JP4506425B2 - インダクタ部品 - Google Patents

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Description

本発明は、インダクタ部品に関する。
インダクタ部品として、コイル状導体と当該コイル状導体の両端に位置する引き出し導体とを含むコイル部と、コイル部を覆う外装部と、各引き出し導体と電気的にそれぞれ接続される複数の外部電極とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載されたコイル部品は積層型インダクタである。この積層型インダクタでは、電気絶縁層と導体パターンが交互に積層され、各導体パターンの端部が順次接続されて電気絶縁層体(外装部)中に積層方向に重畳したコイル(コイル状導体)が形成されている。コイルの端部は、引き出し導体によってチップ両端の外部電極に接続されている。この外部電極に接続される引き出し導体の末端部分は、その幅がコイル部の外側方向に徐々に広くなるように形成されている。
特開平11−354324号公報
コイル状導体や引き出し導体においては、その幅の変化を極力抑えることが好ましい。線路中において幅の変化がある場合には、信号、特に、当該信号の高周波成分の反射が起こり、インピーダンスが変動して結果的にQ(quality factor)が低下するためである。しかしながら、インダクタ部品はプリント基板等に実装されて用いられる。インダクタ部品がプリント基板に実装される場合には、プリント基板上のパターンにはんだ付けされる。この場合、インダクタ部品の引き出し導体の幅に対してパターンの幅が広いことがあり、この接続部分において線路の不連続性が発生する。この不連続性を回避する一手法として、上述のように引き出し導体の末端部分の幅を徐々に広げることが提案されている。
ところで、上記特許文献1では、引き出し導体の末端部分の幅を外側方向に徐々に広がるようにしている。従って、引き出し導体が外装部の側面に接近することになり、外装部と引き出し導体との位置ずれによって引き出し導体の一部が欠落しその幅が変動する。その結果、引き出し導体と外部端子との接続強度が低下するという解決すべき技術的な課題がある。
そこで本発明では、反射を抑制することが可能なインダクタ部品を提供することを目的とする。
本発明のインダクタ部品は、インダクタンスを形成するインダクタンス導体と、インダクタンス導体の両端に位置する引き出し導体とを含むインダクタ部と、インダクタ部を覆うと共に電気絶縁性を有する外装部と、各引き出し導体と電気的にそれぞれ接続される複数の外部電極と、を備えており、引き出し導体は、インダクタンス導体の両端が沿う終端軸線を挟んで両側に向けて且つインダクタンス導体から外部電極に向けて連続的に広がるように形成されている。
本発明のインダクタ部品によれば、引き出し導体がインダクタンス導体から外部電極に向けて連続的に広がるように形成されているので、線路における急激な幅の変化が無く、線路の不連続性を回避できる。
また本発明のインダクタ部品では、引き出し導体が広がる平面を含む外装部の断面において、終端軸線が断面の中央部分を通るようにインダクタンス導体が配置されていることも好ましい。引き出し導体が終端軸線を挟んで両側に広がっており、終端軸線は引き出し導体が広がる平面を含む外装部の断面の中央部分を通るようになっているので、引き出し導体が中央部分に配置される。従って、引き出し導体の周縁が終端軸線に沿う方の外装部の周縁に近接するのを回避することができ、浮遊容量の発生を抑制できる。また、例えば、終端軸線に沿う方の外装部の周縁に外部電極が形成されている場合には、引き出し導体がその部分の外部電極に接触してL値が変動することを抑制できる。
本発明のインダクタ部品は、インダクタンスを形成するインダクタンス導体と、インダクタンス導体の両端に位置する引き出し導体とを含むインダクタ部と、インダクタ部を覆うと共に電気絶縁性を有する外装部と、各引き出し導体と電気的にそれぞれ接続される複数の外部電極と、を備えており、引き出し導体は、インダクタンス導体の両端が沿う終端軸線から見て外装部の遠い方の側面に向けて且つインダクタンス導体から外部電極に向けて連続的に広がるように形成されている。
本発明のインダクタ部品によれば、引き出し導体がインダクタンス導体から外部電極に向けて連続的に広がるように形成されているので、線路における急激な幅の変化が無く、線路の不連続性を回避できる。また、引き出し導体は終端軸線から見て外装部の遠い方の側面に向けて広がっているので、引き出し導体の周縁が終端軸線に沿う方の外装部の周縁に近接するのを回避することができ、浮遊容量の発生を抑制できる。
また本発明のインダクタ部品では、引き出し導体の外部電極側の末端には、同じ幅が連続する等幅部分が形成されていることも好ましい。外装部に対して引き出し導体がずれて形成されても、等幅部分でそのずれを吸収できるので、直流抵抗の変動を抑制できる。
また本発明のインダクタ部品では、外装部は、互いに隣り合わない2つの第1の側面と、2つの第1の側面それぞれと隣り合う第2の側面と、2つの第1の側面及び第2の側面それぞれと隣り合い且つ各引き出し導体が広がる平面に沿う第3の側面と、を有し、各外部電極は、各第1の側面上で第3の側面に沿う方向にわたって形成された第1の電極部分をそれぞれ有し、第2の側面には各第1の電極部分と繋がるように形成された第2の電極部分を有すると共に、第3の側面に実質的に形成されていないことも好ましい。引き出し導体が電気的に接続される各外部電極が、第1の側面上で第3の側面に沿う方向にわたって形成された第1の電極部分をそれぞれ有するので、はんだ付け面積の確保が容易になる。また、外装部が第1の側面の第3の側面に沿う方向にわたり外部電極を介して回路基板に機械的に接続されることとなる。
また本発明のインダクタ部品では、インダクタンス導体は一の外部電極から他の外部電極に向けて直線形状となるように形成されていることも好ましい。インダクタンス導体が直線形状であって、その両端に引き出し導体が形成されているので、インダクタンス導体に発生するフラックスを引き出し導体が阻害することなく、Qの低下を抑制できる。
また本発明のインダクタ部品では、インダクタンス導体はコイル形状となるように形成されており、引き出し導体は当該コイル形状の部分と重ならないように形成されていることも好ましい。引き出し導体がインダクタンス導体のコイル形状の部分と重ならないように形成されているので、インダクタンス導体に発生するフラックスを引き出し導体が阻害することなく、Qの低下を抑制できる。
本発明によれば、線路の不連続性を回避できるので反射を抑制できる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態である積層型インダクタ(インダクタ部品)について図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の積層型インダクタL1を示した斜視図である。図2は、積層型インダクタL1の断面構成を説明するための図である。図3は、積層型インダクタL1に含まれる素子を示す分解斜視図である。図4は、積層型インダクタL1に含まれる外装部を示した斜視図である。
図1に示すように、積層型インダクタL1は、直方体形状の素子1と、一対の端子電極(外部電極)3,5とを備えている。図2に示すように、素子1は、コイル部10(インダクタ部)と、外装部20とを有している。図3に示すように、コイル部10は、コイル状導体11(インダクタンス導体)と、当該コイル状導体11の両端に位置する引き出し導体13,14を含んでいる。外装部20は、積層される複数(本実施形態においては、8層)の非磁性体グリーンシート21〜28を含んでいる。
図1及び図4に示すように、外装部20(素子1)は、2つの第1の側面20a,20bと、2つの第3の側面20c,20dと、第2の側面20e及び第4の側面20fと、を有している。第1の側面20a,20b同士は、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。第3の側面20c,20d同士は、Y軸方向で見て互いに対向するように位置している。第2の側面20eと第4の側面20fとは、Z軸方向で見て互いに対向するように位置している。したがって、第1の側面20a,20b同士は互いに隣り合わず、また、第3の側面20c,20d同士も互いに隣り合わない。第2の側面20eと第4の側面20fとも、互いに隣り合わない。第1の側面20a,20bと第2の側面20eとは互いに隣り合い、第1の側面20a,20bと第4の側面20fとも互いに隣り合う。
第1の側面20a,20b、第2の側面20e及び第4の側面20fは、コイル状導体11の軸心方向と平行である。第3の側面20c,20dは、コイル状導体11の軸心方向に交差している(例えば、直交している)。また、引き出し導体13,14との関係に着目すれば、引き出し導体13,14が広がる平面と第3の側面20c,20dは沿うように形成されている。また、コイル状導体11によって生じる磁界の磁力線に着目すれば、磁力線が軸心に沿って形成される部分があることから、第3の側面20c,20dは磁力線方向に交差している。第2の側面20eは、積層型インダクタL1が回路基板(図示せず)に実装されたときに、当該回路基板に対向する面(実装面)である。
図1及び図2に示すように、各端子電極3,5は、互いに電気的に連続する第1の電極部分3a,5aと、第2の電極部分3b,5bと、第3の電極部分3c,5cと、を含んでいる。
第1の電極部分3a,5aは、第1の側面20a,20b上でコイル状導体11の軸心方向に直交する方向にそれぞれ形成されている。本実施形態の場合にはこの方向において、第1の電極部分3a,5aは、第1の側面20a,20bの一端から他端までを覆うように形成されている。また、第1の電極部分3a,5aは、第1の側面20a,20b上でコイル状導体11の軸心方向にわたってそれぞれ形成されている。これにより、本実施形態では、第1の電極部分3a,5aは、第1の側面20a,20bの全域を覆うように形成されることとなる。
第2の電極部分3b,5bは、第2の側面20eの一部に形成されている。より具体的には、第2の電極部分3b,5bは、第2の側面20e上で第1の側面20a,20bとの稜に沿ってそれぞれ形成されている。第2の電極部分3b,5b同士は、互いに所定の間隔を有し、電気的に絶縁されている。
第3の電極部分3c,5cは、第4の側面20fの一部に形成されている。より具体的には、第2の電極部分3c,5cは、第4の側面20f上で第1の側面20a,20bとの稜に沿ってそれぞれ形成されている。第2の電極部分3c,5c同士は、互いに所定の間隔を有し、電気的に絶縁されている。
図3に示すように、コイル状導体11は、非磁性体グリーンシート23〜27に形成された導体パターン11a〜11eにより構成される。また、引き出し導体13,14は、非磁性体グリーンシート23,27に形成された導体パターン13a,14aにより構成される。本実施形態においては、導体パターン11aと導体パターン13aとが一体に連続して形成され、導体パターン11eと導体パターン14aとが一体に連続して形成されている。
導体パターン11aは、コイル状導体11の略1/2ターン分に相当し、非磁性体グリーンシート23上で略L字状に伸びている。導体パターン11bは、コイル状導体11の略3/4ターン分に相当し、非磁性体グリーンシート24上で略U字状に伸びている。導体パターン11cは、コイル状導体11の略3/4ターン分に相当し、非磁性体グリーンシート25上で略C字状に伸びている。導体パターン11dは、コイル状導体11の略3/4ターン分に相当し、非磁性体グリーンシート26上で略U字状に伸びている。導体パターン11eは、コイル状導体11の略1/2ターン分に相当し、非磁性体グリーンシート27上で略L字状に伸びている。導体パターン11a〜11eは、その端部同士が非磁性体グリーンシート23〜26にそれぞれ形成された貫通電極15a〜15dにより電気的に接続される。導体パターン11a〜11eは、相互に電気的に接続されることで、コイル状導体11を構成することとなる。
導体パターン13aは、非磁性体グリーンシート23上で、導体パターン11aの端部から連続して、非磁性体グリーンシート23の縁部に向けて伸びている。導体パターン13aは、導体パターン11aの端部が沿う終端軸線111からコイル状導体11の軸心側に広がるように形成されている。また、導体パターン13aは、コイル状導体11を形成する導体パターン11aから非磁性体グリーンシート23の縁部に向けて連続的に広がるように形成されている。従って、導体パターン13aは、導体パターン11aの端部が沿う終端軸線111からコイル状導体11の軸心側に向けて且つコイル状導体11から非磁性体グリーンシート23の縁部に向けて(後述する端子電極3に向けて)連続的に広がるように形成されている。この導体パターン13aの広がっている部分の寸法は、X方向(導体パターン11aの終端から非磁性体グリーンシート23の縁部に向けた方向)に90μm、Z方向(終端軸線111から非磁性体グリーンシート23の遠い方の縁部に向けた方向)に130μmであり、その傾きが約1.4になるように形成している。この傾きは、0.5〜2.0の間になるようにすることが好ましい。また、導体パターン13aの末端には同じ幅が連続している等幅部分を設けている。
導体パターン13aの一端は、非磁性体グリーンシート23の縁部に引き出され、非磁性体グリーンシート23の端面に露出している。導体パターン13aは、素子1の第1の側面20aまで引き出されており、一方の端子電極3に電気的に接続される。
導体パターン14aは、非磁性体グリーンシート27上で、導体パターン11eの端部から連続して、非磁性体グリーンシート27の縁部に向けて伸びている。導体パターン14aは、導体パターン11eの端部が沿う終端軸線112からコイル状導体11の軸心側に広がるように形成されている。また、導体パターン14aは、コイル状導体11を形成する導体パターン11eから非磁性体グリーンシート27の縁部に向けて連続的に広がるように形成されている。従って、導体パターン14aは、導体パターン11eの端部が沿う終端軸線112からコイル状導体11の軸心側に向けて且つコイル状導体11から非磁性体グリーンシート27の縁部に向けて(後述する端子電極5に向けて)連続的に広がるように形成されている。導体パターン14aの寸法は、上述した導体パターン13aの寸法と同様である。
導体パターン14aの一端は、非磁性体グリーンシート27の縁部に引き出され、非磁性体グリーンシート27の端面に露出している。導体パターン14aは、素子1の第1の側面20bまで引き出されており、一方の端子電極5に電気的に接続される。
図2に示すように、各引き出し導体13,14は、第1の側面20a,20bに向かって伸びると共に第1の側面20a,20bに形成された第1の電極部分3a,5aに接続することにより、対応する端子電極3,5に電気的に接続している。
非磁性体グリーンシート21〜28は、電気絶縁性を有するガラス系セラミックグリーンシートである。非磁性体グリーンシート21〜28の組成は、例えば、ストロンチウム、カルシウム及び酸化珪素からなるガラス70wt%、アルミナ粉30wt%である。非磁性体グリーンシート21〜28の厚みは、例えば30μm程度である。非磁性体グリーンシート21〜28の替わりに、例えばフェライト(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、又は、Ni−Cu系フェライト等)粉末を原料としたスラリーをフィルム上にドクターブレード法により塗布して形成した磁性体グリーンシートを用いることができる。
続いて、上述した構成の積層型インダクタL1の製造方法について説明する。まず、各非磁性体グリーンシート21〜28を用意する。次に、非磁性体グリーンシート23〜26の所定の位置、すなわち貫通電極15a〜15dを形成する予定位置に、レーザー加工等によってスルーホールを形成する。
次に、非磁性体グリーンシート23〜27に、導体パターン11a〜11e、引き出し導体13,14及び貫通電極15a〜15dに対応する電極部分を複数(分割チップ数に対応する数)形成する。導体パターン11a〜11e、引き出し導体13,14及び貫通電極15a〜15dに対応する電極部分は、例えば、銀を主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷した後、乾燥することによって形成される。非磁性体グリーンシート21,22,28には、電極部分が形成されていない。尚、本実施形態では導体ペーストとして銀を使用したが、ニッケルのペーストを用いてもよい。
次に、各非磁性体グリーンシート21〜28を、図3に示すように積層して圧着し、チップ単位に切断した後に所定温度(例えば、800〜900℃)にて焼成する。これにより、素子1が得られることとなる。素子1は、例えば、完成後における長手方向の長さが0.6mm、幅が0.3mm、高さが0.3mmとなるようにする。導体パターン11a〜11e及び引き出し導体13,14の焼成後における幅は、例えば40μ程度に設定される。導体パターン11a〜11e及び引き出し導体13,14の焼成後における厚みは、例えば12μ程度に設定される。コイル状導体11の内径は、例えば、長軸方向での長さが320μm程度であり、短軸方向での長さが120μm程度に設定される。
次に、素子1に端子電極3,5を形成する。これにより、積層型インダクタL1が形成されることとなる。端子電極3,5は、上述するように得られた素子1の外面に銀又は銅又はニッケルを主成分とする電極ペーストを転写した後に所定温度(例えば、700℃程度)にて焼き付け、更に電気めっきを施すことにより、形成される。電気めっきには、CuとNiとSn、NiとSn、NiとAu、NiとPdとAu、NiとPdとAg、又は、NiとAg等を用いることができる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体13,14(導体パターン13a,14a)が電気的に接続される各端子電極3,5が、第1の側面20a,20b上でコイル状導体11の軸心方向に直交する方向にわたって形成された第1の電極部分3a,5aをそれぞれ有するので、特許文献1に記載されたコイル部品に比してはんだ付け面積を確保し易くなる。また、外装部20が第1の側面20a,20bのコイル状導体11の軸心方向に直交する方向にわたり端子電極3,5を介して回路基板に機械的に接続されることとなる。これらの結果、積層型インダクタL1の実装強度を確保することができる。
また、本実施形態では、引き出し導体13,14(導体パターン13a,14a)がコイル状導体11(導体パターン11a,11e)と同じ幅から、端子電極3,5に向けて広がっているので、実装した場合の反射を抑制することができ、積層型インダクタL1におけるQの低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、引き出し導体13,14(導体パターン13a,14a)の端子電極3,5に当接する側の末端に、同じ幅が連続する等幅部分を設けているので、導体パターンの印刷ずれなどが生じても、引き出し部分の幅が変動しないので、Rdcに与える影響を抑制できる。
また、本実施形態では、端子電極3,5は、コイル状導体11の軸心方向に交差する第2の側面20c,20dに実質的に形成されていないので、フラックスが端子電極3,5により大きく阻害されることはない。更に、コイル状導体11に引き出し導体13,14が重ならないように形成されているので、フラックスが引き出し導体13,14により大きく阻害されることがない。更に、本実施形態の積層型インダクタL1をプリント基板に実装する際には、コイル状導体11がプリント基板面に対して縦方向に配置される。これらの技術的要素の組み合わせにより、積層型インダクタL1におけるQの低下を抑制することができる。
また、本実施形態において、外装部20は、積層される複数の非磁性体グリーンシート21〜28を含み、コイル状導体11及び引き出し導体13,14は、複数の非磁性体グリーンシート21〜28にそれぞれ形成された導体パターン11a〜11e,13a,14aにより構成される。この場合、コイル部品として積層型インダクタL1が実現されることとなる。端子電極3,5が第1の側面20a,20b上でコイル状導体11の軸心方向に直交する方向にわたって形成された第1の電極部分3a,5aを有しているので、当該第1の電極部分3a,5aが複数の非磁性体グリーンシート21〜28にわたって形成されることとなる。この結果、非磁性体グリーンシート21〜28の剥がれ等を防ぐことができ、積層型インダクタL1自体の強度が向上する。
また、本実施形態において、外装部20は、コイル状導体11の軸心方向に平行で且つ各第1の側面20a,20bと隣り合うと共にコイル部10を挟んで第3の側面20eと対向するように位置する第4の側面20fを更に有している。各端子電極3,5は、第4の側面20fの一部に形成されると共に、第1の電極部分3a,5aに電気的に連続する第3の電極部分3c,5cをそれぞれ更に有しているので、特許文献1に記載されたコイル部品に比してはんだ付け面積をより一層確保し易くなる。また、第1の側面20a,20b、第3の側面20e及び第4の側面20fも、端子電極3,5を介して回路基板に機械的に接続されることとなる。これらの結果、積層型インダクタL1の実装強度を極めて十分に確保することができる。
本実施形態の第1の変形例を図5に示す。図5は、第1の変形例である積層型インダクタL2の断面構成を説明するための図である。図5に示すように、積層型インダクタL2は、素子8と、一対の端子電極(外部電極)3,5とを備えている。また、素子8は、インダクタ部60と、外装部20とを有している。
インダクタ部60は、直線導体部61と、引き出し導体13,14とを有している。引き出し導体13,14は、既に説明したのと同様の形状をなしている。引き出し導体13,14の最も幅の広い部分は、第1の電極部分3a,5aにそれぞれ接続している。また、引き出し導体13,14の最も幅の狭い部分は、直線導体部61の両端に接続されている。
従って、引き出し導体13,14は、直線導体部61の終端軸線113から見て遠い方の外装部20の側面、すなわち第2の側面20eに向けて広がるように形成されている。また、引き出し導体13,14は、直線導体部61から第1の側面20a,20bに向けて連続的に広がるように形成されている。直線導体部61が、第1の側面20aから第1の側面20bに向けて直線形状となるように形成されているので、フラックスが引き出し導体13,14により大きく阻害されることがなく、積層型インダクタL2におけるQの低下を抑制することができる。
本実施形態の第2の変形例を図6に示す。図6は、第2の変形例である積層型インダクタL3の断面構成を説明するための図である。図6に示すように、積層型インダクタL3は、素子9と、一対の端子電極(外部電極)3,5とを備えている。また、素子9は、インダクタ部65と、外装部20とを有している。
インダクタ部65は、直線導体部66と、引き出し導体16,17とを有している。直線導体部66は、引き出し導体16,17が広がる面を含む断面において、素子9の略中央部分に位置するように配置され、外装部20の第1の側面20aから第1の側面20bに向けて伸びている。
引き出し導体16,17は、直線導体部66の両端から第1の電極部分3a,5aに向けてそれぞれ設けられている。引き出し導体16,17は、直線導体部66の両端が沿う終端軸線114を挟んで両側に向けて且つ直線導体部66から端子電極3,5に向けて広がるように形成されている。
ここで、本実施形態に係る積層型インダクタL1におけるQの周波数特性の測定結果を説明する。本実施形態に係る積層型インダクタL1の有用性を示すための対比例として、図8の(A)及び(B)に示すように、端子電極102,103をコイル状導体80の軸心方向に交差する第2の側面20c,20dの一部に形成した積層型インダクタ101を用いた。また、コイル部80は、コイル状導体81と、コイル状導体81の両端に位置する引き出し導体82,83を含んでいる。コイル状導体81の幅と、引き出し導体82,83の幅とは略同一になるように形成されている。
測定結果を図7に示す。特性Aは、図8に示した対比例である積層型インダクタ101のQの周波数特性を示している。特性Bは、本実施形態の積層型インダクタL1の端子電極3,5を、図8に示したような端子電極102,103にした場合のQの周波数特性を示している。特性Cは、本実施形態の積層型インダクタL1のQの周波数特性を示している。特性Dは、本実施形態の積層型インダクタL1の端子電極3,5の第4の側面20fに形成されている部分を除去したもののQの周波数特性を示している。図7に示した特性Aと特性Bを比較すると、特性Bの場合のQが特性Aの場合のQに比較して大きくなっている。特性Aと特性Bとは、引き出し導体の形状が変わっているのみであるから、この引き出し導体の形状変更が寄与していることが分る。これにより、本実施形態によるQの低下抑制という効果が確認された。
本発明の実施形態である積層型インダクタを示す斜視図である。 本発明の実施形態である積層型インダクタの断面構成を示す図である。 本発明の実施形態である積層型インダクタに含まれる素子を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態である積層型インダクタに含まれる外装部を示す斜視図である。 本発明の実施形態である積層型インダクタの変形例を説明する図である。 本発明の実施形態である積層型インダクタの変形例を説明する図である。 Qの周波数特性を示す線図である。 対比例としての積層型インダクタを説明する図である。
符号の説明
L1…積層型インダクタ、1…素子、3,5…端子電極、3a,5a…第1の電極部分、3b,5b…第2の電極部分、20…外装部、20a,20b…第1の側面、20c,20d…第3の側面、20e…第2の側面、20f…第4の側面。

Claims (4)

  1. インダクタンスを形成するインダクタンス導体と、前記インダクタンス導体の両端に位置する引き出し導体とを含むインダクタ部と、
    前記インダクタ部を覆うと共に電気絶縁性を有する外装部と、
    前記各引き出し導体と電気的にそれぞれ接続される複数の外部電極と、を備えており、
    前記外装部は、互いに対向する2つの第1の側面と、前記2つの第1の側面それぞれと隣り合う第2の側面と、前記2つの第1の側面及び前記第2の側面それぞれと隣り合い且つ前記各引き出し導体が広がる平面に平行な2つの第3の側面と、前記2つの第1の側面それぞれと隣り合い且つ前記第2の側面と互いに対向する第4の側面と、を有し、
    前記各外部電極は、前記第1の側面上で前記第2の側面と前記第4の側面とが対向する方向にわたって形成された第1の電極部分と、前記第2の側面上に形成されると共に前記第1の電極部分に電気的に連続する第2の電極部分と、を有すると共に、前記第3の側面に実質的に形成されておらず、
    前記インダクタンス導体は、その各端部において、前記第3の側面に直交する方向から見て、前記端部に沿って前記2つの第1の側面の対向方向に伸びる終端軸線と前記第4の側面との間隔が前記終端軸線と前記第2の側面との間隔よりも小さくなるように形成され、
    前記各引き出し導体は、前記第2の側面に向けて且つ前記インダクタンス導体から前記外部電極に向けて連続的に広がるように形成され、前記引き出し導体の前記外部電極側の末端には、同じ幅が連続する等幅部分が形成され、
    前記第2の側面を実装面と規定して、前記第3の側面に直交する方向から見て、前記各引き出し導体の前記等幅部分と前記第4の側面との間隔は前記各引き出し導体の前記等幅部分と前記第2の側面との間隔よりも小さい、インダクタ部品。
  2. 前記インダクタンス導体は一の外部電極から他の外部電極に向けて直線形状となるように形成されている、請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記インダクタンス導体はコイル形状となるように形成されており、前記引き出し導体は当該コイル形状の部分と重ならないように形成されている、請求項に記載のインダクタ部品。
  4. 前記インダクタンス導体がコイル状導体であり、
    前記第1、第2及び第4の側面は、前記コイル状導体の軸心方向に平行であり、
    前記第3の側面は、前記コイル状導体の前記軸心方向に交差している、請求項に記載のインダクタ部品。
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