JP4510811B2 - 導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複合物品に関し、より具体的には、その少なくとも1つの表面上にセラミックコーティングを有する金属を含む複合物品に関する。本発明はまた、金属およびそれらの合金のセラミックコーティングの方法にも関する。
航空、自動車、海運、油、ガスおよび化学工学、電子工学、医薬、ロボット工学、織物ならびに他の産業を含むが、それらに限定されない多くの異なる環境において、被覆物品は用途がある。被覆物品の有用な、しかし限定されない用途は、種々の産業において広く使用されているアルミニウム、マグネシウム、チタン、およびそれらの合金などの、被覆されたバルブ(valve)メタル(例えばバリヤ層形成金属または整流器金属)およびそれらの合金についてである。バルブ、バルブ部品、またはバルブ表面の耐摩耗性、耐薬品性、および絶縁耐力を改良するため、例えば、所望の用途向けに必要な性質を有する保護コーティングを、それらの各表面または複数の表面に形成できる。種々の従来の陽極酸化処理法は、いくつかのこれらの保護特性を提供することができる。典型的なアルミニウム陽極酸化処理法では、硫酸などの電解質を含む浴中にアルミニウム物品を置き、アルミニウム物品(すなわち陽極)を介して電流を流す。電解酸化のために、アルミニウム物品の表面に保護用酸化アルミニウム層が形成される。得られた物は、極めて硬くかつ耐久性があり、また潤滑助剤などの二次的注入を可能にする多孔質構造を示す。
従来の陽極酸化処理法には、例えば米国特許第3956080号、第4082626号、および第4659440号が含まれ、それらの特許は、450Vまでの電圧および電流密度2〜20A/dm、通常およそ5A/dm、を有する直流電流を使用する陽極火花放電技術によりアルミニウムおよび他のバルブメタルならびにそれらの合金をコーティングする方法を開示している。このセラミックコーティングの特性は、電解質溶液の組成、ならびに温度、電流、電圧、および密度などの他の処理条件に依存している。一般に、良好な耐食および耐化学薬品性を有するセラミックコーティングを形成することが可能である。しかし、それらの、硬度、耐久性、および素地への付着性などの機械的特性は完全に満足されるものではない。その上、コーティング速度が比較的遅く、したがって生産性が制約される。
米国特許第5147515号および第5385662号中に記載されるものなどの、他の通常の方法では、約1,000V、および2,000Vまでもの電圧を有する種々の波形の高電圧直流電流を使用している。これらのセラミックコーティングは、はるかにより良好な硬度などの機械的特性を有する。しかし、それらの厚さは、それぞれ約80μmおよび150μmに制限される。コーティング析出速度も比較的遅く、せいぜい1.75μm/分に到達し、通常はおよそ1μm/分である。高い電圧および電流密度(5〜20A/dmの間)を用いる必要性により、この方法は非常にエネルギーを消費し、したがって高価である。さらに、Kurzeらにより開示されている方法(第5385662号)は、−10℃〜+15℃の範囲にある浴温度を必要とし、±2℃の非常に狭い温度変動範囲しか許容されない。電流の種々の形状がどのようにコーティング特性に影響を及ぼすかも明らかではない。
米国特許第5616229号および第6365028号では、直流電流の代わりに高電圧(少なくとも700V)の交流電流を使用している。こうして形成されたセラミックコーティングは非常に良好な機械的特性を有し、2,000HVを超える硬度、および380MPaまでの素地への付着性を有する。コーティング析出速度は1〜2.5μm/分の範囲にあり、これも前述の方法に比べて有利である。米国特許第5616229号に開示された方法は、高電圧交流電源とコーティングされる金属との間に直列に接続されたキャパシタバンクを使用することにより得られる、特殊な変形波形を使用する高電圧交流電源を使用している。この開示された方法により、高い析出速度で比較的厚いコーティングの形成が可能になるが、セラミック析出処理中にどのように電流波形が保持されかつ制御されるか、またその波形から逸脱する可能性がある場合、処理にどのように影響するかは明らかではない。その上、提案された装置は、順にそれらの中で部品がコーティングされる、種々の電解液を入れているいくつかの浴を使用するため複雑な構成を有する。依然として両方法において電力要求量が非常に高く(米国特許第6365028号に記載された方法は、その初期段階において電流密度160〜180A/dmを要する)、例えば50μm以下の厚さが薄い部品、ならびに一様でない残留(固定された)応力を有する複雑な形状の部品、もしくは表面寸法の大きい部品をコーティングすることができるかどうか明らかではない。2002年8月22日公開の米国出願公報第20020112962A1号は、概して前述の特許と同様であり、種々のコーティング段階の間における電流および電圧の最適化について教示している。
すべての前述の特許およびそれらの中で記述されたセラミックコーティング形成方法は、使用した電流のタイプ(DCまたはパルスDCまたはAC)、電圧および電流密度値、あるいは特定の電流波形のいずれかにおいて互いに異なっており、また概して電解液の組成に重要な役割を負わせている。しかし、特定の電解質はしばしば非常に類似しており、一組の成分に関して異なっているに過ぎない。
したがって、公知の方法中に存在する不都合な点に対処し、物品上にセラミックコーティングを形成する改良された方法、ならびに改良されたセラミックコーティングを備えている複合物品が要望されている。
本発明の態様に従って、新規な電気化学的陽極酸化処理方法であって、陽極としての素地と陰極とから構成される電気化学的陽極酸化処理セルが、電源および可変型インダクタンスと共にLC発振器回路の一部を構成する陽極酸化処理方法により、これまで陽極火花放電によって達成不可能であった改良された特性を有するセラミックコーティングが金属性素地(例えばAlおよびAl系合金)上に形成される。一緒になって、これらの要素は本明細書において記述する共振電源を構成し、その電源により電流と電圧との間の角度をゼロ度に(cosφ=1)設定しかつ維持し、これによってコーティング処理の間、共振を起こさせる。
本発明の方法は、それらの意図する使用または用途に従う種々の形状、大きさ、厚さ、および材料(例えばアルミニウム、チタン、マグネシウム、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、ハフニウム、およびそれらの合金などの、しかしそれらに限定されない金属ならびに金属合金)の広い範囲の部品上に、セラミックコーティングを析出させる。このような被覆物品の用途にはバルブ、バルブ部品、磁気記録用非磁性基材、配管、ポンプ、変圧器、タービン翼などのエンジン部品、半導体製造、エンジンハウジング、料理器具、食品加工装置、化学的取扱装置、ジェット燃料タンク、磁気ポンプ、ミサイル、医学的移植、ならびに、レーダー断面を最小化するレーダー吸収材料を利用する軍用航空機向け構造部品さえもが含まれるが、それらに限定されない。本発明の方法は、素地材料の品質およびコーティングの品質を共に保全しながら、非常に薄い厚さの(50μm未満でさえもある)かつ複雑な形状の部品をコーティングするのに使用することができる。これらの被覆部品の最大表面積は、電解浴の大きさによってのみ事実上制約される。
本発明の目的は、非常に高い硬度、増加した引張強さ、耐磨耗性および耐熱性、素地への極めて強い付着性、低い摩擦係数、高い絶縁耐性、ならびに非常に高い耐薬品性および耐食性などの優れた物理的/機械的かつ保護的特性を示すセラミックコーティングの形成を可能にする方法論を提供することである。
本発明の別の目的は、従来技術の同様なセラミックコーティング方法と比較して、本処理の間コーティング析出速度を増加させると同時にエネルギー消費を低減させ、かつ300μm以上の厚さを有するコーティングを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、電解液用として環境に優しく、安価な成分を使用する方法を提供することである。
したがって、導電性物品上にセラミックコーティングを形成する一方法であって、その導電性物品を含む第1の電極をアルカリ金属水酸化物および金属ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム、またはケイ酸カリウムが含まれてもよいがそれらに限定されないケイ酸アルカリなど)の水溶液を含む電解質中に浸漬するステップと、第2の電極としてその電解質を入れている容器またはその電解質中に浸漬した電極を提供するステップと、電流と電圧との間の角度φをゼロ度に維持たまま、かつ所定の範囲内の電圧を維持したまま、第1の電極および第2の電極を通って共振電源からの交流電流を流すステップとを含む方法が、本明細書中に提供されている。
また、その表面上にセラミックコーティングを有するアルミニウム物品であって、そのセラミックコーティングがアルミニウム、ケイ素、および酸素を含み、またその表面層およびその下層内に実質的に別個な酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素の領域を含み、そのセラミックコーティングにおいてケイ素濃度が、その物品の表面からセラミックコーティング表面層の外側表面に向う方向に増加しているアルミニウム物品も、本明細書中に提供されている。
別の態様において、その表面上にセラミックコーティングを有する物品であって、前記セラミックコーティングが金属、ケイ素、および酸素を含み、前記セラミックコーティングにおいてケイ素濃度が、前記物品の表面からセラミックコーティング表面層の外側表面に向う方向に増加している物品を提供している。
本発明の種々の目的および特徴は、その特定の実施形態の下記の記述から、特に添付図面と共に解釈する場合、当分野の技術者にとってより容易に明らかになるであろう。
本明細書に組み込まれ、その一部となっている添付図面は、本発明の実施の形態を例示し、実施形態の記述と共に本発明の原理を説明する役割を果たしている。
本明細書において参照される図は、例示を明確にするために提示しており、必ずしも一定の縮尺で描いたものではなく、また本明細書において開示した発明のすべての特徴または態様を必ずしも包含していない。同じ参照番号を有する構成要素は、同様の構造および機能を有する構成要素を参照している。
本発明の好ましい実施形態について以下に図面を参照して説明する。下記の記述において、説明の目的で、本発明の完全な理解をもたらすために数多くの特定の詳細を述べている。しかし、これらの特定の詳細なしで本発明を実施できることは、当分野の技術者には明らかであろう。別の例において、本発明を不必要に曖昧にすることを避けるために、よく知られている構造および実体を概略的な形で示している。
本発明は、金属(例えば金属、複数の金属、または合金)から構成されたバルブ部品などの、しかしそれらに限定されない物品上に、アルカリ性電解質内で約15〜40℃の間の温度でセラミックコーティングを形成する方法論を提供する。本方法には、アルカリ金属水酸化物と金属ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムを含むことができるが、それらに限定されないケイ酸アルカリなど)との水溶液を含む電解浴中に、電極として物品を浸漬するステップが含まれる。第2の電極が提供され、それは電解質を入れている容器、または、電解質中に浸漬したステンレス鋼電極などの従来型の電極のいずれかを含むことができる。本方法は、本明細書中に参照によりここにその全体的開示が組み入れらる、2002年4月17日出願の「汎用可変周波数共振電源」と題する同時係属の米国特許出願第10/123517号中に開示されている特殊な共振電源を利用している。この共振電源からの交流電流は、物品もしくは部品の表面および第2の電極を流れる。この共振電源により、共振条件、および1に等しい力率係数を維持することが可能になる。
この条件下で、本処理の動力学が変化を受け、例えば、成分周波数のスペクトルが1〜2kHzから10kHzまで広がる。このような広い成分周波数のスペクトルを形成することにより、その表面上におけるマイクロアーク放電の一様な広がりが促進されると見られ、また穿孔および端部からの焼けから、非常に薄い厚さの材料が保全される。このスペクトルを利用できることにより、バリヤ層の出現(不動態条件)、薄い誘電体セラミック被膜の形成、およびその絶縁破壊、ならびにコーティング構造の形成に影響を及ぼす、マイクロアークの生成および大きさ、加熱、溶融などの本方法の別々の段階が同期することをもたらしている。
なかんずく技術的要求条件に応じて、特定の状況における最適な析出条件を決定することができる。例えば、アルカリ金属水酸化物と金属ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムを含むことができるがそれらに限定されないケイ酸アルカリなど)とを含有する電解質を使用して、良好な機械的特性と共に高い絶縁耐性および耐食性を有するコーティング析出を得ることができる。大抵の場合、約50ミクロンのコーティング厚により、これらのコーティング特性が適合される。
コーティングによって非常に高い硬度および耐摩耗性の増大などの特別な機械的特性を示すべきことが望ましい用途については、金属、または複数の金属の混合錯体を電解質中に導入できる。このような金属、または複数の金属の混合錯体により、約300ミクロンを超える厚さを有する所望の特性を有するコーティングの形成が可能になる。大抵の金属は、ポリリン酸との錯体化合物(n=3〜10)、ならびに同様にアミン(モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)との錯体化合物を形成するので、Cu、Zn、Cd、Cr、Fe、Ti、Coなどを含む群から金属を選択することが好ましい。例えば、Cu2+−P310 5-−トリエタノールアミン、またはZn2+−P310 5-−モノエタノールアミン−NH42PO4などの混合錯体を導入することは、金属(Cu、Zn)およびリン酸塩の包含によって塩基性電解質から受容したコーティング特性の変化につながる。このような場合、電解質および析出したコーティング双方の導電率が上昇し、それによりコーティング処理の間、長い期間にわたって高い電流密度を維持することが可能になる。このことにより、次には、析出速度およびコーティング厚が著しく増大する。この錯体化合物は電解質内で安定であるが、高温下で(すなわち、表面のマイクロアーク放電の間に)分解される。コーティング内に金属およびリン酸塩を包含することにより、当分野の技術者に知られている方法で皮膜特性の変更が可能になる。混合錯体の使用は生態環境的に適正であるだけでなく、使用している材料は安価であり、容易に入手可能でもある。
前述の共振電源それ自体により、析出処理の間cosφ=1を維持することによって、マイクロアークが出現するまでの時間が有利に短縮され、従来の方法に比べて析出速度が1.5〜2倍になり、またコーティングの品質が改良される。
図1は、上記において言及し、かつ本明細書中にその全体が参照により組み入れられる、同時係属の米国特許出願第10/123517号中に、より詳細に記述されているものなどの、マイクロアーク酸化によってセラミックコーティングを析出させるための、共振回路101を電気的に接続している電源100(総合して共振電源)の簡略図を示している。この共振電源は、マイクロアーク酸化を行うために負荷、すなわち電解浴、に電力を供給する。共振回路101は、コーティング実行中、共振するまで回路を同調させる少なくとも1つの調節可能な素子を備えている。当分野の技術者には理解されるように、任意の選択された周波数で共振をもたらすように回路を構成できる。
一態様において、共振電源回路101は、共振回路101を主電源100に接続し、かつ過負荷および短絡保護としての役割を果たす自動遮断器SFを備えることができる。インダクタンスLおよびキャパシタンスCからなるLC低域通過フィルタブロックは、電流およびより高い電圧高調波のレベルを低下させ、完全にではなくても実質的に雑音を除去する。マスタリード継電器Kは、コーティング処理の手動および自動管理の両方における電源100のオン/オフ操作スイッチとしての役割を果たす。絶縁トランスTは、浴Eのガルバニック(galvanic)アイソレーションを実行し、負荷上の電流パラメータおよび電圧の変更を可能にするよう構成されている。付加的インダクタンスLは、トランスTの二次巻線の低下したインダクタンスおよびキャパシタンスCと共に、直列に浴Eに接続されている。この構成により、負荷上の電流および電圧、かつまたそれらの変更速度も、本共振回路のパラメータによって決まり、共振域内で最適のものとしている。さらに、自動調節器Aを備えて、電流および電圧の測定によって活性および反応性電流成分を独立に決定することにより、共振回路101内の最適なパラメータLおよびCを維持し、それによって、コーティング処理全体にわたって電源の高い力率係数(cosφ=1)を維持している。
浴Eの電流の調節は、トランスTの変換相互効率を変更すること、キャパシタンスCおよびインダクタンスLの合計値を変更すること、半導体電流調節器または高電力定格抵抗器のブロックを浴Eと組み合わせ、それらの合計抵抗値を切り換えること、あるいは、浴内でコーティングされる部品の表面積を調整すること(例えばジグ装置を使用して)を含むが、それらに限定されない種々の方法で実行できる。
DCまたはパルス電流下におけるマイクロアーク酸化によりセラミックコーティングの析出を行う回路用に、非常に類似した図面を描くことができる。図2に示すように、このような共振回路201には、浴Eの回路中に接続された整流器ブロックDが追加的に含まれ、それがAC電流を整流し、コーティングされる部品上に正電位を、また浴E内の電解質に負電位を直接もたらすようにしている。
図3〜6はそれぞれ、次の条件:負荷上の電流I=24A、負荷上の電圧U=310V、NaOH 1g/リットルおよびNa2SiO3 5g/リットルを含有する電解質の下で採取した本共振回路における交流成分のスペクトル分析写真を示している。各写真における水平目盛の単位は図6を除いて0.2kHzであり、図6では0.5kHzである。図3〜6において見られるように、力率を上げると(図3〜5ではそれぞれcosφ=0.65、0.75、および0.992である)交流成分のスペクトルを力率(cosφ)=1でおよそ10kHzまで広げることが可能である。
図7〜9は、それぞれcosφ=0.75、cosφ=0.992、およびcosφ≒1を含む、種々のcosφの値に応じた、同一回路(U=310V、I=25A)における種々の電流波形を表示するオシロスコープ写真を示している。
共振回路(例えば101)は、電解浴E内で行われるマイクロアーク酸化方法をサポートする。例えば、電源100および関連した共振回路101は、少なくとも1つの表面にセラミックコーティングを有する金属を含む物品、典型的には上側表面および下側表面を有し、かつその上側および下側表面上にセラミックコーティングを有する金属もしくは金属合金を含む複合品を生産するマイクロアーク酸化方法をサポートする。Al、Ti、Mg、Zr、V、W、Znおよびそれらの合金を含むがそれらに限定されない群から選択される金属上への、電解浴内における電気化学的析出によってセラミックコーティングが形成される。
マイクロアーク酸化の間、金属物品は、電解液を含有する電解浴E内に陽極として沈められている間高い電流密度に曝される。金属と電解液との間の電気化学的陽極酸化反応のため、その金属の表面上に陽極酸化皮膜が形成される。本発明の一実施形態において、酸化皮膜の電気化学的析出の間、コーティングしようとする部品もしくは物品を取り付けている電極(陽極)を通って、電解浴Eの電解質を通って、また図1に示すように接地できるステンレス鋼電極などの陰極素子を通って、共振回路101から陽極電流が流れる。本発明に従って、この電気化学的析出の間、電解浴Eおよび共振回路101を含む回路を共振するまで同調させる。共振条件(cosφ=1)において、浴回路内では最も広いスペクトル(10kHzまで)の成分周波数を得ることができる。共振は、電流計または電圧計などの測定機器を使用して測定できる。
例えば、共振回路101に含まれるキャパシタCの値を選択して、電解浴Eを含む回路を共振するまで同調できる。図1に示すように、共振回路101のインダクタLおよびキャパシタCは直列に接続され、共振回路101の入力電圧よりも数倍大きい共振電圧を出力するように構成されている。電解浴Eを含む共振回路において、マイクロアーク酸化の間の電気化学的析出条件またはコーティングの電気的パラメータを変更するには、共振回路101の素子を調節して、電解浴Eと電源100の共振回路101とを含む回路の共振を維持することが必要である。したがって、共振回路101は、析出条件に従って調節可能である。
また、微小硬度、厚さ、多孔度、素地への付着性、摩擦係数、ならびに電気抵抗および耐食性などのしかしそれらに限定されないコーティングの所望の特性を得るために、電気化学的析出の間共振回路101のパラメータを変動させて、マイクロアーク酸化処理の異なった相を同調させることもできる。本発明に従ってこのマイクロアーク酸化工程の間維持される共振により、高い硬度、良好な素地への付着性、高い電気抵抗、および良好な耐食性を有するコーティングを生成させることが可能になる。
電解浴Eにおける電気化学的析出の間、共振回路101のパラメータを調節して、電源100の力率を1に近いレベルまで維持できる。結果として、電源100の効率および電気化学的析出の効率が向上し、またコーティングの微小硬度が増加する。
約200V以上の電圧におけるマイクロアーク酸化技術を使用する場合、マイクロアークは電解液と酸化物との間の境界、また酸化物と素地との間を貫通する。実際に多数の、その皮膜の電気的絶縁破壊が起こり、絶縁破壊チャネルおよび周辺領域における温度上昇の原因となる。結果として、コーティングの厚さが増大する。絶縁破壊チャネルの内部では低温プラズマが形成される。このプラズマ内で、電解液の成分を含む酸化物形成への反応が行われる。同時に、既に析出したコーティングはプラズマクレータの周囲で溶融される。こうして、絶縁破壊の結果は酸化物形成速度の上昇、ならびに受容したコーティングの化学的および物理的特性における変化である。したがって、非晶質酸化物の代わりに結晶質混在物、および酸化物の高温変態が形成される。この過程の結果は薄い、強靭な、かつ耐久性のあるコーティングであり、これは通常のセラミックに非常に類似した性質(化学的、相組成および機械的)を有する(すなわち硬度と組み合わせた高い素地への付着性、耐高温、耐高電圧および耐食性)。
上記の性質は、電解条件、電解液の組成、および電流の形態を変更することにより影響を受ける可能性がある。陽極(典型的にはその上にセラミックを形成しようとする物品または部品を含む。)上のマイクロアーク発生は、その電極/物品の表面が誘電体皮膜で被覆されている場合に可能となる。陽極アーク電解の初期段階に形成される薄い、バリヤ型酸化皮膜がこのような性質を有する。電着過程に要する電圧が高いほど、この皮膜の誘電体品質は高く、それにより得られたコーティングの誘電体特性および引張強度特性の向上に結び付く。初期酸化皮膜の性質は、金属と電解質との間の化学的相互作用の特性に結び付いている。したがって、マイクロアークコーティング処理において、次の段階を系統立てる(区分する)ことができる:不動態化条件の出現(形成、創出)、薄い誘電体皮膜の生成、ならびにこの皮膜の絶縁破壊および結果としてのマイクロアークであり、このマイクロアークが非有機質コーティングの形成のための必要条件を作り出す。この絶縁破壊の間、イオン移動の急激な増大と共に、電流の電子部分も著しく増大し、それが絶縁破壊の初期相で主な役割を果たす。
電流および電圧を変更することによって電気化学的処理を制御することができるが、その初期段階の間、必要な電流は、コーティングしようとする部品の表面の大きさに正比例し(約20A/dm)、また必要な電圧は、得られた皮膜の誘電体特性に応じて設定する。今回の場合に処理パラメータが、時間が経つと変化する事実を考慮し、ほとんど1という高い力率値をもたらして、10,000Hzのスペクトルの交流成分の形成を確保する必要があり、このことが本方法のコーティング品質(最高の硬度)および最大生産性に大きな影響を及ぼす。本処理の間生成させる交流成分の振幅はコーティング条件によって決まる。電解液の組成は、コーティングの所要品質に応じて広い範囲で変化させることができる。アルミニウムおよびその合金の場合、NaOH 1〜5g/リットルおよびNa2SiO3 1〜500g/リットルからなる溶液を使用することができる。電解質の温度は、摂氏15〜40度の範囲に維持すべきである。陰極は通常、ステンレス鋼製である。本方法の継続時間は、コーティングの所要厚さによって決まる(ほとんどの場合2時間まで)。原則として、コーティング後特別な処理はまったく必要としない(例えば、熱的などの)。
上述の方法に従って、その上に形成された電解析出されたセラミックコーティングを有するアルミニウム素地を含む試験片物品を調製し、解析した。走査電子顕微鏡観察(SEM)、エネルギー分散分光分析(EDS)、デジタルX線ドットマッピング、X線回折(XRD)、微小硬度測定、腐食測定および4点探針電気測定を実施して、そのセラミックコーティングの特性を確認した。試験片のセラミックコーティング厚は、約2〜3μmから約60μmの範囲であった。ほとんどのこれらの実験は、アルミニウム素地の影響をなくしかつ実験的解析を促進するため約40〜60μmの間の厚さを有するセラミックコーティングを持つ試験片について実施した。約10〜12μmの範囲にあるセラミックコーティング厚を有する他の試料について腐食試験を実施した。
図10〜12は、様々な倍率(それぞれ×250、×500、および×8500)で撮影した本セラミックコーティング表面の走査電子顕微鏡写真を示す。それらにより、セラミック皮膜の表面が幾分まだらの、かつ多孔質の外観を有し、その細孔が1ミクロンの数10分の1から数10倍のいずれかの所の大きさの範囲にあることが判明する。表面全体にわたって混ざり合った平滑な構造と切子面(faceted)のある構造との両者の組合せが存在する。
図13〜15に本セラミックコーティングの研磨した断面を示しており、それらは、ある場合に表面から素地まで繋がっているコーティング内の細孔を示している。これらのセラミックコーティング断面の走査電子顕微鏡写真は、様々な倍率(それぞれ×1800、×500、および×1800)で撮影した。金属とコーティングとの間の移行帯は厚さ約0.1μm未満である。サブミクロンからミクロンまでの範囲において、いくらかの粒状化を見ることができ、少なくとも部分的な結晶性を示唆している。
様々な励起電圧(5kV〜25kV)で採取したエネルギー分散X線スペクトルは、この材料が元素的に、痕跡量のマグネシウム、ナトリウム、および炭素と共にアルミニウム、ケイ素、酸素を含むことを示した。15kV未満では、素地からのアルミニウムピークへの寄与は無視できる。図16に、10kVエネルギー分散X線スペクトルの一例を示している。皮膜の絶縁特性からやむを得ない、熱蒸発した導電性コーティングによる金ピークが存在する。ある領域では、アルミニウムよりも多くケイ素が見られ(図17〜18)、また他の領域ではこの逆が真である(図16)。
図19〜21は、本セラミックコーティングのデジタルX線マップを示し、これらにより、かなり均一な酸素の分布が判明している(トポグラフ効果を無視して)。これに反して、アルミニウムおよびケイ素はそれらの分布において空間的に相補的であり、単一のアルミノケイ酸塩化合物に対するものとして、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素の別々の領域が存在することを示唆している。このセラミックコーティングにおいて、例えば、励起電圧が低下すると観察されるケイ素シグナルの不釣合いな増大により証明されるように、ケイ素濃度がコーティングの表面に向かって増大している。
図22に、本コーティングからのX線回折スペクトルの一例を示している。JCPDS(粉末回折標準に関する合同委員会)粉末回折資料によるデータとこのデータを比較すると、酸化アルミニウムの少なくとも2つの異なった結晶性相の存在が示唆される。これらの二相についてのX線回折データを図23〜24に示し、それらについてのデータを、それぞれ表1および2に提示している。
表1は、ステップサイズ0.02度による2−シータ範囲17.45〜147.76度にわたる固定スリット強度についての面間隔(dÅ)、強度(I)、およびミラー指数(h、k、l)の結果を示す。波長1.5418Åを有するCuK放射線を使用した。表2は、ステップサイズ0.02度による2−シータ範囲17.28〜98.81度にわたる固定スリット強度についての同様な結果を示す。波長1.54056Åを有するCuK放射線を使用した。
追加的な結晶質化合物、酸窒化アルミニウムの存在を、エネルギー分散X線スペクトルにおいて窒素ピークが欠けていることにより、除外した。また、回折ピークが鋭いことは、ミクロン以下〜ミクロン範囲の大きさの結晶粒を示唆するものでもある。結晶性ケイ素化合物で回折データに一致するものはなかった。しかし、20〜40度の範囲における幅広い拡散したバックグラウンド強度は非晶質相の存在を示唆している。この材料のケイ素含量および酸素とのケイ素の空間的近接性を想定すると、この相はガラス質シリカとすることができる。
表面ロックウェル硬度測定(15N目盛)を使用した皮膜硬度試験およびビッカースダイヤモンド圧子を使用した微小硬度実験はいずれも、約100gm未満の荷重で、または約100gmと2100gmとの間の高荷重での貫入にわたって何ら圧痕を示さなかった。これは表面層が、より軟い層(すなわち素地)の上面の上の比較的硬く、薄い材料(すなわちセラミックコーティング)であることを示している。低い荷重では、硬い材料中に圧子が貫入しなかった。約100gmを超える高い荷重では、軟い素地が露出され、セラミックコーティングが押しつぶされた。しかし、押しつぶされた場合でも、皮膜は素地に付着しており、圧痕の隅から発出する破断線がまったく存在しなかった。このことは良好な付着性およびある程度限界のある耐久性を示唆している。
本セラミック材料の表面上に種々の酸および塩基の小滴を付着させることにより簡単な腐食特性の検査を行った。何らかの反応の形跡を求めてこのセラミック材料を数分間外観検査した。使用した濃酸には、37%塩酸、96%硫酸、70%硝酸、85%リン酸、氷酢酸、および49%フッ化水素酸が含まれる。試験した他の媒質には、30%過酸化水素水、30%水酸化アンモニウム、および40%フッ化アンモニウムが含まれる。フッ化水素酸だけが何らかの外観反応および本コーティングのエッチングを生じた。
最後に、4点探針およびピコ電流計を使用する電気的測定では、本コーティングが、機器の範囲を超えて高度に電気抵抗性であり、1000億Ω/平方メートルを超える値のシート抵抗率であることを示している。
本発明に従って金属(例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金)上に形成された酸化皮膜は、従来の電気化学的析出技術を使用して金属上に形成された酸化皮膜よりも劇的に優秀な特性を呈している。例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金上に形成された本発明のセラミック酸化皮膜は高度に均一な厚さ、極めて高い硬度、高い絶縁性、および高い耐磨耗性を示す。典型的には、アルミニウムまたはアルミニウム合金上に形成された本発明のセラミック酸化皮膜の硬度は、アルミニウムまたはアルミニウム合金上に形成された従来のセラミック酸化皮膜の硬度の1.5〜2倍の硬度である。本発明の著しい利点には、約1,000〜2,400Kg/mm2の硬度、例えば約1,700Kg/mm2の硬度などの極めて高いかつ均一な硬度を有するセラミックコーティングが含まれる。
図25(a)〜30(c)において、本明細書において記述したセラミックコーティングを有する物品の一例を示しており、これらの図は、軸方向の穿孔を形成させたリング形状のアルミニウム被覆した試験クーポン(6061−T6アルミニウム)についての試験データを示す。コーティング処理の間6つの時間変数:(1)公称、(2)公称よりも10%短い、(3)公称よりも20%短い、(4)公称よりも10%長い、(5)公称よりも20%長い、および(6)公称よりも30%長い、を使用して、上述の開示に従って試験クーポンを処理した。試験データにおいて、「公称」値は、種々の時間変数についての比較標準の点としてだけの役割を果たし、コーティング時間と、厚さおよび硬度などのしかしそれらに限定されない得られたコーティング特性との関係を調べることを可能にするために選択した。換言すると、当分野の技術者には理解されるであろうが、「公称」時間値は試験の対照標準としてだけの役割を果たし、本開示方法の実際の工業的用途には直接関連がない。セラミックコーティング厚は、より長いコーティング工程(例えば時間変数(6);より短いコーティング工程(例えば時間変数(3))を受けた試験クーポンよりも厚いセラミック皮膜を有すると予想される)を受けさせる試験クーポンについては、すべての試験クーポンにわたって厚さ約13〜64μm(.0005〜.0025”)の間の平均となるように決定した。すべての試験クーポンで均質なセラミックコーティングが形成され、このセラミックコーティングはその表面全体にわたって一般的な微細孔を有していたが、素地を露出させるものではなかった。
図25(a)〜25(c)に示すように、最大荷重0.5Nまでの載荷および荷重除去速度0.5N/分のもとでビッカースダイヤモンド圧子を使用して微小硬度を測定した(各領域において5回の測定を平均した)。図25(a)〜25(c)は、適用した垂直力(N)(y軸)の関数としての変位(nm)(x軸)を示している。図25(a)は、素地(ジュラルミン)の微小硬度を123.64mHV(標準偏差(SD)4.97)として示している。図25(b)は、非晶質領域の微小硬度を724.24mHV(SD42.13)として示している。図25(c)は、結晶質領域の微小硬度を709.4mHV(SD89.09)として示している。図25(a)では、x軸は0と4000nmとの間の変位に拡大縮小し、また図25(b)および図25(c)では、x軸は0と2000nmとの間の変位に拡大縮小している。それぞれの上記の図においてy軸は、0.0Nと0.6Nとの間の力に拡大縮小している。
図26(a)は、AL_2(無被覆試料)、ALWG_1(平滑な皮膜を有する試料)、およびALWG_2(粗い皮膜を有する試料)について引張強度(応力σ(MPa)対ひずみε(m))のプロットを示す。図26(b)は、Sal_2(無被覆試料)、およびSwal_2(被覆試料)について曲げ(力F(kN)対たわみs(mm))のプロットを示す。
図27(a)は、強度を垂直またはy軸に、また検出器角度を水平またはx軸上に表して、標準2θ回折スペクトルを使用したセラミックコーティングのX線解析試験についての結果を示す。これらの結果は図27(b)〜27(e)中にさらに示され、それらの図ではそれぞれ分離され、当分野の技術者によく知られている方法により、ピーク分布および対応する垂直破線で示される皮膜中において同定された種々のアルミナの結晶質相からの寄与を例示している。
図28(a)〜28(b)は、本発明に従ったセラミック被覆物品についての引っかき試験の結果を示す。図28(a)のx軸は適用した荷重についての目盛を示しており、その荷重は、すりきずの出発点(すなわち0.00mm)で0.03Nで出発し、x軸に沿って別目盛として示した3.00mmにおけるすりきず長さの終点で最終荷重15Nまで増加させた。貫入深度Pは、y軸に沿って示し、0.0μm〜25.0μmの範囲にある。表面プロフィールPはy軸に沿って示し、−12.0μm〜+6.0μmの範囲にある。図28(b)は、図28(a)に示した引っかき試験について測定された垂直力および摩擦力を示す。y軸に沿って、外側もしくは最も左側の目盛から始まって、載荷速度14.97N/分における0.0Nから15.0Nの範囲にある、試験の間適用される荷重Lの目盛、垂直力F(0.0N〜15.0N)の目盛、および摩擦力F(0.0〜1.00)の目盛がある。図28(b)のx軸は、すりきずの出発点(すなわち0.00mm)で0.03Nで出発し、3.00mmにおけるすりきず長さの終点で最終荷重15Nまで増加させた適用荷重の目盛、およびすりきず長さそれ自体の目盛を示す。
図29は、倍率1120×における被覆層構造の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す。参照数字Pは素地(ジュラルミン)を表し、参照記号Bは非晶質領域を表し、また参照数字Kは結晶質領域を表す。試料は角度30°で切断し、この試料のかど部で顕微鏡像を撮影して、試料表面ならびに下側層を見た図を提供した。図29において明らかなように、被覆層は2つの領域、非晶質および結晶質領域を有する。
図30(a)〜30(c)は、透過電子顕微鏡(TEM)の写真を示し、それぞれ倍率26,000×におけるアルミニウム素地および非晶質領域の構造(図30(a))、素地からの回折(図30(b))、ならびに素地および非晶質領域からの回折(図30(c))を示している。
本発明のセラミック酸化皮膜は、約10ミクロン〜約25ミクロン、例えば15〜20ミクロンから任意の所望の厚さ、約150ミクロン、などの実質的に低減した厚さで形成することもできる。本セラミックコーティングはまた、高絶縁特性をも呈し、かつ、最高2,000℃まで溶融または分解などの劣化に耐えることもできる。
使用している独特の電気化学的析出技術のため、本コーティングの特性が極めて均一であるのが重要なことである。すなわち、本発明に従ったセラミックコーティングは、アルミニウム素地またはアルミニウム合金素地の弾性を10倍に増大させることができる点で、高度に均一な弾性を呈する。本発明に従ったセラミックコーティングは、均一な密度、厚さ、耐食性、および硬度をも示す。
本発明に従ったセラミックコーティングは、優れた絶縁特性をも呈し、また分解または溶融することなく高温環境に使用することもできる。このような電気絶縁特性は、種々の工業的用途で特別な有用性を見出している。
さらに、本発明に従って形成されたコーティング厚の均一性は、従来技術によって得ることが可能なコーティング厚の均一性よりも優れている。従来技術に従うと、セラミックコーティング厚が約20%まで大きく変動する可能性がある。これに反して、本発明では約5%未満だけ変動する厚さを有するセラミックコーティングをもたらしている。
本発明に従った優れた特性により、本方法は数多くの工業的用途に向いている。例えば、本発明に従ったセラミックコーティングを含む物品は、磁気記録向けの非磁性基材、特にそれぞれの表面にセラミック酸化皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニウム合金層を利用したもの、を形成するのに使用することができる。
本発明の高強度コーティングにより、物品は配管への使用に適したものとなる。本発明に従ったセラミックコーティングの摩擦が無くかつ高硬度であることにより、本発明の物品はポンプ、変圧器、タービン翼などのエンジン部品、半導体製造、エンジンハウジング、配管、リング、研削材、造船、医学的移植、食品加工、化学的取扱装置および料理器具における使用に適している。本発明に従って生産される物品の重要な用途は、破損せずにより高い前処理温度に曝すことができ、それにより全体的な燃料消費を低減させる、ジェット燃料タンクにおける使用である。
本発明に従ったセラミックコーティングにより、複合物品が自動車エンジンにおける使用に、特に高度の潤滑を要する物品に適したものになり、本発明のセラミックコーティングでは摩擦が低減されるため、このような物品を最小の潤滑で使用することができる。
本発明に従って生産される物品はまた、低い摩擦係数を呈し、それによりこのような物品は、航空用の用途などの摩擦係数に敏感な用途に適したものとなる。
本セラミックコーティングの高硬度および耐磨耗性により、本発明の物品は、磁気ポンプに適したものとなり、この物品は典型的には約150ミクロンの厚さのセラミックコーティングを有する。
前述は、本発明の好ましい実施形態であると考えられるものを記述しているが、その中で種々の修正を行うことができ、また種々の形態および実施形態で本発明を実行でき、かつ本発明は多くの用途に適用でき、その用途のいくつかだけが本明細書において記述されていると理解される。上記の特許請求の範囲によって、本発明の真の範囲内に含まれるすべてのこのような修正および変形形態を特許請求することを意図している。
共振電源を例示する図である。 共振電源の別の態様を例示する図である。 種々の条件下の図1の共振回路における交流成分のスペクトル分析器写真である。 種々の条件下の図1の共振回路における交流成分のスペクトル分析器写真である。 種々の条件下の図1の共振回路における交流成分のスペクトル分析器写真である。 種々の条件下の図1の共振回路における交流成分のスペクトル分析器写真である。 種々の条件下の図1の回路における異なった電流波形を示す、オシロスコープから撮影した写真である。 種々の条件下の図1の回路における異なった電流波形を示す、オシロスコープから撮影した写真である。 種々の条件下の図1の回路における異なった電流波形を示す、オシロスコープから撮影した写真である。 セラミックコーティング表面の走査電子顕微鏡写真である。 セラミックコーティング表面の走査電子顕微鏡写真である。 セラミックコーティング表面の走査電子顕微鏡写真である。 セラミックコーティングの研磨した断面を示す写真である。 セラミックコーティングの研磨した断面を示す写真である。 セラミックコーティングの研磨した断面を示す写真である。 セラミックコーティングの一領域の励起電圧10kVで採取したエネルギー分散X線スペクトルを例示する図である。 図16に示したものと異なったセラミックコーティングの領域の励起電圧10kVで採取したエネルギー分散X線スペクトルを例示する図である。 図16に示したものと異なったセラミックコーティングの領域の励起電圧10kVで採取したエネルギー分散X線スペクトルを例示する図である。 セラミックコーティング表面のデジタルX線マップを示す図である。 セラミックコーティング表面のデジタルX線マップを示す図である。 セラミックコーティング表面のデジタルX線マップを示す図である。 セラミックコーティングについてのX線回折スペクトルの一例を示す図である。 セラミックコーティングにおける酸化アルミニウムの2つの異なる結晶質相についてのX線回折スペクトルを示す図である。 セラミックコーティングにおける酸化アルミニウムの2つの異なる結晶質相についてのX線回折スペクトルを示す図である。 載荷および荷重除去下における本発明のセラミックコーティングを有する物品の微小硬度の測定を示すグラフである。 種々の無被覆および被覆物品についてそれぞれ、引張強さのプロット、応力σ対ひずみε、および曲げプロット、力F対たわみs、を示すグラフである。 本発明に従うセラミックコーティングのX線解析試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミックコーティングのX線解析試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミックコーティングのX線解析試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミックコーティングのX線解析試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミックコーティングのX線解析試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミック被覆物品についての引っかき試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミック被覆物品についての引っかき試験の結果を示す図である。 本発明に従うセラミック被覆層の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す写真である。 アルミニウム素地および非晶質領域の構造(図30(a))、素地からの回折(図30(b))、ならびに素地および非晶質領域からの回折(図30(c))をそれぞれ示す透過電子顕微鏡(TEM)写真である。

Claims (10)

  1. 導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法であって、
    前記方法が
    前記導電性物品を含む第1の電極を、金属水酸化物および金属ケイ酸塩の水溶液を含む電解質中に浸漬するステップと、
    前記電解質を入れている容器、または前記電解質中に浸漬した電極のうちの1つを含む第2の電極を提供するステップと、
    電流と電圧との間の角度φをゼロ度に維持し、かつ前記第1および第2の電極間の電圧を所定の範囲内に維持したまま、陽極としての前記第1の電極および陰極としての前記第2の電極を介して共振電源から交流電流を流すステップと
    を含む方法。
  2. 前記所定の電圧範囲が、220〜1,000Vである請求項1に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  3. 前記金属水酸化物および金属ケイ酸塩の水溶液が、0.5〜5g/リットルのアルカリ金属水酸化物、および1〜500g/リットルのケイ酸ナトリウムを含む請求項2に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  4. 前記電解質に混合錯体を添加するステップをさらに含む請求項1に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  5. 前記混合錯体に、前記混合錯体における中心原子としての役割を果たすために、Cu、Zn、Cd、Cr、Fe、Ti、およびoを含む群から選択される少なくとも1種の金属が含まれる請求項4に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  6. 前記電解質に少なくとも1種のリン酸塩を添加するステップをさらに含む請求項4に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  7. 前記少なくとも1種のリン酸塩がリン酸アンモニウムを含む請求項6に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  8. 前記共振電源から交流電流を流すステップが、
    共振回路におけるトランス二次巻線インダクタンスおよび追加的インダクタンスの少なくとも1つを変化させるステップ、または前記共振回路におけるキャパシタンスを変化させるステップによって、前記交流電流を流すステップの間、前記角度φを変化させるステップ
    をさらに含む請求項1に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  9. 前記電解質が、B、Al、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、Te、P、Ti、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、およびFeを含む群から選択される金属の塩を含む請求項8に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
  10. 前記電解質に少なくとも1種の着色物質を添加するステップをさらに含む請求項8に記載の導電性物品上にセラミックコーティングを形成する方法。
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