JP4507798B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物およびそのポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体に関するものである。更に詳しくは、耐衝突性能に優れ、外観にも優れる成形体を与えることができ、特に、成形時にフローマークの発生が起こり難いポリプロピレン系樹脂組成物、およびそのポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体に関するものである。
従来から、ポリプロピレン系樹脂は自動車用材料に用いられている。例えば、特開平8−59953号公報には、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η])の平均が7〜12dl/gであるプロピレン−エチレンブロック共重合体、及び無機充填剤からなり、剛性と低温脆化温度のバランスに優れ、且つ流動性にも優れた自動車内装材用ポリプロピレン樹脂組成物が記載されている。
また、特開2002−12718号公報または特開2003−128855号公報には、剛性、衝撃強度、流動性に優れ、成形体の外観が良好な熱可塑性樹脂組成物として、ポリプロピレン系樹脂と、エラストマーと、無機充填剤と、メルトテンションが特定の範囲にあり、スウェリングレシオが特定の範囲にあり、緩和弾性率の比が0.01になるまでに要する時間が特定の範囲にある樹脂とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、エラストマーの含有量が10〜35重量%である熱可塑性樹脂組成物が記載されている。
しかし、最近では、成形体に、特に、自動車用材料には、耐衝突性能に優れた材料が求められるようになってきており、上記の公報等に記載されている樹脂組成物からなる成形体の耐衝突性能については、さらなる改良が求められていた。
特開平8−59953号公報 特開2002−12718号公報 特開2003−128855号公報
本発明の目的は、耐衝突性能に優れ、外観にも優れる成形体を与えることができ、特に、成形時にフローマークの発生が起こり難いポリプロピレン系樹脂組成物、およびそのポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体を提供することにある。
すなわち、本発明の一つは、
下記要件(A−1)と(A−2)とを満たすプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、またはこのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と20重量%以下のプロピレン単独重合体との混合物60〜94.9重量%(但し、共重合体(A)は下記要件(B−1)、(B−2)及び(B−3)のうちの一つ以上を満たさない)と、
下記要件(B−1)と(B−2)と(B−3)とを満たす樹脂(B)0.1〜15重量%と、
無機充填剤(C)5〜25重量%と
を含むポリプロピレン系樹脂組成物(但し、前記成分(A)、(B)及び(C)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とし、プロピレン単独重合体の前記量は、前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とプロピレン単独重合体との混合物の重量を基準とする)に係るものである。
要件(A−1): プロピレン単独重合体部分(A1)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体である。
要件(A−2): そのプロピレン単独重合体部分(A1)の含有量が75〜60重量%であり、そのプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の含有量が25〜40重量%である(但し、部分A1及び部分A2の前記含有量は、いずれも部分A1及び部分A2からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体の重量を基準とし、両者の合計は100重量%である。)
要件(B−1): 190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)が0.03N以上である。
要件(B−2): 220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec-1にして測定したスウェリングレシオ(SR)が1.5以上である。
要件(B−3): 210℃でその緩和弾性率を測定したときに、測定の開始から計時して、式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すまでに5秒以上要する。
また、本発明の一つは、
下記要件(A−1)と(A−2)とを満たすプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、またはこのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と20重量%以下のプロピレン単独重合体との混合物59〜94.8重量%(但し、共重合体(A)は下記要件(B−1)、(B−2)及び(B−3)のうちの一つ以上を満たさない)と、
下記要件(B−1)と(B−2)と(B−3)とを満たす樹脂(B)0.1〜15重量%と、
無機充填剤(C)5〜25重量%と、
エラストマー(D)0.1〜4重量%と
を含むポリプロピレン系樹脂組成物(但し、前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とし、プロピレン単独重合体の前記量は、前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とプロピレン単独重合体との混合物の重量を基準とする)に係るものである。
要件(A−1): プロピレン単独重合体部分(A1)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体である。
要件(A−2): そのプロピレン単独重合体部分(A1)の含有量が75〜60重量%であり、そのプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の含有量が25〜40重量%である(但し、部分A1及び部分A2の前記含有量は、いずれも部分A1及び部分A2からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体の重量を基準とし、両者の合計は100重量%である。)
要件(B−1): 190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)が0.03N以上である。
要件(B−2): 220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec-1にして測定したスウェリングレシオ(SR)が1.5以上である。
要件(B−3): 210℃でその緩和弾性率を測定したときに、測定の開始から計時して、式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すまでに5秒以上要する。
そして、本発明の一つは、
上記のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体に係るものである。
本発明によれば、耐衝突性能に優れ、外観にも優れる成形体を与えることができ、特に、成形時にフローマークの発生が起こり難いポリプロピレン系樹脂組成物、およびそのポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体を得ることができる。
本発明で用いられるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とは、プロピレン単独重合体部分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)からなる共重合体である(要件(A−1))。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)におけるプロピレン単独重合体部分(A1)とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の、それぞれの重量割合は、単独重合体部分(A1)が75〜60重量%であり、ランダム共重合体部分(A2)が25〜40重量%である(要件(A−2))。好ましくは、単独重合体部分(A1)が75〜65重量%であり、ランダム共重合体部分(A2)が25〜35重量%である。(但し、A1及びA2の前記含有量は、いずれも部分A1及びA2からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体の重量を基準とし、両者の合計は100重量%である。)
単独重合体部分(A1)の含有量が75重量%を超えた場合(すなわち、ランダム共重合体部分(A2)の含有量が25重量%未満の場合)、組成物から得られる成形体の衝撃強度が不充分なことがあり、単独重合体部分(A1)の含有量が60重量%未満の場合(すなわち、ランダム共重合体部分(A2)の含有量が40重量%を超えた場合)、組成物が柔らかすぎてそれから得られる成形体の剛性が不充分なことがある。
ブロック共重合体(A)における単独重合体部分(A1)のアイソタクチックペンタッド分率は、組成物から得られる成形体の剛性や耐熱性の観点から、通常、0.97以上であり、より好ましくは0.98以上である。
ブロック共重合体(A)におけるランダム共重合体部分(A2)のエチレン含量((C2')EP)は、組成物から得られる成形体の耐衝撃性の観点から、通常、25〜55重量%であり、より好ましくは30〜50重量%である。(但し、ランダム共重合体部分(A2)の重量を基準とする。)
ブロック共重合体(A)のエチレン含量(C2')は、組成物から得られる成形体の耐衝撃性の観点から、通常、8〜20重量%であり、より好ましくは10〜17重量%であり、さらに好ましくは、12〜15重量%である。
また、ランダム共重合体部分(A2)の固有粘度([η]EP)は、組成物から得られる成形体の剛性と衝撃性のバランス、組成物中のブツ部の発生や成形体の面品質の観点から、通常、1〜6dl/gであり、より好ましくは2〜5.5dl/gである。
ブロック共重合体(A)の製造方法としては、重合触媒を用いて、例えば、プロピレン単独重合体部分(A1)を第1工程で製造し、第1工程に続く第2工程でプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)を製造する方法が挙げられる。
そして、重合触媒としては、例えば、チーグラー触媒やメタロセン触媒が挙げられ、重合方法としては、例えば、スラリー重合法や気相重合法が挙げられる。
また、ブロック共重合体(A)を単独で使用する代わりに、20重量%以下のプロピレン単独重合体を含有するブロック共重合体(A)とプロピレン単独重合体との混合物を用いても良く、この場合、ブロック共重合体(A)の単独重合体部分(A1)と同様のプロピレン単独重合体を用いることができる。
本発明で用いられる樹脂(B)とは、ポリプロピレン系樹脂組成物のスウェリングレシオ(SR)を向上させることができる樹脂であり、樹脂(B)の190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)は0.03N以上であり(要件(B−1))、好ましくは0.1N以上であり、さらに好ましくは、0.15N以上である。また、樹脂(B)のMTは、好ましくは1N以下であり、より好ましくは0.5N以下である。
このMTが0.03N未満である場合、組成物から得られる成形体の外観が不充分なことがある。
また、樹脂(B)の220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec-1にして測定したスウェリングレシオ(SR)は1.5以上であり(要件(B−2))、好ましくは、1.7以上であり、さらに好ましくは、2.0以上である。また、樹脂(B)のSRは、好ましくは5.0以下であり、より好ましくは3.5以下である。
このSRが1.5未満である場合、組成物から得られる成形体の外観が不充分なことがある。
210℃で樹脂(B)の緩和弾性率を測定したときに、測定の開始から計時して、式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すまでに5秒以上要する(要件(B−3))。
そして、樹脂(B)の210℃で測定した緩和弾性率G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G(0.02)の比(G(t)/G(0.02))が0.01になるまでに要する時間は5秒以上であり(要件(B−3))、好ましくは10秒以上、さらに好ましくは、15秒以上である。また、「緩和時間」とも称されるこの所要時間は、好ましくは500秒以下であり、より好ましくは300秒以下である。
この所要時間が5秒未満である場合、組成物から得られる成形体の外観が不充分であることがある。
樹脂(B)は、好ましくは下記のプロピレン系重合体組成物(1)及びポリプロピレンブロック共重合体(2)からなる群から選択される樹脂である。
(1)プロピレン系重合体組成物
プロピレン系重合体組成物(1)は、135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が5dl/g以上であり、示差走査熱量計によって測定される融解ピーク温度Tmが130〜166℃である、プロピレンを主体とする単量体を重合して得られるプロピレン系重合体(I)40〜70重量%と、135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が2dl/g以下であるプロピレン系重合体(II)30〜60重量%とからなる組成物である。好ましくは、プロピレン系重合体(I)の固有粘度は5.5dl/g以上であり、Tmは130℃〜160℃である。また、好ましくは、プロピレン系重合体(I)の固有粘度は12dl/g以下である。一方、プロピレン系重合体(II)の固有粘度は、好ましくは1.5dl/g以下である。また、プロピレン系重合体(II)の固有粘度は、好ましくは0.6dl/g以上であり、より好ましくは0.7dl/g以上である。
プロピレン系重合体組成物(1)において、プロピレン系重合体(I)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンを共重合して得られるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられ、好ましくは、プロピレン−エチレンランダム共重合体である。
また、プロピレン系共重合体(II)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンを共重合して得られるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられる。
(2)ポリプロピレンブロック共重合体
ポリプロピレンブロック共重合体(2)は、プロピレン単独重合体部分とエチレン−プロピレンランダム共重合体部分からなるエチレン−プロピレンブロック共重合体であって、そのプロピレン単独重合体部分の135℃のテトラリン中で測定される固有粘度[η]Pが2dl/g以下であって、エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の固有粘度[η]EPが7〜15dl/gであり、そのエチレン−プロピレンランダム共重合体部分の含有量が20〜40重量%であるエチレン−プロピレンブロック共重合体である。プロピレン単独重合体部分の固有粘度は、好ましくは0.6dl/g以上である。
上述のプロピレン系重合体組成物(1)およびポリプロピレンブロック共重合体(2)はそれぞれ、重合触媒の存在下にモノマーを重合させることにより製造することができる。重合触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒系、チーグラーナッタ触媒系又はメタロセン触媒系等が挙げられ、具体的には、特開平7−216017号公報や、特開平10−212319号公報記載の触媒を用いることができる。重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法又は気相重合法等が挙げられる。
例えば、重合温度や、重合槽内の水素濃度を調整することにより、生成する重合体の固有粘度を制御することができ、重合槽内のエチレン濃度を調整することにより、生成する重合体のTmを制御することができる。
無機充填剤(C)としては、例えば、タルク、マイカ、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、けい砂、カーボンブラック、酸化チタン、水酸化マグネシウム、ゼオライト、モリブデン、けいそう土、セリサイト、シラス、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸ソーダ、ベントナイト、黒鉛等が挙げられる。衝撃強度、成形体の光沢や良好な外観を得るという観点から、好ましくは、タルクである。
無機充填剤(C)の平均粒子径は、通常、10μm以下であり、好ましくは5μm以下である。ここで無機充填剤(C)の平均粒子径とは、遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水もしくはアルコールの分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布曲線から求めた50%相当粒子径D50のことを意味する。
また、無機充填剤(C)は無処理のまま使用しても良く、ポリプロピレン系樹脂との界面接着性を向上させ、ポリプロピレン系樹脂に対する分散性を向上させるために、通常知られているシランカップリング剤、チタンカップリング剤や界面活性剤で表面を処理して使用しても良い。界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類が挙げられる。
エラストマー(D)は、特に制限されるものではないが、ゴム成分を含有するものであることが好ましい。例えば、下記のビニル芳香族化合物含有ゴム(1)、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(2)およびプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(3)から群から選ばれる少なくとも1種のゴムを含有するエラストマーが好ましい。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(1)
ビニル芳香族化合物含有ゴム(1)としては、例えば、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックからなるブロック共重合体が挙げられ、その共役ジエン部分の二重結合が80%以上水素添加されているものが好ましく、さらに好ましくは85%以上水素添加されているものである。
また、GPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)法による分子量分布(Q値)が2.5以下であるものが好ましく、さらに好ましくは2.3以下のものである。
また、ビニル芳香族化合物含有ゴム中のビニル芳香族化合物の平均含有量が10〜20重量%であるものが好ましく、さらに好ましくは12〜19重量%のものである。また、ビニル芳香族化合物含有ゴムのメルトフローレート(MFR、JIS−K−6758、230℃)が1〜15g/10分であるものが好ましく、さらに好ましくは2〜13g/10分のものである。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(1)としては、例えば、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン系ゴム(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン系ゴム(SEPS)、スチレン−ブタジエン系ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン系ゴム(SIS)等のブロック共重合体又はこれらのゴム成分を水添したブロック共重合体等を挙げることができる。また、エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム(EPDM)等のオレフィン系共重合体ゴムとスチレン等のビニル芳香族化合物を反応させて得られるゴムも好適に使用することができる。また、2種類以上のビニル芳香族化合物含有ゴムを併用しても良い。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(1)の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、オレフィン系共重合体ゴムもしくは共役ジエンゴムに対し、ビニル芳香族化合物を重合、反応等により結合させる方法が挙げられる。
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(2)
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(2)とは、エチレンとα−オレフィンからなるランダム共重合体ゴムである。α−オレフィンは炭素原子数3以上のα−オレフィンであり、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン等が挙げられ、好ましくは、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1であり、2種類以上のα−オレフィンを併用してもよい。
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(2)としては、エチレン−プロピレンランダム共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体等が挙げられ、好ましくは、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム又はエチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体ゴムである。また、2種類以上のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴムを併用しても良い。
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(3)
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴム(3)としては、プロピレン−ブテンランダム共重合体ゴム、プロピレン−ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、プロピレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム等が挙げられ、好ましくは、プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴムである。また、2種類以上のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体ゴムを併用しても良い。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の含有量は60〜94.9重量%であり、樹脂(B)の含有量は0.1〜15重量%であり、無機充填材(C)の含有量は5〜25重量%である。好ましくは、ブロック共重合体(A)の含有量が70〜89.5重量%であり、樹脂(B)の含有量が0.5〜5重量%であり、無機充填材(C)の含有量が10〜25重量%である。但し、前記成分(A)、(B)及び(C)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とする。
ブロック共重合体(A)の含有量が60重量%未満の場合、組成物から得られる成形体の衝撃強度が不充分なことがあり、94.9重量%を超えた場合、組成物が柔らかすぎてそれから得られる成形体の剛性が不充分なことがある。
また、樹脂(B)の含有量が0.1重量%未満の場合、組成物から得られる成形体の外観を改良する効果が不十分なことがあり、15重量%を超えると、組成物の流動性が低下する可能性がある。
そして、無機充填材(C)の含有量が5重量%未満の場合、組成物が柔らかすぎてそれから得られる成形体の剛性が不充分なことがあり、25重量%を超えた場合、成形体の衝撃強度が不充分なことがある。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物がエラストマー(D)を含有する場合、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の含有量は59〜94.8重量%であり、樹脂(B)の含有量は0.1〜15重量%であり、無機充填材(C)の含有量は5〜25重量%であり、エラストマー(D)の含有量は0.1〜4重量%である。好ましくは、ブロック共重合体(A)の含有量が70〜89.8重量%であり、樹脂(B)の含有量が0.5〜5重量%であり、無機充填材(C)の含有量が10〜25重量%であり、エラストマー(D)の含有量が0.3〜1重量%である。但し、前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とする。
前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)からなるポリプロピレン系樹脂組成物において、ブロック共重合体(A)の含有量が59重量%未満の場合、組成物から得られる成形体の衝撃強度が不充分なことがあり、94.8重量%を超えた場合、組成物が柔らかすぎてそれから得られる成形体の剛性が不充分なことがある。
また、また、樹脂(B)の含有量が0.1重量%未満の場合、組成物から得られる成形体の外観を改良する効果が不十分なことがあり、15重量%を超えると、組成物の流動性が低下する可能性がある。
また、無機充填材(C)の含有量が5重量%未満の場合、組成物が柔らかすぎてそれから得られる成形体の剛性が不充分なことがあり、25重量%を超えた場合、成形体の衝撃強度が不充分なことがある。
そして、エラストマー(D)の含有量が4重量%を超えた場合、組成物から得られる成形体の耐衝突性能が不十分な場合がある。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法としては、各成分を混合し、混練する方法が挙げられ、混練に用いられる装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等が挙げられる。混練の温度は、通常、170〜250℃であり、時間は、通常、1〜20分である。また、各成分の混合は同時に行なってもよく、分割して行なってもよい。
各成分を分割して混合する方法としては、例えば、次の方法(1)及び方法(2)のが挙げられる。
方法(1) プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と樹脂(B)を混練した後、無機充填剤(C)を添加する方法。
方法(2) プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と無機充填剤(C)を混練した後、樹脂(B)を添加する方法。
また、上記の(1)または(2)の方法において、ブロック共重合体(A)を単独で使用する代わりに、これと20重量%以下のプロピレン単独重合体を含有する混合物を用いてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物がエラストマー(D)を含有する場合、各成分を分割して混合する方法としては、例えば、次の方法(1)、方法(2)及び方法(3)が挙げられる。
方法(1) プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と樹脂(B)、無機充填剤(C)を混練した後、エラストマー(D)を添加する方法。
方法(2) プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と樹脂(B)、エラストマー(D)を混練した後、無機充填材(C)を添加する方法。
方法(3) プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と無機充填剤(C)、エラストマー(D)を混練した後、樹脂(B)を添加する方法。
また、上記の(1)、(2)または(3)の方法において、ブロック共重合体(A)を単独で使用する代わりに、これと20重量%以下のプロピレン単独重合体を含有する混合物を用いてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤、滑剤等の添加剤を含有しても良い。
本発明の射出成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形して得られるものである。
本発明の射出成形体の用途としては、例えば、自動車用部品、電気製品・電子製品用部品、建材部品等が挙げられ、好ましくは自動車用部品である。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例における物性値の測定法を以下に示した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS−K−6758に規定された方法に従い、測定した。特に断りのない限り、測定温度は230℃であり、荷重は2.16kgfで測定した。
(2)曲げ弾性率(単位:MPa)
JIS−K−7203に規定された方法に従い、射出成形によって成形された厚みが6.4mmの試験片を用い、スパン間100mm、荷重速度2.0mm/minの条件で23℃にて曲げ弾性率を評価した。
(3)IZOD衝撃強度(単位:KJ/m2
JIS−K−7110に規定された方法に従い、測定した。射出成形によって成形された試験片を用いた。試験片の厚みは3.2mmであり、ノッチ形成用突起付きの金型を用いて作成したノッチ付き試験片と、ノッチ形成用突起がない金型を用いて成形し、成形後にノッチ加工された試験片を用いて、IZOD衝撃強度を評価した。測定温度は23℃で行った。
(4)外観
射出成形により成形された試験片を用いて目視により外観を観察し、良好と不良の判定をした。
(5)固有粘度([η]、単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。固有粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。ポリプロピレンについては、溶媒としてテトラリンを用い、温度135℃で測定した。
(6)分子量分布(Q値)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下に示した条件で測定した。
GPC:Waters社製 150C型
カラム:昭和電工社製 Shodex 80 MA 2本
サンプル量:300μl(ポリマー濃度0.2wt%)
流量:1ml/min
温度:135℃
溶媒:o−ジクロルベンゼン
東ソー社製の標準ポリスチレンを用いて溶出体積と分子量の検量線を作成した。検量線を用いて検体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求め、分子量分布の尺度としてQ値=重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)を求めた。
(7)アイソタクチックペンタッド分率(単位:%)
アイソタクチック・ペンタッド分率は、A.Zambelliらによって、Macromolecules,6,925(1973)に発表、記載されている方法に従って測定した。すなわち、13C−NMRを使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖、換言すれば、プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率を求めた。ただし、NMRの吸収ピークの帰属に関しては、Macromolecules,8,687(1975)に基づいて行った。
具体的には、13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの面積分率としてアイソタクチック・ペンタッド分率を測定した。この方法により英国NATIONAL PHYSICAL LABORATORYのNPL標準物質 CRM No.M19−14 PolypropylenePP/MWD/2のアイソタクチックペンタッド分率を測定したところ、0.944であった。
(8)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の全ブロック共重合体(A)に対する重量比率(X)及びプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)中のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)のエチレン含量:[(C2’)EP、重量%]、及びプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)中のエチレン含量[(C2’)、重量%]
下記の条件で測定した13C−NMRスペクトルから、Kakugoらの報告(Macromolecules 1982,15,1150-1152)に基づいて求めた。
10mmΦの試験管中で約200mgのプロピレン−エチレンブロック共重合体を3mlのオルソジクロロベンゼンに均一に溶解させて試料を調整し、その試料の13C−NMRスペクトルを下記の条件下で測定した。
測定温度:135℃
パルス繰り返し時間:10秒
パルス幅:45°
積算回数:2500回
(9)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の固有粘度([η]EP、単位:dl/g)
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の固有粘度[η]EPは、プロピレン単独重合体部分(A1)と全ブロック共重合体(A)の各々の固有粘度を測定することにより、次式から算出した。
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の固有粘度(dl/g)
[η]T:ブロック共重合体全体の固有粘度(dl/g)
なお、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)中のプロピレン単独重合体部分(A1)の固有粘度[η]Pは、その製造時に、第一工程であるプロピレン単独重合体部分(A1)の製造後に重合槽内より取り出し、取り出されたプロピレン単独重合体から[η]Pを求めた。
(10)メルトテンション(MT、単位:N)
(株)東洋精機製作所製メルトテンションテスターRE2を使用して、下記条件で測定した。
測定温度:190℃
巻取速度:15.7mm/分
(11)スウェリングレシオ(SR)
(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを使用して、下記条件で測定した。
測定温度:220℃
オリフィスのL/D:40
せん断速度:1.2×103-1
(12)緩和時間
レオメトリックス社製メカニカルスペクトロメーターRMS−800を使用して下記条件で樹脂の緩和弾性率を測定した。
測定モード:Stress Relaxation
測定温度:210℃
プレート形状:25mmφ パラレルプレート
プレート間距離:1.9mm
歪み量:0.2
印加歪み:0.2
緩和弾性率の測定開始から、樹脂が式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すようになるまでに要した時間(緩和時間)を求めた。
実施例1〜4および比較例1〜3
(試料)
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)
The Polyolefin Company社製AW191Aを用いた。AW191AのMFR(230℃)は、10g/10分であった。プロピレン単独重合体部分の分子量分布(Q値)は4.2であり(Mw=111000、Mn=26000)、固有粘度([η]P)は1.05dl/gであり、アイソタクチックペンタッド分率は0.97であり、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η]EP)は2.5dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)に対する重量割合は30重量%であり、エチレン含量は43重量%であった。A−1の物性を表1に示した。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2)
住友化学社製AZ564を用いた。AZ564のMFR(230℃)は、30g/10分であった。プロピレン単独重合体部分の分子量分布(Q値)は4.2であり、固有粘度([η]P)は1.05dl/gであり、アイソタクチックペンタッド分率は0.97であり、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η]EP)は4.0dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2)に対する重量割合は16重量%であり、エチレン含量は45重量%であった。A−2の物性を表1に示した。
プロピレン単独重合体(A−3)
分子量分布(Q値)が4.2であり(Mw=88000、Mn=21000)、固有粘度([η]P)が0.77dl/gであり、アイソタクチックペンタッド分率が0.99であり、MFR(230℃)が320g/10分であるプロピレン単独重合体(A−3)を用いた。このプロピレン単独重合体(A−3)は、特開平10−212319号公報記載の触媒を用い、一般的な溶媒重合法にて、系内の水素濃度と、重合温度を制御することにより得られた。
樹脂(B−1)
樹脂(B−1)は、190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)が0.2Nであり、220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec-1にして測定したスウェリングレシオ(SR)が2.3であり、210℃における緩和時間が36秒であるエチレン−プロピレンブロック共重合体であった。
なお、上記の樹脂(B−1)であるエチレン−プロピレンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分の分子量分布(Q値)は4.0であり、その固有粘度[η]は0.91dl/gであり、そのアイソタクチックペンタッド分率は0.99であり、また、そのエチレン−プロピレンブロック共重合体のエチレン−プロピレンランダム共重合部分の固有粘度[η]EPは11.5dl/gであり、エチレン−プロピレンブロック共重合体におけるエチレン−プロピレンランダム共重合部分の含有量は25.1重量%であり、そのエチレン−プロピレンランダム共重合部分におけるエチレン含有量は23.1重量%であった。樹脂(B−1)は、特開平10−212319号公報記載の触媒を用い、一般的な溶媒重合法にて、入手した。溶媒重合において、前段では、系内の水素濃度と、重合温度を制御して、上記構造のプロピレン単独重合体部分を、後段では、系内水素濃度、重合温度、エチレン/プロピレン濃度を制御して、上記構造のエチレン−プロピレンランダム重合体部分を製造することで、上記エチレン−プロピレンブロック共重合体を得た。
樹脂(B−2)
〔樹脂(B−2)の製造方法〕
(1)固体触媒成分(I)
攪拌機付きの200LSUS製反応容器を窒素で置換した後、ヘキサン80L、テトラブトキシチタン6.55モル、フタル酸ジイソブチル2.8モル、およびテトラエトキシシラン98.9モルを投入し均一溶液とした。次に濃度2.1モル/Lのブチルマグネシウムクロリドのジイソブチルエーテル溶液51Lを、反応容器内の温度を5℃に保ちながら5時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後5℃で1時間、室温でさらに1時間攪拌した後、室温で固液分離し、トルエン70Lで3回洗浄を繰り返した。次いで、スラリー濃度が0.2Kg/Lになるようにトルエン量を調整した後、105℃で1時間攪拌した。その後、95℃まで冷却し、フタル酸ジイソブチル47.6モル加え、95℃で30分間反応を行った。反応後固液分離し、トルエンで2回洗浄を行った。次いで、スラリー濃度が0.4Kg/Lになるようにトルエン量を調節後、フタル酸ジイソブチル3.1モル、n−ジブチルエーテル8.9モル及び四塩化チタン274モルを加え、105℃で3時間反応を行った。反応終了後、同温度で固液分離した後、同温度でトルエン90Lで2回洗浄を行った。スラリー濃度が0.4Kg/Lになるようにトルエン量を調節後、n−ジブチルエーテル8.9モル及び四塩化チタン137モルを加え、105℃で1時間反応を行った。反応終了後、同温度で固液分離し同温度でトルエン90Lで3回洗浄を行った後、さらにヘキサン70Lで3回洗浄した後減圧乾燥して固体触媒成分11.4Kgを得た。固体触媒成分はチタン原子1.83重量%、フタル酸エステル8.4重量%、エトキシ基0.30重量%、ブトキシ基0.20重量%を含有していた。この固体触媒成分を、以下固体触媒成分(I)と呼ぶ。
(2)予備重合
SUS製3L攪拌機付きオートクレーブにおいて、充分に脱水,脱気したヘキサンにトリエチルアルミニウム(以下TEAと略す)25mmol/L、電子供与体成分としてt−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン(以下tBunPrDMSと略す)をtBunPrDMS/TEA=0.1(mol/mol)および固体触媒成分(I)を15g/Lを添加し、15℃以下の温度を保持しながらプロピレンを固体触媒当たり1g/gに達するまで連続的に供給し予備重合を実施した。得られた予備重合体スラリーは120LSUS製攪拌機付きの希釈槽へ移送し充分に精製された液状ブタンを加えて希釈し10℃以下の温度で保存した。
(3)本重合
300LSUS製攪拌機付き重合槽において、重合温度60℃、スラリー量95Lを維持するように液化プロピレンを35Kg/h供給し、更に気相部のエチレン濃度を2.8vol%を保持するようにエチレン供給し、TEAを51mmol/h、tBunPrDMSを5mmol/hおよび上記(2)予備重合で作成した予備重合体スラリーを固体触媒成分として1.0g/h供給し、実質的に水素の不存在下でプロピレン−エチレンの連続共重合を行い、6.1Kg/hの重合体を得た。得られた重合体は失活することなく第2槽目に連続的に移送した。第2槽目は内容積1m3のSUS製攪拌機付き流動床気相反応器において、重合温度70℃、重合圧力1.8MPaおよび気相部のエチレン濃度を1.9vol%を保持するように、プロピレンとエチレンを連続的に供給し、水素の実質的に不存在下で第1槽目より移送された固体触媒成分含有重合体で連続気相重合を継続し、15.7Kg/hの重合体を得た。第1槽目と第2槽目で重合されたポリマー成分が、プロピレン系重合体成分(I)に相当し、その固有粘度[η]は8.7dl/gであり、エチレン含量は3.5重量%、融解温度ピークは144.8℃であった。次いで、得られた重合体は失活することなく第3槽目に連続的に移送した。第3槽目は内容積1m3のSUS製攪拌機付き気相流動床反応器において、重合温度85℃、重合圧力1.4MPaおよび気相部の水素濃度を11.7vol%に保持するようにプロピレンおよび水素を連続的に供給し、第2槽目より供給された固体触媒成分を含有する重合体でプロピレンを連続気相重合を継続する事により25.6Kg/hの重合体を得た。第3槽目で重合されたポリマー成分が、プロピレン系重合体成分(II)に相当し、第1槽目から第3槽目を通して得られた重合体が、プロピレン系重合体成分(I)とプロピレン系重合体成分(II)からなるプロピレン系重合体組成物であり、その固有粘度[η]は5.7dl/gであった。以上の結果から、第1槽目+第2槽目の重合量と第3槽目の重合体比は61:39であり、第3槽目で重合された重合体の固有粘度[η]は0.9dl/gと求められた。
[樹脂(B−2)の物性]
樹脂(B−2)は、その190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)は0.3Nであり、220℃で、オリフィスのL/Dを40にして測定されたスウェリングレシオについて、せん断速度が1.2×103sec−1の時のスウェリングレシオ(SR)は2.1であり、210℃での緩和時間は226秒であった。
無機充填剤(C)
無機充填剤としては、タルク(林化成社製 MWHST)を用いた。(Talc−1と称する。)Talc−1の平均粒子径は、2.7μmであった。
エラストマー(D)
特開平9−87313号公報記載の触媒系を用いて、220℃、78MPaにおいて製造された密度が0.870g/cm3であり、MFR(190℃)が17g/10分であるエチレン−1−ヘキセン共重合体ゴムを用いた。
〔ポリプロピレン系樹脂組成物〕
表2に示した組成になるように各成分を配合して、これらをタンブラーで均一に予備混合した後、二軸混練押出機(日本製鋼所社製TEX44SS−31.5BW−2V型)を用いて、押出量50kg/hr、スクリュー回転数900rpm、ベント吸引下で、ポリプロピレン系樹脂組成物を製造した。得られたポリプロピレン系樹脂組成物のMFRを測定し、その結果を表3に示した。
〔物性評価用試験片〕
物性評価用試験片は、次のとおり、射出成形によって作製した。
上記で得られたポリプロピレン系樹脂組成物を熱風乾燥器で120℃、2時間乾燥した後、東芝機械製IS150E−V型射出成形機を用いて、成形温度180℃、金型冷却温度50℃、射出時間15sec、冷却時間30secで射出成形を行った。得られた射出成形体の曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度を測定し、その結果を表3に示した。
〔衝突試験〕
上記で得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用いて、下記のとおり、成形部材Aを成形した。成形部材Aを用いて衝突試験を実施し、その結果を表4に示した。
(1)成形部材A
衝突試験には、図1および図2に示したチャンネル状の断面を有する成形部材Aを用いた。
図1には、成形部材Aを正面から見た形状を示した。この成形部材Aは、2段の溝を有するチャンネル形状であり、図2に示すように、溝の内側には幅方向にわたる補強用リブが長さ方向等間隔に形成されている。成形部材Aは、幅を115mmに、長さを500mmに、中央溝深さを30mmに、全深さを70mmに設定した。肉厚は、全体に均一で3.0mmであり、補強用リブには、型抜きのためのテーパを形成した。
成形部材Aは、上記で得られたポリプロピレン系樹脂組成物を熱風乾燥器で120℃、2時間乾燥した後、下記の条件で成形した。
(射出成形機)
東芝機械(株)製IS650E
型締力:650t
スクリュウ径:90mm
スクリュウL/D:20
スクリュウタイプ:フルフライト
(射出成形用金型)
成形品:115mm×500mm×70mm、チャンネル形状
ゲート:タブゲート(センター)
(射出成形条件)
シリンダー温度:220℃
金型温度:50℃
(2)衝突試験
成形部材Aの衝撃吸収特性を試験するために、図3、図4に示した衝突試験を行った。すなわち、図3のとおり成形品の両末端を金具で固定し、23℃において、図4のように表面側から半球状ダートを一定速度で前進させて成形部材に衝突させ、その際の成形部材の変形と負荷される荷重を測定した。ダートは、直径165mmの半球状であり、成形部材Aに対して45度の角度で衝突させた。
試験条件は、ダート質量が6.8kgであり、表4に示したとおり、衝突速度を5.0m/sから6.0m/sの範囲の3水準の速度にして試験を行った。
Figure 0004507798
Figure 0004507798
Figure 0004507798
Figure 0004507798
○:割れ無し
△:ひびが発生
×:割れが発生
本発明の要件を満足する実施例1、2、3および4の成形体は、外観が優れており、耐衝突性能にも優れている。
これに対して、エラストマー(D)の含有量が多い比較例1の成形体は、耐衝突性能が不充分である。
また、樹脂(B)を含まない比較例2の成形体は、外観が不十分である。
そして、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)中のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分の含有量が少なく、エラストマー(D)の含有量が多い比較例では、成形体の耐衝突性能が不十分である。
成形部材Aの表側を示す図面である。 成形部材Aの裏側を示す図面である。 成形部材Aの固定方法 1.成形部材A 2.固定用治具 3.成形部材Aの上部を固定用治具で固定する。 4.成形部材Aの下部を固定用治具で固定する。 衝突試験方法 1.成形部材Aの上部及び下部を固定用治具で固定する。 2.半球状のダートを45度の角度で衝突させる。

Claims (4)

  1. 下記要件(A−1)と(A−2)とを満たすプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、またはこのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と20重量%以下のプロピレン単独重合体との混合物60〜94.9重量%(但し、共重合体(A)は下記要件(B−1)、(B−2)及び(B−3)のうちの一つ以上を満たさない)と、
    下記のプロピレン系重合体組成物(1)及び下記のポリプロピレンブロック共重合体(2)からなる群から選択される樹脂であって、下記要件(B−1)と(B−2)と(B−3)とを満たす樹脂(B)0.1〜15重量%と、
    無機充填剤(C)5〜25重量%と
    を含むポリプロピレン系樹脂組成物(但し、前記成分(A)、(B)及び(C)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とし、プロピレン単独重合体の前記量は、前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とプロピレン単独重合体との混合物の重量を基準とする)。
    要件(A−1): プロピレン単独重合体部分(A1)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体である。
    要件(A−2): そのプロピレン単独重合体部分(A1)の含有量が75〜60重量%であり、そのプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の含有量が25〜40重量%である(但し、部分A1及び部分A2の前記含有量は、いずれも部分A1及び部分A2からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体の重量を基準とし、両者の合計は100重量%である。)
    プロピレン系重合体組成物(1):135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が5dl/g以上であり、示差走査熱量計によって測定される融解ピーク温度Tmが130〜166℃である、プロピレンを主体とする単量体を重合して得られるプロピレン系重合体(I)40〜70重量%と、135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が2dl/g以下であるプロピレン系重合体(II)30〜60重量%とからなる組成物。
    ポリプロピレンブロック共重合体(2):プロピレン単独重合体部分とエチレン−プロピレンランダム共重合体部分からなり、エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の含有量が20〜40重量%であり、プロピレン単独重合体部分の135℃のテトラリン中で測定される固有粘度[η]Pが2dl/g以下であって、エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の固有粘度[η]EPが7〜15dl/gである。
    要件(B−1): 190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)が0.03N以上である。
    要件(B−2): 220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec−1にして測定したスウェリングレシオ(SR)が1.5以上である。
    要件(B−3): 210℃でその緩和弾性率を測定したときに、測定の開始から計時して、式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すまでに5秒以上要する。
  2. 下記要件(A−1)と(A−2)とを満たすプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)、またはこのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と20重量%以下のプロピレン単独重合体との混合物59〜94.8重量%(但し、共重合体(A)は下記要件(B−1)、(B−2)及び(B−3)のうちの一つ以上を満たさない)と、
    下記のプロピレン系重合体組成物(1)及び下記のポリプロピレンブロック共重合体(2)からなる群から選択される樹脂であって、下記要件(B−1)と(B−2)と(B−3)とを満たす樹脂(B)0.1〜15重量%と、
    無機充填剤(C)5〜25重量%と、
    エラストマー(D)0.1〜4重量%と
    を含むポリプロピレン系樹脂組成物(但し、前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)の前記量は、いずれもこれらの成分の合計重量を基準とし、プロピレン単独重合体の前記量は、前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とプロピレン単独重合体との混合物の重量を基準とする)。
    要件(A−1): プロピレン単独重合体部分(A1)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体である。
    要件(A−2): そのプロピレン単独重合体部分(A1)の含有量が75〜60重量%であり、そのプロピレン−エチレンランダム共重合体部分(A2)の含有量が25〜40重量%である(但し、部分A1及び部分A2の前記含有量は、いずれも部分A1及び部分A2からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体の重量を基準とし、両者の合計は100重量%である。)
    プロピレン系重合体組成物(1):135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が5dl/g以上であり、示差走査熱量計によって測定される融解ピーク温度Tmが130〜166℃である、プロピレンを主体とする単量体を重合して得られるプロピレン系重合体(I)40〜70重量%と、135℃のテトラリン中で測定される固有粘度が2dl/g以下であるプロピレン系重合体(II)30〜60重量%とからなる組成物。
    ポリプロピレンブロック共重合体(2):プロピレン単独重合体部分とエチレン−プロピレンランダム共重合体部分からなり、エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の含有量が20〜40重量%であり、プロピレン単独重合体部分の135℃のテトラリン中で測定される固有粘度[η]Pが2dl/g以下であって、エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の固有粘度[η]EPが7〜15dl/gである。
    要件(B−1): 190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)が0.03N以上である。
    要件(B−2): 220℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec−1にして測定したスウェリングレシオ(SR)が1.5以上である。
    要件(B−3): 210℃でその緩和弾性率を測定したときに、測定の開始から計時して、式:G(t)/G(0.02)=0.01(ここで、G(0.02)は測定開始から計時して0.02秒の時刻における緩和弾性率を表す)を満たす緩和弾性率G(t)を示すまでに5秒以上要する。
  3. 下記に定義されるIZOD衝撃強度(A)の、下に定義されるIZOD衝撃強度(B)に対する比が、1.4以上である請求項1または2記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
    IZOD衝撃強度(A):ノッチつき金型を用いて成形された厚みが3.2mmである試験片を用いて、23℃でJIS−K−7110に規定された方法に従って測定されたIZOD衝撃強度
    IZOD衝撃強度(B):ノッチがない金型を用いて成形された後に、ノッチ加工された厚みが3.2mmである試験片を用いて、前記方法に従って測定されたIZOD衝撃強度
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体。
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