JP4513428B2 - 決済装置及び方法 - Google Patents

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本発明は決済装置及び方法に係り、特に、ユーザーからの指示によりジョブ実行装置がジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置、該決済装置に適用可能な決済方法に関する。
コンビニエンス・ストア等に設置されている複写機には、複写枚数等に応じた利用料金をユーザーから徴収するための決済装置が併設されている(特許文献1,2も参照)。複写機の利用料金の支払いは現金又はプリペイドカードによって為されるが、複写機の利用料金はユーザーが複写機の利用を開始する時点では確定していない。このため、上記の決済装置は、ユーザーによって現金が投入又はプリペイドカードが挿入されると、投入金額又はプリペイドカードの残度数が複写物1枚分の利用料金以上の金額であれば複写機を利用可能状態にし、ユーザーの指示により複写された複写物が1枚出力される毎に、投入金額又はプリペイドカードの残度数から複写物1枚分の利用料金を減じ、ユーザーによる複写機の利用が終了した場合には残金又はプリペイドカードをユーザーへ返却し、残金又は残度数が複写物1枚分の利用料金未満となった場合はその時点で複写機の動作を停止させ、利用料金の補充をユーザーに要請するように構成されている。
なお、特許文献1に記載の決済装置(課金装置)は、料金返却ボタンが押された場合に残金の返却と料金明細のプリントアウトを行ったり、ユーザーが複写機から離れて課金装置側に移動した場合に、原稿の複写が完了していれば料金明細のプリントアウトを行うように構成されており、特許文献2に記載の決済装置(コインベンダ方式の管理装置)は、投入された金額が所定課金以下の場合に操作表示部の該当するコピー操作キーを網掛け表示し、網掛け表示したキーが押された場合に不足金額を表示するように構成されている。
特開平10−143033号公報 特開2000−352910号公報
ところで、最近、新たな決済手段として、貨幣価値を表わす貨幣情報を記憶した記憶媒体と導通接点を用いないで通信を行う非接触通信機能とを搭載した非接触ICチップが徐々に普及しつつある。このICチップには、非接触通信のためのアンテナ及び回路がICチップ上に実装されたタイプと、回路が実装されたICチップに外付けのアンテナを接続して用いるタイプがある。以下では、外付けのアンテナを接続して用いる場合の外付けのアンテナも含めてICチップと称する。このICチップは、例えばICカードとしてカード型のキャリアに内蔵されたり、或いは携帯電話機や腕時計等の携帯機器に内蔵された状態でユーザーに所持され、現金等に代えて、ICチップの記憶媒体に記憶されている貨幣情報(電子バリュー)で決済を行うことを可能とするものである。このため、複写機等に併設する決済装置についても、複写機等の利用料金を上記のICチップで決済することが可能となるように構成することが望ましい。
しかし、現金を投入して複写機を利用している途中で残金不足が生じた場合には、ユーザーが決済装置に再度現金を投入すれば複写機の利用を直ちに再開することができ、プリペイドカードを挿入して複写機を利用している途中で残度数不足が生じた場合にも、ユーザーが新たなプリペイドカードを購入し(プリペイドカードは複写機の設置箇所で販売されていることが殆どであり、ユーザーは新たなプリペイドカードを容易に購入できる)、購入したプリペイドカードを決済装置に挿入すれば複写機の利用を直ちに再開できるが、ICチップに記憶されている貨幣情報の金額が複写機の利用料金に満たなかった場合、ユーザーはチャージ機の設置箇所へ出向いてチャージ機に金銭を投入し、ICチップに記憶されている貨幣情報の金額が増額されるように貨幣情報を書き替えさせるという煩雑な作業を行う必要がある。従って、残金不足が生じた場合にユーザーに多大な負担がかかると共に、複写機の利用を長時間中断せざるを得ないのでユーザーの利便性が低いという問題がある。
上記の問題は、多数台のチャージ機を様々な場所に設置することで或る程度解決できるが、ICチップに記憶されている貨幣情報の金額を増額するためには、貨幣情報の金額を管理する貨幣情報管理装置と通信を行う必要があるので、設置するチャージ機は貨幣情報管理装置と通信回線を介して各々接続する必要がある。また、現金を受け入れてその金額に対応する分だけチャージするような場合、チャージ機で現金を一時保管し、その現金を人間が適宜回収して回る必要が生じる。従って、チャージ機の設置には多大なコストを要するので、多数台のチャージ機を設置することは容易に実現できるものではなく、まして、既に設置されている複写機と同数のチャージ機を個々の複写機に併設することは現実的ではなく、電子的な貨幣情報を用いて決済を行う意義を薄れさせてしまう。そして、上記の問題は、ICチップに記憶されている貨幣情報を複写機の利用料金の決済に用いる場合に限られるものではなく、提供される任意の商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に、貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合には生じ得る問題である。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合にも、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることができる決済装置及び決済方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る決済装置は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置であって、ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請する要請手段と、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択された場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す決済制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係る決済装置は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによってジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容のジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示によりジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する装置であり、決済実行手段として、ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段が各々設けられており、ユーザは、提供された商品又はサービスの対価を記憶媒体を用いて決済することも、金銭又はプリペイドカードを投入することで決済することも可能とされている。
なお、画像記録装置が実行する記録媒体に画像を記録するジョブとしては、例えばユーザーによって設定された内容の複写処理、或いは、ユーザーによって選択されたコンテンツ(画像)を通信回線を介して取得して記録媒体に印刷するコンテンツ提供処理を適用することができる。また、第1の決済実行手段が決済処理を行うにあたっては、記憶媒体に記憶されている情報(貨幣情報又はアクセス情報)にアクセスする必要があるが、このアクセスには、無線通信(所定の周波数帯域の電磁波による通信や赤外線通信)、記憶媒体と通信線で電気的に接続された状態での有線通信の何れも適用可能である。また記憶媒体としては、第1の決済実行手段と通信(例えば無線通信)を行う機能を備えたICチップで構成することができ、例えばカード型のキャリア又は携帯端末に内蔵させることができる。
また、請求項1記載の発明は、画像記録装置へ準備完了信号を送信することで、実行すべきジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請する要請手段を備えており、要請手段から準備完了信号を受信した画像記録装置により、ジョブを実行可能な状態であることがユーザーに通知されることで、実行すべきジョブの内容を設定又は選択可能であることがユーザーに認識される。そして、ジョブを実行可能な状態であることが通知されたユーザーによってジョブ内容が設定又は選択されると(すなわち、画像記録装置がジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価が演算可能になると)、決済制御手段は、要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせる。これにより、ユーザは、提供される商品又はサービスの対価を所望の決済方法で決済することができる。
ここで、記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択された場合、記憶媒体又は貨幣情報記憶装置に記憶されている貨幣情報が表す決済可能残高が、ユーザによって設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たないことも生じ得るが、請求項1記載の発明では、記憶媒体を用いた決済方法が選択された場合に、画像記録装置からジョブ開始通知を受信すると画像記録装置へ準備中信号を送信する。これにより、画像記録装置ではジョブの実行が停止される。また、第1の決済実行手段により、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了するか、又は提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、第1の決済実行手段による決済完了後に画像記録装置へジョブ開始信号を送信し、設定又は選択されたジョブ内容のジョブを画像記録装置によって実行させる。
また、記憶媒体又は貨幣情報記憶装置に記憶されている貨幣情報が表す決済可能残高が商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、第1の決済実行手段による決済可能残高分の決済完了後に画像記録装置へジョブ開始信号を送信し、設定又は選択されたジョブ内容に従い決済可能残高分のジョブを画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが第2の決済実行手段によって確認された後に、設定又は選択されたジョブ内容に従い画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を第2の決済実行手段によって行わせることを、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す。これにより、ユーザーは単に金銭又はプリペイドカードを投入するのみで、不足金額を決済する(提供される商品又はサービスの対価の全額を決済する)ことができる。
従って、請求項1記載の発明によれば、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合にも、不足金額の決済のためにチャージ機の設置箇所に出向いて金銭を投入し、貨幣情報が表す決済可能残高が増額されるように貨幣情報を書き替えさせるための所定の操作を行う等の煩雑な作業をユーザーに行わせることなく、決済を完了させることができる。また請求項1記載の発明では、貨幣情報が表す決済可能残高が商品又はサービスの対価に満たなかった場合にも、ユーザーが単に金銭又はプリペイドカードを投入するのみで、商品又はサービスの提供が中止、或いは長期間中断されることを回避できるので、ユーザーの利便性を向上させることができる。
また、ユーザーによって投入された現金又はプリペイドカードにより対価の決済を行う決済装置が接続された既存の画像記録装置は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合はジョブの実行を停止し、決済装置から準備完了信号を受信した場合にジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによってジョブの実行開始が指示されると決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容のジョブを実行する構成であることが殆どであるが、当該画像記録装置に接続された決済装置に本発明を適用した場合、決済装置の構成によっては画像記録装置自体の構成も変更する必要が生ずる。
これに対して請求項1記載の発明は、記憶媒体を用いた決済方法が選択された場合に、準備中信号を受信した場合はジョブの実行を停止し、決済装置から準備完了信号を受信した場合にジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによってジョブの実行開始が指示されると決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容のジョブを実行する画像記録装置に対し、準備中信号及びジョブ開始信号を適宜送信することで、第1の決済実行手段により、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了するか、又は提供される商品又はサービスの対価の決済が可能であることが確認される迄の間、画像記録装置によるジョブの実行を停止させるので、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合に、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることを、既存の画像記録装置の構成に変更を加えることなく実現することができる。
更に、請求項1記載の発明は、提供される商品又はサービスの対価全額の決済が第1の決済実行手段によって完了した場合には、設定又は選択されたジョブ内容のジョブを画像記録装置によって実行させ、貨幣情報が表す決済可能残高が提供される商品又はサービスの対価に満たなかったときには、決済可能残高分のジョブを画像記録装置によって実行させるので、悪意を持ったユーザーが、第1の決済実行手段が決済を行う前に、提供される商品又はサービスを享受する一方で対価の全額又は一部(提供される商品又はサービスの対価のうち貨幣情報に基づいて決済される分の対価)の支払いを免れることを防止できる。
また、請求項1記載の発明は、ユーザによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく不足金額の決済に際し、複写機等に併設されている既存の決済装置と同様に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが第2の決済実行手段によって確認された後に、設定又は選択されたジョブ内容に従い画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を第2の決済実行手段によって行わせることを、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが完了すると共に該ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返すので、金銭又はプリペイドカード投入による不足金額の決済に際してユーザが違和感を感ずることも防止することができる。
請求項2記載の発明に係る決済装置は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置であって、ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請する要請手段と、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、予め設定された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記予め設定された決済方法が前記記憶媒体を用いた決済方法である場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す決済制御手段と、を備えたことを特徴としている。
これにより、前述した請求項1記載の発明と同様に、請求項2記載の発明においても、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合に、不足金額の決済のためにチャージ機の設置箇所に出向いて金銭を投入し、貨幣情報が表す決済可能残高が増額されるように貨幣情報を書き替えさせるための所定の操作を行う等の煩雑な作業をユーザーに行わせることなく、決済を完了させることができる。また請求項2記載の発明においても、貨幣情報が表す決済可能残高が商品又はサービスの対価に満たなかった場合にも、ユーザーが単に金銭又はプリペイドカードを投入するのみで、商品又はサービスの提供が中止、或いは長期間中断されることを回避できるので、ユーザーの利便性を向上させることができる。
更に、請求項2記載の発明についても、予め設定された決済方法が記憶媒体を用いた決済方法である場合に、準備中信号を受信した場合はジョブの実行を停止し、決済装置から準備完了信号を受信した場合にジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによってジョブの実行開始が指示されると決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容のジョブを実行する画像記録装置に対し、準備中信号及びジョブ開始信号を適宜送信することで、第1の決済実行手段により、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了するか、又は提供される商品又はサービスの対価の決済が可能であることが確認される迄の間、画像記録装置によるジョブの実行を停止させるので、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合に、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることを、既存の画像記録装置の構成に変更を加えることなく実現することができる。
また、請求項2記載の発明についても、提供される商品又はサービスの対価全額の決済が第1の決済実行手段によって完了した場合には、設定又は選択されたジョブ内容のジョブを画像記録装置によって実行させ、貨幣情報が表す決済可能残高が提供される商品又はサービスの対価に満たなかったときには、決済可能残高分のジョブを画像記録装置によって実行させるので、悪意を持ったユーザーが、第1の決済実行手段が決済を行う前に、提供される商品又はサービスを享受する一方で対価の全額又は一部(提供される商品又はサービスの対価のうち貨幣情報に基づいて決済される分の対価)の支払いを免れることを防止できる。
また、請求項2記載の発明についても、ユーザによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく不足金額の決済に際し、複写機等に併設されている既存の決済装置と同様に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが第2の決済実行手段によって確認された後に、設定又は選択されたジョブ内容に従い画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を第2の決済実行手段によって行わせることを、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが完了すると共に該ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返すので、金銭又はプリペイドカード投入による不足金額の決済に際してユーザが違和感を感ずることも防止することができる。
なお、請求項1又は請求項2記載の発明において、決済制御手段は、例えば請求項3に記載したように、記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択されるか、又は予め設定された決済方法が記憶媒体を用いた決済方法であり、貨幣情報が表す決済可能残高が、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合に、金額不足を補う金銭又はプリペイドカードの投入をユーザーに要請することが好ましい。これにより、貨幣情報が表す決済可能残高が提供される商品又はサービスの対価に満たなかったことをユーザーが容易に認識することができ、ユーザーの利便性を更に向上させることができる。
ところで、複写機等に併設され投入された金銭又はプリペイドカードに基づき複写機等の利用料金の決済を行う既存の決済装置は、ユーザによって設定又は選択されたジョブ内容(複写機等で実行すべきジョブ内容)が通知されると、通知されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価を演算し、演算した対価の決済をユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて行うように構成されていることが殆どである。上記を考慮すると、請求項1又は請求項2記載の発明において、例えば請求項4に記載したように、第2の決済実行手段は、設定又は選択されたジョブ内容が通知されると、通知されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価を演算し、演算した対価の決済をユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて行うように構成されており、決済制御手段は、記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択されるか、又は予め設定された決済方法が記憶媒体を用いた決済方法であり、貨幣情報が表す決済可能残高が、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合に、不足金額分に相当するダミーのジョブ内容を第2の決済実行手段に通知することで、金銭又はプリペイドカード投入による決済方法での不足金額の決済が可能なように第2の決済実行手段を制御することが好ましい。これにより、複写機等に併設された既存の決済装置を、大幅な構成変更を必要とすることなく、本発明に係る第2の決済実行手段として利用することができるので、本発明に係る決済装置を安価に構成することができる。
請求項記載の発明に係る決済方法は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置に適用される決済方法であって、前記決済装置は、ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、を備え、要請手段は、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請し、決済制御手段は、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択された場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返すことを特徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合にも、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることができる。
請求項記載の発明に係る決済方法は、決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置に適用される決済方法であって、前記決済装置は、ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、を備え、要請手段は、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請し、決済制御手段は、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、予め設定された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記予め設定された決済方法が前記記憶媒体を用いた決済方法である場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返すことを特徴としているので、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合にも、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることができる。
以上説明したように本発明は、画像記録装置へ準備完了信号を送信することで、実行すべきジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請し、ユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、貨幣情報又は貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法又は予め設定された決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、記憶媒体を用いた決済方法が選択されるか又は予め設定された決済方法が記憶媒体を用いた決済方法である場合に、画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると画像記録装置へ準備中信号を送信し、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、決済完了後に画像記録装置へジョブ開始信号を送信し、貨幣情報が表す決済可能残高が提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、決済可能残高分の決済完了後に画像記録装置へジョブ開始信号を送信し、設定又は選択されたジョブ内容に従い決済可能残高分のジョブを画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが確認された後に、設定又は選択されたジョブ内容に従い画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を行わせることを、設定又は選択されたジョブ内容のジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返すので、提供される商品又はサービスの対価を電子的な貨幣情報を用いて決済する際に貨幣情報の金額が対価に満たなかった場合にも、ユーザーに煩雑な作業を行わせることなく決済を完了させることができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係るプリンタ32、該プリンタ32の近傍に設置された決済ユニット10、及び、ユーザーがプリンタ32を利用する際の利用料金の決済に使用可能なICチップ46が示されている。なお、本実施形態に係るプリンタ32は複写機、プリンタ(及びファクシミリ)として機能することが可能なマルチ・ファンクショナル・プリンタである。プリンタ32及び決済ユニット10は、例えばコンビニエンス・ストア等のように、利用料金を支払ってプリンタ32を利用することを所望している不特定のユーザーが到来する環境に設置されている。
プリンタ32は、図示しないプラテンガラス上に載置された原稿の画像を読み取ると共に、読み取った原稿の画像、又は外部から入力されたプリントファイルの画像を記録用紙に記録する機能を備えたスキャナ/画像形成部34を備えており、このスキャナ/画像形成部34には、スキャナ/画像形成部34を含むプリンタ32の各部の動作を制御するプリンタ制御部36に接続されている。また図2にも示すように、プリンタ32の上面手前側には操作パネル42が配設されており、この操作パネル42には、LCD等から成り任意の情報を表示可能な表示部38と、テンキー等を含んで構成されユーザーが任意の情報を入力可能な操作部40が設けられている。表示部38及び操作部40はプリンタ制御部36に接続されている。なお、プリンタ32は本発明に係る画像記録装置に対応している。
本実施形態では、持参した原稿の複写をユーザーが所望している場合には、ユーザーの指示に従ってプリンタ32で複写ジョブが実行されることで、原稿の画像を読取って記録用紙に記録する複写サービスが提供され、後述するファイル・サーバ92に予め格納されたプリントファイルの印刷をユーザーが所望している場合には、ユーザーの指示に従ってプリンタ32でプリントジョブが実行されることで、ファイル・サーバ92に格納されているプリントファイルの画像を記録用紙に記録するプリントサービスが提供される。また本実施形態では、上記の複写サービス又はプリントサービスの対価(プリンタ32の利用料金)の決済方法として、ユーザー(詳しくは後述する電子マネーサービス提供機関が提供する電子マネーサービスに加入している加入者)が所持しているICチップ46を用いる決済方法と現金投入による決済方法が用意されている。決済ユニット10は、ICチップ46を用いた決済方法及び現金投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された決済方法でプリンタ32の利用料金の決済を行う機能を備えており、本発明に係る決済装置に対応している。なお、ICチップ46を用いる決済方法では、決済ユニット10とICチップ46の間で無線通信(非接触通信)が行われるが(詳細は後述)、本実施形態ではこの非接触通信の一例として電磁波を用いた近接通信を採用した態様を説明する。この場合、決済ユニット10は近接型結合装置(PCD)として機能し、ICチップ46は近接型ICカード(PICC)として機能する。
決済ユニット10には、ICチップ46と近接通信を行う機能を備えたICチップヘッド12と、CPUやメモリを含んで構成されプリンタ32のプリンタ制御部36と接続された決済制御部20が設けられている。ICチップヘッド12は、アンテナ14、RF回路16及び変換回路18を備えており、決済制御部20に接続されている。RF回路16は、アンテナ14により電磁波が受信された場合には、アンテナ14から出力される信号を増幅して変換回路18へ出力し、変換回路18から信号が入力された場合には、該信号を増幅してアンテナ14へ供給することで、入力された信号を電磁波としてアンテナから放射させる。また変換回路18は、RF回路16から入力された信号を復調及び復号し、復調及び復号によって得られたデジタルデータを決済制御部20へ出力すると共に、決済制御部20から入力されたデジタルデータを符号化した信号で搬送波信号を変調し、変調後の信号をRF回路16へ出力する。決済制御部20は情報の読み取り及び書き込みが可能な不揮発性のメモリ(例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory))を内蔵しており、この不揮発性メモリには、後述する制御/決済処理を実行するための制御/決済プログラムが予め記憶されている。
図2に示すように、決済ユニット10は縦長の略直方体状で頂部に所定角度の傾斜面10Bが形成されたケーシング10A内に収納されている。ケーシング10Aはアンカー等によってプリンタ32の設置位置近傍の床面に固定されている。一方、本実施形態において、ICチップ46はカード型のキャリア又は携帯端末60(図3(A)参照、詳細は後述)に内蔵されており(ICチップ46を内蔵しているカード型のキャリアをICカードと称する)、図3(A)に示すように、決済ユニット10のケーシング10Aの傾斜面10B上には、ICカード又は携帯端末60を収納するための収納部28が設けられ、ICチップヘッド12のアンテナ14は、ICカード又は携帯端末60が収納部28に収納された状態で、ICカード又は携帯端末60に内蔵されているICチップ46との近接通信が可能となるように、収納部28の内面近傍に配置されている。
また収納部28には、収納部28の開口を開放/閉止するように手動で回動可能とされた開閉扉30(図3(B)参照)が取り付けられている。開閉扉30は、収納部28の開口を閉止している状態でも、収納部28に収納されたICカード又は携帯端末60を目視可能に半透明とされ、収納部28の開口を閉止する位置へ回動された状態で、上面が凸となるように湾曲された蓋部によって開口を閉止するように構成されている。なお、開閉扉30は動力により開閉するように構成しても良い。また収納部28の近傍には、ロック状態で、収納部28の開口している状態の開閉扉30の回動を阻止可能なロック機構26(図1参照)が設けられている。ロック機構26は決済制御部20に接続されており、ロック機構26のロック状態/アンロック状態の切り替えは決済制御部20によって行われる。また決済ユニット10には、LCD等から成り任意の情報を表示可能な表示部22と、複数のキーを含んで構成されユーザーが任意の情報を入力可能な操作部24も設けられている。図2に示すように、表示部22及び操作部24は傾斜面10B上の開閉扉30の近傍に配置され、決済制御部20に接続されている。
また、ケーシング10Aの頂部の奥側には床面に対して平行な水平面10Cが形成され、この水平面10C上には、プリンタ32の利用料金の決済のためにユーザーが金銭(現金)を投入するためのコイン投入口23及び紙幣挿入口25が設けられており、ケーシング10Aの手前側の側面には、決済完了後の残金をユーザーに返却するためのコイン返却口27が設けられている。これらのコイン投入口23、紙幣挿入口25及びコイン返却口27はケーシング10A内に設けられた現金取扱部21(図1参照)と連結されている。現金取扱部21は決済制御部20に接続されており、プリンタ32の利用料金の決済のためにユーザーによって現金が投入された場合に、決済制御部20と協働して利用料金の決済及び残金の返却を行う。
また、決済ユニット10は、インターネット86に接続された ファイル取得装置29を備えている。インターネット86には無数のコンピュータが接続されているが、図1では、このうちファイルサービスを提供するファイルサービス提供機関が所定のサービスを提供するためのファイル・サーバ92と、上記のファイルサービスを利用するユーザーが所持しているパーソナル・コンピュータ(PC)94のみ示している。ファイルサービス提供機関は、ユーザーからPC94等を介してプリントファイルが転送されると、転送されたプリントファイルに対してIDを発行してユーザーに通知すると共に、転送されたプリントファイルをファイル・サーバ92に保管し、任意の要求元(たとえば上記のファイル取得装置29)からインターネット86経由でIDが指定されてプリントファイルの転送が指示されると、指定されたIDに対応するプリントファイルをファイル・サーバ92から要求元へ転送するプリントサービスを提供する機関であり、上記のファイルサービスはファイル・サーバ92によって実現される。
ファイル取得装置29は決済制御部20に接続されており、プリンタ32によるプリントジョブの実行(プリントサービスの提供)を所望しているユーザによって、印刷対象のプリントファイルのIDが入力されると、入力されたIDをファイル・サーバ92へ転送することで、印刷対象のプリントファイルをファイル・サーバ92から取得し、取得したプリントファイルを、決済制御部20からの指示に従ってプリンタ32のプリンタ制御部36へ転送する。
一方、ICチップ46はアンテナ48と一体化されており、電源回路50、RF回路52、変換回路54、CPU56及びメモリ58を含んで構成されている。なお、メモリ58は本発明に係る記憶媒体に対応している。電源回路50はアンテナ48と共に共振回路を構成しており、アンテナ48により特定周波数の電磁波が受信されると相互誘導作用によって図示しないコンデンサに電力を蓄積し、蓄積した電力を整流してCPU56や他の回路に供給するように構成されている。CPU56はICチップ46の各部の動作を制御する。
またRF回路52は、アンテナ48により電磁波が受信された場合には、アンテナ48から出力される信号を増幅して変換回路54へ出力し、変換回路54から信号が入力された場合には、該信号を増幅してアンテナ48へ供給する。変換回路54は、RF回路52から入力された信号を復調及び復号し、復調及び復号によって得られたデジタルデータをCPU56へ出力すると共に、CPU56から入力されたデジタルデータを符号化した信号で搬送波信号を変調し、変調後の信号をRF回路52へ出力する。
また、メモリ58は情報の読み取り及び書き込みが可能な不揮発性のメモリ(例えばEEPROM)で構成されており、CPU56に接続されている。メモリ58には、ICチップ46(を内蔵しているICカード又は携帯端末60)を所持しているユーザーがICチップ46を用いて決済可能な残高を表す残金情報と、個々のICチップ46(すなわち個々のICチップ46を所持しているユーザー)を識別するためのチップ情報と、CPU56で実行可能なアプリケーション・プログラム(例えば後述する携帯端末制御プログラム等)が予め記憶されている。なお、残金情報は本発明に係る貨幣情報に対応している。
続いて図4を参照し、ICチップ46を内蔵した携帯端末60について説明する。携帯端末60に内蔵されているICチップ46は、CPUやメモリを含んで構成された制御部62に接続されており、制御部62と通信可能とされている。制御部62には情報の読み取り及び書き込みが可能な不揮発性のメモリ(例えばEEPROM)から成る記憶部80が接続されており、この記憶部80には、制御部62のCPUで実行可能な各種のアプリケーション・プログラム(例えば後述するネットチャージ・プログラム等)が予め記憶されている。また、携帯端末60の前面には、LCD等から成り各種情報を表示可能な表示部76と、電源スイッチやテンキー等を含んで構成された操作部78が各々設けられており、表示部76及び操作部78は制御部62に接続されている。
また携帯端末60は、無線通信網82を介しての通話又は通信を可能とする携帯電話機としての機能を備えている。図示は省略するが、無線通信網82は多数台の交換機が通信回線を介して互いに接続されていると共に、互いに異なる場所に設置され携帯端末60との間の無線通信を司る多数の基地局が、多数の交換機の何れかに各々接続されて構成されている。一方、制御部62には、増幅器68を介してスピーカ70が接続されていると共に、増幅器72を介してマイクロフォン74が接続されており、更に、無線通信部64を介してアンテナ66が接続されている。無線通信部64は、無線通信網82を介しての無線通信を司る部分であり、制御部62の制御下で、アンテナ66を介し、携帯電話機用に予め割り当てられた所定の周波数帯域の電磁波により、無線通信網82の特定の基地局と無線通信を行う機能を有している。
また、無線通信網82はインターネット86と相互接続されている。携帯端末60の中には、インターネット86に接続されたコンピュータと携帯端末60との情報の送受信を行うための機能(以下、インターネットアクセス機能と称する)が搭載されている携帯端末60が存在しており、無線通信網82には、インターネット86に接続されたコンピュータとインターネットアクセス機能が搭載されている携帯端末60との情報の送受信(例えばウェブページの閲覧や電子メールの送受信等)を司るサーバ84が設けられている。図4では、インターネット86に接続されている無数のコンピュータのうち、電子マネーサービスを提供する電子マネーサービス提供機関が所定のサービスを提供するためのサーバ・コンピュータ88と、前記電子マネーサービス提供機関と提携している金融機関が所定のサービスを提供するためのサーバ・コンピュータ90のみ示している。なお、サーバ・コンピュータ88は本発明に係る貨幣情報管理装置に対応している。本実施形態では、電子マネーサービス提供機関のサーバ・コンピュータ88と金融機関のサーバ・コンピュータ90がインターネット86を介して通信を行うが、その際、VPNを利用することも可能である。また、インターネット86に代えて専用線等の他の通信媒体を用いても構わない。
電子マネーサービス提供機関が提供する電子マネーサービスは、ユーザーに対してはICチップ46(のメモリ58に記憶されている残金情報)による決済(支払い)を可能とし、加盟店(この加盟店には、プリンタ32による複写サービスやプリントサービスを提供するサービス提供者も含まれる)に対しては、提供した商品又はサービスの対価としてユーザーが提示したICチップ46のメモリ58に記憶されている残金情報を、通常の貨幣と同等の貨幣価値を有する情報として取扱可能であることを保証するサービスである。電子マネーサービス提供機関は、ICチップ46を内蔵したPICCとしての携帯端末60を識別するための発行IDをメモリ58にチップ情報として書き込んだICチップ46内蔵の携帯端末60を加入申込者(ユーザー)に渡す。発行IDは個々のユーザーのデータと対応付けられてサーバ・コンピュータ88の記憶媒体に記憶される。本実施形態では、チップ情報として書き込まれる発行IDをユーザーと対応付けることで発行IDによってユーザーを識別しているが、加入申込者に対してユーザーIDを付与し、付与したユーザーIDをメモリ58の所定の領域に書き込み、ユーザーIDを個々のユーザーのデータと対応付けてサーバ・コンピュータ88の記憶媒体に記憶することでユーザーIDによってユーザーを識別しても良い。
また、上記の電子マネーサービスにおいて、ユーザーがICチップ46に貨幣価値をチャージさせる(ICチップ46への残金情報の新規書込み、或いは既に書き込まれている残金情報が表す決済可能金額の増額)ことは、所定のチャージ機にユーザーが金銭を投入することで行わせる以外に、携帯端末60を所持しているユーザーが携帯端末60を用いて、ICチップ46への貨幣価値のチャージをオンラインで指示する(以下、ネットチャージと称する)ことも可能とされている。ネットチャージを利用するユーザーは、加入申込時に資金調達先の金融機関(電子マネーサービス提供機関と提携している金融機関)、資金調達方法及びユーザー認証のためのパスワードを指定し、これらの情報は発行IDと対応付けてサーバ・コンピュータ88の記憶媒体に事前に記憶される。また、ネットチャージの利用を申し込んだユーザーのICチップ46のメモリ58には、チップ情報として「ネットチャージ利用有り」を意味する情報も書き込まれる。
なお、上記の資金調達方法には、例えば資金調達先金融機関としての特定銀行に開設されているユーザー名義の口座からの資金の引き落としや、資金調達先金融機関としてのクレジット会社からのユーザー名義での資金の融資等があり、例えば資金調達方法が「口座からの引き落とし」であれば、資金調達方法を表す情報としてユーザー名義の口座を特定する情報(銀行名、支店名、口座種別、口座番号等)も記憶媒体に併せて記憶され、資金調達方法が「クレジット会社からの融資」であれば、資金調達方法を表す情報としてユーザーが所持しているクレジットカードの番号も記憶媒体に併せて記憶される。
ネットチャージを指示する場合、ユーザーは携帯端末60の記憶部80に記憶されているネットチャージ・プログラムを起動させることで、制御部62によってネットチャージ処理を実行させる。このネットチャージ処理では、ネットチャージの実行を指示するために必要な情報(チャージ金額や発行ID、パスワード)を取得してサーバ・コンピュータ88に送信することで、ネットチャージの実行許可を要請する。これにより、サーバ・コンピュータ88の管理下でネットチャージ(ICチップ46のメモリ58に記憶されている残金情報が書き替えられることによる前記チャージ金額のチャージ:詳細は後述)が行われることになる。
次に本実施形態の作用を説明する。なお、以下で説明する処理のうち、決済ユニット10の決済制御部20から各種信号を受信した場合にプリンタ32のプリンタ制御部36で実行される処理は、現金又はプリペイドカードでのプリンタ32の利用料金の支払いを受け付ける従来構成の決済ユニットがプリンタ32と一体に設けられている場合の処理と同一であり、現金取扱部21で実行される現金取扱処理(図10)についても、従来構成の決済ユニットで実行される処理と同一であり、本実施形態に係る決済ユニット10は、従来構成の決済ユニットにICチップヘッド12や決済制御部20等を追加することで容易に実現可能であることを付記しておく。
プリンタ32のプリンタ制御部36は、プリンタ32の電源が投入されるとプリンタ32の各部に異常が無いか否か等をチェックする自己診断処理を行い、自己診断処理の結果、プリンタ32が複写ジョブやプリントジョブを実行可能な状態であることを確認すると、図5に示すプリント処理の実行を開始し、まずステップ100で決済ユニット10へwakeup信号を送信する。ステップ102では決済ユニット10の決済制御部20から準備完了信号を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ104へ移行し、決済制御部20から準備中信号を受信したか否か判定する。この判定が否定された場合もステップ106へ移行し、ユーザーによってジョブの内容が設定されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ108へ移行し、決済制御部20からジョブ開始信号を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ102に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ102〜108を繰り返す。
一方、決済制御部20は、決済ユニット10の電源が投入されると内蔵メモリに記憶されている制御/決済プログラムを実行することで図6,7に示す制御/決済処理を行う。なお、この制御/決済処理は本発明に係る決済制御手段に相当する処理であり、制御/決済処理を実行する決済制御部20は本発明に係る決済制御手段に対応している。
この制御/決済処理では、まずステップ150でプリンタ制御部36からwakeup信号を受信する迄待機する。プリンタ制御部36からwakeup信号を受信するとステップ150の判定が肯定されてステップ152へ移行し、現金取扱部21へwakeup信号を送信する。また、次のステップ154では、プリンタ32の利用を所望しているユーザーに対し、現金を投入するか、又はICチップ46(を内蔵したICカード又は携帯端末60)を収納部28に入れるよう要請するメッセージを表示部22に表示させることで、上記動作の実行をユーザーに要請する。次のステップ156では現金取扱部21から準備完了信号を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ158へ移行し、ICチップヘッド12によってICチップ46が検知されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ156へ戻り、何れかの判定が否定される迄ステップ156,158を繰り返す。
また現金取扱部21は、決済ユニット10の電源が投入されると図10に示す現金取扱処理を行う。なお、この現金取扱処理は第2の決済実行手段に相当する処理であり、現金取扱処理を行う現金取扱部21は本発明に係る第2の決済実行手段(詳しくは請求項4に記載の第2の決済実行手段)に対応している。この現金取扱処理では、まずステップ360でwakeup信号を受信する迄待機する。前述のように決済制御部20から送信されたwakeup信号を受信すると、ステップ360の判定が肯定されてステップ362へ移行し、決済可能金額を0に初期設定した後にステップ364へ移行し、ユーザーによってコイン投入口23にコインが投入されるか、又は紙幣挿入口25に紙幣が挿入される迄待機する。
プリンタ32を利用する(複写サービス又はプリントサービスの提供を受ける)ためにプリンタ32の設置箇所に到来したユーザーは、決済ユニット10の表示部22に表示されたメッセージを参照することで、プリンタ32が利用可能な状態であることを認識すると、前記メッセージによる要請に従い、ICチップ46を内蔵しているICカード又は携帯端末60を所持しかつICチップ46による決済を所望している場合には、ICカード又は携帯端末60を収納部28内に投入する動作を行い、現金よる決済を所望している場合には、コイン投入口23にコインを投入するか又は紙幣挿入口25に紙幣を投入する動作を行う。
ユーザーによってICカード又は携帯端末60が収納部28内に投入された場合、ICチップ46では、ICチップヘッド12のアンテナ14の発生するRF動作磁界の中に置かれ、これがアンテナ48で受信されることで、まず電源回路50の図示しないコンデンサに電力が蓄積され、蓄積された電力が整流されてICチップ46の各回路に供給されることで、ICチップ46の各回路の作動が開始され、ICチップヘッド12のアンテナ14からポーリングコマンドが送られてくるまで待機する。決済制御部20は、ICチップヘッド12のアンテナ14から所定の電磁波(PICCに対しポーリングレスポンスの送信を要求するポーリングコマンドを符号化しこれで変調した電磁波。以後、符号化したデータで変調することを、「データに基づいて変調する」と称する)を繰り返し放射させる。ICチップ46では、アンテナ48で電磁波が受信されることでアンテナ48から出力された信号がRF回路52で増幅され、変換回路54によって復調及び復号された信号がCPU56へ入力されて受信が行われる。CPU56は入力された情報を解析し、ポーリングコマンドであることを認識すると、ポーリングレスポンスを作成し、変換回路54へ出力する。CPU56から情報が入力されると、変換回路54は入力された情報を符号化した信号で搬送波信号を変調してRF回路52へ出力し、RF回路52は変換回路54から入力された信号を増幅してアンテナ48へ供給する。これにより、ポーリングレスポンスに基づいて変調された電磁波がアンテナ48から放射される。この電磁波がICチップヘッド12のアンテナ14で受信され、RF回路16で増幅され、変換回路18で復調及び復号された情報が入力されることで、決済制御部20はICチップ46の存在を検知する。決済制御部20はICチップ46の存在を検知すると、さらにICチップ46と決済ユニットとの間で近接通信を行って相互認証する。この相互認証が成功裏に完了したことをもってICチップ46が内蔵されたICカード又は携帯端末60が投入されたと判定し、前述のステップ158の判定が肯定される。相互認証に失敗した場合には、エラーである旨の表示を行う。ここで、ポーリングコマンドに対するポーリングレスポンスが受信されたことをもって携帯端末60が投入されたと判定してもよいが、この場合、少なくとも携帯端末60に対する近接通信による読み書きを行うまでに相互認証を完了させなくてはならない。
ステップ158の判定が肯定されると、決済制御部20は、まずユーザーに対して開閉扉30を閉止させる操作を行うよう要請するメッセージ「扉を閉じて下さい」を表示部22に表示させる。このメッセージに従い、ユーザーが開閉扉30を閉止する操作を行うと、表示部22に表示しているメッセージを消去すると共に、ロック機構26をロック状態へ切り替えることで、開閉扉30を閉止状態で保持する。これにより、ロック機構26がアンロック状態へ切り替わる迄の間、ユーザーによる収納部28からのICカード又は携帯端末60の取り出しが阻止される。決済制御部20は、続いてステップ160において、今回のジョブに対する決済方法を表す決済方法情報に「ICチップ優先」を意味する情報を設定する。
次のステップ162では、収納部28内に収納されているICカード又は携帯端末60に内蔵されたICチップ46のメモリ58から残金情報及びチップ情報を取得する。すなわち、決済制御部20は、ICチップヘッド12のアンテナ14から所定の電磁波(ICチップ46に対しメモリ58に書き込まれている情報の送信を要求するコマンド(データ)に基づいて変調した電磁波)を放射させることで、ICチップ46のメモリ58に書き込まれている情報の読み出しを試行する。決済ユニット10とICチップ46とのデータ交換のための近接通信は全て暗号化が成される。上記の所定の電磁波がアンテナ48で受信されると、アンテナ48から出力された信号がRF回路52で増幅され、変換回路54によって復号及び復調されることで、CPU56へ所定の情報が入力される。
CPU56は入力された情報を解析し、メモリ58に書き込まれている情報の送信を要求している所定の情報であることを認識すると、メモリ58に書き込まれている情報をメモリ58から読み出し、変換回路54へ出力する。CPU56から情報が入力されると、変換回路54は入力された情報で搬送波信号を変調してRF回路52へ出力し、RF回路52は変換回路54から入力された信号を増幅してアンテナ48へ供給する。これにより、メモリ58から読み出された情報に基づいて変調された電磁波がアンテナ48から放射され、この電磁波がICチップヘッド12のアンテナ14で受信され、RF回路16で増幅され、変換回路18で復号及び復調されて決済制御部20に情報として入力される。ICチップヘッド12から決済制御部20に情報が入力されると、決済制御部20は、入力された情報の中から残金情報及びチップ情報を抽出することで、残金情報及びチップ情報を取得し、ステップ166へ移行する。
一方、ユーザーによってコイン投入口23にコインが投入されるか、又は紙幣挿入口25に紙幣が挿入された場合には、現金取扱部21において、現金取扱処理(図10)のステップ364の判定が肯定されてステップ366へ移行し、コイン投入口23又は紙幣挿入口25を介して投入された現金の金額を計数し、計数した投入金額を決済可能金額に設定し、残金有りを意味する準備完了信号を送信する。次のステップ368ではジョブ設定情報を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ370へ移行し、現金が再度投入されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ372へ移行し、Feed/Count信号を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ374へ移行し、ジョブの実行終了が通知されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ368に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ368〜374を繰り返す。
上記のように、ユーザーによって現金が投入されることで現金取扱部21から送信された準備完了信号を決済制御部20が受信した場合には、制御/決済処理(図6,7)のステップ156の判定が肯定されてステップ164へ移行し、今回のジョブに対する決済方法を表す決済方法情報に「現金優先」を意味する情報及び「現金取扱部で決済中」を意味する情報を各々設定した後にステップ166へ移行する。ステップ166では、残金有りを意味する準備完了信号をプリンタ制御部36へ送信する。
プリンタ制御部36が上記の準備完了信号を受信すると、プリント処理(図5)では、ステップ102の判定が肯定されてステップ110へ移行し、複写ジョブやプリントジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知するメッセージを表示部38に表示させた後に、ステップ102に戻る。このメッセージを参照することで、ユーザーは、プリンタ32が複写ジョブやプリントジョブを実行可能な状態になったことを認識することができる。
また、プリンタ制御部36へ準備完了信号を送信すると、決済制御部20は、ステップ168でジョブ種別の選択を要請するメッセージを表示部22に表示させ、次のステップ170において、上記のメッセージを参照したユーザによって操作部24が操作されることで選択されたジョブ種別が複写ジョブかプリントジョブかを判定し、判定結果に応じて処理を分岐する。ユーザーによって選択されたジョブ種別が複写ジョブであった場合には、ステップ170からステップ172へ移行し、複写ジョブの内容を設定するよう要請するメッセージを表示部22に表示させることで、複写ジョブの内容設定をユーザーへ要請する。次のステップ174では、プリンタ制御部36からジョブ設定情報を受信したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ174を繰り返す。
複写ジョブの内容設定が要請されると、ユーザーは、複写したい原稿をプリンタ32のプラテンガラス上に載置すると共に、操作部40を操作することで実行すべき複写ジョブの内容(複写枚数・拡大縮小率・原稿の画像を複写する記録用紙のサイズ・コピー種別(カラー/モノクロ)等)を設定する。そして、複写ジョブの内容設定が完了すると、操作部40の複写開始ボタンを押下することで、複写ジョブの開始を指示する。これにより、プリンタ制御部36では、プリント処理(図5)のステップ106の判定が肯定されることでステップ114へ移行し、複写ジョブの開始が指示されたことを通知すると共に、ユーザーによって設定された複写ジョブの内容を表す情報を、ジョブ開始通知として決済制御部20へ送信する。
決済制御部20では、ジョブ開始通知を受信すると制御/決済処理(図6,7)のステップ174の判定が肯定されてステップ176へ移行し、プリンタ制御部36からジョブ開始通知として受信した情報に基づき、ユーザーによって設定された内容の複写ジョブを実行した場合の利用料金(すなわちユーザーが支払うべき決済金額)及び単価を演算する。そして、次のステップ184において、ステップ176で演算した利用料金を表示部22に表示させる。これにより、内容設定を行った複写ジョブを実行した場合の決済金額をユーザに認識させることができる。また、ステップ184ではプリンタ制御部36へ準備中信号を送信する。この準備中信号がプリンタ制御部36によって受信されることで、プリント処理(図5)のステップ104の判定が肯定されてステップ112へ移行し、料金不足のためにジョブを実行できない状態であることをユーザーに通知するメッセージ「料金不足」を表示部38に表示させた後にステップ102に戻り、ステップ102〜108を繰り返す。これにより、プリンタ32はジョブの実行を停止している状態で維持されると共に、料金不足をユーザに認識させることができる。
一方、ユーザーによって選択されたジョブ種別がプリントジョブであった場合には、ステップ170からステップ178へ移行し、印刷対象のプリントファイルのIDを入力するよう要請するメッセージを表示部22に表示させることで、プリントファイルのID入力をユーザーへ要請する。なお、このステップ178は、前述したステップ168,172と共に本発明に係る要請手段に対応している。ユーザーによって操作部24が操作されることで印刷対象のプリントファイルのIDが入力されると、次のステップ180において、入力されたIDに対応するプリントファイルを、ファイル取得装置29によってインターネット86経由でファイル・サーバ92から取得させる。
次のステップ182では、ファイル取得装置29によって取得された印刷対象のプリントファイルの内容(プリント枚数・記録用紙のサイズ・プリント種別(カラー/モノクロ)等)をファイル取得装置29に問い合わせ、ファイル取得装置29から通知されたプリントファイルの内容に基づいて、ユーザーによって入力されたIDに対応するプリントファイルの印刷(プリントジョブ)を実行した場合の利用料金(ユーザーが支払うべき決済金額)及び単価を演算する。そして、次のステップ184において、ステップ176で演算した利用料金を表示部22に表示させる。入力したIDに対応するプリントファイルについてプリントジョブを実行した場合の決済金額をユーザに認識させることができる。
次のステップ186では、先に設定した決済方法情報の内容に基づいて、今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」か否か判定する。今回のジョブに対する決済方法が「ICチップ優先」の場合には、判定が否定されてステップ188へ移行し、ICチップ46と近接通信を行うことで決済処理を行う。この決済処理は本発明に係る第1の決済実行手段に相当する処理であり、決済処理を実行する決済制御部20及びICチップヘッドは本発明に係る第1の決済実行手段に対応している。なお、本実施形態では、ユーザーがICカードを所持していた場合(ICチップヘッド12の通信相手がカード型のキャリアに内蔵されている場合)には、ステップ188における決済処理として図8に示す決済処理が行われ、ユーザーが携帯端末60を所持していた場合(ICチップヘッド12の通信相手が携帯端末60に内蔵されている場合)には、ステップ188における決済処理として図9に示す決済処理が行われる。ICチップ46がカード型のキャリアに内蔵されているか携帯端末60に内蔵されているかは、チップ情報に基づいて識別することができる。
以下、まずICチップ46がカード型のキャリアに内蔵されていた場合に決済制御部20で実行される決済処理について、図8を参照して説明する。この決済処理では、まずステップ130において、ICチップ46から読み出した残金情報が表す残金(ユーザーがICチップ46を用いて決済可能な金額)が、先のステップ176又はステップ182で演算した今回の利用における単価以上か否か判定する。判定が否定された場合は、今回の利用料金をICチップ46を用いて決済することは困難であるので、処理結果として「決済不能」を設定して決済処理を終了する。
また、ステップ300の判定が肯定された場合はステップ302へ移行し、残金情報が表す残金が先に演算した今回の利用料金以上か否か判定する。判定が否定された場合は今回の利用料金の全額をICチップ46を用いて決済することは困難であるので、ステップ306へ移行し、残金情報が表す残金から減算可能な最大金額(残金以下でかつ単価の倍数に相当する最大金額)を演算し、残金情報が表す残金から上記の減算可能な最大金額を減算するよう、ICチップヘッド12によってICチップ46に指示すると共に、処理結果として「決済未了」を設定する。この指示を受けたICチップ46は、メモリ58に記憶されている残金情報から指示された金額を減算し、減算後の金額を新たな残金情報としてメモリ58に書き込む。ステップ306の処理を行うとステップ308へ移行する。
また、ステップ302の判定が肯定された場合はステップ304へ移行し、残金から今回の利用料金分だけ減算するよう、ICチップヘッド12によってICチップ46に指示すると共に、処理結果として「決済完了」を設定する。この指示を受けたICチップ46は、メモリ58に記憶されている残金情報から指示された利用料金を減算し、減算後の金額を新たな残金情報としてメモリ58に書き込む。そしてステップ308では、残金から減額した金額(ICチップ46での決済金額)をICチップ46から読み出したチップ情報に含まれる発行IDと対応付けて内蔵メモリに記憶し、決済処理を終了する。このICチップ46での決済金額と発行IDの情報は、プリンタ32による複写サービスやプリントサービスを提供するサービス提供者が、今回の利用料金を電子マネーサービス提供機関に請求する際に用いられる。
次に、ICチップ46が携帯端末60に内蔵されていた場合に決済制御部20で実行される決済処理について、図9を参照して説明する。この決済処理では、まずステップ320において、先に説明したステップ302と同様に、ICチップ46から読み出した残金情報が表す残金が今回の利用料金以上か否か判定する。判定が肯定された場合は、先に説明した図8の決済処理と同様に、残金情報が表す残金から今回の利用料金を減算するようICチップ46に指示すると共に処理結果として「決済完了」を設定し(ステップ342)、残金から減額した金額(ICチップ46での決済金額)をICチップ46から読み出したチップ情報に含まれる発行IDと対応付けて内蔵メモリに記憶し(ステップ344)て決済処理を終了する。
一方、ステップ320の判定が否定された場合はステップ322へ移行し、ユーザーが所持している携帯端末60がインターネットアクセス機能が搭載されている携帯端末で、かつICチップ46から読み出したチップ情報の中に「ネットチャージ利用有り」意味する情報が含まれているか否かに基づいて、携帯端末60でネットチャージを行うことが可能か否か判定する。判定が否定された場合はステップ338へ移行し、前述のステップ300と同様に、残金情報が表す残金が今回の利用における単価以上か否か判定する。判定が否定された場合は処理結果として「決済不能」を設定して決済処理を終了するが、判定が肯定された場合はステップ340へ移行し、残金から減算可能な最大金額を演算し、残金情報が表す残金から上記の減算可能な最大金額分だけ減算するようICチップ46に指示すると共に、処理結果として「決済未了」を設定し(ステップ340)た後に前述のステップ344の処理を行って決済処理を終了する。
また、ステップ322の判定が肯定された場合はステップ324へ移行し、残金情報が表す残金を今回の利用料金から減算することで不足金額(ICチップ46へチャージすべき金額)を演算し、演算した不足金額を表示部22に表示させると共に、ネットチャージを行うか否かをユーザーに問い合わせるメッセージを表示部22に表示させる。不足金額及び上記のメッセージが表示されると、ユーザーは操作部24を操作することで、ネットチャージを行うか否かを通知する情報を入力する。次のステップ326では、ユーザーによって入力された情報に基づいてネットチャージが許可されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ338へ移行して前述の判定を行う。また、ネットチャージが許可された場合は、ステップ326の判定が肯定されてステップ328へ移行し、ICチップ46に対して不足金額及び発行IDを通知し、携帯端末60で実行されるネットチャージ・プログラムの起動を指示することで、ネットチャージの実行を要求する。
上記の要求を受信すると、ICチップ46では、メモリ58に予め記憶されている携帯端末制御プログラムがCPU40によって実行される。これにより、ICチップ46は、まず携帯端末60本体の電源がオフされている場合には、携帯端末60本体の電源をオンさせた後に、携帯端末60の記憶部64に記憶されているネットチャージ・プログラムを起動することで、先に説明したネットチャージ処理を制御部48によって実行させ、続いて、ネットチャージ処理を実行している制御部48に対し、決済ユニット10から通知された不足金額(チャージ金額)及び発行IDを通知する処理を順に行う。また、携帯端末60の制御部48は、ネットチャージ処理を実行することで、まずICチップ46からチャージ金額(不足金額)及び発行IDを受信し、続いてICチップ46経由で表示部22に不足金額を表示させると共に、ネットチャージを行うための暗証番号の入力を要請するメッセージを表示部22に表示させる。そして、ユーザーが操作部24を操作することで入力された暗証番号をICチップ46経由で受け取ると、受け取った暗証番号、受信したチャージ金額(不足金額)及び発行IDを、無線通信網82、インターネット86を介してサーバ・コンピュータ88へ送信することで、送信したチャージ金額のICチップ46へのチャージを許可するよう要請する。
一方、決済処理(図9)では、次のステップ330で所定時間待機した後に、ステップ332において、ICチップ46のメモリ58に記憶されている情報の読み出しをICチップヘッド12によって行わせ、ICチップヘッド12によって読み出された情報の中から残金情報を取得する。ステップ334では、ICチップ46から取得した残金情報が表す残金(決済可能金額)が今回の利用料金以上か否か判定する。判定が否定された場合はステップ336へ移行し、先のステップ328でネットチャージの実行を要求してから予め定められた制限時間が経過したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ330に戻り、ステップ334又はステップ336の判定が肯定される迄ステップ330〜336を繰り返す。これにより、ネットチャージが実行されて決済可能金額が増額されたか否かが所定時間毎に繰り返しチェックされることになる。
ネットチャージが実行され、ICチップ46のメモリ58に記憶されている残金情報が表す残金(決済可能金額)が不足金額分増額されると、ステップ334の判定が肯定されてステップ342へ移行し、前述のように、読み出した残金情報が表す残金から今回の利用料金を減算するようICチップ46に指示し(ステップ342)、今回の利用料金をICチップ46から読み出したチップ情報に含まれる発行IDと対応付けて内蔵メモリに記憶し(ステップ344)て決済処理を終了する。一方、ステップ336の判定が肯定された場合はステップ338へ移行して前述の判定を行う。
このように、本実施形態では、残金情報が表す残金(決済可能残高)が不足していた場合に、無線通信部64を介し、電子マネーサービス提供機関のサーバ・コンピュータ88に対し、決済可能残高の増額するよう要請するネットチャージ処理を携帯端末60によって行わせることで、ICチップ46のメモリ58に記憶されている残金情報が表す残金(決済可能残高)の増額を試行するので、決済可能残高を増額させるためにチャージ機に出向いて金銭を投入し所定の操作を行う等の煩雑な作業をユーザーに行わせることなく、決済可能残高を増額させることができる。
上述した決済処理が終了すると、決済制御部20は、制御/決済処理(図6,7)のステップ190において、ステップ188における決済処理の処理結果が「決済不能」か否か判定する。判定が肯定された場合はステップ154に戻り、ステップ154以降の処理を繰り返す。この場合、プリンタ32で複写ジョブやプリントジョブが開始されることはないので、ユーザーが決済方法としてICチップ46による決済を選択したにも拘わらず、ICチップ46のメモリ58に記憶されている残金情報が表す残金が今回の利用における単価未満であった場合にも、決済不能な状態に陥ることを防止することができる。
一方、ステップ190の判定が否定された場合はステップ192へ移行し、ステップ188における決済処理の処理結果が「決済完了」か否か判定する。判定が肯定された場合は何ら処理を行うことなくステップ202(図7)へ移行するが、判定が否定された場合(決済金額の全額を決済できなかった場合)にはステップ194へ移行し、ステップ118の決済処理におけるICチップ46での決済金額を決済可能金額として取得した後に、ステップ202へ移行する。
一方、今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」の場合には、ステップ186の判定が肯定されてステップ196へ移行し、実行するジョブの内容を表すジョブ設定情報を現金取扱部21へ送信する。この情報は、実行するジョブが複写ジョブであれば、ジョブ開始通知としてプリンタ制御部36から受信した複写ジョブの内容を表す情報をそのまま現金取扱部21へ送信すればよいが、実行するジョブがプリントジョブである場合には、先のステップ182でファイル取得装置29から通知されたプリントファイルの内容に基づいて、当該プリントジョブの内容を表す情報をジョブ設定情報として生成し、生成したジョブ設定情報を現金取扱部21へ送信する。次のステップ197では現金取扱部21からジョブ開始信号を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ198へ移行し、現金取扱部21から準備中信号を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ199へ移行し、ジョブのキャンセルを意味する情報を現金取扱部21から受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ197に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ197〜199を繰り返す。
現金取扱部21では、決済制御部20からジョブ設定情報を受信すると、現金取扱処理(図10)のステップ368の判定が肯定されてステップ376へ移行し、受信したジョブ設定情報に基づいて今回のジョブにおける単価及び利用料金(決済金額)を演算する。次のステップ378では今回のジョブにおける単価(及び利用料金)を演算済みか否か判定する。この場合は判定が肯定されてステップ380へ移行する。なお、今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」の場合、表示部22に決済金額が表示されて(図6のステップ184)、決済制御部20から現金取扱部21へジョブ設定情報が送信される前に、ユーザーによって現金が追加投入されることがある。この場合はステップ370の判定が肯定されてステップ390へ移行し、ユーザーによって追加投入された金額を計数し、現在の決済可能金額に追加投入金額を加算することで決済可能金額を更新した後に上記のステップ378へ移行するが、このときには単価(及び利用料金)が未演算であるので、判定が否定されてステップ368に戻り、ステップ368〜374が再度繰り返されることになる。
ステップ380では現在の決済可能金額がステップ376で演算した単価以上か(残金有り状態か)否か判定する。判定が否定された場合はステップ392へ移行し、ステップ380の判定が今回否定された時点より以前は残金有り状態であったか(状態が変化したか)否か判定する。ユーザーによる現金投入に伴って今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」に設定された場合、当初はステップ366で残金有り状態に設定されているので、上記判定が肯定されて肯定されてステップ394へ移行し、残金無しを意味する準備中信号を決済制御部20へ送信する。
現金取扱部21から送信された準備中信号が決済制御部20で受信されると、制御/決済処理(図6,7)のステップ198の判定が肯定されてステップ200へ移行し、プリンタ制御部36への準備中信号の送信を行った後にステップ199へ移行し、前述のようにステップ197〜199を繰り返す。決済制御部20から送信された準備中信号がプリンタ制御部36で受信されると、プリント処理(図5)のステップ104の判定が肯定されてステップ112へ移行し、料金不足のためにジョブを実行できない状態であることを通知するメッセージ「料金不足」を表示部38に表示させた後にステップ102に戻り、ステップ102〜108を繰り返す。これにより、ユーザーに対して現金投入が要請されることになる。
また、現金取扱部21で実行される現金取扱処理(図10)では、決済制御部20へ準備中信号を送信するとステップ396へ移行し、先のステップ380の判定が否定されてから所定時間が経過したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ398へ移行し、ユーザーによって現金が投入されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ396に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ396,398を繰り返す。ユーザによって現金が投入されると、ステップ398の判定が肯定されてステップ390に戻り、前述の投入金額の計数・決済可能金額の更新(ステップ390)が行われた後に、決済可能金額が今回のジョブにおける単価以上か否かの判定が再度行われる。なお、ステップ380の判定が再度否定された場合には、ステップ392の判定が否定されてステップ394がスキップされるので、決済制御部20への準備中信号の送信は省かれる。
先のステップ380の判定が否定されてから所定時間が経過する迄の間ユーザーによって現金が投入されなかった場合、或いは、ユーザーによって現金は投入されたものの、投入された現金の総額が今回のジョブにおける単価に満たなかった場合には、ステップ396の判定が肯定されてステップ400へ移行し、ジョブのキャンセルを意味する情報を決済制御部20へ送信してステップ368に戻る。上記情報が決済制御部20で受信されると、制御/決済処理(図6,7)ではステップ199の判定が肯定され、ジョブの実行終了を現金取扱部21へ通知した後にステップ154に戻る。この通知が現金取扱部21で受信されると、現金取扱処理(図10)のステップ374の判定が肯定されてステップ408へ移行し、現在の決済可能金額が0よりも大きいか否かが判定される。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ362に戻るが、判定が肯定された場合はステップ410へ移行し、コイン返却口27を介して現在の決済可能金額に相当する現金をユーザーへ返却した後にステップ362へ戻る。
一方、ユーザーによって現金が投入されることで、決済可能金額が少なくとも今回のジョブにおける単価以上となった場合には、ステップ380の判定が肯定されてステップ382へ移行し、ステップ380の判定が今回肯定された時点より以前は残金無し状態であったか(状態が変化したか)否か判定する。判定が肯定された場合は、ステップ384で残金有りを意味する準備完了信号を決済制御部20へ送信した後にステップ386へ移行し、ステップ382の判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ386へ移行する。ステップ386では決済制御部20へのジョブ開始信号の送信を未了か否か判定する。判定が肯定された場合はステップ388へ移行し、先のステップ376で演算した単価と現在の決済可能金額を通知してジョブの実行開始を指示するジョブ開始信号を決済制御部20へ送信した後にステップ368へ戻る。
現金取扱部21から送信されたジョブ開始信号が決済制御部20で受信されると、制御/決済処理(図6,7)のステップ197の判定が肯定されてステップ202(図7)へ移行する。ステップ202では、残金有りを意味する準備完了信号をプリンタ制御部36へ送信すると共に、プリンタ32で実行される複写ジョブ又はプリントジョブにおける決済金額及び単価を通知してジョブの実行開始を指示するジョブ開始信号をプリンタ制御部36へ送信し、更にプリント枚数を初期化(0に)する。次のステップ204では、プリンタ32で実行されるジョブがプリントジョブか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ208へ移行するが、判定が肯定された場合はステップ206へ移行し、ファイル取得装置29に対して、ファイル・サーバ92から取得したプリントファイルをプリンタ制御部36へ転送するよう指示した後にステップ208へ移行する。そしてステップ208ではプリンタ制御部36からFeed/Count信号を受信したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ208を繰り返す。
プリンタ制御部36が決済制御部20からジョブ開始信号を受信すると、プリント処理(図5)のステップ108の判定が肯定されてステップ116へ移行し、プリンタ32でこれから実行されるジョブがプリントジョブか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ120へ移行するが、判定が肯定された場合はステップ118へ移行し、決済制御部20からの指示に従ってファイル取得装置29から転送されるプリントファイルを受信し、受信したプリントファイルを記憶媒体に記憶させる処理を行った後にステップ120へ移行する。
ステップ120では、ユーザーによって実行が指示されたジョブ(複写ジョブ又はプリントジョブ)を実行中であることをユーザーに通知するメッセージ「処理中」を表示部38に表示させ、次のステップ122において、ユーザーによって実行が指示されたジョブの実行を開始する。そしてステップ124では、スキャナ/画像形成部34によって読み取られた原稿の画像又はプリントファイルの画像を1枚の記録用紙に記録して出力すると共に、当該画像記録に係る料金(決済制御部20から通知された単価)を利用料金に積算し、更に決済制御部20に対してFeed/Count信号を送信する。次のステップ126では、先のステップ124で積算している利用料金に通知された単価を加算した金額が、決済制御部20から通知された決済金額よりも大きいか否か判定する。判定が否定された場合はステップ128へ移行し、決済制御部20から準備中信号を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ134へ移行し、ユーザーによって実行が指示されたジョブの実行が終了したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ124へ戻り、ステップ126,128,134の何れかの判定が肯定される迄、ステップ124,126,128,134を繰り返す。
決済制御部20では、プリンタ制御部36からFeed/Count信号を受信すると、制御/決済処理(図6,7)のステップ208の判定が肯定されてステップ210へ移行し、プリント枚数をカウントアップする。次のステップ212では、決済方法情報に「現金取扱部で決済中」を意味する情報が設定されているか否かに基づいて、現金取扱部21で決済中か否か判定する。判定が否定された場合(ICチップ46で決済した金額分のジョブを実行する場合)はステップ214へ移行し、決済可能金額(=ICチップ46での決済金額)から今回のジョブにおける単価を減算する。次のステップ216では、単価を減算した後の決済可能金額が、今回のジョブにおける単価以上か否か判定する。判定が肯定された場合はステップ250へ移行し、プリンタ制御部36からジョブ終了信号を受信したか否かに基づいて、ジョブの実行が終了したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ208へ戻る。従って、今回のジョブに対する決済方法が「ICチップ優先」の場合には、ステップ208〜212,214,216,250が繰り返されることで、ICチップ46で決済した金額分のジョブが実行される。
また、ステップ212の判定が肯定された場合(ユーザーによって投入された金額分のジョブを実行する場合)はステップ240へ移行し、プリンタ制御部36から受信したFeed/Count信号を現金取扱部21へ送信する。また、次のステップ242では現金取扱部21から準備中信号を受信したか否か判定する。現金取扱処理(図10)では、決済制御部20からFeed/Count信号を受信すると、ステップ372の判定が肯定されてステップ404へ移行し、現在の決済可能金額から今回のジョブにおける単価を減算することで、ユーザーによって投入された現金に基づいてプリント1枚分の利用料金の決済を行う。次のステップ406では、減算後の決済可能金額が単価以上か否かを判定する。判定が肯定された場合は何ら処理を行うことなくステップ368に戻り、ステップ368〜374を繰り返す。このように、決済可能金額が単価以上の間は現金取扱部21から準備中信号は送信されないので、制御/決済処理(図6,7)のステップ242の判定が否定され、前述のステップ250へ移行する。従って、ステップ208〜212,240,242,250が繰り返されることで、ユーザーによって投入された現金分のジョブが実行される。
また、ジョブの実行途中で決済可能金額が単価未満となった場合には、現金取扱処理(図10)のステップ406の判定が否定されることでステップ392へ移行し、ステップ392の判定が肯定されることで現金取扱部21から決済制御部20へ準備中信号が送信される。これにより、制御/決済処理(図6,7)のステップ242の判定が肯定され、
ステップ244でプリンタ制御部36へ準備中信号を送信する。これにより、プリント処理(図5)ではステップ128の判定が肯定されてステップ129へ移行し、料金不足のためにジョブを実行できない状態であることをユーザーに通知するメッセージ「料金不足」を表示部38に表示させる。次のステップ130では準備完了信号を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ132へ移行し、ジョブ終了通知を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ130に戻り、何れかの判定が肯定される迄、ステップ130,132を繰り返す。これにより、準備完了信号又はジョブ終了通知を受信する迄の間、ジョブの実行が停止されることになる。
所定時間以内にユーザーによって現金が投入され(これにより現金取扱処理(図10)のステップ398の判定が肯定されてステップ390へ移行する)、投入された現金によって決済可能金額が単価以上になることで現金取扱処理のステップ380の判定が肯定されると、次のステップ382の判定が肯定されることでステップ384へ移行し、現金取扱部21から決済制御部20へ準備完了信号が送信される(ステップ386の判定は否定されるのでジョブ開始信号は送信されない)。制御/決済処理(図6,7)では、現金取扱部21から何らかの情報を受信すると次のステップ246へ移行し、受信した情報がジョブのキャンセルを意味する情報か否か判定する。この場合、現金取扱部21から受信した情報は準備完了信号であるので、ステップ246の判定が否定されてステップ248へ移行し、プリンタ制御部36へ準備完了信号を送信した後にステップ250へ移行する。決済制御部20から送信された準備完了信号がプリンタ制御部36で受信されると、プリント処理(図5)のステップ130の判定が肯定されてステップ134へ移行することでジョブの実行が再開される。
従って、今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」の場合、ジョブの実行途中で決済可能金額が不足した(単価未満になった)ときにも、ユーザーが現金を再投入すれば実行が停止されていたジョブが再開され、ユーザーによって投入された現金分のジョブが実行されることになる。
ところで、今回のジョブに対する決済方法が「ICチップ優先」で、かつ先に説明した決済処理(図6のステップ188)の処理結果が「決済完了」の場合(今回の利用料金の全額をICチップ46を用いて決済できた場合)には、ステップ216の判定が否定されることなくジョブの実行が終了するので、プリンタ制御部36で実行されているプリント処理(図5)のステップ134の判定が肯定され、ステップ136で決済制御部20へジョブ終了信号が送信される。これにより、制御/決済処理のステップ250(図7)の判定が肯定されてステップ252へ移行し、現金取扱部21で決済中か否かが再度判定される。この場合は判定が否定され、何ら処理を行うことなくステップ154(図6)に戻ることになる。
また、今回のジョブに対する決済方法が「ICチップ優先」で、かつ決済処理の処理結果が「決済未了」の場合(今回の利用料金の一部のみをICチップ46を用いて決済した場合)には、ジョブ全体の実行が終了する前にICチップ46で決済した金額分のジョブの実行が完了することでステップ216の判定が否定され、まずステップ217で今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」か否か判定する。この場合は判定が否定されてステップ218へ移行し、プリンタ制御部36へ準備中信号を送信する。これにより、プリント処理(図5)ではステップ128の判定が肯定されてステップ129へ移行し、前述のように、料金不足をユーザーに通知するメッセージを表示部38に表示させた後に、準備完了信号又はジョブ終了通知を受信する迄の間、ジョブの実行が停止される。
次のステップ220以降では、今回の利用料金のうちICチップ46による決済方法では残金不足で決済できなかった決済未了金額(不足金額)を現金投入での決済方法によって決済可能か否か試行する処理を行う。
すなわち、ステップ220では現金投入を要請するメッセージを表示部22に表示させる(不足金額も表示部22に併せて表示させることが好ましい)ことで、現金投入をユーザーに要請する。このステップ220は請求項3に記載の決済制御手段に対応している。またステップ222では、先のステップ210でカウントアップしていたプリント枚数(画像記録が行われて出力された記録用紙の枚数)に基づき、不足金額分に相当するジョブの内容を表すダミーのジョブ設定情報を生成し、生成したジョブ設定情報を現金取扱部21へ送信する。このステップ222は請求項4に記載の決済制御手段に対応している。次のステップ224では現金取扱部21からジョブ開始信号を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ225へ移行し、ジョブ設定情報を送信してから所定時間が経過したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ226へ移行し、ジョブのキャンセルを意味する信号を現金取扱部21から受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ224に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ224〜226を繰り返す。
今回のジョブに対する決済方法が「ICチップ優先」の場合、現金取扱部21で実行される現金取扱処理(図10)は現金投入待機状態(ステップ364の判定を繰り返している状態)となっており、ユーザーによって現金が投入されない状態が所定時間以上続いた場合には、ステップ225の判定が肯定されてステップ234へ移行し、プリンタ制御部36へジョブ終了通知を送信する。また、次のステップ236ではプリンタ制御部36からジョブ終了信号を受信したか否かに基づいてジョブの実行が終了したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ236を繰り返し、ジョブ終了信号を受信する迄待機する。プリンタ制御部36では、決済制御部20からジョブ終了通知を受信すると、プリント処理(図5)のステップ132の判定が肯定されてステップ136へ移行し、決済制御部20へジョブ終了信号を送信した後にステップ102に戻る。この場合、ユーザによって実行が指示されたジョブは、ICチップ46での決済金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られることになる。
また、ユーザーによって現金が投入され(これにより、現金取扱処理(図10)のステップ364の判定が肯定されると共に、先のステップ222で決済制御部20が送信したジョブ設定情報が現金取扱部21で受信されることで、現金取扱処理のステップ368の判定が肯定される)たものの、投入された現金の総額(決済可能金額)が今回のジョブにおける単価に満たず、その後の現金の追加投入も行われなかった場合には、現金取扱処理のステップ380の判定が否定されると共に、ステップ396の判定が肯定されることでジョブのキャンセルを意味する情報が決済制御部20へ送信される。
この情報が決済制御部20で受信されることで、制御/決済処理のステップ226(図7)の判定が肯定されてステップ232へ移行し、ジョブの実行終了を現金取扱部21へ通知する。この通知が現金取扱部21で受信されることで、現金取扱処理(図10)では、ステップ374の判定が肯定され、必要に応じてユーザーへの残金の返却が行われた後にステップ362に戻る。また、制御/決済処理(図6,7)ではステップ232の処理を行うと前述のステップ234へ移行し、プリンタ制御部36へジョブ終了通知を送信した後に、プリンタ制御部36からジョブ終了信号を受信する迄待機するので、この場合もユーザによって実行が指示されたジョブが、ICチップ46での決済金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られることになる。
また、ユーザーによって投入された現金の総額(決済可能金額)が今回のジョブにおける単価以上であった場合には、現金取扱処理(図10)のステップ380の判定が肯定されることで、ステップ388で決済制御部20へジョブ開始信号が送信される。このジョブ開始信号が決済制御部20で受信されると、制御/決済処理(図6,7)のステップ224の判定が肯定されてステップ228へ移行し、決済方法情報に「現金取扱部で決済中」を意味する情報を設定する。また、次のステップ230ではプリンタ制御部36へ準備完了信号を送信した後にステップ208に戻る。
これにより、プリント処理(図5)ではステップ130の判定が肯定されることでジョブの実行が再開される。また、制御/決済処理(図6,7)ではステップ212の判定が肯定されることで、ユーザーによって投入された現金に基づいて利用料金(ICチップ46による決済方法では残金不足で決済できなかった決済未了金額(不足金額))を決済しながらジョブの実行を継続する状態へ遷移することになる。ユーザーによって不足金額以上の現金が投入された場合には、ジョブの実行途中でステップ246の判定が肯定されることなくジョブの実行が終了することでステップ250の判定が肯定される。従って、ICチップ46での決済における不足金額の全額がユーザーによって投入された現金によって決済されることで、ユーザによって実行が指示されたジョブが最後まで実行されることになる。
また、ユーザによって投入された金額が不足金額に満たなかった場合には、現金取扱処理(図10)のステップ394で送信された準備中信号を受信することでステップ242の判定が肯定された後に、現金取扱処理のステップ396の判定が肯定されてステップ400で送信されたジョブのキャンセルを意味する情報を受信することで、ステップ246の判定が肯定され、ステップ256でジョブの終了を現金取扱部21へ通知する。次のステップ258では決済方法情報を参照して「現金優先」か否か判定する。この場合は「ICチップ優先」であるので、判定が否定されてステップ234へ移行し、プリンタ制御部36へジョブ終了通知を送信した後に、プリンタ制御部36からジョブ終了信号を受信する迄待機する。従って、この場合には、ユーザによって実行が指示されたジョブが、ICチップ46での決済金額分及びユーザーによる投入金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られることになる。
一方、今回のジョブに対する決済方法が「現金優先」で、ユーザーによって投入された金額が今回の利用料金に満たなかった場合(今回の利用料金の一部のみを投入された現金に基づいて決済した場合)には、ジョブ全体の実行が終了する前に投入された金額分のジョブの実行が完了し、ユーザーによる現金の追加投入も行われないことで、前述のステップ246の判定が否定され、ジョブの終了を現金取扱部21へ通知し(ステップ256)た後にステップ258へ移行する。この場合は「現金優先」のためにステップ258の判定が肯定されてステップ260へ移行する。次のステップ260以降では、今回の利用料金のうち投入された現金に基づく決済方法では金額不足で決済できなかった決済未了金額(不足金額)をICチップ46を用いた決済方法によって決済可能か否か試行する処理を行う。
すなわち、ステップ260では決済方法情報における「現金取扱部で決済中」を意味する情報の設定を解除する。また、ステップ262ではステップ210でカウントアップしていたプリント枚数に基づいて決済未了金額(不足金額)を演算し、演算した不足金額を表示部22に表示させる。次のステップ264では、ICチップ46(を内蔵したICカード又は携帯端末60)を収納部28に入れるよう要請するメッセージを表示部22に表示させることで、上記動作の実行をユーザーに要請する。ステップ266ではICチップヘッド12によってICチップ46が検知されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ268へ移行し、ICチップ46(を内蔵したICカード又は携帯端末60)を収納部28に入れるよう要請してから所定時間が経過したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ266へ戻り、何れかの判定が否定される迄ステップ266,268を繰り返す。
所定時間以内にICチップ46が検知されなかった場合には、ステップ268の判定が肯定されてステップ234へ移行し、プリンタ制御部36へジョブ終了通知を送信した後に、プリンタ制御部36からジョブ終了信号を受信する迄待機する。従って、この場合には、ユーザによって実行が指示されたジョブが、ユーザーによる投入金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られることになる。また、所定時間以内にICチップ46が検知された場合はステップ266の判定が肯定されてステップ270へ移行し、ICチップ46のメモリ58から残金情報及びチップ情報を取得した後に、次のステップ272において、先に説明したステップ188(図6)と同様にICチップ46と近接通信を行うことで決済処理を行う。次のステップ274では、ステップ272における決済処理の処理結果が「決済不能」か否か判定する。判定が肯定された場合はステップ234へ移行する。こ場合、ユーザによって実行が指示されたジョブは、ユーザーによる投入金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られる。
また、ステップ274の判定が否定された場合(処理結果が「決済完了」又は「決済未了」の場合)にはステップ276へ移行し、プリンタ制御部36へ準備完了信号を送信した後にステップ208に戻る。この場合、プリント処理(図5)のステップ130の判定が肯定されることでジョブの実行が再開される。ステップ272における決済処理の処理結果が「決済完了」の場合には、ユーザーによって投入された現金に基づく決済における不足金額の全額がICチップ46を用いて決済されているので、ユーザによって実行が指示されたジョブが最後まで実行される。
また、ステップ272における決済処理の処理結果が「決済未了」の場合(ユーザーによって投入された現金に基づく決済における不足金額の一部がICチップ46を用いて決済された場合)には、ICチップ46で決済した金額分のジョブの実行が完了することでステップ216の判定が否定されると、次のステップ217の判定が肯定されてステップ234へ移行するので、ユーザによって実行が指示されたジョブは、ユーザーによる投入金額分及びICチップ46で決済した金額分だけ実行された段階で実行が打ち切られることになる。
また、上記ではICチップ46による決済方法以外の決済方法として、ユーザーが現金を投入することによる決済方法を説明したが、現金に代えてプリペイドカードを用いてもよいし、現金とプリペイドカードを併用可能としてもよい。
また、上記ではICチップ46(を内蔵するICカード又は携帯端末60)が先に投入されたか、現金が先に投入されたかに基づいて、ユーザによって選択された決済方法が「ICチップ優先」か「現金優先」かを判断する例を説明したが、これに限定されるものではなく、ICチップと現金の何れを優先するかを選択する情報をユーザーに入力させ、入力された情報に従ってICチップ及び現金の一方を優先して決済するようにしてもよい。また、ICチップと現金の何れを優先するかを予め設定しておき、この設定に従ってICチップ及び現金の一方を優先して決済するようにしてもよい。
更に、上記では本発明に係る決済ユニット10とICチップ46の間で電磁波による近接通信を行う例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば密着型の通信でも近傍型の通信でも構わない。また、例えば赤外線による通信を行うようにしてもよいし(ICチップ46を内蔵する携帯端末60は赤外線通信を行う機能が搭載されていることが多いので、該機能を利用してもよい)、コネクタ等を介して電気的に接続した状態で有線通信を行うように構成することも可能である。
また、上記ではネットチャージにおいて、自動的にチャージ金額=不足金額に設定する例を説明したが、これに限定されるものではなく、チャージ金額を、ユーザーが事前に設定した金額、或いはネットチャージ時にユーザーが設定した金額としてもよい。また、本発明においてネットチャージは必須ではなく、ネットチャージを行わないようにしてもよい。
また、上記では本発明に係る貨幣情報に相当する残金情報がICチップ46のメモリ58に書き込まれている例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば残金情報は電子マネーサービス提供機関が管理しているサーバ・コンピュータ88の記憶媒体に記憶されており、ICチップ46のメモリ58には、上記の記憶媒体に記憶されている残金情報にアクセスするためのアクセス情報(例えば残金情報のアドレスやアクセスするための認証情報等)を書き込んでおき、該アクセス情報に基づいて決済装置が残金情報にアクセスするようにしてもよい。なお、上記態様において、サーバ・コンピュータ88の記憶媒体は請求項1に記載の貨幣情報記憶装置に対応している。
更に、上記では本発明に係るジョブ実行装置としてプリンタ32を例に説明したが、ジョブ実行装置はこれに限定されるものではなく、サーバ・コンピュータに別途保管されている印刷可能なコンテンツ群のうち、ユーザーによって選択されたコンテンツをサーバ・コンピュータから通信回線を介して取得して印刷するコンテンツ提供処理を行い、コンテンツに応じた利用料金を徴収するコンテンツ提供装置や、任意の他のジョブを実行する装置をジョブ実行装置として適用可能であることは言うまでもない。
本実施形態に係る決済ユニット、プリンタ、ICチップが内蔵された携帯端末及びネットワークの概略構成を示すブロック図である。 プリンタ及び決済ユニットの外観を示す斜視図である。 (A)は収納部が開放された状態、(B)は収納部が閉止された状態を各々示す斜視図である。 ICチップが内蔵された携帯端末及びネットワークの概略構成を示すブロック図である。 プリンタで実行されるプリント処理の内容を示すフローチャートである。 決済ユニットの決済制御部で実行される制御/決済処理の内容(の一部)を示すフローチャートである。 決済ユニットの決済制御部で実行される制御/決済処理の内容(の残り)を示すフローチャートである。 ICカードに内蔵されたICチップで実行される決済処理の内容を示すフローチャートである。 携帯端末に内蔵されたICチップで実行される決済処理の内容を示すフローチャートである。 現金取扱部で実行される現金取扱処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10 決済ユニット
12 ICチップヘッド
20 決済制御部
21 現金取扱部
29 ファイル取得装置
32 プリンタ
36 プリンタ制御部
46 ICチップ
58 メモリ
60 携帯端末

Claims (6)

  1. 決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置であって、
    ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、
    ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、
    前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請する要請手段と、
    前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択された場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す決済制御手段と、
    を備えたことを特徴とする決済装置。
  2. 決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置であって、
    ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、
    ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、
    前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請する要請手段と、
    前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、予め設定された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記予め設定された決済方法が前記記憶媒体を用いた決済方法である場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す決済制御手段と、
    を備えたことを特徴とする決済装置。
  3. 前記決済制御手段は、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択され、前記貨幣情報が表す決済可能残高が、前記設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合に、金額不足を補う金銭又はプリペイドカードの投入をユーザーに要請することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の決済装置。
  4. 前記第2の決済実行手段は、前記設定又は選択されたジョブ内容が通知されると、通知されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価を演算し、演算した対価の決済をユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて行うように構成されており、
    前記決済制御手段は、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択されるか、又は前記予め設定された決済方法が前記記憶媒体を用いた決済方法であり、前記貨幣情報が表す決済可能残高が、前記設定又は選択されたジョブ内容のジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合に、不足金額分に相当するダミーのジョブ内容を前記第2の決済実行手段に通知することで、前記金銭又はプリペイドカード投入による決済方法での不足金額の決済が可能なように前記第2の決済実行手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の決済装置。
  5. 決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置に適用される決済方法であって、
    前記決済装置は、
    ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、
    ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、
    を備え、
    要請手段は、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請し、
    決済制御手段は、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、ユーザーによって選択された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記記憶媒体を用いた決済方法がユーザーによって選択された場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す
    ことを特徴とする決済方法。
  6. 決済装置から料金不足を意味する準備中信号を受信した場合は記録媒体に画像を記録するジョブの実行を停止し、前記決済装置から準備完了信号を受信した場合に前記ジョブを実行可能な状態であることをユーザーに通知し、ユーザーによって前記ジョブの実行開始が指示されると前記決済装置へジョブ開始通知を送信し、ジョブ開始信号を受信した場合に予め設定又は選択された内容の前記ジョブを実行する画像記録装置がユーザーからの指示により前記ジョブを実行することで提供される商品又はサービスの対価を決済する決済装置に適用される決済方法であって、
    前記決済装置は、
    ユーザーに所持され決済可能残高を表す貨幣情報又は貨幣情報記憶装置に記憶されている前記貨幣情報にアクセスするためのアクセス情報を記憶した記憶媒体と通信を行うことで、前記記憶媒体に記憶されている貨幣情報又はアクセス情報に基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第1の決済実行手段と、
    ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づいて前記商品又はサービスの対価を決済可能な第2の決済実行手段と、
    を備え、
    要請手段は、前記画像記録装置へ前記準備完了信号を送信することで、実行すべき前記ジョブの内容を設定又は選択するようユーザーに要請し、
    決済制御手段は、前記要請手段による要請に従いユーザーによって設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済を、前記記憶媒体を用いた決済方法及び金銭又はプリペイドカード投入による決済方法のうち、予め設定された一方の決済方法に対応する一方の決済実行手段によって行わせると共に、前記予め設定された決済方法が前記記憶媒体を用いた決済方法である場合に、前記画像記録装置から前記ジョブ開始通知を受信すると前記画像記録装置へ前記準備中信号を送信し、前記第1の決済実行手段により、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価全額の決済が完了するか、又は前記提供される商品又はサービスの対価全額の決済が可能であることが確認されたときには、前記第1の決済実行手段による決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させ、前記貨幣情報が表す決済可能残高が前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価に満たなかった場合には、前記第1の決済実行手段による前記決済可能残高分の決済完了後に前記画像記録装置へ前記ジョブ開始信号を送信し、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記決済可能残高分の前記ジョブを前記画像記録装置によって実行させると共に、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードの残高が単一の記録媒体への画像記録の対価に相当する金額以上であることが前記第2の決済実行手段によって確認された後に、前記設定又は選択されたジョブ内容に従い前記画像記録装置によって単一の記録媒体への画像記録を行わせ、ユーザーによって投入された金銭又はプリペイドカードに基づく前記単一の記録媒体への画像記録の対価の決済を前記第2の決済実行手段によって行わせることを、前記設定又は選択されたジョブ内容の前記ジョブが完了すると共に前記ジョブが実行されることで提供される商品又はサービスの対価の決済が完了する迄繰り返す
    ことを特徴とする決済方法。
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