JP4319364B2 - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布装置および塗布方法に関し、特に、バーコータにおいて、高い速度でウェブを走行させて塗布液を塗布した場合にも安定して塗布を行なうことのできる塗布装置および塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷版は、通常、純アルミニウムまたはアルミニウム合金のウェブにおける少なくとも一方の面を目立てし、前記面に必要に応じて陽極酸化皮膜を形成して支持体ウェブを形成し、次いで、前記支持体ウェブにおける目立てされた側の面に感光層形成液または感熱層形成液を塗布して乾燥し、感光性または感熱性の製版面を形成することにより、製造される。
【0003】
前記支持体ウェブなどの帯状のウェブに感光層形成液および感熱層形成液などの塗布液を塗布するのに、バーコータを使用することが一般的である。
【0004】
前記バーコータとしては、従来は、連続走行しているウェブの下面に接触しつつ、前記ウェブの走行方向に対して同方向または反対方向に回転するバーと、前記ウェブの走行時において、前記バーよりも、前記ウェブの走行方向に対して上流側(以下、単に「上流側」という。)に塗布液を吐出して塗布液溜りを形成し、前記ウェブの下面に前記塗布液を塗布する塗布部とを備えるものが一般的に使用されてきた。
【0005】
前記バーコータとしては、前記バーよりも上流側において、前記バーに近接して設けられているとともに、上端部において、前記ウェブの走行方向に対して下流側(以下、単に「下流側」という。)に向かって厚みが薄くなるように形成された第1の堰板を有し、第1の堰板の上端部が前記バーに向かって屈曲し、頂部に長さ0.1〜1mmのフラット面を有するSLB型バーコータ(実願昭63−126213号明細書)、および、上端部において下流側に向かって厚みが薄くなるように形成された第1堰板とバーとを有し、前記バーの下流側に第2の堰板を設けたPBS型バーコータ(特公昭58−004589号公報)などが一般的に使用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、支持体ウェブの走行速度を高くすると、前記支持体ウェブに追従して走行する空気すなわち同伴エアの膜である同伴エア膜が、前記支持体ウェブの表面に形成されるようになる。
【0007】
前記SLB型バーコータおよびPBS型バーコータの何れにおいても、前記支持体ウェブの表面に同伴エア膜が形成されると、前記同伴エア膜は、前記支持体ウェブにより、前記塗布部における塗布液溜りに持ち込まれ、前記支持体ウェブの表面に形成された前記塗布液の塗布膜に、膜切れ、リップル筋、塗布ムラなどの欠陥を生じさせ、前記塗布液の塗布が安定に行なわれなくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、前記支持体ウェブなどのウェブを高速で走行させて塗布を行なった場合においても、塗布膜に前記各種の欠陥が生じることがなく、安定した塗布が行なえる塗布装置および塗布方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、連続走行している帯状のウェブに接触しつつ、軸線の周りに、前記ウェブの走行方向と同方向に回転する順転バーと、前記ウェブへの塗布液の塗布時において、前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの上流側と前記ウェブとの間に前記塗布液を供給する給液流路と、前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの下流側に配設されてなり、前記順転バーにより前記ウェブに塗布された塗布液を、所定の塗布厚みになるように調量する調量手段とを備えてなることを特徴とする塗布装置に関する。
【0010】
前記塗布装置においては、前記給液流路から供給された塗布液を、前記順転バーによって前記ウェブに衝突させることにより、前記ウェブと前記塗布液との間における同伴エアの巻き込みを防止する。前記塗布液は、前記順転バーにより、前記ウェブに過剰量塗布されるから、前記過剰量塗布された塗布液を、前記調量手段によって所定の塗布厚みになるように掻き取るなどして調量する。
【0011】
したがって、前記塗布装置によれば、前記ウェブを高速で走行させて前記塗布液の塗布を行なう場合において、同伴エアの巻き込みに起因する塗布ムラなどを効果的に防止できる。
【0012】
前記順転バーの回転速度は、前記ウェブとの摩擦により偏磨耗しない程度であればよい。したがって、前記順転バーは、前記ウェブの走行速度と同一の周速度すなわち同速で回転する同速回転バーであってもよく、前記ウェブの走行速度とは異なる周速度すなわち異速で回転する異速回転バーであってもよい。
【0013】
前記塗布装置は、平版印刷版の製造のほか、写真フィルムなどの感光材料の製造、録音テープなどの磁気記録材料の製造、およびカラー鉄板などの塗装金属薄板の製造などにも使用できる。
【0014】
したがって、前記ウェブとしては、従来技術の欄で述べた支持体ウェブのほか、前記支持体ウェブの目立てした側の面に感光性または感熱性の製版面を形成した平版印刷原版ウェブ、写真フィルム用基材、印画紙用バライタ紙、録音テープ用基材、ビデオテープ用基材、フロッピー(登録商標)ディスク用基材など、金属、プラスチック、または紙などからなり、連続した帯状で、可撓性を有する基材などが挙げられる。
【0015】
また、塗布液としては、前記ウェブに塗布し、乾燥させて皮膜を形成するのに使用される溶液が挙げられ、具体的には、前記感光層形成液および感熱層形成液のほか、前記支持体ウェブの表面に中間層を形成して製版層の接着を改善する中間層形成液、平版印刷原版ウェブの製版面を酸化から保護する酸化保護皮膜を形成するのに使用されるポリビニルアルコール水溶液、写真フィルムにおける感光層を形成するのに使用される写真フィルム用感光剤コロイド液、印画紙の感光層を形成するのに使用される印画紙用感光剤コロイド液、録音テープ、ビデオテープ、フロッピー(登録商標)ディスクの磁性層を形成するのに使用される磁性層形成液、および金属の塗装に使用される各種塗料などが挙げられる。
【0016】
前記調量手段としては、後述する逆転バーなどが挙げられるが、前記順転バーにより前記ウェブに塗布された塗布液を掻き取って規定量に調量する機能を有するものであれば、前記逆転バーには限定されない。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記調量手段が、前記順転バーに対して平行に配設されてなり、前記ウェブに接触しつつ、前記ウェブの走行方向とは反対の方向に回転する逆転バーを備えてなる塗布装置に関する。
【0018】
前記塗布装置においては、前記逆転バーは、前記順転バーの前記ウェブの走行方向に対して下流側(以下、単に「下流側」という。)に設けられ、前記順転バーとは反対の方向に回転する。
【0019】
したがって、前記順転バーによって前記ウェブに塗布された塗布液は、前記逆転バーによって規定量まで掻き取られて調量される。
【0020】
請求項3に記載の発明は、前記順転バーと前記逆転バーと前記ウェブとの間に前記塗布液を供給する下流側給液流路を有してなる塗布装置に関する。
【0021】
前記塗布装置においては、前記下流側給液流路により、前記順転バーと前記逆転バーと前記ウェブとの間に前記塗布液が供給され、塗布液溜りが形成される。したがって、前記順転バーにおいて、同伴エアを充分に除去できなかった場合においても、前記塗布液溜りの液圧によって前記同伴エアは上流側に押し戻されるから、前記塗布液の塗布面に前記同伴エアに起因する欠陥が生じることがない。また、前記順転バーにおいて塗布された塗布液が、前記順転バーによって前記ウェブの走行方向に対して直角な方向に沿って波打ち、リップルと称する塗布ムラが生じた場合においても、前記ウェブが前記塗布液溜りを通過するときに、前記リップルは、前記塗布液溜りで均されて消失するから、前記ウェブに、前記リップルに起因する筋状の不良部が生じることが防止される。
【0022】
請求項4に記載の発明は、前記下流側給液流路が、前記重点バーおよび前記逆転バーに対して平行なスリット状に形成されたスリット状給液流路である塗布装置に関する。
【0023】
前記塗布装置においては、前記塗布液溜りの体積を小さくできるから、前記下流側給液流路から前記塗布液溜りに供給される塗布液の流量が小さくても、前記塗布液溜りにおいて高い液圧が得られる。したがって、前記順転バーにおいて、同伴エアを充分に除去できず、また、リップルが発生した場合においても、前記塗布液を均一に塗布でき、前記同伴エアに起因する雪崩状の塗布ムラである所謂雪崩ムラの発生を効果的に防止できる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、前記順転バーが、前記ウェブの走行速度とは異なる周速度で回転する異速回転バーである塗布装置に関する。
【0025】
前記塗布装置においては、前記順転バーの回転速度を、前記ウェブの走行速度とは関係無く、前記ウェブにおいて同伴エアの巻き込みが生じない範囲に設定できるから、幅広い範囲の前記ウェブの走行速度において、前記同伴エアの巻き込みを防止できる。
【0026】
請求項6に記載の発明は、前記順転バーが、表面が平滑な平滑バーである塗布装置に関する。
【0027】
前記塗布装置は、前記順転バーが安価に作製できるという特徴がある。
【0028】
請求項7に記載の発明は、前記順転バーが、表面に一定の間隔で溝が形成されてなる溝付バーである塗布装置に関する。
【0029】
前記塗布装置においては、前記順転バーでの塗布液の付着量がより多いから、同伴エアに起因する塗布ムラなどを、さらに効果的に防止できるという特長を有する。
【0030】
請求項8に記載の発明は、連続走行している帯状のウェブと、前記ウェブに接触しつつ、前記ウェブの走行方向と同方向に回転する順転バーとの間に、前記ウェブの走行方向に対して上流側から前記塗布液を供給して前記ウェブに塗布液を塗布し、次いで、前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの下流側に配設されてなる調量手段により、前記順転バーにより前記ウェブに塗布された塗布液を所定の塗布厚みになるように調量することを特徴とする塗布方法に関する。
【0031】
前記塗布方法においては、前記給液流路から供給された塗布液を、前記順転バーによって前記ウェブに衝突させることにより、前記ウェブと前記塗布液との間における同伴エアの巻き込みを防止する。前記順転バーにより前記ウェブに過剰に塗布された塗布液を、前記調量手段によって掻き取るなどして、所定の塗布厚みになるように調量する。
【0032】
したがって、前記塗布方法も、請求項1に記載の塗布装置と同様、同伴エアの巻き込みに起因する塗布ムラなどを効果的に防止できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
1.実施形態1
本発明に係る塗布装置であって、前記支持体ウェブWに感光層形成液を塗布するものの一例につき、構成を図1に示す。
【0034】
図1に示すように、実施形態1に係る塗布装置100は、矢印aで示す方向に走行するアルミニウムの支持体ウェブWに当接しつつ、前記支持体ウェブの搬送方向aと同方向に回転する順転バー2と、順転バー2の下流側に設けられ、本前記搬送方向aとは反対の方向に回転する逆転バー4と、頂面が、支持体ウェブWの走行経路である走行面Tに相対するように設けられ、前記順転バーを下方から支持する順転バー支持部材6と、頂面が走行面Tに相対するように順転バー支持部材6に隣接して設けられ、逆転バー4を下方から支持する逆転バー支持部材8とを有する。
【0035】
順転バー2および逆転バー4は、何れも塗布装置100の幅方向に沿って設けられている。ここで、塗布装置100の幅方向は、支持体ウェブWの走行方向aに対して直角な方向である。順転バー2および逆転バー4は、表面が平滑に仕上げられた平滑バーであってもよく、表面に円周方向に沿った溝が一定間隔で設けられた溝付きバーであってもよく、また、表面に円周方向に沿ってステンレス鋼などの細線が一定間隔で、または密に巻回されたワイヤバーであってもよい。
【0036】
順転バー支持部材6と逆転バー支持部材8との間には、塗布装置100の幅方向に沿ってスリット状の下流側給液流路10が形成されている。逆転バー4は、本発明の塗布装置における調量手段に相当する。前記感光層形成液を支持体ウェブWに塗布するときには、下流側給液流路10から支持体ウェブWに向かって前記感光層形成液が供給され、支持体ウェブWと順転バー2と逆転バー4と順転バー支持部材6と逆転バー支持部材8とに囲まれた空間に塗布液溜りAが形成される。
【0037】
順転バー2の上流側には、走行面Tに向かって延在する上流側堰板12が設けられ、順転バー支持部材6と上流側堰板12との間には、順転バー2の上流側に前記感光層形成液を供給する給液流路14が形成されている。
【0038】
順転バー支持部材6および上流側堰板12は、塗布装置100の基台16のうち、上流側を形成する上流側基台16A上に、基板18を介して固定され、逆転バー支持部材8は、塗布装置100の基台16のうち、下流側を形成する下流側基台16B上に固定されている。
【0039】
上流側基台16Aと下流側基台16Bとは、板状の結合部材16Cを介して一体に結合され、基台16を形成している。そして、結合部材16Cと上流側基台16Aとの間に、下流側給液流路10に連通する給液流路20が形成されている。
【0040】
上流側基台16Aにおける上流側端縁近傍には、上方に突出する堰状突起16A2が形成されている。堰状突起16A2と基板18と上流側堰板12との間には、J字型の断面を有し、給液流路14から供給された感光層形成液のうち、上流側堰板12を超えて上流側に溢流したものを回収する上流側塗布液回収流路22が形成されている。
【0041】
一方、下流側基台16Bには、逆転バー4を越えて下流側に溢流した感光層形成液を受ける下流側塗布液回収流路24が設けられている。
【0042】
給液流路14には、給液ポンプP2により感光層形成液が供給され、下流側給液流路10には、給液流路20を介して給液ポンプP4により感光層形成液が供給される。
【0043】
搬送面Tの上方における順転バー2よりも上流側および逆転バー4よりも下流側には、塗布装置100上を走行する支持体ウェブWを順転バー2および逆転バー4に押圧する押圧ローラ26と押圧ローラ28とが設けられている。
【0044】
塗布装置100の作用について以下に説明する。
【0045】
先ず、給液ポンプP2から給液流路14を通って順転バー2の上流側に感光層形成液を供給し、同時に、給液ポンプP4から下流側給液流路10を通って塗布液溜りAに塗布液を供給する。
【0046】
順転バー2においては、前記感光層形成液を掻き上げて支持体ウェブWの裏面に衝突させることにより、前記感光層形成液を前記支持体ウェブWに塗布する。支持体ウェブWの裏面に同伴して塗布装置100に持ち込まれた同伴エアは、順転バー2によって掻き揚げられた感光層形成液が支持体ウェブに衝突することにより、カットされる。一方、支持体ウェブWには、前記感光層形成液が過剰に塗布される。
【0047】
順転バー2において感光層形成液が塗布された支持体ウェブは、次に、塗布液溜りAを通過する。
【0048】
塗布液溜りAの内部には、下流側給液流路10から供給された感光層形成液の液圧が加わっているから、順転バー2において同伴エアがカットされずに残った場合においても、前記同伴エアは、前記液圧によって上流側に押し戻される。また、順転バー2においてリップルが生じた場合においても、前記リップルは、前記液圧により均されて消失する。
【0049】
塗布液溜りAを通過した支持体ウェブWは、次いで逆転バー4に当接する。逆転バー4は、前述のように、支持体ウェブWの走行方向aとは反対方向に回転しているから、順転バー2によって支持体ウェブWの下面に過剰に塗布された感光層形成液は、逆転バー4によって所定の塗布厚みまで掻き落とされる。
【0050】
逆転バー4によって掻き落とされた感光層形成液は、塗布液溜めAに供給された感光層形成液の液圧により、少なくともその一部が下流側に押し出される。前記下流側に押し出された感光層形成液は、逆転バー4を越えて下流側に溢出する。逆転バー4上を溢出した画像形成液は、下流側塗布液回収流路24に向かって流下する。
【0051】
実施形態1に係る塗布装置100においては、下流側給液流路10が幅の狭いスリット状に形成され、しかも、下流側給液流路10に連通する塗布液溜めAも体積が小さい。従って、給液ポンプP4から供給する感光層形成液の液量が少なくても、順転バー2と逆転バー4との間の液圧を上げることができるから、順転バー2において生じたリップルを消失させ、また、順転バー2において完全に除去できなかった同伴エアにより、雪崩ムラが発生することを効果的に防止できる。
【0052】
2.実施形態2
本発明に係る塗布装置であって、支持体ウェブWに感光層形成液を塗布するものの別の例につき、構成を図2に示す。図2において、図1と同一の符号は、前記符号が図1において示す要素と同一の要素を示す。
【0053】
図2に示すように、実施形態2に係る塗布装置102においては、順転バー2と逆転バー4とは、後述する下流側給液流路30を間に挟んで互いに隣接するように設けられている。
【0054】
順転バー2を下方から支持する順転バー支持部材32、および逆転バー4を下方から支持する逆転バー支持部材34は、それぞれ、頂面に、順転バー2または逆転バー4を保持する溝状の凹部32Aおよび34Aを有している。凹部32Aおよび34Aの断面形状としては、たとえば円弧およびV字型などが挙げられるが、これらの形状には限定されない。
順転バー2と逆転バー4との間、および順転バー支持部材32および逆転バー支持部材34の間には、塗布液溜りAに感光層形成液を供給する下流側給液流路30が形成されている。下流側給液流路30は、下端において、給液流路20に接続されている。
【0055】
塗布装置102は、これらの点を除いて塗布装置100と同様の構成を有している。
【0056】
支持体ウェブWに感光層形成液を塗布する際にも、塗布装置100の場合と同様に、順転バー2によって掻き揚げられた感光層形成液が支持体ウェブに衝突することにより、同伴エアがカットされ、順転バー2においてカットできなかった同伴エアは、塗布液溜りAにおいて上流側に押し戻される。また、順転バー2においてリップルが生じた場合においても、前記リップルは、前記液圧により均されて消失する。そして、順転バー2によって支持体ウェブWの下面に過剰に塗布された感光層形成液は、逆転バー4によって所定の塗布厚みまで掻き落とされる。
【0057】
塗布装置102は、実施形態1に係る塗布装置100と同様の特長を有している。
【0058】
3.実施形態3
本発明に係る塗布装置であって、支持体ウェブに感光層形成液を塗布するものの別の例を図3に示す。
【0059】
実施形態3に係る塗布装置104は、図3に示すように、順転バー44を有する順転バーコータ40と、順転バーコータ40の下流側に位置し、逆転バー46を有する逆転バーコータ42とを備える。順転バーコータ40と逆転バーコータ42とは、何れも支持体ウェブWの走行面Tの下側に位置する。
順転バーコータ40と逆転バーコータ42との間における走行面Tの上方には、支持体ウェブWに感光層形成液を塗布するときに、支持体ウェブWを上方かから順転バー44および逆転バー46に押圧する押圧ローラ48が設けられている。
【0060】
順転バーコータ40は、順転バー44のほか、順転バー44を下方から支持する順転バー支持部材50と、順転バー支持部材50の上流側に位置し、走行面Tに向かって垂直方向に延在する上流側堰板52と、順転バー支持部材50の下流側に位置し、走行面Tに向かって垂直方向に延在する下流側堰板54と、順転バー支持部材50が載置されている基台56とを有する。
【0061】
順転バー支持部材50と上流側堰板52との間には、順転バー44の上流側に感光層形成液を供給する上流側給液流路58が形成され、順転バー支持部材50と下流側堰板54との間には、順転バー44の下流側に感光層形成液を供給する下流側給液流路60が形成されている。上流側給液流路58と下流側給液流路60とは、順転バー支持部材50における下部において、連通流路62で連通している。上流側給液流路58の下端には、感光層形成液を供給する給液管路64が接続されている。
【0062】
逆転バーコータ42は、逆転バー46のほか、逆転バー46を下方から支持する逆転バー支持部材66と、逆転バー支持部材66の上流側に位置し、逆転バー46に向かって斜め上方に延在する上流側堰板68と、逆転バー支持部材66の下流側に位置し、走行面Tに向かって垂直方向に延在する下流側堰板70とを備える。
【0063】
逆転バー支持部材66と上流側堰板68と下流側堰板70とは、基台72に載置されている。
【0064】
逆転バー支持部材66と上流側堰板68との間には、感光層形成液を供給し、または排出する上流側流路74が形成され、逆転バー支持部材66と下流側堰板70との間には、同様に感光層形成液を供給し、または排出する下流側流路76が形成されている。
【0065】
順転バー44は、実施形態1および2における順転バー2と同様に、支持体ウェブWの走行方向と同一の方向に回転する。順転バー44としては、順転バー2と同様、平滑バー、溝付きバー、およびワイヤバーなどが使用できる。
【0066】
逆転バー46は、実施形態1および2における逆転バー4と同様に、支持体ウェブWの走行方向とは反対の方向に回転する。逆転バー46としては、平滑バーが好ましい。
【0067】
塗布装置104の作用について以下に説明する。
【0068】
順転バーコータ40においては、給液管路64から上流側給液流路58を通って順転バー44の上流側に感光層形成液を供給し、同時に、下流側給液流路60を通って順転バー44の下流側にも塗布液を供給する。
【0069】
順転バー44においては、上流側給液流路58から供給された感光層形成液を掻き上げて支持体ウェブWの裏面に衝突させることにより、前記感光層形成液を支持体ウェブWに塗布する。支持体ウェブWの裏面に同伴して塗布装置104に持ち込まれた同伴エアは、順転バー44によって掻き揚げられた感光層形成液が支持体ウェブWに衝突することにより、カットされる。一方、支持体ウェブWには、感光層形成液が過剰に塗布される。
【0070】
順転バー44において感光層形成液が塗布された支持体ウェブWは、次に、逆転バーコータ42上を通過する。逆転バー46は、前述のように、支持体ウェブWの走行方向aとは反対の方向に回転しているから、順転バーコータ40において過剰に塗布された感光層形成液は、逆転バー46において掻き落とされて、所定の塗布厚みになるように調量される。
【0071】
実施形態3に係る塗布装置104においても、支持体ウェブWを高速で走行させて感光層形成液を塗布した場合においても、支持体ウェブWに随伴して持ち込まれた同伴エアを順転バーコータ40でカットできるから、前記同伴エアによる各種欠陥が塗膜に生じることがなく、安定した塗布が行なえる。
【0072】
しかも、順転バーコータ40および逆転バーコータ42の何れも、従来のバーコータを流用できるから、塗布装置104は安価に構成できるという特長もある。
【0073】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す塗布装置を用いて、粘度が20cpであり、表面張力が24dyne/cmの溶剤系の感光層形成液を、幅150mmのアルミニウムウェブに塗布した。塗布装置の幅は300mmであった。前記アルミニウムウェブは、支持体ウェブWの例である。
【0074】
給液流路14には、給液ポンプP2から500cc/minの給液量で前記感光層形成液を供給し、下流側給液流路10には、以下の式で示される給液量V(cc/min):
V=76.043×r+221.57
(rは、給液ポンプP4の回転数(rpm))
で、給液ポンプP4の回転数を様々に変化させて前記感光層形成液を供給した。
【0075】
順転バー2の直径は、13mmであり、逆転バー4の直径は、13mmであった。順転バー2は、支持体ウェブWの走行方向aと同方向に、700rpmの回転速度で回転させ、逆転バー4は、支持体ウェブWの走行方向aとは反対方向に、5rpmの回転速度で回転させた。逆転バー4としては平滑バーを用いた。
【0076】
順転バー2として平滑バーを使用したときには、Vが3188cc/min以上(給液ポンプP4の回転数が40rpm以上)であれば、前記感光層形成液が塗布されない液切れ、および雪崩ムラの発生は見られなかった。
【0077】
また、順転バー2として溝付きバーを用いたときには、Vが2442cc/min以上(給液ポンプP4の回転数が30rpm以上)であれば、前記液切れおよび雪崩ムラの発生は見られなかった。
【0078】
給液ポンプP4の回転数を、前記液切れおよび雪崩ムラの発生しない範囲に設定して前記感光層形成液の塗布を行なった場合には、アルミニウムウェブの搬送速度を155m/分まで上げても、前記液切れおよび雪崩ムラの発生は殆ど見られなかった。
【0079】
(比較例1)
逆転バー4を設けなかった以外は、図1に示す塗布装置100と同様の構成を有する塗布装置を用いて、実施例1と同様のアルミニウムウェブに前記感光層形成液を塗布した、
その結果、下流側給液流路における給液量を6245cc/min(給液ポンプP4の回転数約81,5rpmに相当する。)まで上げても、前記前記液切れおよび雪崩ムラの発生を防止することはできなかった。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記支持体ウェブなどのウェブを高速で走行させて塗布を行なった場合においても、塗布膜に前記各種の欠陥が生じることがなく、安定した塗布が行なえる塗布装置および塗布方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る塗布装置の一例につき、構成を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る塗布装置の別の例につき、構成を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る塗布装置の更に別の例につき、構成を示す断面図である。
【符号の説明】
2 順転バー
4 逆転バー
6 順転バー支持部材
8 逆転バー支持部材
10 下流側給液流路
12 上流側堰板
14 上流側給液流路
16 基台
30 下流側給液流路
32 順転バー支持部材
34 逆転バー支持部材
40 順転バーコータ
42 逆転バーコータ
44 順転バー
46 逆転バー
50 順転バー支持部材
52 上流側堰板
54 下流側堰板
56 基台
58 上流側給液流路
60 下流側給液流路
66 逆転バー支持部材
68 上流側堰板
70 下流側堰板

Claims (6)

  1. 連続走行している帯状のウェブに接触しつつ、軸線の周りに、前記ウェブの走行方向と同方向に回転する順転バーと、
    前記ウェブへの塗布液の塗布時において、前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの上流側と前記ウェブとの間に前記塗布液を供給する給液流路と、
    前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの下流側に、前記順転バーに対して平行に配設され、前記ウェブに接触しつつ、前記ウェブの走行方向とは反対の方向に回転して前記順転バーにより前記ウェブに塗布された塗布液を、所定の塗布厚みになるように調量する逆転バーと、
    前記順転バーと前記逆転バーと前記ウェブとの間に前記塗布液を供給する下流側給液流路と、
    を備える塗布装置。
  2. 前記下流側給液流路は、前記順転バーおよび前記逆転バーに対して平行なスリット状に形成されたスリット状給液流路である請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記順転バーは、前記ウェブの走行速度とは異なる周速度で回転する異速回転バーである請求項1または2に記載の塗布装置。
  4. 前記順転バーは、表面が平滑な平滑バーである請求項1〜3の何れか1項に記載の塗布装置。
  5. 前記順転バーは、表面に一定の間隔で溝が形成されてなる溝付バーである請求項1〜3の何れか1項に記載の塗布装置。
  6. 連続走行している帯状のウェブと、前記ウェブに接触しつつ、前記ウェブの走行方向と同方向に回転する順転バーとの間に、前記ウェブの走行方向に対して上流側から前記塗布液を供給して前記ウェブに塗布液を塗布し、
    次いで、前記ウェブの走行方向に対して前記順転バーの下流側に前記順転バーに対して平行に逆転バーを配設し、前記逆転バーを前記ウェブに接触させつつ回転させると共に、
    前記順転バーと前記逆転バーとの間に設けられた下流側給液流路によって、前記順転バーと前記逆転バーと前記ウェブとの間に塗布液を供給することによって、
    前記順転バーにより前記ウェブに塗布された塗布液を所定の塗布厚みになるように調量する塗布方法。
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