JP4514916B2 - バスシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体集積回路の内部や、情報処理装置等のプリント基板上で用いられるバスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路や情報処理装置の高速化に伴い、これらに使用されるバスシステムには、バスサイクルを短くすることによるデータ転送速度の向上と並び、バス使用効率の向上、および、バスに接続する個々のデータ処理ユニットがデータ転送処理に占有される時間の短縮が求められている。
【0003】
一般にバスシステムはアドレスバスとデータバスとを有し、メモリ制御部やI/O制御部等の複数のデータ処理ユニット(以下、デバイスと呼ぶ)を接続している。
【0004】
このようなバスシステムにおける最も基本的な方式として、データを転送する際に、アドレス情報をアドレスバスに対して、データ情報をデータバスに対して各々時間的に重なり合って出力することにより転送するインターロック式と呼ばれる転送方式がある。この方式ではアドレスバス上にアドレス情報を出力している状態で、そのアドレス情報に対応するデータ情報をデータバス上で転送する。すなわちこの方式では、アドレス情報に対応するデータ情報の転送期間を通じてアドレス情報が参照されるため、アドレス情報自体の転送が終わっても、データ情報の転送が終わるまで次のアドレス情報の転送を開始することができない。
【0005】
これを改良した方式として、アドレス情報とデータ情報とを分離して独立に転送するスプリット方式と呼ばれる転送方式がある。
【0006】
後者の方式として「特開平5−204841」公報に開示されるものがある。図6にこの公報に示すバスシステムにおいて、スプリット方式のデータ転送を行った場合のタイミングチャートを示す。図6では、アドレス情報A1とデータ情報D1の組からなる第1のデータ転送と、アドレス情報A2とデータ情報D2の組からなる第2のデータ転送が順次行われる場合を示している。この図では、第1のデータ転送におけるアドレス情報A1の転送は、対応するデータ情報D1の転送が終わるのを待たずに時刻t2で終了し、また、データ情報D1の転送途中の時刻t4で第2のデータ転送におけるアドレス情報A2の転送を開始している。このように、同一のデータ転送におけるアドレス情報の転送とデータ情報の転送とを時間的に重なり合って行う必要がなく、各々の転送が分離され、独立に実行することが可能になっている。したがって、アドレスバスとデータバスがアドレス情報とデータ情報の各々の転送に占有される時間を短縮でき、空いた時間を他のデータ転送に割り当てることによって、アドレスバス、および、データバスの使用効率を上げている。
【0007】
通常、このようなバスシステムにおけるデバイス間のデータ転送は、データ情報の転送元デバイスが転送先デバイスの状態を監視し、データ受信が可能であることを確認した後、データバスの使用権をデータバスの調停部から獲得して転送を開始するよう制御されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなバスシステムにおいて、データ情報の転送先がデータ処理能力の低いデバイスである場合や、一つのデバイスに対して多量のデータが短時間に入力された場合に、転送先デバイスはその内部でデータを処理しきれず、転送元デバイスから出力されるデータ情報を受信できない状態が発生する。この時、データ情報の転送元デバイスは、転送先デバイスのデータ受信が可能になるまで長時間待たされ転送を開始できないのみでなく、複数のデバイスに対し順次データを転送する必要がある転送元デバイスでは、この間、別のデバイスに対する次のデータ転送を行なうことができないため、デバイス内部のデータ処理が滞り、そのデバイスが本来持っているデータ処理能力が活かされずに制限されてしまう。その結果、バスシステム全体のデータ処理能力が下がってしまうという課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明ではアドレスバスおよびデータバスを有するバスシステムにおいて、デバイス各々にデータ情報入力専用接続部とデータ情報出力専用接続部とを独立して備え、データバスを、デバイス各々のデータ情報出力専用接続部に接続するソースデータバスと、デバイス各々のデータ情報入力専用接続部に接続するデスティネーションデータバスとに分離した。さらに、ソースデータバスとデスティネーションデータバスの間に、記憶部を内蔵するバス接続手段を設け、バス接続手段に、入力されたデータ情報から転送先を識別するデバイス識別手段と、データ転送先の受信可否状態を検知するデバイス状態検知手段を備え、バス接続手段はデバイス状態検知手段により転送先デバイスが受信不可と判断した場合には受信可能となるまでデータ情報の出力を保留にし、受信可能と判断した場合にはデータ情報の出力を行うたことにより、データ情報の転送元デバイスは転送先デバイスの状態にかかわらず、バス接続手段にデータ情報を出力し、転送先デバイスが受信可能になるまでの待ち時間を削減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態
図1は本発明の実施の形態を説明するためのバスシステムのブロック図である。
【0011】
本実施の形態におけるバスシステムは、アドレスバス1、ソースデータバス2およびデスティネーションデータバス3から構成される合計3系統のバス配線、第1デバイス4a、第2デバイス4b、第3デバイス4c、第4デバイス4d、データバスブリッジ5、および、バス調停部6とで構成される。以下、デバイス4a、4b、4c、4dのように同一の構成を持つものは添字のアルファベットを省いた番号で総称し、例えば第1デバイス4aから第4デバイス4dを総称してデバイス4と呼ぶこととする。
【0012】
アドレスバス1は、アドレス自体を伝送する24本の配線に、データ転送の転送元および転送先を含む個別属性を伝送する8本の拡張配線を加えた、合計32本の配線を有する。このアドレスバス1を介して、デバイス4の任意の2つの間で、アドレス自体と個別属性からなるアドレス情報が双方向に伝送される。
【0013】
ソースデータバス2は、デバイス4から出力されるデータ自体を伝送する16本の配線に、データ転送の転送元および転送先を含む個別属性を伝送する8本の拡張配線を加えた、合計24本の配線を有する。このソースデータバス2上では、データ自体と個別属性からなるデータ情報がデバイス4の任意の1つからデータバスブリッジ5へ伝送される。
【0014】
デスティネーションデータバス3は、データバスブリッジ5から出力されるデータ自体を伝送する16本の配線に、データ転送の個別属性を伝送する8本の拡張配線を加えた、合計24本の配線を有する。このデスティネーションデータバス3上では、データ情報がデータバスブリッジ5からデバイス4の選択された1つへ伝送される。
【0015】
これらバス1、2、3の配線本数は用いられるデータ量、又は、接続されるデバイスのビット幅等に合わせて設定される。
【0016】
デバイス4は一例として、I/O制御部、データ処理部、メモリ制御部、CPUインターフェース部等であり、アドレスバス1、ソースデータバス2、デスティネーションデータバス3の各々に接続される。
【0017】
デバイス4の各々は、アドレスバス1に対しアドレス情報を双方向に入出力する入出力兼用端子を持つ。アドレスバス1と入出力兼用端子を介して接続しているデバイス4は通常入出力兼用端子を入力方向にした状態で待機し、アドレス情報をアドレスバス1へ出力する場合、1つの選択されたデバイス(ソースデバイス)からのアドレス情報のみが出力されるよう制御される。
【0018】
また、デバイス4の各々はソースデータバス2に対しデータ情報の出力のみ行い、デスティネーションデータバス3からデータ情報の入力のみ行う。すなわち、各々のデバイス4側から見て、アドレスバス1は入出力兼用バス、ソースデータバス2は出力専用バス、デスティネーションデータバス3は入力専用バスである。
【0019】
なお、デバイス4の内、以下のように機能が限定されるものは、アドレスバス1との双方向接続、および、ソースデータバス2、デスティネーションデータバス3との片方向接続の全ての接続を行う必要はない。一般にスレーブデバイスと呼ばれ、自らデータ転送を要求せず、他のデバイスからのデータ転送の要求にのみ応答するメモリ制御部のようなデバイスでは、アドレスバス1との接続は入力方向のみでよい。また、バスシステムの外部へ出力するデータのみを扱う出力制御部のように、ソースデータバス2に対してデータ出力を行わないデバイスはソースデータバス2に接続する必要はない。さらに、ROM(読み出し専用メモリ)制御部のように、デスティネーションデータバス3からデータ入力を行わないデバイスはデスティネーションデータバス3に接続する必要はない。
【0020】
さらに、各々のデバイスは、データバスブリッジ5がその入力に接続されたソースデータバス2上に出力されるデータ情報を受けられる状態にあるか否かを示すデータバスバッファステータス信号17を入力する一方、各々のデバイス4a、4b、4c、4dが現在デスティネーションデータバス3からデータ情報を受けられる状態にあるか否かを示すデバイスステータス信号18a、18b、18c、18dをデータバスブリッジ5に対して出力する。
【0021】
デバイス4は、それぞれデバイス入出力部40、アドレス情報記憶部41、デバイスID記憶部42、および、これらの状態を検知し動作を制御する図示せぬデバイス制御部を有する。なお、各々のデバイス4に対応するデバイス入出力部40、アドレス情報記憶部41、デバイスID記憶部42は、そのデバイスの添字のアルファベットをつけて呼び、例えば、第1デバイス4aのデバイス入出力部を40aとする。
【0022】
デバイス入出力部40は、図示せぬデバイス制御部およびデバイスID記憶部42から転送先を示すアドレス自体と、転送元および転送先を含むデータ転送の個別属性とを入力し、これらからアドレス情報を生成してアドレスバス1へ出力する。さらに、このデバイスがリード処理の要求元である場合、生成したアドレス情報をアドレス情報記憶部41へ出力する。これは、リード処理を要求したデバイスに対してデータ情報を返すのは、アドレス情報の転送先デバイスであり、返されたデータ情報がこのデバイスが要求したリード処理の応答であることを確認するために行う。また、他のデバイスからアドレスバス1に出力されたアドレス情報を入力し、そのアドレス情報の転送先が当デバイスのものであるか否かを判別し、当デバイス宛であった場合にアドレス情報記憶部41にそのアドレス情報を出力すると共にデバイス制御部に対しアドレス情報を受け取ったことを通知する。また、デバイス制御部およびデバイスID記憶42から転送するデータ自体とデータ転送の個別属性とを入力し、これらからデータ情報を生成してソースデータバス2へ出力する一方、デスティネーションデータバス3に出力されたデータ情報を入力し、そのデータ情報の転送先が当デバイスのものであるか否かを判別し、当デバイス宛のデータ情報をデバイス制御部に対して出力する。
【0023】
アドレス情報記憶部41は、デバイス入出力部40で当デバイス宛と判別されたアドレス情報、および、当デバイスが要求したリード処理を示すアドレス情報を一時記憶するためのメモリである。本実施の形態では、アドレス自体の24ビットとデータ転送の個別属性を示すの8ビットを合計したアドレス情報の32ビットを1組とし、このアドレス情報の2組分を記憶する容量を持つ。この容量は、あるデータ転送が終了する前に別のデータ転送が開始された場合に、後者のアドレス情報を受け付け可能とするためである。アドレス情報記憶部41に格納されたアドレス情報は、そのアドレス情報に対応するデータ情報が当デバイスに転送された後、デバイス制御部によって削除される。
【0024】
デバイスID記憶部42は、そのデバイスを他のデバイスと識別するための番号であるデバイスIDを格納しておくためのメモリである。これに格納されたデバイスIDにより、他のデバイスと識別される。本実施の形態では、第1デバイス4aのデバイスIDは”0”、第2デバイス4bのデバイスIDは”1”、第3デバイス4cのデバイスIDは”2”、第4デバイス4dのデバイスIDは”3”と固定の番号とする。このデバイスIDは、常に固定の識別番号をとる必要は無く、例えば、バスシステムの起動時や初期化時などに、デバイス毎に重複しないよう割り付けてもよい。
【0025】
データバスブリッジ5は、ソースデータバス2とデスティネーションデータバス3とを接続し、ソースデータバス2上に複数のデバイスの中から選択的に出力されるデータ情報を入力し、一時保存した後、デスティネーションデータバス3を介して転送先デバイスへデータ情報を出力する。
【0026】
データバスブリッジ5は、データバス入出力部50、データバッファ51、および、入出力制御部52とを有する。
【0027】
データバス入出力部50は、ソースデータバス2からデータ情報を入力し、データバッファ51へ出力すると共に、入力したデータ情報に含まれる個別属性から転送先を示す部分を分離して入出力制御部52に出力する。また、入出力制御部52の指示により、データバッファ51に格納されているデータ情報を読み出し、このデータ情報を転送先デバイスに対して出力するデータ情報に変換してデスティネーションデータバス3へ出力する。なお、ソースデータバス2から入力するデータ情報とデスティネーションデータバス3に出力するデータ情報とを同一形式とし、データバッファ51から読み出したデータ情報をそのままデスティネーションデータバス3に出力するようにしてもよい。
【0028】
データバッファ51は入力と出力とを並行して実行可能な構成を持つ記憶手段であり、このような構成を持つ記憶手段の例として、入力と出力とが独立に制御されるデュアルポートメモリやFIFOメモリ、あるいは、2つの部分から成る記憶手段を交代に使用するトグルバッファ等が挙げられる。これらの記憶手段の記憶容量もしくは段数は、あるデータ転送が完了していない場合でも次のデータ転送のデータを受け付けられるように、一度に転送されるデータの長さの少なくとも2倍以上あることが好ましい。
【0029】
入出力制御部52は、デバイス4の各々から出力されるデバイスステータス信号18a、18b、18c、18dを入力し、デバイス4の各々が現在デスティネーションデータバス3上に出力されるデータ情報を受けられる状態にあるか否かを判断する。また、データバッファ51の空き容量を監視することによりソースデータバス2からデータ情報を受けられるか否かを判断し、この判断結果をデバイス4の各々に対してデータバスバッファステータス信号17として出力する。
【0030】
このデータバスブリッジ5を持つことにより、ソースデータバス2とデスティネーションデータバス3を用いて異なるデータ情報を時間的に重なり合って伝送することができる。
【0031】
バス調停部6は、アドレスバス調停部61とソースデータバス調停部62とを有し、各デバイス4の使用権要求の調停をアドレスバス1とソースデータバス2の各々に対し独立して行う。なお、デスティネーションデータバス3にデータ情報を出力するものはデータバスブリッジ5のみであるため、デスティネーションデータバス3に対する使用権要求の調停は不要である。
【0032】
アドレスバス調停部61は、各デバイス4a、4b、4c、4dから出力されるアドレスバス使用権要求信号であるABREQ11a、ABREQ11b、ABREQ11c、ABREQ11dを入力する。また、これらの信号の各々に対応するアドレスバス使用許可信号ABGNT12a、ABGNT12b、ABGNT12c、ABGNT12dをデバイス4a、4b、4c、4dにそれぞれ出力する。以下、4本のアドレスバス使用権要求信号を総称する場合にABREQ11、4本のアドレスバス使用許可信号を総称する場合にABGNT12と各々呼ぶ。
【0033】
アドレスバス調停部61は、デバイス4の各々から出力されるアドレスバス使用権要求信号ABREQ11に対し、アドレスバス1の使用状態を元に判断し、以下のように、選択的に1つのデバイスにのみアドレスバス1の使用許可を表す論理を出力する。
【0034】
アドレスバス1が使用されていない状態で、あるデバイスが単独でアドレスバス1の使用権を要求した場合、そのままアドレスバス1の使用を許可する。アドレスバス1が使用されておらず、複数のデバイスが同時にアドレスバス1の使用権を要求した場合、優先度のもっとも高いデバイスのみにアドレスバス1の使用を許可する。優先度を判断する方式には、デバイス毎に固定の重み付けをつけたプライオリティエンコーダを用いるものや、各デバイスに対し順番にバス使用権をあたえるラウンドロビン方式等が知られている。アドレスバス1が既に使用されている場合には、現在アドレスバス1の使用許可を与えられているデバイスが使用権要求を解除するまで、他のデバイスに対し新たにアドレスバス1の使用権を与えない。したがって、アドレスバス1に双方向で接続しているデバイスは、アドレス使用権を持ったデバイスのみアドレスバス1へ出力し、その間他のデバイスはアドレスバス1上のアドレス情報を入力しながら待機するよう制御される。
【0035】
ソースデータバス調停部62は、デバイス4a、4b、4c、4dから各々出力されるソースデータバス使用権要求信号であるSDBREQ13a、SDBREQ13b、SDBREQ13c、SDBREQ13dを入力する。また、これらの信号の各々に対応するソースデータバス使用許可信号であるSDBGNT14a、SDBGNT14b、SDBGNT14c、SDBGNT14dをそれぞれのデバイス4a、4b、4c、4dに出力する。以下、4本のソースデータバス使用権要求信号を総称する場合にSDBREQ13、4本のソースデータバス使用許可信号を総称する場合にSDBGNT14と各々呼ぶ。
【0036】
ソースデータバス調停部62は、デバイス4の各々から出力されるソースデータバス使用権要求信号SDBREQ13に対し、バスの使用状態を元に判断し、アドレス調停部61と同様、所定の調停を行い、選択的に1つのデバイスにのみソースデータバス2の使用許可の論理を表す信号を出力する。
【0037】
本構成を用いたデータ転送処理は、以下のように行われる。
【0038】
アドレスバス1を用いた転送処理の要求デバイスから応答デバイスに対するアドレス情報の転送と、ソースデータバス2を用いた転送元デバイス(ソースデバイス)からデータバスブリッジ5へのデータ情報の転送と、デスティネーションデータバス3を用いたデータバスブリッジ5から転送先デバイス(デスティネーションデバイス)へのデータ情報の転送の3段階で行われる。
【0039】
図1の第1デバイス4aから第2デバイス4bへデータを転送する場合(第1デバイス4aから第2デバイス4bへのライト処理)を例として説明する。第1デバイス4aは、まず、デバイス入出力部40aで第2デバイス4bのアドレスと転送元(第1デバイス4a)および転送先(第2デバイス4b)を含む転送の個別属性とからアドレス情報を生成し、アドレスバス1に出力する。この間、他のデバイスは、アドレスバス1に出力されたアドレス情報を入力し、それぞれのデバイス入出力部40b、40c、40dでこのアドレス情報がそのデバイス宛のものであるか否かを判別する。第2デバイス4bは、このアドレス情報が第2デバイス4bに対するものと判別し、このアドレス情報をアドレス情報記憶部41bに格納する。
【0040】
次に、第1デバイス4aは、デバイス入出力部40aで転送するデータ情報を生成し、ソースデータバス2に出力する。ソースデータバス2に出力されたデータ情報は、データバスブリッジ5のデータバス入出力部50を介してデータバッファ51に格納される。次に、データバスブリッジ5はデータバッファ51に格納されたデータ情報をデータバス入出力部50を介してデスティネーションデータバス3上に出力する。第2デバイス4bは、デスティネーションデータバス3上に出力されたデータ情報をデバイス入出力部40bを介してデバイス4b内の図示せぬデバイス制御部に出力する。
【0041】
このようにして第1デバイス4aから第2デバイス4bに対して行ったライト処理が完了する。
【0042】
図2(a)に本実施の形態で用いるアドレスバス1、ソースデータバス2、デスティネーションデータバス3を用いて転送されるアドレス情報、ソースデータ情報、デスティネーションデータ情報の構成例を、図2(b)にアドレスタグ1b、ソースデータタグ2b、デスティネーションデータタグ3bの内容の一例をそれぞれ示す。なお、アドレスタグ1bは前述したアドレス情報の転送元と転送先を含む個別情報の詳細例を示し、ソースデータタグ2b、デスティネーションデータタグ3bは、各々前述したデータ情報の転送元や転送先を含む個別属性の詳細例を示すものである。
【0043】
また、一般にデータ転送はデータバスの幅に合わせたビット幅で行うことが効率的である。したがって、図2(b)に示す各タグの内容の一例では使用していないビットを未使用と記述しており、各バスの幅に合わせるため任意の値を詰めている。
【0044】
各デバイス4a、4b、4c、4dからアドレスバス1に出力されるアドレス情報は、アドレスバス1の配線と対応して、図2(a)に示すように24ビットのアドレス1aと、以下に示す8ビットのアドレスタグ1bで構成される。アドレスタグ1bは、アドレスバス1の拡張配線を用いてアドレス1a自体と同期して転送される。アドレスタグ1bは、図2(b)に示すようにリード処理もしくはライト処理の要求元(アドレス情報の転送元)となるデバイスの識別符号である転送元デバイスID、リード処理もしくはライト処理の要求先(アドレス情報の転送先)となるデバイスの識別符号である転送先デバイスID、連続転送ワード数、および、リード処理とライト処理の区別で構成される情報の一部もしくは全部を持つ。
【0045】
ソースデータバス2に出力されるデータ情報は、ソースデータバス2の配線と対応して、16ビットのソースデータ2aと、以下に示す8ビットのソースデータタグ2bとで構成される。ソースデータタグ2bは、ソースデータバス2の拡張配線を用いてソースデータ2a自体と同期して転送される。ソースデータタグ2bは、データ情報の転送元となるデバイスの識別符号である転送元デバイスID、データ情報の転送先となるデバイスの識別符号である転送先デバイスID、連続転送ワード数、および、リード処理とライト処理の区別の一部もしくは全部を持つ。
【0046】
デスティネーションデータバス3に出力されるデータ情報は、デスティネーションデータバス3の配線と対応して、16ビットのデスティネーションデータ3aと、以下に示す8ビットのデスティネーションデータタグ3bとで構成される。デスティネーションデータタグ3bは、デスティネーションデータバス3の拡張配線を用いてデスティネーションデータ3aと同期して転送される。デスティネーションデータタグ3bは、データ情報の転送元となるデバイスの識別符号である転送元デバイスID、データ情報の転送先となるデバイスの識別符号である転送先デバイスID、連続転送ワード数、および、リード処理とライト処理の区別の一部もしくは全部を持つ。
【0047】
ここで、連続転送ワード数は1回のリード処理又はライト処理で続けて転送するデータの数を示す。本実施の形態では、ソースデータバス2、デスティネーションデータバス3上で、1バスクロック周期に1単位(以降、1ワードと呼ぶ)のデータを転送するものとし、4ワードのデータを続けて転送する場合には、連続転送ワード数に4を指定する。
【0048】
以下、デバイス4のデバイス入出力部40、および、データバスブリッジ5のデータバス入出力部50における、図2に示した各タグ情報の判別および生成の手順をデバイス入出力部40、および、データバス入出力部50の内部構成例と共に示す。
【0049】
図3にデバイス4のデバイス入出力部40の内部構成例を示したブロック図を示す。デバイス入出力部40は、アドレス情報生成部401、アドレス情報判別部402、ソースデータ情報生成部403、デスティネーションデータ情報判別部404とからなる。
【0050】
アドレス情報生成部401は、デバイス制御部より転送元デバイスIDを除くアドレスタグと、転送先デバイスに対するアドレスを入力し、これにデバイスID記憶部42から入力するデバイスIDをアドレスタグの転送元デバイスIDとして加えることにより、アドレス情報(アドレス1aとアドレスタグ1bの組)を生成してアドレスバス1に出力する。また、当デバイスがリード処理の要求元である場合には、このアドレス情報をアドレス情報記憶部41に格納する。
【0051】
アドレス情報判別部402は、他のデバイスからアドレスバス1に出力されたアドレス情報(アドレス1aとアドレスタグ1bの組)を入力し、アドレスタグ1b内の転送先デバイスIDと当デバイスのデバイスID記憶部42から入力するデバイスIDと比較し、一致した場合、入力したアドレス情報を当デバイスのアドレス情報記憶部41に格納する。
【0052】
ソースデータ情報生成部403は、デバイス制御部から転送先デバイスに転送するデータおよび転送元デバイスIDを除くソースデータタグを入力し、これにデバイスID記憶部42から入力するデバイスIDをソースデータタグの転送元デバイスIDとして加えることにより、データ情報(ソースデータ2aとソースデータタグ2bの組)を生成し、ソースデータバス2に出力する。
【0053】
デスティネーションデータ情報判別部404は、データバスブリッジ5からデスティネーションデータバス3に出力されたデスティネーションデータ情報(デスティネーションデータ3aとデスティネーションデータタグ3bの組)を入力し、デスティネーションデータタグ3b内の転送先デバイスIDと当デバイスのデバイスID記憶部42から入力するデバイスIDと比較し、一致した場合、入力したデスティネーションデータ情報を当デバイスの図示せぬデバイス制御部に出力する。
【0054】
図4にデータバスブリッジ5のデータバス入出力部50の内部構成を示したブロック図を示す。データバス入出力部50は、ソースデータ情報判別部501とデスティネーションデータ情報生成部502とからなる。
【0055】
ソースデータ情報判別部501は、ソースデータバス2に出力されたソースデータ情報(ソースデータ2aとソースデータタグ2bの組)を入力し、記憶部51へ格納すると共に、ソースデータ情報のソースデータタグ2bの部分から転送先デバイスIDを分離し入出力制御部52に出力する。入出力制御部52は、この転送先デバイスIDが示すデバイスを転送先とするデータ情報が記憶部51に格納されたことを検知し、対応する転送先デバイスから出力されるデバイスステータス信号18がデータ情報を受信可能である論理を示していれば、デスティネーションデータ情報生成部502に対しデータ情報が出力可能であることを通知する。
【0056】
デスティネーションデータ情報生成部502は、入出力制御部51から前記の通知を受け取ると記憶部51に格納されたデータ情報からデスティネーションデータ情報(デスティネーションデータ3aとデスティネーションデータタグ3bの組)を生成してデスティネーションデータバス3に出力する。
【0057】
図5は、本実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。以下図5を用いて図1、図3、および、図4を参照しつつ転送処理の動作を説明する。
ここでは、第1デバイス4aから第2デバイス4bへのデータ転送処理と、第2デバイス4bから第3デバイス4cへのデータ転送処理が連続して行われる場合の動作を示している。
【0058】
図5のタイミングチャートにおいて、データ転送は、デバイス4a、4b、4c、4d、データバスブリッジ5、および、バス調停部6の全てに入力される図1には示していないバスクロック信号CLKを時間の基準にして制御される。
【0059】
また、図5(a)におけるアドレス1aとアドレスタグ1b、図5(b)におけるソースデータ2aとソースデータタグ2b、図5(c)におけるデスティネーションデータ3aとデスティネーションデータタグ3bは、各々アドレスバス1、ソースデータバス2、デスティネーションデータバス3の配線に出力される信号を分けて表記したものである。
【0060】
さらに、図示はしないが、アドレスタグ1b、ソースデータタグ2b、デスティネーションデータタグ3bの各々には、連続転送ワード数として4ワードが指定してあるものとする。
【0061】
また、▲1▼および▲2▼の記号は、各バス使用権要求、許可、アドレス、データが下記の処理の何れかによるものであることを示している。
【0062】
図5では、以下の処理を連続して行っている。
【0063】
▲1▼ 第1デバイス4aが第2デバイス4bに対して行うライト処理
第2デバイス4bは、第1デバイス4aがソースデータバス2へ出力したデータをデータバスブリッジ5を介して、デスティネーションデータバス3から入力する。
【0064】
▲2▼ 第2デバイス4bが第3デバイス4cに対して行うライト処理
第2デバイス4bがソースデータバス2へデータを出力し、データバスブリッジ5、および、デスティネーションデータバス3を介して第3デバイス4cへ入力させる。
【0065】
すなわち、第2デバイス4bから見ると、▲1▼における入力処理、▲2▼における出力処理を連続して行った場合を示している。また、第2デバイス4bは、図5の時刻t1からt6の間でデスティネーションデータバス3からデータ情報を受信不可能な状態であり、時刻t6以降で受信可能な状態になる。
【0066】
▲1▼の第1デバイス4aが第2デバイス4bに対して行うライト処理は、以下の順序で実行される。
【0067】
(1)第1デバイス−第2デバイス間ライト要求
第1デバイス4aから第2デバイス4bへアドレス転送を行う区間
(図5(a)に示す時刻t1から時刻t4の間)
(2)第1デバイス−データバスブリッジ間データ転送
第1デバイス4aからデータバスブリッジ5へデータ転送を行う区間
(図5(b)に示す時刻t1から時刻t7の間)
(3)データバスブリッジ−第2デバイス間データ転送
データバスブリッジ5から第2デバイス4bへデータ転送を行う区間
(図5(c)に示す時刻t7から時刻t11の間)
ここで(1)、(2)、(3)の番号は、それぞれ、図5(a)、図5(b)、図5(c)の部分にそれぞれ記述している区間の番号と対応している。
【0068】
以下、(1)、(2)、(3)の各部分の詳細動作を説明する。
(1)第1デバイス−第2デバイス間ライト要求
ライト処理の要求元となる第1デバイス4aは、アドレスバス調停部61に対し、アドレスバス使用権要求信号ABREQ11aを有効(”1”)にして、アドレスバス1の使用権を要求する(図5(a)の時刻t1)。
【0069】
アドレスバス調停部61は現在のアドレスバス1の使用状況を確認し、所定の調停を行った後、第1デバイス4aに対し、アドレスバス使用許可信号ABGNT12aを有効(”1”)にして、アドレスバス1の使用権を与える(図5(a)の時刻t2)。
【0070】
第1デバイス4aは、アドレスバス使用権要求信号ABREQ11aを有効にしていてかつアドレスバス使用許可信号ABGNT12aが有効になったことを検出すると、すなわち、第1デバイス4aがアドレスバス1の使用権を獲得した時、アドレスバス1上にアドレス1aおよびアドレスタグ1bの出力を開始する(図5(a)の時刻t3)。第1デバイス4aがアドレスバス1の使用権を獲得している間、その他のデバイスは、アドレスバス1上の情報、すなわちアドレス1aとアドレスタグ1bとを入力しながら待機している。アドレスタグ1bには、転送元デバイスIDが”0”、転送先デバイスIDが”1”、リード処理とライト処理の区別が”ライト処理”という情報、すなわち、第1デバイス4aから第2デバイス4bへのライト要求であるという情報が含まれる。したがって、ライト処理の要求先デバイスに指定されている第2デバイス4bは、デバイス入出力部40b内のアドレス情報判別部402bで第1デバイス4aからライト要求があることを検知し、アドレス情報記憶部41bにアドレス1aおよびアドレスタグ1bを格納する(図5(a)の時刻t4)。
【0071】
第1デバイス4aは、アドレスバス使用許可信号ABGNT12aが有効であることを検出した時点で、アドレスバス調停部61に対し、アドレスバス使用権要求信号ABREQ11aを無効(”0”)にして、アドレスバス1の使用権を放棄する(図5(a)の時刻t3)。アドレスバス調停部61は、アドレスバス使用権要求信号ABREQ11aが無効(”0”)になったことを検出すると、アドレスバス使用許可信号ABGNT12aを無効(”0”)にして、第1デバイス4aに対するアドレスバス1の使用権を取り消す(図5(a)の時刻t4)。
【0072】
(2)第1デバイス−データバスブリッジ間データ転送
第1デバイス4aは、データバスブリッジ5の入出力制御部52から出力されるデータバスバッファステータス信号17を確認し、データバッファ51がソースデータ情報を受け取ることが可能である論理が出力されていれば、ソースデータバス調停部62に対し、ソースデータバス使用権要求信号SDBREQ13aを有効(”1”)にし、ソースデータバス2の使用権を要求する(図5(b)の時刻t1)。
【0073】
ソースデータバス調停部62は所定の調停を行った後、第1デバイス4aに対し、ソースデータバス使用許可信号SDBGNT14aを有効(”1”)にし、ソースデータバス2の使用許可を与える(図5(b)の時刻t2)。第1デバイス4aは、ソースデータバス2の使用権を獲得すると、ソースデータバス2上にソースデータ2aの出力(図5(b)の時刻t3から時刻t7の間)、および、ソースデータタグ2bの出力(図5(b)の時刻t3から時刻t4の間)を行う。なお、第1デバイス4aは、ソースデータ2aを出力している間、ソースデータタグ2bを出力し続けてもよい。データバスブリッジ5はソースデータバス2上のソースデータ2aの先頭ワードおよびソースデータタグ2bをデータバス入出力部50のソースデータ情報判別部501で判別し、データバッファ51に双方を格納すると共にソースデータタグ2bに含まれる転送先デバイスIDを入出力制御部52に通知し(図5(b)の時刻t4)、入出力制御部52は転送先が第2デバイス4bであるデータ情報がデータバッファ51に格納されたことを検知する。以降、ソースデータ2aの後続の3ワードは、バスクロックCLK毎に順次データバッファ51に格納される。
【0074】
第1デバイス4aは、ソースデータバス2へ出力するデータのワード数に対応する期間(図5ではバスクロック4周期分)ソースデータバス使用許可信号SDBGNT14aが有効であったことを検出すると、ソースデータバス調停部62に対し、ソースデータバス使用権要求信号SDBREQ13aを無効(”0”)にして、ソースデータバス2の使用権を放棄する(図5(b)の時刻t6)。ソースデータバス調停部62は、ソースデータバス使用権要求信号SDBREQ13aが無効(”0”)になったことを検出すると、ソースデータバス使用許可信号SDBGNT14aを無効(”0”)にして、第1デバイス4aに対するソースデータバス2の使用権を取り消す(図5(b)の時刻t7)。
【0075】
(3)データバスブリッジ−第2デバイス間データ転送
データバスブリッジ5の入出力制御部52は、ソースデータ情報判別部501からの通知により、転送先が第2デバイス4bであるデータ情報がデータバッファ51に格納されたことを検知すると、デスティネーションデータ3aおよびデスティネーションデータタグ3bの転送先である第2デバイス4bが出力するデバイスステータス信号18bがデスティネーションデータ情報を取り込むことが可能であるか否かを確認する。図5(c)の時刻t4において第2デバイス4bはデスティネーションステータス信号18bにデスティネーションデータ情報が受信不可である論理を出力しているため、データバスブリッジ5はデバイスステータス信号18bが受信可能となるまでデスティネーションデータバス3に対する出力を保留する。図5(c)の時刻t7においてデバイスステータス信号18bが受信可能である論理が出力されたことを検出すると、データバスブリッジ5は、データバッファ51内からデータ情報を読み出し、データバス入出力部50内のデスティネーションデータ情報生成部502を介してデスティネーションデータバス3上にデスティネーションデータ3aの出力(図5(c)の時刻t7から時刻t11の間)、および、デスティネーションデータタグ3bの出力(図5(c)の時刻t7から時刻t8の間)を行う。なお、データバスブリッジ5は、デスティネーションデータ3aを出力している間、デスティネーションデータタグ3bを出力し続けてもよい。ここでデータバスブリッジ5が出力するデスティネーションデータタグ3bは、図5(b)の時刻t4でデータバッファ51に格納したソースデータタグ2bを元にしており、一例としては、ソースデータタグ2bをそのままデスティネーションデータタグ3bとして出力する。
【0076】
デスティネーションデータバス3上に出力されたデスティネーションデータ3aおよびデスティネーションデータタグ3bは、第2デバイス4bのデスティネーションデータ情報判別部404bに入力される(図5(c)の時刻t7から時刻t11の間)。第2デバイス4bは図5(a)の時刻t4でアドレス情報記憶部41bに格納されていたアドレス情報のアドレスタグ1bと入力したデスティネーションデータタグ3bとを照合し、受け取ったデスティネーションデータ情報に対応したアドレス情報をデータ転送終了後に破棄する。
【0077】
以上の動作で▲1▼の第1デバイス4aが第2デバイス4bに対して行うライト処理が終了する。
【0078】
このように、データ情報の転送元である第1デバイス4aは、転送先である第2デバイス4bが図5の時刻t6まで受信不可状態であっても、データバスブリッジ5に対してデータ情報を出力し、第2デバイスが受信可能状態になるのを待たずにデータ情報の出力を終えることができる。
【0079】
これに続いて、▲2▼の第2デバイス4bが第3デバイス4cに対して行うライト処理は、以下の順序で実行される。
【0080】
(4)第2デバイス−第3デバイス間ライト要求
第2デバイス4bから第3デバイス4cへアドレス転送を行う区間
(図5(a)に示す時刻t4から時刻t7の間)
(5)第2デバイス−データバスブリッジ間データ転送
第2デバイス4bからデータバスブリッジ5へデータ転送を行う区間
(図5(b)に示す時刻t4から時刻t12の間)
(6)データバスブリッジ−第3デバイス間データ転送
データバスブリッジ5から第3デバイス4cへデータ転送を行う区間
(図5(c)に示す時刻t11から時刻t15の間)
ここで(4)から(6)までの番号は、それぞれ、図5(a)、図5(b)、図5(c)の各部分に記述している区間の番号と対応している。
【0081】
以下、(4)、(5)、(6)の各部分の詳細動作を説明する。
(4)第2デバイス−第3デバイス間ライト要求
ライト処理の要求元となる第2デバイス4bは、前述の(1)の動作と同様、アドレスバス調停部61に対し、アドレスバス1の使用権を要求し(図5(a)の時刻t4)、これに応答し、アドレスバス調停部61は前述の(1)の使用権が開放されたら所定の調停を行った後にアドレスバス1の使用権を与える(図5(a)の時刻t5)。ここで、(4)のアドレスの転送は、(1)のデータの転送の終了を待たずに行われる。
【0082】
第2デバイス4bは、アドレスバス1の使用権を獲得したことを検出すると、アドレスバス1上にアドレス1aおよびアドレスタグ1bの出力を開始する(図5(a)の時刻t6)。第2デバイス4bがアドレスバス1の使用権を獲得している間、その他のデバイスは、アドレスバス1上のアドレス情報を入力しながら待機している。アドレスタグ1bには、転送元デバイスIDが”1”、転送先デバイスIDが”2”、リード処理とライト処理の区別が”ライト処理”という情報、すなわち、第2デバイス4bから第3デバイス4cへのライト要求であるという情報が含まれる。したがって、ライト処理の要求先デバイスに指定されている第3デバイス4cは、デバイス入出力部40c内のアドレス情報判別部402cで第2デバイス4bからライト要求があることを検知し、アドレス情報記憶部41cにアドレス1aおよびアドレスタグ1bを格納する(図5(a)の時刻t7)。
【0083】
第2デバイス4bは、アドレスバス使用許可信号ABGNT12bが有効であることを検出した時点で、前述の(1)と同様アドレスバス1の使用権を放棄し(図5(a)の時刻t6)、これに応答してアドレスバス調停部61は、アドレスバス1の使用権を取り消す(図5(a)の時刻t7)。
【0084】
(5)第2デバイス−データバスブリッジ間データ転送
第2デバイス4bは、前述の(2)の動作と同様にしてソースデータバス調停部62に対し、ソースデータバス2の使用権を要求し(図5(b)の時刻t4)、
ソースデータバス調停部62は前述の(2)の第1デバイスに対するソースデータバスの使用権を取り消すのと同時にソースデータバス2の使用許可を与える(図5(b)の時刻t7)。第2デバイス4bは、ソースデータバス2の使用権を獲得すると、ソースデータバス2上にソースデータ2aの出力(図5(b)の時刻t8から時刻t12の間)、および、ソースデータタグ2bの出力(図5(b)の時刻t8から時刻t9の間)を行う。(2)と同様に第2デバイス4bは、ソースデータ2aを出力している間、ソースデータタグ2bを出力し続けてもよい。
【0085】
データバスブリッジ5はソースデータバス2上のソースデータ2aの先頭ワードおよびソースデータタグ2bをデータバス入出力部50のソースデータ情報判別部501で判別し、データバッファ51に双方を格納すると共に、ソースデータタグ2bに含まれる転送先デバイスIDを入出力制御部52に通知し(図5(b)の時刻t9)、入出力制御部52は転送先が第3デバイス4cであるデータ情報がデータバッファ51に格納されたことを検知する。以降、ソースデータ2aの後続の3ワードは、バスクロックCLK毎に順次データバッファ51に格納される。
【0086】
第2デバイス4bは、ソースデータバス2へ出力するデータのワード数に対応する期間(図5ではバスクロック4周期分)ソースデータバス使用許可信号SDBGNT14bが有効であったこと検出すると、ソースデータバス調停部62に対し、前述の(2)の動作と同様ソースデータバス2の使用権を放棄し(図5(b)の時刻t11)、これに応答してソースデータバス調停部62はソースデータバス2の使用権を取り消す(図5(b)の時刻t12)。
【0087】
(6)データバスブリッジ−第3デバイス間データ転送
データバスブリッジ5の入出力制御部52は、(1)の動作と同様に転送先が第3デバイス4cであるデータ情報がデータバッファ51に格納されたことを検知すると、デバイスステータス信号18cに第3デバイス4cがデスティネーションデータ情報を受け取ることが可能である論理が出力されていれば、データバッファ51内からデスティネーションデータバス3上にデスティネーションデータ3aの出力(図5(c)の時刻t11から時刻t15間)、および、デスティネーションデータタグ3bの出力(図5(c)の時刻t11から時刻t12の間)を行う。なお、データバスブリッジ5は、デスティネーションデータ3aを出力している間、デスティネーションデータタグ3bを出力し続けてもよい。
【0088】
デスティネーションデータバス3上に出力されたデスティネーションデータ3aおよびデスティネーションデータタグ3bは、第3デバイス4cのデスティネーションデータ情報判別部404cに入力される(図5(c)の時刻t11から時刻t15の間)。第3デバイス4cは図5(a)の時刻t7でアドレス情報記憶部41cに保存されていたアドレス情報のアドレスタグの部分と入力したデスティネーションデータタグ3bとを照合し、受け取ったデスティネーションデータ情報に対応したアドレス情報をデータ転送終了後に破棄する。
【0089】
以上の動作で▲2▼の第2デバイス4bが第3デバイスに対して行うライト処理が終了する。
【0090】
デスティネーションデータバス3上にデータ情報を出力するものは、データバスブリッジ5のみであり、バスへの出力元を切換える必要が無い。したがって、デスティネーションデータバス3上では、バスへの出力元が複数ある場合に問題となる出力の衝突が起こり得ず、データバスブリッジ5に格納された複数のデータ情報を連続して出力することができる。
【0091】
さらに、データバスブリッジ5のデータバッファ51はデータ情報の入力と出力とを並行して実行できるため、ソースデータバス2を使用しデバイスの一つからデータ情報の入力を行うのと並行して、デスティネーションデータバス3を使用して他のデバイスへデータ情報を出力することができる。
【0092】
以上説明したように、データバスをデバイス4のデータ情報出力専用端子に接続するソースデータバス2と、デバイス4のデータ情報入力専用端子に接続するデスティネーションデータバス3とに分け、記憶部を内蔵するデータバスブリッジ5によりソースデータバス2とデスティネーションデータバス3を接続し、データバスブリッジ5に入力されたデータ情報から転送先を識別するデバイス識別手段と、データ転送先の受信可否状態を検知する手段を備えたことにより、データ情報の転送元デバイスは、転送先デバイスの状態にかかわらずデータ情報を出力することができ、転送先デバイスが受信可能になるまでの待ち時間を削減した。
【0093】
また、データバスブリッジの記憶部を入出力が並行して実行可能な構成とすることにより、デスティネーションデータバス3に対するデータ情報の出力は、データバスブリッジ5のみが行うため、データバスブリッジ5内に格納された複数のデータ情報を間を空けず連続して出力することができ、デスティネーションデータバス3の空き時間を削減することができる。
【0094】
本発明の実施の形態では、3系統のバスに接続されるデバイス数は4としたが、本発明において接続するデバイス数はこれに限定されず、必要な数のデバイスを接続しても同様な効果が得られる。さらに、デバイス4の各々に内蔵するアドレス情報記憶部41の容量をアドレス情報の2組分としているが、これに限定されず、バスシステムのデータ転送の頻度に応じて増減させることができる。
【0095】
また、以上の実施の形態では、各バスの配線本数を拡張した部分を用いてデータ転送の個別属性を示すタグをアドレスまたはデータと同時に転送する方式を用いた場合を説明したが、本発明は、同一バス配線上でアドレスまたはデータと時分割してタグを転送する方式を用いた場合にも適用できる。この場合、各々のバスの配線本数を増やさずにデータバスの使用効率を上げることができる。
【0096】
また、メモリ制御部等のデバイスの内部にアドレス発生手段を設けることにより、1回のアドレス転送で、デバイスに接続される外部メモリの複数の連続したアドレスにアクセスすることが可能となるが、この場合にも本発明が適用でき、データバスの使用効率を上げることができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データバスの信号伝送路を複数のデバイスの出力専用であるソースデータバスと、入力専用であるデスティネーションデータバスとに分け、ソースデータバスとデスティネーションデータバスとを記憶部を内部に含むバス接続手段により接続し、バス接続手段に、入力したデータ情報から転送先を識別するデバイス識別手段と、データ転送先におけるデータ情報の受信可否状態を検知するデバイス状態検知手段を設け、バス接続手段はデバイス状態検知手段により転送先デバイスが受信不可と判断した場合には受信可能となるまでデータ情報の出力を保留にし、受信可能と判断した場合にはデータ情報の出力を行うため、データ情報の転送元デバイスは転送先デバイスの状態にかかわらずデータ情報を出力でき、転送先デバイスが受信可能になるまでの待ち時間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のバスシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるアドレス情報、データ情報の構成例を示す説明図である。
【図3】デバイス入出力部の構成を示すブロック図である。
【図4】データバス入出力部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】従来のバスシステムの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 アドレスバス
2 ソースデータバス
3 デスティネーションデータバス
4 デバイス
5 データバスブリッジ
6 バス調停部
11 アドレスバス使用権要求信号(ABREQ)
12 アドレスバス使用許可信号(ABGNT)
13 ソースデータバス使用権要求信号(SDBREQ)
14 ソースデータバス使用許可信号(SDBGNT)
17 データバスバッファステータス信号
18 デバイスステータス信号
40 デバイス入出力部
41 アドレス情報記憶部
42 デバイスID記憶部
50 データバス入出力部
51 データバッファ
52 入出力制御部
61 アドレスバス調停部
62 ソースデータバス調停部
401 アドレス情報生成部
402 アドレス情報判別部
403 ソースデータ情報生成部
404 デスティネーションデータ情報判別部
501 ソースデータ情報判別部
502 デスティネーションデータ情報生成部

Claims (4)

  1. アドレスバスと、データバスと、前記アドレスバスとデータバスの両方に接続された複数のデバイスと、該デバイスから前記アドレスバスに対してアドレス情報を選択的に出力させる第1の調停手段と、該デバイスから前記データバスに対してデータ情報を選択的に出力させる第2の調停手段を有するバスシステムにおいて、
    前記データバスは、ソースデータバスとデスティネーションデータバスとからなる各々独立した信号伝送路を備え、
    前記デバイスは、各々、前記ソースデータバスに接続されるデータ情報出力専用接続部と、前記デスティネーションデータバスに接続されるデータ情報入力専用接続部とを備え、
    前記ソースデータバスと前記デスティネーションデータバスの間には、ソースデータバスに接続した一方の接続部よりデータ情報を入力し、デスティネーションデータバスに接続した他方の接続部から出力するバス接続手段を有し、
    該バス接続手段は、入力したデータ情報から転送先デバイスを識別するデバイス識別手段、該データ情報を一時格納した後出力する記憶部、および、転送先デバイスのデータ情報受信可否状態を検知するデバイス状態検知手段を備え、前記バス接続手段は前記デバイス状態検知手段により転送先デバイスが受信不可と判断した場合には受信可能となるまでデータ情報の出力を保留にし、受信可能と判断した場合にはデータ情報の出力を行うことを特徴とするバスシステム。
  2. 請求項1に記載のバスシステムにおいて、
    アドレスバス、ソースデータバス、および、デスティネーションデータバスの各々に、データ転送処理の個別属性を示すタグ情報を伝送する拡張信号伝送路を有し、
    アドレスに対応するタグ情報を前記アドレスバスの拡張信号伝送路に割り当て、データに対応するタグ情報をソースデータバスおよびデスティネーションデータバスの各々の拡張信号伝送路に割り当て、
    アドレスとアドレスに対応するタグ情報を時間的に重なり合って、および、データとデータに対応するタグ情報を時間的に重なり合って伝送することを特徴とするバスシステム。
  3. 請求項1に記載のバスシステムにおいて、
    アドレスおよびデータの各々に対応するデータ転送処理の個別属性を示すタグ情報を付加し、
    アドレスとアドレスに対応するタグ情報をアドレスバス上で時分割に伝送し、データとデータに対応するタグ情報をソースデータバス上で時分割に、および、デスティネーションデータバス上で時分割に各々伝送することを特徴とするバスシステム。
  4. 請求項1に記載のバスシステムにおいて、
    前記デバイスは、デバイス内部にアドレス発生手段を備えることを特徴とするバスシステム。
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