JP4365886B2 - イオンビーム装置 - Google Patents
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(1)座標の問題:外観検査装置によりウエハ全面もしくはその一部の検査を行なって異物やパターン不良の存在する欠陥箇所の座標がミクロンレベルで明らかになったとしても、この欠陥箇所の観察や分析のための試料作製、あるいは異物除去や欠陥修正のための加工を行なうには、検査済ウエハを手動または自動で検査位置から加工位置へと搬送しなければならない。従って、上記の欠陥検査により欠陥部の正確な座標データが得られても、加工時にその位置精度を充分に生かすことができず、本来加工不要な部分まで含めての余分な加工を行なうことが避けられなかった。
(2)ウエハ状態の問題:外観検査装置によりウエハ全面もしくはその一部を検査した結果ある位置に欠陥を検出できたとしても、この欠陥箇所の観察や分析あるいは異物除去や欠陥修正等のためにウエハを別の場所に搬送すると、それにより新たな欠陥(異物等)が発生したり、逆に着目していた欠陥(異物等)が無くなってしまったり、あるいは新たに別の欠陥(パターン損傷等)を引き起こしたりして、目的とする欠陥箇所の観察や分析ができなくなってしまうこともある。
(3)ウエハ破損の問題:最近ではウエハ径が200mmにもなり、今後はさらに300mmからそれ以上に大口径化される傾向にあるため、付加価値が高いデバイスが数多く搭載されたウエハをたった数箇所の検査のために切断や劈開で分離してしまい、最終的に廃棄処分としてしまうことは生産コストの観点から次第に許容できなくなりつつある。
図1に、本発明の一実施例になるウエハ検査装置の基本的構成を示す。図1において、SEM部1は、電界放出型電子源を含む電子発生装置2,静電偏向系を含む電子走査装置3,静電レンズ系を含む電子収束装置4,半導体検出器を含む検出装置5から構成されている。SEM部1からは収束された電子線6が一方向に走査されてウエハ7上に照射される。ウエハ7は、リターディング電圧を印加可能なステージ8上に固定保持されており、ステージ駆動装置9によりステージ8が面内方向に移動するのに応じて、SEM部1に対して相対的に二次元方向に移動する。ここで、ステージ8の移動方向のうち、電子線6の走査方向と垂直な移動方向を連続移動方向、電子線6の走査方向と平行な移動方向を送り方向と称することにする。SEM部1直下の電子線6照射部分で発生する二次電子は検出装置5により検出され、二次電子信号が画像生成装置11に送られる。画像生成装置11は、ステージ8が連続移動方向に移動中の二次電子信号のうちの所定の検査領域幅分の信号からその領域の二次電子像(SEM像)を生成する。そして、画像解析装置12により、このSEM像を利用して欠陥(異物やパターン不良等)の検出を行ない、さらにウエハ7上でのこれら欠陥が存在する箇所(欠陥箇所)の位置情報(座標データ)を含む欠陥マップを生成する。なお、これら装置各部の動作は検査制御装置13により最適に制御される。特に、検査制御装置13においては、SEM部1によりウエハ7上の検査領域全体を隈なく検査することができるようにステージ制御装置10を制御する。
次に、本発明の他の一実施例につき図2を参照して説明する。図2において、SEM部1は、電界放出型電子源を含む電子発生装置2,静電偏向系を含む電子走査装置3,静電レンズ系を含む電子収束装置4,半導体検出器を含む検出装置5から構成されている。SEM部1は、N組(図2の実施例においては4組;N=4)が備えられており、各組より収束された電子線6が一方向に走査されつつウエハ7上に照射される。ウエハ7はリターディング電圧を印加可能なステージ8上に固定保持されており、ステージ駆動装置9によってステージ8がその面内方向で移動するのに応じて、SEM部1に対し相対的に二次元方向に移動する。ここで、先の実施例1の場合と同様に、ステージ8の移動方向のうち、電子線6の走査方向と垂直な移動方向を連続移動方向、電子線6の走査方向と平行な移動方向を送り方向と称することにする。SEM部1直下の電子線6照射部分で発生する二次電子は検出装置5により検出され、二次電子信号が画像生成装置11に送られる。画像生成装置11は、ステージ8が連続移動方向に移動中の二次電子信号のうち、各SEM部1が受持つ検査領域幅分の信号からその領域の二次電子像(SEM像)を生成する。そして、画像解析装置12において、このSEM像を利用して欠陥(異物やパターン不良等)の検出を行ない、さらに、ウエハ7上でのこれら欠陥が存在する箇所(欠陥箇所)の位置情報(座標データ)を含む欠陥マップを生成する。なお、これら装置各部の動作は検査制御装置13により最適に制御される。特に、検査制御装置13においては、複数組のSEM部1によりウエハ7表面上の検査領域全体を隈なく、しかも1組のSEM部1を用いる場合のN倍(本実施例の場合は4倍)の速度で検査することができるようにステージ制御装置10を制御する。
本発明のさらに他の一実施例につき、図5を用いて説明する。図5において、SEM部1は、電界放出型電子源を含む電子発生装置2,静電偏向系を含む電子走査装置3,静電レンズ系を含む電子収束装置4,半導体検出器を含む検出装置5から構成されている。SEM部1は、N組(本実施例では4組;N=4)が備えられており、各組より収束された電子線6が一方向に走査されてウエハ7上に照射される。ウエハ7は、リターディング電圧を印加可能なステージ8上に固定保持されており、ステージ駆動装置9によってステージ8がその面内方向で移動されるのに応じて、SEM部1に対し相対的に二次元方向に移動する。ここで、先の実施例1、2の場合と同様、ステージ8の移動方向のうち、電子線6の走査方向と垂直な移動方向を連続移動方向、電子線6の走査方向と平行な移動方向を送り方向とする。SEM部1直下の電子線6照射部分で発生する二次電子は検出装置5によって検出され、二次電子信号が画像生成装置11へと送られる。画像生成装置11は、ステージ8が連続移動方向に移動中の二次電子信号のうち、各SEM部1が受持つ検査領域幅分の信号から該領域の二次電子像(SEM像)を生成する。そして、画像解析装置12により、このSEM像を利用してウエハ7上の異物やパターン欠陥等の検出を行ない、さらに、ウエハ7上でのこれら異物や欠陥が存在する箇所(欠陥箇所)の位置情報(座標データ)を含む欠陥マップを生成する。なお、これら装置各部の動作は、検査制御装置13によって最適に制御される。特に、検査制御装置13においては、複数組のSEM部1により、ウエハ7上の検査領域全体を隈なく、しかも1組のSEM部を利用する場合のN倍(本実施例の場合は4倍)の速度で検査することができるようにステージ制御装置10を制御する。なお、以上の装置構成は、図2を用いて説明した本発明の第2の実施例の場合と同様である。
図6に、本発明のさらに他の一実施例を示す。図6において、SEM部1は、電界放出型電子源を含む電子発生装置2,静電偏向系を含む電子走査装置3,静電レンズ系を含む電子収束装置4および半導体検出器を含む検出装置5から構成されている。SEM部1より収束された電子線6が一方向に走査されてウエハ7上に照射される。ウエハ7は、リターディング電圧を印加可能なステージ8上に固定保持されており、ステージ駆動装置9によりステージ8がステージ8面内で移動されるのに応じて、SEM部1に対して相対的に二次元方向に移動される。ここで、先の実施例1〜3の場合と同様に、ステージ8の移動方向のうち、電子線6の走査方向と垂直な移動方向を連続移動方向、電子線6の走査方向と平行な移動方向を送り方向と称することとする。SEM部1直下の電子線6照射部分で発生する二次電子は検出装置5により検出されて、検出二次電子信号が画像生成装置11へ送られる。画像生成装置11は、ステージ8が連続移動方向に移動中の二次電子信号のうちの所定検査領域幅分の信号からその領域幅分の二次電子像(SEM像)を生成する。そして、画像解析装置12は、このSEM像を利用して欠陥(異物やパターン欠陥等)の検出を行ない、さらにウエハ7上でのこれら欠陥の位置情報(座標データ)を含む欠陥マップを生成する。なお、これら装置各部の動作は、検査制御装置13により最適に制御される。特に、検査制御装置13においては、SEM部1によりウエハ7上の所要検査領域を隈なく検査することができるようにステージ制御装置10を制御する。
Claims (8)
- ウエハを載置するステージと、
前記ステージに載置されたウエハに電子線を照射する走査型電子顕微鏡部と、
該ウエハに該電子線が照射されることにより発生する二次電子を検出する検出装置と、
前記ステージに載置されたウエハにイオンビームを照射し、該ウエハを加工するイオン
ビーム部と、
該イオンビームの照射により前記ステージ上の該ウエハから分離された試料を摘出する
マニピュレータと、
分離された該試料を保持する試料ホルダと、
前記検出装置により検出された該二次電子の信号から二次電子像を生成し、該二次電子
像によりウエハの欠陥が存在する箇所の位置情報を得て、該位置情報に基づき、前記ステ
ージを移動させる制御装置と、を備え、
前記ステージを移動させた後、該欠陥が在する箇所は、該イオンビームの照射により
該ウエハから分離されることを特徴とするイオンビーム装置。 - ウエハを載置するステージと、
前記ステージに載置されたウエハに電子線を照射する走査型電子顕微鏡部と、
該ウエハに該電子線が照射されることにより発生する二次電子を検出する検出装置と、
前記ステージに載置されたウエハにイオンビームを照射し、該ウエハを加工するイオン
ビーム部と、
該イオンビームの照射により前記ステージ上の該ウエハから分離された試料を摘出する
マニピュレータと、
分離された該試料を保持する試料ホルダと、
前記検出装置により検出された該二次電子の信号から二次電子像を生成し、該二次電子
像により欠陥箇所を特定し、該欠陥箇所に前記イオンビームを照射できるように前記ステージを移動させる制御装置と、を備え、
前記ステージを該欠陥箇所に移動させた後、該欠陥箇所は、該イオンビームの照射により
該ウエハから分離されることを特徴とするイオンビーム装置。 - ウエハを載置するステージと、
前記ステージに載置されたウエハに電子線を照射する走査型電子顕微鏡部と、
該ウエハに該電子線が照射されることにより発生する二次電子を検出する検出装置と、
前記ステージに載置されたウエハにイオンビームを照射し、該ウエハを加工するイオン
ビーム部と、
該イオンビームの照射により前記ステージ上の該ウエハから分離された試料を摘出する
マニピュレータと、
分離された該試料を保持する試料ホルダと、
前記検出装置により検出された該二次電子の信号から二次電子像を生成し、該二次電子
像によりウエハの欠陥が存在する箇所の位置情報を表示し、該位置情報に基づき決定され
た観察部位が該イオンビームにより加工できるように前記ステージを移動させる制御装置
と、を備え、
前記ステージを移動させた後、該観察部位は、該イオンビームの照射により該ウエハから分離されることを特徴とするイオンビーム装置。 - ウエハを載置するステージと、
前記ステージに載置されたウエハに電子線を照射する走査型電子顕微鏡部と、
該ウエハに該電子線が照射されることにより発生する二次電子を検出する検出装置と、
前記ステージに載置されたウエハにイオンビームを照射し、該ウエハを加工するイオン
ビーム部と、
該イオンビームの照射により前記ステージ上の該ウエハから分離された試料を摘出する
マニピュレータと、
分離された該試料を保持する試料ホルダと、
前記検出装置により検出された該二次電子の信号かち二次電子像を生成し、該二次電子
像により欠陥の存在する箇所の位置情報を表示し、該位置情報に基づき、前記ステージを
移動させる制御装置と、を備え、
該位置情報によって特定される観察部位から該欠陥の存在する箇所を含む試料を摘出で
きることを特徴とするイオンビーム装置。 - 請求項4記載のイオンビーム装置において、
前記ステージを移動させた後、該欠陥が存在する箇所は、該イオンビームの照射により
該ウエハから分離されることを特徴とするイオンビーム装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項記載のイオンビーム装置において、
さらに、前記マニピュレータと該試料、並びに、該試料と前記試料ホルダとを接着させ
るガスを供給するガス供給装置を備え、
前記制御装置は、前記マニピュレータと前記ガス供給装置と前記イオンビーム部を制御
し、該試料と前記マニピュレータとの接着、該試料のウエハからの摘出、摘出された該試
料と前記試料ホルダとの接着、前記試料ホルダに接着された該試料と前記マニピュレータ
との分離を行うことを特徴とするイオンビーム装置。 - ウエハを載置するステージと、
前記ステージに載置されたウエハに電子線を照射する走査型電子顕微鏡部と、
該ウエハに該電子線が照射されることにより発生する二次電子を検出する検出装置と、
前記ステージに載置されたウエハにイオンビームを照射し、該ウエハを加工するイオン
ピーム部と、
該イオンビームの照射により前記ステージ上の該ウエハから分離された試料を摘出する
マニピュレータと、
分離された該試料を保持する試料ホルダと、
前記試料ホルダと該試料とを接着させるガスを供給するガス供給装置と、
前記検出装置により検出された該二次電子の信号から二次電子像を生成し、該二次電子
像によりウエハの欠陥が存在する箇所の位置情報を得て、該位置情報に基づき決定された
観察部位が該イオンビームにより加工できる位置に前記ステージを移動させる制御装置と、を備え、
前記ステージを移動させた後、該観察部位は、前記イオンビームの照射により前記ウエハから分離されることを特徴とするイオンビーム装置。 - 請求項7に記載のイオンビーム装置において、
前記制御装置は、さらに、前記イオンビーム部、前記マニピュレータ、前記ガス供給装
置を制御し、
前記ステージを該観察位置に移動させた後、該イオンビームの照射により該ウエハから
該試料を分離し、該試料を前記試料ホルダに移動することを特徴とするイオンビーム装置。
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JP2009034721A JP4365886B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | イオンビーム装置 |
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JP2009034721A JP4365886B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | イオンビーム装置 |
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JP4365886B2 true JP4365886B2 (ja) | 2009-11-18 |
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JP2009034721A Expired - Lifetime JP4365886B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | イオンビーム装置 |
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Cited By (1)
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US10373881B2 (en) | 2016-12-21 | 2019-08-06 | Fei Company | Defect analysis |
Families Citing this family (1)
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-
2009
- 2009-02-18 JP JP2009034721A patent/JP4365886B2/ja not_active Expired - Lifetime
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