JP4515956B2 - 試料のエッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エッチングガスをプラズマ状態に励起して試料である被エッチング物質をエッチングするエッチング方法に関し、特に被エッチング物質が高比誘電率膜(High−k)であって下地Si基板またはSi系膜に対して選択的にエッチングするのに好適なエッチング方法に関する。
半導体素子の高集積化に伴い、キャパシタ(記憶用の電荷を蓄積する場所)容量を大きくため、キャパシタ面積の増大や誘電体膜厚の減少などが行われてきた。しかし、これらの構造変更には限界があるため、現在では誘電体の比誘電率を増加する手法が用いられている。誘電体の比誘電率を増加させるためには、誘電率の高い材料を用いれば成し遂げられ、いわゆる高比誘電率膜(High−k)として、HfO、HfO、HfSiO、HfSi、HfSiON、HfSi、HfAl、ZrO、ZrSiO、ZrSi、Al、Al、La、La、LaSi、Y、Y、Ta、Ta、TiO、TiO、BST(BaSrTiO)、PZT(PbZrTiO)などがある。
この状況に反して、高比誘電率膜(High−k)のプラズマエッチング技術に関しては、エッチング速度/均一性、下地膜との選択性、エッチング形状の制御性、サイドウォール付着状況等の経時変化について未知な部分が多く、現在の開発課題となっている。なお、この種の技術に関しては既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−39015号公報
従来の高比誘電率膜(High−k)の加工方法には、薬液(HF)を用いたウェットエッチング処理、Oプラズマによるドライエッチングと薬液(HF)を用いたウェットエッチングとの組合せ処理、Cl/O/HBrガスによるドライエッチング、不活性ガスとCHを混合したガスによるドライエッチング方法があったが、いずれも下地Si層の削れ量が大きく、上層膜へのサイドエッチングやマスク後退による被エッチング部の露出などの問題が生じており、課題解決には到っていない。
従来の高比誘電率膜(High−k)を用いたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタの製造方法を、図5を用いて説明する。例えば、HfOからなる高比誘電率膜(High−k)を用いたCMOSトランジスタは、下地Si層(Si−Sub)41の上に、HfO層42からなるおよそ3.5nmの厚みを有する高比誘電率膜(High−k)と、150nm程度の厚みを有するPoly−Si層43と、50nm程度の厚みを有するSiO膜44を積層生成した試料を用いて作製される。SiO膜44を例えばCFガスその他ガスを用いて終点検出をするまでドライエッチング(処理A)し、次いでPoly−Si層43をCl/O/HBrガスを用いて終点検出をするまでドライエッチング(処理B)し、HfO層42からなる高比誘電率膜(High−k)をHF液などの酸性溶液を用いてウェットエッチング(処理C)して製造される。この高比誘電率膜(High−k)のウェットエッチング(処理C)においては、図5(A)に示すようにPoly−Si層43がサイドエッチングされてしまい、CMOSゲートとしての形状を確保することができないという問題を有している。
また、処理Aおよび処理Bの後、HfO層42からなる高比誘電率膜(High−k)をエッチング(処理C)するにあたって、Cl/O/HBrガスプラズマによってドライエッチングする方法も考えられるが、この方法では、Cl/O/HBrガスプラズマの下地Si層41とHfO層42とのエッチング選択比(HfO層42/下地Si層41)が小さく、且つHfO層42のエッチング終点を検出するのが困難であることから、図5(B)に示すように下地Si層41が大きくエッチングされてしまい、CMOSゲートとしての形状を確保することができないという問題を有している。
また、処理Aおよび処理Bの後、HfO層42からなる高比誘電率膜(High−k)をエッチング(処理C)するにあたって、不活性ガスとCHを混合したガスプラズマによってドライエッチングする方法も考えられるが、この方法では、不活性ガスとCHを混合したガスプラズマのSiO膜44とHfO層42とのエッチング選択比(HfO層42/SiO膜44)が小さくため、図5(C)に示すようにSiO膜44が後退してPoly−Si層43の肩部431が露出してしまい、CMOSゲートとしての形状を確保することができないという問題を有している。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、被エッチング物質としての高比誘電率膜(High−k)であるHfO、HfO、HfSiO、HfSi、HfSiON、HfSi、HfAl、ZrO、ZrSiO、ZrSi、Al、Al、La、La、LaSi、Y、Y、Ta、Ta、TiO、TiO、BST(BaSrTiO)、PZT(PbZrTiO)のいずれか或いはこれらの積層膜を、その物質の下層に存在するSi層およびマスク材に対して選択的にエッチングできるようにしたプラズマエッチング方法を提供することにある。
上記課題を解決するために発明は、被エッチング物質が設置された処理室内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスをプラズマ状態に励起して前記被エッチング物質をエッチングする試料のエッチング方法において、前記被エッチング物質は、高比誘電率膜(High−k)であって、前記エッチングガスは、C、C、C、C、C、C、C、C10、CHCl、CHF、CHCl、CH、CHBr、CHCl、CHF、CHBr、CHOH、COH、CCl、CCl、CClのうちから選ばれる少なくとも1種のガスであることを特徴とする。
また、発明は、被エッチング物質が設置された処理室内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスをプラズマ状態に励起して前記被エッチング物質をエッチングする試料のエッチング方法において、前記被エッチング物質は、高比誘電率膜(High−k)であって、前記エッチングガスは、Cl、HCl、BCl、HBrのうちから選ばれる少なくとも1種のガスに、C、C、C、C、C、C、C、C10、CHCl、CHF、CHCl、CH、CHBr、CHCl、CHF、CHBr、CHOH、COH、CCl、CCl、CClのうちから選ばれる少なくとも1種のガスを混合したガスであることを特徴とする。
さらに、発明は、被エッチング物質が設置された処理室内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスをプラズマ状態に励起して前記被エッチング物質をエッチングする試料のエッチング方法において、前記被エッチング物質は、高比誘電率膜(High−k)であって、前記エッチングガスは、Cl、HCl、BCl、HBrのうちから選ばれる少なくとも1種のガスに、He、Ar、Xe、Kr、Neのうちから選ばれる少なくとも1種のガスと、C、C、C、C、C、C、C、C10、CHCl、CHF、CHCl、CH、CHBr、CHCl、CHF、CHBr、CHOH、COH、CCl、CCl、CClのうちから選ばれる少なくとも1種のガスとを混合したガスであることを特徴とする。
以上に述べたように、本発明によれば、エッチング処理室でSi層上に積層された被エッチング物質である高比誘電率膜(High−k)をエッチングする際、高比誘電率膜(High−k)をSi層に対して選択的にエッチングすることが可能である。これにより、下地Si層の削れ量を低減し、上層膜のサイドエッチングを抑制し、マスク残膜を確保することが可能である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の試料のエッチング方法は、プラズマエッチング処理装置として、基板上に高比誘電率膜(High−k)を含む複数の層を積層した試料をエッチングするエッチング装置であって、プラズマ形成ガスの供給を受け、ガスプラズマを発生し、基板上に形成された高比誘電率膜(High−k)をガスプラズマにより試料をエッチングするエッチング装置を使用した。この試料のエッチング装置は、誘導結合型プラズマエッチング装置、ヘリコン型プラズマエッチング装置、2周波励起平行平板型プラズマエッチング装置、マイクロ波型プラズマエッチング装置等を採用することができる。
図1の処理装置の構造を説明する概念(断面)図を用いて、本発明にかかる試料のエッチング方法が適用されるプラズマエッチング処理装置の構成の概要を模式的に説明する。プラズマエッチング処理装置1は、真空容器11と、電極12と、ガス供給装置13と、排気装置14と、整合器15と、第1の高周波電源16と、第2の高周波電源17と、ファラデーシールド18と、誘導結合アンテナ19a、19bとを有して構成される。
真空容器11は、内部にプラズマ生成部を形成する絶縁材料(例えば、石英、セラミック等の非導電性材料)で成る放電部111と、被処理物である試料40を配置するための電極12が配置された処理部112とから成る。処理部112はアースに接地されており、電極12は絶縁材を介して処理部112に取り付けられる。放電部111には、プラズマ20を生成するため、整合器15を介して第1の高周波電源16に接続される誘導結合アンテナ19a、19bがファラデーシールド18を介して取り付けられている。
本実施例では、典型的な例として、放電部111の外周にコイル状の誘電結合アンテナ19a、19bを配置したプラズマエッチング処理装置1を使用した。真空容器11内にはガス供給装置13から処理ガスが供給される一方で、排気装置14によって所定の圧力に減圧排気される。ガス供給装置13から真空容器11内に供給された処理ガスを、誘導結合アンテナ19a、19bにより発生する電界の作用によってプラズマ20化する。
また、プラズマ20中に存在するイオンを試料40上に引き込むために、電極12に第2の高周波電源17によりバイアス電圧を印加する。試料40はプラズマ20によってエッチング処理される。発光モニタリング装置23では、発光するエッチングガスの強度または反応生成物の発光強度の変化をとらえてエッチングの終点を定める。ファラデーシールド18は、電圧印加することによって、放電部111への反応生成物付着抑制および除去が可能となる。処理部112の内側に設置されているインナーカバー21の表面および電極12の表面には粗面加工を施し、一旦付着した反応生成物が剥がれ落ちないようにしている。
図2の概念(断面)図を用いて、電極12の構成を説明する。電極12は、上下動作する支持軸121により支持されており、電極12の温度を制御するために循環冷媒122若しくはセラミックヒータ123にて温度制御し、冷却ガス導入管124から冷却ガスを導入して電極12と試料の熱伝導を行い、試料の温度を制御している。電極12の表面にはセラミック材料の絶縁体125が装着されている。また、試料を電極12に固定させるため、電極12には静電吸着用直流電源126により電圧が印加され、試料吸着/保持している。
図3の平面図を用いて、図1に示したプラズマエッチング処理装置1を用いたプラズマ処理装置の構成の概要を説明する。プラズマ処理装置は、大気ローダ31と、ロードロック室32と、アンロードロック室33と、真空搬送室34と、複数のプラズマエッチング処理装置1とを有して構成される。
大気ローダ31は、ロードロック室32およびアンロードロック室33と連結している。ロードロック室32およびアンロードロック室33は、真空搬送室34と連結した構成となっている。また、真空搬送室34には、例えば2台のプラズマエッチング処理装置1が接続されている。試料は、大気ローダ31によって、ロードロック室32に搬送され、ロードロック室32から真空搬送室34内に設置された真空搬送ロボット331により真空搬送室34を経由してプラズマエッチング処理装置1に搬送されエッチング処理される。エッチング処理された試料は、真空搬送ロボット331によりプラズマエッチング処理装置1から取り出され真空搬送室34を経由してアンロードロック室33へ搬送される。試料は、アンロードロック室33から大気ローダ31によって取り出される。
上記のように構成されたプラズマエッチング処理装置を用いて、図4に示す試料40をエッチング処理した。試料40は、下地Si層41上に、高比誘電率膜(High−k)であるHfO膜42が成膜される。この後、Poly−Si膜43がHfO膜42上に成膜される。さらに、SiO膜44がPoly−Si膜43上に成膜される。最後に、フォトレジスト45によって電子回路を形成する。なお、高比誘電率膜(High−k)は、一般的に比誘電率εが7.0以上のものが採用されており、前記以外にもHfO、HfSiO、HfSi、HfSiON、HfSi、HfAl、ZrO、ZrSiO、ZrSi、Al、Al、La、La、LaSi、Y、Y、Ta、Ta、TiO、TiO、BST(BaSrTiO)、PZT(PbZrTiO)などがある。これらの高比誘電率膜は、1層のみならず2層に形成してもよい。
エッチング処理に関しては、まずフォトレジスト45をマスクとし、エッチングガスにCFガスその他ガスを用いて、SiO膜44のエッチングを行なった(処理A)。その後、フォトレジスト45を除去してSiO膜44をマスクとし、エッチングガスにCl/O/HBrガスを用いて、Poly−Si膜43のエッチングを行なった(処理B)。最後に、SiO膜44をマスクとし、エッチングガスにCl/Ar/CHClガスを用いて、HfO膜42のエッチングを行なった(処理C)。その結果、SiO膜および下地Si層に対して選択的にエッチングすることができたため、マスク後退によるPoly−Si膜の露出および下地Si層の削れ量ほぼ0nmが得ることができた。
Figure 0004515956
表1に、本発明におけるHfO膜42のエッチング条件を示す。エッチング条件は、エッチングガスとしてClを8ml/min、Arを77ml/min、CHClを15ml/min、処理圧力を0.2Pa、ソース高周波電力を600W、バイアス高周波電力を100W、ファラデーシールド電圧を100V、コイル電流比を0.8、電極温度を40℃、電極高さを30mm、エッチング処理時間を150秒とした。ここで、電極高さは、エッチング室におけるウエハ搬送時の電極定常位置(高さ0mm)からのチャンバ高さ方向への動作距離をいう。
上記エッチング条件は、Cl、Arに加えるエッチングガスとしてCHClガス以外のガスを用いても15ml/min以上は成り立つ。すなわち、エッチングガスとして、CHClに代えてC、C、C、C、C、C、C、C10、CHCl、CHF、CH、CHBr、CHCl、CHF、CHBr、CHOH、COH、CCl、CCl、CClを用いることができる。
また、HfO膜42のエッチング条件としては、Cl:0〜500ml/min、Ar:0〜500ml/min、CHCl:5〜100ml/min、処理圧力:0.1〜3.0Pa、ソース高周波電力:400〜1500W、バイアス高周波電力:10〜500W、電極温度:20〜550℃、電極高さ:0〜150mmであり、このエッチング条件はエッチング装置の設定で上記の範囲で変更可能である。
図6を用いて、本発明による試料のエッチング方法における働きの例を説明する。処理Cにおいて、Cl/Ar/CHClの混合ガスを励起してプラズマ状態にすると、塩素系のエッチング種とアルゴンイオンおよびCHClから生じる炭化水素系のイオンが発生される。前記塩素系のエッチング種とアルゴンイオンは、HfO膜42および下地Si層41に対してエッチング作用を呈する。これに対して、CHClから生じる炭化水素系のイオンは、試料表面に堆積45する作用を呈し、SiO膜44、Poly−Si層43、HfO膜42および下地Si層41に付着し、それぞれの膜のエッチング速度を低下させる作用がある。しかし筆者は、ここで試料表面に堆積する堆積物の影響でHfO膜42に対する下地Si層41のエッチング速度の低下割合が大きくなる条件があることを見出した。つまり、この条件によれば、下地Si層41のエッチング速度より炭化水素系のイオンの堆積速度が大きくなり下地Si層41のエッチングが進行しない状態が得られ、HfO膜42を下地Si層41に対して選択的にエッチングすることが可能となる。なお、この堆積45は、Si系材料であれば、同様な結果が得ることができる。例えば、Si系材料としては、SiO、SiO、SiON、Poly−Si、アモルファスSi、WSi、MoSi等がある。
図7にCl/Ar/CHClのガス組成比を変更した時(Cl/Arの流量を8/77ml/minで一定とし、CHClの流量を0〜30ml/minの範囲で変化させた時)の、HfO膜、Si膜、SiO膜のエッチング速度結果を示す。図中の曲線Aは、HfO膜のエッチング速度を示す。曲線Bは、下地層となるSi膜のエッチング速度を示す。曲線Cは、マスクとなるSiO膜のエッチング速度を示す。この結果から明らかのように、CHClの添加量に依存してHfO膜のエッチング速度に対してSi膜やSiO膜のエッチング速度を大きく低下させる領域が存在する。これにより、HfO膜/Si膜、HfO膜/SiO膜のエッチング速度の選択比を大幅に増加することが判明した。すなわち、CHClの添加量が15ml/min以上であるときには、下地層Si膜のエッチングはほとんど行われなくなり、マスクとなるSiO膜のエッチング速度が低下する。
表1のエッチング条件の場合、Si膜のエッチング速度が0nm/minのため、150秒のエッチングを行なっても下地Si層は、ほとんど削られていない結果が得られた。また、実施例では、Ar/CHClガスにClを添加した説明を行ったが、ハロゲン系ガスであれば同様な効果を得ることができる。例えば、HCl、BCl、HBr等がある。
また、図8ではCl/CHClのガス組成比を変更した時の各膜種のエッチング速度を示す。Arガスを除いてもほぼ同等な結果が得られた。すなわち、CHClの添加量が15ml/min以上であるときには、下地層Si膜のエッチングはほとんど行われなくなり、マスクとなるSiO膜のエッチング速度が低下する。
図9では、CHClのガス流量を変更した時の各膜種のエッチング速度を示す。Clガスを除くことにより、HfO膜のエッチング速度は低下しているが、Si膜やSiO膜のエッチング速度も大きく低下させる領域が存在する。すなわち、CHCl量が15ml/min以上であるときには、下地層Si膜のエッチングはほとんど行われなくなり、マスクとなるSiO膜のエッチング速度が低下する。これは、CHClから生じる炭化水素系のイオンと塩素イオンの双方が存在することから、HfO膜にはエッチングに、Si膜やSiO膜には堆積速度が上回りエッチングが進行しない状態になった。
以上の実施例では、CHClガスの説明を行ったが、CH系とハロゲン系が組み有ったガスであれば同様な効果を得ることができる。例えば、CHCl、CHF、CHCl、CH、CHBr、CHCl、CHF、CHBr、CCl、CCl、CCl等がある。
また、CH系だけでも炭化水素系のイオンが生じるため、エッチング条件によっては、Si膜やSiO膜に対して選択的にエッチングすることができる。図10に、Cガスを用いた時のバイアス高周波電力依存性評価結果を示す。バイアス高周波電力を200Wにした時、HfO膜のエッチング速度が1.0nm/minと僅かながら得られており、Si膜との選択比1以上が確保されている。以上の実施例では、Cガスの説明を行ったが、CH系ガスであれば同様な効果を得ることができる。例えば、C、C、C、C、C、C、C10、CHOH、COH等がある。なお、CHOH、COHは液化しやすいガスのため、他ガスと混合して真空容器内へ供給するのが困難である、そのため、他ガスと配管を別にし、それぞれの配管を真空容器へ接続して真空容器内部で混合ガスを作る手法を用いる。
Figure 0004515956
CH系ガスは、爆発性があるため安全管理の観点から取り扱いが難しい。そのため、爆発範囲に入らないよう不活性ガスを混合して希釈するのが一般的である。表2では、Cガスにおいて、不活性ガスArを添加有無によるエッチング速度比較を示す。その結果、Cガスの分圧を一定にしていれば、Arガスを添加しても同じ特性が得られている。また、実施例では、Arガスを用いた場合の説明を行ったが、不活性ガスであれば同様な効果を得ることができる。例えば、He、Xe、Kr、Ne等がある。
上記の説明では、高比誘電率膜が形成される基板がSIであることで説明したが、高比誘電率膜が選択的にエッチングされる対象として、SiO、SiO、SiON、Poly−Si、アモルファスSi、WSi、MoSiのいずれかであるSi系膜とすることができる。
また、実施例は反応生成物付着抑制機能を有した装置を用いている。これは、図1のファラデーシールド18へ電圧引火することで、放電部111への反応生成物付着抑制および除去が可能となる。ファラデーシールド18への電圧は変更可能なため、放電部111の内壁状態を変化させることができる。図11を用いて、ファラデーシールド電圧可変時のAl、HfOエッチング速度について説明する。Al181−1、HfO181−2のチップを放電部111内壁上部に装着し、表1のエッチング条件でファラデーシールド電圧100Vおよび2000V時のエッチング速度を調べた。その結果、ファラデーシールド電圧が高いとエッチング速度が速いことが判る。よって、ファラデーシールド電圧が高いほど反応生成物付着抑制および除去効果が大きいと言える。ファラデーシールド電圧が高い状態でエッチングを行なえば、放電部内壁への反応生成物付着が抑制される。そのため、装置内部に付着する堆積物量が低減されるため、装置内部を清掃するクリーニング時間および回数を減らす事ができる。生産性を考慮すると、クリーニングは少ない方が望ましい。
本発明にかかる試料のエッチング方法が適用される処理装置の構造を説明する概念(断面)図。 図1に示す処理装置の電極の構造を説明する概念(断面)図。 本発明にかかる試料のエッチング方法が適用される処理装置の構成の概要を説明する上面図。 本発明の試料のエッチング方法が適用される試料の構成の概念を説明する断面図。 高比誘電率膜を有するCMOSトランジスタの電極製造過程を説明する断面図(A:HFウエットエッチング,B:Cl/O/HBrドライエッチング,C:CHドライエッチング)。 本発明にかかる高比誘電率膜エッチングの原理を説明する図。 本発明にかかる試料のエッチング方法におけるCHClが各膜のエッチング速度に与える影響を説明する図(Cl/Ar/CHCl)。 本発明にかかる試料のエッチング方法におけるCHClが各膜のエッチング速度に与える影響を説明する図(Cl/CHCl)。 本発明にかかる試料のエッチング方法におけるCHClが各膜のエッチング速度に与える影響を説明する図(CHCl)。 本発明にかかる試料のエッチング方法におけるバイアス高周波パワーが各膜のエッチング速度に与える影響を説明する図。 本発明にかかる試料のエッチング方法におけるファラデーシールドが放電部内壁エッチング速度に与える影響を説明する図。
符号の説明
1…プラズマエッチング装置、11…真空容器、12…電極、13…ガス供給装置、14…排気装置、15…整合器(マッチングボックス)、16…第1の高周波電源、17…第2の高周波電源、18…ファラデーシールド、19…誘導結合アンテナ、20…プラズマ、23…発光モニタリング装置、31…大気ローダ、32…ロードロック室、33…アンロードロードロック室、34…真空搬送室、40…試料、41…下地Si層、42…HfO膜、43…Poly−Si膜、44…SiO膜、45…フォトレジスト、111…放電部、112…処理部、121…支持軸、122…循環冷媒、123…セラミックヒータ、124…冷却ガス導入管、125…絶縁体、126…静電吸着用電源、331…真空搬送ロボット

Claims (5)

  1. 高比誘電率膜(High−k)がSi膜上に形成された試料を載置し得る処理室内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスをプラズマ状態に励起して前記高比誘電率膜をエッチングする試料のエッチング方法において、
    前記エッチングガスは、0〜8ml/minのCl 0〜77ml/minの不活性ガスと15ml/min以上のCHCl の混合ガスであり、処理圧力が0.2〜1.3Pa,バイアス高周波電力が100〜200W、電極温度が40℃以下の領域で、下地Si基板またはSi系膜に対して前記高比誘電率膜を選択的にエッチングすることを特徴とする試料のエッチング方法。
  2. 高比誘電率膜(High−k)がSi膜上に形成された試料を載置し得る処理室内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスをプラズマ状態に励起して前記高比誘電率膜をエッチングする試料のエッチング方法において、
    前記エッチングガスは、0〜85ml/minの不活性ガスと15ml/min以上のC の混合ガスであり、処理圧力が0.2〜1.3Pa,バイアス高周波電力が100〜200W、電極温度が40℃以下の領域で、下地Si基板またはSi系膜に対して前記高比誘電率膜を選択的にエッチングすることを特徴とする試料のエッチング方法。
  3. 上記高比誘電率膜(High−k)は、HfO 、HfO 、HfSiO 、HfSi 、HfSiON、HfSi 、HfAl 、ZrO 、ZrSiO 、ZrSi 、Al 、Al 、La 、La 、La Si 、Y 、Y 、Ta 、Ta 、TiO 、TiO 、BST(BaSrTiO )、PZT(PbZrTiO )のいずれかの1層または2層以上の積層膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項2の試料のエッチング方法。
  4. 上記不活性ガスは、He、Ar、Xe、Kr、Neのうちから選ばれる少なくとも1種のガスであることを特徴とする請求項1乃至請求項の試料のエッチング方法。
  5. 上記Si系膜は、SiO 、SiO、SiON、Poly−Si、アモルファスSi、WSi、MoSiのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項の試料のエッチング方法。
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