JP4507589B2 - 授乳用ブラジャー - Google Patents
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Description
妊産婦用としても、このようなモールドカップ部を有する授乳用ブラジャーが提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、モールド加工されたカップ自体を開いて乳房を露出させて授乳をする際に、モールド成形されたカップは硬い材料であるため開きづらく、その開き方が小さいとカップの周縁部が例えば乳児の顔に触れてしまうこともあり得る。
そこで本発明は上記課題を解消し、乳頭を含む乳房を保持しつつ、授乳期の女性の乳腺への刺激を低減することができ、しかも授乳時にカップ部を開きやすくして、モールドカップ部が乳児の顔に当りづらくすることができる授乳用ブラジャーを提供することを目的としている。
これにより、モールドカップ部の上縁に沿って伸縮部があるために、乳腺への刺激を低減することができる。しかも、カップ部の上縁が伸縮部であるので、授乳時に乳房を露出する際にカップ部を開きやすい。そしてカップ部を開いた際に、伸縮部があることでモールドカップ部は従来に比べて比較的小さく作っておくことができるので、モールドカップ部の周縁部が乳児の顔に当りづらくすることができる。
これにより、特に圧迫を受ける乳房の内側の両方の乳腺を避けるようにしてモールドカップ部を配置するとともに、硬いワイヤー部がカップ部をめくる動きを妨げないためカップ部が開閉しやすくなる。
これにより、伸縮部の全面によってモールドカップ部を全体的に覆って保持することができ、しかもモールドカップ部の形状に沿った形状とされることで、外観上、授乳用ブラジャーを目立たなくすることができる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1では、使用者Mが授乳用ブラジャー10を装着している状態を示しており、図2では、使用者Mが一方の乳房を露出して授乳可能な状態の一例を示している。
使用者Mの左右の乳房11,12は、授乳用ブラジャー10により保持されるようになっている。授乳用ブラジャー10は、右側のカップ部20と左側のカップ部21と、アンダー部70と、各左右のストラップ部26,26を有している。ストラップ部26,26は、肩紐部の一例である。
右側のカップ部20と左側のカップ部21は、それぞれ対応する乳首11A,12Aを含む乳房11,12を下側から支えて覆うだけではなく、それぞれ任意に露出可能になっている。
図3と図4を参照すると、アンダー部70は、右側の後ろ身頃部24と左側の後ろ身頃部25と、前面部71を有している。
前面部71は、後で説明する右側のカップ部20と左側のカップ部21の下側に位置しており、前面部71は、例えばレース状の材料やサテンネット、パワーネット、2WAY素材等のストレッチ素材により作られている。
ループ25Aは、フック24Aの受け具となる部分である。これらのループ25Aが、左側の後ろ身頃部25の長さ方向に関して、例えば四列程度設けられている。このフック24Aをいずれかの列のループ25Aに引掛けることにより、右側の後ろ身頃部24と左側の後ろ身頃部25は、着脱可能に連結することができる。
左右のストラップ部26は、帯状部材26Aと別の帯状部材26Bそして接続部材26Cを有している。
各帯状部材26Aの一端部26Dは、後ろ身頃部24,25の自由端側に達している。各帯状部材26Aの他端部26Eは、接続部材26Cに連結されている。帯状部材26Bの一端部26Fは、接続部材26Cに連結されている。各帯状部材26Bの他端部26Gは、モールドカップ部100,101の下部側に縫合されている。
これによって、使用者Mの体型に応じて、ストラップ部26の帯状部材26Aの長さは、長さ調整部26Hを調整することにより長さ調整を行うことができる。
接続部材26Cは、例えばプラスチックにより作られている。
右側のカップ部20と左側のカップ部21は、前面部71の上部に配置されている。この前面部71は、カップ部のアンダー部分とも呼んでいる。
右側のカップ部20と左側のカップ部21の少なくとも上縁側は、それぞれ伸縮性を有する素材により作られている。ここでは左右のカップ部20,21は全体が伸縮性を有する素材によって形成されており、モールドカップ部100,101の全面を覆うようにして、しかもモールドカップ部100,101の外面側に配置されている。右側のカップ部20の下端20Aは、収容部80側に縫合されている。右側のカップ部20の上端側は伸縮部20Bとなっている。
つまり、図5に示すように最外層の各カップ部20,21は伸縮部20Bで形成されており、その内側にモールドカップ部100,101が肌接触面となる裏地100A,101Aと積層されて配置されている。そして、カップ部20,21とモールドカップ部100,101はワイヤー部90が配置された下側(下端20A側)で一体に縫製されており、伸縮部20Bとモールドカップ部100,101の上側は一体とされていない構成とされている。このようにモールドカップ部100,101は、ワイヤー部90の両端部近傍となる位置で各カップ部20,21に固定されている。
この伸縮部20B,20Bはそれぞれ略三角形状に形成された部分である。この伸縮部20Bは、モールドカップ部100,101よりも上方Z1方向に伸びて形成されている部分である。
伸縮部20Bの先端部分20Dには、メス部材390が設けられている。
これにより、図3と図6に示すように、伸縮部20Bは、メス部材390とオス部材93を用いて、接続部材26C側にそれぞれ着脱可能に連結することができるようになっている。図6(A)では、連結具130のメス部材390とオス部材93は離れた状態であるが、図6(B)では、メス部材390とオス部材93は連結されている。
右側のカップ部20と左側のカップ部21は、少なくとも伸縮部20B,20Bが伸縮可能になっており、ここでは全体が伸縮可能とされている。
モールドカップ部100,101は、図3と図4に示すように右側のカップ部20と左側のカップ部21の内面側にそれぞれ配置されている。モールドカップ部100,101は、1mm乃至5mm程度の厚みを有するクッション層が立体成形されたものであり、立体成形可能な材質、例えばポリウレタンにより作られており、好ましくは変質を防ぐためにポリウレタンを挟むようにトリコット等でサンドイッチ状にラミネートした積層材料が使用されている。
モールドカップ部100,101の下縁は、収容部80,80にそれぞれ縫合することで固定されている。
モールドカップ部100,101の上縁である周縁部120は自由端になっていて、上方Z1方向に沿って凸形状に形成されている曲面部分である。
このようにすることにより、ドーム状の頂部からの距離が小さくできるので、内側(乳房側)に近づく方向の曲面端部が内側に向かう傾向を抑えて、乳房の上方への圧迫を防ぐことができる。
収容部80とワイヤー部90は、略上方Z1方向と反対方向の下方に向けて凸となるように湾曲して形成されている。ワイヤー部90は収容部80の中に収容されている。
また、同様にワイヤー部90の外端部90Bも、収容部80の外端部よりも1cm程度短く構成されて、モールドカップ部の外端部120Bがワイヤー部の外端部90B近傍に固定されている。
これにより、特に圧迫を受ける乳房の内側の両方の乳腺を避けるようにしてモールドカップ部100,101を配置するとともに、カップ部20,21が開閉しやすくなる。
ワイヤー部90,90は、例えばプラスチック製のワイヤーを用いることができる。
図1では一例として左右の乳房11,12が、授乳用ブラジャー10の右側のカップ部20と左側のカップ部21により完全に覆われている例を示している。
この状態では、右側の乳房11は右側のカップ部20とモールドカップ部100により完全に覆うようにして保持され、左側の乳房12は左側のカップ部21とモールドカップ部101により完全に覆うようにして保持されている。
この状態では、モールドカップ部100,101の上縁に沿って伸縮部20B,20Bがあるために、乳房に不要な圧力をかけることなく、乳腺への刺激を低減することができる。しかも、カップ部20,21の上縁が伸縮部20B,20Bであるので、授乳時に乳房を露出する際にカップ部20,21が開きやすい。そしてカップ部20,21を開いた際に、モールドカップ部100,101は従来に比べて比較的小さく作っておくことができるので、モールドカップ部100,101が乳児の顔に当りづらくすることができる。
この場合には、左側のカップ部21のメス部材390をオス部材93から使用者Mが取り外して、使用者Mは、左側のカップ部21をめくることで左側のモールドカップ部101の下縁が一体とされているため、左側のカップ部21とモールドカップ部101が一緒にR方向にめくられる。これによって、簡単かつ確実に左側の乳房12は露出することができる。
左側のカップ部21の上縁部分が伸縮部20Bとなっていて、この伸縮部20Bは開きやすい。しかもこの伸縮部20Bとともに、内側のモールドカップ部101も硬く成形されたものであっても、R方向に簡単に開くことができる。これは、伸縮部20Bを有する左側のカップ部21とモールドカップ部101の下縁が一体とされているためだけでなく、モールドカップ部101の周縁部120を、比較的小さく作っておくことができ、図3のZ1方向に沿ってあまり突出していないことや、めくれづらいワイヤー部90の内端部90Aとモールドカップ部101の内端部120Aが近接した位置に固定されていることによって、容易にモールドカップ部101も移動するためである。
このことから、モールドカップ部101が存在していても、乳房の内側の乳腺への刺激を避けることができるとともに、左側のカップ部21の伸縮部20Bとともにモールドカップ部101を開閉しやすくしている。
上述した実施の形態では、図3と図4に示すように伸縮性のある右側のカップ部20と左側のカップ部21は、それぞれ対応するモールドカップ部100,101の外面側にモールドカップ部の全面を覆うようにして位置している。そして、カップ部20,21はモールドカップ部100,101の下縁からその周縁部120を越えて、上方Z1方向に伸びた形状になっている。
また、長さ調整手段29が背中側に配置されて授乳用ブラジャー10を着脱するよう構成されているが、いわゆるフロントホックといわれる、前面部71の中間領域で開閉を行うことで授乳用ブラジャー10を着脱するよう構成しても良い。
さらに、モールドカップ部100,101が乳首11A,12Aを覆うように構成されているが、モールドカップ部100,101の周縁部120が乳首11A,12Aの下側に配置されるよう構成しても良い。
尚、図4に示すモールドカップ部100,101の内面側には、必要に応じて母乳パッドを着脱可能に配置することも可能である。この母乳パッドを配置することにより、母乳パッドは乳房からの母乳を吸収することができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
Claims (3)
- 背面が長さを選択して着脱可能とされたアンダー部と、前面に形成されたカップ部と、前側から後側を連接する肩紐部からなり、前記カップ部の上端が、前記肩紐部に着脱可能とされることで乳房を露出可能とされた授乳用ブラジャーにおいて、
前記カップ部の内面側には、立体成形された所定厚みを有するクッション層を含んだドーム状のモールドカップ部が形成されており、前記カップ部の外面側は、伸縮性のある素材でなる伸縮部で覆われており、該伸縮部は、前記モールドカップ部の下側で固定されているとともに、該モールドカップ部の上側が、前記伸縮部と固定されずに、該伸縮部は前記カップ部の上端として、前記モールドカップ部の上側を超えて上方に延伸されており、前記肩紐部に着脱される構成とした
ことを特徴とする授乳用ブラジャー。 - 前記アンダー部と前記カップ部の境界となる前記カップ部の下縁に沿って、袋状とされた収容部に収容されたワイヤー部が配置されており、各前記カップ部の間に位置する内側アンダー部は、前記ワイヤー部の内端部よりも延伸されており、前記モールドカップ部の内端部は、前記ワイヤー部の端部近傍に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の授乳用ブラジャー。
- 前記伸縮部は、前記モールドカップ部の外面を覆うように配置されており、前記モールドカップ部と略同等の立体成形がなされていることを特徴とする請求項1に記載の授乳用ブラジャー。
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