JP4507251B2 - ポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン系ランダム共重合体およびアミノ樹脂を主成分とする下塗塗料を用いるポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、有害な有機溶剤を全く含有しないかまたは殆ど含有せず、しかもポリオレフィン系樹脂成形品並びに上塗塗料の双方に対する良好な付着性を有する、無公害型若しくは低公害型水溶性下塗塗料を用いるポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂は比較的安価で優れた性能を有し、例えば、耐薬品性、耐水性、耐熱性等の化学的安定性が良好であり、リサイクル可能である等の理由により、自動車部品等の工業用材料として広い分野で使用されている。しかしながら、ポリオレフィン系樹脂は結晶性で表面に反応性に富んだ官能基を有しないため、塗装や接着が困難であるという欠点を有する。これを改善するため、当該樹脂表面を蒸気洗浄や脱脂または酸処理あるいはコロナ放電またはプラズマ処理等の方法により改質して塗膜の付着力を向上させる試みが行われている。一方、ポリオレフィン系樹脂成形物に対し良好な密着性を有する塗料組成物として、塩素化ポリオレフィンを主成分とする塗料が種々提案されている。しかしながら、塩素化ポリオレフィン樹脂を主成分とする塗料の大部分はトルエン、キシレンの如き炭化水素類等に溶解した態様にて供給されるものであって、それ故塗装時に大量の有機溶剤が大気中に放出され、塗装作業者等の衛生管理、ひいては生活圏全体の環境汚染に対し悪影響を及ぼすものと指摘されてきた。特に、トルエン、キシレン等の有機溶剤は、VOC(Volatile Organic Compounds)と称される一群の化合物に該当し、光化学スモッグの原因物質として指摘され大気汚染の大きな原因を占めるため、使用上の規制が強化されようとしている。
かかる状況に鑑み、近年、ポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法として、塩素化ポリオレフィン樹脂を主成分とする塗料を水性化し、有機溶剤を全く若しくは殆ど含有しない方法の開発が行なわれてきた。例えば、特許文献1および2には変性ポリオレフィン系樹脂の水性分散液を製造する方法が記載されている。しかしながら、かかる方法においては該水性分散液にトルエンの如き有機溶剤が残留したり、該水性分散液を塗料として応用したときポリオレフィン系樹脂成形物に対する付着性に劣る等の欠点がある。また、特許文献3では変性塩素化ポリオレフィンを界面活性剤を用いて水性化し、さらに水性ポリウレタン樹脂を配合した組成物によって塗膜性能の向上を図っている。しかしながら、該組成物の構成要素はいずれも本質的に強い親水性を有するが故に塗膜を水に浸漬させた後付着性の劣化度合いを調べる耐水性試験において塗膜から水溶性成分が溶出し、それによって耐水性が低下するという問題を有している。
上記諸問題を解決すべく、特許文献4においてはブロックイソシアネートと水性ポリオレフィン系樹脂との組み合わせによって、ポリオレフィン系樹脂成形物との付着性並びに耐水性を改善した技術が開示されている。しかしながら、このブロックイソシアネートを配合した水性樹脂組成物の硬化塗膜は粘着性が残留しており、塗料用途としての実用性上問題があった。
一方で、特許文献5に記載されるように塩素化ポリプロピレン単独の水性樹脂分散液からなる塗料は、ポリオレフィン系樹脂成形物への付着性・耐水性は極めて良好なるものの、塩素化ポリプロピレン自体が油性成分に対して可溶なため、耐油性ひいては耐ガソリン性に問題があった。さらに、自動車部品等工業用分野においては一般に塗装を施す場合、付着性を付与するための下塗および着色を目的とする上塗の2層塗膜を構成する。2層構成を採用する理由は、単独層であると塗膜の耐久性に問題があるためである。かかる塗装工程において、該水性分散液をポリオレフィン系樹脂成形品用下塗塗料として使用した時、塩素化ポリプロピレン自体が難付着性塗膜を形成するため、上塗塗料の付着性が劣り、このことから実用性に欠けるものであった。
上述の通り、塩素化ポリオレフィン系樹脂を使用した従来技術に基づく水性分散液では、ポリオレフィン系樹脂成形品に対する良好な付着性、耐水性を有しかつ下塗塗料として使用した時に上塗塗料の付着性に問題ない品質を有する水溶性下塗塗料を得ることはできなかったため、水溶性塗料を用いるポリオレフィン系樹脂成形品の効果的塗装方法は未だ確立されていなかった。
特開平1−256556号公報 特開平6−256592号公報 特開平3−182534号公報 特開平6−145286号公報 特開平6−80738号公報
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、ポリオレフィン系樹脂成形品基材および上塗塗料の双方に対し良好な付着性を有する新規な水溶性下塗塗料を用いるポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法を提供することを目的とする。なお、ここで「水溶性塗料」なる用語は、樹脂成分が水に溶解またはディスパージョン状に均一に分散した形態を維持しかつ水により希釈できる態様を有する塗料を意味するものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、特定の塩素含有量、α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性量、および重量平均分子量を有するカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液、およびアミノ樹脂からなる架橋剤を含有する下塗組成物がポリオレフィン系樹脂成形品に対する良好な付着性、耐水性を有しかつ下塗塗料として使用した時に上塗塗料の付着性に問題ない品質を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、塩素含有量が15〜30重量%、α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性量が1〜5重量%、重量平均分子量が50,000〜300,000であるカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液、および炭素数1〜3のアルコキシ基を有する水溶性ないし水分散性アルコキシメチロールメラミン樹脂からなる架橋剤を含有し、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液と架橋剤との配合割合が、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体固形分100重量部に対して架橋剤2〜40重量部である下塗塗料と、ウレタン系上塗塗料とを用いることを特徴とするポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法である。本発明の塗装方法の好ましい態様では、前記アルコキシメチロールメラミン樹脂がヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂、テトラメトキシメチロールメラミン樹脂、又はジメトキシジイソプロポキシメチロールメラミン樹脂である。
本発明の方法に使用される下塗塗料に用いるポリプロピレン系ランダム共重合体は、主成分であるプロピレンと、コモノマーである、エチレンおよび炭素数4〜12のオレフィンからなる群の少なくとも1種とが共重合されたものである。炭素数4〜12のオレフィンの例としては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。プロピレンに対する炭素数4〜12のオレフィンからなるコモノマーの量は、示差走査型熱量計(DSC)による融点(Tm)が所望する値となるよう調整されるが、一般にポリオレフィン系樹脂成形品用塗料として適用せしめる目的においてはTmが115〜165℃の範囲内になるよう調整することが望ましい。
ポリプロピレン系ランダム共重合体の製造は、公知の方法で実施することができ、例えば特開2001−206914に記載の製造方法に従って、反応釜にプロピレンおよび炭素数4以上のオレフィンを仕込み、水素を供給しながら連続的に製造を行うことができる。重合方法は、公知の塊状重合法、気相重合法の連続重合によって実施することができ、好ましくは、塊状重合で1段階もしくは多段階で実施される。
また、本発明に用いる下塗塗料では、上記のようにして得られたポリプロピレン系ランダム共重合体を単独でも複数の種類を併用したものも用いることができる。さらに、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン等他のポリオレフィンを混合したものも使用できる。これら他種ポリオレフィンは、上述のポリプロピレン系ランダム共重合体に対し50重量%まで混合することができる。
本発明の下塗塗料に用いるカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体は、上記ポリプロピレン系ランダム共重合体に、塩素ならびにα,β−不飽和多価カルボン酸を導入することにより得られる。塩素およびα,β−不飽和多価カルボン酸の導入はどちらが先行しても差し支えないが、一般にはまず塩素を導入し、次いでα,β−不飽和多価カルボン酸を導入せしめる順序が採用される。
本発明の下塗塗料に用いるポリプロピレン系ランダム共重合体に塩素を導入する方法は、公知の方法が適用できる。例えばポリプロピレン系ランダム共重合体を、クロロホルム等の媒体に溶解し、触媒の存在下あるいは紫外線照射下において加圧または常圧下に50〜130℃の温度範囲で塩素ガスを吹き込むことにより行われる。50℃未満では塩素化反応が不均一となり、溶剤溶解性が悪化し、130℃より高いと塩素化反応中に低分子化が起こり、接着性や印刷適性が低下する。塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の塩素含有量は、低いほどポリプロピレン系樹脂への付着性は良くなるが、低すぎると樹脂の軟化点、融点が上昇するため、低温焼付け時の付着性が低下する。また、塩素含有量が高くなるとポリオレフィン系樹脂基材との付着性が低下するため、塩素含有量は5〜40重量%の範囲とする。好ましくは15〜30重量%が最適である。なお、塩素化ポリロピレン系ランダム共重合体の塩素含有量は、JIS K 7210に準じて滴定により求められる。
その後、α,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性を行なうことにより、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を得ることができる。以下α,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性について述べる。
本発明においてポリプロピレン系ランダム共重合体をα,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物により変性する目的は、カルボキシル基をアミンなど塩基性化合物により中和してアニオン性基をポリマーに導入することにより水への良好なる分散性を付与するためであるが、一方で前述の如くアニオン性基を導入することにより塗膜の親水性が増大し、耐水性が低下するという問題を生ずることがある。従って、α,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性は、ポリマーを水に分散させるに足る最低限の量に止めることが肝要である。かかる観点からα,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物を導入する量は、原料ポリプロピレン系ランダム共重合体に対して1〜5重量%である。1重量%より含有量が少ないと良好な水分散液が得られず、5重量%より多いと塗膜の親水性が大きくなりすぎて耐水性等が低下するため好ましくない。より好ましくは2〜3重量%の範囲である。なお、α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性量はアルカリ滴定法あるいはFT−IR法により求めることができる。
使用できるα,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸、無水ハイミック酸などがある。これら不飽和多価カルボン酸またはその無水物は1種または2種以上を混合して使用することが可能であるが、就中、ポリプロピレン系ランダム共重合体への反応性を考慮すると無水マレイン酸が最も適している。
α,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性を行なう方法は、まず塩素化したポリプロピレン系ランダム共重合体をトルエン、キシレンの如き溶媒に溶解し、次いでかかる状態にてα,β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物を反応させる。反応工程は、ラジカル開始剤を使用または不使用の条件下で行なう。就中、開始剤を用いる方が反応効率の観点から望ましく、例えばベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーフタレート、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、メチルエチルケトンパーオキサイドのようなパーオキサイド類や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等のアゾニトリル類等の有機過酸化物を用いることが好ましい。これらは1種または2種以上混合して使用することができる。ラジカル開始剤の種類や使用量は反応条件により適宜選択できるが、ポリプロピレン系ランダム共重合体に対して0.05〜1重量%使用することが望ましい。0.05重量%より少ないと反応率が低下し、1重量%より多いと反応率の低下や内部架橋、低分子量化等の副反応が生じる。
反応は、ラジカル発生剤の存在下で上記樹脂を融点以上に加熱溶融して反応させる方法(溶融法と称する)、上記樹脂を有機溶剤に溶解させた後、ラジカル発生剤の存在下で加熱撹拌して反応させる方法(溶液法と称する)等、公知の方法によって行うことができる。
溶融法の場合には、バンバリーミキサー、ニーダー、押し出し機等を使用し、融点以上300℃以下の温度で短時間で反応させるので、操作が簡単であるという利点がある。
溶液法においては、有機溶剤としてトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤を使うことが望ましいが、他にエステル系溶剤、ケトン系溶剤等を一部混合して使用しても差し支えない。α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物、開始剤の添加順序、方法等は適宜選択できる。また、反応終了時に減圧工程を設け、残留するモノマー類を取り除くこともできる。
本発明では、溶剤抽出等の作業に基づく低分子量成分除去工程を設けなくても塗膜が持つ諸物性が優れることを特徴としているが、低分子量成分除去を行っても当然構わない。低分子量成分除去を行う場合には、α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物を反応させた後に行うのが好ましい。
本発明で用いる下塗塗料のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の重量平均分子量(以下、Mw)は、50,000〜300,000である。分子量が50,000未満では樹脂の凝集力が不足し、300,000を超えると塗料として用いた場合のスプレー作業性などに支障を来たすため好ましくない。尚、本発明におけるMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC、標準物質:ポリスチレン樹脂)によって測定された値である。
本発明で用いる下塗塗料において、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を分散含有する水分散液とはエマルションの状態であるものを示し、公知の方法(例えば、油化学、VOL.17 PAGE.133(1968))により乳化を行なって得ることができる。例えば、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を約100℃で溶融させ、塩基性物質および必要に応じ有機溶剤、界面活性剤を加えて溶融混錬した後、80〜98℃の水を加えてW/O型エマルションを形成させ、引き続き水を加えながらO/W型エマルションに転相させる方法を用いることができる。
塩基性物質としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの無機アルカリ類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、n−アミルアミン、イソアミルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−n−アミルアミン、ジイソアミルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−n−アミルアミン、トリイソアミルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチル−n−プロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−プロピルエタノールアミン、N−イソプロピルエタノールアミン、N−イソブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジ−n−プロピルエタノールアミン、N,N−ジ−n−ブチルエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエタノールアミン、N,N−ジイソブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−プロピルジエタノールアミン、N−イソプロピルジエタノールアミン、N−イソブチルジエタノールアミン、モルフォリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミン類を挙げることができる。就中、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルモルフォリンなどのアミン類が好ましいが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、中和剤は前述の化合物群から選ばれる1種または2種以上を併用して使用することができる。
使用する塩基性物質の量は、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体のカルボキシル基に対して化学量論的計算に基づき0.4〜1.5化学当量の範囲とすることが好ましい。0.4化学当量未満や1.5化学当量を超える量を用いた場合には、得られる水分散液の安定性が悪い。かくして得られた水分散液のpHは6.0〜9.5の範囲を示すことが経験的に知られており、水分散液製造時の特性値管理のために有用である。
また、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の水分散液の濃度は、特に限定されるものではなく、用途により適宜決定することができる。例えば15重量%〜60重量%の範囲の水分散液を用いることができるが、本発明により得られる下塗塗料の特長は高濃度分散液の形態を取った際にも低粘度を示す事実であり、このことから下塗塗料として適用させたとき、ハイソリッド型塗料を得ることを可能ならしめることが特長として挙げられる。ハイソリッド型塗料を得ることにより、塗料として種々有利な点が生じ、例えば少量のスプレーで必要な膜厚が得られること、ないしは塗膜の外観が優れることなどを挙げることができる。
水分散液の製造に際しては、乳化装置として例えば円筒型反応機にアンカー型攪拌羽根やマックスブレンド型攪拌羽根を供えたもの、あるいは、更にホモジナイザー、ディスパー等の高速撹拌機を備えたもの、例えば、ハーモテック(エム・テクニック製)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業製)、コンビミックス(特殊機化工業製)等、さらに、二軸押出機等を使用できる。また、攪拌装置を備えたオートクレーブ等の装置を用いて加圧下、100℃以上の温度で乳化することもできる。
また、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を乳化時に、所望により界面活性剤を添加することができ、この場合、より安定な水分散液が得られることがある。特に濃度が高い水分散液を得る場合に用いると顕著な効果が得られることがある。界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、しょ糖エステル、ソルビタンアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコールエステル、ポリグリセリンエステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸モノグリセリド、ポリオキシアルキレンアルキルアミン等の如きノニオン界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤を前記ノニオン界面活性剤と併用し、水分散液の分散性向上等を行うことができるが、塗膜の耐水性を低下させることがあるため、極少量の使用に限られる。界面活性剤の種類、添加量は適宜選択できるが、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体に対して1〜30重量%(対固形分)が好ましい。1重量%より少ないと水性分散液の安定性が悪くなり、30重量%より多いと耐水性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明の下塗塗料のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を分散含有する水分散液の製造時に、所望により有機溶剤を添加することができるが、本発明においては必須要件ではない。さらに、有機溶剤はVOCとして区分される環境に対する好ましくない影響を有する化合物群の1種であるから、使用を差し控えることは本発明の主旨とするところである。然して本発明においてカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の水分散液の製造時に有機溶剤を併用することは、得られる水分散液の安定性、塗膜性能、塗装性能等に対し何等妨げとなるものではない。
使用できる有機溶剤の例としては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、石油ナフサなどの炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、へキシルアルコール、シクロへキシルアルコール、2−エチルへキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール類、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルエステル類を例示することができる。就中、水溶性の有機溶剤が好ましく、例えばエーテルアルコール類が推奨される。その理由は、水溶性有機溶剤は塗料として保管中の成分分離などの好ましくない問題を回避し易いためである。
次に、本発明に用いる下塗塗料における一方の構成要素であるアミノ樹脂からなる架橋剤について説明する。アミノ樹脂とは、広義にはアミノ樹脂とアルデヒド類の付加縮合生成体を含有する化合物を言い、本発明においては下塗塗料と、引き続き塗装される上塗塗料との層間付着性を改善させる目的で使用されるものである。周知の通り、塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体はカルボキシル基を導入した後においてもその塗膜は低極性を示すため、上塗塗膜は下塗〜上塗間の層間付着性が劣る場合が多く、本発明者らはアミノ樹脂を配合せしめることによりこの点を解決したものである。
アミノ樹脂としては尿素、アニリン、スルホアミド、メラミンおよびグアナミン等から選ばれる群の化合物が使用され、各々の群のアミノ樹脂を用いることにより各々尿素樹脂または変性尿素樹脂、アニリン樹脂、スルホアミド樹脂、メラミン樹脂または変性メラミン樹脂、グアナミン樹脂と呼称される樹脂が得られ、いずれも好適に使用可能である。アルデヒド類としては、ホルマリン、グリオキシル酸、スクシンセミアルデヒド等のアルデヒドカルボン酸、ヒドロキシベンズアルデヒドなどから選ばれる化合物が使用可能であり、これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。
これらのアルデヒド類のうち、原料の入手し易さ、反応の容易さなどの観点から、ホルマリンが最も好適である。かかる化合物群を用いて製造したアミノ樹脂は、メラミンホルムアルデヒド樹脂と称されて各種市販されており、メラミンとアルデヒドとの反応モル比、縮合反応の程度、脱アルデヒド反応の程度により多様な化合物が入手可能である。また、変性メラミン樹脂として、メラミン樹脂のアミノ基をブチルアルコールの如きアルコール類でエーテル化した樹脂が入手可能である。変性メラミン樹脂の合成は、メラミンとアルデヒドの縮合反応と同時にエーテル化用の1価アルコールを用いてエーテル化反応をすることによって得ることができる。これらの1価アルコールの例としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、メチルイソブチルカルビノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、n−オクタノール、sec−オクタノール、2−エチルヘキシルアルコールまたはアリルアルコールなどのような、炭素数1〜8の種々のアルコール類またはエチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテルの如き各種のエーテルアルコール類あるいはケトブタノール、ジアセトンアルコールまたはアセトインなどのような種々のケトンアルコールなどが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用して用いてもよい。就中、反応性、コスト、ならびに得られるアミノ樹脂の架橋反応性等の面から、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールが特に好適に使用される。
本発明に使用するアミノ樹脂の合成は公知の方法が適用でき、例えば、特開平9−143169号公報、特開平8−176249号公報、特開平9−208821号公報、特開平10−140015号公報などに記載の製造方法に従って製造することができる
メラミン樹脂または変性メラミン樹脂は、その構造上分子内に水酸基、カルボキシル基の如き親水性官能基を含有させることが可能であり、かかる親水性官能基を含有するものは水溶性ないし水分散性の性質を発現させることが可能である。かかる水溶性ないし水分散性メラミン樹脂または変性メラミン樹脂は、水溶性塗料に用いたとき、塗料中に安定に含有させることができるため、水溶性塗料用樹脂として好適である。かかる水溶性メラミン樹脂または変性メラミン樹脂の例として、ヘキサメトキシメチロール型メラミン樹脂、テトラメトキシメチロール型メラミン樹脂、トリメトキシメチロール型メラミン樹脂、ヘキサイソプロポキシメチロール型メラミン樹脂、テトライソプロポキシメチロール型メラミン樹脂、トリイソプロポキシメチロール型メラミン樹脂、トリメトキシトリイソプロポキシメチロール型メラミン樹脂、トリメトキシジイソプロポキシメチロール型メラミン樹脂、テトラメトキシジイソプロポキシメチロール型メラミン樹脂等を挙げることができ、いずれも好適に使用できる。
アミノ樹脂をポリオレフィン系樹脂成形品用下塗塗料に適用させるに際してはカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液中に、撹拌下、該アミノ樹脂を少量ずつ混入させる方法が好ましい。その際、該アミノ樹脂は(a)そのまま、あるいは(b)アミン、アンモニア等塩基性化合物によりアミノ樹脂に導入されたカルボキシル基および/または水酸基を完全中和または部分中和し、その後水あるいは水と水可溶性溶媒との混合物に溶解して生成した水溶液ないしは水分散液として混合することができる。
ここで、(b)の方法すなわちアミノ樹脂を予め水溶液または水分散液とした上で使用する方法は、アミノ樹脂中に導入されているカルボキシル基および/または水酸基を、アンモニアまたはアミン等の塩基性化合物で完全中和または部分中和を行った後、撹拌しながら水を徐々に滴下して、水溶液化または水分散化する手法、または、撹拌下の水中に完全中和または部分中和したアミノ樹脂を徐々に滴下する方法である。通常は、完全中和または部分中和したアミノ樹脂を約60℃以下の温度に保ち、高速撹拌下、水を徐々に滴下し、水溶液化または水分散化する方法が好適に採用される。こうして生成したアミノ樹脂水溶液または水分散液は前述(a)に記載した方法よりも容易にカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液中に混合させることが可能である。
さらに、本発明者らは、前述の(b)の方法によってカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液中にアミノ樹脂を混合させる場合、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体中に含有するカルボキシル基の含有量が低い場合においても安定な水溶性塗料が製造できることを見出した。この事実は、耐水性を低下させる原因の主たる要因である、樹脂中の親水性アニオン性官能基の含有量を低下させる効果に直接繋がるため、かかる特長により本発明の水溶性下塗塗料は、従来技術を遥かに凌ぐ耐水性を実現することができる。かかる特長の発現機構は、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体のカルボキシル基すなわち親水性基の含有量が低い場合においても、該水分散体を部分的に水溶化されたアミノ樹脂によって被覆する形態を有する2重構造の分散粒子が生成し、その結果、安定に水中に分散するためと考えられている。
かかるアミノ樹脂の、本発明に用いる下塗塗料における使用量は特に制限されるものではないが、前述カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体固形分100重量部に対し2〜40重量部の範囲である。2重量部より少ないと上塗塗料との層間付着性が低下する可能性があり、また40重量部より多いとポリオレフィン系成形品基材への付着性が低下する可能性がある。
さらに、本発明に用いる下塗塗料においては上述のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体に加え、所望によりその他のポリオレフィン系樹脂を併用することができる。ポリオレフィン系樹脂の例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン類の単独重合体または共重合体、これらα−オレフィン類とジエン類等との共重合体、例えばプロピレン−ブタジエン共重合体、プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、またα−オレフィンとビニルモノマー等との共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩ビ共重合体、エチレン−塩ビ共重合体、エチレン−塩化ビニリデン共重合体、およびその部分ケン化物等が挙げられ、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の5〜50重量%までの含有量で好適に使用される。また、これらポリオレフィン系樹脂にカルボキシシル基や水酸基または酸無水物などを導入した変性ポリオレフィン系樹脂も使用できる。
これらポリオレフィン系樹脂を併用する目的は、本発明の下塗塗膜の表面張力あるいは熱的特性を調整して多種多様なポリオレフィン系成形物基材に対する付着性を最適化することにある。
さらに、本発明に用いる下塗塗料には、所望により水溶性または水分散性の各種樹脂を混合して使用することができる。ここで用いる水溶性または水分散性樹脂は特に限定されることなく公知慣用の種々のものが使用でき、例えば水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性アルキド樹脂、水性エポキシエステル樹脂、または水性ウレタン樹脂などが挙げられる。就中、アミノ樹脂と反応性を有する基を含む水溶性または水分散性樹脂が、塗膜の硬化性や硬化塗膜の耐水性等の観点から好ましい。かかる樹脂としては、側鎖にカルボキシル基、カルボン酸塩、スルホン酸基、スルホン酸の塩、水酸基、またはポリエーテル基などの親水性基を有する水性アクリル樹脂等を挙げることができる。これら水溶性または水分散性樹脂の使用量は特に限定されないが、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の1〜20重量%までの含有量で好適に使用される。
また、本発明に用いる下塗塗料の主成分であるカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体は、紫外線や高熱にさらされると脱塩酸を伴い劣化することがあり、かかる劣化反応を防止するために安定剤を併用することができる。安定剤として特に好ましいのはエポキシ化合物である。使用するエポキシ化合物は特に限定されるものではないが、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体と相溶するものが好ましく、エポキシ当量が50から500の範囲の化合物で、一分子中にエポキシ基を1個以上有するエポキシ化合物が例示できる。例えば、天然の不飽和基を有する植物油を過酢酸などの過酸でエポキシ化したエポキシ化大豆油やエポキシ化アマニ油、オレイン酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸等の不飽和脂肪酸をエポキシ化したエポキシ化脂肪酸エステル類、シクロヘキセンオキサイド、α−ピネンオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物、ビスフェノールAや多価アルコールとエピクロルヒドリンを縮合した、例えばビスフェノールAグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル、プロピレングリコールグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。その他、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、s−ブチルフェニルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェノールポリエチレンオキサイドグリシジルエーテル等に代表されるモノエポキシ化合物類を挙げることができる。エポキシ化合物の使用量は特に限定されないが、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体に対して0.1〜10重量%が好ましい。
本発明に用いる下塗塗料は公知の方法で製造することが可能であり、前述のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散体、アミノ樹脂の他所望により前述の各種樹脂水分散体を混合後、適宜水を加えて塗装作業に適した粘度に調整することにより製造する。この際、一般に水性塗料に使用される着色剤、充填剤、添加剤および溶剤類を使用することが可能であり、いかなる制限も与えられるものではない。代表的着色剤としては、有機あるいは無機の各種顔料または染料を含有することができる。その他、充填材として炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素、珪酸カルシウム、およびこれらの混合物などの体質顔料類を用いることができる。これら着色顔料、体質顔料の含有量としては限定するものではないが、樹脂成分総量に対し200重量%以下とすることが望ましい。
この他、有機酸およびその塩などの硬化触媒、流動性調整剤、消泡剤、増粘剤、たれ防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防黴剤など各種添加剤を使用することができる。また、所望により有機溶剤を添加することもできる。かかる溶剤の例としてトルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの炭化水素類、メチルアルコールなどの各種アルコール類、酢酸エチルなどの各種エステル類およびメチルエチルケトンなどの各種ケトン類などを水と共に添加することが可能であるが、有機溶剤の種類としては水溶性ないしは部分的水溶性を有する有機溶剤を用いることが好ましい。かかる水溶性を有する有機溶剤の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、フルフリルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のエーテルアルコール類、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のエーテルエステル類を例示することができる。
これらの有機溶剤の使用量は特に制限はないが、通常下塗塗料中1.0〜5.0重量%の範囲である。また、本発明の下塗塗料は有機溶剤を使用することなく製造することができるが、この場合下塗塗料は、実質的に無公害型水溶性塗料として分類されるものとなる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[製造例1]
通常の方法で合成したアイソタクチックポリプロピレン(Mw=143,000)280kg、無水マレイン酸6.8g、ジクミルパーオキサイド5.6gおよびトルエン420gを撹拌器を取付けたオートクレープ中に加え、窒素置換を約5分間行った後、加熱撹拌しながら140℃で5時間反応を行った。反応終了後、反応液を大量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂を更にアセトンで数回洗浄し、未反応のモノマーを除去し、60℃、10torrの圧力で充分に減圧乾燥した。得られた酸変性樹脂のうち100gおよびテトラクロロエチレン1,000gを四口フラスコ中に加え、窒素置換を約5分間行った後、110℃に加熱し樹脂を充分に溶解させた。次いでジ−tert−ブチルパーオキサイド1.0gを加え、塩素ガスを吹き込んだ。55gの塩素ガスを3時間かけて吹き込んだ後、窒素ガスを吹き込み、未反応の塩素ガスおよび塩化水素を除去した。溶媒のテトラクロロエチレンをエバポレーターで留去し、酸変性塩素化ポリプロピレン(酸価60mg/gKOH、塩素含有量:18.0重量%、Mw=130,000)を得た。得られたアイソタクチックポリプロピレンおよび1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンのランダムコポリマーの塩素化物500gを、撹拌機と滴下ロートとモノマーを還流するための冷却管を取り付けた三口フラスコに入れ、180℃で一定に保たれた油浴中で完全に溶解した。フラスコ内の窒素置換を約10分間行った後、撹拌を行いながら、無水マレイン酸15gを約5分間かけて投入した。次に、ジ−t−ブチルパーオキサイド2gを10mlのヘプタンに溶解し、滴下ロートにより、約30分間かけて投入した。この時、系内は180℃に保たれた。さらに1時間反応を継続した後、アスピレータでフラスコ内を減圧しながら、約30分間かけて、未反応の無水マレイン酸を取り除き、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体を得た。このものの無水マレイン酸含有量はアルカリ滴定法による測定値に基づき2.4重量%であると特定された。また、塩素含有量は17.0重量%、重量平均分子量135,000であった。次に、得られた無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体200g、界面活性剤(エソミンT/25、ライオン製)32g、安定剤(ステアリルグリシジルエーテル)8g、キシレン37gを添加し、125℃で30分混練した。次に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール8.2gを5分かけて添加し、5分保持した後、90℃の蒸留水965gを40分かけて添加した。減圧処理を行い、キシレンを除去した後、室温まで攪拌しながら冷却し、水分散液を得た。水分散液の固形分は30重量%、pH=7.5で、粘度は80mPa・S(ブルックフィールド型粘度計。ローターNo.1,30rpm,25℃)であり、平均粒子径は200nmであった。
[製造例2]
製造例1と同様にして合成した重量平均分子量が110,000であるアイソタクチックポリプロピレンおよび4−メチル−1−ペンテンのランダムコポリマーの塩素化物(塩素含有量21%)500gを用いて、製造例1と同様にして、無水マレイン酸10g、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.2gを10mlのヘプタンに溶解したものを投入しマレイン酸変性を行なった。その後も製造例1と同様にして、塩素含有量が20重量%、重量平均分子量115,000のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体の固形品を得た。さらに、製造例1と同様の方法によって水分散液を製造した。水分散液の固形分は30重量%、pH=7.2で、粘度は90mPa・S(ブルックフィールド型粘度計。ローターNo.1,30rpm,25℃)であり、平均粒子径は200nmであった。
[実施例1]
製造例1のカルボキシル基含有ポリプロピレン系ランダム共重合体水性分散液をろ過した液500gを容器に秤量した。これとは別の容器に、ヘキサメトキシメチロールメラミン(サイメル303、サイテック株式会社製)60gを採り、撹伴下ジメチルエタノールアミン4.5gを徐々に加えた。温度を45℃まで加熱し45℃に加温した蒸留水135.5gを強い撹拌下5分かけて添加した。得られたヘキサメトキシメチロールメラミンの水分散液は固形分30重量%、粘度60mPa.Sであった。次に得られたヘキサメトキシメチロールメラミン水分散液100gを別容器中のカルボキシル基含有ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液に撹伴下25℃で10分かけて投入した。次いでこの樹脂混合液に二酸化チタン100g、カーボンブラック1.0gを混合し混練し下塗塗料[A]を製造した。得られた下塗塗料[A]は、灰色均一な性状を有し、固形分40%、VOC 25g/リットル、粘度800mPa.S(ブルックフィールド型粘度計。ローターNo.2,6rpm,25℃)であった。この水性下塗塗料を表面を清澄にしたポリプロピレン樹脂成形板(三井ノーブレンSB−E3)に乾燥膜厚10μmとなるようスプレー塗装した。その後、80℃にて5分乾燥し、さらに上塗塗料(ポリン#1白、神東塗料製2液ウレタン塗料)を乾燥膜厚30μmとなるようスプレー塗装した。室温にて10分放置後、80℃で30分間乾燥した。得られた塗装板を室温で1日間放置した後、以下の塗膜性能試験を行った。結果を表−3に示すが、極めて良好な結果が得られた。
なお、塗膜性能試験(付着性および耐水性)の評価方法は以下の通りである。
・付着性;塗膜表面にカッターで素地に達する切れ目を入れて2mm間隔で100個の碁盤目を作り、その上にセロハン粘着テープを密着させて180度方向に引き剥がし、残存する碁盤目の数を数えた。剥がれなかった碁盤目数が100の場合のみ判定○とし、それ以外の場合は×とした。
・耐水性;塗装板を40℃に保った蒸留水に240Hr浸漬した後、上述の付着性試験を行なった。
[実施例2]
製造例2のカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液を使用する点以外は、実施例1と同様に行なった。得られた下塗塗料[B]は、灰色均一な性状を有し、固形分40%、VOC 24g/リットル、粘度700mPa.S(ブルックフィールド型粘度計。ローターNo.2,6rpm,25℃)であった。結果を表−3に示すが、極めて良好な結果が得られた
[実施例3〜5]
表−1に示す各種樹脂水分散液を用いて下塗塗料を製造し、実施例1と同様の試験を行なった。結果は表−3に示す如くいずれも良好であった。
[比較例1〜4]
表−2に示す各種樹脂水分散液(いずれも本発明の範囲外の特性値を有する組成物)を用いて下塗塗料を製造し、実施例1と同様の試験を行なった。結果はいずれも問題があり、実用に耐えないものであった。
Figure 0004507251
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本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂成形品用水性下塗塗料として、優れた基板に対する付着性、上塗塗料との層間付着性ならびに耐水性を有する良好な塗膜を得ることができ、産業上極めて有用である。

Claims (2)

  1. 塩素含有量が15〜30重量%、α、β−不飽和多価カルボン酸またはその無水物の変性量が1〜5重量%、重量平均分子量が50,000〜300,000であるカルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液、および炭素数1〜3のアルコキシ基を有する水溶性ないし水分散性アルコキシメチロールメラミン樹脂からなる架橋剤を含有し、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体水分散液と架橋剤との配合割合が、カルボキシル基含有塩素化ポリプロピレン系ランダム共重合体固形分100重量部に対して架橋剤2〜40重量部である下塗塗料と、ウレタン系上塗塗料とを用いることを特徴とするポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法。
  2. 前記アルコキシメチロールメラミン樹脂がヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂、テトラメトキシメチロールメラミン樹脂、又はジメトキシジイソプロポキシメチロールメラミン樹脂である請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂成形品の塗装方法。
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