JP4511317B2 - 樹脂製軸受部品とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受部品の軸孔に軸部品を嵌合して、両者が相対的に回転又は摺動又は摺動回転できるように、係合支持する樹脂製軸受部品及びその製造方法に係るものであって、特に小型且つ軽量で高精密な回転又は摺動又は摺動回転を必要とする軸受部品に好適な樹脂製軸受部品とその製造方法に関する。
この種の樹脂製軸受部品は、軽量で慣性力が小さいことや大量生産が可能であること等の理由から、歯車やカムなどを含む一般的な軸受部品から、センサーやポテンショメータ或いはアクチュエータ等の高精密部品の軸受部に至るまで幅広く利用されているが、これら高精密部品の中でも、例えば光学式情報記録再生装置で光学的ピックアップを行うレンズホルダ等における軸受部の場合には、精密な真円度及び内径寸法精度が必要であって、軸とのクリアランスを数μ以下にすることが要求されており、また負荷荷重に対する高い機械的強度と摺動性も必要である。
ところが、射出成形した樹脂製軸受部品をそのまま使用した場合、熱収縮や配向性などによって精密な真円度及び内径寸法精度が得られないと共に、ウエルドラインによって機械的強度が低下するので、成形品の内周面にアルミ合金製などのスリーブを装着したり、潤滑性樹脂パイプをインサートモールドしていたが、アルミ合金製などのスリーブや潤滑性樹脂パイプを使用する場合には、精密な真円度及び内径寸法精度を得るために、精密な切削加工や研磨を行う必要があり、コスト高になると共に生産性が低下するなど、解決を必要とする課題があった。
これらの課題を解決するために、本件出願人は先に特許文献1及び2のような樹脂製軸受部品及びその製造方法の提案を行っており、前者は軸受部品の軸孔に適合するマスター軸から成形後に分離した電鋳殻である筒状の電鋳部が、樹脂成形部の軸心にインサートモールドで一体成形されている樹脂製軸受部品とその製造方法に付いての提案であり、後者は軸受部品の軸孔に適合するマスター軸から予め分離した電鋳殻である筒状の電鋳部が、樹脂成形部の軸心にインサートモールドで一体成形されている樹脂製軸受部品とその製造方法に付いての提案である。
特開2003−56552号公報 特開2003−56569号公報
特許文献1及び2の発明による樹脂製軸受部品では、電鋳部の内周面が軸受部品の軸孔を形成するので、真円度及び内径寸法精度が高くて摺動性も良好であり、研磨などの後処理を格別に行う必要がなく、電鋳部の内周面に装着させて使用する軸部品に対するクリアランスを極小にして高精密な回転又は摺動又は摺動回転を可能にすると共に、電鋳部の外周面に対する樹脂成形部の付着力が良好であるなどの効果が期待できる。
特許文献1の発明による樹脂製軸受部品の製造方法では、電鋳部をマスター軸と一体で金型内に装着した状態で射出成形が行われるので、電鋳部を位置決め精度良く容易にインサートして一体成形できると共に、マスター軸を分離した電鋳殻である電鋳部の内周面が軸受部品の軸孔を形成するので、真円度及び内径寸法精度の高い樹脂製軸受部品が得られること、さらに樹脂成形品から分離したマスター軸を、電鋳軸を造る際のマスター軸として繰り返し転用すると、同じマスター軸に基づいて多数の軸受部品を造ることができるので、寸法精度のバラツキがない均質な製品が経済的に得られる効果が期待できる。
特許文献2の発明による樹脂製軸受部品の製造方法では、マスター軸を分離した電鋳殻である電鋳部の内周面が軸受部品の軸孔を形成するので、真円度及び内径寸法精度の高い樹脂製軸受部品が得られる。樹脂成形品から分離したマスター軸を、電鋳軸を造る際のマスター軸として繰り返し転用すると、同じマスター軸に基づいて多数の軸受部品を造ることができるので、寸法精度のバラツキがない均質な製品が経済的に得られるなどの効果が期待できる。
しかしながら、上記した特許文献1及び2の発明について本件出願人が引き続き検討を重ねた結果、さらなる改善案を見出したので改良発明として新たに提案を行うものであって、特に樹脂成形部と一体で軸受部品の軸孔を形成する筒状の軸受芯材を内外の二重メッキ層にし、軸部品に対する摺動性能及び耐摩耗性能を向上させると共に、軸受芯材のマスター軸からの分離を容易にし且つ樹脂成形部に対する転写を良好にすること、マスター軸の要部に軸受芯材となるメッキ皮膜を形成する際に、マスキング処理が寸法精度を高めた状態で容易且つ確実にできること、などを主たる目的とするものである。
本発明の樹脂製軸受部品は、樹脂成形部の軸心側に軸部品を装着する筒状の軸受芯材が一体成形さると共に、前記軸受芯材が、外側に配置された相対的に肉厚状の電鋳層と内側に配置された相対的に肉薄状の無電解メッキ層とによる二重メッキ層で形成され、当該無電解メッキ層には自己潤滑性の微粒子が分散されており、前記軸受芯材は、マスター軸の要部に前記二重メッキ層を設けたインサート軸に対して前記樹脂成形部を一体的に射出成形した後に、当該樹脂成形部と共に前記マスター軸から分離させたものであって、前記マスター軸の外周面に適合した寸法精度の軸孔内周面を備えるものである。(請求項1)
前記軸受芯材は、前記無電解メッキ層がニッケル・リン系の金属材を用いメッキ厚5〜10μmに形成され前記電鋳層がニッケル合金を含むニッケル又は銅合金を含む銅の金属材を用いメッキ厚80〜200μmに形成され、前記無電解メッキ層には、前記自己潤滑性微粒子としてポリ四フッ化エチレンの微粒子30〜50体積%の含有量で分散された形態を採ることができる。(請求項2)
前記軸受芯材から分離させたマスター軸軸部品として一対で使用される形態を採ることができる。(請求項3)
本発明の樹脂製軸受部品の製造方法は、非メッキ部をマスキングしたマスター軸の被メッキ部外周に相対的に肉薄状無電解メッキ層を形成した後、当該無電解メッキ層の外周に相対的に肉厚状電鋳層を形成することにより、軸孔に適合する筒状の二重メッキ層が設けられたインサート軸を造る工程と、前記インサート軸を金型内に装着して射出成形を行うことにより前記二重メッキ層の外周に樹脂成形部一体成形されたインサート成形品を造る工程と、前記インサート成形品を前記金型内から取り出した後、前記二重メッキ層から前記マスター軸を分離させることにより前記無電解メッキ層の内周面軸部品に対する軸孔を形成する樹脂製軸受部品を造る工程とを備えている。(請求項4)
前記インサート軸を作る工程において、前記無電解メッキ層を、自己潤滑性微粒子としてポリ四フッ化エチレンの微粒子30〜50体積%の含有量で分散させたニッケル・リン系の金属材を用いてメッキ厚5〜10μm形成前記電鋳層を、ニッケル合金を含むニッケル又は銅合金を含む銅の金属材を用いてメッキ厚80〜200μm形成する形態を採ることができる。(請求項5)
弾性樹脂材で形成され且つ多数の挿通孔所定間隔毎に並設されマスク部材をスペーサ部材の上下に配置することにより、当該上下両マスク部材の間に前記スペーサ部材の厚みに相当するメッキを形成し、前記マスク部材の上方に着脱可能の上方支持板を設け、前記マスク部材の下方に共通の陰極板を設け、前記陰極板に接触するとともにばねを有する接点部材を前記挿通孔の下端側に配置してなるメッキ処理装置を作成する工程を更に備え、前記インサート軸を作る工程において、前記無電解メッキ層または前記電鋳層を形成する際、前記マスター軸を前記メッキ処理装置の挿通孔に圧入して前記非メッキ部を前記マスク部材でマスキングし、該挿通孔に圧入した各マスター軸の下端側を前記接点部材で上方へばね支弾すると共に、各マスター軸の上端側を前記上方支持板に当接させることにより、被メッキ部を前記メッキに位置決めした。(請求項6)
本発明による樹脂製軸受部品では、二重メッキ皮膜が筒状の軸受芯材として樹脂成形部を補強し、二重メッキ皮膜の無電解メッキ層で形成される軸孔はマスター軸の外周面に適合した真円度及び寸法精度が高いものであると共に、無電解メッキ層は自己潤滑性を備えているので、軸孔に装着して使用される軸部品との摺動性及び耐摩耗性を向上することができる。
また、軸受芯材は内側の無電解メッキ層をポリ四フッ化エチレンの微粒子を分散させたニッケル・リン系の金属材を用いることによって、摺動性及び耐摩耗性を付与することができると共に、特に外側の電鋳層が非磁性を必要としない場合にはニッケル・リン系の金属材で形成して剛性を付与することができ、非磁性を必要とする場合には銅又は銅合金を使用することによって導電性を付与することができる。
さらに、軸受芯材の軸孔内に転写後に分離させたマスター軸を軸部品として一対で使用する形態を採ると、軸受部品と軸部品の相対的な寸法精度が一段と向上する。
本発明による樹脂製軸受部品の製造方法では、マスター軸の要部に二重メッキ層を設けたインサート軸を金型内に装着して樹脂成形部の射出成形が行われ、二重メッキ層の内周側すなわち無電解メッキ層が樹脂成形部に転写されると共に、二重メッキ層の外周側すなわち電鋳層に樹脂成形部が一体接合され、この二重メッキ層は無電解メッキ層からマスター軸を分離させることによって、無電解メッキ層の内周面が軸部品に対する軸孔を形成する軸受芯材となる。
従って、二重メッキ皮膜が筒状の軸受芯材として樹脂成形部を補強し、二重メッキ皮膜の無電解メッキ層で形成される軸孔はマスター軸の外周面に適合した真円度及び寸法精度が高いものであると共に、無電解メッキ層は自己潤滑性を備えているので、軸孔に装着して使用される軸部品との摺動性及び耐摩耗性を向上することができる樹脂製軸受部品を、容易且つ安価に大量生産することが可能である。
特に、射出成型時に軸心方向へ成形圧力が印加された際及び、射出成型後における成形樹脂材の熱収縮に対しては、マスター軸によって二重メッキ皮膜3内外径は保形されるので、樹脂製軸受部品は高い真円度及び寸法精度を得ることができると共に、樹脂成形部の内周面と二重メッキ皮膜の外周面すなわち外側の電鋳層との間を、強固な接合状態で連結することができる。
また、マスター軸の外周面は滑面性であって、二重メッキ皮膜の内周面すなわち内側の無電解メッキ層は自己潤滑性を備えており、電鋳層は電鋳メッキの特性として軸心から外側へ引っ張り応力が作用するが、無電解メッキ層を肉薄状にして電鋳層と一体に引っ張り応力が作用するので、マスター軸と無電解メッキ層との間を容易に離型させて、二重メッキ皮膜を樹脂成形部に転写させることができる。
前記インサート軸は、二重メッキ皮膜について要旨の範囲内で各種の実施形態を採り得るが、無電解メッキ層にはポリ四フッ化エチレンの微粒子を分散させたニッケル・リン系の金属材を用いると共に、電鋳層にはニッケル合金を含むニッケル又は銅合金を含む銅の金属材を用いた電解メッキとすることが望ましく、特に自己潤滑性微粒子であるポリ四フッ化エチレンの微粒子の含有量を30〜50体積%と多くすることによって、通常の場合におけるメッキでは剥離しないようにするところを、マスター軸との間を分離し易くすることができる。
さらに、メッキ処理装置はマスター軸又は既に無電解メッキ層が設けられた多数のマスター軸を、各マスク部材の挿通孔に圧入状態で挿通させるだけで被メッキ部の位置決めを精度良く行うことができると共に、非メッキ部に対するマスキング処理を確実に行うことが可能である。
本発明の樹脂製軸受部品とその製造方法について、本発明を適用した好適な実施形態を示す添付図面に基づいて詳細に説明すると、図1〜3で示すようにマスター軸1の非メッキ部2をマスキング処理した状態で要部である被メッキ部に二重メッキ皮膜3(3A,3B)を施し、マスター軸1の要部に筒状の二重メッキ皮膜3を被着させたインサート軸4を造るが、マスター軸1は後述するように軸部品として樹脂製軸受部品19と一対で活用する場合もあり、二重メッキ皮膜3は後述するように転写によって樹脂成形部と一体化させ、軸部品に対する筒状の軸受芯材となる。
マスター軸1は、無電解メッキ及び電鋳が容易且つ良好にメッキできる材質であること、インサート成形時に二重メッキ皮膜3を軸受芯材として樹脂成形部側へ転写した際に、マスター軸1の外周面によって樹脂製軸受部品の軸心孔が確定されるので、マスター軸1は高い真円度及び内径寸法精度が得られる材質であること、また樹脂成形部を一体に射出成形する際の高温に耐えて変質及び変形しないこと、樹脂成形部側へ転写する際に二重メッキ皮膜3が容易且つ滑面状態で分離できること、などの性能が要求される。
さらに、マスター軸1は二重メッキ皮膜3を軸受芯材として樹脂成形部側へ転写した後に、高精密なモータの回転軸その他の回転又は摺動又は摺動回転を必要とする軸受部品の軸部品として、二重メッキ皮膜3による軸受芯材内に挿通された状態で使用される場合もあるので、軸部品として必要な剛性などの機械的強度が大きくて摺動性も良く、耐熱性や耐薬品性にも優れた材質であることなども要求される。
そこで、これらの要件を満足し得るマスター軸1の材質として、この実施形態では焼き入れ処理を施したステンレス鋼をストレートの円柱状に形成した中実軸を使用しており、特にステンレス鋼のなかでもSUS420Jなどの使用が望ましいが、ステンレス鋼に限定されず同等の性能を有する他の硬質金属材(例えば、ニッケルクロム鋼その他のニッケル合金やクロム合金など)や、セラミックの表面に硬質金属被膜を施したものなどの使用も可能である。
また、マスター軸1の形状は中実軸だけではなく中空軸や中空部に樹脂材を充填した中実軸の形態を採ることも可能であると共に、樹脂製軸受部品が摺動軸の場合には、横断面が一定ならば多角形状その他の非円形状の形態もあり、更に樹脂製軸受部品の用途によっては、軸の全長に渡って一定の横断面形状ではない形態を採ることも可能であって、要旨の範囲内で各種の変形を採り得る。
特に、中空部に樹脂材を充填した中実軸の形態を採る場合には、インサート軸4を用いて射出成形を行う際に中空部にも樹脂材を充填して樹脂成形部と同時成形を行うことも可能であり、この充填した樹脂材によって中空軸を補強することができると共に、セラミック製などのように絶縁性の中空軸の場合には、樹脂材中に例えばカーボンブラックやカーボンナノチューブなどの導電性を有する微粒子や粉末を分散状に混在させることによって、導電性を付与することも可能である。
次に、二重メッキ皮膜3は内側の無電解メッキ層3Aと外側の電鋳層3Bで形成されているが、内側の無電解メッキ層3Aは樹脂製軸受部品にした際に筒状の軸受芯材として、軸部品の摺動面になるので摺動性能及び耐摩耗性能が必要であると共に、インサート成形して樹脂成形部に二重メッキ皮膜3を転写した際に、マスター軸1との分離面になるので離型性が要求されるので、これらの要件に適合するように自己潤滑性を備えた微粒子又は粉体を分散させた金属材よる無電解金属メッキ層で形成することが望ましい。
そこで、これらの要件を満足し得る無電解メッキ層3Aとして、例えばポリ四フッ化エチレン(PTFE)などのフッ素樹脂や窒化ボロンなどの自己潤滑性を備えた微粒子と、必要に応じて導電性も備えたカーボンブラックやカーボンナノチューブなどの微粒子を分散状に析出させたニッケル・リン系の無電解メッキ層で形成することが望ましく、これらの自己潤滑性微粒子の含有量は例えば30〜50体積%に設定すると共に、被膜の厚さは5〜10μmの範囲内で所望に設定する薄肉状に形成されている。
また、外側の電鋳層3Bはインサート成形によって樹脂成形部に転写されて一体化され、樹脂製軸受部品にした際に樹脂成形部補強すると共に、成形時及び成形後における軸孔の真円度を保持し、樹脂成形部及び無電解メッキ層3Aとの密着が良好で耐剥離性に優れていることなどが要求されるので、これらの要件に適合するようにニッケルその他の金属材よる電解金属メッキ層で形成することが望ましい。
そこで、これらの要件を満足し得る電鋳層3Bとして、非磁性を必要としない場合には例えば剛性のあるニッケル・リン系の金属材による電解メッキ層で形成することが望ましく、また非磁性を必要とする場合は例えば導電性のある銅又は銅合金などの使用が望ましく、メッキ厚は樹脂製軸受部品のサイズや用途などの要件によって異なるが、例えば80〜200μmの範囲内で所望に設定する厚肉状に形成されている。
次に、非メッキ部2に対するマスキング処理は、従来技術の場合と同様にレジスト処理や絶縁材入りインクをシルク印刷する形態を採ることも可能ではあるが、本発明が実施対象とする小型で高精密な樹脂製軸受部品の場合には、高い寸法精度でメッキを施す領域を設定する必要があると共に、特に二重層のメッキ処理をしかも大量に行う必要があるので、図4で示すようなメッキ処理装置5を使用することができる。
メッキ処理装置5は、スペーサ部材6の上下に上側マスク部材7と下側マスク部材8を配置させ、各マスク部材7,8の間にはスペーサ部材6の厚みに相当するメッキ9が形成され、各マスク部材7,8は耐熱性及び耐薬品性を備え且つ柔軟性を備えた例えばフッ素樹脂やシリコーン樹脂などの弾性樹脂材で形成すると共に、マスター軸1を装着する多数の挿通孔7a,8aが所定間隔毎に並設されており、挿通孔7a,8aはマスター軸1が圧入状態で挿通されるように僅か小径にしている。
また、下側マスク部材8の下方には下方支持板10を設けると共に、下方支持板10上には銅板などで形成した陰極板11を設け、挿通孔8a内に装着した各接点部材12の下端側をそれぞれ陰極板11に当接させ、各接点部材12の上端側は各マスター軸1の下端側に当接させ、各マスター軸1の上端側は上側マスク部材7の上方に設けた上方支持板13にそれぞれ当接させ、上方支持板13は連結ボルト14を介してスペーサ部材6と着脱可能に連結されている。
接点部材12は、挿通孔8a内へ圧入状態で挿通する筒状のケース内にコイルばねと、このコイルばねによって上方及び下方へばね支弾される上下の各接点片を収容させ、各マスター軸1の下端側と陰極板11との間に装着することによって、各マスター軸1の要部である被メッキ部をメッキ9の位置に位置決めすると共に、挿通孔7a,8aに圧入された各マスター軸1の非メッキ部2は各マスク部材7,8によってマスキングされる。
メッキ処理は、メッキ処理装置5に図4のように多数(図面上では3本のみ)のマスター軸1を装着させると共に、メッキ9に注入したメッキ液を流動させて行われるが、第一次メッキ処理である無電解メッキの場合には陰極板11を介しての通電は行わず、第二次メッキ処理である電鋳の場合には電解メッキ液に浸漬した陽極と陰極板11との間に通電を行い、マスター軸1の被メッキ部に二重メッキ皮膜3(3A,3B)を施し、インサート軸4を造ることができる。
なお、マスター軸1を交換する際にはボルト14を緩めて上方支持板13取り外し、図示しないチャッキング手段を用いてメッキ処理済みのインサート軸4を引き抜いた後に、新たなマスター軸1を挿入して同様のメッキ処理を行うが、メッキ処理装置5は無電解メッキの場合と電鋳の場合を共用しても良いし、図4と同様の構造で陰極板11が有るものと無いものの2種類を用いて個別に行うこともできる。
このメッキ処理装置5は、マスター軸1又は既に無電解メッキ層3Aが設けられた多数のマスター軸1を、各マスク部材7,8の挿通孔7a,8aに圧入状態で挿通させるだけで被メッキ部の位置決めを精度良く行うことができると共に、非メッキ部2に対するマスキング処理を確実に行うことが可能である。
次に、図5で示すように上型15と下型16とを備えた射出成形金型のキャビティ17内に、コアロッドの代わりにインサート軸4をインサートさせた状態にし、例えば3点のピンポイントゲート又はリングゲート(図示を省略)を介して成形樹脂材を注入し、インサート軸4と一体に樹脂成形部18を射出成形するが、樹脂成形部18の形状はキャビティ17を所望形状に適合させることによって、任意に設定することができる。
成形樹脂材は、機械的強度や寸法安定性などに優れているので液晶ポリマー(LCP)の使用が望ましいか、液晶ポリマーの他にもポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂などの結晶性ポリマー或いは、これら以外でも同様の機能を発揮する高機能樹脂材を使用することが可能であり、これらの樹脂材には必要に応じて繊維強化剤や潤滑剤となる添加剤を加えても良い。
このインサート成形によって、図6で示すようにインサート軸4と樹脂成形部18が一体の樹脂製軸受部品19となるが、この樹脂製軸受部品19は射出成形中にインサート軸4の被メッキ部に被着されている二重メッキ皮膜3は、外側の電鋳層3Bが射出成形された樹脂成形部18の内周面に密着して転写され、この二重メッキ皮膜3が転写されると共に、樹脂成形部18の成形後における熱収縮の影響をなくすために、軸心にマスター軸1を装着した状態で射出成形金型から取り出される。
この樹脂製軸受部品19は、二重メッキ皮膜3の内側に設けた無電解メッキ層3Aの内周面が、マスター軸1から分離し易い状態になっていると共に、二重メッキ皮膜3の外側に設けた電鋳層3Bの外周面が、樹脂成形部18と密着状態で接合されているので、マスター軸1に対して軸方向に打撃を加えると、マスター軸1の外周面から二重メッキ皮膜3から容易に分離した状態になる。
これにより、樹脂成形部18の軸心に転写された二重メッキ皮膜3による軸受芯材が一体形成された樹脂製軸受部品19と、インサート軸4から二重メッキ皮膜3が分離されたマスター軸1とに区分されるので、図7および8に示すように、マスター軸1を取り外した状態にして軸孔20に別の軸を装着して使用したり、マスター軸1を取り外さずにそのまま軸部品として使用することができる。
特に、射出成型時に軸心方向へ成形圧力が印加された際及び、射出成型後における成形樹脂材の熱収縮に対しては、マスター軸1によって二重メッキ皮膜3の内外径は保形されるので、樹脂製軸受部品19は高い真円度及び寸法精度を得ることができると共に、樹脂成形部18の内周面と二重メッキ皮膜3の外周面すなわち外側の電鋳層3Bとの間を、強固な接合状態で連結することができる。
また、マスター軸1の外周面は滑面性であって、二重メッキ皮膜3の内周面すなわち内側の無電解メッキ層3Aは自己潤滑性を備えており、しかもメッキは通常は剥離しないようにするところを、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)などの自己潤滑性微粒子の含有量を多くして離型性を向上させていること、電鋳層3Bは電鋳メッキの特性として軸心から外側へ引っ張り応力が作用するが、無電解メッキ層3Aを肉薄状にして電鋳層3Bと一体に引っ張り応力が作用するので、マスター軸1と無電解メッキ層3Aとの間を容易に離型させて、二重メッキ皮膜3を樹脂成形部18に転写させることができる。
この樹脂製軸受部品19は、二重メッキ皮膜3が筒状の軸受芯材として樹脂成形部18を補強し、二重メッキ皮膜3の無電解メッキ層3Aで形成される軸孔20はマスター軸1の外周面に適合した真円度及び寸法精度が高いものであると共に、無電解メッキ層3Aは自己潤滑性を備えているので、軸孔20に装着して使用される軸部品との摺動性及び耐摩耗性を向上させることができる。
マスター軸1は、分離させた状態で軸孔20から引き抜かずに樹脂製軸受部品19の軸部品としてそのまま一対で使用することが可能であり、この場合には軸孔とのクリアランスがより小さい軸及び軸受け部品となるが、樹脂製軸受部品19から引き抜いて別の軸を軸部品を装着して使用する形態を採ることもでき、この場合は引き抜いたマスター軸1はインサート軸4の製造に繰り返し使用が可能である。
本発明を適用した樹脂製軸受部品の製造方法に使用するマスター軸の正面図。 図1のマスター軸に二重メッキ皮膜を施して製造したインサート軸の正面図。 図2のIII−III線に沿った断面図。 図1のマスター軸に二重メッキ皮膜を施すメッキ処理装置の要部縦断面図。 図2のインサート軸を用いて樹脂成形部を射出成形する模式的な要部縦断面図。 図5のインサート成形で樹脂成形部を一体化させた樹脂製軸受部品の縦断面図。 図6の樹脂製軸受部品からマスター軸を分離した分離工程の縦断面図。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図。
符号の説明
1 マスター軸
2 非メッキ部(マスキング)
3 二重メッキ皮膜(軸受芯材)
3A 無電解メッキ層
3B 電鋳層(電解メッキ層)
4 インサート軸
5 メッキ処理装置
6 スペーサ部材
7 上側マスク部材
8 下側マスク部材
9 メッキ
10 下方支持板
11 陰極板
12 接点部材
13 上方支持板
14 連結ボルト
15 上型
16 下型
17 キャビティ
18 樹脂成形部
19 樹脂製軸受部品
20 軸孔

Claims (6)

  1. 樹脂成形部の軸心側に軸部品を装着する筒状の軸受芯材が一体成形されると共に、前記軸受芯材が、外側に配置された相対的に肉厚状の電鋳層と内側に配置された相対的に肉薄状の無電解メッキ層とによる二重メッキ層で形成され、当該無電解メッキ層には自己潤滑性の微粒子が分散されており、前記軸受芯材は、マスター軸の要部に前記二重メッキ層を設けたインサート軸に対して前記樹脂成形部を一体的に射出成形し、当該樹脂成形部と共に前記マスター軸から分離させたものであって、前記マスター軸の外周面に適合した寸法精度の軸孔内周面を備えていることを特徴とする樹脂製軸受部品。
  2. 前記軸受芯材は、前記無電解メッキ層がニッケル・リン系の金属材を用いメッキ厚5〜10μmに形成され前記電鋳層がニッケル合金を含むニッケル又は銅合金を含む銅の金属材を用いメッキ厚80〜200μmに形成され
    前記無電解メッキ層には、前記自己潤滑性微粒子としてポリ四フッ化エチレンの微粒子30〜50体積%の含有量で分散されたことを特徴とする、請求項1に記載樹脂製軸受部品。
  3. 前記軸受芯材から分離させたマスター軸軸部品として一対で使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載した樹脂製軸受部品。
  4. 非メッキ部をマスキングしたマスター軸の被メッキ部外周に、自己潤滑性の微粒子が分散された相対的に肉薄状無電解メッキ層を形成した後、当該無電解メッキ層の外周に相対的に肉厚状電鋳層を形成することにより、軸孔に適合する筒状の二重メッキ層が設けられたインサート軸を造る工程と、
    前記インサート軸を金型内に装着して射出成形を行うことにより前記二重メッキ層の外周に樹脂成形部一体成形されたインサート成形品を造る工程と、
    前記インサート成形品を前記金型内から取り出した後、前記二重メッキ層から前記マスター軸を分離させることにより前記無電解メッキ層の内周面軸部品に対する軸孔を形成する樹脂製軸受部品を造る工程と
    を備えていることを特徴とした樹脂製軸受部品の製造方法。
  5. 前記インサート軸を作る工程において、前記無電解メッキ層を、自己潤滑性微粒子としてポリ四フッ化エチレンの微粒子30〜50体積%の含有量で分散させたニッケル・リン系の金属材を用いてメッキ厚5〜10μm形成前記電鋳層を、ニッケル合金を含むニッケル又は銅合金を含む銅の金属材を用いてメッキ厚80〜200μm形成したことを特徴とする、請求項4に記載樹脂製軸受部品の製造方法。
  6. 弾性樹脂材で形成され且つ多数の挿通孔所定間隔毎に並設されマスク部材をスペーサ部材の上下に配置することにより、当該上下両マスク部材の間に前記スペーサ部材の厚みに相当するメッキを形成し、前記マスク部材の上方に着脱可能の上方支持板を設け、前記マスク部材の下方に共通の陰極板を設け、前記陰極板に接触するとともにばねを有する接点部材を前記挿通孔の下端側に配置してなるメッキ処理装置を作成する工程を更に備え、
    前記インサート軸を作る工程において、前記無電解メッキ層または前記電鋳層を形成する際、前記マスター軸を前記メッキ処理装置の挿通孔に圧入して前記非メッキ部を前記マスク部材でマスキングし、該挿通孔に圧入した各マスター軸の下端側を前記接点部材で上方へばね支弾すると共に、各マスター軸の上端側を前記上方支持板に当接させることにより前記被メッキ部を前記メッキに位置決めしたことを特徴とする、請求項4又は5に記載樹脂製軸受部品の製造方法。
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