JP4518362B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気系に三元触媒を配置し、その上流側および下流側に設けた空燃比センサの出力に基づいて、内燃機関に供給される混合気の空燃比を制御する内燃機関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気系に触媒コンバータ(三元触媒)を配置し、その上流側および下流側に設けられた空燃比センサの出力に基づいて内燃機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御することにより排ガスエミッション特性の向上を図った内燃機関の空燃比制御手法は従来より知られている。この手法では、触媒コンバータの上流側に配置された空燃比センサの出力によって定まる空燃比補正係数KO2または該空燃比補正係数と比較されるリッチリーン判定基準値を、触媒コンバータの下流側に配置された空燃比センサの出力によって変更し、上流側空燃比センサの劣化等を補正している。
【0003】
空燃比制御装置の一例として、特許第3119704号では、機関の排気路中に三元触媒を配し、この三元触媒の上流側に設けられた第1の空燃比センサと下流側に設けられた第2の空燃比センサの検出結果をフィードバックして三元触媒の上流側における空燃比を三元触媒による浄化作用が良好に行われる領域に制御するようにした装置において、第1の空燃比センサの出力によって三元触媒の上流側における平均空燃比がNOx、COおよびHCに対応した第1のウィンドウ内に入るようにフィードバック制御を行うと共に、第2の空燃比センサの出力が所定の目標値となるように上記フィードバック制御を補正することによって、上記平均空燃比が上記第1のウィンドウ内においてさらにNH3に対応した第2のウィンドウ内に入るように制御し、かつ三元触媒の下流側に設けられた排気温度センサの検出結果に基づいて、上記目標値を修正するように動作する装置を開示している。これによると、平均空燃比をNH3の生成量の少ない領域に対応させた第2のウィンドウ内に入れることによって、NH3の生成量を低減することができるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、三元触媒においては、排気温度に基づいて下流側に設けられた空燃比センサの目標値を補正するだけでは不充分であり、内燃機関の運転条件を加味して下流側空燃比センサの目標値を補正することが望ましい。
【0005】
本発明は以上の点に着目し、三元触媒の狭いウィンドウに対し、いかなる運転条件においてもエミッションを削減できる装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は一形態において、内燃機関の排気系に配置された触媒コンバータの上流側に設けられた上流側空燃比センサと、前記触媒コンバータの下流側に設けられた下流側空燃比センサと、該下流側空燃比センサの出力に基づいてフィードバック制御定数を決定するフィードバック制御定数決定手段と、該決定されたフィードバック制御定数および前記上流側空燃比センサの出力に基づいて空燃比制御量を決定し、該空燃比制御量を用いて内燃機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、を備える内燃機関の空燃比制御装置において、前記下流側空燃比センサの出力が内燃機関の運転状態および前記触媒コンバータの触媒温度に基づいて設定される目標値となるように前記フィードバック制御定数を補正する手段をさらに備える空燃比制御装置を提供する。
【0007】
この形態によると、排気温度だけでなく内燃機関の運転状態に基づいて下流側空燃比センサの目標値を設定するので、排気系全体の空燃比を目標値に反映させることができ、三元触媒においてエミッションの低減が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態に係る空燃比制御装置を備えた内燃機関(以下エンジンという)全体の構成を示す図である。エンジン1へ通ずる吸気管2の途中にはスロットル弁3が配置されている。スロットル弁3にはスロットル弁開度(θth)センサ4が連結されており、スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット(以下ECUという)5に供給する。ECU5の構成については後述する。
【0009】
燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続されており、ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御される。噴射された燃料は吸気管2からの空気と混合され混合気となり、エンジン1に供給される。
【0010】
吸気管2には吸気管内絶対圧(PBA)センサ7および吸気温(TA)センサ8が取り付けられており、それぞれ絶対圧、吸気温を検出してECU5に電気信号として供給する。
【0011】
エンジン1には、エンジン回転数(NE)センサ10および気筒判定(CYL)センサ11が取り付けられている。エンジン回転数センサ10は、エンジン1のクランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置でパルス(以下TDCパルス信号という)を出力し、気筒判定センサ11は特定の気筒の所定のクランク角度位置で信号パルスを出力する。両パルスはECU5に供給される。またエンジン1には吸気圧等によってエンジンの負荷を検出するエンジン負荷センサ12が取り付けられており、負荷に応じた信号をECU5に供給する。
【0012】
触媒コンバータ(以下三元触媒という)14はエンジン1の排気管13に配置されており、排気ガス中のHC、CO、NOx等の成分の浄化を行う。三元触媒14には触媒温度(TCAT)センサ17が取り付けられており、温度に応じた信号をECU5に供給する。また三元触媒14の上流側および下流側の排気管には、それぞれ空燃比センサとして酸素濃度センサ15および16(以下それぞれ上流側O2センサ、下流側O2センサという)が設けられている。これらのO2センサ15、16は排気ガス中の酸素濃度を検出し、その検出値に応じた電気信号を出力し、ECU5に供給する。
【0013】
ECU5はコンピュータで構成されており、プログラムおよびデータを格納するROM、実行時に必要なプログラムおよびデータを記憶して演算作業領域を提供するRAM、プログラムを実行するCPU、各種のセンサからの入力信号を処理する入力インターフェース21、およびバルブ等に制御信号を送る駆動回路26を有する。前述の各センサからの信号は入力インターフェースにより受信され、ROMに格納されたプログラムに従って処理される。図1では、このようなハードウェア構成を踏まえてECU5を機能ブロックで示してある。
【0014】
ECU5は、フィードバック制御手段22、フィードバック制御定数決定手段23、およびフィードバック制御定数補正手段24を含む。
【0015】
フィードバック制御手段23は、エンジン水温、エンジン回転数、エンジンの負荷状態、上流側O2センサの活性状態等から、上流側O2センサに基づくフィードバック制御が実行可能か否かを判定する。フィードバック制御が実行可能であると判定されると、フィードバック制御手段23は、前述の各種エンジンパラメータ信号に基づいて排気ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御運転領域やオープンループ制御運転領域を判定すると共に、前記TDC信号パルスに同期して、燃料噴射弁の燃料噴射時間を次式により演算する。
【0016】
【数1】
Tout=Ti×KO2×KLS×K1+K2
ここで、Tiはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとにより決定される基本燃料噴射時間である。
【0017】
KO2はO2センサ15、16の出力に基づいて算出される空燃比制御量である。空燃比フィードバック制御中は上流側O2センサ15によって検出された空燃比(酸素濃度)が目標空燃比に一致するように設定され、オープンループ制御中はエンジン運転状態に応じた所定値に設定される。KO2は、下流側O2センサの出力に基づいてフィードバック制御定数決定手段23により決定されたフィードバック制御定数により算出される。
【0018】
KLSはエンジンが所定減速運転状態にあるとき値1.0未満の所定値に設定され、所定減速運転以外の状態にあるとき値1.0に設定されるリーン化係数である。
【0019】
K1およびK2はそれぞれ各種エンジンパラメータ信号に応じて演算される他の補正係数および補正変数であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速性能等の諸特性の最適化が図られるような値に設定される。
【0020】
フィードバック制御定数補正手段24は、下流側O2センサの出力の目標値を触媒温度およびエンジンの運転状態に応じて修正し、下流側O2センサの出力がこの目標値となるようにフィードバック制御定数を補正する。このエンジンの運転状態にはエンジン回転数、燃料流量、空気流量、吸気管負圧、排気ガス再循環(EGR)流量が含まれる。
【0021】
駆動回路26はフィードバック制御手段23より制御信号を受け取り、これに応じて燃料噴射弁6を駆動する。
【0022】
一般に空燃比制御においては、平均空燃比が三元触媒のウィンドウ内に入るように空燃比を制御する。このウィンドウは、NOx、CO、およびHCの成分の排出量が全体として最も少なくなる範囲を選んで設定されている。しかし、三元触媒ではエミッションを低減できるウィンドウの幅は狭く、ウィンドウ内に平均空燃比を入れるにはかなり精度の高い制御が必要となる。ところで、排気温度は起動後を除けば主としてエンジンの負荷と回転数によって変化し、浄化されるべき排気成分も変化する。したがって、下流側O2センサの出力の目標値をエンジンの負荷と回転数によって補正するように構成することで、狭いウィンドウ内に平均空燃比を入れる精度の高い制御が可能となる。
【0023】
以下、図2および図3に示すフローチャートを参照して、上流側O2センサによる空燃比フィードバック制御を説明する。これは、上流側O2センサの出力電圧FVO2に応じた空燃比制御量KO2の算出を行うためのものである。
【0024】
ステップ31で第1および第2のリーンリッチフラグFAF1およびFAF2の初期化を行う。第1のリーンリッチフラグFAF1は、図6(a)に示すように上流側O2センサ出力電圧FVO2が基準電圧FVREF(本実施形態では0.45V)より高いリッチ状態のときは1に、基準電圧より低いリーン状態のときは0に設定されるフラグである(図6(b)参照)。第2のリーンリッチフラグFAF2は、図6(d)に示すように第1のリーンリッチフラグFAF1が反転した時点から一定時間遅延してフラグFAF1と同一値に設定されるフラグである。この設定はサブルーチンで実行される。
【0025】
ステップ32で、空燃比制御量KO2の初期化を行う。すなわち、オープンループ制御からフィードバック制御へ移行した直後のとき、またはフィードバック制御中にスロットル弁が急激に開弁されたときに、ステップ45で算出される学習値KREFをKO2値の初期値として設定する。上記以外の時は、何も行わない。
【0026】
ステップ33で、今回KO2値が初期化されたか否かを判定する。フィードバック制御開始時はKO2が初期化されるので、後続するステップ47〜ステップ53において、リーンリッチフラグFAF1、FAF2の値に応じたP項発生ディレイカウンタCDLY1の初期値設定、およびKO2値の積分制御(I項制御)を実行する。カウンタCDLY1は、図6(c)に示すように、フラグFAF1の反転時からフラグFAF2をFAF1と同じ値に反転させるまでの遅延時間、すなわち上流側O2センサの出力FVO2が反転した時点からKO2値の比例制御(P項制御)を実行するまでの時間を計測するためのものである。
【0027】
ステップ47でリーンリッチフラグFAF2が0か否かを判定し、FAF2=0のときには、ステップ48でFAF1が0か否かを判定する。フィードバック制御開始時は、上流側O2センサ出力電圧FVO2が基準値FVREF以下であればFAF1=FAF2=0であるので、ステップ49でカウンタCDLY1に負の所定値TDR1(例えば120ミリ秒相当の値)が設定される。FAF2=0であるがFAF1が0でない場合は、カウンタCDLY1の初期値設定は行わない。何れの場合も、ステップ50で空燃比補正係数KO2に所定値Iを加算するI項制御を行う。
【0028】
一方、ステップ47でFAF2=1のときには、ステップ51でFAF1が1か否かを判定する。フィードバック制御開始時は、上流側O2センサ出力電圧FVO2が基準値FVREF以上であればFAF1=FAF2=1であるので、ステップ52でカウンタCDLY1に正の所定値TDL1(例えば40ミリ秒相当の値)が設定される。FAF2=1であるがFAF1が1でない場合は、カウンタCDLY1の初期値設定は行わない。何れの場合も、ステップ53で空燃比補正係数から所定値Iを減算するI項制御を行う。
【0029】
図2のステップ33において、KO2が今回初期化されなかった場合は、ステップ34で上流側O2センサ出力値FVO2が基準電圧FVREFより小さいか否かを判定する。基準電圧より小さい場合、ステップ35に進み、FAF1を0に設定し、P項発生ディレイカウンタCDLY1を1だけデクリメントする。続いてステップ36で、カウンタCDLY1のカウント値と負の所定値TDR1とを比較し、所定値より小さいときはCDLY1=TDR1に設定する。所定値以上であればそのままの値を用いる。
【0030】
ステップ34で上流O2センサ出力値FVO2が基準電圧FVREF以上である場合は、ステップ37に進み、FAF1を1に設定し、カウンタCDLY1を1だけインクリメントする。続いてステップ38で、カウンタCDLY1のカウント値と正の所定値TDL1とを比較し、所定値より大きいときはCDLY1=TDLY1に設定する。所定値以下である場合はそのままの値を用いる。
【0031】
ステップ39でカウンタCDLY1のカウント値の符号が反転したか否かを判定し、反転していないときはステップ47以下へ進み、前述のI項制御を実行する。反転したときにはステップ40に進み、以下に説明するP項制御を実行する。
【0032】
ステップ40で、FAF1が0であるか否かを判定し、FAF1=0のときには図3のステップ41に進み、FAF2に0を設定する。さらに、カウンタCDLY1のカウント値を負の所定値TDR1に設定し(ステップ42)、続いて空燃比補正係数KO2を次式により算出する(ステップ43)。
【0033】
【数2】
KO2=KO2+PR×KP
ここで、PRはリッチ補正用比例項(P項)(フィードバック制御定数)、KPはP項増減定数である。PRは後述するPR、PL算出ルーチンによって算出される。KPは予め設定されたマップから、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAに応じた値を検索することによって設定される。
【0034】
ステップ40でFAF1が0でない場合は、ステップ44でFAF2に1を設定する。さらに、カウンタCDLY1のカウント値を正の所定値TDL1に設定し(ステップ45)、続いて空燃比補正係数KO2を次式により算出する(ステップ46)。
【0035】
【数3】
KO2=KO2−PL×KP
ここでPLはリーン補正用比例項であり、PLはPRと同様に後述するPR、PL算出ルーチンによって算出される。
【0036】
ステップ54ではKO2値のリミットチェックを行い、続いてKO2値の学習値KREFの算出(ステップ55)、およびKREF値のリミットチェックを行って(ステップ56)、このプロセスを終了する。これらは本発明には無関係であるので説明は省略する。
【0037】
図2、3に示した処理によって、図6に示すように、上流側O2センサ出力電圧FVO2の反転時点(時刻t1、t3、t7、t9)から所定時間(T2、T4、T8、T10)遅延してP項制御が実行され(時刻t2、t4、t8、t10)、第2のリーンリッチフラグFAF2が0の間はKO2値が増加する方向にI項制御が実行され(T1、T2、T5〜T8)、FAF2が1の間はKO2値が減少する方向にI項制御が実行される(T3、T4、T9、T10)。なお、時刻t5〜t7間のように上流側O2センサ出力FVO2が短い周期で変動した場合は、負の所定値TDR1に対応するP項制御の遅延時間より変動周期が短いため、第2のリーンリッチフラグFAF2が反転せず、P項制御は実行されない。
【0038】
続いて図4に示すフローチャートを参照して下流側O2センサによるフィードバック制御について説明する。これは、上流側O2センサの制御係数PR、PLを設定するためのものである。
【0039】
ステップ61で、下流側O2センサによる空燃比フィードバック制御(以下、SecO2F/Bという)の実行判定処理を行う。これは、SecO2F/Bの実行を禁止するかまたは一時停止するかを判定する処理である。SecO2F/Bの実行が禁止されるのは、下流側O2センサの断線/短絡が検出されているとき、上流側O2センサによる空燃比フィードバック制御条件が成立していないとき、またはエンジン運転領域がアイドルであるとき等である。SecO2F/Bの実行が停止されるのは、下流側O2センサが不活性状態(半活性状態を除く)であるとき、エンジンが過渡状態であるとき、または、前回のSecO2F/Bの実行の禁止または停止後に所定時間経過していないとき等である。
【0040】
ステップ62において、SecO2F/Bが禁止中であるか否かを判定する。禁止中の場合はステップ67に進み、下流側O2センサオープンモードに設定し、ステップ68で補正用比例項PLおよびPRを共に初期値PINIで初期化した後、本プロセスを終了する。
【0041】
ステップ62で禁止中でないと判定された場合は、ステップ63で今度はSecO2F/Bが停止中であるか否かを判定する。停止中である場合はステップ69に進み、REF設定モードにして、ステップ70で補正用比例項PLおよびPRをステップ66のPREF算出処理で算出される学習値PLREFおよびPRREFにそれぞれ設定する。
【0042】
ステップ63でSecO2F/Bの停止中でないと判定された場合は、SecO2F/Bモードに設定して、図5を参照して後述するサブルーチンにより補正用比例項PLおよびPRを算出する処理を行う。続いてPREF算出処理を実行して(ステップ66)、本プロセスを終了する。
【0043】
図5は補正用比例項PL、PRの算出処理を示すフローチャートである。これは、下流側O2センサ出力値RVO2が目標値SVO2REFとなるように、上流側フィードバックセンサの制御係数PR、PLを補正するためのものである。PR、およびPLは基本的にはこのルーチンによって算出するが、下流側O2センサによるフィードバック制御が実行可能でないとき(例えば、エンジンのアイドル時、下流側O2センサの不活性時(半活性時を除く)等)には、図4を参照して前述したように所定値またはフィードバック制御中に算出される学習値が使用される。
【0044】
ステップ71で各種センサより得られるエンジンの運転状態を取得する。続いてステップ72でエンジン運転状態に基づいた下流側O2センサの目標値をSVO2REFマップから検索する。図7はSVO2REFマップの一例を示す。図示するように、エンジン回転数およびエンジン負荷に対応する目標値SVO2REFが予めECU5内の図示しないメモリに記憶されており、これを検索して目標値を得る。代替的に、図8でグラフに示すようなテーブルから目標値SVO2REFを計算しても良い。この目標値は、三元触媒の浄化性能、特にNOxの浄化性能が最も高い値に設定される。
【0045】
本実施形態では一例としてエンジン負荷、およびエンジン回転数から下流側O2センサの目標値を検索するマップまたはテーブルを使用しているが、エンジンパラメータとしてはこれら以外にもエンジンの燃料流量、空気流量、吸気管負圧、またはEGR流量等から1つまたは複数を選択して用いることもできる。
【0046】
ステップ73で三元触媒の温度が取得される。この触媒温度は三元触媒に取り付けられた温度センサ17から得られる値であるが、触媒温度推定ルーチンにより得られる、温度センサの追従遅れを考慮した推定値を使用してもよい。さらには触媒温度の代わりに三元触媒下流の排気ガス温度を使用することもできる。
【0047】
ステップ74で、この触媒温度によって決められる補正係数KSVO2REFを先に求めた目標値に乗算することにより、目標値SVO2REFが決定される。図9はその補正係数を示すグラフである。この補正係数KSVO2REFは、エンジンが高負荷であるほど小さい値に(すなわち空燃比がリーン化されるように)設定されている。さらに触媒の特性を考慮して、触媒の活性温度付近の所定の温度(例えば400℃)で補正係数が小さくなっている。
【0048】
目標値が決定されると、ステップ75で下流側O2センサ出力値RVO2が目標値RVO2REF以下であるか否かが判定される。目標値以下である場合は、空燃比がリッチ化されるように、PL、およびPRの値が算出される(ステップ76)。続いてステップ77で、算出されたPRと所定の上限値PRMAXが比較され、上限値を超える場合にはPR=PRMAXとされる。またPLと所定の下限値PLMINが比較され、下限値を下回る場合にはPL=PLMINとされる。
【0049】
ステップ75で下流側O2センサ出力値RVO2が目標値RVO2REF以上である場合は、空燃比がリーン化されるようにPL、およびPRの値が算出される(ステップ78)。続いてステップ79で、算出されたPRと所定の下限値PRMINが比較され、下限値を下回る場合にはPR=PRMINとされる。またPLと所定の上限値PLMAXが比較され、上限値を越える場合にはPL=PLMAXとされる。
【0050】
以上のように本実施形態では、下流側O2センサ出力によって上流側O2センサフィードバック制御のP項(比例項)を補正するものとして説明してきたが、補正の対象はP項に限られず、I項(積分項)や、O2センサに基づく反転遅延時間を計測するディレイカウンタのカウント値と比較される所定値TDR1およびTDL1、または上流側O2センサの基準電圧とすることも可能である。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、下流側空燃比センサの目標値を、エンジンの運転状態と三元触媒の触媒温度に基づいて設定することによって、三元触媒の狭いウィンドウに対していかなる運転条件でも最適な空燃比を設定できるため、エミッションの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による空燃比制御装置を備える内燃機関の全体の構成を示す図である。
【図2】上流側O2センサフィードバック制御のフローチャートである。
【図3】図2に続くフローチャートである。
【図4】下流側O2センサフィードバック制御のフローチャートである。
【図5】図4の補正用比例項算出処理のフローチャートである。
【図6】上流側O2センサ出力電圧FVO2に応じた各変数の変化を示すタイミングチャートである。
【図7】下流側O2センサの目標値を検索するマップを示す図である。
【図8】下流側O2センサの目標値を検索するテーブルを示すグラフである。
【図9】触媒温度による補正係数を検索するテーブルを示すグラフである。
【符号の説明】
1 内燃機関(エンジン)
5 電子コントロールユニット(ECU)
6 燃料噴射弁
14 触媒コンバータ(三元触媒)
15 上流側空燃比センサ
16 下流側空燃比センサ
22 フィードバック制御定数決定手段
23 フィードバック制御手段
24 フィードバック制御定数補正手段

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気系に配置された三元触媒コンバータの上流側に設けられた上流側空燃比センサと、
    前記三元触媒コンバータの下流側に設けられた下流側空燃比センサと、
    該下流側空燃比センサの出力に基づいてフィードバック制御定数を決定するフィードバック制御定数決定手段と、
    前記下流側空燃比センサの出力が目標値となるように前記フィードバック制御定数を補正する手段と、
    該補正されたフィードバック制御定数および前記上流側空燃比センサの出力に基づいて空燃比制御量を決定し、該空燃比制御量を用いて内燃機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段と、を備える内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記目標値は、内燃機関の運転状態に応じて前記三元触媒のNOxに対する浄化性能が最も高い値に設定される第1目標値に、前記三元触媒コンバータの触媒温度に基づいて設定されるとともに内燃機関が高負荷であるほど前記目標値がリーン化されるように小さい値に設定される補正値を乗算して得られることを特徴とする、空燃比制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05149172A (ja) * 1991-11-26 1993-06-15 Yanmar Diesel Engine Co Ltd 内燃機関の空燃比制御装置
JPH0960544A (ja) * 1995-08-28 1997-03-04 Mazda Motor Corp エンジンの空燃比制御装置

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