JP4515785B2 - シャフト駆動装置 - Google Patents
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Description
このようなシャフト駆動装置は、複数のシャフトをその軸方向に沿って並列に移動させることにより、これらのシャフトの先端に取着された上述のクランプリングを、電極上に載置されたウェハの上面に押し当てたり、ウェハから引き離したりする。このように、クランプリングがウェハを電極上に押し付けることにより、そのウェハに対して例えばドライエッチングなどの処理を適切に行うことができ、クランプリングがウェハから離れることにより、そのウェハを搬送可能な状態にすることができる。
このシャフト駆動装置は、モータ901と、モータ901の駆動により巡回するベルト902と、ベルト902の巡回により図8中上下方向に移動する2つのボールネジ903とを備えている。
2つのボールネジ903は、それぞれ筒の内部に1つずつ備えられており、1つのベルト902の巡回によって双方共に上向き又は下向きに移動する。
即ち、従来のシャフト駆動装置は、モータ901による回転運動を、ベルト902を介して2つのボールネジ903の直線運動に変換し、この直線運動によって2つのシャフト201を駆動する。
シャフト駆動装置が2本のシャフト201を下方向に動かすと、クランプリング204の内周側の縁が、バネ203の弾性力を利用してウェハ1の外周部上面を押さえ込む。また、シャフト駆動装置がシャフト201を上方向に動かすと、クランプリング204がウェハ1から離れ、ウェハ1が搬送可能な状態となる。
クランプリング204は時刻t01にウェハ1を完全に押さえ込んでいる。即ち、クランプリング204は、シャフト201先端の枠体202aにバネ203で引き寄せられており、そのバネ203の弾性力によりウェハ1を押さえ込んでいる。
しかし、上記従来のシャフト駆動装置では、シャフト201を同期して動かすためにボールネジ903やベルト902を用いるため、例えばベルト902の締め付け強度の調整や、ベルト902とボールネジ903とを連動させるための調整などを要し、メンテナンス性が悪いという問題がある。また、ベルト902の磨耗により粉塵が発生し、周囲の環境を汚してしまうという問題もある。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、制御し易いシャフト駆動装置を提供することを目的とする。
これにより、例えば工場内に配設されているエアコンプレッサーなどから簡単に動力源を得ることができ、従来例のようにモータなどを要することなく、コスト低減を図ることができる。
これにより、例えば気体と比べてオイルの体積は外圧によって変動することが少なく、各シャフトを確実に同期させることができる。
図1は、本実施の形態におけるシャフト駆動装置の外観を示す外観図である。
本実施の形態のシャフト駆動装置は、制御し易いものであって、流体の流入又は流出により回転運動を生成する2つの回転部110と、各回転部110により生成された回転運動を往復運動に変換する2つの変換部120とを備えている。
回転部110は、シリンダ111と、シリンダ111内部に注入されるエア及びオイルにより往復運動するピストン112と、ピストン112の往復運動により軸心を中心に回転する回転軸113とを備えている。
つまり、エアがシリンダ111に注入されると、ピストン112はエアの圧力により下向きに移動するとともに、オイルはシリンダ111外部に排出される。一方、オイルがシリンダ111に注入されると、ピストン112は上向きに移動するとともに、エアはシリンダ111外部に排出される。
回転軸113は、自らが有する歯車113aをピストン112の溝112aに噛み合わせる形でシリンダ111に軸支されている。
これにより、回転軸113はピストン112の往復運動に応じて回転し、その回転軸113の先端側に取着された変換部120のカム121を回転させる。
従って、一方の回転部110のシリンダ111にエアが注入されると、上述のようにピストン112が下向きに移動するとともに、オイルが他方の回転部110のシリンダ111内に流れ込む。そして、他方の回転部110のピストン112は上向きに移動するとともに、その他方の回転部110のシリンダ111からエアが排出される。
図3(a)に示すように、図中左側の回転部110のシリンダ111にエアが注入されると、その回転部110のピストン112は下向きに移動して回転軸113を右周りに回転させる。これにより、オイルは、左側の回転部110のシリンダ111から右側の回転部110のシリンダ111に流れ込む。その結果、右側の回転部110のピストン112は上向きに移動して回転軸113を左周りに回転させる。そして、右側の回転部110のシリンダ111からはエアが排出される。
このように、2つの回動部110はそれぞれ同時に同一速度で逆方向に回転軸113を回転させる。
変換部120は、上述のカム121と、略箱状の筐体122と、筐体122の壁を貫通して軸方向に沿って移動自在に支持される駆動軸123と、駆動軸123とカム121とを連結する連結片124とを備えている。
変換部120のカム121が一定の回転速度で回動すると、図5の(a)及び(e)に示すように、カム121の連結片124と接続された部位Aが下側を向いているときには、駆動軸123の先端は低い位置でゆっくりと昇降し、図5の(b)及び(d)に示すように、カム121の連結部124と接続された部位Aが水平方向を向いているときには、駆動軸123の先端は早い速度で昇降する。そして、図5の(c)に示すように、カム121の連結片124と接続された部位Aが上側を向いているときには、駆動軸123の先端は高い位置でゆっくりと昇降する。
クランプリング204は時刻t1にウェハ1を完全に押さえ込んでいる。即ち、クランプリング204は、シャフト201先端の枠体202aにバネ203で引き寄せられており、そのバネ203の弾性力によりウェハ1を押さえ込んでいる。
ここで、シャフト駆動装置の一方の回転部110にエアが注入されると、2つの回転部110の回転軸113がそれぞれ回転し、2つの変換部120のカム121が回動する。これにより、シャフト駆動装置は、2本のシャフト201に対して軸方向に沿って上向きにゆっくりと移動を開始させる。そして、クランプリング204が時刻t2にウェハ1からゆっくりと離れると、シャフト駆動装置は、シャフト201及びクランプリング204をそれぞれ同じ速度で速く上向きに移動させ、クランプリング204が上端高さに近づくと、その移動速度をゆっくりと減速させる。その後、クランプリング204が時刻t3に上端高さに達すると、シャフト駆動装置は、シャフト201及びクランプリング204を停止させる。
さらに、本実施の形態では、シャフト駆動装置の動力源にエアの圧力を利用するため、例えば工場に配設されたエアコンプレッサーなどからエアを導くことにより、従来例のようなモータを要することがなく、コスト低減を図ることができる。
ここで、エア及びオイルの出入口に関する本実施の形態の変形例について説明する。
本変形例に係る回転部110は、シリンダ111の下部にエアの出入口を有するともに、シリンダ111の上部にオイルの出入口を有する。
図7は、本変形例に係る2つの回転部110のピストン112及び回転軸113がそれぞれ同期して運動する様子を説明するための説明図である。
図7(a)に示すように、図中左側の回転部110のシリンダ111にエアが注入されると、その回転部110のピストン112は上向きに移動して回転軸113を右周りに回転させる。これにより、オイルは、左側の回転部110のシリンダ111から右側の回転部110のシリンダ111に流れ込む。その結果、右側の回転部110のピストン112は下向きに移動して回転軸113を左周りに回転させる。そして、右側の回転部110のシリンダ111からはエアが排出される。
以上、本発明に係るシャフト駆動装置について上記実施の形態及び変形例を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態及び変形例では、各シリンダ111間を流れる流体にオイルを用いたが、エアを用いても良い。但し、エアの体積はオイルに比べて外圧による影響を受け易いため、各ピストン112の同期を確実に図るためには、オイルを用いるのが好適である。
また、本実施の形態及び変形例に、各駆動軸123のストロークや、各回転軸113の回転角度などを検出するセンサと、そのセンサの検出結果に応じて各シャフト201の移動を停止させる停止装置とを備えても良い。例えば、停止装置は、センサによる検出結果に基づいて、各ストロークや回転角度にずれが生じたと判断すると、各シャフト201の移動を停止させる。その結果、傾いたクランプリング204による不適切なウェハ1の押さえ付けによって、ウェハ1に対して不適切な処理がなされるのを防ぐことができる。
111 シリンダ
112 ピストン
113 回転軸
120 変換部
121 カム
130 接続部
201 シャフト
202 取付治具
203 バネ
204 クランプリング
Claims (4)
- 複数のシャフトをそれぞれ駆動するシャフト駆動装置であって、
互いの内部間で流体が移動自在となるように接続された複数のシリンダと、
前記複数のシリンダのそれぞれの中に1つずつ配設され、前記複数のシリンダ間の流体の移動に伴ってそれぞれ連動する複数のピストンと、
前記複数のピストンのそれぞれに対して1つずつ配設され、前記複数のピストンのそれぞれの動きに応じて回転する複数の回転軸と、
カム機構により前記複数の回転軸の回転運動をそれぞれ往復運動に変換することで、前記複数のシャフトをそれぞれ軸方向に沿って移動させる変換手段と
を備えることを特徴とするシャフト駆動装置。 - 前記複数のピストンはそれぞれ、前記複数のシリンダのうちの何れかに注入される空気の気圧を動力源にして連動する
ことを特徴とする請求項1記載のシャフトの駆動装置。 - 前記複数のピストンはそれぞれ、前記複数のシリンダ間のオイルの移動に伴ってそれぞれ連動する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のシャフト駆動装置。 - 前記複数のピストンはそれぞれ、前記複数のシリンダ間の空気の移動に伴ってそれぞれ連動する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のシャフト駆動装置。
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