貯留するリザーバー6と、スクリュー7aを備える洗剤供給部7と、粉状洗剤と水とを混合する混合器11を備える混合部10と、混合部10に連設された洗剤水溶液の供給管19とが配設されてなる。図2に示すように、2dは外装ケース2の上部の開閉蓋であり、蝶番2eを介して開閉できるようになっている。
【0022】
洗剤投入部3は、支持台4の両方の側壁4bを支軸5でそれぞれ支持することによって構成されている。支持台4では、底壁4aと側壁4bとで収納部が形成されている。底壁4aの一方の端縁に沿って係止壁4cを有すると共に、側壁4bの上端には係止爪4dが設けられている。開閉蓋2aを開いた状態で、支持台4に対してその側面方向から、洗剤収容ボックス22を支持台4の内部にセットできるようになっている。
【0023】
洗剤収容ボックス22としては、段ボール紙等で形成され、その中に粉状洗剤を収容したものである。洗剤収容ボックス22の外周部が、シュリンク加工により樹脂フィルムでシールした状態で市販されているものを使用することができる。洗剤収容ボックス22を支持台4にセットする際には、シールを剥がすと共に、その上面部を開放しておいて、洗剤収容ボックス22を傾動させたときに、収容する粉状洗剤が外部へ流出するようにされていることが必要である。
【0024】
支持台4は当初底壁4aが水平となる状態で、各支軸5により外装ケース2の支持孔2aに軸回りの転回が可能なように軸支されている。一方の支軸5の端部にはハンドル5aが設けられている。ハンドル5aの内部には、スプリング5cの一端が側壁内部の係止突起5bに係止された状態で設けられている。スプリング5cの他端には押しボタン5dが設けられ、押しボタン5dの先端には突起5eが設けられている。図4に示すように、突起5eは押しボタン5dに作用するスプリング5cの弾性作用により、支持孔2aの孔縁に形成されている係止孔2bあるいは2cに嵌まり込んで係止されるようになっている。この係止位置は、図2に示すように、支持台4を水平状態と、この水平状態からほぼ135°の角度に転回させた位置で停止させることができるように設定されている。また、押しボタン5dを押入操作することにより、突起5eと係止孔2b、2c の間の係止状態を解除することができる。
【0025】
上記した洗剤投入部3に代えて、図5に示すような洗剤投入部3Aを適用することができる。洗剤投入部3Aは、ホッパー形状の支持部4Aからなる。支持部4Aは、底部4Aaと側面部4Abとが開口されている。支持部4Aに対して、洗剤収容容器23を側面部4Abから挿入することができる。洗剤収容容器23は、その外形状が支持部4Aの内面形状に合致していると共に、その底部にスライダー23aを有している。従って、支持部4Aに挿入して後、洗剤収容容器23からスライダー23aを操作してその底部を開放するか、あるいは挿入操作に合わせてスライダーが開放されることにより、収容している粉状洗剤Aをリザーバー6に投入することができる。
【0026】
また、図6に示すような洗剤投入部3Bの構成とすることもできる。洗剤投入部3Bは、支持台4Aの開口された底部4Aaの位置であって、側面部4Abの付近に回転刃25を設けられている。26は回転刃25の回転軸であり、電気モーターにより回転されるようになっている。従って、洗剤収容容器24の底部が支持台4Aに挿入される過程で、回転刃25により開放されるようになっている。この場合、洗剤収容容器24の底部を樹脂フィルムや樹脂シート貼りのものとしてあることが好ましい。
【0027】
また、図7及び図8に示すような洗剤投入部3Cの構成とすることもできる。洗剤投入部3Cは、支持台4Bを備えている。支持台4Bは底部4Baと上面部4Bbとが開口されており、上面部4Bbから合成樹脂製の洗剤収容袋27を挿入することができる。支持台4Bの底部4Baには、その中央位置にカッター28が支持杆4Bcを介して設けられており、洗剤収容袋27全体の重量に基づいて、挿入時にその底部がカッター28の刃先と衝突して切断されるようになっている。27aは底部の切断端である。この切断端27aが生じると、洗剤収容容器27の底部から粉状洗剤Aをリザーバー6に投入することができる。
【0028】
また、図9に示すように、洗剤投入部3Cにおいて、カッター28に代えて、電気ヒーター29を設けた支持台4Cを備える洗剤投入部3Dとすることもできる。電気ヒーター29は、支持台4Cにおける開口された底部4Caの中央付近であって、その上方位置に設けられている。従って、開口された上面部4Bbから挿入された洗剤収容袋27は、その底部が電気ヒーター29の加熱により焼き切られて開放される。この焼き切られて開放された縁部部分27bを介して粉状洗剤Aがリザーバー6に投入される。
【0029】
リザーバー6はホッパー形状のものであり、その上部が開放面となっている。リザーバー6は支持台4の直下位置に設けられている。従って、ハンドル5aを操作して、支持台4をほぼ135°転回させると、洗剤収容ボックス22の開放面から粉状洗剤をリザーバー6へ投入することができる。この投入された粉状洗剤はリザーバー6の底部へ順次移動する。この際、支持台4から洗剤収容ボックス22が落下しないように、係止壁4c及び係止爪4dにより係止されている。
【0030】
リザーバー6の下部には洗剤供給部7が設けられ、洗剤供給部7のスクリュー7aが配設されている室部にまで通じている。洗剤供給部7の一方の端面には案内板8が設けられ、他方の端面位置にはスクリュー7aを回転駆動する駆動モータ9の回転軸が及んでいる。スクリュー7aが回転することにより、リザーバー6からの粉状洗剤を強制的に洗剤供給部7の案内板8の方向へ移動させるようになっている。
【0031】
この移動してきた粉状洗剤は案内板8に形成されている案内孔8aから流出される。案内孔8aは案内板8の板面に設けられ、案内孔8aの下方の孔幅が狭くなっている。従って、洗剤供給部7からの粉状洗剤は、案内孔8aの狭くなっている孔幅部分に集中して案内される状態で流出する。
【0032】
洗剤供給部7の下方位置には支持金具20を介して混合部10が設けられている。図10及び図11に示すように、混合部10は、底部10aと突底部10bを有する器状のものである。突底部10bの面上に給水管13からの給水が供給される。底部10aには、その一端側に凹形状の混合器11と、他端側であって突底部10bと同じ側のドレン12とが、それぞれ離間した状態で下方にそれぞれ突出して設けられている。この混合器11と突底部10b乃至ドレン12との離間は、給水管13からの給水が混合部10の底部10a等に衝突する際の給水の飛散や湿気が、洗剤供給部7に及ばないようにするのに十分な距離である。この離間距離は、給水の量や流速によっても違いがあるが、例えば、約5cm程度とすることができる。
【0033】
混合部10は、その側面に有する取付け部10cを支持金具20にネジ止めすることにより固定されている。この場合、混合部10は、混合器11が洗剤供給部7における案内板8の直下位置となるように固定される。従って、案内板8から流出する粉状洗剤は、案内孔8aから直接混合器11の内部に落下する。
【0034】
混合部10については、図11に示すように、底部10aが突底部10bの側から混合器11の側へ向けて傾斜角度αで傾斜している。図12及び図13に示すように、この底部10aの傾斜により、給水管13の給水Bは底部10aの斜面に沿って混合器11に誘導される。16は、給水管13の端部に設けられているエルボであり、給水管13の給水Bを混合部10にまで誘導している。また、傾斜角度αは、2〜5°の角度であり、給水管13からの給水Bが混合器11の口部周縁に均等に及ばせることができる。従って、図12及び図13に示すように、混合器11内に落下してきた粉状洗剤Aに対し均等な状態で給水することができる。これにより、落下してきた粉状洗剤Aを給水Bにより速やかにかつ均等に溶解させることができ、これにより常に一定濃度の洗剤水溶液Cを確保することができる。給水管13は電磁弁14を介して水道管15と連結され、電磁弁14の開閉に応じて給水できるようになっている。
【0035】
この洗剤水溶液Cは、混合器11の接続端11aに連結されているエルボ管17を介して供給管19から自動食器洗浄装置等の洗浄装置の洗浄槽に供給される。このように供給される洗剤水溶液Cは、粉状洗剤の供給がスムーズに行なわれることにより、洗剤水溶液の濃度が安定する。
【0036】
給水管19の途中にはT字状管18が設けられており、T字状管18の枝管にエルボ管17は連結されている(図1及び図2を参照のこと。)。また、T字状管18の上端は開放されていて、水蒸気抜き孔21となっている。エルボ管17や水蒸気抜き孔21は、前記した洗剤水溶液を供給管19内へ流動させる際に生じるの飛散水や湿気が洗剤供給部7に及ぶことを効果的に防止している。即ち、混合器11での混合により得られる洗剤水溶液は、エルボ管17によりT字状管18を介して供給管19に導入される際に生じた飛散水や湿気については、水蒸気抜き孔21から外部へ放出させることができる。これによって、その飛散水や湿気が混合部10及び洗剤供給部7へ逆流するのを防止できるからである。
【0037】
水蒸気抜き孔21内には、その水蒸気抜き機能が確保される状態で、ドレン12の端部が挿入されている。ドレン12では、給水管13からの給水が過剰となったような場合に、その給水Bの一部を放出することができる。
【0038】
【発明の効果】
上述したように本発明は構成されるから、次のような効果が発揮される。本発明の粉状洗剤の自動供給装置によれば、粉状洗剤をほぼ自動的に洗浄装置の洗浄槽に供給できるから、洗浄装置へ粉状洗剤を自動的に供給することができる。また、洗浄装置が自動食器洗浄装置等の自動式装置に対して粉状洗剤を自動的に供給するものである場合には、粉状洗剤の供給から洗浄工程に至るまでの工程をほぼ自動化することが可能となる。
【0039】
また、本発明の粉状洗剤の自動供給装置によれば、得られる洗剤水溶液の濃度を常に安定して洗剤水溶液中に供給できるから、洗浄装置における洗浄過程の安定化を図ることができる。
【0040】
また、本発明の粉状洗剤の自動供給装置では、給水時の飛散水や湿気により粉状洗剤が洗剤供給部等で固化して、粉状洗剤の供給工程が滞ることがないから、この供給装置における故障が発生頻度も少ない。
【0041】
また、洗剤投入部を設ける場合には、粉状洗剤をリザーバーへ投入する工程についても、ほぼ自動化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置の縦断正面図である。
【図2】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置の縦断右側面図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部に設けた支持台の係止構成を説明する部分断面図である。
【図4】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部に設けた支持台の係止構成を説明する断面図である。
【図5】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部の他の例を説明する一部破断斜視図である。
【図6】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部の他の例を説明する斜視図である。
【図7】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部の他の例を説明する一部破断斜視図である。
【図8】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部の他の例を説明する一部破断縦断面図である。
【図9】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における洗剤投入部の他の例を説明する一部破断縦断面図である。
【図10】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における混合部の底面形態を説明する底面図である。
【図11】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置における混合部の正面形態を説明する正面図である。
【図12】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置の混合部における給水の流水状態を説明する平面図である。
【図13】本発明に係る実施の形態の粉状洗剤の自動供給装置の混合部における給水の流水状態を説明する縦断側面図である。
【符号の説明】
1 粉状洗剤の自動供給装置
2 外装ケース
3、3A、3B、3C、3D 洗剤投入部
4、4A、4B、4C 支持台
5 支軸
5a ハンドル
6 リザーバー
7 洗剤供給部
7a スクリュー
8 案内板
8a 案内孔
9 駆動モーター
10 混合部
10a 底部
10b 突底部
11 混合器
12 ドレン管
13 給水管
14 電磁弁
15 水道管
17 エルボ管
18 T字状管
19 供給管
20 支持金具
21 水蒸気抜き孔
22 洗剤収容ボックス
23 洗剤収容容器
23a スライダー
24 洗剤収容容器
25 回転刃
27 洗剤収容袋
28 カッター
29 電気ヒーター
A 粉状洗剤
B 給水

Claims (8)

  1. 洗浄装置の洗浄槽内に洗剤水溶液を自動的に供給する装置であって、一定量の粉状洗剤を貯留するリザーバーと、このリザーバーから所定量の粉状洗剤を強制的に供給する洗剤供給部と、この洗剤供給部から供給された粉状洗剤を水と混合して洗剤水溶液とする混合器が設けられた混合部と、この混合部からの洗剤水溶液を洗浄装置の洗浄槽に供給する洗剤水溶液の供給管とからなり、洗剤水溶液の供給管の途中にT字状管を設け、このT字状管の上端に水蒸気抜き孔が設けられていることを特徴とする粉状洗剤の自動供給装置。
  2. リザーバーの上方位置に開口された底部を有する支持台からなる洗剤投入部が設けられ、この洗剤投入部の支持台に粉状洗剤を収容する洗剤収容容器を支持させた状態で、この洗剤収容ボックスの底部を開放することにより、洗剤収容容器から粉状洗剤をリザーバー内に投入する請求項1に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  3. 洗剤収容容器の底部を開放する構成が、洗剤収容ボックスの底部面の位置に設けられたスライダー、回転刃、カッター、加熱ヒーターから選択されるいずれかとし、洗剤収容容器を前記支持台にセットした状態で、洗剤収容容器から粉状洗剤をリザーバーに投入するようにした請求項2に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  4. リザーバーの上方位置で転回可能に軸支された支持台からなる洗剤投入部を有し、この洗剤投入部の支持台に粉状洗剤を収容する洗剤収容ボックスを支持させ、支持台を支軸回りに転回することにより、洗剤収容ボックスの上部開放部から粉状洗剤をリザーバー内に投入する請求項2に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  5. 洗剤供給部が、リザーバーの下部に設けられたスクリューからなり、このスクリューの回転動作に基づくスクリュー翼の押し出し作用により、リザーバーから一定量の粉状洗剤を強制的に供給するようにした請求項1、2、3又は4に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  6. 混合部の底部には、粉状洗剤が落下する混合器が設けられ、混合部の底部に給水する給水管が、混合器と水平距離を有するように離間して設けられ、給水の飛散や湿気の影響を解消することができる状態で混合器に給水すべく、混合部の底部における給水管と混合器との離間部分は、給水管から混合器に向けて降下するように傾斜して設けられている請求項1、2、3、4又は5に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  7. 混合部の混合器が、洗剤供給部からの粉状洗剤を受け入れることができる口径であって、混合部の底部に設けられると共に、洗剤供給部端の直下位置に設けられている凹形部により構成され、この凹形部の底部が洗剤水溶液の供給管に連通されている請求項1、2、3、4、5又は6に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
  8. 凹形部の底部が、L字状管及びこのL字状管と連結されたT字状管を介して洗剤水溶液供給管に連通されている請求項6又は7に記載された粉状洗剤の自動供給装置。
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