JP4504509B2 - 温度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理が施される半導体ウエハ等の平板状部材の熱履歴を擬似的に測定する温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ等の平板状部材を熱処理する場合は、電気炉等が用いられる。この場合、平板状部材の表面の温度をその全域で均一にすることは容易でない。平板状部材の寸法が大きくなるに従ってその傾向は顕著になる。これに対する対策を施すために、熱処理途中の表面温度の変化を正確に検出することは重要である。
【0003】
この熱処理過程での半導体ウエハ等の熱履歴を正確に検出するために、熱処理炉内に温度測定装置を装着して温度測定が行われる。具体的には、図2に示すように、電気炉等の熱処理炉1内の熱源2に、半導体ウエハと同様の材質及び形状のウエハセンサ3が載置され、このウエハセンサ3に接続された配線4が熱処理炉1外へ引き出されている。
【0004】
熱処理炉1は主に、熱処理室を構成する本体1Aと、この本体1Aを塞いで熱処理室内を密封する蓋体1Bとから構成されている。ウエハセンサ3から熱処理炉1の外部へ引き出される配線4は、熱処理炉1の本体1Aと蓋体1Bとに挟まれる。外部に引き出された配線4は記録計5に接続される。
【0005】
配線4のうち、本体1Aと蓋体1Bとに挟まれる位置は薄く延ばされる。具体的には、図3に示すように、配線4を並列に配設すると共に、一定長さだけ被覆を剥がして素線だけにし、その上下両面をポリイミドテープ6で張り合わせる。このポリイミドテープ6で張り合わせた部分を蓋体1Bと本体1Aとの間に挟んで、配線4を熱処理炉1内から外部に引き出す。
【0006】
また、配線4を途中で切断して、コネクタを介して熱処理炉1外へ引き出す構造のものもある。この例を図4に示す。熱処理炉1の本体1Aの壁面には、熱処理炉1の内外を連通する開口7が設けられている。この開口7に中継部材8を取り付け、配線4のうちウエハセンサ3側及び記録計5側にそれぞれコネクタ4A,4Bを取り付ける。これにより、配線4を、コネクタ4A、中継部材8及びコネクタ4Bでつないで、ウエハセンサ3と記録計5とを電気的に接続する。
【0007】
中継部材8は、熱処理炉1の開口7のフランジ部7Aにボルト9で固定されて開口7を塞ぐ蓋体部8Aと、この蓋体部8Aの中央部に設けられ内部に複数本の中継コード8Bが配設される筒体部8Cと、この筒体部8Cの両側端部に設けられ各コネクタ4A,4Bがねじ込まれて接続される嵌合部8Dとから構成されている。中継コード8Bは、複数本並列に配設した状態で、各嵌合部8D内に延出され、配線4の各コネクタ4A,4B内の素線に電気的に接続されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の温度測定装置においては、配線4を上下からポリイミドテープ6で張り合わせて本体1Aと蓋体1Bとの間に挟み込むようにしたので、本体1Aと蓋体1Bとの間の気密性が悪くなる。このため、熱処理炉1内の真空度を上げることが難しい。また、配線4を蓋体1Bと本体1Aとの間に挟み込むので、配線4の素線が圧迫されて傷ついて、配線4の抵抗値等の電気的特性が変化することもある。これらにより、温度測定装置の測定精度が低下するという問題点がある。
【0009】
また、コネクタ4A,4B及び中継部材8を用いる場合は、コストが嵩んでしまう。特に、中継部材8は非常に高価であり、温度測定装置のコストを引き上げてしまうという問題点がある。
【0010】
さらに、配線4を中継部材8でつなぐ場合は、コネクタ4A,4B内の素線と、中継部材8内の中継コード8Bとを接触させることで電気的につなぐため、この接触部分で抵抗が生じてしまうのは避けられず、温度測定装置の精度に悪影響を与えることがあるという問題点がある。
【0011】
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、低コストで、高精度の測定を可能にする温度測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために第1の発明に係る温度測定装置は、熱処理室内で熱処理が施される平板状部材の熱履歴を擬似的に測定する温度測定装置において、上記熱処理室内に挿入されて温度変化に伴う物理量の変化を検出する検出部と、この検出部での検出信号を外部に取り出す配線と、この配線を切断することなく上記熱処理室内を気密に保った状態で上記検出部から熱処理室外へ導出する配線導出部とを備え、上記配線導出部が、上記配線を束ねて内部に通した状態でその内部を密封された筒状のスリーブと、このスリーブを上記熱処理室の壁面に気密に取り付けるスリーブ固定具とを備えて構成され、上記配線導出部のスリーブが、その内側面に配設された弾性を有するベローズと、このベローズ内を通される上記配線の隙間を満たしてベローズ内に当該ベローズで弾性的に支持されて充填される充填材とを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記構成により、熱処理室内に挿入された検出部に接続された配線は、配線導出部を介して熱処理室外へ引き出される。このとき、配線導出部では、検出部からの配線はスリーブ内に通されている。スリーブ内は、配線が通された状態で密封されている。さらに、スリーブはスリーブ固定具で熱処理室の壁面に気密に取り付けられている。これにより、熱処理炉内の気密性を保った状態で配線を外部へ引き出すことができ、熱処理炉内の検出部と外部機器とを配線で確実に接続することができる。この結果、熱処理炉内の気密性を保って真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。さらに、配線導出部のスリーブ内に通された配線は、その外周からベローズによって弾性的に支持される。さらに、スリーブ内に通された各配線の隙間及び各配線とベローズの隙間には、充填材が満たされる。これにより、スリーブ内は配線が通された状態で気密に維持される。この結果、熱処理炉内の気密性を保って真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0016】
第2の発明に係る温度測定装置は、第1の発明に係る温度測定装置において、上記配線導出部のスリーブ固定具が、上記熱処理室の開口に固定されてその開口を塞ぐ蓋体部と、この蓋体部と一体的に設けられ上記スリーブを内部に挿入して支持する筒体部と、この筒体部内に挿入された上記スリーブを気密に支持して固定する締結部とを備えて構成されたことを特徴とする。
【0017】
上記構成により、蓋体部は熱処理室の開口に固定されてその開口を塞ぐ。この蓋体部に一体的に設けられた筒体部にはスリーブが挿入される。このスリーブは、締結部で固定されて、筒体部との間が気密に維持される。これにより、熱処理炉内の気密性を保って真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0018】
第3の発明に係る温度測定装置は、第2の発明に係る温度測定装置において、上記スリーブ固定具の締結部が、上記筒体部の端部を拡径して形成されこの筒体部内に挿入された上記スリーブの周囲に封止部材挿入空間を形成する拡径筒部と、この拡径筒部の上記封止部材挿入空間内に上記スリーブを囲った状態で装着されて上記筒体部とスリーブとの間を封止する環状の封止部材と、上記拡径筒部に取り付けられて締め付けられることで上記封止部材を押圧して上記筒体部の内側面と上記スリーブの外側面とに圧接させる締め付け蓋とを備えて構成されたことを特徴とする。
【0019】
上記構成により、締め付け蓋を拡径筒部に取り付けて締め付けることで、拡径筒部の封止部材挿入空間内に装着された封止部材を押圧する。これにより、封止部材が、封止部材挿入空間内で押し潰されて、筒体部の内側面とスリーブの外側面とに圧接される。これにより、熱処理炉内の気密性を保って真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る温度測定装置の配線導出部を示す要部拡大図、図5は本実施形態に係る温度測定装置の検出部、配線及びスリーブを示す斜視図、図6は本実施形態に係る温度測定装置のスリーブを示す側面断面図である。なお、本実施形態でも従来の技術と同様に、平板状部材として半導体ウエハを例に説明する。また、熱処理炉1として電気炉を用いる。
【0021】
本実施形態に係る温度測定装置11は、図1、図5及び図6に示すように主に、検出部12と、配線13と、配線導出部14と、従来技術と同様の記録計5(図2参照)とから構成されている。
【0022】
検出部12は、図5に示すように、熱処理炉1内に挿入されて温度変化に伴う物理量の変化を検出する部材である。この検出部12は、処理対象の半導体ウエハと同じ半導体ウエハに温度センサを埋め込んで構成されている。なお、温度センサとしては、抵抗、電流、電圧、起電力等の、温度の変化に伴う物理量の変化を検出する各種のセンサが用いられる。
【0023】
配線13は検出部12での検出信号を外部に取り出すための電気配線である。この配線13は、途中で切断されてコネクタで接続されることはなく、連続した線材として検出部12と記録計5とを電気的に接続する。
【0024】
配線導出部14は、図1に示すように、熱処理炉1内を気密に保った状態で、配線13を、切断することなく検出部12から熱処理炉1外へ導出するための部材である。この配線導出部14は、熱処理炉1の本体1Aに設けられている。配線導出部14は具体的には、スリーブ16と、スリーブ固定具17とから構成されている。
【0025】
スリーブ16は、図5及び図6に示すように、複数本の配線13を束ねて内部に通して熱処理炉1外へ引き出すための部材である。このスリーブ16は、筒部19と、抜け止め用ナット20とから構成されている。筒部19は、スリーブ16のほぼ全体を構成する部材で、円筒状に形成されている。筒部19の外径寸法は、スリーブ固定具17の後述する筒体部27の内径寸法よりも僅かに小さく設定されている。これにより、スリーブ16は筒体部27に容易に挿入できるようになっている。筒部19の長さ寸法は、スリーブ固定具17の筒体部27の長さ寸法よりも僅かに長く設定されている。筒部19の一端(図中の右端)には、その外周に抜け止め用ナット20をねじ込むためのねじ山19Aが設けられている。
【0026】
抜け止め用ナット20は、筒部19のねじ山19Aにねじ込まれて取り付けられる。抜け止め用ナット20の外径は、締め付け蓋34の開口38よりも大きく設定され、この締め付け蓋34で係止されるようになっている。これにより、筒体部27に挿入されたスリーブ16が、締め付け蓋34に当接することで抜け落ちが防止されると共に位置決めがされるようになっている。この抜け止め用ナット20は、温度検出装置11の熱処理炉1への装着時には取り外されて、筒部19が筒体部27に通された後にねじ込まれて取り付けられるようになっている。
【0027】
スリーブ16内には、ベローズ22と、充填材23とが設けられている。ベローズ22は、円筒状に形成され、スリーブ16内に装着されている。このベローズ22は、ベリリウム銅やバネ鋼等で蛇腹状に形成され、筒部19内に挿入されて鑞付けされている。ベローズ22は、これらの材料で成形されることでその形状と相まって十分な弾性を有し、スリーブ16内に通された配線13の束をその周囲から弾性的に支持する。充填材23としてはエポキシ系接着剤等を用いる。この充填材23は、各配線13の隙間、配線13とベローズ22との隙間に充填される。これにより、充填材23は、ベローズ22の弾性と相まってスリーブ16内に隙間なく充填され、配線13が通された状態でスリーブ16内を気密に封止する。スリーブ16の一端部(図中の右端部)には、その内部に充填材23が充填された状態で内部をシールするために、シリコン接着剤24が塗布される。
【0028】
スリーブ固定具17は、スリーブ16を熱処理炉1の本体1Aの壁面に気密に取り付けるための部材である。このスリーブ固定具17は、蓋体部26と、筒体部27と、締結部28とから構成されている。
【0029】
蓋体部26は、熱処理炉1の開口7のフランジ部7Aに直接に固定される部材である。蓋体部26は、フランジ部7Aと同じ円形状に形成され、フランジ部7Aのねじ穴7Bに合わせてボルト挿入穴26Aが設けられている。このボルト挿入穴26Aにボルト29が挿入されてねじ穴7Bにねじ込まれることで、蓋体部26が開口7を塞ぐようになっている。蓋体部26とフランジ部7Aとの間にはガスケット30が設けられ、それらの間の気密性を保つようになっている。
【0030】
筒体部27は、その内部に挿入されたスリーブ16を支持するための部材である。この筒体部27は、蓋体部26の中央部に一体的に設けられている。筒体部27内は貫通され、蓋体部26が開口7のフランジ部7Aに固定された状態で、この筒体部27内を通して熱処理炉1の内側と外側が連通されている。
【0031】
締結部28は、筒体部27内に挿入されたスリーブ16を気密に支持して固定するための部材である。締結部28は、筒体部27の先端に形成されている。この締結部28は、拡径筒部32と、封止部材33と、締め付け蓋34とから構成されている。
【0032】
拡径筒部32は、筒体部27内に挿入されたスリーブ16の周囲に封止部材挿入空間32Aを形成するための部位である。拡径筒部32は、筒体部27の端部の直径を拡大して形成されている。この拡大した部分の内部では、筒体部27に挿入されたスリーブ16との間に空間ができ、この空間が封止部材33を挿入する封止部材挿入空間32Aとなっている。封止部材挿入空間32Aの内部のうち熱処理炉1の内側端部にはテーパ部35が設けられている。このテーパ部35は、熱処理炉1の内側へ向けて径が小さくなるように構成されている。拡径筒部32の外周面にはネジ山36が設けられている。この拡径筒部32のネジ山36に締め付け蓋34がはめ込まれる。
【0033】
封止部材33は、筒体部27とスリーブ16との間を封止するための部材である。この封止部材33は、拡径筒部32の封止部材挿入空間32A内にスリーブ16を囲った状態で装着される。封止部材33としては、具体的にはOリングが用いられる。この封止部材33は、拡径筒部32の封止部材挿入空間32A内に挿入されて、テーパ部35に押し付けられることで、筒体部27の内側面(テーパ部35の内側面)とスリーブ16の外側面に圧接される。これにより、筒体部27とスリーブ16の間を封止すると共に、スリーブ16をその外周から締め付けて固定するようになっている。
【0034】
締め付け蓋34は、封止部材33を押圧して、筒体部27内に挿入されたスリーブ16を締め付けて封止すると共に固定するための部材である。この締め付け蓋34は、外側筒部34Aと、内側筒部34Bと、平板部34Cとから構成されている。
【0035】
外側筒部34Aは、浅い円筒状に形成され、その内側面に雌ねじ37が設けられている。この雌ねじ37が拡径筒部32の外周面のネジ山36にはめ込まれることで、締め付け蓋34が拡径筒部32に取り付けられるようになっている。内側筒部34Bは、外側筒部34Aの内側に位置し、外側筒部34Aと同心円状に配設されている。内側筒部34Bは、外側筒部34Aと同様に、浅い円筒状に形成されている。この内側筒部34Bの外径は、拡径筒部32の内径よりも僅かに小さく設定されている。内側筒部34Bの内径は、スリーブ16の外径よりも僅かに大きく形成され、この内側筒部34B内にスリーブ16が容易に挿入できるようになっている。内側筒部34Bの端部(図1中の左側端部)には、封止部材33に嵌合して押圧する環状溝34Dが設けられている。平板部34Cは、ドーナツ状に形成され、外側筒部34Aと内側筒部34Bとを一体的に接合している。この状態で、内側筒部34Bが締め付け蓋34の開口38となっている。
【0036】
記録計5は、従来技術と同様に、検出部12で検出した値を処理する外部機器である。具体的には、検出部12での検出値に基づいて温度を計算し、その値を記録する。
【0037】
[動作]
以上のように構成された温度検出装置11は次のようにして熱処理炉1に装着される。
【0038】
配線13は予めスリーブ16に通されて、充填材23で封止されている。スリーブ16は、スリーブ固定具17から外されている。この状態で、まず熱処理炉1内の熱源2上に検出部12が設置され、配線13が熱処理炉1の開口7から外部に引き出される。スリーブ16では、抜け止め用ナット20が筒部19から外されており、この状態で、配線13がスリーブ固定具17の筒体部27に通される。締結部28では、締め付け蓋34が緩められて、封止部材33が封止部材挿入空間32A内に緩やかに装着されている。筒部19は、筒体部27内に挿入され、さらに封止部材33及び内側筒部34B内に挿入される。この筒部19が締め付け蓋34の開口38から延出した状態で、抜け止め用ナット20を筒部19に取り付ける。
【0039】
スリーブ固定具17は、予め又は筒部19を筒体部27に挿入した後に、熱処理炉1の開口7に取り付けられる。この場合、スリーブ固定具17の蓋体部26のボルト挿入穴26Aを、フランジ部7Aのねじ穴7Bに整合させて、ボルト29をねじ込んで固定する。このとき、フランジ部7Aと蓋体部26との間にガスケット30を装着する。
【0040】
次いで、締め付け蓋34を締め付けて、封止部材33をテーパ部35を押し付ける。これにより、封止部材33がテーパ部35(又は筒体部27)の内側面と、スリーブ16の外側面とに強く押し付けられる。これにより、熱処理炉1の開口7が、フランジ部7A、ガスケット30、蓋体部26及び筒体部27、テーパ部35、スリーブ16、ベローズ22及び充填材23で封止された状態で、配線13が熱処理炉1の外側へ引き出される。これにより、熱処理炉1内に気密性が保たれ、高真空状態にすることができる。
【0041】
熱処理炉1の外部へ引き出された配線13は、記録計5に接続される。
【0042】
以上のようにして温度検出装置11が配設され、温度が測定される。すなわち、熱源2によって検出部12が加熱される。検出部12での検出信号は、配線13によって記録計5に送信される。記録計5では、検出部12での温度変化を記録する。
【0043】
[効果]
以上のように、配線13を束ねて通した状態でその内部が密封されるスリーブ16と、このスリーブ16を熱処理炉1の開口7に気密に取り付けるスリーブ固定具17とを備えて配線導出部14を構成したので、熱処理炉1内を気密に保った状態で、配線13を熱処理炉1から外部に引き出すことができるようになる。これにより、熱処理炉1内の真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0044】
また、配線13を、その途中で圧迫することなく、コネクタを用いた接続もしないで連続した信号線とすることができるため、検出部12のセンサ部での起電力等の僅かな変化を記録計5に確実に送信することができ、検出精度を向上させることができる。
【0045】
さらに、スリーブ16とスリーブ固定具17は、構造が簡単で、温度検出装置11のコストを低減することができる。
【0046】
また、スリーブ16内に、その内側面に配設されたベローズ22と、このベローズ22内を通される配線13の隙間を満たしてベローズ22内に充填される充填材23とを備えたので、スリーブ16内に配線13が通された状態で、そのスリーブ16内を確実に密封することができる。この結果、熱処理炉1内の気密性が保たれて、高真空での温度測定が可能になる。
【0047】
スリーブ固定具17を、熱処理炉1開口7を塞ぐ蓋体部26と、スリーブ16を内部に挿入して支持する筒体部27と、この筒体部27内に挿入されたスリーブ16を気密に支持して固定する締結部28とを備えて構成したので、配線13を熱処理炉1の開口7から引き出す際に、この開口7の気密性を十分に保つことができる。
【0048】
さらに、スリーブ固定具17の締結部28を、筒体部27内に挿入されたスリーブ16の周囲に封止部材挿入空間32Aを形成する拡径筒部32と、この拡径筒部32の封止部材挿入空間32A内に装着されて筒体部27とスリーブ16との間を封止する環状の封止部材33と、封止部材33を押圧して筒体部27の内側面とスリーブ16の外側面とに圧接させる締め付け蓋34とを備えて構成したので、締め付け蓋34を締め付けることで封止部材33が封止部材挿入空間32A内で押し潰されて、筒体部27の内側面とスリーブ16の外側面とに圧接され、熱処理炉1内の気密性を保って真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0049】
[変形例]
(1) 上記実施形態では、配線導出部14を熱処理炉1の本体1Aの壁面に設けたが、蓋体1B等の他の部分に設けてもよいことはいうまでもない。
【0050】
(2) 上記実施形態では、封止部材33としてOリングを用いたが、Oリングに限らず、他の部材を用いてもよい。筒体部27の内側面とスリーブ16の外側面とに接着してこれらの間を封止できる部材であれば、上記実施形態同様の作用、効果を奏することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の温度測定板によれば次のような効果を奏することができる。
【0052】
(1) 熱処理室内に挿入されて温度変化に伴う物理量の変化を検出する検出部と、この検出部での検出信号を外部に取り出す配線と、この配線を切断することなく上記熱処理室内を気密に保った状態で上記検出部から熱処理室外へ導出する配線導出部とを備え、上記配線導出部を、上記配線を束ねて内部に通した状態でその内部を密封された筒状のスリーブと、このスリーブを上記熱処理室の壁面に気密に取り付けるスリーブ固定具とを備えて構成したので、熱処理炉内を気密に保った状態で、配線を熱処理炉から外部に引き出すことができるようになる。これにより、熱処理炉内の真空度を高めることができ、高真空での温度測定が可能になる。
【0053】
また、配線を、熱処理炉の蓋体で圧迫することもなく、連続した信号線とすることができるため、起電力等の僅かな変化も記録計に確実に送信することができ、検出精度を向上させることができる。
【0054】
さらに、構造が簡単で、温度検出装置のコストを低減することができる。
【0055】
(2) 配線導出部のスリーブに、その内側面に配設されたベローズと、このベローズ内を通される上記配線の隙間を満たしてベローズ内に充填される充填材とを備えたので、スリーブ内に配線が通された状態で、そのスリーブ内を確実に密封することができる。この結果、熱処理炉内の気密性が保たれて、高真空での温度測定が可能になる。
【0056】
(3) 配線導出部のスリーブ固定具を、熱処理室の開口に固定されてその開口を塞ぐ蓋体部と、この蓋体部と一体的に設けられ上記スリーブを内部に挿入して支持する筒体部と、この筒体部内に挿入された上記スリーブを気密に支持して固定する締結部とを備えて構成したので、配線を熱処理炉の開口から引き出す際に、この開口の気密性を十分に保つことができる。
【0057】
(4) スリーブ固定具の締結部を、筒体部の端部を拡径して形成されこの筒体部内に挿入された上記スリーブの周囲に封止部材挿入空間を形成する拡径筒部と、この拡径筒部の上記封止部材挿入空間内に上記スリーブを囲った状態で装着されて上記筒体部とスリーブとの間を封止する環状の封止部材と、上記拡径筒部に取り付けられて締め付けられることで上記封止部材を押圧して上記筒体部の内側面と上記スリーブの外側面とに圧接させる締め付け蓋とを備えて構成したので、締め付け蓋を締め付けることで封止部材が封止部材挿入空間内で押し潰されて、筒体部の内側面とスリーブの外側面とに圧接され、熱処理炉内の気密性を保って真空度を高めることができる。この結果、高真空での温度測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る温度測定装置の配線導出部を示す要部拡大図である。
【図2】従来の温度検出装置を熱処理炉に装着した状態を示す全体構成図である。
【図3】従来の温度検出装置の配線処理の例を示す平面図である。
【図4】従来の配線処理の例を示す側面断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る温度測定装置の検出部、配線及びスリーブを示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る温度測定装置のスリーブを示す側面断面図である。
【符号の説明】
1:熱処理炉、1A:本体、2:熱源、7:開口、7A:フランジ部、11:温度検出装置、12:検出部、13:配線、14:配線導出部、16:スリーブ、17:スリーブ固定具、19:筒部、20:抜け止め用ナット、22:ベローズ、23:充填材、26:蓋体部、27:筒体部、28:締結部、29:ボルト、30:ガスケット、31:締結部、32:拡径筒部、33:封止部材、34:締め付け蓋、34A:外側筒部、34B:内側筒部、34C:平板部、34D:環状溝34D、35:テーパ部、38:開口。

Claims (3)

  1. 熱処理室内で熱処理が施される平板状部材の熱履歴を擬似的に測定する温度測定装置において、上記熱処理室内に挿入されて温度変化に伴う物理量の変化を検出する検出部と、この検出部での検出信号を外部に取り出す配線と、この配線を切断することなく上記熱処理室内を気密に保った状態で上記検出部から熱処理室外へ導出する配線導出部とを備え、上記配線導出部が、上記配線を束ねて内部に通した状態でその内部を密封された筒状のスリーブと、このスリーブを上記熱処理室の壁面に気密に取り付けるスリーブ固定具とを備えて構成され、
    上記配線導出部のスリーブが、その内側面に配設された弾性を有するベローズと、このベローズ内を通される上記配線の隙間を満たしてベローズ内に当該ベローズで弾性的に支持されて充填される充填材とを備えたことを特徴とする温度測定装置。
  2. 請求項1に記載の温度測定装置において、上記配線導出部のスリーブ固定具が、上記熱処理室の開口に固定されてその開口を塞ぐ蓋体部と、この蓋体部と一体的に設けられ上記スリーブを内部に挿入して支持する筒体部と、この筒体部内に挿入された上記スリーブを気密に支持して固定する締結部とを備えて構成されたことを特徴とする温度測定装置。
  3. 請求項2に記載の温度測定装置において、上記スリーブ固定具の締結部が、上記筒体部の端部を拡径して形成されこの筒体部内に挿入された上記スリーブの周囲に封止部材挿入空間を形成する拡径筒部と、この拡径筒部の上記封止部材挿入空間内に上記スリーブを囲った状態で装着されて上記筒体部とスリーブとの間を封止する環状の封止部材と、上記拡径筒部に取り付けられて締め付けられることで上記封止部材を押圧して上記筒体部の内側面と上記スリーブの外側面とに圧接させる締め付け蓋とを備えて構成されたことを特徴とする温度測定装置。
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