JP4505946B2 - 荷電粒子線装置およびプローブ制御方法 - Google Patents

荷電粒子線装置およびプローブ制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子線を試料に照射して、試料を観察、分析、加工する荷電粒子線装置に係り、特にメカニカルプローブを用いて試料作製、電気測定などを行う荷電粒子線装置、試料作製装置およびプローブ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
荷電粒子線を試料に照射して、試料の観察、分析、加工を行う荷電粒子線装置は科学、工学の分野で広く使用されている。近年では、荷電粒子線装置にメカニカルプローブ(以下プローブ)を導入して、試料の電気的特性測定、試料作製などが一般に行われている。例えば、集束イオンビームとマイクロマニピュレーション技術を組み合わせれば、数〜サブμmオーダの試料を作製することができる。この手法に関しては、特開平5−52721号公報に開示されている。
【0003】
上記従来技術の試料作成方法の概略を図13に示す。この例では、同図(a)のように、試料基板102の表面に対し集束イオンビーム132が直角に照射するように基板102の姿勢を保ち、基板102上で集束イオンビーム132を矩形に走査させ、試料表面に所要の深さの角穴133を形成する。つぎに、(b)のように、基板102の表面に対する集束イオンビームの軸が、約70°傾斜するように基板102を傾斜させ、底穴134を形成する。基板102の傾斜角の姿勢変更は、試料台(図示せず)によって行われる。つぎに(c)のように、基板102の表面が集束イオンビーム132に対して再び垂直になるように基板102の姿勢を変更し、切り欠き溝135を形成する。ついで、マニピュレータ(図示せず)を駆動し、(d)のようにプローブ136の先端を、基板102の試料となる部分に接触させる。
【0004】
上記の状態で、同図(e)のように、ガスノズル137から堆積性ガス139を供給しつつ、集束イオンビーム132をプローブ136の先端部を含む領域に局所的に照射し、イオンビームアシストデポジション(以下、IBADと略す)膜138を形成する。これにより、基板102の分離部分とこれに接触状態にあるプローブ136の先端は上記IBAD膜138で接続される。最後に、(f)のように、集束イオンビームで残りの部分を切り欠き加工し、基板102から分離試料片140を切り出す。切り出された分離試料片140は、接続されたプローブ136で支持された状態になるので、これをマニピュレータを駆動し、分離試料片140を所要の箇所に移動させる(g)。上記のようにして得られた分離試料片140は、例えばその中の観察領域を厚さ100nm程度に残すように、さらに集束イオンビームを用いて薄膜化加工が施され、TEM観察試料とされる。
【0005】
ところで、上記の従来技術ではプローブ先端の位置決め制御の方法について明記はされていない。実施例の記述から、イオンビーム走査と二次電子検出などによる顕微鏡像から、プローブ位置を同定するものと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上で述べた集束イオンビームとマイクロマニピュレーション技術を組み合わせて試料を作製する装置では、操作者が試料片の摘出や搬送などを行う際に、試料の貼り付け、切り離し、固定などのプローブ操作を作成試料ごとに数回繰り返して行わなければならない。また、上記と類似した電子線装置による高分解能な観察と高精度なマイクロマニピュレーション技術を組み合わせて微細試料の電気特性を計測するような装置でも、操作者は測定ごとにプローブ操作を繰り返し行わなければならない。
【0007】
しかしながら、現行の装置では荷電粒子線装置による観察像を頼りにプローブ制御が行われているため、プローブ操作には高度の熟練を要していた。すなわち従来のプローブ制御法は、観察者が目測で確認する方法であり、制御が正しく実行されたかを数値的に確認する機能がなかった。この場合、操作者がプローブ操作を失敗すると、プローブ先端を破損したり試料を破壊してしまう危険がある。
【0008】
以上のように、荷電粒子線装置におけるプローブ制御技術の課題には、プローブ操作の容易化および操作ミスの抑制、操作者の疲労軽減などがある。上記課題から、メカニカルプローブを有する荷電粒子線装置において、自動で複雑な操作と繰り返し操作を実現するための、プローブ自動制御技術の開発が必要とされている。
【0009】
プローブ自動制御技術にとって、重要な技術の1つとして、観察像の画像解析によるプローブ位置検出を用いたプローブ制御技術が考えられる。しかし、荷電粒子線装置によるプローブ像は光学顕微鏡によるプローブ像よりも不鮮明であり、従来において観察像の画像解析をプローブ制御技術に応用することは困難と考えられてきた。
【0010】
さらに、プローブ位置解析法は、荷電粒子線装置による観察像のバックグラウンドの変化が大きかったり、また上記観察像中で試料表面とプローブが重なることで、解析不能になることが予想される。上記の現象は、メカニカルプローブを有する荷電粒子線装置での画像解析によるプローブ位置制御では恒常的に発生する現象として実用上問題となり、これを解決する技術の開発が必要とされる。
【0011】
本発明の目的は、試料表面像とプローブ像が重なっても、画像解析による位置制御を可能とし、プローブの自動制御を実現して、試料の観察、分析、加工、作製において操作者に要求される熟練度や作業負担を軽減し、プローブ操作の失敗を回避できる荷電粒子線装置、試料作製装置および、プローブ制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する手段として、本発明においては以下の基本構成を有することを特徴とする。
【0013】
(1)荷電粒子銃と、上記荷電粒子銃から放出する荷電粒子線を集束するレンズと、偏向器と、荷電粒子を試料に照射して上記試料からの2次粒子を検出するための検出器と、上記試料を保持する試料台と、上記試料台の位置を制御する試料位置制御装置と、プローブと、プローブ制御装置とを備えた荷電粒子線装置において、上記検出器から得られる観察像から上記プローブの位置を検出でき、かつ上記試料の表面像の影響を排除して、上記プローブの位置を画像解析で検出可能なことと、上記検出の結果に基づいて、プローブを所望の位置に誘導する荷電粒子線装置。
【0014】
(2)上記画像解析装置は、電源により上記プローブに電圧を印加することで、上記観察像中のプローブと試料表面のコントラストを強調して、試料表面像の影響を排除して、上記プローブの位置を画像解析で検出する荷電粒子線装置。
【0015】
(3)上記電源によりプローブ印加電圧を変化した、少なくとも2つの上記観察像の差し引きにより、プローブ輪郭を強調した観察像を作製し、上記画像解析装置で、プローブ輪郭に見られる明暗の境界を検出して、プローブ形状を解析することで、プローブ位置を検出してプローブを制御する。
【0016】
(4)上記画像解析装置は、上記プローブ制御装置により上記プローブを微小に移動することで、上記移動に伴う観察像の変化を取得することにより、試料表面像の影響を排除して、上記プローブの位置を画像解析で検出してプローブを制御する。
【0017】
(5)上記画像解析装置は、上記試料位置制御装置により上記試料台を微小に移動して、上記移動の途中でまたは上記移動の後静止状態で、複数の観察像を取得し足しあわせて試料表面像の影響を除去して、上記プローブの位置を画像解析で検出して、プローブを制御する。
【0018】
(6)荷電粒子銃と、上記荷電粒子銃から放出する荷電粒子線を集束するレンズと、偏向器と、荷電粒子を試料に照射して上記試料からの2次粒子を検出するための検出器と、上記試料を保持する試料台と、上記試料台の位置を制御する試料位置制御装置と、プローブと、プローブ制御装置とを備え、上記試料の所望の領域を含む試料片を成型加工により分離し、分離した上記試料を保持するホルダを備える試料作成装置において、上記検出器から得られる観察像から上記プローブの位置を検出でき、かつ上記試料の表面像の影響を除去可能な画像解析装置と、上記プローブを所望の位置に誘導するプローブ制御装置とを具備する。
【0019】
以上の構成により、上記荷電粒子線装置はプローブ自動制御を実現し、試料作製での経験や熟練技能工程を排除して、プローブ制御技術の信頼性を向上し、総合的に試料作製効率のよい試料作製装置を提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
図1は、本発明の実施形態の一例である荷電粒子線装置の基本構成を示す。本発明の荷電粒子線装置は、半導体ウェハや半導体チップ等の基板を載置する可動の試料台2と、基板の分析しようとする位置を特定するため試料台の位置を制御する試料位置制御装置9と、プローブ11を基板の分析位置近傍に移動させ、プローブ11を試料台2と独立に駆動するプローブ制御装置4と、荷電粒子線光学系1内の2次粒子検出器8と偏向器5に接続した画像解析装置12とを持つ。
【0021】
プローブ11とプローブ制御装置4はマニピュレータを構成する。電源10はプローブ電圧を調整できるように接続される。荷電粒子線光学系1で偏向器5が、荷電粒子を走査し、画像解析装置12は上記偏向器5と同期して2次粒子検出器8から送り出される画像信号を受信する。荷電粒子線光学系1、試料位置制御装置9、電源10、プローブ制御装置4、画像解析装置12などは、中央処理装置6により制御される。さらに、中央処理装置6はプローブ電圧データを電源10から画像解析装置12に高速に転送する。
【0022】
ここで、上記荷電粒子線装置によるプローブ11と試料表面の観察像について図2により説明する。上記観察像では、プローブ像15の輪郭部分16と試料表面の配線像17の輪郭部分18は、2次粒子が他の部分に比べて多く放出されるため、観察像中で明るく表示される。観察像中でプローブ像15と重なった配線像17がノイズとなり、画像解析は、正確なプローブ位置を検出できなくなる。
【0023】
本実施例では、上記ノイズ対策のために、電源10によりプローブ電圧を印加して、プローブに照射した荷電粒子の2次粒子放出率の増大から、または変化量から、観察像を作製することで、上記観察像中に見られるプローブ像の輪郭部分16を強調して配線像17の影響を排除し、画像解析装置12によりプローブ位置解析を行う。
【0024】
本実施例では、上記プローブ像の輪郭部分16を強調する手段を2つ上げる。まず、1つ目の手段について、プローブ自動制御を実現する方法を図9に示すフローにそって以下に述べる。
【0025】
荷電粒子線装置は、試料位置制御300により目標位置を観察像中に移動し、目標位置設定301を行う。この時点で画像解析装置12は観察像1の取り込み302を行う。中央処理装置6は電源10に対してプローブ印加電圧設定303を行う。プローブ電圧印加304がなされると、電圧印加前に比べてプローブから2次粒子が多く放出されるために、プローブ像15は図3のように観察像中で明るく表示される。画像解析装置12はこの状態で観察像2の取り込み305を行う。中央処理装置6は電源10によりプローブ電圧降下306を行い、プローブ電圧を元に戻す。
【0026】
図3に示す観察像2から、図2に示す観察像1を引く307と、図4に示すように試料表面の配線像17を消去し、プローブ輪郭だけを強調した観察像を作製できる。この観察像を用いると、試料表面の影響を排除した状態で、精度よくプローブの位置解析を行うことができる。すなわち、画像解析装置12は、プローブ輪郭に見られる明暗の境界を検出して、プローブ形状を解析することでプローブ先端位置検出308を行う。明暗の境界を検出するこの手段は、プローブ像15の特徴を利用しているため、高信頼、高精度、高速なプローブ位置解析を実現することができる。試料表面の影響排除が不十分でプローブ位置解析ができないときには、中央処理装置6はプローブ印加電圧設定を変更し、再度観察像2取り込み305を行い、プローブ先端位置検出を行う。
【0027】
中央処理装置6は上記手段によるプローブ位置の記録を保持する。つぎに上記プローブ位置が所望の位置にあることを判定するプローブ誘導判定309を行う。プローブ誘導が完了でないときは、上記プローブ誘導判定の結果に基づいてプローブの位置ずれを解析し、プローブ位置制御310により上記位置ずれから求められた距離をプローブ制御装置4に送信し、プローブ11を所望の位置に誘導する。このときは、図9の観察像1取り込み302の項目にもどる。
【0028】
本実施例では、プローブ位置解析精度よりもプローブ制御装置精度のほうがよくないために、プローブ誘導完了はプローブ位置解析により判定するので、図9に示したフローが適当である。
【0029】
つぎに、プローブ自動制御を実現する2つ目の方法手段について、図10に示すフローにそって以下に述べる。1つ目の手段と同様に、荷電粒子線装置は試料位置制御300、目標位置設定301を行う。中央処理装置6はプローブ印加電圧設定303を行い、プローブ電圧印加304を行う。画像処理装置12は試料表面像に比べてプローブ輪郭を強調する処理311をして、観察像取り込み312を行う。1つ目の手段と同様に、画像解析装置12はプローブ先端位置検出308を行う。
【0030】
中央処理装置6は上記手段によるプローブ位置の記録を保持する。つぎに、中央処理装置6は、上記プローブ位置が所望の位置にあることを判定するプローブ誘導判定309を行う。プローブ誘導完了313ではないとき、上記プローブ誘導判定に基づいて、プローブ制御装置4は、プローブ位置制御310を行う。このときは、図10のプローブ電圧印加304の項目に戻る。
【0031】
本実施例は、集束イオンビームとマイクロマニピュレーション技術を組み合わせて、数〜サブμmオーダの試料を作製する装置で行った。この装置は、集束イオンビームの照射により、試料表面に作製した分離試料片の摘出のためにプローブ11の先端を接触させる。このときに、プローブ11に電圧を+2V印加したところ、観察像中のプローブ輪郭を強調して、プローブ位置を確実に検出することができた。
【0032】
接触状態にある基板の分離部分とプローブ11の先端をIBAD膜で接続し、分離試料片を摘出した。切り出した分離試料片をプローブ11でTEM試料ホルダに搬送し、固定した。この際のプローブ位置解析精度は、このプローブ印加電圧のとき±0.1μmで、分離試料片を摘出し、TEM試料ホルダに貼り付けるには十分の精度で操作できた。さらに、この分離試料片の中の観察領域を、厚さ100nm程度に残すように集束イオンビームを用いて薄膜化し、TEM観察試料とすることが可能であった。
【0033】
<実施例2>
本実施例でのプローブ自動制御法を図11に示し、フローにそって以下に述べる。上記実施例1と同様に、荷電粒子線装置は、試料位置制御装置9を通して試料位置制御300により試料目標位置を観察像中に移動し、続いて目標位置設定301を行う。この時点で、画像解析装置12は観察像1取り込み302を行う。この際、中央処理装置6は、プローブ移動量設定314を行い、プローブ11の位置データをプローブ制御装置4から画像解析装置12に高速に転送する。プローブ制御装置4は、プローブ11を所望の位置に移動315し、画像解析装置12は観察像2取り込み305を行う。
【0034】
図5に示すように動作前のプローブ15’と動作後のプローブ15の観察像での位置がずれる。つぎに、観察像2と観察像1を比較してプローブ像の輪郭を強調316するが、ここでの手法も2つある。その1つは、観察像1と観察像2のの差分をとり、図6に示すように試料表面の配線像17を消去してプローブ輪郭の強調像を作製する方法である。もう1つは、画像解析装置12がプローブの移動にあわせて観察像をずらして重ねあわせ、図8に示すように試料表面の配線像17がずれてプローブ輪郭が試料表面に対して強調された観察像を作製する方法である。
【0035】
画像解析装置12はこのようにして試料表面の影響を除去し、プローブの輪郭が強調された観察像をもとに、プローブ先端位置検出308を行う。上記検出に失敗したときには、図11のプローブ移動量設定の項目に戻る。
【0036】
中央処理装置6は、上記手段によるプローブ位置の記録を保持する。つぎに、中央処理装置6は、上記プローブ位置が所望の位置にあることを判定するプローブ誘導判定309を行う。プローブ誘導完了313ではないとき、図11の観察像1取り込み302の項目に戻る。
【0037】
本実施例は、プローブ誘導時の動作をプローブ先端位置検出に用いているので、スムーズなプローブ誘導が可能である。
【0038】
また、本実施例は、実施例1と同様に集束イオンビームとマイクロマニピュレーション技術を組み合わせて、数〜サブμmオーダの試料を作製する装置で行った。プローブ位置解析精度は±0.5μm程度になり、集束イオンビームで作製した分離試料片をプローブで摘出し、TEM試料ホルダに貼り付けるには十分の精度で操作できた。さらに、この分離試料片の中の観察領域を、厚さ100nm程度に残すように集束イオンビームを用いて薄膜化し、TEM観察試料とすることが可能であった。
【0039】
<実施例3>
本実施例でのプローブ自動制御の方法を図12に示すフローにそって以下に述べる。上記実施例1と同様に、荷電粒子線装置は試料位置制御装置9により試料位置制御300して、つづいて目標位置設定301を行う。この時点で、画像解析装置12は、観察像1取り込み302を行う。中央処理装置6は試料台移動量設定317を行い、試料位置制御装置9から画像解析装置12に上記設定値を高速に転送する。試料位置制御装置9は、上記設定値に基づいて、試料台移動318を行う。この時点で、画像解析装置12は観察像2取り込み305を行う。
【0040】
図7に示すように観察像で動作前の試料表面の配線像と動作後の上記配線像の位置がずれる。画像解析装置12は、観察像1と観察像2を重ねあわせて観察像1として保持319する。観察像1を用いてプローブ先端検出308を行う。上記検出に失敗したとき、図12の試料台移動量設定317の処理に戻る。このフローを繰り返すと、観察像1は試料表面の配線像17がずれて重なり、図8に示すように、プローブ輪郭が試料表面に対して強調された観察像となる。画像解析装置12は、この観察像を用いて試料表面の影響を除去したプローブ先端位置検出を行う。中央処理装置6は、上記手段によるプローブ位置の記録を保持する。
【0041】
つぎに、中央処理装置6は、上記プローブ位置が所望の位置にあることを判定するプローブ誘導判定309を行う。プローブ誘導完了313ではないとき、中央処理装置6は、上記プローブ誘導判定に基づいて、プローブの位置ずれを解析して、上記位置ずれから求められた距離をプローブ制御装置4に送信し、プローブ11を所望の位置に誘導310する。このときは、図12の観察像1の取り込みに戻る。
【0042】
本実施例は、試料台2を移動して、複数の観察像を重ねるほど、プローブ像15を試料表面の配線像17に対して、より強調することが可能であり、他の実施例よりも試料表面の影響を抑制することができる。
【0043】
本実施例は、実施例1と同様に集束イオンビームとマイクロマニピュレーション技術を組み合わせて数〜サブμmオーダの試料を作製する装置で行った。プローブ位置解析精度は±0.1μm以下になり、集束イオンビームで作製した分離試料片をプローブで摘出し、TEM試料ホルダに貼り付けるには十分の精度であった。さらに、この分離試料片の中の観察領域を、厚さ100nm程度に残すように集束イオンビームを用いて薄膜化し、TEM観察試料とすることが可能であった。
【0044】
<実施例4>
本実施例では、電子素子の不良位置同定と、その特性測定のために電子素子の局所的な電気特性を測定する。すなわち走査型電子顕微鏡で観察しながら、プローブ先端を電気測定用の微小電極に接触させ、これらプローブ間の電流電圧特性を測定することで、電子素子の局所情報を得る。また、この電気特性測定系に判別回路を付加することで、良品、不良品の選別を行うこともできる。
【0045】
図14に、本発明の実施形態のひとつである荷電粒子線装置を示す。この装置では、4つのプローブ201、202、203、204を用いて、電子素子の電極205、206、207、208間の電気特性を測定することを目的とする。本装置は、半導体ウェハや半導体チップ等の基板209を載置する可動の試料台、基板209の分析しようとする位置を特定するため試料台の位置を制御する試料位置制御装置(図示せず)、プローブ201、202、203、204をそれぞれに取り付けたプローブ移動機構214、215、216、217と、それらを制御するプローブ制御装置218、電気特性測定回路219、電子源210と偏向器211と2次電子検出器213から構成される走査型電子顕微鏡、試料表面から放出される2次電子の検出器213と偏向器211に接続した画像解析装置220とにより構成される。
【0046】
ここで、プローブ201、202、203、204は基板209の0.1μmオーダーの微小領域にも接触できるように、それぞれ先端の曲率半径が0.1μm以下であることが望ましい。
【0047】
まず、基板209表面とプローブ201、202、203、204を走査型電子顕微鏡で観察しながらプローブ201、202、203、204をそれぞれ接触させるべき電極205、206、207、208の上まで移動させる。この移動はプローブ201、202、203、204それぞれのプローブ移動機構214、215、216、217をプローブ制御装置218で制御することにより行う。本実施例では、プローブ移動機構214、215、216、217には、高い位置分解能を有する圧電素子を用いた。
【0048】
つぎに、実施例1、2、3に示したように、2次電子検出器213から得られる観察像からプローブ位置を画像解析装置220で検出する際に、上記画像解析装置で試料表面像の影響を除去する。この検出結果に基づいて、プローブを所望の位置に誘導することで、上記荷電粒子線装置はプローブ自動制御を実現する。さらに、プローブを自動制御して、電子素子の局所的な電気特性分析での経験や熟練技能工程を排除して、プローブ制御技術の信頼性を向上し、総合的に分析効率のよい荷電粒子線装置を提供することができる。
【0049】
以上の構成により、本荷電粒子線装置では自動的にプローブ201、202、203、204をそれぞれの電極205、206、207、208に接触させることができる。接触したプローブ1は電気特性測定回路219に接続されており、電子素子の電流電圧特性を測定する。このときの電子素子の大きさが0.1μmオーダーでも、本発明の荷電粒子線装置は、局所的電気特性を計測することができる。
【0050】
図15(a)に、LSIのMOSトランジスタを測定する場合のプローブ接触例を示す。ここでは3つのプローブ201、202、203のみを使用し、それぞれソース電極235、ゲート電極236、ドレイン電極237に接触させる。例えば、トランジスタの出力特性を測定する場合、プローブ201によりソース電極235をグランドレベルに落とし、プローブ202によりゲート電極236の電圧VGをパラメータとして振りながら、プローブ203によりドレイン電極237に印加するドレイン電圧VDと、プローブ201、203間(ソース、ドレイン間)を流れるドレイン電流IDの関係を測定することで、出力特性を得ることができる。
【0051】
nチャネルMOSの場合、良品であれば、図15(b)に例示する特性が計測される。このように、プローブを電子素子の電極に接触させ、その部分から測定される局所的な素子特性を良品と不良品で比較していくことで、不良位置を同定することが可能となる。この手法では、不良と考えられる位置に直接電圧を印加して電気特性を得るので、電子素子の入力端子からテストパタンを入力して不良位置を同定する手法と比較して不良位置の同定が容易であり、またその不良状態も詳細に計測することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、プローブ技術を用いた半導体微細素子の分析や試料作製での経験や熟練技能工程を排除して、プローブ制御技術の信頼性を向上し、総合的に分析や試料作製効率のよい荷電粒子線装置や試料作製装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線装置の一実施形態を示す全体構成図。
【図2】荷電粒子線装置によるプローブと試料表面の観察像を示す図。
【図3】プローブ電圧を変えてプローブ像コントラストを強調した図。
【図4】2つのプローブ像の差を取り、輪郭を強調した図。
【図5】本発明によるプローブ像の輪郭強調法を示す図。
【図6】本発明による輪郭を強調したプローブ像を示す図。
【図7】本発明でのプローブ像の輪郭強調法を示す図。
【図8】本発明による輪郭を強調したプローブ像を示す図。
【図9】電圧印加によるプローブ観察像比較法を示す処理流れ図。
【図10】電圧印加によるプローブ輪郭強調法を示す処理流れ図。
【図11】微小移動プローブの観察像比較法を示す処理流れ図。
【図12】微小移動試料の観察像重ねあわせ法を示す処理流れ図。
【図13】プローブを用いた試料作成法の従来例を示す斜視図。
【図14】本発明による荷電粒子線装置の一実施形態を示す構成図。
【図15】プローブによるLSIのMOSトランジスタ測定の説明図。
【符号の説明】
1…荷電粒子線光学系、2…試料台、3…試料、4…プローブ制御装置、5…偏向器、6…中央処理装置、7…荷電粒子光学系制御装置、8…2次粒子検出器、9…試料位置制御装置、10…電源、11…プローブ、12…画像解析装置、13…集束荷電粒子線、14…荷電粒子銃、15…プローブ像、15’…微小移動前のプローブ像、16…プローブ像の輪郭部分、17…試料表面の配線像、18…配線像の輪郭部分、102…基板、132…集束イオンビーム、133…角穴、134…底穴、135…切り欠き溝、136…プローブ、137…ガズノズル、138…IBAD膜、139…堆積性ガス、140…分離試料片、201…プローブ、202…プローブ、203…プローブ、204…プローブ、205…電極、206…電極、207…電極、208…電極、209…基板、210…電子源、211…偏向レンズ、213…2次電子検出器、214…プローブ移動機構、215…プローブ移動機構、216…プローブ移動機構、217…プローブ移動機構、218…プローブ制御装置、219…電気特性測定回路、220…画像解析装置、235…ソース電極、236…ゲート電極、237…ドレイン電極。

Claims (5)

  1. 荷電粒子線を試料に照射する荷電粒子線光学系と、
    前記荷電粒子線を前記試料に照射して発生する二次粒子を検出する検出器と、
    前記試料を載置する試料台と、
    前記試料台の位置を制御することにより、前記試料の目標位置を観察像中に移動する試料位置制御装置と、
    プローブと、
    前記目標位置から設定される移動量に基づいて前記プローブの移動を制御するプローブ制御装置を有する荷電粒子線装置であって、
    さらに、前記検出器から得られる観察像から前記試料の表面像を排除して、前記プローブの輪郭に見られる明暗の境界を検出する画像解析装置と、
    前記プローブの先端位置に基づいて、前記移動後のプローブが所望の位置にあるか否かを判定する中央処理装置を有し、
    前記中央処理装置は、前記プローブの先端位置の検出ができるまで前記プローブへの印加電圧又は前記プローブの移動量を変えて前記観察像を取得して移動後の前記プローブの先端位置を検出することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記中央処理装置は、前記移動後のプローブが前記所望の位置にないときは、前記プローブの位置ずれを解析し、前記位置ずれから求められる距離を前記プローブ制御装置に送信して前記プローブを前記所望の位置に誘導し、
    前記画像解析装置は、前記検出器から得られる観察像から、前記誘導された後のプローブの先端位置を検出し、
    前記中央処理装置は、前記プローブの先端位置に基づいて、前記誘導された後のプローブが前記所望の位置にあるか否かを判定する荷電粒子線装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記プローブに電圧を印加する手段をさらに有し、
    前記中央処理装置は、前記プローブに電圧を印加する手段により前記プローブに電圧を印加し、
    前記画像解析装置は、前記電圧を印加前後の観察像を比較して前記プローブの形状を解析することで、前記プローブの先端位置を検出する荷電粒子線装置。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記画像解析装置は、前記プローブの移動前後の観察像を比較して前記プローブの形状を解析することで、前記プローブの先端位置を検出する荷電粒子線装置。
  5. 求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記試料位置制御装置は、前記中央処理装置により設定される移動量に基づいて前記試料台を移動し、
    前記画像解析装置は、前記試料台を移動前後の観察像を重ねあわせて前記プローブの形状を解析することで、前記プローブの先端位置を検出する荷電粒子線装置。
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