JP4518519B1 - ページめくり機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
綴じられた複数枚の用紙をめくる時に使用するページめくり機において、用紙のおもて面を汚したり傷つけたりせず、機構の制御や調整が単純で高速な処理を、スペースを必要としない上に大きな力を加える必要もない小型の機械でめくる動作を安定して実現する。
【解決手段】
綴じられた複数枚の用紙のめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける隙間発生手段とめくる対象となる用紙の端を移動する搬送手段を有し、その搬送手段がめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に設けられた隙間に先端を挿入してめくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットとそのめくり軌道誘導ユニットによってめくる対象となる用紙が反り返ってめくられたあとめくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットによって実現されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機に関するものである。
従来より、綴じられた複数枚の用紙をめくる例として、例えばカレンダー製作では必要な内容を予め印刷して綴じ合わせた後、必要に応じて指定の企業名や広告などをカレンダーの各葉の下部に印刷する場合があった。複数枚の用紙を丁合して綴じ合わせる工程には多くの作業時間を要することから、カレンダーの注文が集中する時期より前もって綴じ合わせの工程を完了しておくことによって多くの需要に対応するためであった。
しかしながら、このカレンダーの枚葉をめくる手段は主に平台オフセット印刷機を用いて手作業で行われており多くの人手が必要であった。また、手作業で行われるために手が巻き込まれるなどの危険が伴ったり、また過酷な就労が強いられていた。
上記問題を鑑みて、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、人手によるものではなく自動化が試みられ、例えば特許第0910238号があった。図35に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、ロータリーバキューム装置を具えた特殊ブランケット胴26と補助用エアーノズル27とめくり用エアーノズル28とからなっていた。ロータリーバキューム装置を具えた特殊ブランケット胴26を回転することによってめくる対象となる用紙7を吸い付けながら2枚目の用紙8との間に隙間を設け、めくり用エアーノズル28から噴出された気体をその隙間に送り込むことによってめくる構造になっていた。補助用エアーノズル27は紙捌きを良くするために用いられるものであった。この先行技術文献では前記めくる動作と同時に印刷する手段を有していた。
しかしながらこの構造では、特殊ブランケット胴26がカレンダーのおもて面を強く吸い付けながら回転してめくる構造であるためカレンダーのインキの乾かない印刷面を汚したり傷つけたりする欠点があった。また、めくり用エアーノズル28から気体を噴出してめくるとき、安定しためくり機構を実現するためには気体の噴出量や方向の調整が複雑になる欠点があった。さらに、既存の印刷機に取り付ける場合、既存の平台オフセット印刷機のブランケット胴の作動を妨害しないように、用紙の吸着のためにロータリーバキューム装置の他に回転機構を具えた特殊ブランケット胴26をカレンダーの印刷面近傍から遠ざける動作が必要となり、機械が大掛かりになる欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、特許第1589663号があった。図36に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、サッカーロール29とバキュームボックスを具えたベルトコンベヤ30とからなっていた。サッカーロール29を回転して移動することによってめくる対象となる用紙7を摺擦して移動させ、めくる対象となる用紙7の浮き上がった部分をバキュームボックスを具えたベルトコンベヤ30に吸着しながら移動することによってめくる構造になっていた。
しかしながらこの構造では、サッカーロール29がカレンダーのおもて面を強く押し付けながら回転してめくる構造であるためカレンダーのインキの乾かない印刷面を汚したり傷つけたりする欠点があった。また、めくる対象となる用紙7の浮き上がったおもて面をバキュームボックスを具えたベルトコンベヤ30に吸着しながら移動するため、吸着方向と垂直の方向へ安定して移動するためには非常に大きな吸着力が必要となり、カレンダーのインキの乾かない印刷面を汚したり傷つけたりする欠点や機械が大掛かりになる欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、特開昭54−103109号があった。図37に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、吸盤31とエアーノズル32とからなっていた。吸盤31によってめくる対象となる用紙7を吸着して円弧を描くような軌道で吸盤31を移動させることによってめくる構造になっていた。吸盤31によってめくる対象となる用紙7を吸着して持ち上げながら2枚目の用紙8との間に隙間を設けたとき、エアーノズル32から噴出された気体をその隙間に送り込むことによって2枚目の用紙8をめくる対象となる用紙7と同時に誤ってめくることのないような手段を有するものである。
しかしながらこの構造では、吸盤31が大きく円弧を描く軌道に沿って移動するとき、縦方向と横方向との組み合わせによる大きな移動が伴うことからめくる対象となる用紙7を強く保持している必要があるため非常に大きな吸着力が必要となり、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりする欠点や機械が大掛かりになる欠点、さらに、めくる対象となる用紙7を大きな吸着力で吸着して持ち上げるとき2枚目の用紙をめくる対象となる用紙7と同時に誤ってめくる欠点があった。また、吸盤31の移動において、円弧を描くなど縦方向と横方向の軌道を制御する必要があり、制御が複雑になったり軌道を決定するためのロットが大きくなるなど機械が大掛かりになる欠点があった。さらに、吸盤31だけでめくる構造であるため、めくる対象となる用紙7を安定にめくるためには吸盤31を大きく移動する必要があり、めくる処理が遅くなるという欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、特開平6−126933号があった。図38に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、吸盤33と圧胴34とゴム胴35とからなっていた。吸盤33によってめくる対象となる用紙7を吸着しながら2枚目の用紙8との間に隙間を設け、圧胴34をその隙間に挿入してめくる対象となる用紙7をゴム胴35との間に挟みゴム胴35を回転してめくる構造になっていた。この先行技術文献では前記めくる動作と同時に印刷する手段を有していた。
しかしながらこの構造では、圧胴34がカレンダーのおもて面をゴム胴35に強く押し付けてゴム胴35が回転しながらカレンダーのおもて面をなめながらめくる構造であるためカレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりする欠点があった。また、めくられた用紙が元に戻らないようにゴム胴35が回転してめくられた用紙の裏側を摩擦によって擦るため用紙を汚したり傷つけたりする欠点があった。さらに、既存の印刷機に取り付ける場合、既存の平台オフセット印刷機のブランケット胴の作動を妨害しないように回転機構を具えたゴム胴35をカレンダーの印刷面近傍から遠ざける動作が必要となり、機械が大掛かりになる欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、特許第2077541号があった。図39に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、巻付け胴36と吸着ノズル37と吹付けノズル38と解除用吹付けノズル39からなっていた。吸着ノズル37によってめくる対象となる用紙7を吸着し保持して巻付け胴36に巻き付けながら巻付け胴36を移動したあと、巻き付けられた用紙の裏側に向けて解除用吹付けノズル39で気体を噴出して巻き付けられた用紙を吹き飛ばすことによってめくる構造になっていた。吹付けノズル38はめくる対象となる用紙7を吹き上げるために用いられるものであった。
しかしながらこの構造では、吸着ノズル37がカレンダーのおもて面を吸着して保持しながら巻付け胴36にカレンダーのおもて面が接する状態で順次巻き付けてめくる構造であるためカレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりする欠点があった。また、めくる対象となる用紙7を巻き付けるとき、巻付け胴36の回転に同期した持ち上げや横への移動の動作が必要になるため複雑な制御が必要となると共にめくる処理が遅くなる欠点があった。さらに、めくる対象となる用紙7を巻付け胴36に巻き付けたあと巻き付けられためくる対象となる用紙7の裏側に向けて解除用吹付けノズル39で気体を噴出して巻き付けられためくる対象となる用紙7を吹き飛ばす構造になっているため、巻付け胴36に巻き付けられためくる対象となる用紙7を吹き飛ばすためには圧力の高い気体の噴出が必要となり、機械が大掛かりになったり用紙の大きさやこわさによって吹き付ける気体の圧力や量の調整が複雑になる欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、実登2126834号や特開平3−86599号があった。図40に示すように、カレンダーや通帳などの枚葉をめくる手段として、吸着装置40とターンペーパーガイド41からなっていた。吸着装置40によってめくる対象となる用紙7を吸着しながら2枚目の用紙8との間に隙間を設け、ターンペーパーガイド41の先端をその隙間に挿入してめくる対象となる用紙7を湾曲面に沿って搬送してめくる構造になっていた。
しかしながらこの構造では、めくる対象となる用紙7のめくる側の端がターンペーパーガイド41の移動と共に反り返ったあと、めくる対象となる用紙7のおもて面に垂れることによって、丸まったりめくる側の端に対して反対側で用紙を固定している部分に引っ掛かってめくる動作を阻害する欠点があった。また、めくる対象となる用紙7を完全にめくるためには、ターンペーパーガイド41を少なくともめくる対象となる用紙7のめくる側の端に対して反対側の用紙を固定している部分付近まで大きく移動する必要があり、めくる処理が遅くなるという欠点があった。
また別の自動化を試みる例として、特開平5−262073号があった。図41に示すように、カレンダーなどの枚葉をめくる手段として、ページめくりベルト42とページ収納手段43からなっていた。ページめくりベルト42によってめくる対象となる用紙7を吸着しながら2枚目の用紙8との間に隙間を設け、ページ収納手段43の先端をその隙間に挿入してめくる対象となる用紙7のめくる側の端を湾曲面に沿って搬送してページ収納手段43に丸めながら収納してめくる構造になっていた。
しかしながらこの構造では、めくる対象となる用紙7がページ収納手段43に進入してめくる対象となる用紙7のめくる側の端がほぼ一回転したあと、めくる対象となる用紙7のインキの乾かないおもて面とめくる対象となる用紙7の裏面が重なりながら擦り合わされるため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりする欠点があった。また、めくる対象となる用紙7を完全にめくるためには、ページ収納手段43に丸められて収納されためくる対象となる用紙7を解放するために少なくともめくる対象となる用紙7のめくる側の端からめくる対象となる用紙7のめくる側の端に対して反対側の用紙を固定している部分付近までの距離の倍程大きく移動する必要があり、めくる処理が遅くなるという欠点があった。
特許0910238号(特開昭51−42607号)
特許1589663号(特開昭60−76344号)
特開昭54−103109号
特開平6−126933号
特許2077541号(特公平7−115552号)
実登2126834号(実開平1−131560号)
特開平3−86599号
特開平5−262073号
解決しようとする問題点は、綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりする点、機構の制御や調整が複雑である点、めくる処理が遅い点、機械が大掛かりになる点、めくる動作が不安定である点、既存の平台オフセット印刷機に取り付けることができなかった点である。
本発明は、カレンダーなどの綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、前記のような従来例における問題点を解消するために、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける隙間発生手段とめくる対象となる用紙の端を移動する搬送手段を有し、その搬送手段がめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に設けられた隙間に先端を挿入してめくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットとそのめくり軌道誘導ユニットの移動によってめくる対象となる用紙の端の軌道がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙が反り返ってめくられたあとめくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットによって実現されることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段が吸盤でめくる対象となる用紙を吸着して実現される場合、非常に弱い力でかつめくり軌道誘導ユニットの先端を挿入できる程度の僅かな隙間を設けることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段が吸盤でめくる対象となる用紙を吸着して実現される場合、めくる対象となる用紙の端の印刷されていない僅かな箇所を吸着して隙間を設けることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段が気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる対象となる用紙を吸着する吸盤で実現される場合、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間が設けられたあと、めくる対象となる用紙が吸盤の吸着面に接する前に気体吸入口からの気体吸入を停止することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段が気体を噴出して負圧作用を発生させることによって非接触で吸着する非接触吸盤と風向制御板とで実現され、風向制御板は非接触吸盤から噴出された気体の風向を制御することによってめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設けながら送り込まれることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙の端の軌道をガイドするめくり軌道誘導ユニットの断面曲線が、めくる対象となる用紙の端が滑らかに移動しながらおもて面を内側にして反り返って折り返されるような形状、例えばJの字を反時計周りに回転させた形に似た形状を有することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙の端の軌道をガイドするめくり軌道誘導ユニットの大きさを、めくる対象となる用紙の大きさやこわさなどの種類に応じて調整する機構を有することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙の端が接するめくり軌道誘導ユニットの比較的先端部分の内側の壁で、めくり軌道誘導ユニットの移動によって発生するめくり軌道誘導ユニットの移動方向の力とめくる対象となる用紙の端が進行することによって発生する進行方向と逆方向の反発力とをベクトル合成した結果であるめくる対象となる用紙の端から面方向に加えられる力としてめくる対象となる用紙を反り返らせるほどに増大させることができる大きさの反発力を発生させる手段を有することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙の端の軌道がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙が反り返ってめくられるとき、めくる対象となる用紙の裏面がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿うように非接触でガイドする手段を有することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙の端の軌道をガイドするめくり軌道誘導ユニットの適当な位置に気体送入口を、めくり軌道誘導ユニットの先端に孔を設け、気体送入口から気体を送入して孔から気体を噴出しながらめくる対象となる用紙をめくることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットにおいて、めくる対象となる用紙の裏面を吸着して保持しながら搬送することを特徴とする。
本発明は、好ましくは、めくり軌道誘導ユニットと保持搬送ユニットの移動の動作が各々独立して制御されることを特徴とする。
本発明は、好ましくは、保持搬送ユニットによる保持搬送が完了したあと、めくる対象となる用紙を保持するめくり状態保持ユニットを有することを特徴とする。
以上述べたように、本発明に係るページめくり機では、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段において、めくり軌道誘導ユニットの先端を挿入できる程度の僅かな隙間で良く、例えば吸盤によってめくる対象となる用紙を非常に弱い力で吸着するだけで済むため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがない。また、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段において、めくり軌道誘導ユニットの先端を挿入できる程度の僅かな隙間で良く、気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる対象となる用紙を吸着する吸盤で実現される場合、好ましい様態としてめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間が設けられたあと、めくる対象となる用紙が吸盤の吸着面に接する前に気体吸入口からの気体吸入を停止するため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがない。さらに、めくり軌道誘導ユニットの先端をめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間の隙間に挿入したあと、めくる対象となる用紙の端の軌道がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙が反り返ってめくられるときに用紙のおもて面がどこにも接触されない構造を有するため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがないページめくり機を提供するものである。また、めくる対象となる用紙の端を移動する搬送手段が、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に設けられた隙間に先端を挿入してめくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットとそのめくり軌道誘導ユニットの移動とともにめくる対象となる用紙の端の軌道がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙が反り返ってめくられたあとめくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットによって実現され、めくる対象となる用紙が大きく反り返ってめくる対象となる用紙のおもて面に垂れる前にめくる対象となる用紙を保持して搬送するため、カレンダーなどの用紙のめくる動作を安定することができる。また、めくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットにおいて、好ましい様態としてめくる対象となる用紙の裏面を吸着して保持しながら搬送するため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがないページめくり機を提供するものである。
また、好ましい様態として、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間の隙間が気体を噴出して負圧作用を発生させることによって非接触で吸着して設けられることによって、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段においてもめくる対象となる用紙のおもて面がどこにも接触されない構造を有するため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがないページめくり機を提供するものである。
さらに、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に設ける隙間はめくり軌道ユニットの先端を挿入できる程度の非常に僅かなもので良いため、静電気や気圧差などによってめくる対象となる用紙の直下の用紙が同時に持ち上げられるのを回避することができ、誤って2枚の用紙をめくることがないページめくり機を提供するものであるが、好ましい様態として、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設ける手段が気体を噴出して負圧作用を発生させることによって非接触で吸着する非接触吸盤と風向制御板とで実現され、風向制御板が非接触吸盤から噴出された気体の風向を制御することによってめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設けながら送り込まれる構造を有することによって、めくる対象となる用紙とその直下の用紙を確実に分離することが可能となり、2枚同時に誤ってめくることがなく安定して作動するページめくり機を提供するものである。
また、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に設ける隙間はめくり軌道誘導ユニットの先端を挿入できる程度の非常に僅かなもので良いため、静電気や気圧差などによってめくる対象となる用紙の直下の用紙が同時に持ち上げられるのを回避することができ、誤って2枚の用紙をめくることがないページめくり機を提供するものであるが、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニットの適当な位置に気体送入口を、めくり軌道誘導ユニットの先端に孔を設け、気体送入口から気体を送入して孔から気体を噴出しながらめくり軌道誘導ユニットをめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間の隙間に先端を挿入する構造を有することによって、めくる対象となる用紙とその直下の用紙を確実に分離することが可能となり、2枚同時に誤ってめくることがなくさらに安定して作動するページめくり機を提供するものである。
さらに、好ましい様態として、めくる対象となる用紙の端の軌道をガイドするめくり軌道誘導ユニットの大きさを、めくる対象となる用紙の大きさやこわさなどの種類に応じて調整する機構を有することによって、めくる対象となる用紙がめくり軌道誘導ユニットの内側でめくる対象となる用紙が大きく硬すぎて引っ掛かったりめくる対象となる用紙が小さく柔らかすぎて反り返ってめくられたあとにめくり軌道から外れて垂れるようなことがなく安定して動作するページめくり機を提供するものである。
さらに、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニットの比較的先端部分の内側の壁において摩擦を大きく施したりエンボス加工を施すなどをして、めくる対象となる用紙の一辺がめくり軌道誘導ユニットの内側の壁の軌道に沿って進む方向と反対方向に発生する反発力をある程度大きくすることによって、めくる対象となる用紙のこわさによる反発力を相殺してめくる対象となる用紙の裏面がめくり軌道誘導ユニットの内側の壁の軌道に沿うようにめくる対象となる用紙を反り返らせ、めくる対象となる用紙が反り返らずにめくり軌道誘導ユニットに十分進入したあとに逆側に反り返ってめくられずに丸められることがなく安定して動作するページめくり機を提供するものである。
さらに、好ましい様態として、めくる対象となる用紙の裏面がめくり軌道誘導ユニットの形状に沿うように非接触でガイドする手段を有することによって、めくる対象となる用紙を正しい方向に反り返らせて安定して動作するページめくり機を提供するものである。
また、吸盤によってめくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設け、その隙間にめくり軌道誘導ユニットの先端を挿入したあとめくる対象となる用紙の軌道を妨害しないように吸盤を縦方向または横方向に退避し、めくり軌道誘導ユニットと保持搬送ユニットとの各々横方向の直線運動の単純な移動によってめくる対象となる用紙の端の軌道がめくり軌道誘導ユニットの形状にガイドされるようにめくる対象となる用紙がめくられたあと保持搬送ユニットによってさらに大きくめくられる構造を有するため、機構の制御や調整が単純で、かつめくる処理が早く、スペースを必要としない上に大きな力を加える必要もないために小型の機械で実現できるページめくり機を提供するものである。また、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間を設けるための吸盤は、その隙間にめくり軌道誘導ユニットの先端を挿入したあとめくる対象となる用紙の軌道を妨害しないようにアームによって円弧を描くように退避してもよく、この場合も単純な制御と単純な移動であるため、機構の制御や調整が単純で、かつめくる処理が早く、スペースを必要としない上に大きな力を加える必要もないために小型の機械で実現できることに変わりはない。
また、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニットと保持搬送ユニットの移動の動作が各々独立して制御されることによって、めくる対象となる用紙がめくり軌道誘導ユニットによって反り返ってめくられたあと保持搬送ユニットによる大きくめくる動作に切り替わるため、めくり軌道誘導ユニットは次の用紙をめくる動作に移ることが可能となってめくる処理が早いページめくり機を提供するものである。
また、好ましい様態として、保持搬送ユニットによる保持搬送が完了したあと、めくる対象となる用紙を保持するめくり状態保持ユニットを有することによって、めくる対象となる用紙が安定してめくられた状態を保つことができるページめくり機を提供するものである。
さらに、印刷の機構と独立している構造を有しているため、めくる機構だけが必要な場合においては費用対効果が高いページめくり機を提供するものである。
さらに、既存の平台オフセット印刷機のような摺動する機構から動力を受けることなく、独立した動力源で既存の平台オフセット印刷機のブランケット胴の動作に同期して作動し、さらに既存の平台オフセット印刷機のブランケット胴等を妨害することがないため、既存の印刷機上に容易に取り付けられるページめくり機を提供するものである。
以上述べたように、本発明に係るページめくり機では、カレンダーなどの綴じられた複数枚の用紙の少なくともおもて面を汚したり傷つけたりすることがないという利点を有する。また、機構の制御や調整が単純で、かつめくる処理が早く、スペースを必要としない上に大きな力を加える必要もないために小型の機械で実現できるページめくり機を提供することができる。さらに、安定した動作を実現できるページめくり機を提供することができる。さらに、めくる機構だけが必要な場合においては費用対効果が高いページめくり機を提供することができる。さらに、既存の平台オフセット印刷機に容易に取り付けられるページめくり機を提供することができる。さらに、好ましい様態ではめくる対象となる用紙とその直下の用紙を確実に分離することが可能となり、2枚同時に誤ってめくることがなく安定して作動するページめくり機を提供することができる。
図1は本発明のページめくり機の実施例1を示す斜視図である。(実施例1) 図2は本発明のページめくり機の実施例1を構成するめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例1) 図3は本発明のページめくり機の実施例1を構成する非接触吸盤の構造を示す断面図である。(実施例1) 図4は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。(実施例1) 図5は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。(実施例1) 図6は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程を示す側面図である。(実施例1) 図7は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程を示す側面図である。 図8は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す側面図である。 図9は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す別の例の側面図である。 図10は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示すさらに別の例の側面図である。 図11は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第5の工程を示す側面図である。 図12は本発明ページめくり機の実施例1を構成する別のめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例1) 図13は本発明のページめくり機の実施例1を用いて、めくり軌道誘導ユニット2が平面板状の形状を有する場合の複数枚の用紙をめくる第1の工程から第3の工程までを示す側面図である。(実施例1) 図14は本発明のページめくり機の実施例1を構成するさらに別のめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例1) 図15は本発明のページめくり機の実施例1を構成するさらに別のめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例1) 図16は本発明のページめくり機の実施例1を用いてさらに別のめくり軌道誘導ユニットで構成される場合に複数枚の用紙をめくる第3の工程を示す側面図である。(実施例1) 図17は本発明のページめくり機の実施例1を用いて好ましくないめくり軌道誘導ユニットで構成される場合に複数枚の非常に硬い材質を有する用紙をめくる第3の工程の途中の段階を示す側面図である。(実施例1) 図18は本発明のページめくり機の実施例1を構成するさらに別のめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例1) 図19は本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す別の例の側面図である。(実施例1) 図20は本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。(実施例2) 図21は本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。(実施例2) 図22は本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程を示す側面図である。(実施例2) 図23は本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程を示す側面図である。(実施例2) 図24は本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す側面図である。(実施例2) 図25は本発明のページめくり機の実施例3を示す斜視図である。(実施例3) 図26は本発明のページめくり機の実施例4を示す斜視図である。(実施例4) 図27は本発明のページめくり機の実施例5を示す斜視図である。(実施例5) 図28は本発明のページめくり機の実施例6を示す斜視図である。(実施例6) 図29は本発明のページめくり機の実施例7を示す斜視図である。(実施例7) 図30は本発明のページめくり機の実施例7を構成するめくり軌道誘導ユニットの構造を示す断面図である。(実施例7) 図31は本発明のページめくり機の実施例7を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。(実施例7) 図32は本発明のページめくり機の実施例7を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。(実施例7) 図33は本発明のページめくり機の実施例8を示す斜視図である。(実施例8) 図34は本発明のページめくり機の実施例8を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。(実施例8) 図35は従来のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す斜視図である。(従来例1) 図36は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)図である。(従来例2) 図37は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)である。(従来例3) 図38は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)である。(従来例4) 図39は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)である。(従来例5) 図40は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)である。(従来例6) 図41は従来の別のページめくり機を用いて複数枚の用紙をめくる構造を示す側面(断面)である。(従来例7)
カレンダーなどの綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、人手によらずに自動的にめくる目的を、用紙のおもて面を汚したり傷つけたりすることなく、単純な制御によって高速でかつスペースを必要としない上に大きな力を加える必要もない小型の機械で実現した。また、より安定で動作する機械を実現した。さらに、めくる機構だけを実現する専用機にすることによって費用対効果が高い機械を実現した。さらに、既存の印刷機に容易に取り付けられる機械を実現した。さらに、好ましい様態では用紙を2枚同時に誤ってめくることがなく安定して作動する機械を実現した。以下、本発明の実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係るページめくり機の実施例1を示す斜視図である。図1に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図1に示す実施例1では、吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。また、保持搬送ユニット3は、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤から構成される場合とした。
図2は、本発明のページめくり機の実施例1を構成するめくり軌道誘導ユニット2の構造を示す断面図である。図2に示したページめくり機の実施例1を構成するめくり軌道誘導ユニット2の断面図の場合は、半円と直線とを組み合わせたJの字を反時計回りに回転した形状になっている。
図3は、本発明のページめくり機の実施例1を構成する吸盤1の一つとして用いることができる非接触吸盤の構造を示す断面図である。図3に示すように、気体送入口11から送り込まれた気体はクッション室12を通ったあと作動面13とめくる対象となる用紙7との間隙を通って外部に排出される。作動面11とめくる対象となる用紙7との間隔に応じて、間隔が広いときはクッション室の圧力減少と作動面11とめくる対象となる用紙7との間隙を通る流体速度の増加を促すベルヌーイ効果によって負圧作用を発生してめくる対象となる用紙7を吸引し、間隔が狭いときはクッション室の圧力増加と作動面11とめくる対象となる用紙7との間隙を通る流体とのクッション効果によって反発するため、めくる対象となる用紙7は作動面11に接することなく安定して吸着される。前記の説明は特許1563948号から引用した。
図4は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。図4に示すように、複数枚の用紙6が支持台4に設置され、めくる側とは逆側が固定部5によって固定されている。複数枚の用紙6のめくる側に非接触吸盤1を近付けるとともに気体を噴出して負圧作用を発生して一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間が設けられる。
図5は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。図5に示すように、複数枚の用紙6の一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間にめくり軌道誘導ユニット2の先端が挿入されると同時に、第3の工程となるめくる対象となる用紙7の一辺が軌道を描く動作の妨害とならないように非接触吸盤1を上方向、あるいは横方向に退避させる。
図6は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程を示す側面図である。既に前記第2の工程でめくる対象となる用紙7の一辺が図5に示すようにめくり軌道誘導ユニット2の内側にあるため、図6に示すように、めくる対象となる用紙7の一辺が、めくり軌道誘導ユニット2を横方向に直線状に移動させるにつれてめくり軌道誘導ユニット2の形状、すなわち実施例1の場合はめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁のJの字を反時計回りに回転した形状に沿った移動によってめくられる。めくる対象となる用紙7の一辺が図2に示すめくり軌道誘導ユニット2の左端、すなわち先端とは反対側の他端を越えたとき、めくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ちる前にめくる対象となる用紙7の裏側が保持搬送ユニット3を構成する吸盤で吸着保持される。
図7は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程を示す側面図である。第4の工程において、めくる対象となる用紙7は保持搬送ユニット3によって吸着保持されながら搬送されて大きくめくられる。めくり軌道誘導ユニット2はめくる対象となる用紙7を反り返らせて送り出す役目を果たす。めくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3が移動するとき、めくる対象となる用紙7の1辺はめくり軌道誘導ユニット2の左端、すなわち先端とは反対側の他端から徐々に離れるため、保持搬送ユニット3の移動速度はめくり軌道誘導ユニット2の移動速度に対してその分だけ相対的に早く制御される。
図8は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す側面図である。図8に示すように、めくる対象となる用紙7が十分めくられているため保持搬送ユニット3の保持から解放されてもめくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ちたあと安定してめくられた状態を保てる位置までめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3が移動して停止し保持搬送ユニット3がめくる対象となる用紙7の保持を解放して第4の工程が終了する。
図9は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す別の例の側面図である。図9に示すように、めくる対象となる用紙7が保持搬送ユニット3に搬送されて保持から解放される位置まで移動されたとき、吸盤から構成されるめくり状態保持ユニット14によってめくり状態を保持される。めくり状態保持ユニット14は、保持搬送ユニット3によってめくる対象となる用紙7が次にめくられて搬送されて保持から解放される位置に移動される直前に、一旦保持を解放して上側に退避したあと、図9に示す第4の工程の終了の位置に戻って用紙を追加して保持する。
図10は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示すさらに別の例の側面図である。図10に示すように、支持台4は机などの台の隅に位置されていて左側に天板がないため、めくる対象となる用紙7が保持搬送ユニット3に搬送されて保持から解放されたあと、めくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ち垂れ下がった状態で安定してめくられた状態を保つことができる。
図11は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第5の工程を示す側面図である。めくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3は逆方向の直線状の移動によってもとの位置、すなわち図4に示しためくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3の位置に戻される。なお、非接触吸盤1は、第3の工程でめくり軌道誘導ユニット2によってめくる対象となる用紙7が十分めくられてめくる動作の妨害にならなくなったあと、適当な工程で図4に示す位置に戻される。
第3の工程では、めくり軌道誘導ユニット2において、めくる対象となる用紙7の一辺がめくり軌道誘導ユニット2の先端部の内側の壁に最初に接する位置でめくる対象となる用紙7の一辺に垂直な方向に接線を引いたとき、その接線の傾きが、めくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きと同じ程度であればある程、めくる対象となる用紙7の一辺は、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに移動し始めることができる。めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間は非常に僅かであるため、この接線の傾きは殆どゼロ度である。次に、めくる対象となる用紙7の一辺が移動する各々の位置で一辺に垂直な方向に接線を引いたとき、その接線の方向が半時計回りに回転しながら変化するが、その変化が滑らかであればある程めくる対象となる用紙7の一辺は滑らかに移動できる。以上のようにして、めくる対象となる用紙7の一辺が移動する各々の位置で一辺に垂直な方向に接線を引いたとき、その接線の方向が180度ほど変化したとき、めくる対象となる用紙7が反り返るようにしてめくられ保持搬送ユニット3によって搬送されて大きくめくられる動作に受け継がれる。
図2に示すように、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の断面曲線の一端から順に断面曲線に接する接線群を一定方向に引いたとき、先端部付近の接線9の方向と他端付近の接線10の方向の角度差がほぼ180度であることがわかり、これらの接線の方向角度差がほぼ180度であることが好ましいことがわかる。
図12に示すように、別のめくり軌道誘導ユニット2において、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の断面曲線の一端から順に断面曲線に接する接線群を一定方向に引いたとき、90度程度の方向角度を有する先端部付近の接線9の方向と180度程度の方向角度を有する他端付近の接線10の方向の角度差は90度程度であるが、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間を比較的大きくしてめくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きを大きくすることによって接線9の方向と近付けることができ、めくる対象となる用紙7の一辺は、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに移動し始めることができる。
あるいは、めくり軌道誘導ユニット2を時計回りに回転させることによって、接線9の方向角度を90度から小さくしてめくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きに近付けることができ、めくる対象となる用紙7の一辺はめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに移動し始めることができる。この場合、接線10の方向角度は180度から小さくなるが、めくる対象となる用紙7のめくる側の面は、十分反り返るようにしてめくられているため、保持搬送ユニット3によって搬送されて大きくめくられる動作に受け継がれる。
さらに極端な場合として、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の断面曲線の一端から順に断面曲線に接する接線群を一定方向に引いたとき、先端部分付近の接線9の方向角度が90度程度で、かつ接線10の方向角度を前記の例のように180度より小さくした場合においては接線9と接線10の方向の角度差が90度より小さくなるが、この場合でも、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間を比較的大きくしてめくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きを大きくすることによって、めくる対象となる用紙7の一辺はめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに移動し始めることができ、めくる対象となる用紙7が十分反り返るようにしてめくられているため、保持搬送ユニット3によって搬送されて大きくめくられる動作に受け継がれる。
以上から、最も極端な場合として、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の断面曲線の一端から順に断面曲線に接する接線群を一定方向に引いたとき、先端部分付近の接線9の方向角度が90度程度で、かつ接線10の方向角度が90度程度とした場合、すなわちめくり軌道誘導ユニット2が殆ど平面板状に近い場合においては接線9と接線10の方向の角度差が殆ど0度になるが、この場合でも、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間を比較的大きくしてめくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きを大きくすることによって、めくる対象となる用紙7の一辺はめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに移動し始めることができる。図13は、本発明のページめくり機の実施例1を用いて、めくり軌道誘導ユニット2が平面板状の形状を有する場合の複数枚の用紙をめくる第1の工程から第4の工程までを示す側面図である。図13に示すように、第1の工程では複数枚の用紙6のめくる側に非接触吸盤1を近付けるとともに気体を噴出して負圧作用を発生して一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間が設けられるが、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間を比較的大きくしてめくる対象となる用紙7のめくる側の面の傾きを大きくするために非接触吸盤1の吸着面は予め反時計回りに傾けられている。あるいは、非接触吸盤1の吸着面を水平方向に保った状態でめくる対象となる用紙7を吸着したあと非接触吸盤1を反時計回りに傾けても良い。次に第2の工程として、第3の工程となるめくる対象となる用紙7の一辺が軌道を描く動作の妨害とならないように非接触吸盤1を上方向、あるいは横方向に退避させる。第3の工程では、図13に示すように、めくる対象となる用紙7の一辺が殆ど垂直に立てられた平面板状のめくり軌道誘導ユニット2に沿って十分上昇したあとは、平面板状のめくり軌道誘導ユニット2に引いた接線10の方向角度が90度程度であるため、めくる対象となる用紙7はある程度の重さによって十分反り返るようにしてめくられ、めくる対象となる用紙7の1辺が平面板状のめくり軌道誘導ユニット2を離れる位置に待機していた保持搬送ユニット3に保持される。第4の工程では、図13に示すように、保持搬送ユニット3によって保持されながら搬送されてさらに大きくめくられる。第4の工程の終了と第5の工程は各々図8と図11に示した動作と同様である。この例の場合も、めくる対象となる用紙7の端の軌道がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7がめくられたあと、保持搬送ユニットによってめくる対象となる用紙7を保持しながら搬送してさらに大きくめくることを特徴とすることに変わりはない。
実施例1では、本発明のページめくり機を構成するめくり軌道誘導ユニット2の断面曲線がJの字を反時計回りに回転した形状である場合を説明したが、めくり軌道誘導ユニット2の先端がめくる対象となる用紙7の裏面に滑らかに接するようにするために、図14に示すようにめくり軌道誘導ユニット2の先端を外側に折り返した形状にしても良い。この場合も、図9に示すように、接線9と接線10の方向の角度差がほぼ180度であることが好ましい。
実施例1では、本発明のページめくり機を構成するめくり軌道誘導ユニット2の断面曲線がJの字を反時計回りに回転した形状である場合を説明したが、図15に示すように、めくり軌道誘導ユニット2に大きさ調整部15を設けてめくる対象となる用紙7の大きさやこわさなどの種類に応じてめくり軌道誘導ユニット2の大きさを変える機構を有することが好ましい。めくり軌道誘導ユニット2の大きさを変える機構を有することによって、めくる対象となる用紙7が硬い材質の場合はめくり軌道誘導ユニット2の高さを高くすることによって、めくる対象となる用紙7が反り返ってめくられる動作を滑らかにすることができる。また、めくる対象となる用紙7が柔らかい材質の場合はめくり軌道誘導ユニット2の長さを短くすることによって、めくる対象となる用紙7が十分反り返ってめくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ちる前にめくり軌道誘導ユニット2の左端、すなわち先端とは反対側の他端を越えるため、めくる対象となる用紙7の裏側を保持搬送ユニット3を構成する吸盤で吸着保持することができる。
実施例1に示した本発明のページめくり機を構成するめくり軌道誘導ユニット2において、めくる対象となる用紙7のこわさが比較的硬い場合には比較的先端部分の内側の壁に樹脂や塗料を塗布してめくる対象となる用紙7のこわさに応じて大きい摩擦係数を有することが好ましい。図16を用いて、めくる対象となる用紙7のこわさが比較的硬い場合に、めくり軌道誘導ユニット2内側の壁の軌道に沿うように反り返らせ、めくる対象となる用紙が突っ張って反り返らずにめくり軌道誘導ユニットに十分進入したあとに逆側に反り返ってめくられずに丸められることがないように安定して動作する仕組みを説明する。
図16は、本発明のページめくり機の実施例1を構成するめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の摩擦係数を大きく施した場合において、本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程の最初の段階を示す側面図である。めくり軌道誘導ユニット2の比較的先端部分の内側の壁には、めくる対象となる用紙7のこわさに応じて樹脂や塗料などの摩擦係数調整剤16が塗布されて摩擦係数が調整されている。図16に示すように、めくり軌道誘導ユニット2の移動によって、めくる対象となる用紙の一辺がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接しながらめくり軌道誘導ユニット2の内部に進入する。このとき、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁から水平方向に水平力17がめくる対象となる用紙7の一辺に加えられる。この水平力17とめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁において接線方向に発生する摩擦力18とがベクトル合成されてめくる対象となる用紙7の面方向に用紙押力19として加わる。水平力17が非常に弱い場合は摩擦力18も非常に弱く、その結果として用紙押力19が非常に弱いためにめくる対象となる用紙7は反らずに突っ張っている状態となる。水平力17が次第に大きくなると摩擦力18もそれに応じて次第に大きくなり、その結果として用紙押力19も次第に大きくなる。このとき、用紙押力19を逆にベクトル分解した水平力17の反作用としてめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁を押し返す力と摩擦力18の方向と反対方向の力であるめくる対象となる用紙7の一辺をめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って進める軌道移動力20において、軌道移動力20が一定の摩擦係数によって得られた発生できる最大の摩擦力18より大きくなった瞬間めくる対象となる用紙7の一辺はめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って進む。一方、一定の摩擦係数によって得られた発生できる最大の摩擦力18が軌道移動力20とバランスが取れた状態で、用紙押力19がめくる対象となる用紙7を反り返らせるのに必要な程度に大きくなったときめくる対象となる用紙7は反り返る。めくる対象となる用紙7が反り返る方向は、めくる対象となる用紙7の面とめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の接線方向が90度以下の方向となるため、めくる対象となる用紙7は下側、すなわちめくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向となる。
ところが、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁のある全ての範囲で、摩擦係数が小さいためにめくる対象となる用紙7を反り返らせるのに必要な程度の用紙押力19を発生させる前に軌道移動力20がその摩擦係数によって得られた発生できる最大の摩擦力18を超える場合、図17に示すように、めくる対象となる用紙7は突っ張った状態でめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁と固定部5までの距離が最大となる位置までめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って進む。そのあと、めくる対象となる用紙7の面とめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の接線方向が90度以下の方向、すなわち図17の例の場合はめくる対象となる用紙7のおもて面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する本来とは逆の方向に反り返ってめくり動作は実現できなくなる。なお、前記記載のめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁のある全ての範囲とは、図17に示すように、めくる対象となる用紙7が突っ張った状態でその端がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って進む場合、めくり軌道誘導ユニット2の先端からめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁と固定部5までの距離が最大となる位置までを指す。
以上の例では、めくる対象となる用紙7のこわさが非常に硬い場合を示したが、めくる対象となる用紙7のこわさが非常に柔らかい場合は、めくる対象となる用紙7の一辺がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って進む第3の工程の最初の段階で重力によってめくる対象となる用紙7は下側、すなわちめくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向に湾曲するため、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の摩擦係数の大きさに関わらずめくる対象となる用紙7は反り返りながらめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って安定してめくられる。なお、前記記載の摩擦係数は大きい程好ましいのではなく、めくる対象となる用紙7がめくり軌道誘導ユニット2に進入した早い段階でめくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向に反り返る程度のめくる対象となる用紙7のこわさに応じた値に設定するのが好ましい。摩擦係数がめくる対象となる用紙7のこわさに無関係に大きくなり過ぎるとめくる対象となる用紙7の一辺や裏面とめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁との摩擦力が大きくなり過ぎ、めくる対象となる用紙7の一辺や裏面を傷つけたり、極端な場合はめくる対象となる用紙7の一辺のめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿った動きを阻害してめくる対象となる用紙7のおもて面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接するように丸められたりしてめくり動作が実現できなくなることがあるからである。
めくる対象となる用紙7の端が接するめくり軌道誘導ユニット2の比較的先端部分の内側の壁で、めくり軌道誘導ユニット2の移動によって発生するめくり軌道誘導ユニット2の移動方向の力とめくる対象となる用紙7の端が進行することによって発生する進行方向と逆方向の反発力とをベクトル合成した結果であるめくる対象となる用紙7の端から面方向に加えられる力としてめくる対象となる用紙7を反り返らせるほどに増大させることができる大きさの反発力を発生させる手段として、前記のようにめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の摩擦係数を大きく施す以外に、図18に示すように、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁をエンボス状に加工してもよい。
めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁がエンボス状のため、めくる対象となる用紙7のこわさが硬い場合にはめくり軌道誘導ユニット2にめくる対象となる用紙7がある程度進入したあとめくる対象となる用紙7の一辺がエンボス状の凹部に入ってめくる対象となる用紙7を反り返らせる程度の反発力を発生させることが可能となってめくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向に反り返る動作を助ける。めくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向に反り返ったあとは、めくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の凸部の先端と接触するようにしてめくられるため、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁とめくる対象となる用紙7の裏側との接触抵抗がより少なくなってさらに滑らかにめくることができる。
めくり軌道誘導ユニット2の比較的先端部分の内側の壁に樹脂や塗料を塗布してめくる対象となる用紙7のこわさに応じて大きい摩擦係数を有することによって摩擦力、すなわち反発力を発生させる場合に加えてめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁がエンボス状に加工された場合においても、めくる対象となる用紙7の端が接するめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の適当な位置で、めくり軌道誘導ユニット2の移動によって発生するめくり軌道誘導ユニット2の移動方向の力とめくる対象となる用紙7の端が進行することによって発生する進行方向と逆方向の反発力とをベクトル合成した結果であるめくる対象となる用紙7の端から面方向に加えられる力としてめくる対象となる用紙7を反り返らせるほどに増大させることができる大きさの反発力を発生する手段を有することによって、安定しためくり動作を実現できる効果を有することに変わりはない。
実施例1では、本発明のページめくり機を構成する吸盤1に非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いたが、吸盤面と用紙との間の気体の圧力を外気圧よりも低くすることによって用紙を吸着する良く知られている吸盤や、気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる用紙を吸着する良く知られている吸盤を用いる場合も、めくる対象となる用紙7とその直下の2枚目の用紙8との間に設ける隙間をめくり軌道誘導ユニット2の先端を挿入できる程度の僅かなもので良いため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがなく同様の効果が得られることは明らかである。また、吸盤1に気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる用紙7を吸着する良く知られている吸盤を用いる場合、好ましい様態としてめくる対象となる用紙7とその直下の2枚目の用紙8との間に隙間が設けられたあと、めくる対象となる用紙7が吸盤1の吸着面に接する前に気体吸入口からの気体吸入を停止することによって、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがなく同様の効果が得られることは明らかである。
実施例1では、本発明のページめくり機を構成するめくり軌道誘導ユニット2が平板を曲げて加工することによって前記述べたような好ましい形状に形成される場合を説明したが、網のようなメッシュ構造を有する素材を加工して同様の好ましい形状に形成される場合も同様の効果が得られることは明らかである。
本発明のページめくり機を用いて綴じられた複数枚の用紙6をめくるとき、めくり軌道誘導ユニット2がめくる対象となる用紙7の直下の2枚目の用紙8には接しないことが好ましい。
本発明のページめくり機を用いて綴じられた複数枚の用紙6をめくるとき、めくる対象となる用紙7の一辺がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って滑らかに軌道を描くほどにめくり軌道誘導ユニット2の断面曲線のカーブが十分緩やかであることが好ましい。
実施例1では、本発明のページめくり機を構成する吸盤1を用いて隙間を設けたあと吸盤1を上方向、あるいは横方向に退避させる場合を示したが、図19に示すように、アームによって円弧を描くように退避してもよく、この場合も単純な制御と単純な移動であるため、機構の制御や調整が単純で、かつめくる処理が早く、スペースを必要としない上に大きな力を加える必要もないために小型の機械で実現できることに変わりはない。
図9では、めくり状態保持ユニット14が、気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる用紙を吸着する良く知られている吸盤から構成される場合を示したが、別の例として、めくる対象となる用紙7がめくられたあと丸まって折返された部分の横側をブラシ状やスポンジ状などの柔らかい素材でできた器具で両側から軟らかく挟み込む方法などもあり、この場合も用紙のおもて面を汚したり傷つけたりすることがなくめくり状態を保持でき同様の効果が得られることは明らかである。
このように、本発明のページめくり機では、めくり軌道誘導ユニット2の直線状の移動がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿っためくる対象となる用紙7の一辺の滑らかな移動を生み出して用紙をめくったあと保持搬送ユニット3によって直線状の移動で搬送されてさらに大きくめくる構造を有するため、単純な制御によって高速でかつスペースを必要としない上に大きな力を加える必要もない小型の機械で実現することができる。また、めくる対象となる用紙7とその直下の2枚目の用紙8との間に隙間を設ける手段において、めくり軌道誘導ユニット2の先端を挿入できる程度の僅かな隙間で良く、吸盤1によってめくる対象となる用紙7を非常に弱い力で吸着するだけで済むため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがない。好ましい様態として、吸盤1に気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる用紙を吸着する良く知られている吸盤を用い、めくる対象となる用紙とその直下の用紙との間に隙間が設けられたあと、めくる対象となる用紙が吸盤の吸着面に接する前に気体吸入口からの気体吸入を停止することによって、めくる対象となる用紙7のおもて面がどこにも接触されないため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがない。さらに好ましい様態として、吸盤1に気体を噴出して負圧作用を発生させることによって非接触で吸着する非接触吸盤を用いることによって、めくる対象となる用紙7のおもて面がどこにも接触されないため、カレンダーのおもて面を汚したり傷つけたりすることがない。さらに、めくる対象となる用紙7の一辺の軌道がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7が反り返ってめくられるとき、めくる対象となる用紙7のおもて面はどこにも接することがないため、用紙のおもて面を汚したり傷つけたりすることはない。また、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニット2に大きさ調整部15を設けてめくる対象となる用紙7の大きさやこわさなどの種類に応じてめくり軌道誘導ユニット2の大きさを変える機構を有することによって、様々な大きさや材質の用紙を安定してめくる動作を実現することができる。また、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニット2の比較的先端部分の内側の壁の摩擦をある程度大きくしたりエンボス加工を施すなどをしてめくる対象となる用紙7の一辺がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って進む方向と反対方向に発生する反発力をある程度大きくすることによって、めくる対象となる用紙7がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に沿って進入した比較的最初の段階でめくる対象となる用紙7をその裏面がめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に接する方向に反り返らせるため、めくる対象となる用紙7が突っ張った状態でめくり軌道誘導ユニット2に十分進入したあとに逆側に反り返ってめくられずに丸められるようなことがなく安定しためくる動作を実現することができる。さらに、めくる対象となる用紙7がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7が反り返ってめくられたあと、めくる対象となる用紙7の一辺が垂れ下がるまえに保持搬送ユニット3によって次の大きくめくる動作に受け継がれるため、めくる対象となる用紙7が丸められたりめくる側の端に対して反対側で用紙を固定している部分に引っ掛かるようなことがなく安定しためくる動作を実現することができる。さらに、めくる対象となる用紙7が保持搬送ユニット3によって搬送されてさらに大きくめくられるとき、めくる対象となる用紙7の裏面を吸着して保持するため、用紙のおもて面を汚したり傷つけたりすることはない。さらに、好ましい様態として、めくる対象となる用紙7が保持搬送ユニット3に搬送されて保持から解放されたあとめくり状態保持ユニット14によってめくり状態が保持されるため、安定しためくる動作を実現することができる。さらに、めくる機構だけを実現する専用機であるため費用対効果が高い機械で実現することができる。さらに、独立した動力源であるため、既存の平台オフセット印刷機に容易に取り付けることができる。
図20は、本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。図20に示すように、保持搬送ユニット3の位置以外は図4で示した本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程と同じである。
図21は、本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。図21に示すように、保持搬送ユニット3はめくり軌道誘導ユニット2の方向に向かって戻り始める。その他の動作は図5で示した本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程と同じである。
図22は、本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程を示す側面図である。図22に示すように、保持搬送ユニット3はめくり軌道誘導ユニット2によって反り返るようにしてめくられためくる対象となる用紙7を受け取る位置にまで戻る。その他の動作は図6で示した本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程と同じである。
図23は、本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程を示す側面図である。図23に示すように、めくる対象となる用紙7は保持搬送ユニット3によって吸着保持されながら搬送されて大きくめくられる。めくり軌道誘導ユニット2は第1の工程を示す図20の位置に向かって戻り始める。
図24は、本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す側面図である。図24に示すように、めくる対象となる用紙7が十分めくられているため保持搬送ユニット3の保持から解放されても、めくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ちたあと安定してめくられた状態を保てる位置まで保持搬送ユニット3が移動して停止し保持搬送ユニット3がめくる対象となる用紙7の保持を解放して第4の工程が終了する。めくり軌道誘導ユニット2は第1の工程を開始する位置まで戻る。図24に示す第4の工程の終了は第1の工程の始まりであり、図24に示すめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3の位置は図20に示す各々の位置と同じである。保持搬送ユニット3の第4の工程が終了する位置は、実施例1で示しためくり状態保持ユニット14を用いることやめくる対象となる用紙7の一辺がある程度の重さによって下に落ち垂れ下がった状態で安定してめくられた状態を保つ同様の工夫によって別の終了する位置にすることもできる。なお、非接触吸盤1は、第3の工程でめくり軌道誘導ユニット2によってめくる対象となる用紙7が十分めくられてめくる動作の妨害にならなくなったあと、適当な工程で図24に示す位置に戻される。
本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程の終了を示す別の例として、図9においては、めくる対象となる用紙7が保持搬送ユニット3に搬送されて保持から解放される位置まで移動されたとき、吸盤から構成されるめくり状態保持ユニット14によってめくり状態を保持される例を示した。図9で示した例では、保持搬送ユニット3を構成する吸盤とめくり状態保持ユニット14を構成する吸盤に、気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながらめくる用紙を吸着する良く知られている吸盤を用いた。そのため、保持搬送ユニット3とめくり状態保持ユニット14を構成する各々の吸盤を交互に役目を入れ替えて用いることができる。すなわち、図23に示した本発明のページめくり機の実施例2を用いて複数枚の用紙をめくる第4の工程において、保持搬送ユニット3によって2枚目の用紙8が十分大きくめくられる位置に移動される間にめくり状態保持ユニット14は保持していた用紙を開放して図22に示すめくり軌道誘導ユニット2によって反り返るようにしてめくられためくる対象となる用紙7を受け取る位置にまで戻り、次の第4の工程では保持搬送ユニット3としての役目に代わることができる。保持搬送ユニット3によって2枚目の用紙8が既にめくられた用紙の近くまで保持されながら搬送されているため、既にめくられた用紙はめくり状態保持ユニット14から開放されてもめくり状態を保持していることができるからである。第4の工程の終了においては、保持搬送ユニット3は停止するが、めくり状態保持ユニット14の役目に代わって引き続きめくる対象となる用紙7を保持し続ける。このように、保持搬送ユニット3とめくり状態保持ユニット14を構成する各々の吸盤を交互に役目を入れ替えて用いることによって、さらに単純な制御によって高速に動作するページめくり機を実現することができる。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、めくり軌道誘導ユニット2はめくる対象となる用紙7を保持搬送ユニット3に受け渡したあと、その移動が保持搬送ユニット3とは独立に制御されて1工程早く第1の工程に移ることができるため、より高速にめくる動作を実現することができる
図25は、本発明の第3の実施例に係るページめくり機の実施例3を示す斜視図である。図25に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図25に示す実施例3でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。また、図25に示すように、めくり軌道誘導ユニット2には、実施例で示しためくり軌道誘導ユニット2の先を尖らせた形状のものを用いた。
本発明のページめくり機の実施例3を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程、第2の工程、第3の工程、第4の工程と第5の工程は本発明のページめくり機の実施例1と全く同じである。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、めくり軌道誘導ユニット2の先端が尖っているため、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8の間に設けられた隙間をさらに小さくしてもめくり軌道誘導ユニット2の先端を安定して挿入することができる。
図26は、本発明の第4の実施例に係るページめくり機の実施例4を示す斜視図である。図26に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図26に示す実施例4でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。また、図26に示すように、めくり軌道誘導ユニット2には、パイプを曲げて加工することによって実施例1で述べた好ましい形状に形成されたものを用いた。
本発明のページめくり機の実施例4を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程、第2の工程、第3の工程、第4の工程と第5の工程は本発明のページめくり機の実施例1と全く同じである。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、めくる対象となる用紙7の一辺が2本のパイプが形成する2本の線で作られる面に沿った軌道を描いてめくられ、めくり軌道誘導ユニット2を構成する2本のパイプの間には開放された空間を有するため、第1の工程でめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間を設けるときに用いる吸盤1を図26に示すようにめくり軌道誘導ユニット2を構成する2本のパイプの間に設けることができ、吸盤1の数を1個にできる他、めくる対象となる用紙7を吸着する動作の制御をより簡単にすることができる。
図27は、本発明の第5の実施例に係るページめくり機の実施例5を示す斜視図である。図27に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図27に示す実施例5でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。また、図27に示すように、実施例4と同様にめくり軌道誘導ユニット2には、パイプを曲げて加工することによって実施例1で述べた好ましい形状に形成されたものを用いた。
本発明のページめくり機の実施例5を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程、第2の工程、第3の工程と第4と第5の工程は、実施例4では、めくる対象となる用紙7の一辺の軌道がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7が反り返ってめくられるのに対し、実施例5では、めくる対象となる用紙7の角の軌道がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7がめくられる以外は全く同じである。いずれも、めくる対象となる用紙7の端の軌道がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながらめくる対象となる用紙7が反り返ってめくられることを特徴とすることに変わりはない。
このように、本発明の実施例5の場合でも、実施例4で述べた効果と同様の効果が得られる。
図28は、本発明の第6の実施例に係るページめくり機の実施例6を示す斜視図である。図28に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とエアーノズル21とから構成される。図28に示す実施例6でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。
本発明のページめくり機の実施例6を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程、第2の工程、第4の工程と第5の工程は本発明のページめくり機の実施例1と全く同じである。
本発明のページめくり機の実施例6を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程だけが図6に示す本発明のページめくり機の実施例1を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程と異なる。本発明のページめくり機の実施例6を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程では、エアーノズル21からめくる対象となる用紙7の表面に向かって気体が噴出され、めくる対象となる用紙7は裏面をめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁に押し付けられながらめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿って描かれながら反り返ってめくられる。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、好ましい様態として、エアーノズル21からめくる対象となる用紙7の表面から裏面に向かう力が発生するように気体が噴出されることによって、めくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の形状、すなわち内側の壁に沿うように非接触でガイドされるため、めくる対象となる用紙7を正しい方向に反り返らせて安定してめくる動作を実現することができる。
実施例6では、第3の工程においてめくる対象となる用紙7の裏面がめくり軌道誘導ユニット2の形状に沿うように非接触でガイドする手段としてエアーノズル21を用いる場合を示したが、第1の工程においてめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間を設けるために用いた非接触吸盤1によって第2の工程でめくる対象となる用紙7の保持を続けたあと第3の工程でめくる対象となる用紙7の端を保持しながらめくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の軌道に沿って移動させることによって実現することもでき、この場合もめくる対象となる用紙7を正しい方向に反り返らせて安定してめくる動作を実現することができる。
図29は、本発明の第7の実施例に係るページめくり機の実施例7を示す斜視図である。図29に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図29に示す実施例7でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。
図30は、本発明のページめくり機の実施例7を構成するめくり軌道誘導ユニット2の構造を示す断面図である。図30に示すように、めくり軌道誘導ユニット2の内側の壁の断面曲線の一端から順に断面曲線に接する接線群を一定方向に引いたとき、先端部付近の接線9の方向と他端付近の接線10方向の角度差がほぼ180度であり、実施例1の場合と同様に好ましい様態を示した。図30に示したページめくり機の実施例7を構成するめくり軌道誘導ユニット2の断面図の場合は半円と直線とを組み合わせたJの字を反時計回りに回転した形状になっている。図30に示した実施例7のページめくり機を構成するめくり軌道誘導ユニット2は空洞22を有しており、気体送入口23から空洞22に気体が送られてめくり軌道誘導ユニット2の先端に設けられた孔24から気体を噴出する構造となっている。
図31は、本発明のページめくり機の実施例7を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。図31に示すように、複数枚の用紙6が支持台4に設置され、めくる側とは逆側が固定部5によって固定されている。複数枚の用紙6のめくる側に非接触吸盤1を近付けるとともに気体を噴出して負圧作用を発生して一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間が設けられる。このとき2枚目の用紙8がめくる対象となる用紙7と同時に引き上げられないようにめくり軌道誘導ユニット2の先端に設けられた孔24から気体が噴出される。
図32は、本発明のページめくり機の実施例7を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程を示す側面図である。図32に示すように、複数枚の用紙6の一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に設けられた隙間にめくり軌道誘導ユニット2の先端が先端に設けられた孔24から気体を噴出しながら挿入されると同時に、第3の工程となるめくる対象となる用紙7の一辺が描く軌道の妨害とならないように非接触吸盤1を上方向、あるいは横方向に退避させる。
本発明のページめくり機の実施例7を用いて複数枚の用紙をめくる第3の工程、第4の工程と第5の工程は本発明のページめくり機の実施例1と全く同じである。
実施例7のめくり軌道誘導ユニット2は、実施例1のめくり軌道誘導ユニット2に空洞22と気体送入口23と孔24を設けたことが異なるだけで、形状などの好ましい様態は実施例1と全く同様である。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、好ましい様態として、めくり軌道誘導ユニット2に空洞22を設け適当な位置に気体送入口23を、めくり軌道誘導ユニット2の先端に孔24を設けてめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に気体を送り込むことによって、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8を確実に分離して2枚同時に誤ってめくることがなく確実に1枚の用紙だけをめくることができる。
図33は本発明の第8の実施例に係るページめくり機の実施例8を示す斜視図である。図33に示すように、本発明のページめくり機において、吸盤1とめくり軌道誘導ユニット2と保持搬送ユニット3と支持台4と固定部5とから構成される。図33に示す実施例8でも吸盤1には、設けられた気体吸入口から気体を吸入し吸着面から外気を吸い込みながら用紙を吸着させる良く知られている吸盤、あるいは例えば非接触吸盤として知られている特許1563948号の空気保持装置を用いた。
図34は、本発明のページめくり機の実施例8を用いて複数枚の用紙をめくる第1の工程を示す側面図である。図34に示すように、複数枚の用紙6が支持台4に設置され、めくる側とは逆側が固定部5によって固定されている。複数枚の用紙6のめくる側に非接触吸盤1を近付けるとともに気体を噴出して負圧作用を発生して一番上にあるめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に隙間が設けられる。このとき2枚目の用紙8がめくる対象となる用紙7と同時に引き上げられないように非接触吸盤1から噴出された気体が風向制御板25によって方向を制御されてめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に送り込まれる。
本発明のページめくり機の実施例8を用いて複数枚の用紙をめくる第2の工程、第3の工程、第4の工程と第5の工程は本発明のページめくり機の実施例1と全く同じである。
このように、本発明のページめくり機では、実施例1で述べた効果に加え、好ましい様態として、非接触吸盤1から噴出された気体を風向制御板25によって方向を制御してめくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8との間に送り込むことによって、めくる対象となる用紙7と2枚目の用紙8を確実に分離して2枚同時に誤ってめくることがなく確実に1枚の用紙だけをめくることができる。
綴じられた複数枚の用紙をめくる場合の用途全般に適用できる。また、綴じられた複数枚の用紙の材料は紙で作られたものだけではなく、フィルムなどの化学素材で作られたものにも適用できる。
1 吸盤
2 めくり軌道誘導ユニット
3 保持搬送ユニット
4 支持台
5 固定部
6 綴じられた複数枚の用紙
7 めくる対象となる用紙
8 2枚目の用紙
9 接線
10 別の接線
11 気体送入口
12 クッション室作動面
13 作動面
14 めくり状態保持ユニット
15 大きさ調整部
16 摩擦係数調整剤
17 水平力
18 摩擦力
19 用紙押力
20 軌道移動力
21 エアーノズル
22 空洞
23 気体送入口
24 孔
25 風向制御板
26 特殊ブランケット胴
27 補助用エアーノズル
28 めくり用エアーノズル
29 サッカーロール
30 ベルトコンベヤ
31 吸盤
32 エアーノズル
33 吸盤
34 圧胴
35 ゴム胴
36 巻付け胴
37 吸着ノズル
38 吹付けノズル
39 解除用吹付けノズル
40 吸着装置
41 ターンペーパーガイド
42 ページめくりベルト
43 ページ収納手段

Claims (8)

  1. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける隙間発生手段と前記めくる対象となる用紙の端を移動する搬送手段を有し、該搬送手段が前記隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットと該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられたあと前記めくる対象となる用紙を保持しながら搬送してさらに大きくめくる保持搬送ユニットによって実現されることを特徴とするページめくり機。
  2. 請求項1記載のページめくり機において、前記めくり軌道誘導ユニットと前記保持搬送ユニットの移動の動作が各々独立して制御されることを特徴とするページめくり機。
  3. 請求項1記載のページめくり機において、前記保持搬送ユニットによる保持搬送が完了したあと前記めくる対象となる用紙を保持するめくり状態保持ユニットを有することを特徴とするページめくり機。
  4. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段と該隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットを有し、該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられ、前記めくり軌道誘導ユニットの大きさを前記めくる対象となる用紙の大きさやこわさなどの種類に応じて調整する機構を有することを特徴とするページめくり機。
  5. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段と該隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットを有し、該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられ、前記めくり軌道誘導ユニットの内側の壁の適当な位置で摩擦係数を増やす加工またはエンボス加工が施された構造を有し、前記めくり軌道誘導ユニットの移動によって発生する前記めくり軌道誘導ユニットの移動方向の力と前記めくる対象となる用紙の端が進行することによって発生する進行方向と逆方向の反発力とをベクトル合成した結果である前記めくる対象となる用紙の端から面方向に加えられる力として前記めくる対象となる用紙を反り返らせるほどに増大させることができる大きさの前記反発力を発生させることを特徴とするページめくり機。
  6. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段と該隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットを有し、該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられ、前記めくる対象となる用紙の表面から裏面に向かう力が発生するように気体を吹きつける手段を有し、前記めくる対象となる用紙の裏面が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿うように反り返らせることを特徴とするページめくり機。
  7. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段と該隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットを有し、該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられ、前記めくり軌道誘導ユニットの適当な位置に気体送入口を、前記めくり軌道誘導ユニットの先端付近に孔を設け、前記気体送入口から気体を送入して前記孔から気体を噴出しながら前記めくる対象となる用紙をめくることを特徴とするページめくり機。
  8. 綴じられた複数枚の用紙をめくるページめくり機において、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段と該隙間に先端を挿入し前記めくる対象となる用紙の端の軌道を誘導するめくり軌道誘導ユニットを有し、該めくり軌道誘導ユニットの移動によって前記めくる対象となる用紙の端の軌道が前記めくり軌道誘導ユニットの形状に沿って描かれながら前記めくる対象となる用紙が反り返ってめくられ、めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間に隙間を設ける手段が気体を噴出して負圧作用を発生させることによって非接触で吸着する非接触吸盤と風向制御板とで実現され、前記非接触吸盤から噴出された気体が前記風向制御板によって風向を制御されて前記めくる対象となる用紙と該用紙の直下の用紙との間の隙間に送り込まれることを特徴とするページめくり機。
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