JP4513572B2 - 電源システム、電源システムの制御装置および電源システムの制御方法 - Google Patents
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Description
したがって、負荷の要求電力に応じて池発電部の出力電力を適宜調整する方式の電源システムであると、発電部から排出されるオフガス中の残留水素量が発電部(発電セル)の温度や湿度あるいは発電部の出力電圧・電流によっても大きく変化し、これに伴いオフガス触媒燃焼器が発生する熱量も変化してしまう。
上記請求項1に従属する請求項5に記載の発明では、前記電源システムは、負荷側の要求電力に応じて前記発電部の出力電力を適宜調整することを特徴とする。
上記請求項8に従属する請求項11に記載の発明では、前記電源システムの制御装置は、更に、前記発電部の出力電力値に応じて、前記発電部及び前記化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気の量を設定する空気量設定手段を具備することを特徴とする。
上記請求項13に従属する請求項16に記載の発明では、前記電源システムの制御方法は、更に、前記発電部の出力電力値に応じて、前記発電部及び前記化学反応部の空気導入を必要とする各部に供給する空気の量を設定するステップを含むことを特徴とする。
さらに発電部の出力電力値に応じて、発電部及び化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気量を設定するので、とりわけ発電部の発電電力が低下した時には、空気供給量を低減して消費電力を削減でき、結果的に燃料節約によるシステム全体のエネルギー効率の向上を図り、長時間駆動を可能にすると共に、発電部の電解質膜の乾燥を防止することもできる。
さらに発電部の出力電力値に応じて、発電部及び化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気量を設定するので、とりわけ発電部の発電電力が低下した時には、空気供給量を低減して消費電力を削減でき、結果的に燃料節約によるシステム全体のエネルギー効率の向上を図り、長時間駆動を可能にすると共に、発電部の電解質膜の乾燥を防止することもできる。
さらに発電部の出力電力値に応じて、発電部及び化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気量を設定するので、とりわけ発電部の発電電力が低下した時には、空気供給量を低減して消費電力を削減でき、結果的に燃料節約によるシステム全体のエネルギー効率の向上を図り、長時間駆動を可能にすると共に、発電部の電解質膜の乾燥を防止することもできる。
A.第1実施形態
(1)構成
図1は本発明に係る電源システムの第1実施形態の構成を示すブロック図である。電源システムは、制御部(制御装置)130、DC/DCコンバータ(電圧変換手段)160および燃料改質型の燃料電池200からなり、燃料電池200は、改質ユニット(化学反応部)100、発電部(発電セル)120、メタノールタンク140、水タンク150、ポンプP1〜P3、ドライバD1〜D3、バルブV1〜V7および流量形F1〜F8等を備える。
CO除去器105に通気される空気流量は、バルブV4にて調節され、流量計F4で計測される。電気ヒータ兼温度計106は、CO除去器105を加熱する電気ヒータとして機能するとともに、CO除去器105の温度を計測する温度計としても機能する。電気ヒータ兼温度計108は、改質器107を加熱する電気ヒータとして機能するとともに、改質器107の温度を計測する温度計として機能する。
制御部130は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器およびD/A変換器等を備え、システム各部の動作を制御する。具体的には、CPUがROM等に格納される各種制御プログラムを実行し、上述した各部流量計F1〜F8の出力FOや、電気ヒータ兼温度計102、104、106および108の各温度計測値、および発電部120の出力電流値Ico等をA/D変換して取込み、取込んだ各値に基づき判定される改質ユニット100の動作状態に応じて、上述した各部のバルブV1〜V7を駆動するバルブ駆動信号VD、ポンプP1〜P3を駆動するドライバD1〜D3を制御するドライバ制御信号CDおよび電気ヒータ兼温度計102、104、106および108のヒータ駆動信号を発生する。ここで、発電部120の出力電流値Icoは、DC/DCコンバータ160を介して直接的に計測、又は、DC/DCコンバータ160の出力を換算することによって求められる。
DC/DCコンバータ160は、システム起動時や例えば過負荷時等には2次電池160aの蓄電電力にて所定電圧の出力を発生し、システム定常時には発電部120の出力電力を一定電圧にスイッチングレギュレートして外部負荷に供給すると共に、2次電池160aを充電する。ここで、発電部120の出力電力は、DC/DCコンバータ160を介して接続される外部負荷の要求電力に応じて適宜調整される。
次に、上記構成による電源システムの動作として、制御部130が実行するオフガス制御処理の動作について説明する。図2は、本実施形態におけるオフガス制御処理の動作を示すフローチャートである。図2に図示するオフガス制御処理は、タイマインタラプトにより所定周期毎に割込み実行される。
割込み実行タイミングになると、制御部130のCPUはROM等に格納されるオフガス制御処理のプログラムを実行し、図2に示すステップSA1に処理を進め、CO除去器105から発電部120に供給される改質ガスの流量Frgを計測する。改質ガスの流量Frgは、流量計F8の出力FOから計測される。
続いて、ステップSA2では、計測した改質ガス流量Frgから改質ガス中の含有水素量Crhを算出する。メタノール改質の場合、改質ガスに含まれる水素は約75%、残りの25%は二酸化炭素である。したがって、改質ガス流量Frg×0.75にて含有水素量Crhが算出され、その値をレジスタCrhにストアする。
Rgh=Crh−22.4×Ico×60/F/2 …(1)
なお、上記(1)式において、22.4[L]×Ico[A]×60[sec]/F/2は水素消費量を表し、Fはファラデー定数(96485.3415[C/mol]を表す。
次に、ステップSA6では、レジスタDhgにストアされた差分値Dhgと、燃焼燃料蒸発器101を介してメタノール触媒燃焼器109に供給するメタノールの量を調節するバルブV1の現在の設定値Vmbとを読み出しアドレスとして、制御部130のRAMに格納されるメタノール量調整バルブ設定テーブルT1から当該バルブV1の新たな設定値VmbNを読み出す。なお、メタノール量調整バルブ設定テーブルT1とは、差分値DhgとバルブV1の設定値Vmbとをパラメータとして、対応する設定値VmbNを実験的に得たテーブルである。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態の構成は、図1に図示した第1実施形態と同一なので、その説明は省略する。第2実施形態が上述の第1実施形態と相違する点は、発電部120の出力電流Icoに応じて、各部(CO除去器105、メタノール触媒燃焼器109、オフガス触媒燃焼器110および発電部120)に供給する空気の量を制御することにある。
図3は、発電部の出力電圧と水素利用率との関係を表すグラフである。すなわち、図3に図示する発電部120の出力電圧と水素利用率との関係を表すグラフ(セル温度:80゜Cの特性)から明らかなように、例えば発電部120が出力電圧Vcで発電していれば、水素利用率は約81%であり、オフガスには残りの19%しか水素が含有されていない。これに対して、出力電圧Vnで発電すると、水素利用率が30%になり、オフガスには70%の水素が残るようになる。
したがって、発電部120の出力電流Icoに応じて、各部(CO除去器105、メタノール触媒燃焼器109、オフガス触媒燃焼器110および発電部120)に供給する空気の量を適切に制御すれば、とりわけ発電電力低下時には空気ポンプP2の駆動電圧を下げて消費電力を削減しつつ、発電部(発電セル)の電解質膜の乾燥を防止し得るようになる。
この後、ステップSB5に進み、上記ステップSB4にて読み出した各バルブ設定値Vac、Var、VamおよびVafにそれぞれ対応するバルブ駆動信号VDを生成して、該当するバルブV4〜V7に各々供給して本処理を完了させる。これにより、各バルブV4〜V7が各々最適な空気量を調節する。
120 発電部
130 制御部
140 メタノールタンク
150 水タンク
160 DC/DCコンバータ
P1〜P3 ポンプ
D1〜D3 ドライバ
V1〜V7 バルブ
F1〜F8 流量計
Claims (16)
- 発電用燃料が供給される化学反応部と、
前記化学反応部により処理された発電用ガスが供給されて電力を発電する発電部と、
前記発電部から排出されるオフガス及び燃焼用燃料が供給されて前記化学反応部を所定の温度に加熱する加熱手段と、
前記発電部に供給される前記発電用ガスの流量から算出される当該発電用ガス中の含有水素量と前記発電部の出力電力値とに基づいて、前記発電部から排出される前記オフガス中の残留水素量を所定の回数及び間隔で繰り返し算出する算出手段と、
前記加熱手段に供給される前記燃焼用燃料の供給量を調節する供給量調節手段と、
前記供給量調節手段を制御し、前記加熱手段の発生熱量を制御する制御手段と、
を具備し、
前記制御手段は、所定の回に算出された残留水素量の値と前記所定の回の前回に算出された残留水素量の値との差分値を算出し、前記差分値に対応した前記供給量調節手段の設定値に基づいて前記供給量調節手段を制御し、前記供給量調節手段の設定値の基づいた前記供給量調節手段の制御において前記差分値を0にするように制御することを特徴とする電源システム。 - 前記電源システムは、前記発電部の出力電力を出力電圧に変換して負荷に供給する電圧変換手段を具備することを特徴とする請求項1記載の電源システム。
- 前記電源システムは、前記発電部に供給される前記発電用ガスの流量を計測する流量計測手段と、前記電圧変換手段を介して前記発電部の出力電流値を計測する電流計測手段と、を備え、
前記算出手段は、前記流量計測手段により計測された前記発電用ガスの流量に基づいて算出される前記発電用ガス中の含有水素量と前記電流計測手段により計測された前記発電部の出力電流値とに基づいて、前記オフガス中の残留水素量を算出することを特徴とする請求項2記載の電源システム。 - 前記電流計測手段は、前記電圧変換手段の出力を前記発電部の出力電流値に換算する換算手段を備えることを特徴とする請求項3記載の電源システム。
- 前記電源システムは、負荷側の要求電力に応じて前記発電部の出力電力を適宜調整することを特徴とする請求項1記載の電源システム。
- 前記電源システムは、更に、前記発電部の出力電力値に応じて、前記発電部及び前記化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気の量を設定する空気量設定手段を具備することを特徴とする請求項1記載の電源システム。
- 前記化学反応部は、少なくとも、前記発電用燃料を気化する気化部と、前記気化された前記発電用燃料から所定の触媒反応により水素を含む特定の燃料成分を生成する燃料改質部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の電源システム。
- 発電用燃料が供給される化学反応部と、前記化学反応部により処理された発電用ガスが供給されて電力を発電する発電部と、前記発電部から排出されるオフガス及び燃焼用燃料が供給されて前記化学反応部を所定の温度に加熱する加熱手段と、を備える電源システムの制御装置であって、
前記発電部に供給される前記発電用ガスの流量を計測する流量計測手段と、
前記計測手段により計測された前記発電用ガスの流量から当該発電用ガス中の含有水素量を算出する含有水素量算出手段と、
前記含有水素量算出手段により算出された前記発電用ガス中の含有水素量と前記発電部の出力電力値とに基づいて前記発電部から排出される前記オフガス中の残留水素量を所定の回数及び間隔で繰り返し算出する残留水素量算出手段と、
前記加熱手段に供給される前記燃焼用燃料の供給量を調節する供給量調節手段と、
前記供給量調節手段を制御し、前記加熱手段の発生熱量を制御する制御手段と、
を具備し、
前記制御手段は、所定の回に算出された残留水素量の値と前記所定の回の前回に算出された残留水素量の値との差分値を算出し、前記差分値に対応した前記供給量調節手段の設定値に基づいて前記供給量調節手段を制御し、
前記供給量調節手段の設定値の基づいた前記供給量調節手段の制御において前記差分値が0にするように制御することを特徴とする電源システムの制御装置。 - 前記電源システムは、前記発電部の出力電力を出力電圧に変換して負荷に供給する電圧変換手段を備え、
前記残留水素量算出手段は、前記電圧変換手段を介して前記発電部の出力電流値を計測する電流計測手段を有し、該電流量流計測手段により計測された前記発電部の出力電流値と前記含有水素量算出手段により算出された前記発電用ガス中の含有水素量とに基づいて、前記オフガス中の残留水素量を算出することを特徴とする請求項8記載の電源システムの制御装置。 - 前記電流計測手段は、前記電圧変換手段の出力を前記発電部の出力電流値に換算する換算手段を備えることを特徴とする請求項9記載の電源システムの制御装置。
- 前記電源システムの制御装置は、更に、前記発電部の出力電力値に応じて、前記発電部及び前記化学反応部の空気導入を必要とする各部へ供給する空気の量を設定する空気量設定手段を具備することを特徴とする請求項8記載の電源システムの制御装置。
- 前記化学反応部は、少なくとも、前記発電用燃料を気化する気化部と、前記気化された前記発電用燃料から所定の触媒反応により水素を含む特定の燃料成分を生成する燃料改質部と、を備えることを特徴とする請求項8記載の電源システムの制御装置。
- 発電用燃料が供給される化学反応部と、前記化学反応部により処理された発電用ガスが供給されて電力を発電する発電部と、前記発電部から排出されるオフガス及び燃焼用燃料が供給されて前記化学反応部を所定の温度に加熱する加熱手段と、前記加熱手段に供給される前記燃焼用燃料の供給量を調節する供給量調節手段と、
を備える電源システムの制御方法であって、
前記発電部に供給される前記発電用ガスの流量から算出される当該発電用ガス中の含有水素量と前記発電部の出力電力値とに基づいて、前記発電部から排出されるオフガス中の残留水素量を算出するステップと、
前記オフガス中の残留水素量を算出するステップにより算出されるオフガス中の残留水素量の変化に応じて、前記加熱手段に供給される前記燃焼用燃料の供給量を調節する供給量調節手段を制御して前記加熱手段の発生熱量を制御するステップと、
を含み、
前記加熱手段の発生熱量を制御するステップは、所定の回に算出された残留水素量の値と前記所定の回の前回に算出された残留水素量の値との差分値を算出し、前記差分値に対応した前記供給量調節手段の設定値に基づいて前記供給量調節手段を制御し、前記供給量調節手段の設定値の基づいた前記供給量調節手段の制御において前記差分値が0にするように制御することを含むことを特徴とする電源システムの制御方法。 - 前記電源システムは、前記発電部の出力電力を出力電圧に変換して負荷に供給する電圧変換手段を備え、
前記オフガス中の残留水素量を算出するステップは、
前記発電部に供給される前記発電用ガスの流量を計測するステップと、
前記電圧変換手段を介して前記発電部の出力電流値を計測するステップと、
前記発電用ガスの流量を計測するステップにより計測された前記発電用ガスの流量に基づいて算出された前記発電用ガス中の含有水素量と前記発電部の出力電流値を計測するステップにより計測された前記発電部の出力電流値とに基づいて、前記オフガス中の残留水素量を算出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項13記載の電源システムの制御方法。 - 前記発電部の出力電流値を計測するステップは、前記電圧変換手段の出力を前記発電部の出力電流値に換算するステップを含むことを特徴とする請求項13記載の電源システムの制御方法。
- 前記電源システムの制御方法は、更に、前記発電部の出力電力値に応じて、前記発電部及び前記化学反応部の空気導入を必要とする各部に供給する空気の量を設定するステップを含むことを特徴とする請求項13記載の電源システムの制御方法。
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