JP4509130B2 - リチウム二次電池用活物質およびその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池用活物質およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明はリチウム二次電池用負極活物質およびその製造方法に関する。
リチウム二次電池の負極活物質として、シリコン合金とグラファイトとを単純に混合する例(特許文献1)、所定の格子面間隔をもつ炭素粒子にシリコンを担持し、更に炭素材料にて被覆する例(特許文献2)、シリコン元素を含む有機化合物と、炭素源となる高分子材料とを縮合・重合して得られる複合体を熱分解して生成するSi−O−C系複合体を負極材料とする例(特許文献3)が知られている。しかし、上記負極活物質は実用化するためには電池性能が充分であるとはいえなかった。
このため、リチウムイオンを脱挿入できるシリコン系活物質材料粉末と炭素骨格をもつマトリクス原料とを混合した後、該混合物を加熱して該マトリクス原料を熱分解する工程と、該熱分解物に対して圧縮乃至剪断力を加える工程と、更に炭素骨格をもつ第2マトリクス原料を混合した後、加熱して該第2マトリクス原料を熱分解する工程とを有することを特徴とするリチウム二次電池用活物質の製造方法が知られている(特許文献4)。
しかしながら、上記特許文献4の方法では、マトリクス原料としてポリ塩化ビニルを用いているため、シリコン系活物質材料粉末とポリ塩化ビニルとの混合分散が充分でなく、第1熱分解工程、圧縮乃至剪断工程、第2熱分解工程の3工程がシリコン系活物質材料粉末を均一に分散させるために必要となり、工程が複雑になるという問題がある。
また、上記特許文献4には、炭素骨格をもつマトリクス原料としてポリ塩化ビニルが実施例として記載されている。このポリ塩化ビニルに含まれる塩素元素が熱分解によりシリコンと反応して(例えば、Si+4Cl→SiCl4)、シリコン系活物質材料粉末の表面を清浄化することができ、シリコン系活物質材料粉末の表面清浄化によって、マトリクス原料由来のマトリクスとの密着性が向上したり、負極活物質としての性能が向上できることが開示されている。
しかしながら、リチウム二次電池の大容量化および安全性がより求められるようになると、ポリ塩化ビニルをマトリクス原料として用いても充分な大容量の電池が得られないという問題がある。
特開2003−331826号公報 特開2003−263986号公報 特開2003−197193号公報 特開2005−285382号公報
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、充放電特性に優れ、大容量が得られるリチウム二次電池用負極活物質およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、シリコン系活物質粉末と、該シリコン系活物質粉末を混合分散させる炭素系マトリクスとを有し、上記炭素系マトリクスは塩素化ポリエチレンエラストマー(以下、CPEと略称する)を熱分解して得られる炭化物であることを特徴とする。
また、上記シリコン系活物質粉末と上記炭素系マトリクスとの質量比率が5/73〜50/36であることを特徴とする。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法は、上記リチウム二次電池用負極活物質の製造方法であって、シリコン系活物質粉末をCPEに混練する工程と、上記混練物を不活性雰囲気下にて熱分解する工程とを備えることを特徴とする。
シリコン系活物質粉末をCPEに混練した混練物を熱分解するので、炭素系マトリクス内にシリコン系活物質粉末が均一に分散される。その結果、一度の熱分解で、充放電特性に優れ、大容量が得られるリチウム二次電池用負極活物質が得られる。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質を構成する炭素系マトリクスはCPEを熱分解して得られる。
CPEはポリエチレンを塩素化したゴム弾性を有する物質である。
ゴム弾性を有する物質であるので、このCPEとシリコン系活物質粉末とをオープンロールなどで混練することができ、熱分解処理前にシリコン系活物質粉末をエラストマー中に分散させることができる。
また、CPEは、塩化ビニルモノマーが重合したポリ塩化ビニルに比較して塩素含有量が少ない。即ち炭素−炭素鎖に対して、炭素原子1つおきに塩素原子が結合しているとされるポリ塩化ビニルに比較して、CPEは塩素原子が間隔をおいて炭素原子に結合しており、相対的にメチレン結合が分子内に多い。
ゴム弾性を有さないポリ塩化ビニルを炭素系マトリクス材として用いる場合、混練することが困難であり、CPEのようにシリコン系活物質粉末をエラストマー中に分散させることができない。CPEを炭素系マトリクス材の出発物質として用いて混練することにより、熱分解処理前のシリコン系活物質粉末と炭素系マトリクス材の出発物質との分散や密着が良好になる。その結果、シリコン系活物質粉末の表面を清浄化がより効果的になされると考えられる。
また、CPEは塩素原子の結合形態がポリ塩化ビニルと異なるため、ポリ塩化ビニルの熱分解により生じる脱塩化水素反応と共に、脱水素反応がより多く生じると考えられる。その結果、シリコン系活物質粉末の表面清浄化がより効果的になされると考えられる。
上記2つの理由により、CPEを炭素系マトリクス材の出発物質として用いることにより、充放電特性に優れ、大容量が得られるリチウム二次電池用負極活物質が得られた。本発明はかかる知見に基づくものである。
本発明で使用できるシリコン系活物質粉末は、純金属珪素(Si)、Si−Cu、Si−Ni、Si−Mg、Si−Ca等のシリコン合金の粉末を使用できる。特に純金属珪素が好ましい。シリコン系活物質粉末の粒子径は特に限定しないが、D50%径で0.5μm〜20μmが好ましく、特に10μm以下が好ましい。粒子径をこの範囲にすることで、電池反応に必要な反応面積を充分に保ちながら、リチウムのトラップ、酸化物の生成などが抑制できる。
使用できる純金属珪素粉末を例示すると、キンセイマテック株式会社製金属珪素粉#600、同#350、同#200等が挙げられる。
本発明で使用できるCPEの塩素含有量は20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%であることが好ましい。塩素含有量が20質量%未満であると、シリコン系活物質粉末表面の洗浄が不十分であり、50質量%をこえるとシリコン系活物質粉末との混練が困難である。
使用できるCPEを例示すると、昭和電工株式会社製エラスレン253、同302NA、同402NA、デュポン・ダウエラストマー株式会社製CPEタイリン、ダイソー株式会社製ダイソラック等が挙げられる。
シリコン系活物質粉末とCPEとの配合割合は、混練した後の熱分解により、最終的にシリコン系活物質粉末と炭素系マトリクスとの質量比率が5/73〜50/36となるように配合する。
シリコン系活物質粉末と炭素系マトリクスとの質量比率が5/73未満では容量が不十分であり、50/36をこえるとサイクル性能が不十分である。
熱分解条件等により異なるが、シリコン系活物質粉末とCPEとの配合割合は、質量比率で5/95〜50/50の範囲が好ましい。この範囲とすることにより、特に不活性雰囲気下で熱分解することによりシリコン系活物質粉末と炭素系マトリクスとの質量比率を上記範囲にすることができる。
シリコン系活物質粉末とCPEとの混練物の熱分解は、CPEの炭化物を効率的に生成させるため、ヘリウム、アルゴン、窒素ガスなどの不活性雰囲気下で行なうことが好ましい。熱分解温度は800〜1100℃程度にすることができる。昇温速度は例えば3℃/分〜10℃/分程度が採用できる。加熱時間はCPEが炭化するのに充分な長さとすることが好ましい。例えば1時間から10時間程度行なうことができる。熱分解が終了した後は室温になるまで不活性雰囲気下で放置することが好ましい。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法は、(1)シリコン系活物質粉末をCPEに混練する工程、(2)上記混練物を不活性雰囲気下にて熱分解する工程とを含む。
(1)シリコン系活物質粉末をCPEに混練する工程
CPEの混練工程は、特に限定されず、例えばゴムコンパウンド作製に用いられる、2本ロールなどのオープンロール、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、ニーダー等のゴム混練機を用いて行なうことができる。
混練後、数mmの厚さのシート状に成形し、例えば約5mm×約5mm×約2mm角にチッピングすることが好ましい。チッピングすることにより、次の工程である熱分解が容易になる。
(2)熱分解工程
不活性雰囲気下にて上記チッピングされた混練物を上記した熱分解条件で熱分解する。熱分解後、熱分解生成物を粉砕することでリチウム二次電池用負極活物質が得られる。
粉砕条件は、特に限定されないが、不活性雰囲気下にて行なうことが好ましく、粉砕後の粉末の粒子径は1μm以下が好ましい。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、コイン型電池、ボタン型電池、円筒型電池および角型電池等の公知の電池構造をとるリチウム二次電池に用いることができる。いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極をセパレータを介して重畳あるいは捲回等して電極体とし、正極集電体および負極集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を集電用リード等を用いて接続した後、この電極体を非水電解液とともに電池ケース内に挿設し、これを密閉してリチウム電池を完成することができる。
正極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる正極活物質に導電材および結着剤を混合し、必要に応じ適当な溶媒を加えて、ペースト状の正極合材としたものを、アルミニウム等の金属箔製の集電体表面に塗布、乾燥し、その後プレスによって活物質密度を高めることによって形成する。
正極活物質にはリチウム遷移金属複合酸化物等の公知の正極活物質を用いることができる。リチウム−遷移金属複合酸化物は、その電気抵抗が低く、リチウムイオンの拡散性能に優れ、高い充放電効率と良好な充放電サイクル特性とが得られるため、本正極活物質に好ましい材料である。たとえばリチウムニッケル酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物や、各々にAl、そしてCr等の遷移金属を添加または置換した材料等である。なお、これらのリチウム−金属複合酸化物を正極活物質として用いる場合には単独で用いるばかりでなくこれらを複数種類混合して用いることもできる。
導電材は、正極の電気伝導性を確保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体の1種または2種以上を混合したものを用いることができる。結着剤は、活物質粒子および導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものでポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。これら活物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。これら導電材の一部乃至は全部について前述した酸素除去材料および/またはは蓄熱材料を被覆することもできる。
負極については、上述の本実施形態のリチウム二次電池用活物質を用いる以外は特に限定されるものではなく、その他の構成は公知のものを用いることができる。負極活物質として用いるリチウム二次電池用活物質は、必要に応じて正極で説明したような結着材を混合して得られた負極合材が集電体に塗布されてなるものを用いることが好ましい。
非水電解液は、有機溶媒に電解質を溶解させたものである。
有機溶媒は、通常リチウム電池の非水電解液に用いられる有機溶媒であれば特に限定されるものではない。例えば、カーボネート類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、テトラヒドロフラン等及びそれらの混合溶媒が適当である。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの高誘電率の主溶媒と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの低粘性の副溶媒との混合有機溶媒が好ましい。また、副溶媒として、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及びブチルラクトンなどを用いてもよい。
電解質は、その種類が特に限定されるものではないが、LiPF6、LiBF4、LiClO4およびLiAsF6から選ばれる無機塩、該無機塩の誘導体、LiSO3CF3、LiC(SO3CF32、LiN(SO3CF32、LiN(SO2252およびLiN(SO2CF3)(SO249)から選ばれる有機塩、並びにその有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが好ましい。
これらの電解質の使用により、電池性能をさらに優れたものとすることができ、かつその電池性能を室温以外の温度域においてもさらに高く維持することができる。電解質の濃度についても特に限定されるものではなく、用途に応じ、電解質および有機溶媒の種類を考慮して適切に選択することが好ましい。
セパレータは、正極および負極を電気的に絶縁し、電解液を保持する役割を果たすものである。たとえば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いればよい。なおセパレータは、正極と負極との絶縁を担保するため、正極および負極よりもさらに大きいものとするのが好ましい。
ケースは、特に限定されるものではなく、公知の材料、形態で作成することができる。
ガスケットは、ケースと正負の両端子部の間の電気的な絶縁と、ケース内の密閉性とを担保するものである。たとえば、電解液にたいして、化学的、電気的に安定であるポリプロピレンのような高分子等から構成できる。
実施例1
CPE(昭和電工株式会社製、商品名エラスレン 402NA、塩素分39.5質量%)を900質量部および純金属珪素粉(キンセイマテック株式会社製、商品名金属珪素粉#600、D50%径6μm)を100質量部準備して、2本ロールで混練した後カレンダーでシート状に成形して、厚さ2mmの未加硫ゴムシートを得た。
このシートを5mm×5mm角にチッピングした。このチッピング物を窒素雰囲気下5℃/分の昇温速度で900℃まで加熱し、900℃で2時間熱分解した、その雰囲気下で室温まで放冷して炭化生成物を得た。
得られた炭化生成物を乳鉢で粉砕してリチウム二次電池用負極活物質とした。
得られたリチウム二次電池用負極活物質を用いて以下の評価用電池を作製し、充放電特性を測定した。
得られたリチウム二次電池用負極活物質を75質量部、アセチレンブラックを10質量部およびPVdF15質量部をNMP中に溶解ないしは懸濁して負極合材とした。具体的には、アセチレンブラックと上記活物質とを0.02g/mLの濃度としたPVdF/NMP溶液中に懸濁した。その後、厚み20μmのCu薄膜上に負極合材をキャスティングし、120℃で2時間乾燥してNMPを乾燥除去した。Cu薄膜上には50〜60μmの電極層が形成された。
電極面積を0.55cm2として2025コインセルを作製し本実施例の試験電池とした。電解液として濃度1mol/L LiPF6/EC+DEC(体積比1:1)を用い、正極としてリチウム金属シートを用いた。機械的接触を保つために、負極側に発泡ニッケルを介在させた。正負極間にはセパレータとしてのポリエチレン製の多孔質シートを介在させた。
上記試験電池を用いて、サイクル試験を実施した。サイクル試験の条件は、Cut off;10mV〜1500mV、c.c−c.v測定;1/5C〜1/50C、測定器;充放電試験装置BTS2004H((株)ナガノ社製)で行なった。充電と放電との間には10分間の間隔を設けた。充放電時に充電容量と端子電圧とを継続的に測定した。結果を図1に示す。また、初回充放電効率および放電容量を計算し、その結果を表1に示す。
さらに、実施例1の試験電池について、1から8サイクル目における電圧−充放電容量の関係を図2に示す。典型的なシリコン系活物質材料粉末の充放電曲線を示した。
実施例2
CPE(昭和電工株式会社製、商品名エラスレン 402NA、塩素分39.5質量%)を700質量部および純金属珪素粉(キンセイマテック株式会社製、商品名金属珪素粉#600、D50%径6μm)を300質量部用いる以外は実施例1と同一の条件で二次電池用負極活物質を製造した。
得られた二次電池用負極活物質を用いて実施例1と同様に試験電池を作製した。この試験電池を用いて、充放電特性を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
ポリ塩化ビニル粉末(Aldrich社製、型番189588、塩素分56.8質量%)を700質量部および純金属珪素粉((株)高純度化学研究所製、商品名 純珪素Si、D50%径1μm)を300質量部準備して、ボールミルを用いて混合粉砕した。粉砕条件は内径が20mmの円筒容器を用い、直径4mmのジルコニア製のボールを12個用い、試料の充填率が30%程度(1g充填)で回転数500rpmにて行なった。その混合物をアルゴン雰囲気下5℃/分の昇温速度で900℃まで加熱し、900℃で1時間分解した。得られた生成物をアルゴン雰囲気下で2時間上記ボールミルを用いて回転数600rpmにて粉砕を行なった。粉砕後の試料に対して、更に上記ポリ塩化ビニル粉末を質量比で3:7となるように混合し上記と同一条件で熱分解を行なった。熱分解後の試料は乳鉢を用い穏やか条件で解砕した。生成物を比較例1のリチウム二次電池用活物質として試験試料とした。
得られた二次電池用負極活物質を用いて実施例1と同様に試験電池を作製した。この試験電池を用いて充放電特性を測定した。結果を図1および表1に示す。
比較例2
リチウム二次電池用活物質として、比較例1で用いた純金属珪素を用いる以外は、実施例1と同様に試験電池を作製した。この試験電池を用いて、充放電特性を測定した。結果を図1および表1に示す。
Figure 0004509130
図1より、黒四角点列で表される実施例1の試験電池は、安定した後の放電容量が黒三角点列で表される比較例1よりも優れていた。また、黒丸点列で表される比較例2の試験電池は初期の放電容量は実施例1の試験電池よりも高いものの、その後の低下率が大きく、サイクル数10未満で実施例1の試験電池よりも放電容量が低くなった。
また、図2より、実施例1の試験電池は、試験途中である9サイクル目に進んでもほぼ同じ充放電曲線を示した。
さらに、表1より、各実施例の初回充放電効率および放電容量は各比較例よりも優れていた。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、シリコン系活物質粉末とCPEを熱分解して得られる炭化物との混合物であるので、充放電効率および放電容量に優れたリチウム二次電池を得ることができる。そのため、今後大容量化が求められるリチウム二次電池に適用できる。
リチウム二次電池のサイクル試験の結果を示す図である。 リチウム二次電池の電圧−充放電容量の関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 純金属珪素(Si)、または、Si−Cu、Si−Ni、Si−Mg、もしくは、Si−Caのシリコン合金の粉末からなるシリコン系活物質粉末と、該シリコン系活物質粉末を混合分散させる炭素系マトリクスとを有するリチウム二次電池用負極活物質であって、
    前記炭素系マトリクスは、塩素含有量が20〜50質量%の塩素化ポリエチレンエラストマーを熱分解して得られる炭化物であり、
    前記シリコン系活物質粉末と前記炭素系マトリクスとの質量比率が5/73〜50/36であり、
    前記リチウム二次電池用負極活物質は、前記シリコン系活物質粉末が混練された前記塩素化ポリエチレンエラストマーを熱分解して得られることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質。
  2. 請求項1記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法であって、
    前記シリコン系活物質粉末を前記塩素化ポリエチレンエラストマーに混練する工程と、
    前記混練物を不活性雰囲気下にて熱分解する工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
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