JP4506015B2 - 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 - Google Patents
塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4506015B2 JP4506015B2 JP2001082916A JP2001082916A JP4506015B2 JP 4506015 B2 JP4506015 B2 JP 4506015B2 JP 2001082916 A JP2001082916 A JP 2001082916A JP 2001082916 A JP2001082916 A JP 2001082916A JP 4506015 B2 JP4506015 B2 JP 4506015B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating liquid
- head
- resin sheet
- adhesive resin
- lip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Paper (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は製紙工場において製造される紙を原紙としてその表面に塗工液を塗布する塗工装置としてのブレードコータやロッドコータで用いる塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製紙工場で製造された紙はそのままの形で直ちに使用されることはなく、それを原紙として更に加工を施すことにより所望の目的に適合する製品としての加工紙とする場合が多い。加工紙には種々のものがあるが、その一つに塗被加工紙がある。塗被加工紙は、紙の表面に塗工液(塗工用カラー)を塗布させて製造するものであり、そのための装置として塗工装置が用いられている。
【0003】
かかる塗工装置の一つとしては、図3にその一例の概略を示す如きブレードコータがある。該ブレードコータは、原紙1を巻掛けて走行させるようにしてあるバッキングロール2の下側近傍位置に、バッキングロール2の長手方向と平行に延びるようにしたファウンテンと称する塗工液噴射ヘッド3を設け、且つ上記塗工液噴射ヘッド3よりもバッキングロール2の回転方向下流側位置に、該塗工液噴射ヘッド3から上記原紙1の表面に塗布された塗工液4の余剰分を掻き取るブレード5を、原紙1の表面と接するように配置して、先ず、塗工液噴射ヘッド3から原紙1の表面へ向けて塗工液4を噴射供給して、原紙1の表面に幅方向に一様に塗工液4を塗布し、しかる後、原紙1に塗布された塗工液4の余剰分をブレード5にて掻き取ることにより、原紙1の表面に所要厚さの塗工液膜を均一に形成させるようにしている。
【0004】
上記ブレードコータで用いられている塗工液噴射ヘッド3は、図4にその一例を拡大して示す如く、先端側を合掌形状に形成したヘッドケーシング6内に、ポンプによって送給された塗工液4を幅方向に一様に分配するようにした液溜め7を設け、且つ該液溜め7から先端側(上方)へ延びるように形成した塗工液流出路8に、一対のリップ9を所要間隔で平行に取り付けて、上記塗工液流出路8と連続するスリット10を形成し、上記液溜め7から塗工液流出路8及びリップ9間のスリット10を通して塗工液4を噴射供給できるようにしてある。
【0005】
上記塗工液噴射ヘッド3では、噴射供給時に飛散した塗工液4やブレード5により掻き落とされた塗工液4がヘッド周りに汚れとして付着すると、清掃しなければならないが、その清掃作業は大変であるので、従来では、ヘッドケーシング6の外側面に水冷ジャケット11を設け、この水冷ジャケット11内に、冷凍機によって冷却された冷水を流通させるようにして水冷ジャケット11の表面を結露させるようにすることにより、汚れを堆積させないようにする対策が施されている。又、水冷ジャケット11に通水するだけでは効果が不足するようなときには、ジャケット11の表面に蒸気ノズルにより蒸気を吹き付けるようにすることもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、水冷ジャケット11による汚れ防止対策の場合、上記したように、結露発生の条件作りのために、蒸気を吹き付けるようにしているが、塗工液噴射ヘッド3の幅が長い場合、両端部と中央部で結露状態が一定とはならず、又、四季により条件を変更させる等、結露を適正に発生させる作業が難しいと共に、冷凍機や蒸気発生装置が必要となることから、設備費が高価になる問題がある。更に、ヘッドケーシング6と水冷ジャケット11との間の隙間に塗工液4が入り込んで固化すると、メンテナンスに多大な労力を要する問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、従来のヘッド周りへの塗工液の付着を防止して汚れ防止を図るようにすることに代えて、ヘッド周りの塗工液による汚れに伴うメンテナンス時間を大幅に短縮することができるようにしようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、ヘッドケーシングの先端部に一対のリップを取り付けて該リップ間のスリットを通して供給される塗工液を、バッキングロールに巻掛けられて走行する原紙の表面に噴射して塗布するようにしてある塗工液噴射ヘッドのヘッドケーシングの外側面に、粘着樹脂製シートを貼り付け、該粘着樹脂製シートのリップ先端側端部に対して外側から重なるように、リップ先端部の外側面の全長に亘り粘着樹脂製シートを貼り付けて、交換可能な汚れ防止皮膜をヘッドケーシングの外側面とリップ先端部の外側面に形成した構成とする。
【0009】
ヘッド周りの塗工液による汚れは粘着樹脂製シートの表面に付着することになるので、該粘着樹脂製シートを剥して新しいものと交換することで、ヘッドケーシング外側面の汚れの防止を簡単に実施することができる。
【0010】
又、ヘッドケーシングの外側面に貼り付けた粘着樹脂製シートのリップ先端側端部に対して外側から重なるように、リップ先端部の外側面の全長に亘り粘着樹脂製シートを貼り付けた構成としてあるので、リップ先端部を含めた汚れ防止対策を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の一形態を示すもので、図4に示したと同様な構成としてある塗工液噴射ヘッド3において、ヘッドケーシング6の外側面に水冷ジャケット11を設けて、ヘッドケーシング6の外側面に汚れが堆積しないようにすることに代えて、ヘッドケーシング6の外側面に汚れが堆積しても、簡単に汚れ防止ができるようにする。すなわち、粘着樹脂製シート12を、ヘッドケーシング6の外側面の全長に亘り全面的に貼り付けて、交換可能な汚れ防止皮膜を形成した構成とする。
【0013】
上記構成としてあるため、塗工液噴射ヘッド3からの噴射供給により飛散した塗工液4やブレード5(図3参照)により掻き落された塗工液4がヘッドケーシング6の外側面に付着する場合、塗工液4は、ヘッドケーシング6の外側面を覆う粘着樹脂製シート12の表面に主として付着することになる。上記粘着樹脂製シート12は交換可能で簡単に剥すことができるので、塗工液4の付着状態に応じて交換するようにする。この場合、粘着樹脂製シート12を剥すことでヘッド周りの汚れを簡単に落すことができ、又、新しい粘着樹脂製シート12を貼り付けることで、汚れ防止対策が完了するので、メンテナンス時間を従来より大幅に短縮することができる。更に、従来のような水冷ジャケット11の採用に伴う冷凍機や蒸気発生装置は不要であることから、設備費が高価になることもない。
【0014】
上記において、リップ9の先端部を図示の如き形状とすることにより、該先端部に付着した塗工液4がリップ9から切り離され易くなって、リップ9の先端部に汚れが付着しにくいものとすることができる。
【0015】
次に、図2は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1に示したと同様な構成において、リップ9の先端部の外側面に、ヘッドケーシング6の外側面に貼り付けた粘着樹脂製シート12の上端部に対して上から重なるように、粘着樹脂製シート13を全長に亘り貼り付けた構成を付加したものである。
【0016】
図2に示すようにすると、リップ9の先端部外側面への塗工液の付着を防止することができると共に、リップ9の先端部とヘッドケーシング6の上端部との間に形成される段差部分への塗工液4の付着及び粘着樹脂製シート12の接着面への塗工液の入り込みを防ぐことができ、ヘッド周りの汚れ防止対策をより確実なものとすることができる。
【0017】
なお、上記実施の形態で示した粘着樹脂製シート12,13としては、シート基材の片面に粘着加工が施されているものであればあらゆるものを使用することができ、特に、ヘッドケーシング6の外側面に貼り付ける粘着樹脂製シート12としては、上記の他、液状粘着剤を塗り付けて固化することにより皮膜が形成されるようにしたものであってもよいこと、又、実施の形態では、ブレードコータで用いる塗工液噴射ヘッド3への採用例について示したが、ロッドコータで用いる塗工液噴射ヘッドについても同様に採用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0018】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置によれば、ヘッドケーシングの先端部に一対のリップを取り付けて該リップ間のスリットを通して供給される塗工液を、バッキングロールに巻掛けられて走行する原紙の表面に噴射して塗布するようにしてある塗工液噴射ヘッドのヘッドケーシングの外側面に、粘着樹脂製シートを貼り付け、該粘着樹脂製シートのリップ先端側端部に対して外側から重なるように、リップ先端部の外側面の全長に亘り粘着樹脂製シートを貼り付けて、交換可能な汚れ防止皮膜をヘッドケーシングの外側面とリップ先端部の外側面に形成した構成としてあるので、粘着樹脂製シートを剥すことで、ヘッド周りの塗工液汚れを簡単に落すことができ、メンテナンス時間を大幅に短縮することができる。又、ヘッドケーシングの外側面に貼り付けた粘着樹脂製シートのリップ先端側端部に対して外側から重なるように、リップ先端部の外側面の全長に亘り粘着樹脂製シートを貼り付けた構成としてあるので、ヘッド周りの汚れ防止対策をより確実なものとすることができる、という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置の実施の一形態を示す概要図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示す概要図である。
【図3】ブレードコータの一例を示す概略図である。
【図4】従来の塗工液噴射ヘッドの一例を示す概要図である。
【符号の説明】
1 原紙
2 バッキングロール
3 塗工液噴射ヘッド
4 塗工液
6 ヘッドケーシング
9 リップ
10 スリット
12,13 粘着樹脂製シート
Claims (1)
- ヘッドケーシングの先端部に一対のリップを取り付けて該リップ間のスリットを通して供給される塗工液を、バッキングロールに巻掛けられて走行する原紙の表面に噴射して塗布するようにしてある塗工液噴射ヘッドのヘッドケーシングの外側面に、粘着樹脂製シートを貼り付け、該粘着樹脂製シートのリップ先端側端部に対して外側から重なるように、リップ先端部の外側面の全長に亘り粘着樹脂製シートを貼り付けて、交換可能な汚れ防止皮膜をヘッドケーシングの外側面とリップ先端部の外側面に形成したことを特徴とする塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082916A JP4506015B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082916A JP4506015B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002273297A JP2002273297A (ja) | 2002-09-24 |
JP4506015B2 true JP4506015B2 (ja) | 2010-07-21 |
Family
ID=18938800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001082916A Expired - Fee Related JP4506015B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4506015B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20121900A1 (it) * | 2012-11-07 | 2014-05-08 | Printgraph Waterless S P A | Macchina da stampa |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0392799U (ja) * | 1990-01-11 | 1991-09-20 | ||
JPH0474555U (ja) * | 1990-11-05 | 1992-06-30 | ||
JP2000301093A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-10-31 | Ryohan Hoso System Kk | 防汚シート |
-
2001
- 2001-03-22 JP JP2001082916A patent/JP4506015B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0392799U (ja) * | 1990-01-11 | 1991-09-20 | ||
JPH0474555U (ja) * | 1990-11-05 | 1992-06-30 | ||
JP2000301093A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-10-31 | Ryohan Hoso System Kk | 防汚シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002273297A (ja) | 2002-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8147055B2 (en) | Sticky baffle | |
US4960482A (en) | Apparatus and method for manufacture of adhesive label | |
US4202073A (en) | Moisture stripping device for film cleaning apparatus | |
JP4506015B2 (ja) | 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 | |
US6207227B1 (en) | Cleaning article and method | |
JP2591432Y2 (ja) | 塗工装置 | |
JPH0559697A (ja) | 塗抹装置 | |
JP5098420B2 (ja) | 板材の塗装方法 | |
JP4506009B2 (ja) | 塗工液噴射ヘッドの汚れ防止装置 | |
JP3785974B2 (ja) | 塗工紙の断紙防止方法 | |
JPH07132314A (ja) | アルミニウム冷間圧延装置 | |
JP2823956B2 (ja) | 帯状体の連続塗装装置及び設備 | |
JP4319364B2 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP4487435B2 (ja) | フロークリンドクターの洗浄液泡立ち防止装置 | |
JPS5827827Y2 (ja) | 流体噴射ワイピング装置 | |
JPH09506294A (ja) | 移動中の帯状材に液体ないし糊状物質を直接に又は間接に塗布する塗布装置 | |
JP4506008B2 (ja) | 塗工液噴射ヘッドのデッケル装置 | |
JP2532902Y2 (ja) | 塗工装置 | |
JPH04131459U (ja) | ロールコータ | |
JP4956886B2 (ja) | 帯状体の予備塗装方法及びその装置 | |
JP2005161152A (ja) | 塗工装置 | |
JPH0582271B2 (ja) | ||
JP4608797B2 (ja) | 塗工紙の筋状欠陥発生防止方法 | |
JPH0721247Y2 (ja) | 塗工装置 | |
JPH0742698Y2 (ja) | フイルム又はシートの成形装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090820 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090901 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100406 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100419 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |