JP4512929B2 - シリアルバスインターフェース装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IEEE1394シリアルバスに代表される次世代ディジタルインターフェースに接続されるシリアルバスインターフェース装置に関するものであり、特に、IEEE1394シリアルバス等のバス上の通信状態やこのバスに接続された装置の動作確認等のバス解析装置として好適なシリアルバスインターフェース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IEEE1394シリアルバスに代表される次世代ディジタルインターフェースは、パソコン及びその周辺機器との間のデータ転送に留まらず、ディジタルカメラやDVDプレーヤ等のディジタルAV機器とパソコンとの間での、またディジタルAV機器同士での、動画データ等のマルチメディアデータ転送をも取り扱うため高速なデータ転送速度を要求され、またその応用範囲は一般家庭へも広がるため、電源投入状態での装置の挿抜にも対応できるいわゆるプラグアンドプレイ機能が必要とされている。
【0003】
IEEE1394シリアルバスでは、パケット転送が100〜400メガビット/秒という高速なデータ転送速度を有していると共に、マルチメディアデータの安定した転送のための同期転送モードと、従来型データ等の転送のための非同期転送モードとの2種類の転送モードをサポートしている。また、プラグアンドプレイ機能を実現するため、装置の挿抜時に初期化シーケンスを実行してトポロジー構成を再構築し、装置毎の識別番号(ID)を自動的に割り当てる機能を有するものである。
【0004】
例えば図1に示すように、IEEE1394シリアルバスBで接続されたパソコン101(ID=1)とディジタルカメラ102(ID=0)との間の通信状態を解析するためには、バス解析装置100がバスB上のパケットを受信できるようにする必要がある。そのためにはバス解析装置100を、IEEE1394規格の通信プロトコルに準拠する物理層回路を有する構成として、パソコン101とディジタルカメラ102との間を結ぶバスB上に挿入することにより行う。すなわち、パソコン101とバス解析装置100とをバスB1で接続し、バス解析装置100とディジタルカメラ102とをバスB2で接続することにより、IEEE1394シリアルバスが、バストポロジーを再構築して物理層回路を介してバス解析装置100に新たなIDを割り付け(ID=1)、バスB1、B2に接続された1つの装置として認識する。バス解析装置100が、IEEE1394シリアルバスに組み込まれバスB1、B2上の通信が可能となることにより、パソコン101とディジタルカメラ102との間の通信状態の解析を行うものである。尚、この場合、既存装置のIDも同時に再割り付けされるため、パソコン101はID=1に代えてID=2として認識されるようになる。
【0005】
また、図2はシリアルバス上にn+1の装置が接続されている場合である。装置A乃至H(ID=0乃至7)及びその他の装置(ID=8乃至n)から構成されるIEEE1394シリアルバスシステムにおいて、例えば、装置A(ID=0)のバスBB上の通信動作を解析したい場合の方法を示している。新規に開発したハードディスクドライブ等の装置Aをバスに接続した際の装置Aの通信動作解析を行う場合等が想定される。装置A(ID=0)と装置B(ID=4)とを接続するバスBBをバスBB1とバスBB2とに分割し、その間に物理層回路を有するバス解析装置100を挿入する。この場合にも図1の場合と同様に、IEEE1394シリアルバスがバストポロジーを再構築してバス解析装置100をID=1として認識すると共に、各装置のIDも設定し直されてバス解析装置100を組み込んだ状態でIEEE1394シリアルバスを構成する。バス解析装置100は、バスBB1、BB2上の通信が可能となり、装置Aの通信動作の解析を行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図1に示すバス解析装置100として使用するシリアルバスインターフェース装置では、パソコン101とディジタルカメラ102との間の通信状態の解析を行うためには、両者を結ぶバスBに物理層回路を介してバス解析装置100を挿入する必要があり、挿入することによりバス解析装置100自身もバス上の装置を構成してしまうため、バス構成が本来の接続環境には存在しないバス解析装置100を含んだトポロジーとなってしまい、本来のトポロジーにおける通信環境での解析を行うことができないという問題がある。
【0007】
更に、図2に示すバス解析装置100として使用するシリアルバスインターフェース装置では、図1の場合と同様にバス解析装置100を挿入することによりバスの構成が変化してしまい、本来のトポロジーにおける通信環境での解析を行うことができないという問題がある。
また、バスに多数の装置が接続された状態でバスの通信状態を解析する必要がある場合には、すべての装置を通常の使用環境に合致した状態に接続した上で解析する必要があり、接続される装置が多数ある場合や多種類の装置について解析する必要がある場合等には、解析環境の設定に多大な労力を要することとなり問題である。
【0008】
本発明は前記従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、IEEE1394等のシリアルバスに接続するシリアルバスインターフェース装置において、バストポロジーに影響を与えることなく挿抜することができ、また複数の装置をシミュレートすることができ、バスの通信状態を解析するバス解析装置に使用して好適な物理層回路を有するシリアルバスインターフェース装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
前記目的を達成するために、請求項1に係るシリアルバスインターフェース装置は、シリアルバス稼働中に挿抜した際、自動的にトポロジーを再構築する機能を有するシリアルバスインターフェース装置において、シリアルバスに接続される際、トポロジ−において割り当てられる複数の識別番号を複数付与される物理的なインターフェースを構成する複合物理層回路を備えることを特徴とする。
【0014】
これにより、シリアルバスインターフェース装置をシリアルバスに接続すれば、複合物理層回路が、識別番号を有する1以上の装置を全て接続した場合と同様な応答をすることができ、シリアルバスインターフェース装置単独で、多数の装置を接続した場合と同じ環境を実現することができる。
【0015】
また、請求項2に係るシリアルバスインターフェース装置は、請求項1に記載のシリアルバスインターフェース装置において、複合物理層回路が取り込むシリアルバス上のデータを識別番号に関連づけて記憶する複合データ記憶手段を備えることを特徴とする。
【0016】
これにより、複合物理層回路がシリアルバス上のデータを取り込んだ上で、そのデータを識別番号に関連づけて適宜複合データ記憶手段に記憶することができ、シリアルバス上に流れる識別番号毎のデータのうち必要なものを記憶することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシリアルバスインターフェース装置について具体化した実施形態を図3乃至図25に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
図3は、本発明を具体化した第1実施形態のバス解析装置を接続したIEEE1394バス構成図である。バス上に接続された装置の識別番号(以下、IDと記す。)1のパソコン101とID=0のディジタルカメラ102をIEEE1394シリアルバスで接続したシステム(不図示)におけるバス上の通信状態を解析するため、本発明のバス解析装置1Aをパソコン101とディジタルカメラ102との間に挿入し、パソコン101との間、ディジタルカメラ102との間をそれぞれバスB1及びバスB2で接続した構成である。バス解析装置1Aは、バス解析装置1A内の物理層回路2AにてIEEE1394バスB1、B2にインターフェースされておりバスとの通信を可能にしている。そして、受信されたデータは後段のデータ解析回路3にて解析される。ここで、インターフェースは、後述するようにバス解析装置1Aを挿入しても物理層回路2AにIDが割り当てられることはなく(ID無し。)トポロジーが再構築されるので、バス解析装置1Aの挿入前後でパソコン101(ID=1)とディジタルカメラ102(ID=0)との有するIDは変化することはなく、解析したいシステム(この場合、パソコン101(ID=1)とディジタルカメラ102(ID=0)とで構成されるシステム。)のバストポロジーを変化させることなく通信状態を解析することができるものである。
【0019】
次に、図4乃至図8にて、バス解析装置1Aを被解析システムに挿入した際の物理層回路2AにおけるIEEE1394バスの初期化シーケンスにおいて、物理層回路2AにIDが割り当てられることなくトポロジーが再構築される手順について説明する。図4は、バス解析装置1Aを挿入してバスがリセットされた後、トポロジーのツリー構造を決定するTree−identify動作を示す状態遷移図である。図4の状態遷移に従い、パソコン101とディジタルカメラ102とからなる被解析システムにバス解析装置1Aを挿入する場合の実際の動作シーケンスを図6及び図7に示す。また、図5は、ツリー構造決定後に各装置にIDを割り付けるSelf−identify動作を示す状態遷移図であり、この状態遷移に従い、バス解析装置1Aが挿入されたパソコン101とディジタルカメラ102とからなる被解析システムにIDを割り付ける動作シーケンスを図8に示す。
【0020】
先ず、Tree−identify動作のうちPARENT_NOTIFY信号を物理層回路2Aの一方のポートにて受信する場合について図4及び図6に従い説明する。ここで、PARENT_NOTIFY信号とは、ツリー構造を構成する1つの枝に接続されるポートの中でバスの調停権が高いポートであることを宣言する信号である。バス解析装置1Aが挿入されバスリセットが完了すると、図4における状態(以下、Sと記す。)1にてタイムアウトシーケンスに従い、定期的にIDLE信号を送信し、バス解析装置1Aの物理層回路2AがTree−identify動作におけるスタンバイ状態にあることを報知する。
【0021】
この状態から物理層回路2Aの一方のポートにPARENT_NOTIFY信号を受信することを条件として(図4のS2)、同じポートにCHILD_NOTIFY信号を出力する(図4のS3)。図6の動作シーケンスでは、手順(以下、Pと記す。)1に示すように、ディジタルカメラ102からシリアルバスB2に出力されたPARENT_NOTIFY信号を物理層回路2Aが受信することを条件として、同ポートからディジタルカメラ102に向けてCHILD_NOTIFY信号を出力することに相当する(図6のP2)。
【0022】
そして、このCHILD_NOTIFY信号を受信したディジタルカメラ102がPARENT_NOTIFY信号の出力を停止することによりCHILD_HANDSHAKE状態が受信されることで(図4のS4、図6のP3)ディジタルカメラ102との間のツリー構造が決定され、続けて物理層回路2Aは、他方のポートにPARENT_NOTIFY信号を出力する(図4のS5、図6のP4)。
【0023】
この信号出力は相手側の装置がCHILD_NOTIFY信号を返し、PARENT_HANDSHAKE状態を受信してツリー構造が決定するまで続けられる。即ち、図6において、物理層回路2Aとパソコン101が共にPARENT_NOTIFY信号をバスB1上に出力した場合、IEEE1394バスの規格によりROOT_CONTENTION状態となり、パソコン101はPARENT_NOTIFY信号の出力を停止する(図6のP5)。一方、物理層回路2AはPARENT_NOTIFY信号を出力し続けるので(図4のS5、図6のP5)、パソコン101のタイムアウト経過後にパソコン101はPARENT_NOTIFY信号を受信することとなり、これを受けて自らはCHILD_NOTIFY信号をバスB1に出力し、PARENT_HANDSHAKE状態を受信して(図6のP6)ツリー構造が決定されると共にTree_identify動作を終了する(図4のS6、図6のP12)。
【0024】
尚、上述の実施形態においては、バス解析装置1Aの物理層回路2Aがそれぞれのポートで受信される信号に応答する態様について例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一方のポートで受信した信号を他方のポートにリピートすることにより、ツリー構造を決定するようにすることも可能である。
【0025】
次に、Tree−identify動作のうちPARENT_NOTIFY信号を物理層回路2Aの両ポートにて受信する場合について図4及び図7に従い説明する。尚、以下の説明において、前述の場合と同様の部分については説明を省略する。
【0026】
IDLE状態において(図4のS1)、物理層回路2Aの両ポートにパソコン101及びディジタルカメラ102のそれぞれからPARENT_NOTIFY信号を受信すると(図4のS2、図7のP7)、物理層回路2Aは任意のポートにCHILD_NOTIFY信号を出力する(図4のS3)。図7においては、ディジタルカメラ102に向けてCHILD_NOTIFY信号を出力する(図7のP8)。
【0027】
そして、このCHILD_NOTIFY信号を受信したディジタルカメラ102がPARENT_NOTIFY信号の出力を停止することによりCHILD_HANDSHAKE状態が受信されると(図4のS4、図7のP9)、このツリーの構造が決定されると共に残りのポートにパソコン101に向けてPARENT_NOTIFY信号を出力する(図4のS5、図7のP9)。
【0028】
以下のシーケンスは前述の場合と同様である。即ち、物理層回路2Aは、PARENT_HANDSHAKE状態を受信してツリー構造が決定するまでPARENT_NOTIFY信号を出力し続ける(図4のS5、図7のP9、P10)。この間、図7において、物理層回路2Aとパソコン101とのPARENT_NOTIFY信号が衝突してROOT_CONTENTION状態となり、パソコン101はPARENT_NOTIFY信号の出力を停止するが(図7のP9、P10)、物理層回路2AはPARENT_NOTIFY信号を出力し続け(図7のP10)、タイムアウト経過後にパソコン101がPARENT_NOTIFY信号を受けてCHILD_NOTIFY信号を返すことで、PARENT_HANDSHAKE状態を受信してツリー構造が決定される(図7のP11)と共にTree_identify動作を終了する(図4のS6、図7のP12)。
【0029】
さて、Tree−identify動作によりツリー構造が確定すると、バスに接続されているポートの調停権が決定される。即ち、図6におけるバスB1については、パソコン101のポートに対してパソコン101自信より低い調停権が、バス解析装置1Aのポートに対してバス解析装置1A自信より高い調停権が設定される。また、バスB2については、ディジタルカメラ102のポートに対してディジタルカメラ102自信より高い調停権が、バス解析装置1Aのポートに対してバス解析装置1A自信の調停権より低い調停権が設定される。以下の説明では、調停権の高いポートをparentポート(図6以降の図では「高」と表記。)と、調停権の低いポートをchildポート(図6以降の図では「低」と表記。)と定義する。そしてバスに接続された全てのポートがchildポートである装置をROOTと定義する。図6、図7では、パソコン101がROOTである。
【0030】
次に、Self−identify動作について図5及び図8に従い説明する。Tree−identify動作が終了し、各ポートからの信号出力のないIDLE状態において(図5のS7)、最下位のIDを付与すべき装置を検索するためにROOTであるパソコン101から発せられたSELF_ID_GRANT信号をバス解析装置1Aのparentポートが受信すると(図5のS8)、物理層回路2Aはバス解析装置1AのchildポートにSELF_ID_GRANT信号を出力する(図5のS9、図8のP13)。
【0031】
SELF_ID_GRANT信号を受信してIDを付与された装置(図8ではディジタルカメラ102であり、ID=0を付与)はSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)を返し、バス解析装置1Aのchildポートがこれを受信すると(図5のS10、図8のP14)、parentポートにリピートする(図5のS11、図8のP14)。
【0032】
更に、childポートがID=0を付与されたディジタルカメラ102からのIDENT_DONE信号を受信すると(図5のS12、図8のP15)、parentポートには、IDENT_DONE信号と共に同じくchildポートに受信したデータ転送速度を表すspeed信号をリピートする(図5のS13、図8のP15)。そしてパソコン101からparentポートに返されたspeed信号をchildポートにリピートする(図5のS13、図8のP16)。これによりパソコン101とディジタルカメラ102とのデータ転送速度が決定される。
【0033】
そして、parentポートにパソコン101からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケット1)を受信することにより(図5のS14、図8のP17)、parentポート側に接続されている装置であるパソコン101のIDも1に決定され、Self−identify動作が終了する。尚、図8のP17において、childポートへのSELF_IDパケット(SELF_IDパケット1)のリピート動作は通常のアービトレーションにおいて行われる動作である。
【0034】
また、図5における、parentポートでのSELF_IDパケットの受信に伴うS7からS11への状態遷移、及びSELF_IDパケットの終了に伴うS11からS7への状態遷移は、SELF_ID_GRANT信号を出力することなくSelf−identify動作を行う機能を示すものであるが、この場合にもバス解析装置1AにはIDが付与されることはない。
【0035】
以上により、被解析システムのシリアルバスB1、B2間に第1実施形態のバス解析装置1Aを挿入した場合、バス解析装置1Aは物理層回路2Aを備えているので、挿入後のバス初期化シーケンスにおいてIDを付与されることはなくバスB1,B2との間で物理的なインターフェースを構成することができ、パソコン101とディジタルカメラ102とがシリアルバスに直結された被解析システムのトポロジー環境を変更することなく、シリアルバスインターフェース装置としてのバス解析装置1Aを接続することが可能となる。更に挿入されたバス解析装置1Aが備える物理層回路2Aは、バスB1、B2と物理的なインターフェースを構成することができ、バスB1、B2上のデータを検出することができ、バスB1、B2における通信状態を解析・調査することができる。
【0036】
次に、第1実施形態の第1乃至第6変形例におけるバス解析装置1A1乃至1A6を示す。図9は、第1変形例である。物理層回路2A1が取り込んだシリアルバスB1、B2上のデータを記憶するデータ記憶回路4を備える。バス解析装置1A1はIDを付与されることはなくバスB1,B2との間で物理的なインターフェースを構成することができるので、被解析システムのトポロジー環境に変更はなく、通信動作に影響を与えることなくバスB1、B2上のデータを取得できる。そしてこのデータを直接にデータ解析回路31に転送して解析を行うことができることに加え、データ解析回路31からのコントロール信号に応じてデータのデータ記憶回路4への記憶や読み出しを適宜行うことができるので、連続した一連のデータや特定のシーケンスにおけるデータを収集して解析したり、物理層回路2A1から直接転送されてくるデータとの比較解析をすることもでき、効率よく解析を進めることができる。
【0037】
図10は、第2変形例である。データ記憶回路4に加え、データ条件検出回路5を備えている。このデータ条件検出回路5は、物理層回路2A2が取り込むデータを監視しており、所定条件に一致するデータを検出した際にトリガ信号を出力する回路である。バス解析装置1A2は、このトリガ信号出力に基づき取り込んだデータをデータ記憶回路4に記憶することができ、記憶したデータに対しては、第1変形例と同様な機能を有するものである。従って、トリガ信号を出力するデータ条件を特定のデータシーケンスに設定しておけば、同じシーケンスが発生する度にデータを記憶することができ、特定条件にて動作不良が発生するような場合の不良解析に好適な解析を行うことができる。
【0038】
図11は、第3変形例である。データ解析回路33に加え、データ転送制御回路6を備えている。このデータ転送制御回路6は、送出すべきデータをそのまま、あるいはシリアルバス上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A3に転送する制御を行う回路である。所定のデータパケットに対するバス上の応答を確認する場合に好適なものである。
【0039】
図12は、第4変形例である。データ解析回路34、及びデータ転送制御回路6に加え、データ記憶回路4を備えている。このデータ記憶回路4は、送出すべきデータを予め記憶しておくことができ、必要に応じてデータをそのまま、あるいはシリアルバス上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A4に転送する制御を行う回路である。複数のデータを記憶しておけば、データパケット別のシリアルバス上の応答を個々に確認することができ、更にデータパケットの送出シーケンスを任意に設定することにより、特定のパケットシーケンスに対する、あるいはバス上の通信が密状態での応答も確認することができるものである。
【0040】
図13は、第5変形例である。データ解析回路35、データ記憶回路4及びデータ転送制御回路6に加え、データ送出条件検出回路7を備えている。このデータ送出条件検出回路7は、物理層回路2A5が取り込むデータを監視しており、所定条件に一致するデータを検出した際にトリガ信号を出力する回路である。バス解析装置1A5は、このトリガ信号出力に基づきデータ記憶回路4に記憶されている送出すべきデータをそのまま、あるいはシリアルバス上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A5に転送する制御を行う回路である。トリガ信号を出力する取り込みデータの条件を特定のデータシーケンスに設定しておけば、同じシーケンスが発生する度に、データ記憶回路4に記憶されているデータの内から所定のデータを送出することができるので、特定のデータシーケンスに対して常に同じ応答をすることができ、シリアルバス上の応答確認に最適なものである。
【0041】
図14は、第6変形例である。物理層回路2A6には、1対のポートと、受信回路11、受信回路11にて受信したパケットに含まれるデータを変換するデータ変換回路10、データ変換回路10にて変換されたデータに基づきパケットを成形する送信回路12とを有し、セレクタ13により送受信のポートが切り替えられる構成である。データ解析回路36による受信データの解析に基づき、あるいはデータ記憶回路4に記憶されている送出すべきデータに基づき、物理層回路2A6の受信回路11にて受信されたデータがデータ変換回路10にて変換される。シリアルバス上の通信途中でのビットエラー、バーストエラー等の通信エラーをシミュレートすることができるものであり、誤り訂正機能等の通信応答を確認することができるものである。
【0042】
次に、第2実施形態について説明する。図15は、本発明を具体化した第2実施形態のバス解析装置を接続したIEEE1394バス構成の第1構成例である。第1構成例はバス解析装置1Bが複数のIDを有する装置群をシミュレートする場合である。ID=n+1のパソコン103(あるいはID=0のディジタルカメラ103)に、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)が接続された場合のパソコン103(あるいはディジタルカメラ103)のシリアルバスB3上の応答を解析・調査するためのものである。解析・調査に当たっては、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)を準備して被解析システムを実際に構築する必要はなく、バス解析装置1Bとパソコン103(あるいはディジタルカメラ103)とをシリアルバスB3にて接続することで解析したいシステムと同じ接続環境を作り出すことができる。バス解析装置1Bは、バス解析装置1B内の物理層回路2B1にてIEEE1394バスB3にインターフェースされておりバスB3とのデータ送受信を実現している。そして、受信されたデータは後段のデータ解析回路3にて解析される。ここで、このインターフェースでは、後述するように物理層回路2B1に複数のIDが割り当てられてトポロジーが構築されるので、パソコン103(あるいはディジタルカメラ103)をバス解析装置1Bに接続するだけで、複数の装置が接続された環境を作り出すことができる。
【0043】
以下、図15における第2実施形態の第1構成例におけるIEEE1394バスの初期化シーケンスを示す。ここで、トポロジーのツリー構造を決定するTree−identify動作については、IEEE1394規格に従って決定されるためここでの説明は割愛し、各装置にIDを割り付けるSelf−identify動作について説明をする。図16が、図15における第2実施形態の第1構成例におけるSelf−identify動作を示す状態遷移図であり、図17に、バス解析装置1Bの接続相手が調停権の高いパソコン103(ID=n+1)である場合の動作シーケンスを、図18に、バス解析装置1Bの接続相手が調停権の低いディジタルカメラ103(ID=0)である場合の動作シーケンスを示す。
【0044】
先ず、接続相手がパソコン103である場合について、図16及び図17に従い説明する。図16においてTree−identify動作の終了後、各ポートからの信号出力のないIDLE状態(図16のS21)を経て、トポロジー上のROOTであるパソコン103が、そのchildポートにSELF_ID_GRANT信号を出力する。ROOTではないバス解析装置1Bの物理層回路2B1は、このSELF_ID_GRANT信号をparentポートに受信する(図17のP21)ことを条件として(図16のS22)、parentポートにSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)を出力しID=0を設定すると共にIDカウンタを1つ増加する(図16のS23、図17のP22)。
【0045】
このシーケンスは、IDカウンタがnになるまで繰り返され(図16のS24)、物理層回路2B1に、ID=0に続きID=1乃至nが順次設定されていく(図17のP23、P24、P25)。
【0046】
IDカウンタがnになると(図16のS25)、物理層回路2B1はparentポートにIDENT_DONE信号と共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を出力する(図16のS26、図17のP26)。そしてパソコン103からのspeed信号(speed信号1)を受けデータ転送速度の設定を終了すると共にパソコン103からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケットn+1)をparentポートに受信することを条件として(図16のS27、図17のP26、P27)Self−identify動作を終了する。
【0047】
次に、接続相手がディジタルカメラ103である場合について、図16及び図18に従い説明する。図16においてTree−identify動作の終了後、各ポートからの信号出力のないIDLE状態(図16のS21)を経て、ROOTを含むバス解析装置1Bの物理層回路2B1は、下位階層の装置(ID=0乃至n−1)にIDが付与されていないこと(図16における“!child_ID_complete”)を条件として(図16のS28)、childポートにSELF_ID_GRANT信号を出力する(図16のS29、図18のP28)。SELF_ID_GRANT信号を受信したディジタルカメラ103は自身にID=0を付与すると共にSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)を出力し、これをchildポートで受信することを条件として(図16のS30)物理層回路2B1は出力を停止する(図16のS31、図18のP29)。
【0048】
そしてディジタルカメラ103からのIDENT_DONE信号を受信し、child_ID_completeがセットされることを条件として(図16のS32)、ディジタルカメラ103からのspeed信号(speed信号1)を受信すると共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を同ポートに出力する(図16のS33、図18のP30)。この状態は、speed信号出力がタイムアウトすることにより(図16のS34)終了し、物理層回路2B1はIDLE状態に遷移する(図16のS21)。
【0049】
ROOTを含む物理層回路2B1は、child_ID_completeがセットされたことを受けて(図16のS22)、childポートにSELF_IDパケット(SELF_IDパケット1)を出力し自身にID=1を設定すると共にIDカウンタを1つ増加する(図16のS23、図18のP31)。
【0050】
このシーケンスは、IDカウンタがnになるまで繰り返され(図16のS24)、物理層回路2B1に、ID=1に続きID=2乃至nが順次設定されていく(図18のP32、P33)。
【0051】
物理層回路2B1がROOTを含む場合には、IDカウンタがnになったことを条件に(図16のS35)、Self−identify動作を終了して初期化シーケンスを終了する(図18のP34)。
【0052】
尚、図16における、parentポートでのSELF_IDパケットの受信に伴うS21からS31への状態遷移は、SELF_ID_GRANT信号を出力することなくSelf−identify動作を行う機能を示すものである。また、S31からS21への状態遷移は、自身はIDENT_DONE信号を受信せずにSELF_IDパケットの終了を行う処理を示す。
【0053】
以上により、バス解析装置1Bが複数のIDを有する装置群をシミュレートすることができるので、ID=n+1のパソコン103(あるいはID=0のディジタルカメラ103)に、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)が接続されたシステムの解析・調査をする場合にも、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)を準備して被解析システムを実際に構築する必要はなく、バス解析装置1Bとパソコン103(あるいはディジタルカメラ103)とをシリアルバスB3にて接続することで、バス解析装置1B内の物理層回路2B1がバスB3に複数のIDを割り当てられた状態でインターフェースされ、データは後段のデータ解析回路3にて解析される。解析したい装置をバス解析装置1Bに接続するだけで複数の装置が接続された環境を作り出すことができ、シリアルバスB3に接続される装置の解析・調査を簡易かつ確実に行うことができる。
【0054】
次に、本発明を具体化した第2実施形態の第2構成例について、図19乃至図25に基づき説明する。本構成例では、ID=n+1のパソコン104(あるいはID=2のDVD装置104)、ID=1のハードディスクドライブ装置105、及びID=0のディジタルカメラ102の3つの実装置を含み、その他の装置群についてはバス解析装置1Bがシミュレートする場合である。シリアルバスB4、B5、B6上に接続されたこれらの3つの装置の応答を解析・調査するためのものであるが、解析・調査に当たってID=2乃至nのn−1個の装置(あるいはID=3乃至nのn−2個の装置)を準備する必要はなく、バス解析装置1Bと上記3つの装置を接続することで解析したい環境を作り出すことができる。バス解析装置1Bは、バス解析装置1B内の物理層回路2B2にてIEEE1394バスB4、B5、B6にインターフェースされておりバスB4、B5、B6とのデータ通信を実現している。そして、受信されたデータは後段のデータ解析回路3にて解析される。ここで、このインターフェースでは、後述するように物理層回路2B2に複数のIDが割り当てられてトポロジーが構築されるので、上記3つの実装置以外に複数の装置が接続された環境を作り出すことができる。
【0055】
以下、図19における第2実施形態の第2構成例におけるIEEE1394バスの初期化シーケンスを示す。ここで、トポロジーのツリー構造を決定するTree−identify動作については、IEEE1394規格に従って決定されるためここでの説明は割愛し、各装置にIDを割り付けるSelf−identify動作について説明をする。図20が、図19における第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作を示す状態遷移図であり、図21乃至図23に、バス解析装置1B以外に調停権が高い装置(図19のパソコン104(ID=n+1))がある場合の動作シーケンスを、図24乃至図25に、バス解析装置1Bの調停権が高い場合の動作シーケンスを示す。
【0056】
先ず、バス解析装置1B以外に調停権が高い装置としてパソコン104(ID=n+1)がある場合について、図20及び図21乃至図23に従い説明する。図20においてTree−identify動作の終了後、各ポートからの信号出力のないIDLE状態(図20のS41)を経て、トポロジー上のROOTであるパソコン104が、そのchildポートにSELF_ID_GRANT信号を出力する。ROOTではないバス解析装置1Bの物理層回路2B2は、このSELF_ID_GRANT信号をparentポートに受信することを条件として(図20のS42、図21のP41)、ID設定されていないディジタルカメラ102が接続されているchildポート(lowest_unidentified_childポート)にSELF_ID_GRANT信号を出力すると共に、残りのchildポートにはDATA_PREFIX信号のみを出力する(図20のS43、図21のP41)。
【0057】
SELF_ID_GRANT信号を受信したディジタルカメラ102は、自身をID=0に設定すると共にSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)を出力し、物理層回路2B2のlowest_unidentified_childポートが受信することを条件として(図20のS44)、物理層回路2B2は、SELF_ID_GRANT信号の出力を停止し各ポートにディジタルカメラ102からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)をリピートする(図20のS45、図21のP42)。
【0058】
更にディジタルカメラ102からのIDENT_DONE信号を受信し、child_ID_completeがセットされることを条件として(図20のS46)、ディジタルカメラ102からのspeed信号(speed信号2)を受信すると共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を同ポートに出力する(図20のS47、図21のP43)。この状態は、speed信号出力がタイムアウトすることにより(図20のS48)終了し、物理層回路2B2はIDLE状態に遷移する(図20のS41)。
【0059】
再び、ROOTであるパソコン104からのSELF_ID_GRANT信号をparentポートに受信すると(図20のS42、図21のP44)、ID設定されていないハードディスクドライブ装置105が接続されているchildポート(lowest_unidentified_childポート)にSELF_ID_GRANT信号を出力すると共に、他のchildポートにはDATA_PREFIX信号を出力する(図20のS43、図21のP44)。
【0060】
SELF_ID_GRANT信号を受信したハードディスクドライブ装置105は、自身をID=1に設定すると共にSELF_IDパケット(SELF_IDパケット1)を出力し、物理層回路2B2のlowest_unidentified_childポートが受信することを条件として(図20のS44)、物理層回路2B2は、SELF_ID_GRANT信号の出力を停止し各ポートにハードディスクドライブ装置105からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケット1)をリピートする(図20のS45、図22のP45)。
【0061】
更にハードディスクドライブ装置105からのIDENT_DONE信号を受信し、child_ID_completeがセットされることを条件として(図20のS46)、ハードディスクドライブ装置105からのspeed信号(speed信号3)を受信すると共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を同ポートに出力する(図20のS47、図22のP46)。この状態は、speed信号出力がタイムアウトすることにより(図20のS48)終了し、物理層回路2B2はIDLE状態に遷移する(図20のS41)。
【0062】
ここで物理層回路2B2より下位のIDを付与される装置のID設定が終了し、全てのchild_ID_completeがセットされた状態となるので、次は、物理層回路2B2がシミュレートする装置群のIDを付与するシーケンスに移る。前述の場合と同様に、パソコン104からのSELF_ID_GRANT信号をparentポートに受信すると(図20のS42、図22のP47)、lowest_unidentified_childポートは存在しないのでSELF_ID_GRANT信号は出力しないまま、全てのchildポートにDATA_PREFIX信号を出力する(図20のS43)。
【0063】
この時点では、全てのchild_ID_completeがセットされているので(図20のS49)、全てのポートにSELF_IDパケット(SELF_IDパケット2)を出力しIDカウンタを1つ増加して(図20のS50、図22のP47)、自身にID=2を付与する。
【0064】
このシーケンスは、IDカウンタがnになるまで繰り返され(図20のS51)、物理層回路2B2に、ID=2に続きID=3乃至nが順次設定されていく(図22のP48)。
【0065】
そして、ROOTを含まない物理層回路2B2においてIDカウンタがnになったことを条件として(図20のS52)、物理層回路2B2はparentポートにIDENT_DONE信号と共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を出力する(図20のS53、図23のP49)。そしてパソコン104からのspeed信号(speed信号1)を受けデータ転送速度の設定を終了すると共にパソコン104からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケットn+1)をparentポートに受信することを条件として(図20のS54、図23のP49、P50)Self−identify動作を終了して初期化シーケンスを終了する。
【0066】
尚、図23のP50におけるchildポートへのSELF_IDパケット(SELF_IDパケットn+1)のリピート動作は通常のアービトレーションにおいて行われる動作である。
【0067】
次に、バス解析装置1Bの物理層回路2B2の調停権が高くROOTを含む場合について、図20及び図24乃至図25に従い説明する。図20においてTree−identify動作の終了後、各ポートからの信号出力のないIDLE状態(図20のS41)を経て、物理層回路2B2がROOTを含むことを条件として(図20のS42)、ID設定されていないディジタルカメラ102が接続されているlowest_unidentified_childポートにSELF_ID_GRANT信号を出力すると共に、残りのchildポートにはDATA_PREFIX信号を出力する(図20のS43)。
【0068】
SELF_ID_GRANT信号を受信したディジタルカメラ102は、自身をID=0に設定すると共にSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)を出力し、物理層回路2B2のlowest_unidentified_childポートが受信することを条件として(図20のS44)、物理層回路2B2は、SELF_ID_GRANT信号の出力を停止し各ポートにディジタルカメラ102からのSELF_IDパケット(SELF_IDパケット0)をリピートする(図20のS45、図24のP51)。
【0069】
更にディジタルカメラ102からのIDENT_DONE信号を受信し、child_ID_completeがセットされることを条件として(図20のS46)、ディジタルカメラ102からのspeed信号(speed信号1)を受信すると共に自身の最高データ転送速度を表すspeed信号(speed信号(.max))を同ポートに出力する(図20のS47、図24のP52)。この状態は、speed信号出力がタイムアウトすることにより(図20のS48)終了し、物理層回路2B2はIDLE状態に遷移する(図20のS41)。
【0070】
以下、同様のシーケンスを順次繰り返し、ハードディスクドライブ装置105をID=1に、DVD装置104をID=2に設定した上で(図24のP53、P54、図25のP55、P56)、再び、物理層回路2B2はIDLE状態に戻る(図20のS41)。
【0071】
ここで物理層回路2B2より下位IDを付与される装置についてのID設定が終了し、全てのchild_ID_completeがセットされた状態となるので、次は、物理層回路2B2がシミュレートする装置群のIDを付与するシーケンスに移る。
【0072】
物理層回路2B2がROOTを含むことを条件として(図20のS42)、物理層回路2B2は図20のS43の状態に移るが、この時点では、lowest_unidentified_childポートは存在しないのでSELF_ID_GRANT信号を出力しないまま、全てのchildポートにDATA_PREFIX信号を出力する(図20のS43)。そして、全てのchild_ID_completeがセットされていることを条件として(図20のS49)、全てのポートにSELF_IDパケット(SELF_IDパケット3)を出力しIDカウンタを1つ増加して(図20のS50、図25のP57)、自身にID=3を付与する。
【0073】
このシーケンスを、IDカウンタがnになるまで繰り返すことにより(図20のS51)、物理層回路2B2に、ID=3に続きID=4乃至nが順次設定されていく(図25のP58)。
【0074】
そして、ROOTを含む物理層回路2B2においてIDカウンタがnになったことを条件として(図20のS55)、Self−identify動作を終了して初期化シーケンスを終了する。
【0075】
尚、図20における、parentポートでのSELF_IDパケットの受信に伴うS41からS45への状態遷移は、SELF_ID_GRANT信号を出力することなくSelf−identify動作を行う機能を示すものである。また、S45からS41への状態遷移は、自身はIDENT_DONE信号を受信せずにSELF_IDパケットの終了を行う処理を示す。
【0076】
以上により、本発明を具体化した第2実施形態の第2構成例においては、ID=n+1のパソコン104(あるいはID=2のDVD装置104)、ID=1のハードディスクドライブ装置105、及びID=0のディジタルカメラ102の3つの実装置を含み、その他の装置群についてはバス解析装置1Bの物理層回路2B2により複数のIDを割り当てた状態でシリアルバスB4、B5、B6上にインターフェースすることができる。従って、ID=2乃至nのn−1個の装置(あるいはID=3乃至nのn−2個の装置)を準備する必要はなく、バス解析装置1Bと上記3つの装置を接続することで解析したい環境を作り出すことができるので、接続されたこれらの3つの装置の解析・調査を簡易かつ確実に行うことができる。
【0077】
以上詳細に説明したとおり、第1実施形態に係るバス解析装置1Aでは、被解析システムのシリアルバスB1、B2間に挿入しても、物理層回路2Aにより挿入後のバス初期化シーケンスにおいてIDを付与されることはなくバスB1,B2との間で物理的なインターフェースを構成することができ、バスB1、B2に接続されているパソコン101とディジタルカメラ102とからなる被解析システムのトポロジー環境を変更せず、バスB1、B2上の応答に影響を及ぼさないで、シリアルバスインターフェース装置としてのバス解析装置1Aを接続することが可能となる。更に挿入されたバス解析装置1Aが備える物理層回路2Aは、バスB1、B2と物理的なインターフェースを構成するので、バスB1、B2上のデータを検出することができ、バスB1、B2の状態を解析・調査することも可能である。
【0078】
更に、第1実施形態における第1乃至第6変形例のバス解析装置1A1乃至1A6では、第1変形例において、物理層回路2A1が取り込んだシリアルバスB1、B2上のデータを記憶するデータ記憶回路4を備えているので、バス解析装置1A1はIDを付与されることはなくシリアルバスB1,B2との間で物理的なインターフェースを構成すると共に、被解析システムのトポロジー環境を変更することなく、動作に影響を与えずにバスB1、B2上のデータを取得できる。そしてこのデータを直接に解析することができることに加え、データ解析回路31からのコントロール信号に応じてデータ記憶回路4への記憶や読み出しを適宜行うことができるので、連続した一連のデータや特定シーケンスにおけるデータを収集して解析したり、バスB1、B2から取り込まれたデータとの比較解析をすることもでき、効率よく解析を進めることができる。
【0079】
また、第2変形例においては、データ記憶回路4に加え、データ条件検出回路5を備え、物理層回路2A2が取り込むデータを監視して所定条件の一致を検出した際にトリガ信号を出力するので、このトリガ信号出力に基づき取り込んだデータをデータ記憶回路4に記憶することができ、トリガ信号を出力するデータ条件を特定のデータシーケンスに設定しておけば、同じシーケンスが発生する度にデータを記憶することができ、特定条件にて動作不良が発生するような場合の不良解析に好適な解析を行うことができる。
【0080】
更に、第3変形例においては、データ解析回路33に加え、データ転送制御回路6を備え、送出すべきデータをそのまま、あるいはシリアルバスB1、B2上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A3に転送することができるので、所定のデータパケットに対するバスB1、B2上の応答を確実に確認することができる。
【0081】
また、第4変形例においては、データ解析回路34、及びデータ転送制御回路6に加え、データ記憶回路4を備えているので、送出すべきデータを予め記憶しておくことができ、必要に応じてデータをそのまま、あるいはシリアルバスB1、B2上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A4に転送する制御を行うことができ、複数のデータを記憶しておけば、データパケット別のバスB1、B2上の応答の確認や、データパケットの送出シーケンスを任意に設定して特定のパケットシーケンスに対する、あるいはバスB1、B2上の通信が密な状態での応答の確認をすることができる。
【0082】
また、第5変形例においては、データ解析回路35、データ記憶回路4及びデータ転送制御回路6に加え、データ送出条件検出回路7を備え、物理層回路2A5が取り込むデータを監視して所定条件に一致するデータを検出した際にトリガ信号を出力するので、このトリガ信号出力に基づきデータ記憶回路4に記憶されている送出すべきデータをそのまま、あるいはシリアルバスB1、B2上のプロトコルに適合するパケットに成形した上で物理層回路2A5に転送する制御を行うことができ、トリガ信号を出力する取り込みデータ条件を特定のデータシーケンスに設定しておけば、同じシーケンスが発生する度に、データ記憶回路4に記憶されている所定データを送出することができるので、特定のデータシーケンスに対して常に同じ応答をすることができ、バスB1、B2上の応答確認に最適である。
【0083】
また、第6変形例においては、1対のポートと、受信回路11、受信したデータを変換するデータ変換回路10、変換後のデータに基づきパケットを成形する送信回路12とを有し、セレクタ13により送受信のポートが切り替えられる構成であるので、データバス解析装置36による受信データの解析に基づき、あるいはデータ記憶回路4に記憶されている送出すべきデータに基づき、受信回路11にて受信されたデータをデータ変換回路10にて変換することにより、シリアルバス上の通信途中でのビットエラー、バーストエラー等の通信エラーをシミュレートすることができ、誤り訂正機能等の通信応答を確認することができる。
【0084】
また、第2実施形態に係るバス解析装置1Bでは、物理層回路2B1により複数のIDが割り当てられた状態でシリアルバスB3にインターフェースされ、複数の装置群をシミュレートすることができるので、ID=n+1のパソコン103(あるいはID=0のディジタルカメラ103)に、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)が接続されたシステムの解析・調査をする場合にも、ID=0乃至nのn+1個の装置(あるいはID=1乃至nのn個の装置)を準備して被解析システムを実際に構築する必要はなく、バス解析装置1Bとパソコン103(あるいはディジタルカメラ103)とをバスB3にて接続することで被解析システムの環境を作り出すことができ、後段のデータ解析回路3にて解析されるので、バスB3に接続される装置の解析・調査を簡易かつ確実に行うことができる。
【0085】
更に、バス解析装置1Bについては、ID=n+1のパソコン104(あるいはID=2のDVD装置104)、ID=1のハードディスクドライブ装置105、及びID=0のディジタルカメラ102の3つの実装置を含んだ構成で、その他の装置群については物理層回路2B2により複数のIDを割り当ててシリアルバスB4、B5、B6上にインターフェースすることもでき、この場合にも、ID=2乃至nのn−1個の装置(あるいはID=3乃至nのn−2個の装置)を準備する必要はなく、3つの実装置を接続することで解析したい環境を作り出すことができ、接続されたこれら3つの装置の解析・調査を簡易かつ確実に行うことができる。
【0086】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
【0087】
例えば、本実施形態においては、第2実施形態に係るバス解析装置1Bについても、第1実施形態におけるバス解析装置1Aの第1乃至第6変形例と同様な機能をバス解析装置1B内部に備えることが可能であることはいうまでもない。この場合において、物理層回路内部に、受信したデータを変換するデータ変換回路を有する態様については、第2実施形態に係るバス解析装置1Bでは多ポートを備えることが可能であるので、通信途中の通信エラーとして任意のポートから送出することができ、通信エラーの影響に対する任意のポートに接続されている装置の応答を解析・調査することができる。
【0088】
また、本実施形態においては、シリアルバスとしてIEEE1394シリアルバスを例に取り説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バス上に接続される装置を挿抜した際に、バスにおける装置のIDを自動的に付与することができる他のバスシステムについても同様に適用することが可能である。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、IEEE1394等のシリアルバスに接続するシリアルバスインターフェース装置において、シリアルバスで接続される装置間に挿入した際に識別番号が付与されることがないので、接続トポロジーに影響を与えることはなく、また、複数の識別番号が付与されることも可能であるので、全ての実装置を準備してバスシステムを構築しなくてもいくつかの装置をシミュレートしてバスシステムを簡易かつ確実に構築することが可能であり、バスの通信状態を解析・調査するバス解析装置として使用すれば好適な、物理層回路を有するシリアルバスインターフェース装置を提供することができる。
【0090】
(付記)
(A) シリアルバス稼働中に挿抜した際、自動的にトポロジーを再構築する機能を有するシリアルバスインターフェース装置において、
前記シリアルバスに接続される際、識別番号を付与されることなく物理的なインターフェースを構成する物理層回路を備えることを特徴とするシリアルバスインターフェース装置。
(B) 前記物理層回路が取り込む前記シリアルバス上のデータを記憶するデータ記憶手段を備えることを特徴とする付記Bに記載のシリアルバスインターフェース装置。
(C) シリアルバス稼働中に挿抜した際、自動的にトポロジーを再構築する機能を有するシリアルバスインターフェース装置において、
前記シリアルバスに接続される際、1以上の識別番号を付与される物理的なインターフェースを構成する複合物理層回路を備えることを特徴とするシリアルバスインターフェース装置。
(D) 前記複合物理層回路が取り込む前記シリアルバス上のデータを前記識別番号に関連づけて記憶する複合データ記憶手段を備えることを特徴とする付記Cに記載のシリアルバスインターフェース装置。
(1) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Bに記載のシリアルバスインターフェース装置において、物理層回路が取り込むシリアルバス上のデータを監視し所定条件に一致するデータを検出した際、トリガ信号を出力するデータ条件検出手段を備え、トリガ信号の出力に基づき、データをデータ記憶手段に記憶することが望ましい。
【0091】
前記(1)のシリアルバスインターフェース装置によれば、既存装置が接続されたシリアルバス上のデータ応答に影響を及ぼすことなくシリアルバスに接続されたシリアルバスインターフェース装置のデータ条件検出手段がシリアルバス上のデータを常時監視するので、シリアルバス上の所定のデータを的確にデータ記憶手段に記憶することが可能となる。
【0092】
(2) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Aに記載のシリアルバスインターフェース装置において、物理層回路を介してシリアルバス上に送出すべきデータを物理層回路に転送する制御回路を備えることが望ましい。
【0093】
前記(2)のシリアルバスインターフェース装置によれば、制御回路が、送出すべきデータを物理層回路に転送するので、既存装置が接続されたシリアルバス上のデータ応答に影響を及ぼすことなく接続されたシリアルバスインターフェース装置からデータを送出することができ、シリアルバス上の既存装置との応答をすることが可能となる。
【0094】
(3) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、(2)のシリアルバスインターフェース装置において、送出すべきデータを記憶する送出データ記憶手段を備えることが望ましい。
【0095】
前記(3)のシリアルバスインターフェース装置によれば、送出すべきデータを適宜送出データ記憶手段に記憶しておくことができ、必要に応じて制御回路が選択した所望のデータを物理層回路に転送して、既存装置が接続されたシリアルバス上のデータ応答に影響を及ぼすことなく接続されたシリアルバスインターフェース装置から的確なデータ送出をすることが可能となる。
【0096】
(4) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、(3)のシリアルバスインターフェース装置において、物理層回路が取り込むシリアルバス上のデータを監視し所定条件に一致するデータを検出した際、トリガ信号を出力するデータ送出条件検出手段を備え、制御回路は、トリガ信号の出力に基づき、送出データ記憶手段に記憶されている送出すべきデータを物理層回路に転送することが望ましい。
【0097】
前記(4)のシリアルバスインターフェース装置によれば、データ送出条件検出手段がシリアルバス上のデータ応答に影響を及ぼすことなくデータを常時監視するので、シリアルバス上のデータが所定条件に一致した際、送出データ記憶手段に記憶されている送出すべきデータを物理層回路に送出することができ、既存装置が接続されたシリアルバス上のデータ応答に影響を及ぼすことなく接続されたシリアルバスインターフェース装置から的確なタイミングでデータを送出することが可能となる。
【0098】
(5) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Aに記載のシリアルバスインターフェース装置において、一対の通信ポートと、物理層回路を介してシリアルバスより受信した受信データを変換する変換手段とを備え、一対の通信ポートは、いずれか一方の通信ポートにて受信した受信データを変換手段により変換した内容に基づいて、いずれか他方の通信ポートに転送することが望ましい。
【0099】
前記(5)のシリアルバスインターフェース装置によれば、通信途中におけるパケットのビットエラー、バーストエラー等の様々な通信エラーを再現することができ、通信における誤り訂正等の機能を確認することが可能となる。
【0100】
(6) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Dに記載のシリアルバスインターフェース装置において、複合物理層回路が取り込むシリアルバス上のデータを識別番号に応じて監視し所定条件に一致するデータを検出した際、識別番号に対応したトリガ信号を出力する複合データ条件検出手段を備え、識別番号に対応したトリガ信号の出力に基づき、データを識別番号に関連づけて複合データ記憶手段に記憶することが望ましい。
【0101】
前記(6)のシリアルバスインターフェース装置によれば、複合物理層回路が取り込んだシリアルバス上のデータを複合データ条件検出手段が識別番号に応じて常時監視するので、シリアルバス上の所定のデータを識別番号に対応して的確に複合データ記憶手段に記憶することが可能となる。
【0102】
(7) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Cに記載のシリアルバスインターフェース装置において、複合物理層回路を介して識別番号に応じてシリアルバス上に送出すべきデータを、複合物理層回路に転送する複合制御回路を備えることが望ましい。
【0103】
前記(7)のシリアルバスインターフェース装置によれば、複合制御回路が識別番号に応じた送出すべきデータを複合物理層回路に転送するので、シリアルバスインターフェース装置から識別番号に対応したデータを送出することができ、シリアルバス上の既存の装置に識別番号毎に応答することが可能となる。
【0104】
(8) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、(7)に記載のシリアルバスインターフェース装置において、識別番号に応じた送出すべきデータを記憶する複合送出データ記憶手段を備えることが望ましい。
【0105】
前記(8)のシリアルバスインターフェース装置によれば、送出すべき、識別番号に対応したデータを適宜複合送出データ記憶手段に記憶しておくことができ、必要に応じて複合制御回路が選択した識別番号毎の所望のデータを複合物理層回路に転送して、シリアルバスインターフェース装置から的確に送出をすることが可能となる。
【0106】
(9) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、(8)に記載のシリアルバスインターフェース装置において、複合物理層回路が取り込むシリアルバス上のデータを識別番号に応じて監視し所定条件に一致するデータを検出した際、識別番号に対応したトリガ信号を出力する複合データ送出条件検出手段を備え、複合制御回路は、識別番号に対応したトリガ信号の出力に基づき、複合送出データ記憶手段に記憶されている識別番号に応じた送出すべきデータを複合物理層回路に転送することが望ましい。
【0107】
前記(9)のシリアルバスインターフェース装置によれば、複合物理層回路が取り込んだシリアルバス上のデータを複合データ送出条件検出手段が識別番号に応じて常時監視するので、シリアルバス上の識別番号に対応するデータが所定条件に一致した際、複合送出データ記憶手段に記憶されている識別番号毎の送出すべきデータを複合物理層回路に転送することができ、シリアルバスインターフェース装置から的確なタイミングで該当するデータを送出することが可能となる。
【0108】
(10) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記Cに記載のシリアルバスインターフェース装置において、識別番号に応じた一群の通信ポートと、複合物理層回路を介してシリアルバスより受信した受信データを変換する複合変換手段とを備え、一群の通信ポートは、いずれか一の通信ポートにて受信した受信データを複合変換手段により変換した内容に基づいて、他の通信ポートのうちいずれか少なくとも1つの通信ポートに転送することが望ましい。
【0109】
前記(10)のシリアルバスインターフェース装置によれば、いずれか1つのポートで受信したデータを、通信途中におけるビットエラー、バーストエラー等の通信エラーの再現として、他の任意のポートから送出することができ、多数の装置が接続されているバスの通信環境を簡易かつ的確に再現した状態での解析をすることが可能となる。
【0110】
(11) 本願に係るシリアルバスインターフェース装置においては、付記A乃至付記D、(1)乃至(10)の少なくともいずれか1つに記載のシリアルバスインターフェース装置において、シリアルバスインターフェース装置は、シリアルバスを解析するバス解析装置であることが望ましい。
【0111】
前記(11)のシリアルバスインターフェース装置によれば、シリアルバスに接続される際、識別番号を付与されることなく物理的なインターフェースを構成する物理層回路を備えるシリアルバスインターフェース装置においては、シリアルバスに接続されている既存装置間のトポロジー環境を変更することなく、従って、シリアルバス上の応答に影響を及ぼすことなくシリアルバスインターフェース装置を接続してバスの通信状態を解析・調査することが可能となる。また、シリアルバスに接続される際、1以上の識別番号を付与される物理的なインターフェースを構成する複合物理層回路を備えるシリアルバスインターフェース装置においては、シリアルバスインターフェース装置単独で、多数の装置が接続された場合と同じ環境をシミュレートすることができ、個々の装置を接続して制御することなく多数の装置が接続されたのと同じバス通信状態を解析・調査することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のバス解析装置を接続したIEEE1394バス構成図である。
【図2】多数の装置が接続されたIEEE1394バスに従来のバス解析装置を接続した構成図である。
【図3】 第1実施形態のバス解析装置を接続したIEEE1394バス構成図である。
【図4】 第1実施形態におけるTree−identify動作を示す状態遷移図である。
【図5】 第1実施形態におけるSelf−identify動作を示す状態遷移図である。
【図6】 第1実施形態におけるTree−identify動作のうち、PARENT_NOTIFY信号を片ポートで受信した場合の動作シーケンス図である。
【図7】 第1実施形態におけるTree−identify動作のうち、PARENT_NOTIFY信号を両ポートで受信した場合の動作シーケンス図である。
【図8】 第1実施形態におけるSelf−identify動作の動作シーケンス図である。
【図9】 第1実施形態におけるバス解析装置の第1変形例を示す回路ブロック図である。
【図10】 第1実施形態におけるバス解析装置の第2変形例を示す回路ブロック図である。
【図11】 第1実施形態におけるバス解析装置の第3変形例を示す回路ブロック図である。
【図12】 第1実施形態におけるバス解析装置の第4変形例を示す回路ブロック図である。
【図13】 第1実施形態におけるバス解析装置の第5変形例を示す回路ブロック図である。
【図14】 第1実施形態におけるバス解析装置の第6変形例を示す回路ブロック図である。
【図15】 第2実施形態のバス解析装置を接続したIEEE1394バスの第1構成例である。
【図16】 第2実施形態の第1構成例におけるSelf−identify動作を示す状態遷移図である。
【図17】 第2実施形態の第1構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手の調停権が高い場合の動作シーケンス図である。
【図18】 第2実施形態の第1構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手の調停権が低い場合の動作シーケンス図である。
【図19】 第2実施形態のバス解析装置を接続したIEEE1394バスの第2構成例である。
【図20】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作を示す状態遷移図である。
【図21】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手に調停権の高い装置がある場合の動作シーケンス図の前段部分である。
【図22】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手に調停権の高い装置がある場合の動作シーケンス図の中段部分である。
【図23】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手に調停権の高い装置がある場合の動作シーケンス図の後段部分である。
【図24】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手に調停権の高い装置がない場合の動作シーケンス図の前段部分である。
【図25】 第2実施形態の第2構成例におけるSelf−identify動作のうち、接続相手に調停権の高い装置がない場合の動作シーケンス図の後段部分である。
【符号の説明】
1A1、1A2、1A3、1A4、1A5、1A6、1Bバス解析装置
2A、2A1、2A2、2A3、2A4、2A5、2A6、2B1、2B2物理層回路
3、31、32、33、34、35、36データ解析回路
4 データ記憶回路
5 データ条件検出回路
6 データ転送制御回路
7 データ送出条件検出回路
8、9 ポート
10 データ変換回路
11 受信回路
12 送信回路
101、103、104 パソコン
102、103 ディジタルカメラ
104 DVD装置
105 ハードディスクドライブ装置
B1、B2、B3 IEEE1394シリアルバス
Claims (5)
- シリアルバス稼働中に挿抜した際、自動的にトポロジーを再構築する機能を有するシリアルバスインターフェース装置において、
前記シリアルバスに接続される際、前記トポロジ−において割り当てられる複数の識別番号を複数付与される物理的なインターフェースを構成する複合物理層回路を備えることを特徴とするシリアルバスインターフェース装置。 - 前記複合物理層回路が取り込む前記シリアルバス上のデータを前記識別番号に関連づけて記憶する複合データ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のシリアルバスインターフェース装置。
- 前記複合物理層回路が取り込む前記シリアルバス上のデータを前記識別番号に応じて監視し所定条件に一致するデータを検出した際、前記識別番号に対応したトリガ信号を出力する複合データ条件検出手段を備え、
前記識別番号に対応したトリガ信号の出力に基づき、データを前記識別番号に関連づけて前記複合データ記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2に記載のシリアルバスインターフェース装置。 - 前記複合物理層回路を介して前記識別番号に応じて前記シリアルバス上に送出すべきデータを、前記複合物理層回路に転送する複合制御回路を備えることを特徴とする請求項1に記載のシリアルバスインターフェース装置。
- 前記識別番号に応じた送出すべきデータを記憶する複合送出データ記憶手段と、
前記複合物理層回路が取り込む前記シリアルバス上のデータを前記識別番号に応じて監視し所定条件に一致するデータを検出した際、前記識別番号に対応したトリガ信号を出力する複合データ送出条件検出手段とを備え、
前記複合制御回路は、前記識別番号に対応したトリガ信号の出力に基づき、前記複合送出データ記憶手段に記憶されている前記識別番号に応じた送出すべきデータを前記複合物理層回路に転送することを特徴とする請求項4に記載のシリアルバスインターフェース装置。
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