JP4512965B2 - 壁下地材及び壁下地材の製造方法 - Google Patents

壁下地材及び壁下地材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は容易に且つ正確に取付け用い得る壁下地材及びその製造方法の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築物における壁下地は、多くの場合、施工現場において夫々の壁の仕上げに対応して構成されており、例えば、木ずり下地、ラス張り下地などの下地や、合板下地などの各種面材を用いた壁下地などがあった。
【0003】
かかる壁下地において、前記木ずり下地やラス張り下地は、建築現場において用意された小幅板を柱や間柱に対して所定の間隔で止め付ける下地処理に多くの手間と時間とを要し、しかも、この小幅板が水平の向きに止め付けられるため、この小幅板間にある間隔内の空気の上昇による換気に難があり、更に、形成される壁の壁耐力に限界があった。
【0004】
また、前記合板などの面材下地材を用いて構成される壁下地にあっては、その下地構成部における通気に難があり、また、この下地を合板で構成した場合、この合板における接着剤層が通湿性を阻害する不具合が認められた。
【0005】
かかる各壁下地における不具合を解消し、壁下地を容易に構成できると共に、通気性に優れ、しかも、相当の壁体力を備えた壁を構成する壁仕上げ用下地パネル及び壁構造が特開平12−160732において開示されている。
【0006】
この特開平12−160732で開示された壁仕上げ用下地パネルは、図35において示されるように、接合一体化される表側下地板201と裏側下地板202とで構成してあり、しかも、この表側下地板201及び裏側下地板202を、夫々、帯状小幅板211、212を所定の間隔をおいて傾斜する方向に多数平行に配設することにより構成してあると共に、この表側下地板201を構成する帯状小幅板211と裏側下地板202を構成する帯状小幅板212とを互いに交差するように相反する方向に傾斜させ、その交差部220において前記表側下地板201と裏側下地板202とを接合して構成してあり、この壁仕上げ用下地パネル200を建物の外壁面に沿って設けた柱や間柱などの構造躯体に取付けることによって壁仕上げ用下地構造を構成することが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる壁仕上げ用下地パネル200を用いて壁仕上げ用下地構造を構成する場合、この壁仕上げ用下地パネル200を構造躯体に対して正確且つ確実に止め付けるために、通例、柱や間柱などの各構造躯体における当該壁仕上げ用下地パネル200の各取付け位置間の間隔を測り出すと共に、この測り出し寸法から割り出される取付け位置を該壁仕上げ用下地パネル200面に墨糸を用いた墨打ちやインクを板面に吹き付ける構成のインクジェット装置を用いた線表示で表示し、この表示線に沿って当該壁仕上げ用下地パネル200を構造躯体に止め付ける必要があった。
【0008】
しかしながら、この壁仕上げ用下地パネル200に墨糸を用いて墨出しをするには相当の墨出し技術を要し、特に、当該壁仕上げ用下地パネル200は、その墨付け面が格子状をなしていることから、この壁仕上げ用下地パネル200に対して正確に墨入れをするためには相当の熟練者により相当の時間をかけて行う必要があった。
【0009】
また、この壁仕上げ用下地パネル200にインクジェット装置を用いて線表示をすることは、当該装置の設置コストが割高であり、また、当該装置の操作やメンテナンスに当該装置特有の技術を要するなどの不具合があった。
【0010】
また、このように壁仕上げ用下地パネル200に表示される墨線やインクジェット装置による吹きつけインキの線は当該壁仕上げ用下地パネル200の濡れに伴って滲みだしたり、他の部材との接触などに伴って消失するなどの不具合があった。
【0011】
また、このように壁仕上げ用下地パネル200に表示される墨線やインクジェット装置による吹きつけインキの線は当該壁仕上げ用下地パネル200の面に表示されていることから、これを目視した際に、当該壁仕上げ用下地パネル200面の色合いや地肌面の状態や、その目視の角度や光線の具合などによって見難い場合があった。
【0012】
この発明は、通気性を備え、しかも、相当の壁体力を有する壁の構成に都合の良い壁下地を容易に構成できると共に、備えられている止め付け用基準線が目視し易く、しかも、当該止め付け用基準線が壁下地材の濡れ出しや他の部材との接触などによっても損なわれることのないようにした壁下地材及び当該止め付け用基準線を容易に、且つ正確に、当該壁下地材に低コストでもたらし得るようにした当該壁下地材の製造方法の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、少なくとも上側縁部、下側縁部、左側縁部及び右側縁部を躯体に止め付けて用いられる四角形状で格子状をなす壁下地材であって、
この壁下地材が、板面相互をほぼ同面状にして傾斜状に並設されている複数の木質小幅板からなる裏側小幅板群と、
この裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板と交差する向きに傾斜し、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設されている複数の木質小幅板からなる表側小幅板群とを備えており、
しかも、前記裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられており、且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられていると共に、
前記裏側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板と、該木質小幅板の板面に板面を向き合わせて重ね合わせの状態に備えられている前記表側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板とが互いの交差部で接合一体とされており、
且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板の表面部に、直線状の凹筋又は直線状の切り筋が前記壁下地材の少なくとも各側縁に沿って設けてあり、
しかも、この壁下地材が、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬され、且つ該浸漬液から取り出し乾燥され、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とするようにしてあることを特徴とする壁下地材としてある。
【0014】
このように構成される壁下地材にあっては、当該壁下地材における少なくとも上側縁部、下側縁部、左側縁部及び右側縁部を前記躯体に対して、前記の目立たされた止め付け用基準線上で打ち込まれる釘やねじ入れられるビスなどで容易且つ正確に止め付けられ、相当の壁体力を有する壁を構成する壁下地を構成することができる。
【0015】
また、このように構成される壁下地材にあっては、これを用いて壁下地を構成した場合、前記表側小幅板群を構成する各木質小幅板間及び裏側小幅板群を構成する各木質小幅板間に傾斜した隙間が構成され、また、この壁下地の厚さ方向に、該壁下地材の表側小幅板群と裏側小幅板群とが構成する格子目状の孔が貫通状態に構成され、構成される壁下地に良好な通気性がもたらされるように機能する。
【0016】
また、このように構成される壁下地材にあっては、この壁下地材の取扱において、これに備えられている止め付け用基準線が壁下地材の濡れ出しや他の部材との接触などによって損なわれることがなく、また、当該壁下地材を躯体に止め付け用いる際に該止め付け用基準線を容易且つ確実に目視できる。
【0017】
また、このように構成される壁下地材にあっては、この壁下地材の取扱において、当該壁下地材が防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤で処理済であることを容易且つ確実に認識することができる。
【0018】
また、前記目的を達成するために請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の壁下地材の製造方法であって、
複数の木質小幅板材を、傾斜状に、しかも、所定の間隔を離して平行に、且つ板面相互をほぼ同面状に並設して第1の小幅板材群を構成すると共に、
この第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材の板面に板面を向き合わせて該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に重ね合わせの状態に備えられる第2の小幅板材群を構成する複数の木質小幅板材を、該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材と交差する向きに傾斜するように所定の間隔を離して平行に、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設し、且つ、前記第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に夫々の交差部で接合一体として一次壁下地中間材を構成する工程と、
この一次壁下地中間材を切断して該一次壁下地中間材を所定の大きさとする切断処理工程と、
この一次壁下地中間材の切断処理工程において、この一次壁下地中間材の移動又は該一次壁下地中間材の切断手段の移動に伴って、当該一次壁下地中間材における前記第1の小幅板材群の木質小幅板材及び第2の小幅板材群の木質小幅板材の一方の前記壁下地材の表側を構成する木質小幅板材の表面部に、少なくとも前記切断手段による切断縁に沿って又は少なくとも前記切断手段による切断予定線に沿って直線状の凹筋又は直線状の切り筋を形成する工程と、
この切断処理工程と前記凹筋又は切り筋の形成工程とを経て得られた二次壁下地中間材を、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬すると共に該浸漬液から取り出し乾燥して、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とする着色及び薬剤の処理工程とを有していることを特徴とする壁下地材の製造方法としてある。
【0019】
このように構成される壁下地材の製造方法にあっては、前記壁下地材における特長を備えた壁下地材を容易且つ確実に提供でき、特に、前記止め付け用基準線を当該壁下地材に対して容易且つ確実に低コストで施すことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る壁下地材及びその製造方法の典型的な各実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
図1〜図11は、典型的な一実施の形態に係る壁下地材K及び当該壁下地材Kの典型的な使用態様を示したものであり、図1は、この壁下地材Kを建物Bの躯体100に取り付けた状態を正面側から見て示している。図2〜図4は、この壁下地材Kを、図2では、斜め上方から見て、図3では、正面側から見て、図4では、その要部を拡大して正面側から見て示しており、図5の(1)は、当該壁下地材Kの裏側小幅板群30Aを構成している木質小幅板40Aを、図5の(2)は当該壁下地材Kの表側小幅板群30Bを構成している木質小幅板40Bの要部を夫々正面側から見て示している。
図6〜図8は、この典型的な実施の形態に係る壁下地材Kに設けられている止め付け用基準線50の各態様を示したものであって、図6では、当該壁下地材Kに備えられている典型的な凹筋51により構成される止め付け用基準線50を、図7では、当該壁下地材Kに備えられている他の典型的な凹筋51により構成される止め付け用基準線50を、図8では、当該壁下地材Kに備えられている典型的な切り筋52により構成されている止め付け用基準線50を夫々当該壁下地材Kの要部の拡大断面の状態で示している。
図9〜図11は、当該壁下地材Kを備え付け用いた典型的な建物Bの要部を夫々示すものであって、図9では、当該建物Bの要部を縦方向で断面して、図10では、当該建物Bの要部を水平方向で断面して、更に、図11では、当該壁下地材Kの建物Bに対する取付け部の要部を拡大して断面の状態で示している。
【0022】
図12〜図34は、典型的な一実施の形態に係る壁下地材Kの製造工程のうちの主要な工程における各被処理材の状態を示したものであって、図12の(1)は、当該壁下地材Kの製造に用いられる木質小幅板材20Aを、図12の(2)は当該壁下地材Kの製造に用いられる木質小幅板材20Bを、その要部を上方から見て示したものであり、図13では、この木質小幅板材20Aを並設して第1の小幅板材群10Aを構成した状態を上方から見て、図14では、当該第1の小幅板材群10Aの並設の一手法を、その要部を上方から見て示している。また、図15では、図13のように並設されている第1の小幅板材群10Aに対して斜めに交差するように木質小幅板材20Bを重ね合わせ状態に並設し且つ該木質小幅板材20Bと前記小幅板材群10Aを構成する各木質小幅板材20Aとを夫々の交差部21において接合して一次壁下地中間材K’とした状態を上方から見て示すものであり、図16では、図14のように並設された第1の小幅板材群10Aに対して図15に示されるように第2の小幅板材群10Bを構成する各木質小幅材20Bを互いに板面を向き合わせて接合一体として前記一次壁下地中間材K’を構成する一手法を、その要部を上方から見て示している。
図17は、互いに板面を向き合わせて重ね合わせの状態に接着された第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bよりなる一次壁下地中間材K’をプレス装置93を用いて押圧する状態の要部を側面から見て示しており、図18及び図19は、接合一体とされた第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bよりなる一次壁下地中間材K’に対して、当該一次壁下地中間材K’を所定大きさとする切断処理と共に当該一次壁下地中間材K’に対して凹筋51又は切り筋52を形成する状態を上方から見て示したものであって、図18では、当該一次壁下地中間材K’における長手縁に沿った当該一次壁下地中間材K’に対する切断処理と当該長手縁に沿って凹筋51又は切り筋52と、この凹筋51又は切り筋52に平行で且つ一次壁下地中間材K’における幅側のほぼ中央部を通る凹筋51又は切り筋52とを形成する状態を、図19では、当該一次壁下地中間材K’における短手縁に沿った当該一次壁下地中間材K’に対する切断処理と当該短手縁に沿った凹筋51又は切り筋52を形成する状態を示している。
図20は、この一次壁下地中間材K’に対する切断処理及び典型的な凹筋51の形成処理の一態様を模式的に一部断面の状態として側方から見て示しており、図21は、前記図20における凹筋51の形成に用いられる典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具71を示している。
図22は、他の典型的な凹筋51を形成している状態を他の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具72と共に示しており、図23は、当該回転円盤状筋付け具72を示している。
図24は、他の典型的な凹筋51を形成している状態を更に他の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具73と共に示しており、図25は、当該回転円盤状筋付け具73を示している。
図26は、典型的な切り筋52を形成している状態を典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具74と共に示しており、図27は、当該回転円盤状筋付け具74を示している。
図28は、他の典型的な切り筋52を形成している状態を更に他の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具75と共に示しており、図29は、当該回転円盤状筋付け具75を示している。
図30は、凹筋51の典型的な一例としての四角形状断面の凹筋51aを、また、図31は、当該凹筋51の他の典型的な一例としてのV字状断面の凹筋51bをそれぞれ要部の断面として示しており、図32は、典型的な切り筋52の一例を要部の断面として示している。
図33は、前記一次壁下地中間材K’に対して切断処理と凹筋51又は切り溝52の形成処理をして得られた二次壁下地中間材K”を浸漬液95に浸漬している状態を模式的に要部の断面状態として示している。
図34は、浸漬液95から取り出されて乾燥処理されて得られた壁下地材Kを正面側から見て示している。
【0023】
まず、この典型的な一実施の形態に係る壁下地材Kについて具体的に説明する。
この壁下地材Kは、建物Bにおける壁の仕上げ用の下地を構成するために用いられるものであって、少なくとも各側縁部Kb、即ち、上側縁部Kb1、下側縁部Kb2、左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’を躯体100に止め付けて用いられる四角形状で、格子状をなす壁下地材Kとしてある。
かかる壁下地材Kは、板面40Aa相互をほぼ同面状にして傾斜状に並設されている複数の木質小幅板40Aからなる裏側小幅板群30Aと、
この裏側小幅板群30Aを構成する前記木質小幅板40Aと交差する向きに傾斜し、且つ、板面40Ba相互をほぼ同面状にして並設されている複数の木質小幅板40Bからなる表側小幅板群30Bとを備えており、
しかも、前記裏側小幅板群30Aを構成する前記木質小幅板40Aが夫々所定の間隔を離して平行に備えられており、且つ、前記表側小幅板群30Bを構成する前記木質小幅板40Bが夫々所定の間隔を離して平行に備えられ、
且つ、前記裏側小幅板群30Aを構成する前記夫々の木質小幅板40Aと、該木質小幅板40Aの板面40Aaに板面40Baを向き合わせて重ね合わせの状態に備えられている前記表側小幅板群30Bを構成する前記夫々の木質小幅板40Bとが互いの交差部41で接合一体とされていると共に、
前記表側小幅板群30Bを構成する前記木質小幅板40Bの表面部43に、直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52が前記壁下地材Kの少なくとも各側縁Kaに沿って設けてあり、
しかも、この壁下地材Kが防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬され、且つ該浸漬液から取り出し乾燥され、前記凹筋51又は前記切り筋52を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材Kの止め付け用基準線50とするようにしてあって、この壁下地材Kが、前記躯体100に対して、前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aの側を添装状態にして、前記止め付け用基準線50上から打ち込まれる釘105やねじ込まれるビスなどによって止め付け得る構成としてある。
【0024】
なお、前記の「板面40Aa相互をほぼ同面状にして並設」とは、前記複数の木質小幅板40Aが、夫々における木口と木端とにより囲まれた上側にある板面40Aa相互、及び、下側にある板面40Aa相互をほぼ同面状にして並設されることを意味している。
また、前記の「板面40Ba相互をほぼ同面状にして並設」とは、前記複数の木質小幅板40Bが、夫々における木口と木端とにより囲まれた上側にある板面40Ba相互、及び、下側にある板面40Ba相互をほぼ同面状にして並設されることを意味している。
【0025】
この実施の形態にかかる壁下地材Kは、建物Bを構成する柱101や間柱102や各種横架材103などの構成躯体100に対して、少なくとも上側縁部Kb1、下側縁部Kb2、左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’を止め付けて、壁仕上げ用の壁下地を構成する手段として用い得る形態を備えたものとしてあり、典型的には、建物Bの躯体100を構成する梁103bなどの横架材103に上側縁部Kb1を、土台103aなどの横架材103に下側縁部Kb2を、柱101又は間柱102に左側縁部Kb3と右側縁部Kb3’を夫々釘やビスなどを用いて止め付け得る形状、大きさを備えた四角形状で、格子状に構成してある。
この図示例にあっては、四角形状、特に、各隅部Kcを面取り状とした直角四辺形の形状に構成してあり、前記柱101や間柱102や各種横架材103などの構成する空間を都合良く塞ぐ上下方向に長い長方形の格子状体として構成してある。
【0026】
かかる壁下地材Kは、複数の木質小幅板40Aによって構成されている裏側小幅板群30Aと、複数の木質小幅板40Bによって構成されている表側小幅板群30Bとを、当該木質小幅板40Aと木質小幅板40Bとを一体に接合して構成してある。
【0027】
この壁下地材Kを構成する裏側小幅板群30Aは、所定の間隔を離して平行に、しかも、板面40Aaがほぼ同面状となるように並設された複数の木質小幅板40Aによって構成してある。
即ち、当該裏側小幅板群30Aを、ほぼ同一の厚さからなる複数の木質小幅板40Aを順次に木端40Abを向き合わせるように所定の間隔を離して平行に並設して構成してあり、この並設された複数の木質小幅板40Aが、躯体100に取り付けられる壁下地材Kにおける水平線に対して所定の角度、典型的には、当該水平線に対してほぼ45度の角度で傾斜するように備えられた構成としてあり、しかも、この並設されている各木質小幅板40Aにおける夫々の木口40Acを通る仮想の直線tが前記壁下地材Kの外郭形状のなす四角形状を構成するようにしてある。
【0028】
更に具体的には、この裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40Aは、柱101間、間柱102間、又は柱101と間柱102間にわたって斜めにかけ渡され得るように当該壁下地材Kを構成する木質小幅板40Aと、これらの木質小幅板40Aの下方及び上方にあって、これらの木質小幅板40Aよりも順次に短尺とされて当該柱101又は間柱102と横架材103との間にかけ渡され得るように当該壁下地材Kを構成する木質小幅板40Aとを有し、
前記壁下地材Kにおける各側縁Ka、即ち、上側縁Ka1、下側縁Ka2、左側縁Ka3、右側縁Ka3’の夫々において、この裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40Aにおける各木口40Acを通る仮想の直線tが該壁下地材Kの外郭形状のなす四角形状、特に、この図示例にあっては長方形状を構成するようにしてある。
【0029】
次いで前記壁下地材Kを構成する表側小幅板群30Bは、前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aに交差する向きに備えられているものであって、所定の間隔を離して平行に、しかも、板面40Ba相互がほぼ同面状となるように並設された複数の木質小幅板40Bによって構成してある。
即ち、当該表側小幅板群30Bを前記木質小幅板40Aに交差し、しかも、順次に木端40Bbを向き合わせるように所定の間隔を離して平行に並設されているほぼ同一厚さの複数の木質小幅板40Bによって構成してあり、この並設された複数の木質小幅板40Bが、躯体100に取り付けられる該壁下地材Kにおける水平線に対して所定の角度、典型的には、当該水平線に対してほぼ45度の角度で傾斜するように備えられた構成、即ち、前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aに直交する構成としてあり、
この並設されている各木質小幅板40Bにおける夫々の木口40Bcを通る仮想の直線t’が前記壁下地材Kの外郭形状をなすように構成してある。
【0030】
更に具体的には、この表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40Bは、柱101間、間柱102間、又は柱101と間柱102間にわたって斜めにかけ渡され得るように当該壁下地材Kを構成する木質小幅板40Bと、これらの木質小幅板40Bの下方及び上方にあって、これらの木質小幅板40Bよりも順次に短尺とされて当該柱101又は間柱102と横架材103との間にかけ渡され得るように当該壁下地材Kを構成する木質小幅板40Bとを有し、前記壁下地材Kにおける各側縁Ka、即ち、上側縁Ka1、下側縁Ka2、左側縁Ka3及び右側縁Ka3’の夫々において、この表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40Bにおける各木口40Bcを通る前記仮想の直線t’が前記壁下地材Kの外郭形状、特に、この図示例にあっては長方形状をなすように構成してある。
【0031】
かかる裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bは、この裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40Aにおける板面40Aaに、該表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40Bにおける板面40Baを向き合わせて、重ね合わせの状態とされていると共に、夫々の交差部41において当該木質小幅板40A及び木質小幅板40Bの板面40Aa、40Ba相互が、例えば、水性ビニルウレタンなどの接着剤などによって一体に接合されて四角形状で格子状をなす壁下地材Kを構成している。
【0032】
この図示例に係る壁下地材Kにあっては、該壁下地材Kにおける上側縁Ka1、下側縁Ka2、左側縁Ka3及び右側縁Ka3’の各側縁Kaにおいて互いに重なり合う各木質小幅板40A及び各木質小幅板40Bが、夫々の木口40Ac、40Bcを同一面上に連続して備えた構成、即ち、互いに板面40Aa、40Baを向き合わせて重ね合わせの状態で一体とされている該木質小幅板40A及び木質小幅板40Bが互いの木口40Ac、40Bcを揃えた構成とし、
更に、該壁下地材Kにおける各隅部Kcにあっては、例えば、台形状の木質小幅板40A又は木質小幅板40Bを用意し、当該台形の上底とされる当該木質小幅板40A又は木質小幅板40Bにおける短い側の木端40Ab、40Bbを当該壁下地材Kにおける面取り状の隅部Kc面になすと共に、この木質小幅板40Aにおける両端木口40Acに該木質小幅板40Aに交差して備えられる夫々の木質小幅板40Bの木口40Bcを揃え、また、前記隅部Kcを構成する台形状の木質小幅板40Bにおける両端木口40Bcに該木質小幅板40Bに交差して備えられる夫々の木質小幅板40Aの木口40Acを揃えて、当該木質小幅板40Aと木質小幅板40Bとを重ね合わせ状態にして、夫々の交差部41において接合一体としてあって、
前記壁下地材Kにおける上側縁部Kb1、下側縁部Kb2、左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’が、いずれも木質小幅板40A及び木質小幅板40Bの重なり合った交差部41の接合部とされており、隅部Kc及び各側縁部Kbにおいて十分な強度を備えた壁下地材Kとされ、且つ当該壁下地材Kを釘105やビスなどを用いて柱101や、間柱102や横架材103などの躯体100に対して都合よく止め付け得る構成とされている。
【0033】
かかる裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aと、表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bは、典型的には、建物Bにおける壁仕上げに用いられる下地を構成し得る特性を備えた各種の素材、例えば、板厚が9〜12mmで、板幅が40〜100mmで、しかも、前記四角形状で格子状をなす壁下地材Kを構成する長さとされた帯状の天然木材からなる板材によって構成してある。かかる木質小幅板40Aは、典型的には、図5に示されるように木材の繊維方向に長い板材であって、当該板材における両面の各板面40Aa、40Aa間に比較的短尺の木口40Acと長尺の木端40Abを備えており、また、木質小幅板40Bも、典型的には、同様に、木材の繊維方向に長い板材における両面の各板面40Ba間に比較的短尺の木口40Bcと長尺の木端40Bbとを備えた構成としてあって、例えば、従来における壁下地としての木摺り下地の構成に用いられる小幅板に相当する板材などによって構成してあり、典型的には、各木質小幅板40Aを夫々35mm〜55mmの間隔を離して並設した状態で前記裏側小幅板群30Aを、また、各木質小幅板40Bを夫々35mm〜55mmの間隔を離して並設した状態で前記表側小幅板群30Bを構成してある。
【0034】
なお、前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40A及び表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bは、典型的には、木表を互いに接合面として当該木表相互を夫々の交差部41において接着剤による接着などによって一体に接合して当該壁下地材Kを構成してある。
【0035】
かかる裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bとを一体として構成されている壁下地材Kは、典型的には、当該壁下地材Kを柱101や間柱102や横架材103などの躯体100に取付ける際に、この備えつけられる各壁下地材Kが、互いに重なり合うことのない大きさ、例えば、夫々躯体100に取付けられる壁下地材Kが、当該躯体100における柱101や間柱102の幅の中央位置まで延びる横幅を備え、且つ、上下にある横架材103において、当該壁下地材Kが該横架材103に備えられる他の壁下地材Kに重なり合わない縦幅を備えたものとして構成されている。
【0036】
かかる裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bとが互いの交差部41において接合一体とされている壁下地材Kにあっては、当該壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40A間と、表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40B間に、夫々傾斜状の隙間42が備えられており、この隙間42によって、建物Bに構成される壁B’を構成する当該壁下地材Kが適度の換気機能を当該壁B’にもたらす。
【0037】
また、かかる裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bとが互いの交差部41において接合一体とされている壁下地材Kにあっては、当該壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aと表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bとの間に、夫々格子目状の孔31が該壁下地材Kの厚さ方向を貫通した状態で備えられており、この孔31によって、建物Bに構成される壁B’を構成する当該壁下地材Kが適度の通湿機能を当該壁B’にもたらす。
【0038】
また、かかる裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bとが互いの交差部41において接合一体とされている壁下地材Kにあっては、当該壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40Aと、表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40Bとが互いに交差し、しかも、これらの各木質小幅板40Aと各木質小幅板40Bを夫々両端において建物Bにおける柱101や間柱102や横架材103間に斜めに渡って止め付け得る構成としてあり、この木質小幅板40A及び木質小幅板40Bが夫々筋かいとして機能し、当該壁下地材Kにおける各木質小幅板40A及び木質小幅板40Bを建物Bの躯体100に夫々止め付けて壁下地を構成すると共に、この壁下地を用いて壁B’を構成した際に、当該壁B’を相応の壁強度を備えた壁とすることができる。
【0039】
この実施の形態に係る壁下地材Kは、上記の裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aと表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bとが互いの交差部41において接合一体とされていると共に、
表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bの表面部43、即ち、前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aの板面40Aaと向き合っている板面40Baと反対の側にある当該木質小幅板40Bの板面40Baにおける該壁下地材Kの前記躯体100に対する取付け位置に、該壁下地材Kの少なくとも各側縁Kaに沿って、即ち、前記各仮想の直線t、t’に沿い且つ該仮想の直線t、t’に平行に直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52を設けてあり、
しかも、該壁下地材Kが、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に対して浸漬され且つ該浸漬液から取り出し乾燥されて、前記凹筋51又は切り筋52を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材Kの止め付け用基準線50とするようにしてある。
なお、前記木質小幅板40Bの表面部43に備えられている前記凹筋51又は切り筋52は、より典型的且つ具体的には、前記木質小幅板40A及び前記木質小幅板40Bにおける夫々の木口40Ac、40Bcに沿い、且つ該木口40Ac、40Bcに平行に備えられており、より好ましくは、前記木質小幅板40A及び前記木質小幅板40Bの夫々の側端部における相互の重なり合い部分に備えられている。
【0040】
かかる壁下地材Kに備えられる凹筋51又は切り筋52により構成される止め付け用基準線50は、前記建物Bの躯体部100に対する当該壁下地材Kの取り付け位置に備えられている。
より具体的には、該壁下地材Kにおける躯体100に対する取り付け部分である上側縁部Kb1に該壁下地材Kの上側縁Ka1に沿って備えられている上側止め付け用基準線50aと、
該壁下地材Kにおける躯体100に対する取り付け部分である下側縁部Kb2に該壁下地材Kの下側縁Ka2に沿って備えられている下側止め付け用基準線50bと、
この上側止め付け用基準線50a及び下側止め付け用基準線50b間を結ぶように、該壁下地材Kにおける躯体100に対する取り付け部分である左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’とに該壁下地材Kの左側縁Ka3及び右側縁Ka3’に沿って備えられている左側止め付け用基準線50c及び右側止め付け用基準線50c’とを当該壁下地材Kの側縁部Kaを周回するように有しており、
この上側止め付け用基準線50a及び下側止め付け用基準線50b位置で当該壁下地材Kを横架材103に対して、また左側止め付け用基準線50c及び右側止め付け用基準線50c’位置で当該壁下地材Kを柱101又は間柱103に対して釘105やビスなどによって止め付け得る構成としてある。
また、前記壁下地材Kにおける幅側の中央を上下に亙って柱101又は間柱102に止め付け得るように、当該壁下地材Kにおける柱101又は間柱102に対する取り付け位置に、前記上側止め付け用基準線50a及び下側止め付け用基準線50bとの間を渡るように中央部止め付け用基準線50dが備えられた構成としてある。
【0041】
かかる止め付け用基準線50を構成する凹筋51又は切り筋52は、当該凹筋51又は切り筋52が前記浸漬液に対する浸漬処理によって着色剤で目立たされた止め付け用基準線50として機能する形態を備え、しかも、当該壁下地材Kを柱101や間柱102や各種横架材103などの躯体100に取付ける位置に備えられており、典型的には、前記表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bの表面部43に対して前記壁下地材Kにおける各側縁Kaに沿って該側縁Kaからほぼ18mm内側に入った位置に、ほぼ幅が0.1mm〜1.0mmで、深さがほぼ1.0mm〜3.0mmの凹筋51又は切り筋52として構成してある。
【0042】
この壁下地材Kに備えられている凹筋51は前記木質小幅板40Bの表面部43に備えられている細長状あるいは線状の凹みであって、その凹みの形状はいかなる形状のものであってもよく、例えば、当該凹みが、四角形状断面や、U字状断面や、V字状断面などの各種の断面形状の凹筋51などとして備えられている。
また、かかる壁下地材Kに備えられている凹筋51は、いかなる手段によって構成されていてもよく、例えば、筋けびきや、外周縁部が外周縁端に向けて漸次薄厚状の刃部とされている回転円盤状筋付け具や、外周縁端が円周方向に向けて順次に山状、谷状をなす刃部とされている回転円盤状筋付け具や、突き出しナイフなどの各種の凹筋の形成手段によって備えられている。
また、かかる凹筋51は、例えば、木工用の溝突きカッターに類似する円盤状で、しかも、外周縁端に備えられている刃の刃幅が狭い刃を備えた回転円盤状筋付け具などの各種の切削刃を備えた凹筋の形成手段を用いて、当該木質小幅板40Bの表面部43に所要深さで且つ所要幅を備えた凹筋51を切削によって形成し、あるいは、各種筋付け用の刃などを前記木質小幅板40Bの表面部43に押し付けることによって当該表面部43に当該刃の押し込みに伴う線状に凹んだ凹筋51を、いわゆる押し筋状に形成するなど各種方法で備えられている。
図6は、かかる凹筋51の典型例としての四角形状断面の凹みを備えた凹筋51aを、図7は、かかる凹筋51の他の典型例としてのV字状断面の凹みを備えた凹筋51bを示している。
【0043】
また、この壁下地材Kに備えられている切り筋52は薄刃状の刃などの差し入れによって形成される前記木質小幅板40Bの表面部43に備えられている開口幅の狭い線状の切り込みであって、各種の手段、例えば、筋けびきや、外周縁部が外周縁端に向けて漸次薄厚状の薄刃とされている回転円盤状筋付け具や、外周縁端が円周方向に向けて順次に山状、谷状をなす薄刃とされている回転円盤状筋付け具や、薄刃の突き出しナイフなどの各種の切り筋の形成手段によって備えられている。
図8は、かかる切り筋52の典型例を示している。
【0044】
なお、前記表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bの表面部43に備えられている凹筋51又は切り筋52は、当該夫々の木質小幅板40Bの表面部43において一続きのものとして構成してあっても、また、所定の間隔を離して順次に一連に連続するように備えられた構成としてあってもよい。
【0045】
このように壁下地材Kに備えられている凹筋51又は切り筋52は、この壁下地材Kに対して施される着色及び薬剤処理によって該着色剤で目立たされた止め付け用基準線50としてある。
即ち、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に対して当該壁下地材Kを浸漬し、次いで、これを該浸漬液から取り出し乾燥することによって、当該壁下地材Kにおける前記凹筋51又は切り筋52を該着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50としてある。
【0046】
かかる壁下地材Kの浸漬に用いられる典型的な浸漬液は、前記木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなり、例えば、当該木材保存処理薬剤に着色剤を加えた混合物を水で希釈して得られる浸漬液、木材保存処理薬剤を水で希釈した希釈液に着色剤を加えて得られる浸漬液、着色剤を混入した水で木材保存処理薬剤を希釈して得られる浸漬液など、各種の方法で得られる浸漬液を用いることができる。
【0047】
また、かかる壁下地材Kの浸漬に用いられる他の典型的な浸漬液は、前記木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液としてあり、前記木材保存処理薬剤、着色剤及び希釈水に、他の薬剤、例えば、壁下地材Kに難燃効果や寸法安定効果が特に必要な場合などに、それぞれ、その効果を得ることができる薬剤を適宜加えた浸漬液とする。
かかる浸漬液は、例えば、当該木材保存処理薬剤に着色剤を加えた混合物を水で希釈し且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液、木材保存処理薬剤を水で希釈した希釈液に着色剤を加え且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液、着色剤を混入した水で木材保存処理薬剤を希釈し且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液など、各種の方法で得られる浸漬液を用いることができる。
【0048】
かかる壁下地材Kの浸漬に用いられる浸漬液は、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液であれば、いかなる浸漬液であってもよく、当該木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液に前記壁下地材Kが浸漬され且つ該浸漬液から取り出し乾燥されて、当該浸漬液に含まれている前記木材保存処理薬剤が含浸され且つ前記凹筋51又は切り筋52が前記着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とされた壁下地材Kとされる。
また、当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に前記壁下地材Kが浸漬され且つ該浸漬液から取り出し乾燥されて、当該浸漬液に含まれている前記木材保存処理薬剤などの薬剤が含浸され且つ前記凹筋51又は切り筋52が前記着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とされた壁下地材Kとされる。
【0049】
例えば、ピレスロイド様防蟻剤(エトフェンプロックス)、トリアゾール系防腐剤(テプコナゾール)及び有機ヨウ素系防腐・防カビ剤(IPBC)からなる群から選ばれる一種以上の薬剤に、界面活性剤、高沸点溶剤及び/又は安定剤などを加えた木材保存処理薬剤を水で希釈し、且つ、これに、各種の顔料からなる着色剤を混合して得られた浸漬液に対して、
前記壁下地材Kを、当該壁下地材Kを構成する各木質小幅板40A及び木質小幅板40Bにおける表面積に対して、ほぼ110g/m2 の含浸量となるように浸漬し、且つ、この浸漬液から取り出し乾燥させることにより当該壁下地材Kの浸漬処理をなすことができる。
なお、前記顔料は、有機顔料が望ましい。また、浸漬液中の顔料の固形分比率は0.01重量%〜0.06重量%が望ましい。
【0050】
かかる浸漬液に浸漬処理されて得られる当該壁下地材Kは、当該浸漬液に含まれている前記木材保存処理薬剤などの薬剤が含浸されており、且つ、前記凹筋51又は切り筋52が、当該浸漬液に含まれている着色剤によって他の部分よりも濃く着色されて他の部分と容易に識別し得るように目立たされた止め付け用基準線50とされている。
【0051】
このように構成される壁下地材Kは、これを用いて構成しようとする壁下地の構成に必要な枚数分を用意し、この用意された各壁下地材Kを構成対象とされる建物Bにおける柱101や、間柱102や、横架材103などの構造躯体100に対して、該壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aの側を添装状態になすと共に、前記表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bに備えられている止め付け用基準線50上より、順次に釘105やビスなどを用いて止め付けることによって、構成対象とされる壁B’の壁下地を容易に構成することができる。
【0052】
図1、図9〜図11は、この壁下地材Kを用いて壁下地を構成している典型的な適用例を示しているものであって、布基礎104上に土台103aを横架材103として備えると共に柱101及び各間柱102を起立状態に備え、しかも、この各柱101や間柱102間に渡るように梁103bなどの横架材103を備えた典型的な建物Bの躯体100に対して、当該壁下地材Kにおける前記裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aの側の側縁部Kbを該躯体100における外面部に押し付け状態になすと共に、この壁下地材Kにおける前記上側止め付け用基準線50a及び下側止め付け用基準線50b位置で当該壁下地材Kを横架材103に対して、また左側止め付け用基準線50c及び右側止め付け用基準線50c’位置で当該壁下地材Kを柱101又は間柱103に対して釘105やビスなどによって止め付け、中央部止め付け用基準線50d位置で当該壁下地材Kを柱101又は間柱102に止め付けて当該部分における壁仕上げ用の壁下地を構成すると共に、順次に同様の手法で構成対象とされる壁B’の躯体100に対して当該他の壁下地材Kを取付けることによって壁B’の壁下地を構成する。
【0053】
この壁下地の構成において、前記表側小幅板群30Bを構成している木質小幅板40B及び裏側小幅板群30Aを構成している木質小幅板40Aの夫々の側端部を前記止め付け用基準線50位置で打ち込まれる釘105やねじ込まれるビスなどによって躯体100に止め付けることによって、この壁下地材Kを構成している各木質小幅板40A及び各木質小幅板40Bが夫々に当該躯体100に対して筋かい状態に備えられ、構成される壁B’に相応の強度をもたらすように機能する。
【0054】
このように構成される壁下地は、各種の壁仕上げに都合よく適合するものであって、例えば、前記で構成される壁下地に対して、サイディング材を防水透湿シートを介装した状態で前記壁下地材Kに取付けて壁B’を構成することができる。
また、前記で構成される壁下地に対して、前記壁下地材Kの面に、土壁塗りや、漆喰塗りや、プラスター塗りなどの各種の塗壁材の塗り付けによって各種の壁B’を構成することができる。
【0055】
図示例の壁B’は、かかる壁下地材Kを用いて構成される壁下地にアスファルトフェルトなどの防水シート106を当該壁下地を構成する壁下地材Kを覆うように該壁下地材Kにタッカーの止め針などを用いて止め付けると共に、この防水シート106上にワイヤラスやメタルラスなどのラス107を釘で当該壁下地材Kに止め付けて設け、これにモルタル108を塗布して構成してある。
【0056】
また、このように構成される壁下地材Kにあっては、これを用いて壁下地を構成した場合、前記裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40Aと表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40Bとが筋かい状に躯体間に備えられて構成される壁B’に相応の強度をもたらすと共に、前記裏側小幅板群30Aを構成する各木質小幅板40A間及び表側小幅板群30Bを構成する各木質小幅板40B間に傾斜した隙間42が備えられ、また、この壁下地の厚さ方向に、該壁下地材Kの裏側小幅板群30Aと表側小幅板群30Bとが構成する格子目状の孔31が貫通状態に備えられ、構成される壁下地に良好な通気性がもたらされる。
【0057】
また、このように構成される壁下地材Kにあっては、この壁下地材Kの取扱において、これに備えられている止め付け用基準線50が壁下地材Kの濡れ出しや他の部材との接触などによって損なわれることがなく、また、当該壁下地材Kを躯体100に止め付け用いる際に該止め付け用基準線50を容易且つ確実に目視できる。
【0058】
また、このように構成される壁下地材Kにあっては、この壁下地材Kの取扱において、当該壁下地材Kが防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤で処理済であることを容易且つ確実に認識することができる。
【0059】
次いで、壁下地材Kの典型的な一実施の形態に係る製造方法について具体的に説明する。
【0060】
この壁下地材Kの製造方法は、少なくとも上側縁部Kb1、下側縁部Kb2、左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’を躯体100に止め付けて用いられる四角形状で格子状をなす壁下地材Kの製造方法であって、
板面40Aa相互をほぼ同面状にして傾斜状に並設されている複数の木質小幅板40Aからなる裏側小幅板群30Aと、
この裏側小幅板群30Aを構成する前記木質小幅板40Aと交差する向きに傾斜し、且つ、板面40Ba相互をほぼ同面状にして並設されている複数の木質小幅板40Bからなる表側小幅板群30Bとを備えており、
しかも、前記裏側小幅板群30Aを構成する前記木質小幅板40Aが夫々所定の間隔を離して平行に備えられており、且つ、前記表側小幅板群30Bを構成する前記木質小幅板40Bが夫々所定の間隔を離して平行に備えられていると共に、
前記裏側小幅板群30Aを構成する前記夫々の木質小幅板40Aと、該木質小幅板40Aの板面40Aaに板面40Baを向き合わせて重ね合わせの状態に備えられている前記表側小幅板群30Bを構成する前記夫々の木質小幅板40Bとが互いの交差部41で接合一体とされており、
且つ、前記表側小幅板群30Bを構成する前記木質小幅板40Bの表面部43に、直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52が前記壁下地材Kの少なくとも各側縁Kaに沿って設けてあり、
しかも、この壁下地材Kが防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬され且つ該浸漬液から取り出し乾燥されて、前記凹筋51又は前記切り筋52を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材Kの止め付け用基準線50とするようにしてある壁下地材Kの製造方法に関する。
【0061】
かかる壁下地材Kを製造する典型的な一実施の形態に係る製造方法は、
複数の木質小幅板材20Aを、傾斜状に、しかも、所定の間隔を離して平行に、且つ板面20Aa相互をほぼ同面状に並設して第1の小幅板材群10Aを構成すると共に、
この第1の小幅板材群10Aを構成する前記木質小幅板材20Aの板面20Aaに板面20Baを向き合わせて該第1の小幅板材群10Aを構成する前記木質小幅板材20Aに重ね合わせの状態に備えられる第2の小幅板材群10Bを構成する複数の木質小幅板材20Bを、該第1の小幅板材群10Aを構成する前記木質小幅板材20Aと交差する向きに傾斜するように所定の間隔を離して平行に、且つ、板面20Ba相互をほぼ同面状にして並設し、且つ、前記第1の小幅板材群10Aを構成する前記木質小幅板材20Aに夫々の交差部21で接合一体として一次壁下地中間材K’を構成する工程と、
この一次壁下地中間材K’を切断して該一次壁下地中間材K’を所定の大きさとする切断処理工程と、
この一次壁下地中間材K’の切断処理工程において、この一次壁下地中間材K’の移動又は該一次壁下地中間材K’の切断手段の移動に伴って、当該一次壁下地中間材K’における前記第1の小幅板材群10Aの木質小幅板材20A及び第2の小幅板材群10Bの木質小幅板材20Bの一方の、前記壁下地材Kの表側を構成する木質小幅板材の表面部23に、少なくとも前記切断手段による切断縁に沿って又は少なくとも前記切断手段による切断予定線に沿って直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52を形成する工程と、
この切断処理工程と、前記凹筋51又は切り筋52の形成工程とを経て得られた二次壁下地中間材K”を、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液95又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液95に浸漬すると共に該浸漬液95から取り出し乾燥して、前記凹筋51又は前記切り筋52を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材Kの止め付け用基準線50とする着色及び薬剤の処理工程とを有する構成としてある。
【0062】
なお、前記の「板面20Aa相互をほぼ同面状に並設」とは、前記の複数の木質小幅板材20Aが、夫々における木口及び木端により囲まれた上側にある板面20Aa相互及び下側にある板面20Aa相互をほぼ同面状にして並設されることを意味している。
また、前記の「板面20Ba相互をほぼ同面状に並設」とは、前記の複数の木質小幅板材20Bが、夫々における木口及び木端により囲まれた上側にある板面20Ba相互及び下側にある板面20Ba相互をほぼ同面状にして並設されることを意味している。
【0063】
このように構成される壁下地材Kの製造方法にあっては、前記の典型的な実施の形態において明らかにされた構成の壁下地材Kを容易且つ確実に提供でき、特に、前記止め付け用基準線50を当該壁下地材Kに対して容易且つ確実に低コストでもたらすことができる。
【0064】
「一次壁下地中間材の構成工程」
まず壁下地材Kにおける裏側小幅板群30A及び表側小幅板群30Bを構成する第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bの各構成材である木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを用意する。
図12は、かかる木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの典型例を示したものであって、所要幅の長方形の板材であって、典型的には、建物Bにおける壁仕上げに用いられる下地を構成し得る特性を備えた各種の素材、より具体的には、壁B’の下地を構成する前記壁下地材Kにおける裏側小幅板群30A及び表側小幅板群30Bを構成する第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bの構成材として求められる特性を備えた各種の素材、例えば、従来における壁下地としての木摺り下地の構成に用いられる小幅板に相当する板材などが用いられる。
かかる木質小幅板材20Aは板面20Aa、20Aa間に比較的短尺の木口20Ac及び長尺の木端20Abを備えた構成としてあり、又、前記木質小幅板材20Bは板面20Ba、20Ba間に比較的短尺の木口20Bc及び長尺の木端20Bbを備えた構成としてあって、好ましくは、ほぼ、9〜12mmの板厚で、40〜100mmの板幅で、しかも、前記四角形状で格子状をなす壁下地材Kを構成するに適した長さの天然木材よりなる繊維方向に長い帯状の板材として用意される。
【0065】
かかる木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを用いた一次壁下地中間材K’の構成は各種の方法によって、当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20B相互を接合一体にすることによってなすことができる。
かかる一次壁下地中間材K’は、例えば、当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bのいずれか一方の木質小幅板材、例えば、第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aを、斜めに傾斜し、且つ、所定の間隔を離して平行に、しかも、その板面20Aa相互を同面状に並設する手段、及び、他方の木質小幅板材である、例えば、第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bを、前記の並設された第1の小幅板材群10Aの木質小幅板材20Aに対して、交差し、且つ、所定の間隔を離して平行に、しかも、その板面20Ba相互を同面状に並設する手段を備えた組み付け用台90を用意し、この組み付け用台90を用いて、並設される当該第1の小幅板材群10Aと並設される該第2の小幅板材群10Bとを、該第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aの板面20Aaと該第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの板面20Baとを向き合わせるようになすと共に、夫々の交差部21において一体に接合して構成することができる。
【0066】
かかる木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの並設に用いられる組み付け用台90は、これらの木質小幅板材20A相互、及び木質小幅板材20B相互を所定の間隔を離して平行に容易に並設できると共に、当該並設される一方の木質小幅板材、例えば第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aに対して、所定の角度、典型的には、直角で交差するように他方の木質小幅板材、例えば第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bを並設できる構成を備えたものとしてある。
この図示例では、その典型的な組み付け用台90として直角四辺形をなす台部90’に前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを納め入れて一次壁下地中間材K’を構成する凹部91を備えたものとしてあり、この凹部91の凹部周壁としての突き当てガイド92面に当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの木口20Ac、20Bc及び木端20Ab、20Bdを適宜を押し当てて当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを並設し得るようにしてある。
【0067】
この組み付け用台90における前記凹部91は、前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bが、その厚さ方向で少なくとも重なる深さ、即ち、この凹部91内に前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを、その板面20Aa、20Baを重ね合わせて納め入れ得る深さとしてある。
【0068】
また、前記台部90’は、夫々の隅部に、仮想の直角四辺形wの各隅部w”を挟む二辺w’、w’に対して等角度で交差する仮想の線分yに沿う面を前記凹部91の隅部ガイド面92aとする張出し隅部90aを備えており、また、該台部90’には、この張出し隅部90aで構成されるガイド面92aに連続して備えられ且つ前記仮想の直角四辺形wの各辺w’に沿って順次に連続して夫々の辺w’から凹部91内に突き出すように備えられている同一形状且つ同一大きさの山状突出し部90bが設けてあり、この山状突出し部90bの両面が、前記辺w’に対して等角度をなすと共に先端で直交するように連続される一対のガイド面92bとしてあって、この凹部91内に前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの夫々を納め入れ状態に並設して一次壁下地中間材K’を構成するようにしてある。
【0069】
即ち、ガイド面92bは、前記凹部91内にあって、前記一つの張出し隅部90aにあるガイド面92aの両端位置から該隅部90aの隣にある他の隅部90aのガイド面92aに向けて順次に突き出されている先端を直角とし、且つ前記辺w’を斜辺とする二等辺三角形状の山状突出し部90bの夫々の両面に備えられている一対のガイド面92bであって、前記ガイド面92aに直交する向きにあるガイド面92b’と、このガイド面92aに平行な向きにあるガイド面92b”としてある。
【0070】
また、前記ガイド面92aは2枚の木質小幅板材20A又は2枚の木質小幅板材20Bを所定の間隔を離して当該ガイド面92aに夫々木口20Ac、20Bcを突き当てて納め入れ得る幅を備えたものとしてあり、前記ガイド面92bは他のガイド面92にガイドされて納め入れられる木質小幅板材20A又は木質小幅板材20Bに対して所定の間隔を離して当該木質小幅板材20A又は木質小幅板材20Bにおける木端20Ab、20Bbを押し当てて納め入れ得る幅を備えたものとしてあり、例えば、当該ガイド面92a及びガイド面92bが前記木質小幅板材20A又は木質小幅板材20Bを夫々の木端間を35mm〜55mm離して並設し得る納め入れ幅を備えたものとして構成してある。
【0071】
かかる組み付け用台90に用いた一次壁下地中間材K’の構成は、当該組み付け用台90に対して、前記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aと、前記第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bのいずれを先に納め入れ状態に並設してあってもよく、これに他方の小幅板材群を構成する木質小幅板材を重ね合わせの状態に並設することによって構成することができる。例えば、この図示例にあっては、第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aを、その板面20Aaを前記凹部91の底面に接しさせて、この木質小幅板材20Aを所定の角度、この図示例にあっては、前記仮想の直角四辺形wの一方の辺w’に平行な線分y’に対して45度の角度で傾斜するように並設する。(図14参照)
【0072】
この組み付け用台90に対する木質小幅板材20Aの並設は、対角線上にある前記ガイド面92aの夫々に対して、一対の木質小幅板材20Aにおける一方側の木口20Acを接しさせ且つ木端20Abをこのガイド面92aに連続されているガイド面92b’に押し当てて当該木質小幅板材20Aを前記線分y’に対して45度の角度をなすように当該凹部91内に納め入れ、この状態で当該木質小幅板材20Aの他方側を、この他方側に備えられているガイド面92に接しさせることによって、当該一対の木質小幅板材20Aを所定の間隔を離して当該凹部91内に並設する。
また、前記ガイド面92b”に対して、木質小幅板材20Aの木口20Acを接しさせ且つ木端20Abをこのガイド面92b”に直角に連続されている前記ガイド面92aと反対側にあるガイド面92b’に押し当てて該木質小幅板材20Aを前記線分y’に対して45度の角度をなすように凹部91内に納め入れ、この状態で当該木質小幅板材20Aの他方側を、この他方側に備えられているガイド面92に接しさせることによって、木質小幅板材20Aを順次に所定の間隔を離して当該凹部91内に並設する。
また、前記一対の木質小幅板材20Aの木口20Acを接しさせた対角線上にある前記一対のガイド面92aに対応した他の対角線上にある一対のガイド面92aに対して木端20Abを押し付け、且つ、ガイド面92b’に対して木口20Acを接しさせて木質小幅板材20Aを前記凹部91内に並設して第1の小幅板材群10Aを構成する。(図13参照)
【0073】
このように組み付け用台90を用いて並設された第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aに対して、第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bを、その板面20Baの面に接着剤を塗布すると共に当該接着剤の塗布された板面20Baを前記木質小幅板材20Aの前記板面20Aaに押し付けるように重ね合わせて、順次に、夫々の当該木質小幅板材20Bを、その板面20Ba相互をほぼ同面状とし、且つ、前記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aと交差するように前記凹部91内に並設することによって、前記第1の小幅板材群10Aと該第2の小幅板材群10Bとを、この第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aと第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bとの夫々の交差部21における接着で一体に接合して一次壁下地中間材K’を構成する。(図16参照)
【0074】
この並設されている前記第1の小幅板材群10Aにおける板面20Aaに対して、板面20Baを重ね合わせ状態に備えられる第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bは、典型的には、既に並設されている前記木質小幅板材20Aに対して直交する向きに交差する態様で当該凹部91内で当該木質小幅板材20Aに対して夫々の交差部21において接着状態に並設される。
即ち、前記の並設されている木質小幅板材20Aに対して重ね合わせ状態に接着備えられる木質小幅板材20Bは、前記木質小幅板材20Aの並設に際して当該木質小幅板材20Aにおける木口20Acをガイド面92b’に接しさせ且つ木端20Abをガイド面92aに対して押し付けるようにして並設されている当該ガイド面92aに対して、一対の木質小幅板材20Bにおける木口20Bcを接しさせ、且つ、該木質小幅板材20Bの夫々の木端20Bbを該ガイド面92aに連続されているガイド面92b’に押し付けるようになすと共に前記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aの並設と同一の方法で当該第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bを順次に当該凹部91内に並設し、前記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aに対して直交する向きに接着並設される当該木質小幅板材20Bによって第2の小幅板材群10Bを構成し、この互いに接着一体とされる第1の小幅板材群10Aと第2の小幅板材群10Bとによって、おおむね四角形状で、格子状をなす一次壁下地中間材K’を構成する。(図15参照)
【0075】
なお、前記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aに対する第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの接着は、組み付け用台90に先に並設される木質小幅板材20Aに対して接着剤を塗布し、この接着剤の塗布されて並設されている木質小幅板材20Aに対して接着剤を塗布されていない木質小幅板材20Bを重ね合わせ状態に並設して、当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20B相互を、その交差部21において当該接着剤を用いて接合一体にしてあってもよい。
また、前記記第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aと第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bとの接着は、前記のように木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bのいずれか一方に接着剤を塗布して、当該木質小幅板材20Aと木質小幅板材20Bとを接着する方法に代えて、当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの双方に対して接着剤を塗布して、この木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bを接着一体としてもよい。
【0076】
また、ここで第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20Aと、第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの接着は当該木質小幅板材20Aと木質小幅板材20Bの接着に都合の良い各種の接着剤を用いて接着される。
例えば、接着剤として水性ビニルウレタンを当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの双方又はいずれか一方の接合面に塗布して該木質小幅板材20Aと木質小幅板材20Bとを接着すると共に高周波加熱を施すことによって当該木質小幅板材20Aよりなる第1の小幅板材群10Aと、木質小幅板材20Bよりなる第2の小幅板材群10Bとを一体に接合して一次壁下地中間材K’を構成する。
【0077】
なお、前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの並設において凹部91を備えた組み付け用台90を用いたが、当該凹部91を備えることなく、前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの夫々における少なくとも一方側を前記態様、即ち、木質小幅板材20A及び木質小幅板材20B相互を直交する向きに並設し得る適宜のガイドを備えた組み付け用台によって当該木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの並設並びに接着処理をなすようにしてあってもよい。
【0078】
このように接着一体とされた第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bを備えて構成される一次壁下地中間材K’に対して、必要に応じて油圧プレスなどのプレス装置93を用いて冷圧プレスを施して、当該一次壁下地中間材K’の接着養生をなす。(図17参照)
【0079】
このように構成される一次壁下地中間材K’にあっては、これを構成している前記第1の小幅板材群10A及び第2の小幅板材群10Bを構成する前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bが互いの交差部21において一体に接着されており、しかも、この各交差部21間に、この一次壁下地中間材K’の厚さ方向に貫通した孔11を備え、且つ、各木質小幅板材20A間及び各木質小幅板材20B間に隙間22を備えた構成とされる。
【0080】
「一次壁下地中間材の切断工程、凹筋又は切りの形成工程」
次いで、前記で得られた一次壁下地中間材K’の切断処理と凹筋又は切り筋の形成工程とについて説明する。
【0081】
前記で得られた一次壁下地中間材K’に対して、当該一次壁下地中間材K’を壁下地材Kとして都合良く用い得る形状、寸法とする切断処理を施すと共に、この一次壁下地中間材K’に対する当該切断処理の工程において、この一次壁下地中間材K’の移動又は該一次壁下地中間材K’の切断手段60の移動に伴って、当該一次壁下地中間材K’に対して直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52を形成して二次壁下地中間材K”を構成する。
この凹筋51又は切り筋52は、当該一次壁下地中間材K’における第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20A及び第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの一方の、前記壁下地材Kの表側を構成する前記木質小幅板材の表面部23に対して、
少なくとも当該一次壁下地中間材K’の切断縁又は少なくとも当該一次壁下地中間材K’の切断予定線に沿って形成される。
【0082】
なお、前記で得られた一次壁下地中間材K’に対する切断処理と、当該一次壁下地中間材K’の第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20A及び第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの一方の、前記壁下地材Kの表側を構成する木質小幅板材の表面部23に対する前記凹筋51又は切り筋52の形成とによって、当該凹筋51又は切り筋52の施された当該木質小幅板材を前記壁下地材Kにおける表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bとし、当該凹筋51又は切り筋52の施されていない他方の木質小幅板材を、前記壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aとしてある。なお、前記一次壁下地中間材K’の第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20A及び第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの一方における前記壁下地材Kの表側を構成する木質小幅板材を、以下、前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材として説明する。
【0083】
かかる一次壁下地中間材K’に施される切断処理は、例えば、当該一次壁下地中間材K’を構成する前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの夫々の木口20Ac、20Bcが、四角形状の格子状に構成される壁下地材Kの側縁を構成する直線上に位置付けられるように当該側縁の一部を切断除去して、当該一次壁下地中間材K’によって構成される壁下地材Kを、壁B’を構成する躯体100に対して都合良く組み付け得る形態とし、あるいは、順次に都合よく連続して組み付け得る形態とし、あるいは、複数の壁下地材Kを構成できる大きさに形成用意された一次壁下地中間材K’を夫々の壁下地材Kの大きさに分割するなどの目的で当該一次壁下地中間材K’に施される。
【0084】
かかる一次壁下地中間材K’に対する切断処理は、当該一次壁下地中間材K’に対していかなる切断手段によって施されていてもよく、例えば、各種の丸のこ盤や各種の帯のこ盤などを用いて当該一次壁下地中間材K’に切断処理を施す。また、かかる一次壁下地中間材K’に対する切断処理は、当該一次壁下地中間材K’を各種切断手段に対して移動させることによって当該一次壁下地中間材K’に施されていても、また、当該一次壁下地中間材K’に対して各種切断手段を移動させることによって当該一次壁下地中間材K’に施されていても良く、例えば、当該一次壁下地中間材K’を丸のこ盤や帯のこ盤などのテーブル面上を移動させて当該一次壁下地中間材K’に切断処理を施し、あるいは、走行丸のこ盤などを用いて、テーブル上に備えられた当該一次壁下地中間材K’に対して丸のこを移動させて当該一次壁下地中間材K’に切断処理を施すようにしてあってもよい。
【0085】
図18及び図19は、前記で得られた一次壁下地中間材K’に対して、切断処理と、凹筋51又は切り筋52を形成する典型的な一例を模式的に示したものであって、前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材の表面部23を上方にして、当該一次壁下地中間材K’を用意し、この用意された当該一次壁下地中間材K’の上方から前記木質小幅板材の表面部23に対して筋形成手段70により凹筋51又は切り筋52を形成すると共に切断手段によって切断する状態を示している。
【0086】
この図示例は、長方形状に構成されている当該一次壁下地中間材K’における各長手縁に沿った当該一次壁下地中間材K’における側縁部と、各短手縁に沿った当該一次壁下地中間材K’における側縁部とを切断除去部K’xとして、これを切断して取り除いて、構成される壁下地材Kにおける木質小幅板40A及び木質小幅板40Bにおける木口40Ac、40Bcが当該壁下地材Kにおける各側縁Ka、即ち、上側縁Ka1、下側縁Ka2、左側縁Ka3及び右側縁Ka3’の夫々において夫々前記仮想の直線t、t’上に位置付けられる構成とし、同時に、この切断される一次壁下地中間材K’に対して、当該一次壁下地中間材K’の切断縁に沿って、当該切断によって構成される前記壁下地材Kにおける各側縁Kaに沿って当該壁下地材Kに備えられる当該壁下地材Kの躯体100に対する取り付けに用いられる止め付け用基準線50を構成する凹筋51又は切り筋52を前記の壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材の表面部23に形成する状態を示している。
【0087】
かかる一次壁下地中間材K’に対する切断処理は、この各図示例にあっては、互いに直交するように重ね合わされている前記木質小幅板材20A及び木質小幅板材20B相互の各側端にあるほぼ正方形状をなす交差部21における該一次壁下地中間材K’の側縁に沿う向きにある対角線を通るように、図16における仮想線m−mの線上で施されており、この切断除去部K’xの切断などによって構成される壁下地材Kが、当該壁下地材Kにおける上側縁部Kb1、下側縁部Kb2、左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’において確実に躯体100に対して止め付け得る構成としてある。
【0088】
なお、以下の図示例にあっては、前記の第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bを当該壁下地材Kの表側を構成する表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材として説明する。
まず、かかる木質小幅板材20Bを上側にして用意された一次壁下地中間材K’に対して、切断手段60として、例えば、丸のこ盤60’を用いて切断処理を施し、当該一次壁下地中間材K’における向き合った一対の長手縁に沿った当該側縁部を切断除去部K’xとして切断、取り除くと共に、この木質小幅板材20Bの表面部23に対して、筋形成手段70によって、当該壁下地材Kを躯体100に取り付け得る位置にある前記各長手縁に沿うように、壁下地材Kの側縁Kaに沿って備えられる止め付け用基準線50を構成する凹筋51又は切り筋52を前記切断手段60の切断縁に沿い且つ該切断縁に対して平行に形成させている。
また、この凹筋51又は切り筋52の形成と同時に筋形成手段70によって、一次壁下地中間材K’における幅側のほぼ中央を該一次壁下地中間材K’の長手間に亙るように、壁下地材Kの中央部止め付け用基準線50dを構成する凹筋51又は切り筋52を前記切断縁に平行に形成させている。(図18参照)
【0089】
更に、前記工程によって長手縁に沿った切断除去部K’xの取り除きと、前記凹筋51又は切り筋52の形成された一次壁下地中間材K’に対して、更に、前記と同様の手段を用いて、当該一次壁下地中間材K’における向き合った一対の短手縁に沿った当該側縁部を切断除去部K’xとして切断、取り除くと共に、前記の壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bの表面部23に対して、筋形成手段70によって、当該壁下地材Kを躯体100に取り付け得る位置にある前記短手縁に沿うように、壁下地材Kの側縁Kaに沿って備えられる止め付け用基準線50を構成する凹筋51又は切り筋52を前記切断手段60の切断縁に沿い且つ該切断縁に対して平行に形成させている。(図19参照)
【0090】
なお、前記の切断処理と、凹筋51又は切り筋52の形成は、前記のように互いに向き合っている両側縁に同時に施されることなく、当該一次壁下地中間材K’における向き合っている側縁のいずれかの側毎に各別に施されるようにしてあってもよい。
また、前記の一次壁下地中間材K’の互いに向き合った側縁Ka間に備えられる凹筋51又は切り筋52は、前記のように一本に限定されるものでなく、複数本の凹筋51又は切り筋52として備えられていてもよく、また、当該一次壁下地中間材K’における両側縁に対する凹筋51又は切り筋52の形成と別段の工程で形成するようにしてあってもよい。
また、前記の切断処理と、凹筋51又は切り筋52の形成は、当該一次壁下地中間材K’の短手縁から先に施された後に長手縁に沿って施されるようにしてあってもよい。
【0091】
かかる一次壁下地中間材K’に対する凹筋51又は切り筋52の形成は、前記切断手段60による該一次壁下地中間材K’に対する切断処理工程において形成されておればよく、例えば、当該切断処理工程において当該切断手段60による切断処理と同時に該一次壁下地中間材K’に形成するようにしてあってもよく、また、当該切断処理工程において当該切断手段60による切断後に該一次壁下地中間材K’に形成するようにしてあっても良く、更に、当該切断処理工程において当該切断手段60による切断前に該一次壁下地中間材K’に形成するようにしてあってもよい。
また、かかる一次壁下地中間材K’に対する凹筋51又は切り筋52の形成は、当該一次壁下地中間材K’に対する前記切断手段60による切断縁に沿って形成されていても、また、切断予定線、即ち、まだ切断されていない一次壁下地中間材K’部分に当該切断手段60による当該切断予定線に沿って形成するようにしてあってもよい。
【0092】
かかる一次壁下地中間材K’の切断工程において、この一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、前記図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bの表面部23に対してなされる凹筋51又は切り筋52の形成は、当該一次壁下地中間材K’の移動又は該一次壁下地中間材K’の切断手段60の移動に伴って、当該一次壁下地中間材K’における前記表面部23になし得るものであれば、いかなる手段で施されていてもよく、例えば、当該一次壁下地中間材K’の切断手段60である丸のこ盤や帯のこ盤に当該凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70を設け、この丸のこ盤や帯のこ盤に備えられている当該凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70に対して該一次壁下地中間材K’を移動して、この一次壁下地中間材K’における前記表面部23に凹筋51又は切り筋52を形成し、あるいは、走行丸のこ盤に当該凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70を設け、この走行丸のこ盤の移動によって当該一次壁下地中間材K’における前記表面部23に凹筋51又は切り筋52を形成する。
【0093】
かかる一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bの表面部23に設けられる凹筋51又は切り筋52は、当該一次壁下地中間材K’によって形成される壁下地材Kにおける前記表面部23の少なくとも各側縁Kaに沿って、該壁下地材Kにおける側縁部Kbに備えられるように形成されており、少なくとも側縁部を切断除去部K’xとして切断された切断縁又は切断される切断予定線に沿って形成される。かかる凹筋51又は切り筋52は、典型的には、前記切断縁からほぼ18mm内側に入った位置に、ほぼ幅が0.1mm〜1.0mmで、深さがほぼ1.0mm〜3.0mmのものとして備えられる。
【0094】
かかる一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bの表面部23に対する凹筋51又は切り筋52の形成は、当該凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70を、前記切断手段60による該一次壁下地中間材K’の切断縁又は切断予定線よりも該一次壁下地中間材K’における内側に所定間隔離した位置に設け、当該一次壁下地中間材K’に対する切断工程において、この凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70を用いて、当該一次壁下地中間材K’の表面部23に対して当該凹筋51又は切り筋52を形成することによって、当該一次壁下地中間材K’の夫々の切断縁又は切断予定線に沿って、当該切断縁又は切断予定線から一定間隔内側に入った位置に、当該切断縁又は切断予定線に平行な直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52を形成することができる。
【0095】
また、この凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70を、前記切断手段60による前記一次壁下地中間材K’の切断縁又は切断予定線との間の間隔を調整し得るように設けておくことによって、前記一次壁下地中間材K’における切断縁又は切断予定線から任意の間隔を離すように調整して、この切断縁又は切断予定線に沿って当該切断縁又は切断予定線に平行な直線状の凹筋51又は直線状の切り筋52を当該凹筋51又は切り筋52の筋形成手段70により形成することができる。
【0096】
図20は、かかる切断手段60の典型例としての木工用の丸のこ盤60’を示したものであって、丸のこ61aを該丸のこ軸61bに設けられているプーリ61cと、駆動手段62におけるモータ62aの軸62bに設けられているプーリ62cとの間にベルト63をかけ渡して当該モータ62aによって駆動するようにしてあり、当該丸のこ盤60’のテーブル64上を案内される前記一次壁下地中間材K’を適宜切断し得るようにしてあり、この切断手段60を用いて当該一次壁下地中間材K’における各側縁の切断処理をなすようにしてある。
【0097】
次いで、止め付け用基準線50を構成する典型的な凹筋51の形成について説明する。
かかる凹筋51は、前記態様、即ち、前記一次壁下地中間材K’の切断処理工程において、当該一次壁下地中間材K’の移動又は該一次壁下地中間材K’の切断手段の移動によって、当該一次壁下地中間材K’にもたらされる手段で形成されておれば、いかなる手段によって形成されていてもよい。
また、この壁下地材Kに備えられる凹筋51は前記の壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bに細長状あるいは線状の凹みとして形成されるものであれば、いかなる形状に形成されていてもよく、その凹みの形状はいかなる形状のものであってもよく、例えば、当該凹みが、四角形状断面や、U字状断面や、V字状断面などの各種の断面形状の凹筋51などとして形成される。
【0098】
図20及び図21は、かかる凹筋51の典型的な一例である四角形状断面の凹筋51aを形成する筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具71及び当該回転円盤状筋付け具71を用いて凹筋51aを形成する状態を示している。
この回転円盤状筋付け具71は、木工用の溝突きカッターに類似する構成としてあり、円盤体71aの外周縁端に刃幅の狭い刃71a’を備えると共に軸71bを備えた構成としてあって、例えば、前記丸のこ盤60’や該丸のこ盤60’を備えた装置などに設けてあり、この回転円盤状筋付け具71の軸71bに設けられているプーリ71cと、駆動手段80のモータ80aの軸80bに設けられているプーリ80cとにベルト81をかけ渡して、当該回転円盤状筋付け具71を前記モータ80aによって回転させるようにしてあり、前記テーブル64に対して前記一次壁下地中間材K’を、該一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、この図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する第2の小幅板材群10Bにおける木質小幅板材20Bの表面部23の側を当該回転円盤状筋付け具71の側、この図示例にあっては、上方を向くように載せ、当該一次壁下地中間材K’を該テーブル64上で移動させると共に、この第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bにおける表面部23に当該回転円盤状筋付け具71の刃71a’を切り込ませるようにして、当該木質小幅板材20Bにおける表面部23に,図30に示されるような直線状の凹筋51aを形成する。
【0099】
なお、かかる回転円盤状筋付け具71による凹筋51aの形成において、当該回転円盤状筋付け具71における軸71bの軸線が前記丸のこ盤60’における丸のこ61aの回転軸61bの軸線に平行となるように設けると共に、当該回転円盤状筋付け具71を該丸のこ61aよりも、前記一次壁下地中間材K’における内側に位置するように、当該丸のこ61aに対して所要間隔を離して設けることによって、当該一次壁下地中間材K’に対する切断に際して、この一次壁下地中間材K’における切断縁又は切断予定線に沿って、当該切断縁又は切断予定線から一定間隔内側に位置した凹筋51aを設けることができる。
【0100】
図22及び図23は、かかる凹筋51の他の典型的な一例としての、V字状断面の凹筋51bの典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具72及び当該回転円盤状筋付け具72を用いて凹筋51bを形成する状態を示したものであって、
この回転円盤状筋付け具72は、軸72bを有すると共に外周縁端に円周方向に連続する山状、谷状の刃72a’を備えた円盤体72aを備えた構成としてあり、回転自在に備えられており、テーブル65に対して前記一次壁下地中間材K’を、該一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、この図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材を構成する第2の小幅板材群10Bの木質小幅板材20Bの側を当該回転円盤状筋付け具72の側に向くように載せると共に、当該一次壁下地中間材K’を該テーブル65上で移動させ、又は、当該回転円盤状筋付け具72を当該一次壁下地中間材K’に対して移動させて、この第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して、当該回転円盤状筋付け具72における刃72aを図22に示すように押し入れ、又は差入れて、図31に示されるような凹筋51bを形成する。
【0101】
かかる凹筋51bの形成において前記木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して当該回転円盤状筋付け具72の刃72aの山状に突き出す刃部分のみを用いて当該刃72aの差し込み又は押し込みに伴う凹筋51bを形成してもよく、また、当該木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して当該回転円盤状筋付け具72の刃72aを、その谷状部分を越えて押し入れ又は差し入れるようにして凹筋51bを形成するようにしてあってもよい。
【0102】
なお、ここで回転円盤状筋付け具72によって形成される凹筋51bは、当該回転円盤状筋付け具72の刃72aの前記表面部23に対する差し込みによって、前記表面部23にV字状の切り込み溝状に形成されていても、また、当該刃72aの前記表面部23に対する押し込みによって、前記表面部23にV字状の押し筋状に形成されていてもよい。
【0103】
図24及び図25は、かかるV字状断面の凹筋51bを形成する他の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具73及び当該回転円盤状筋付け具73を用いて凹筋51bを形成する状態を示したものであって、
この回転円盤状筋付け具73は、軸73bを有すると共に、外周縁部が、その全周に亙って外周縁端に向けて漸次薄く形成された刃73a’とされている円盤体73aを備えた構成としてあり、回転自在に備えられており、テーブル65に対して前記一次壁下地中間材K’を、該一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、この図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する第2の小幅板材群10Bの木質小幅板材20Bの側を当該回転円盤状筋付け具73の側に向くように載せると共に、当該一次壁下地中間材K’を該テーブル65上で移動させ、又は、当該回転円盤状筋付け具73を当該一次壁下地中間材K’に対して移動させて、この第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bにおける表面部23に当該回転円盤状筋付け具73における刃73aを図24に示すように差入れ又は押し入れて、図31に示されるような凹筋51bを形成する。
【0104】
なお、ここで回転円盤状筋付け具73によって形成される凹筋51bは、当該回転円盤状筋付け具73の刃73aの前記表面部23に対する差し込みによって、前記表面部23にV字状の切り込み溝状に形成されていても、また、当該刃73aの前記表面部23に対する押し込みによって、前記表面部23にV字状の押し筋状に形成されていてもよい。
【0105】
次いで、止め付け用基準線50を構成する典型的な切り筋52の形成について説明する。
かかる切り筋52は、前記態様、即ち、前記一次壁下地中間材K’の切断処理工程において、当該一次壁下地中間材K’の移動又は該一次壁下地中間材K’の切断手段の移動によって、当該一次壁下地中間材K’にもたらされる手段で形成されておれば、いかなる手段によって形成されていてもよい。
かかる切り筋52は、例えば、前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材に薄刃状の刃などの差し入れによって開口幅の狭い線状の切り込みとして、各種の手段によって形成される。
【0106】
図26及び図27は、かかる切り筋52の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具74及び当該回転円盤状筋付け具74を用いて切り筋52を形成する状態を示したものであって、
この回転円盤状筋付け具74は、軸74bを有すると共に、外周縁端に円周方向に連続する山状及び谷状に連続するように備えられた特に薄刃状の刃74a’を有する円盤体74aを備えた構成としてあり、回転自在に備えられており、テーブル65に対して前記一次壁下地中間材K’を、該一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、この図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する第2の小幅板材群10Bの木質小幅板材20Bの側を当該回転円盤状筋付け具74の側に向くように載せると共に、当該一次壁下地中間材K’を該テーブル65上で移動させ、又は、当該回転円盤状筋付け具74を当該一次壁下地中間材K’に対して移動させて、この第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して、当該回転円盤状筋付け具74における刃74aを図26に示すように差し入れるようにして、図32に示されるような切り筋52を形成する。
【0107】
かかる切り筋52の形成において前記木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して当該回転円盤状筋付け具74の刃74aの山状に突き出す刃部分のみを用いて当該刃74aの差し込みに伴う切り筋52を形成してもよく、また、当該木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して当該回転円盤状筋付け具74の刃74aを、その谷状部分を越えて差し入れるようにして切り筋52を形成するようにしてあってもよい。
【0108】
図28及び図29は、かかる切り筋52の他の典型的な筋形成手段70としての回転円盤状筋付け具75及び当該回転円盤状筋付け具75を用いて切り筋52を形成する状態を示したものであって、
この回転円盤状筋付け具75は、軸75bを有すると共に、その全周に亙って外周縁端に向けて漸次薄く形成された特に薄刃状の刃75a’を有する円盤体75aを備えた構成としてあり、回転自在に備えられており、テーブル65に対して前記一次壁下地中間材K’を、該一次壁下地中間材K’における前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、この図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する第2の小幅板材群10Bの木質小幅板材20Bの側を当該回転円盤状筋付け具74の側に向くように載せると共に、当該一次壁下地中間材K’を該テーブル65上で移動させ、又は、当該回転円盤状筋付け具75を当該一次壁下地中間材K’に対して移動させて、この第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bにおける表面部23に対して、当該回転円盤状筋付け具75における刃75aを図28に示すように差し入れて、図32に示されるような切り筋52を形成する。
【0109】
かかる一次壁下地中間材K’における各切断縁に沿って備えられている各凹筋51又は切り筋52は、当該一次壁下地中間材K’によって構成される壁下地材Kにおける上側縁Ka1に沿った上側縁部Kb1における当該壁下地材Kの躯体100に対する取り付け位置に備えられている上側止め付け用基準線50aと、該壁下地材Kにおける下側縁Ka2に沿った下側縁部Kb2における当該壁下地材Kの躯体100に対する取り付け位置に備えられている下側止め付け用基準線50bと、この上側止め付け用基準線50a及び下側止め付け用基準線50b間を結ぶように該壁下地材Kにおける左側縁Ka3及び右側縁Ka3’に沿った左側縁部Kb3及び右側縁部Kb3’における当該壁下地材Kの躯体100に対する取り付け位置に夫々備えられている左側止め付け用基準線50cと右側止め付け用基準線50c’の構成手段とされ、
更に、前記一次壁下地中間材K’における幅側の中央を、その長さ方向にわたって備えられている前記凹筋51又は切り筋52が当該壁下地材Kにおける中央部止め付け用基準線50dの構成手段とされる。
【0110】
なお、前記凹筋51及び切り筋52は、前記壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材、前記図示例にあっては、壁下地材Kの表側小幅板群30Bの木質小幅板40Bを構成する木質小幅板材20Bの表面部23に対して、一続きのものとして形成されていても、所定間隔を離して順次に連続するように形成されていてもよい。
【0111】
かかる一次壁下地中間材K’に対する前記切断処理による切断と、前記各種の筋形成手段70による凹筋51又は切り筋52の形成とによって、凹筋51又は切り筋52を備えると共に壁下地材Kの外郭形状とされた二次壁下地中間材K”を構成する。
このようにして得られた二次壁下地中間材K”にあっては、凹筋51又は切り筋52の施された当該一次壁下地中間材K’における第1の小幅板材群10Aを構成する木質小幅板材20A及び第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bの一方が前記壁下地材Kにおける表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bとされ、当該他方の小幅板材群を構成する木質小幅板材が前記壁下地材Kにおける裏側小幅板群30Aを構成する木質小幅板40Aとされており、前記図示例にあっては、凹筋51又は切り筋52の形成された第2の小幅板材群10Bを構成する木質小幅板材20Bが前記壁下地材Kにおける表側小幅板群30Bを構成する木質小幅板40Bとしてある。
【0112】
「着色及び薬剤の処理工程」
次いで、前記で得られた二次壁下地中間材K”に対する着色及び薬剤の処理工程について説明する。
【0113】
前記の切断処理と、凹筋51又は切り筋52の形成工程とを経て得られた二次壁下地中間材K”に対して、
該二次壁下地中間材K”を、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液95又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液95に浸漬し、次いで、これを該浸漬液95から取り出すと共に、これを乾燥し、
前記凹筋51又は切り筋52を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材Kの止め付け用基準線50とする着色及び薬剤処理を施す。
【0114】
かかる二次壁下地中間材K”の浸漬に用いられる典型的な浸漬液95は、当該二次壁下地中間材K”に対して所期の防腐処理、防蟻処理などの木材保存処理薬剤による処理を施し、且つ、前記凹筋51又は切り筋52を着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とし得る浸漬液95であって、前記木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなり、例えば、当該木材保存処理薬剤に着色剤を加えた混合物を水で希釈して得られる浸漬液、木材保存処理薬剤を水で希釈した希釈液に着色剤を加えて得られる浸漬液、着色剤を混入した水で木材保存処理薬剤を希釈して得られる浸漬液など、各種の方法で得られる浸漬液95を用いることができる。
【0115】
また、かかる二次壁下地中間材K”の浸漬に用いられる他の典型的な浸漬液95は、当該二次壁下地中間材K”に対して所期の防腐処理、防蟻処理などの木材保存処理薬剤による処理を施し、更に他に必要とされる効果をもたらす薬剤処理を施し、且つ前記凹筋51又は切り筋52を着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とし得る浸漬液95であって、前記木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液としてあり、前記木材保存処理薬剤、着色剤及び希釈水に、他の薬剤、例えば、壁下地材Kに難燃効果や寸法安定効果が特に必要な場合などに、それぞれ、その効果を得ることができる薬剤を適宜加えた浸漬液としてある。
かかる浸漬液95は、例えば、当該木材保存処理薬剤に着色剤を加えた混合物を水で希釈し且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液、木材保存処理薬剤を水で希釈した希釈液に着色剤を加え且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液、着色剤を混入した水で木材保存処理薬剤を希釈し且つ適宜の段階で前記難燃効果や寸法安定効果などを得るための薬剤を加えて得られる浸漬液など、各種の方法で得られる浸漬液95を用いることができる。
【0116】
かかる二次壁下地中間材K”の浸漬に用いられる浸漬液95は、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液95又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液95であれば、いかなる浸漬液95であってもよく、当該木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液95に前記二次壁下地中間材K”を浸漬し且つ該浸漬液から取り出し乾燥することによって、当該浸漬液95に含まれている前記木材保存処理薬剤が含浸され且つ前記凹筋51又は切り筋52が前記着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とされた壁下地材Kを得ることができる。
また、当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液95に前記壁下地中間材K”を浸漬し且つ該浸漬液から取り出し乾燥することによって、当該浸漬液95に含まれている前記木材保存処理薬剤などの薬剤が含浸され且つ前記凹筋51又は切り筋52が前記着色剤によって目立たされた止め付け用基準線50とされた壁下地材Kを得ることができる。
【0117】
かかる浸漬液95による浸漬処理は、例えば、ピレスロイド様防蟻剤(エトフェンプロックス)、トリアゾール系防腐剤(テプコナゾール)及び有機ヨウ素系防腐・防カビ剤(IPBC)からなる群から選ばれる一種以上の薬剤に、界面活性剤、高沸点溶剤及び/又は安定剤などを加えた木材保存処理薬剤18リットルを水で25倍に希釈して得られた450リットルの木材保存処理薬剤の希釈液に、
各種の顔料、典型的には有機顔料、例えば、C.I.Pigment Yellow12を108.6gと、C.I.Pigment Red22を93.1gと、C.I.Pigment Black7を15.5gと、C.I.Pigment Red8を58.2gとの混合物を水で薄めて得られた970gの着色剤を混合して得られた浸漬液95を処理槽94に用意すると共に、
この処理槽94に用意された浸漬液95に対して、前記二次壁下地中間材K”を、この二次壁下地中間材K”を構成する各木質小幅板の表面積に対して、当該浸漬液がほぼ110g/m2 の含浸量となるように浸漬した後、この浸漬処理の施された二次壁下地中間材K”を当該浸漬液から取り出して乾燥させることによって、前記凹筋51又は切り筋52を、当該浸漬液95に含まれている着色剤で他の部分よりも濃く着色されて他の部分と容易に識別し得るように目立たされた止め付け用基準線50とする。
なお、前記浸漬液中の顔料の固形分比率は0.01重量%〜0.06重量%が望ましい。
【0118】
なお、前記の二次壁下地中間材K”に対する乾燥処理は、典型的には、前記浸漬液95から取り出した二次壁下地中間材K”を大気中に放置して自然乾燥によって乾燥する。
【0119】
上記の一連の工程によって当該壁下地材Kを構成することによって、前記特長を備えた壁下地材K、典型的には、前記図1〜図11に示されるような壁下地材Kを容易且つ確実に製造でき、特に、前記止め付け用基準線50を当該壁下地材Kに対して容易且つ確実に低コストで施すことができる。
【0120】
【発明の効果】
この発明にかかる壁下地材は、少なくとも上側縁部、下側縁部、左側縁部及び右側縁部を躯体に止め付けて用いられる四角形状で格子状をなす壁下地材であって、
この壁下地材が、板面相互をほぼ同面状にして傾斜状に並設されている複数の木質小幅板からなる裏側小幅板群と、
この裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板と交差する向きに傾斜し、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設されている複数の木質小幅板からなる表側小幅板群とを備えており、
しかも、前記裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられており、且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられていると共に、
前記裏側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板と、該木質小幅板の板面に板面を向き合わせて重ね合わせの状態に備えられている前記表側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板とが互いの交差部で接合一体とされており、
且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板の表面部に、直線状の凹筋又は直線状の切り筋が前記壁下地材の少なくとも各側縁に沿って設けてあり、
しかも、この壁下地材が、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬され、且つ該浸漬液から取り出し乾燥され、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とするようにしてあることから、
当該壁下地材における少なくとも上側縁部、下側縁部、左側縁部及び右側縁部を、前記躯体に対して、前記止め付け用基準線上で打ち込まれる釘やねじ入れられるビスなどで容易且つ正確に止め付けられ、相当の壁体力を有する壁を構成する壁下地を構成できる利点を有している。
【0121】
また、このように構成される壁下地材にあっては、これを用いて壁下地を構成した場合、前記表側小幅板群を構成する各木質小幅板間及び裏側小幅板群を構成する各木質小幅板間に傾斜した隙間が構成され、また、この壁下地の厚さ方向に、該壁下地材の表側小幅板群と裏側小幅板群とが構成する格子目状の孔が貫通状態に構成され、構成される壁下地に良好な通気性がもたらされる利点を有している。
【0122】
また、このように構成される壁下地材にあっては、この壁下地材の取扱において、これに備えられている止め付け用基準線が壁下地材の濡れ出しや他の部材との接触などによって損なわれることがなく、また、当該壁下地材を躯体に止め付け用いる際に該止め付け用基準線を容易且つ確実に目視できる利点を有している。
【0123】
また、このように構成される壁下地材にあっては、この壁下地材の取扱において、当該壁下地材が防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤で処理済であることを容易且つ確実に認識できる利点を有している。
【0124】
また、この発明にかかる壁下地材の製造方法は、前記壁下地材の製造方法であって、
複数の木質小幅板材を、傾斜状に、しかも、所定の間隔を離して平行に、且つ板面相互をほぼ同面状に並設して第1の小幅板材群を構成すると共に、
この第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材の板面に板面を向き合わせて該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に重ね合わせの状態に備えられる第2の小幅板材群を構成する複数の木質小幅板材を、該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材と交差する向きに傾斜するように所定の間隔を離して平行に、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設し、且つ、前記第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に夫々の交差部で接合一体として一次壁下地中間材を構成する工程と、
この一次壁下地中間材を切断して該一次壁下地中間材を所定の大きさとする切断処理工程と、
この一次壁下地中間材の切断処理工程において、この一次壁下地中間材の移動又は該一次壁下地中間材の切断手段の移動に伴って、当該一次壁下地中間材における前記第1の小幅板材群の木質小幅板材及び第2の小幅板材群の木質小幅板材の一方の前記壁下地材の表側を構成する木質小幅板材の表面部に、少なくとも前記切断手段による切断縁に沿って又は少なくとも前記切断手段による切断予定線に沿って直線状の凹筋又は直線状の切り筋を形成する工程と、
この切断処理工程と前記凹筋又は切り筋の形成工程とを経て得られた二次壁下地中間材を、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬すると共に該浸漬液から取り出し乾燥して、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とする着色及び薬剤の処理工程とを有する構成としてあり、
前記壁下地材における特長を備えた壁下地材を容易且つ確実に提供でき、特に、前記止め付け用基準線を当該壁下地材に対して容易且つ確実に低コストで施すことができる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な一実施の形態に係る壁下地材を躯体に取り付けた状態の要部正面図
【図2】同壁下地材の斜視図
【図3】図正面図
【図4】同要部拡大正面図
【図5】同壁下地材を構成している木質小幅板40A及び木質小幅板40Bの要部正面図
【図6】壁下地材の要部拡大断面図
【図7】他の壁下地材の要部拡大断面図
【図8】更に他の壁下地材の要部拡大断面図
【図9】壁下地材を備えた建物の要部の縦断面図
【図10】壁下地材を備えた建物の要部の平断面図
【図11】壁下地材の躯体に対する取り付け部の要部断面図
【図12】壁下地材の製造に用いられる木質小幅板材20A及び木質小幅板材20Bの要部の平面図
【図13】第1の小幅板材群の平面図
【図14】第1の小幅板材群の並設状態を組み付け用台と共に示す要部平面図
【図15】一次壁下地中間材の平面図
【図16】第1の小幅板材群に第2の小幅板材群を重ね合わせ状態に並設する状態を組み付け用台と共に示す要部平面図
【図17】一次壁下地中間材をプレス装置で押圧している状態の要部の側面図
【図18】一次壁下地中間材の長手縁に対する切断処理と凹筋又は切り筋の形成状態を示す要部の平面図
【図19】一次壁下地中間材の短手縁に対する切断処理と凹筋又は切り筋の形成状態を示す要部の平面図
【図20】一次壁下地中間材に対する切断処理と凹筋の形成状態を示す要部の側面図
【図21】典型的な凹筋の形成手段の一部破断の正面図
【図22】他の典型的な凹筋の形成手段による凹筋の形成状態を、該凹筋の形成位置で木質小幅板材を破断し且つ該形成手段における軸部分で断面して示した要部側面図
【図23】同凹筋の形成手段の一部破断の正面図
【図24】更に他の典型的な凹筋の形成手段による凹筋の形成状態を、該凹筋の形成位置で木質小幅板材を破断し且つ該形成手段における軸部分で断面して示した要部側面図
【図25】同凹筋の形成手段の一部破断の正面図
【図26】典型的な切り筋の形成手段による切り筋の形成状態を、該切り筋の形成位置で木質小幅板材を破断し且つ該形成手段における軸部分で断面して示した要部側面図
【図27】同切り筋の形成手段の一部破断の正面図
【図28】他の典型的な切り筋の形成手段による切り筋の形成状態を、該切り筋の形成位置で木質小幅板材を破断し且つ該形成手段における軸部分で断面して示した要部側面図
【図29】同切り筋の形成手段の一部破断の正面図
【図30】典型的な凹筋の形成されている二次壁下地中間材の要部の断面図
【図31】他の典型的な凹筋の形成されている二次壁下地中間材の要部の断面図
【図32】典型的な切り筋の形成されている二次壁下地中間材の要部の断面図
【図33】二次壁下地中間材を浸漬液に浸漬している状態を示す要部の断面図
【図34】浸漬液から取り出されて乾燥処理された壁下地材の正面図
【図35】従来の壁仕上げ用下地パネルの正面図
【符号の説明】
K 壁下地材
Ka 側縁
Kb 側縁部
10A 第1の小幅板材群
10B 第2の小幅板材群
20A 木質小幅板材
20B 木質小幅板材
21 交差部
23 表面部
30A 裏側小幅板群
30B 表側小幅板群
40A 木質小幅板
40B 木質小幅板
41 交差部
43 表面部
50 止め付け用基準線
51 凹筋
52 切り筋
95 浸漬液
100 躯体

Claims (2)

  1. 少なくとも上側縁部、下側縁部、左側縁部及び右側縁部を躯体に止め付けて用いられる四角形状で格子状をなす壁下地材であって、
    この壁下地材が、板面相互をほぼ同面状にして傾斜状に並設されている複数の木質小幅板からなる裏側小幅板群と、
    この裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板と交差する向きに傾斜し、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設されている複数の木質小幅板からなる表側小幅板群とを備えており、
    しかも、前記裏側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられており、且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板が夫々所定の間隔を離して平行に備えられていると共に、
    前記裏側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板と、該木質小幅板の板面に板面を向き合わせて重ね合わせの状態に備えられている前記表側小幅板群を構成する前記夫々の木質小幅板とが互いの交差部で接合一体とされており、
    且つ、前記表側小幅板群を構成する前記木質小幅板の表面部に、直線状の凹筋又は直線状の切り筋が前記壁下地材の少なくとも各側縁に沿って設けてあり、
    しかも、この壁下地材が、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬され、且つ該浸漬液から取り出し乾燥され、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とするようにしてあることを特徴とする壁下地材。
  2. 請求項1に記載の壁下地材の製造方法であって、
    複数の木質小幅板材を、傾斜状に、しかも、所定の間隔を離して平行に、且つ板面相互をほぼ同面状に並設して第1の小幅板材群を構成すると共に、
    この第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材の板面に板面を向き合わせて該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に重ね合わせの状態に備えられる第2の小幅板材群を構成する複数の木質小幅板材を、該第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材と交差する向きに傾斜するように所定の間隔を離して平行に、且つ、板面相互をほぼ同面状にして並設し、且つ、前記第1の小幅板材群を構成する前記木質小幅板材に夫々の交差部で接合一体として一次壁下地中間材を構成する工程と、
    この一次壁下地中間材を切断して該一次壁下地中間材を所定の大きさとする切断処理工程と、
    この一次壁下地中間材の切断処理工程において、この一次壁下地中間材の移動又は該一次壁下地中間材の切断手段の移動に伴って、当該一次壁下地中間材における前記第1の小幅板材群の木質小幅板材及び第2の小幅板材群の木質小幅板材の一方の前記壁下地材の表側を構成する木質小幅板材の表面部に、少なくとも前記切断手段による切断縁に沿って又は少なくとも前記切断手段による切断予定線に沿って直線状の凹筋又は直線状の切り筋を形成する工程と、
    この切断処理工程と前記凹筋又は切り筋の形成工程とを経て得られた二次壁下地中間材を、防腐剤や防蟻剤などの木材保存処理薬剤と着色剤と希釈水とからなる浸漬液又は当該木材保存処理薬剤と着色剤とを主成分とし水を希釈液とした浸漬液に浸漬すると共に該浸漬液から取り出し乾燥して、前記凹筋又は前記切り筋を前記着色剤によって目立たされた該壁下地材の止め付け用基準線とする着色及び薬剤の処理工程とを有していることを特徴とする壁下地材の製造方法。
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